(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記妊娠告知情報記憶手段の情報に基づいて演算された出産予定日の情報を記憶するための出産予定日記憶手段と、該出産予定日記憶手段の情報に基づいて、前記カレンダー表に出産予定日を表示する出産予定日表示手段とを備える請求項2に記載の女性用電子カレンダーシステム。
前記カレンダー入力手段により希望出産月の情報を入力して、この希望出産月の情報を入力した日を設定日として、この設定日と、希望出産月の情報とを記憶するための希望出産月設定記憶手段と、
該希望出産月設定記憶手段の情報に基づいて演算された妊娠し易い日として推奨する妊娠推奨日を記憶する妊娠推奨日記憶手段とを備える請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の女性用電子カレンダーシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、女性用電子カレンダーシステムは、マイクロプロセッサを用いたマイクロコンピュータMCUを含むシステムにより行われる。
図5に示されるマイクロコンピュータMCUは、制御するためのCPU2と、予めプログラムやデータを格納するためのROM4と、各種データを記録するためのRAM6と、ユーザから操作入力された指示や各種情報を受け付ける操作受付部(図示しない)と、この操作受付部によって受け付けられた各種情報を表示するための表示装置(図示しない)とを備える。表示装置は、主に妊娠に関する情報を携帯電話、スマートフォン又はパソコンの画面等を用いて表示される女性用電子カレンダーを表示するための装置である。
【0015】
表示装置は、生理等に関する情報を表示する
図1に示される表示部10と、液晶による表示部10の画面上をタッチして操作可能なタッチパッド等を用いて位置を入力する機能を有する
図5に示される画面操作部12とを一体的に組み合わせたタッチパネル(図示しない)を備える。ユーザは、表示部10の画面の表示画像をタッチして操作することで表示部10から指示して操作ができる。なお画面操作部12(タッチパネル)は、本発明のカレンダー入力手段に相当する。
【0016】
図1に示される表示部10は、矩形状に形成された表示画面である。表示部10は、
図5に示される画面操作部12により操作可能である第一表示画面22が表示される。第一表示画面22は、マトリクス状にセルや英字、数字、文字又は記号等が並んで表示される。第一表示画面22は、カレンダー表示部3と、自動表示部5と、メモ表示部7とを備える。カレンダー表示部3は、タッチ(タップ)することで画面操作部12により画面が切り替えられ、カレンダー表示部3に出力する情報を入力するための第二表示画面24を表示するためのものである。自動表示部5は、カレンダー表示部3の設定に基づいて演算された結果を表示するためのものである。メモ表示部7は、タッチすることで画面操作部12より画面が切り替えられ、メモ表示部7に出力する情報を入力するための第三表示画面26を表示するためのものである。なお第一表示画面22は、他に第一表示画面22から第二表示画面24に切り替えるための画面切り替えアイコン9と、第一表示画面22の過去に入力したアイコンを所定日数以内であれば取り消し可能にするための取り消しアイコン11とが設けられている。
【0017】
カレンダー表示部3は、
図1に示すように横方向アドレスA〜Gと、縦方向アドレス1〜12との双方に対応したアドレス1A〜12Gに基づく表示セル3a、3b、3c、3dが表示される。表示セル3a、3b、3c、3dは、矩形状に形成されたセルによってマトリクス状に配置されている。なおカレンダー表示部3は、本発明のカレンダー表に相当する。
【0018】
表示セル3aは、
図1に示すようにアドレス1A〜1Dに対応した横長の1つのマス目で表示されたセルである。表示セル3aは、後述するカレンダー機能に従って、年、月が表示される。表示セル3bは、アドレス2A〜2Gに対応して各々矩形状に形成されたマス目によって区分されたセルである。表示セル3bは、左端から右端まで日曜日〜土曜日を示す日〜土が順に横並びに表示されて日〜土の曜日が表示される。
【0019】
表示セル3cは、
図1に示すようにアドレス3A〜3G、5A〜5G、7A〜7G、9A〜9G及び11A〜11Gに対応して各々矩形状に形成されたマス目によって区分されたセルである。表示セル3cは、カレンダーの日付を表示するためのものである。この日付を表す当日は、着色して表示される。表示セル3dは、アドレス4A〜4G、6A〜6G、8A〜8G、10A〜10G及び12A〜12Gに対応して各々矩形状に形成されたマス目によって区分されたセルである。表示セル3dは、表示セル3cの日付に対応した生理情報等を示すためのアイコンを表示するためのものである。表示セル3dは、該当のセルをタップすると、そのセルが変色する。その変色した状態で第一表示画面22の画面切り替えアイコン9をタップすることで、第一表示画面22から第二表示画面24に切り替わる。このようにして、画面切り替えアイコン9を操作して入力することで、第二表示画面24にリンクしている。
【0020】
図2に示される第二表示画面24は、生理情報に関するアイコンを表示し、このアイコンをタッチ(タップ)して入力することで第一表示画面22に切り替え、第一表示画面22に出力して表示するためのものである。第二表示画面24は、第一表示画面22と同様に、画面操作部12によって操作可能である。第二表示画面24は、マトリクス状にセルや英字、数字、文字又は記号等が並んで表示される。第二表示画面24は、第一表示画面22に出力するためのアイコン表示部Aを備える。また第二表示画面24は、他に第二表示画面24から第一表示画面22に画面を切り替えて戻すための戻るセル244と、第二表示画面24からのアイコンを選択して第一表示画面22に画面を切り替えてこのアイコンに関する情報を表示するための決定セル240と、第二表示画面24からのアイコンを選択して第一表示画面22に画面を切り替えてこのアイコンに関する情報を取り消すための取り消しセル242が設けられている。なお第二表示画面24は、一定時間が経過すると、元の第一表示画面22に戻り、第一表示画面22の画面切り替えアイコン9のタップした情報がリセットされる。
【0021】
アイコン表示部Aは、横方向アドレスA〜Gと、縦方向アドレスN1〜N3との双方に対応したアドレスN1A〜N3Gに基づく表示セル24a、24b、24cが表示される。表示セル24a、24b、24cは、全体として矩形状に形成されたセルである。表示セル24a、24b、24cは、矩形状に形成されたセルが区分けされている。その区分けされたセルがマトリクス状に配置されている。表示セル24a、24b、24cは、表示セル24aから表示セル24cまで上から順に配置されている。
【0022】
表示セル24aは、N1A〜N1Gに対応して各々矩形状に形成されたマス目によって区分されたセルである。表示セル24aは、アドレス番号を表示するためのものである。アドレス番号が1〜7まで左から順に各マス目に順に表示される。
【0023】
表示セル24bは、N2A〜N2Gに対応して各々矩形状に形成されたマス目によって区分されたセルである。表示セル24bは、生理初日日、頸管粘液及び性交等の情報を入力するためのアイコンを表示するためのものである。表示セル24bは、
図2に示すように左から順に右へ6種類のアイコンが並んで表示されている。6種類のアイコンは、生理初日日アイコン31と、頸管粘液少アイコン32と、頸管粘液中アイコン33と、頸管粘液多アイコン34と、性交アイコン35と、希望出産月設定アイコン38である。表示セル24bは、これらのアイコンのうち該当するアイコンをタッチ(タップ)して、第二表示画面24の決定セル240をタップすることで、第二表示画面24から第一表示画面22に切り替わる。そのタップされたアイコンが、第一表示画面22のカレンダー表示部3の表示セル3cの日付に対応した表示セル3dに表示される。
【0024】
生理初日日アイコン31は、
図2及び
図3に示すように各生理周期の生理初日日を示すためのアイコンであり、月の横に星を付したマークで示されている。頸管粘液少アイコン32は、頸管粘液の伸びが僅かであること、又は頸管粘液がほとんど伸びなくなったことを示すアイコンである。頸管粘液少アイコン32は、円内部の4分の1にあたる領域を着色して塗りつぶして表示された円状のアイコンである。頸管粘液中アイコン33は、頸管粘液の伸びが5cm程度になった場合を示すアイコンである。頸管粘液中アイコン33は、円内部の2分の1にあたる領域を着色して塗りつぶして表示された円状のアイコンである。頸管粘液多アイコン34は、頸管粘液の伸びが10cm以上になった場合を示すアイコンである。頸管粘液多アイコン34は、円内部の4分の3にあたる領域を着色して塗りつぶして表示された円状のアイコンである。性交アイコン35は、性行為があったことを示すアイコンである。性交アイコン35は、ハート形の形状で内部を着色して塗りつぶして表示されたアイコンである。なおこれらのアイコンの形状はこれに限定されるものではなく適宜変更してもよい。
【0025】
表示セル24cは、
図2に示すようにN3A〜N3Gに対応して、N3A〜N3Cを1つのマス目とし、N3D〜N3Gを1つのマス目とした2つのマス目に区分されたセルである。表示セル24cの左側のマス目は、希望出産月が表示され、右側のマス目は、その希望出産月に対応する年、月が表示される。
【0026】
図1に示される第一表示画面22の自動表示部5は、自動的に演算されてアイコン、日付等が表示される。自動表示部5は、横方向アドレスA〜Eと、縦方向アドレス13〜15との双方に対応したアドレス13A〜15Eに基づく表示セル5a1、5a2、5b1、5b2、5b3、5c1、5c2が表示される。表示セル5a1、5a2、5b1、5b2、5b3、5c1、5c2は、矩形状に形成されたセルによってマス目を形成して各々配置されている。表示セル5a1、5a2、5b1、5b2、5b3、5c1、5c2は、上から表示セル5a1、5a2、表示セル5b1、5b2、5b3、表示セル5c1、5c2の順に配置されている。
【0027】
表示セル5a1、5a2は、
図1に示すようにアドレス13A〜13Eに対応した2つのマス目で表示されたセルである。表示セル5a1は、表示セル5a2の左側に隣接して配置されている。表示セル5a1は、妊娠を告知する妊娠告知アイコン36が表示されている。妊娠告知アイコン36は、円の中心に円状の点があるアイコンである。表示セル5a2は、出産予定日として年、月、日が表示される。
【0028】
表示セル5b1、5b2、5b3は、
図1に示すようにアドレス14A〜14Eに対応した3つのマス目で表示されたセルである。表示セル5b1は、表示セル5b2、5b3の左側に隣接して配置されており、表示セル5b2は、表示セル5b3の上側に隣接して配置されている。表示セル5b1は、次回の生理予定日を表すための次回生理予定日アイコン37が表示されている。次回生理予定日アイコン37は、月の形状を示したアイコンである。表示セル5b2は、プログラムからの自動計算により次回の生理予定日を表す月、日が表示される。表示セル5b3は、プログラムからの自動計算により、予測困難なときは特定できませんと表示するセルである。予測困難なときとは、後述する頸管粘液による検知による各生理周期のデータと、過去の平均周期日数に基づくデータとを比較して誤差が大きい場合等が該当する。
【0029】
表示セル5c1、5c2は、
図1に示すようにアドレス15A〜15Eに対応した2つのマス目で表示されたセルである。表示セル5c1は、表示セル5c2の左側に隣接して配置されている。希望する出産月を表すための希望出産月設定アイコン38が表示されている。希望出産月設定アイコン38は、笑顔が示されたアイコンである。なお表示セル5a1、5a2、5b1、5b2、5b3、5c1、5c2は、自動表示を行う表示欄として用いられているセルであるため手動で入力することができない。
【0030】
メモ表示部7は、
図1に示すように第一表示画面22の下端に矩形状に形成された領域に配置されている。メモ表示部7は、第三表示画面26で入力されたメモの情報が表示される。第三表示画面26は、メモするためのメモ入力表示部26aと、メモ入力表示部26aに入力するためのメモ入力キー表示部26bとを備える。メモ入力表示部26aは、矩形状の領域で示されて表示される。メモ入力キー表示部26bは、メモ入力表示部26aの下に配置されており、矩形状の領域内で英字、数字及び文字等を入力するための入力キー(図示しない)が配列されて表示される。その配列された入力キーをタッチしてメモを入力し、入力キーの中の決定キー(図示しない)をタッチすることで第一表示画面22に切り替わり、第一表示画面22のメモ表示部7にメモの情報が表示されて記憶される。
【0031】
次に、表示装置に関する各機能について説明する。
<時計機能、カレンダー機能>
表示装置は、カレンダーに基づくカレンダー機能と、時計機能とを有する。時計機能は、24時間経過する毎に日付が更新可能であり、この時計機能に基づいて、カレンダー機能より年、月、日及び曜日が決定され、この決定に伴う日付は、カレンダー表示部3(表示部10)に表示される。
【0032】
<アイコン表示機能>
表示装置は、各種アイコンを表示する機能を有する。
図3に示される生理初日日アイコン31と、頸管粘液少アイコン32と、頸管粘液中アイコン33と、頸管粘液多アイコン34と、性交アイコン35と、妊娠告知アイコン36と、妊娠告知次回生理予定日アイコン37と、希望出産月設定アイコン38等とを表示部10に表示して、RAM6等に記憶することができる。また、第一表示画面22、第二表示画面24及び第三表示画面26との間でそれぞれリンクしながら各アイコンが表示されて、RAM6等に記憶することができる。
【0033】
<カレンダー表示機能>
図1に示されるカレンダー表示部3のカレンダーの日付において、今日を示す当日は、その当日に該当するセルが着色して表示される。後述する妊娠可能期間を示す日付のセルに対しては、着色されたセルが点滅して妊娠可能期間であることを報知する。
【0034】
<排卵日特定機能>
排卵日を特定する方法として、生理周期日Sから特定される方法がある。
図6に示される生理周期日Sは、ある生理初日日から、次の生理初日日の前日までの生理周期の周期日数を1周期として得られた過去の各生理周期から演算して特定した平均周期日数である。平均周期日数は、生理初日日の情報をRAM6に記憶し、その記憶した情報に基づいてROM4等のプログラム等により演算される。平均周期日数は、直近3周期以上6周期以内の各生理周期データのうち、3周期分以上のデータから算出される。その平均周期日数に基づいた生理周期日Sから14日を引いた日数を排卵日nS(排卵日nS=生理周期日S−14)として示される。(荻野式に準拠)排卵日nSに対応する生理初日日を第1日として生理周期日S内の経過した日数が、周日データの情報としてRAM6に記憶される。また排卵日nSに対応する特定排卵日が、カレンダー機能に基づいた年、月、日及び曜日としてRAM6に記憶される。なお排卵日nSは、本発明の特定周期排卵日に相当する。また、この場合のRAM6は、本発明の生理初日日記憶手段、周期情報記憶手段又は特定排卵日記憶手段に相当する。
【0035】
<排卵日検知機能>
排卵日を特定する方法として、ある生理周期日M内の頸管粘液の変化から検知する方法がある。
図7に示される生理周期日Mは、n回生理初日日からn+1回生理初日日の前日までの生理周期の周期日数である。n回生理周期内において、生理初日日を第1日として経過した日数を排卵日nMとして示される。排卵日nMは、頸管粘液を用いた検知結果に基づいた排卵日である。排卵日nMは、生理初日日を第1日として経過した日数とした周日データの情報としてRAM6に記憶される。また排卵日nMに対応する検知排卵日が、カレンダー機能に基づいた年、月、日及び曜日としてRAM6に記憶される。なお排卵日nMは、本発明の検知周期排卵日に相当する。またこの場合のRAM6は、本発明の生理初日日記憶手段、頸管粘液情報記憶手段又は検知排卵日記憶手段に相当する。
【0036】
次に、排卵日nMの検知について説明する。排卵日nMの検知は、いわゆる頸管粘液法による検知方法である。頸管粘液法は、生理初日日から排卵が行われる日に近づくにつれて頸管から粘液が排出され、その排出された粘液の粘度を測定するため、その粘液を用いた引っ張りテストでの伸び具合から排卵日nMを検知する。引っ張りテストは、その粘液を摘み取って、親指と人差し指の間に粘液を挟んだ状態で、親指と人差し指を接触させた状態から、親指と人差し指を離した状態へとする際に、粘液が引っ張られる度合い(長さ)の結果により測定される。その測定結果から3段階のアイコンで入力し、その引っ張られる伸びの度合いの変化から排卵日nMを決定する。
【0037】
ついで、
図8に示される排卵日nMの検知のフローについて説明する。排卵日nMの検知は、まず検知された日が、生理初日日の情報が記憶されており、この生理初日日から所定日数が経過されているか判定される。(ステップS101)生理初日日の入力がカレンダー表示部3になされておらず、生理初日日の情報が記憶されていなかった場合等でデータが不足している場合は、そのまま終了する。既に生理初日日の情報が記憶されており所定日数が経過されていることが確認できる場合には次のステップに移る。
【0038】
次のステップでは、ステップS101で生理初日日の情報が記憶されていた場合で、かつ、この生理初日日における生理周期内で頸管粘液の伸びが僅かにあった日の情報が記憶されているか否かが判定される。(ステップS103)ステップS101で生理初日日の情報が確認できない又は頸管粘液の伸びがない場合には、そのまま終了する。生理初日日の情報が記憶した日があり、かつ、頸管粘液の伸びが僅かにあった日の情報が記憶されていた場合は、次のステップに移る。
【0039】
また次のステップでは、この生理周期内の生理初日日の情報を記憶した日があり、かつ、引っ張りテストで10cm以上伸びた情報を記憶した日があるか否かが判定される。(ステップS105)生理初日日の情報を記憶した日がない、又は引っ張りテストで10cm以上伸びた情報を記憶した日がない場合は、そのまま終了する。引っ張りテストで10cm以上伸びた情報を記憶した日がある場合は、次のステップに移る。
【0040】
また次のステップでは、この生理周期内の生理初日日の情報を記憶した日があり、かつ、この生理周期内の引っ張りテストで10cm以上伸びた情報を記憶した日があり、さらに、引っ張りテストで伸びが減少し始めた情報を記憶した日があるか否かが判定される。(ステップS107)伸びが減少し始めた情報でない場合は、そのまま終了する。この生理周期内の生理初日日の情報の記憶があり、かつ、この生理周期内の引っ張りテストで10cm以上伸びた情報の日の記憶があり、さらに、伸びが減少し始めた情報がある場合は、次のステップに移る。
【0041】
また次のステップでは、この伸びが減少し始めた情報に基づいて、この生理周期内の生理初日日の情報を記憶した日があり、かつ、この生理周期内の引っ張りテスト10cm以上となった情報を記憶した日があり、さらに、この引っ張りテスト10cm以上となった日から3日以上経過時に頸管粘液の伸びが僅かであった情報を記憶した日があったか否かが判定される。(ステップS109)この生理初日日の情報を記憶した日がない場合、引っ張りテスト10cm以上となった日から3日以上経過していない場合、又は引っ張りテスト10cm以上となった日から3日以上経過していても頸管粘液の伸びが僅かとなっていない場合は、そのまま終了する。この生理初日日の情報を記憶した日があり、かつ、この引っ張りテスト10cm以上となった情報を記憶した日から3日以上経過しており、さらに、この3日以上経過時に頸管粘液がほとんど伸びず、頸管粘液の伸びが僅かであった情報を記憶した日がある場合は、次のステップに移る。
【0042】
また最後のステップでは、この生理周期内の生理初日日の情報を記憶した日があり、かつ、この生理周期内の引っ張りテスト10cm以上となった情報を記憶した日から3日以上経過しており、さらに、この記憶した日の後日で、頸管粘液がほとんど伸びず、頸管粘液の伸びが僅かであった情報が記憶されている当日の3日前を排卵日nMと決定する。(ステップS111)それに伴い、排卵日nMがROM4のプログラムによる自動計算により算出され、RAM6に記憶される。以上で排卵日nMの検知が終了する。
【0043】
<妊娠可能期間の表示機能>
妊娠可能期間は、予めRAM6に記憶された過去の生理周期日により特定した特定排卵日と、頸管粘液法より検知された検知排卵日とを比較し、生理初日日に近い方を基準日として演算される。即ち、妊娠可能期間は、RAM6により記憶された排卵日nS(特定周期排卵日)の日数と、RAM6により記憶された排卵日nM(検知周期排卵日)の日数とを比較して、各日数のうち少ない日数を妊娠可能期間の基準の排卵日とする基準排卵日nBとし、この基準排卵日nBに基づいて演算された期間である。この演算された期間がRAM6に記憶され、カレンダー表示部3で表示される。なお、この場合のRAM6は、妊娠可能期間記憶手段に相当する。また、妊娠可能期間記憶手段の情報に基づいて、妊娠可能期間の開始日を記憶することができる。なお、この場合、別途、妊娠可能期間の開始日を記憶するための妊娠可能期間開始記憶手段を備えるようにして設定してもよい。
【0044】
次に、
図9に示される妊娠可能期間表示のフローについて説明する。まず、生理周期日Sと排卵日nM(検知周期排卵日)の直近3周期分以上のデータが揃っているか否かが判定される。(ステップS203)直近3周期分以上のデータが揃っていない場合は、生理初日日を第1日として7日目より当日からカレンダー表示部3(カレンダー表)の日付セルを点滅可能に設定される。(ステップS219)そうすることで、生理初日日から7日目以降は、妊娠可能期間と判断されて、各表示セル3cの日付セルが、妊娠可能期間として点滅される。なおこの点滅は、次回の生理初日日の入力がなされた時点で、終了し点灯表示に戻る。直近3周期分以上のデータが揃っている場合は、次のステップに移る。(ステップS203)
【0045】
次のステップでは、生理周期日Sより特定された排卵日nSと、ある生理周期日Mより頸管粘液より検知された排卵日nMの算出を行う。(ステップS205)その算出を行うと次のステップに移り、排卵日nSと排卵日nMの比較を行い生理初日日に近い方を基準排卵日nBとして選択する。(ステップS207)選択すると次のステップに移る。
【0046】
また次のステップでは、排卵日nSと排卵日nMとを比較した結果に対する基準排卵日nBが決定したか否かが判定される。(ステップS209)決定していない場合は、ステップS205に戻る。決定した場合は、次のステップに移る。
【0047】
また次のステップでは、この決定に基づいて、基準排卵日nB−6を妊娠可能期間表示の開始日と設定される。(ステップS211)そして次のステップでは、その設定に基づいて、カレンダー表示部3の当日の表示セル3cは、妊娠可能期間表示として点滅表示可能に設定される。(ステップS213)妊娠可能期間の間に当日(今日)となった場合には、この妊娠可能期間表示に基づいてセルが点滅表示される。この処理が終了すると次のステップに移る。
【0048】
また次のステップでは、妊娠可能期間中で、かつ、カレンダー表示部3の日付の当日が、基準排卵日nBの2日前から基準排卵日nBまでの日であるか否かが判定される。(ステップS215)判定されない場合には、そのまま処理が終了する。判定される場合は、次のステップに移る。
【0049】
また次の最後のステップでは、基準排卵日nBが2日前と判定されたことに基づいて、カレンダー表示部3の当日が基準排卵日nBの2日前である場合は、その当日の表示セル3cの点滅が速くなるように設定される。(ステップS217)なお、基準排卵日nBの当日に近づくにつれて、さらに点滅が速くなるように設定してもよい。以上で妊娠可能期間表示が終了する。
【0050】
次に、
図10に示される妊娠可能期間表示点滅停止のフローについて説明する。まず、カレンダー表示部3の当日の日付セルが妊娠可能期間であるか否かが判定される。(ステップS301)妊娠可能期間でない場合は、そのまま処理が終了する。当日が妊娠可能期間である場合は、次のステップに移る。
【0051】
また次のステップでは、排卵日nMが検知されているか否かが判定される。(ステップS303)排卵日nMが検知されていないと判定されるとそのまま処理が終了する。排卵日nMが検知されると次のステップに移る。
【0052】
また次のステップでは、この排卵日nMの検知により当日の3日前が排卵日と判定されたと記憶されているとセルの点滅表示が停止する。卵子の生存期間は24時間であり、この時点でこの排卵日nMから3日程度経過しており妊娠する可能性が低くなる期間に入っているため妊娠可能期間の終了を示す。(ステップS305)
【0053】
また次の最後のステップでは、その点滅表示されたセルが点灯表示になる。(ステップS307)以上で妊娠可能期間表示点滅停止の処理が終了する。
【0054】
<妊娠告知機能>
妊娠告知機能として行われる妊娠告知表示は、タッチパネル(画面操作部12)により入力して、性交が行われた日の情報をRAM6に記憶し、妊娠と判断して妊娠の告知をするための妊娠告知情報をRAM6に記憶して、その妊娠告知情報がカレンダー表示部3に表示される。性交を表す性交アイコン35が表示入力されて、その性交アイコン35が入力された生理周期内で、頸管粘液の状態から検知された排卵日nMから数えて所定日数(例えば、21日)が経過しても次回生理が来ないときは、第一表示画面22の自動表示部5に妊娠告知アイコン36が表示される。なお、この場合のRAM6は、本発明の性交日情報記憶手段又は妊娠告知情報記憶手段に相当する。
【0055】
次に、
図11に示される妊娠告知表示のフローについて説明する。まず、性交アイコン35(性交日)が入力されたか否かが判定される。(ステップS501)性交アイコン35が入力されていない場合は、性交アイコン35が入力されるまで同処理が繰り返される。性交アイコン35が入力されると次のステップに移る。
【0056】
次のステップでは、前述した排卵日検知に基づいた頸管粘液による測定から排卵が検知されたか否かが判定される。(ステップS503)排卵が検知されていない場合は、同処理が繰り返される。検知された場合は、次のステップに移る。
【0057】
また次のステップでは、生理予定日が過ぎたか否かが判定される。(ステップS505)その日が過ぎていない場合は、同処理が繰り返され待機する。その日が過ぎた場合は、次のステップに移る。
【0058】
また次のステップでは、排卵日nMから21日以上経過したかが判定される。(ステップS507)21日以上経過していない場合は、同処理が繰り返され待機する。21日以上経過している場合は、妊娠告知アイコン36が表示される。以上で、妊娠告知表示が終了する。
【0059】
<出産予定日算出機能>
出産予定日は、妊娠告知アイコン36が表示されると、出産予定日が計算されて、RAM6に記憶され、出産予定日が表示セル5a2に表示される。妊娠告知アイコン36の表示後、次回生理が来たときには、次回生理初日日の設定とともに、妊娠告知アイコン36と、出産予定日は自動的にリセットされる。なお、この場合のRAM6は、本発明の出産予定日記憶手段に相当する。
【0060】
次に、
図12に示される出産予定日表示のフローについて説明する。まず、妊娠と判断し妊娠告知表示が行われたか否かが判定される。(ステップS601)妊娠告知表示が行われていない場合は、同処理が繰り返され待機する。妊娠告知表示が行われた場合は、次のステップに移る。
【0061】
次のステップでは、出産予定日が計算され、次のステップに移る。(ステップS603)また次のステップでは、排卵日nM+265日で算出された出産予定日を表示され、次のステップに移る。(ステップS605)最後のステップでは、次回の生理初日日が入力されたか否かが判定される。次回の生理初日日が入力されれば、その設定と共に、出産予定日は取り消し処理が行われ、妊娠告知アイコン36と、出産予定日の表示がリセットされる。(ステップS609)次回の生理初日日が入力されなければ、以上で出産予定日表示が終了する。
【0062】
<次回生理予定日算出機能>
次回生理予定日は、予めRAM6に記憶された生理周期における直近3周期以上6周期以下の生理周期日S(平均周期日数)と、予めRAM6に記憶された直近3周期以上6周期以下の頸管粘液に伴う排卵日nM(検知周期排卵日)の平均値を基準にROM4等のプログラムにより算出され、RAM6に記憶される。今回の生理初日日が入力されたと同時に第一表示画面22に次回生理予定日アイコン37が表示され、その予定日に対応して月、日が表示される。直近3周期以上6周期以内において、各生理周期の周期日数のデータのうち、最も長い生理周期である最長生理周期Xと、最も短い生理周期である最短生理周期Yとの差が所定日数より大きくなった場合は、生理不順とみなし次回生理予定日表示不能通知を行う。この場合のRAM6は、本発明の次回生理予定日記憶手段に相当する。
【0063】
次に、
図13に示される次回生理予定日の表示のフローについて説明する。まず、直近3周期以上6周期以下の平均周期日数とする日数Aと、直近3周期以上6周期以下の頸管粘液から検知された各排卵日nMの平均値+14日とする日数Bとの比較が行われる。(ステップS701)次のステップでは、日数Aと日数Bとを比較して日数が小さい方が選択される。(ステップS703)また次のステップでは、今回の生理初日日が入力されたか否かが判定される。(ステップ705)今回の生理初日日が入力されなかった場合は、同処理が繰り返され、待機する。今回の生理初日日が入力されていると判定された場合は、次のステップに移る。最後のステップでは、次回生理予定日を表示する。(ステップS707)以上で次回生理予定日の表示が終了する。
【0064】
次に、
図14に示される次回生理予定日表示不能通知のフローについて説明する。まず、予めRAM6に記憶された直近3周期以上6周期以下の各生理周期のデータから、最も長い日数の生理周期である最長生理周期Xと、最も短い日数の生理周期である最短生理周期Yとを比較する。(ステップS801)次のステップでは、最長生理周期Xと最短生理周期Yとの差が10日より大きいか否かが判定される。(ステップS803)10日より大きくない場合は、そのまま不能通知を行わず終了する。10日より大きい場合は、次のステップに移る。最後のステップでは、次回生理予定日表示不能通知として、ROM4等のプログラムによる自動計算により自動表示部5の表示セル5b3に特定できませんの文字を表示する。(ステップS805)以上で次回生理予定日表示不能通知を終了する。
【0065】
<希望出産月設定に伴う妊娠推奨日算出機能>
図15に示される希望出産月は、第一表示画面22の表示セル5c1の希望出産月設定アイコン38をタッチ(タップ)することにより、第二表示画面24に切り替えられ、第二表示画面24の入力キー(図示しない)をタッチして年、月が設定される。また生理周期日S(平均周期日数)と各排卵日nM(検知周期排卵日)の平均値+14に伴う日数Bとにより、希望出産月までの各生理周期の排卵日は、ROM4等のプログラムにより算出され、RAM6に記憶される。また妊娠し易い日として推奨する妊娠推奨日が希望出産月等の情報に基づいてプログラムにより算出され、第一表示画面22の表示部10に該当する日付の表示セルに表示される。この場合のRAM6は、本発明の希望出産月記憶手段又は妊娠推奨日記憶手段に相当する。
【0066】
次に
図16に示される希望出産月の設定と出産予定日の表示のフローについて説明する。まず、希望出産月の設定と、その設定を行った入力の設定日の設定が行われ、RAM6に記憶される。(ステップS401)なお
図15に示される例では、入力の設定日が2014年12月10日とされており、希望出産月の設定が2015年11月とされている。
【0067】
次のステップでは、次回生理予定日をプログラムにより算出するための直近3周期以上6周期以下の頸管粘液から検知された各排卵日nMの平均値である平均排卵日Nが計算されているか否かが判定される。(ステップS403)計算されていなければ、データ不足としてエラーを表示部10等により一定時間報知し、計算されるまで同処理を繰り返し待機する。(ステップS419)なおエラーの表示は、このステップにおいて同処理を繰り返しても1回のみとしてもよい。このステップで計算されていると判定されると次のステップに移る。なお
図15に示される例では、予めRAM6に記憶された過去のデータ(図示しない)とこの計算に基づいて、平均排卵日Nは、予め生理周期日S(平均周期日数)を28日と仮定しS−14日として算出されている。
【0068】
また次のステップでは、生理周期における直近3周期以上6周期以下の生理周期日S(平均周期日数)が計算されているか否かが判定される。(ステップS405)計算されていなければ、データ不足としてエラーを表示部10等により一定時間報知し、計算されるまで同処理を繰り返し待機する。(ステップS421)なおエラーの表示は、このステップにおいて同処理を繰り返しても1回のみとしてもよい。このステップで計算されていると判定されると次のステップに移る。なお
図15に示される例では、予めRAM6に記憶された過去にデータ(図示しない)とこの計算に基づいて、生理周期日Sは、前述したとおり予め28日として算出されている。
【0069】
また次のステップでは、
図15及び
図16に示される直近3周期以上6周期以下の頸管粘液から検知された各排卵日nM(検知周期排卵日)の平均値に基づく平均排卵日Nと、直近3周期以上6周期以下の生理周期日S(平均周期日数)とにより、ROM4等のプログラムによる自動計算が行われる。この自動計算により、ステップS401の設定日より後の日で最初の排卵日として算出された第1回の排卵日から妊娠推奨月SX(後述する妊娠を推奨する候補となる妊娠推奨候補日C2に該当する月)に該当する第n回の排卵日までが算出されて、次のステップに移る。(ステップS407)なお
図15に示される例では、第n回の排卵日が第4回の排卵日となるため、第1回の排卵日から第4回の排卵日までが算出されている。第1回の排卵日が2014年12月29日、第2回の排卵日が2015年1月26日、第3回の排卵日が2015年2月23日、第4回の排卵日が2015年3月23日として算出されていることが示されている。
【0070】
また次のステップでは、妊娠推奨候補日C1と妊娠推奨候補日C2の設定を行う。妊娠推奨候補日C2は、希望出産月の月末−265日で算出される。妊娠推奨候補日C1は、妊娠推奨候補日C2から31、又は直近3周期以上6周期以下の各生理周期のうち最長である生理周期SLの日数うちの長い方を差し引いた日として設定される。(ステップS409)この設定が行われると次のステップに移る。なお
図15に示される例では、妊娠推奨候補日C2は、2015年3月10日、妊娠推奨候補日C1は、2015年2月7日として算出されていることが示されている。
【0071】
また次のステップでは、妊娠推奨月SXの設定ができているか否かが判定される。(ステップS411)妊娠推奨月SXは、妊娠推奨候補日C2に該当する月として設定される。
図15に示される例では、妊娠推奨月SXは、2015年3月と算出されて設定されている。この設定ができていない場合は、再設定するように知らせる旨を表示部10等により一定時間報知し、再設定されるまで同処理が繰り返されて待機する。(ステップS411)なお再設定するように知らせる旨の報知は、このステップで同処理を繰り返しても1回としてもよい。この設定が行われると次のステップに移る。
【0072】
また次のステップでは、生理周期日Sと平均排卵日Nとからプログラムにより算出された第1回の排卵日が妊娠推奨候補日C2より前の日か否かが判定される。(ステップS413)この排卵日が妊娠推奨候補日C2よりも前の日でない場合は、設定変更するようにその旨を一定時間報知し、同処理が繰り返される。(ステップS425)なお設定変更する旨の報知をこのステップで同処理を繰り返しても1回としてもよい。前の日である場合は、次のステップに移る。なお
図15に示される例では、第1回の排卵日が妊娠推奨候補日C2よりも前の日であるため、次のステップに移ることができる場合として示されている。
【0073】
また次のステップでは、生理周期日Sと平均排卵日NとからROM4等のプログラムにより算出された第n回の排卵日が妊娠推奨候補日C2>第n回の排卵日>妊娠推奨候補日C1の条件を満たした日か否かが判定される。(ステップS415)この満たした日がある場合は、
図15に示すようにこの日が妊娠推奨排卵日として表示部10に表示される。またこの妊娠推奨排卵日からROM4等のプログラムにより自動計算されて出産予定日が算出されて表示部10に表示される。(ステップS416)なお
図15に示される例では、この算出方法により、第3回の排卵日が該当して、妊娠推奨排卵日が2015年2月23日とされ、その日に伴う出産予定日が2015年11月15日とされている。
【0074】
ステップS415でこの条件を満たした日がない場合は、第n回目の排卵日が妊娠推奨候補日C2よりも後の日となるか否かが判定される。(ステップS417)後の日となると判定されなかった場合は、ステップS415に戻る。後の日となると判定された場合は、妊娠推奨日の設定ができないため、設定変更の指示をして終了する。(ステップS427)
【0075】
本実施形態は、以下のような作用効果を有する。本実施形態において、この女性用電子カレンダーシステムでは、RAM6(妊娠可能期間記憶手段)は、RAM6(特定排卵日記憶手段)により記憶された排卵日nS(特定周期排卵日)の日数と、RAM6(検知排卵日記憶手段)により記憶された排卵日nM(検知周期排卵日)の日数とを比較して、各日数のうち少ない日数を妊娠可能期間又は妊娠可能期間開始の基準の排卵日とする基準排卵日nBとしているので、この基準排卵日nBを妊娠可能期間又は妊娠可能期間開始のための排卵日として記憶することができる。そうすることで、安全性(避妊)を考慮して、生理開始日から排卵の予定日までの最短の日数の排卵日を選択可能にし、妊娠可能期間は、妊娠可能期間の開始日からこの排卵日まで、精子の生存期間を勘案して必要かつ十分な日数を設定できる。また荻野式を用いた特定による排卵日nSと、頸管粘液法に基づく排卵日nMとの対比により比較的高い精度の排卵日の情報を提供することができる。さらにこの基準排卵日nBに基づいて演算された妊娠可能期間を記憶するので、妊娠可能期間においてカレンダー表を用いて女性の妊娠に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で表示することができる。
【0076】
またこの場合、妊娠可能期間の開始日に基づいて安全性を考慮した生理開始日から排卵の予定日までの最短の日数の排卵日が決定されるので、排卵日nSと排卵日nMとを特定及び検知することで比較的高い精度で妊娠可能期間の表示を終了することができる。
【0077】
さらにこの条件で、ROM6等のプログラムにより、RAM4(検知排卵日記憶手段)により記憶された排卵日nMにより出産予定日の計算を行う場合は、RAM4(妊娠可能期間記憶手段及び出産予定日記憶手段)によりこの基準排卵日nBに基づいて演算された妊娠可能期間の開始日の表示、排卵日nMに基づいて演算された妊娠可能期間の終了、排卵日nMに基づいて演算された出産予定日を記憶できる。したがって、比較的高い精度の出産予定日の情報を表示可能となる上、カレンダー表を用いて女性の妊娠、避妊又は出産に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で表示することができる。
【0078】
またこの女性用電子カレンダーシステムでは、画面操作部12(タッチパネル)により性交が行われた日とする性交日(性交アイコン35)の情報を入力して、性交日の情報を記憶するためのRAM6(性交日情報記憶手段)と、このRAM6により記憶された情報と、RAM6(検知排卵日記憶手段)により記憶された排卵日nM(検知周期排卵日)の情報とに基づいて、妊娠と判断して妊娠の告知をするための妊娠告知情報を記憶するためのRAM6(妊娠告知情報記憶手段)とを備える。また女性用電子カレンダーシステムは、このRAM6に基づいて、カレンダー表示手段により妊娠告知情報をカレンダー表に表示するRAM6(妊娠告知情報表示手段)を備えることが好ましい。この場合、妊娠の告知に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で提供することができる。
【0079】
またこの女性用電子カレンダーシステムでは、RAM6(妊娠告知情報記憶手段)の情報に基づいて演算された出産予定日の情報を記憶するためのRAM6(出産予定日記憶手段)と、この出産予定日記憶手段の情報に基づいて、カレンダー表に出産予定日を表示する出産予定日表示手段とを備える。そうすることで、出産予定日に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で提供することができる。
【0080】
またこの女性用電子カレンダーシステムでは、画面操作部12(タッチパネル)により希望出産月の情報を入力して、この希望出産月の情報を入力した日を設定日として、この設定日と、希望出産月の情報とを記憶するためのRAM6(希望出産月設定記憶手段)を備える。第一表示画面22は、このRAM6の情報に基づいて演算された妊娠し易い日として推奨する妊娠推奨日を記憶するRAM6(妊娠推奨日記憶手段)を備える。そうすることで、希望出産月からROM4等によるプログラムにより演算された妊娠推奨日に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で提供することができる。
【0081】
またこの女性用電子カレンダーシステムでは、画面操作部12(タッチパネル)により生理初日日(生理初日日アイコン31)を入力して、この生理初日日より演算された次回生理予定日の情報を記憶するためのRAM6(次回生理予定日記憶手段)を備える。またこのRAM6は、RAM6(周期情報記憶手段)により演算された平均周期日数(生理周期日S)と、各生理周期内の検知周期排卵日(排卵日nM)における日数の平均値(平均排卵日N)とにより演算された次回生理予定日を記憶する。そうすることで、ROM4等によりプログラムから演算された次回生理予定日に関する情報を比較的簡単、便利及び高い精度で提供することができる。
【0082】
本実施形態の女性用電子カレンダーシステムは、上述した実施形態に限定されるものではなく他の形態でも実施できる。本実施形態では、女性用電子カレンダーシステムは、携帯電話、スマートフォン又はパソコンの画面等に適用したがこれらに限られるものではない。他の種類の表示装置や表示画面に適用してもよい。
【0083】
また本実施形態のカレンダー表示部3は、1つの年月を表示するようにして適用したがこれに限られるものではない。カレンダー表示部3に複数の年月を表示できるようにしてもよい。
【0084】
また本実施形態のRAM6は、1つのRAMで構成されているがこれに限定されるものではない。複数のRAMを用いて構成してもよい。
【0085】
また本実施形態の女性用電子カレンダーシステムは、マイクロコンピュータMCUに内蔵されたプログラムによるシステムにより起動されて構成されている。この場合、マイクコンピュータMCUの稼動自体に必要となるシステムソフトウェアとして起動させるようにしてもよいし、ユーザがマイクロコンピュータMCU上で実行したい作業を実施するためのアプリケーションソフトウェアとして、起動させるように構成してもよい。