特許第6103810号(P6103810)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6103810
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】ミシン
(51)【国際特許分類】
   D05B 77/00 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
   D05B77/00
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-52809(P2012-52809)
(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公開番号】特開2013-183970(P2013-183970A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2015年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002244
【氏名又は名称】蛇の目ミシン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100186358
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 信人
(72)【発明者】
【氏名】武井 達男
(72)【発明者】
【氏名】横山 潮
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−108583(JP,U)
【文献】 米国特許第04220103(US,A)
【文献】 特公昭47−017587(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 77/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
針と共働して縫目を形成する釜を収納して上部に縫製対象物を支持するベッド面が形成されたベッド部と、該ベッド部から立設された脚柱部と、該脚柱部から該ベッド部上方に開口部を隔てて水平方向に延びたアーム部とからなるミシン本体と、前記ミシン本体の縫製作業を行う側である前面側に回動可能に取り付けられた前面フラップとを備えたミシンであって、
前記前面フラップは、前記ベッド部のベッド面の高さより下方を回転軸として開閉し、閉じた状態で前記ミシン本体に係止して該ミシン本体と一体化する外面と、開いた状態で前記ベッド面と同一の高さから緩やかに傾斜下降する前記縫製対象物の送りをガイドするガイド面を形成する内面とを備え、
前記ガイド面を形成する前記前面フラップの内面は、閉じた状態で前記開口部に突出するように収容され
前記前面フラップの外面と前記ガイド面を形成する内面との間の空間に、付属品を収納するトレイを前記回転軸と平行な方向に引き出し可能に装着したことを特徴とするミシン。
【請求項2】
前記トレイは、前記脚柱部側に引き出し可能に装着したことを特徴とする請求項1記載のミシン。
【請求項3】
前記ガイド面は、開いた状態で前記ベッド面と同一の高さに形成され前記縫製対象物の送り方向に所定幅を有する平面部を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のミシン。
【請求項4】
前記ミシン本体に対して回動することで開閉し、閉じた状態では、前記ミシン本体の後面を覆う背面フラップと、前記ミシン本体の脚柱部と反対側の側面を覆う側面フラップとをさらに有し、
前記前面、背面および側面の各フラップは、すべて閉じられた状態では、前記開口部を覆い、且つ外面が前記ミシン本体と一体となってケース状の外周面を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッド面に連続して縫製対象物の送りをガイドするガイド面を備えたミシンに関し、とくに、使用時には簡単な操作でガイド面を形成することができるとともに、不使用時にはコンパクトで優れた外観を呈するミシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用ミシンとして、筒縫いができる筒形のフリ−アーム式ベッド部を有するミシンが使用されている。
このような筒形のフリ−アーム式ベッド部は、筒縫いをするには便利であるが、大きめの布を操作して縫製作業を行う場合には、縫い方向の幅が短いベッド面だけでは布操作が行いにくいという問題があり、このような問題を解決するため、筒形ベッド部に着脱自在に設けられた付属品箱を取り外した上で、ミシンカバーの一部を筒形ベッド部に取り付けて補助テーブルとし、ベッド面から連続して縫製対象物の送りをガイドするガイド面を形成したミシンが従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−201981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなミシンは、補助テーブルのガイド面によって大きい布を容易に操作することができ、フリ−アーム式ベッド部のベッド面の幅が短いという前記問題点を解決することができる。
しかしながら、上記特許文献1記載のミシンは、当該ガイド面を形成するためには、フロントカバー12を上端部のヒンジ機構によって係留されているリヤカバー11から取り外し、下方アーム3から付属品箱20を取り外した上で、フロントカバー12から蓋部材15を取り去り、凹部16を下方アーム3に嵌合して、爪19をミシン本体の嵌合孔1bに係合するという、極めて面倒な作業を行わなければならないという問題があった。
【0005】
また、付属品箱20に収納されている付属品を出し入れするためには、付属品箱20を下方アーム3から取り外さなければならないため、極めて面倒であるとともに、取り外した付属品箱20を紛失してしまうこともあった。
このため、図6〜8に示されるように、ベッド面100aに接して、補助テーブルを兼ねるように大きめの付属品箱200を筒形ベッド部100に着脱自在に取り付け、その前面側を開閉可能な蓋部材201として、付属品の出し入れを容易にしたものも提案されている。
【0006】
しかしながら、このように開閉する蓋部材201を設けたものでも、図8に示すように、縫製作業中に付属品を取り出そうとすると、付属品箱200が縫製中の布Nの下部にあるため、布Nを動かして蓋部材201を開けなくてはならなかったり、逆に蓋部材201を閉めるときには、布Nを挟み込んでしまったりすることがあり、扱いづらく効率が悪いという問題があった。
また、補助テーブルを兼ねる大きな付属品箱200をベッド部100に取り付けてミシンを保管するので、ベッド部100全体の縫い方向の幅が大きくなり、ミシンの保管スペースが大きくなってしまうという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、使用時には簡単な操作でベッド面に連続して大きなガイド面を形成することができるとともに、不使用時にはコンパクトで優れた外観を呈するとともに占有スペースが小さく保管しやすいミシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するため、ミシンとして、針と共働して縫目を形成する釜を収納して上部に縫製対象物を支持するベッド面が形成されたベッド部と、該ベッド部から立設された脚柱部と、該脚柱部から該ベッド部上方に開口部を隔てて水平方向に延びたアーム部とからなるミシン本体と、前記ミシン本体の縫製作業を行う側である前面側に回動可能に取り付けられた前面フラップとを備えたミシンであって、前記前面フラップは、前記ベッド部のベッド面の高さより下方を回転軸として開閉し、閉じた状態で前記ミシン本体に係止して該ミシン本体と一体化する外面と、開いた状態で前記ベッド面と同一の高さから緩やかに傾斜下降する前記縫製対象物の送りをガイドするガイド面を形成する内面とを備え、前記ガイド面を形成する前記前面フラップの内面は、閉じた状態で前記開口部に突出するように収容され、前記前面フラップの外面と前記ガイド面を形成する内面との間の空間に、付属品を収納するトレイを前記回転軸と平行な方向に引き出し可能に装着したことを特徴とする構成を採用する。
【0009】
本発明のミシンの実施形態として、前記トレイは、前記脚柱部側に引き出し可能に装着したことを特徴とする構成、また、前記ガイド面は、開いた状態で前記ベッド面と同一の高さに形成され前記縫製対象物の送り方向に所定幅を有する平面部を備えていることを特徴とする構成、さらに、前記ミシン本体に対して回動することで開閉し、閉じた状態では、前記ミシン本体の後面を覆う背面フラップと、前記ミシン本体の脚柱部と反対側の側面を覆う側面フラップとをさらに有し、前記前面、背面および側面の各フラップは、すべて閉じられた状態では、前記開口部を覆い、且つ外面が前記ミシン本体と一体となってケース状の外周面を形成することを特徴とする構成を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のミシンは、ミシン本体に前面フラップを回動可能に取り付け、前面フラップは、閉じた状態でミシン本体に係止してミシン本体と一体化する外面と、開いた状態でベッド面と同一の高さから緩やかに傾斜下降するガイド面を形成する内面とを備えているから、使用時には、ミシン本体との係止を解除してベッド部のベッド面の高さより下方を回転軸として外側に回転するだけで縫製対象物の送りをガイドするガイド面を形成することができ、作業開始のための準備を簡単かつ効率的に行うことができ、さらに、前面フラップの外面とガイド面を形成する内面との間の空間に、付属品を収納するトレイを前記回転軸と平行な方向に引き出し可能に装着したから、紛失するようなこともない
また、不使用時には、前面フラップをミシン本体に係止して、ガイド面を形成する内面が前記開口部に突出するように収容され、ミシン本体と一体化した外面を形成できるので、優れた外観を呈するとともに占有スペースの小さいコンパクトなミシンとすることができる。
【0011】
付属品を収納するトレイを脚柱部側に引き出し可能に装着した実施形態では、縫製作業中でも、布を動かすことなく付属品を収納するトレイを引き出して付属品を取り出すことができる。
また、ミシン本体の後面を覆う背面フラップと、ミシン本体の脚柱部と反対側の側面を覆う側面フラップとをさらに有し、各フラップがすべて閉じられた状態では、ミシン本体と一体となってケース状の外周面を形成する実施形態では、前面フラップは他のフラップとともにミシンカバーとしての機能を有し、ミシン本体へのゴミやほこりの侵入を防ぐとともに、コンパクトで優れた外観を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例であるミシンの各フラップを開いた作業開始時の状態を示す斜視図である。
図2】実施例ミシンの各フラップを閉じて全体がケース状となった状態を示す斜視図である。
図3図2の実施例ミシンを脚柱部の反対側からみた側面図であり、側面フラップおよび補助床部の側面部分を外して示している。
図4】実施例ミシンの各フラップを開いて付属品収納トレイを引き出した状態を示す斜視図である。
図5】実施例ミシンの作業中に付属品収納トレイを引き出した状態を示す斜視図である。
図6】ベッド部に付属品箱を取り付けた従来例のミシンの斜視図である。
図7】従来例ミシンの付属品箱の開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
図8】従来例ミシンの作業時に、付属品箱の開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明のミシンについて、実施例を示した図面を参照して説明する。
【実施例】
【0014】
図1〜5において、Mはミシン本体であり、ミシン本体Mは、上部にベッド面1aを有するベッド部1と、ミシン本体Mの作業を行う側である前面から見て、ベッド部1の右側から立ち上がって上部にアーム部3を連設する脚柱部2からなる。
アーム部3は、ベッド部1の上方に開口部Sを隔てて水平方向に延びており、その上部には、後述する係止機構を収納するルーフ部4が一体に取り付けられている。
5は、ミシン本体Mに枢着された把手であり、6は係止機構を操作するスイッチ、7は針棒、8は針板である。
【0015】
ミシン本体Mのベッド部1の回りには、上端がベッド面1aと一致する補助床部10が一体に取り付けられており、その上端より下方に設けられた、図示しないフラップ回転軸には、ミシン本体Mの前面、後面および脚柱部2の反対側の側面に、それぞれ前面フラップ11、背面フラップ12および側面フラップ13が、ヒンジ14によって回動可能に取り付けられている。
なお、本実施例では、各フラップ11,12,13は、ベッド部1に一体に取り付けられた補助床部10のフラップ回転軸に取り付けられているが、ベッド部1にフラップ回転軸を設けてベッド部に直接取り付けられてもよい。
【0016】
図2に示すように、各フラップ11,12,13は、ミシン本体Mの開口部Sを覆うように閉じられ、上辺付近でルーフ部4の係止機構により作動される図示しない係止手段に係止されて閉状態を保持する。
当該閉状態では、各フラップ11,12,13は、その外面とミシン本体Mとで全体がケース状の外周面を形成し、開口部Sにゴミやほこりの侵入を防ぐカバーとしての役割を果たす。
【0017】
図1に示すように、各フラップ11,12,13が、フラップ回転軸回りに回転してそれぞれの面の外側に開いた開状態になると、前面フラップ11の内面に形成されたガイド面Wがベッド面1aに隣接して配置されるようになり、ベッド面1aと同一の高さから緩やかに傾斜下降する作業補助面を形成する。
ガイド面Wは、ベッド面1aに隣接して縫製対象物を送る方向の所定幅を有する、ベッド面1aと同一の高さで平坦に形成された平面部と、その平面部から緩やかに傾斜下降する傾斜面とからなるように形成されてもよい。
ヒンジ14は、図示しないダンパーを介してフラップ回転軸に取り付けられており、各フラップ11,12,13が開状態に向けて回転するとき、重力によって各フラップ11,12,13の回転が加速されるのを抑制して、開状態で停止するときの衝撃や騒音を緩和するようになっている。
【0018】
図3に示すように、ガイド面Wを形成する前面フラップ11の内面は、閉状態で、ミシン本体Mの開口部Sに収容されるように内方に突出し、開口部Sのスペースを有効に使って、保管時のミシンをコンパクトで占有スペースの小さなものにしている。
そして、図3〜5に示すように、前面フラップ11の外面とガイド面Wを形成する内面との間にできる空間Pに付属品収納トレイ15を装着したので、保管時のミシンはさらにコンパクトで占有スペースの小さなものになっている。
【0019】
付属品収納トレイ15は、空間Pに収容された状態から、前面フラップ11に沿ってガイド面Wに平行に引き出すことができ、脚柱部2付近のミシン前面に配置されて上部が開放された付属品収納トレイ15から付属品を取り出すことができる。
このように、付属品収納トレイ15がガイド面Wに交差しない平行な方向に引き出し可能に装着されているので、図5に示されるように、縫製作業中であっても、布を動かしたりすることなく付属品を出し入れすることができ、取り扱いが便利であるとともに作業を効率的に進めることができる。
【0020】
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
まず、各フラップ11,12,13を開放して、ミシンの作業を開始する手順について説明する。
図2の閉状態のミシンのスイッチ6を開方向に操作すると、ルーフ部4内に収納されている係止機構によって係止手段が作動し、ミシン本体Mに係止していた各フラップ11,12,13との係合が解除され、各フラップ11,12,13をフラップ回転軸回りに開放方向外側へ回転させることができるようになる。
各フラップ11,12,13は、すべてが係止手段によってミシン本体Mに係止されている必要はなく、1または2のフラップのみが係止手段に係止され、他のフラップは当該係止手段によってミシン本体Mに係止されたフラップに係止されてもよい。
【0021】
各フラップ11,12,13が外側に回転していく際、各フラップ11,12,13のヒンジ14は、ダンパを介してフラップ回転軸に取り付けられているので、各フラップ11,12,13から手を離しても、各フラップ11,12,13の回転が重力によって加速されるのを抑制して、開状態で停止するときの衝撃や騒音を緩和することができる。
【0022】
各フラップ11,12,13が開放されると、図1のように、覆われていた開口部Sが露出し、針棒7や針板8,ベッド面1aなどのミシン本体Mの作業領域が現出する。
同時に、前面フラップ11の内面に形成されたガイド面Wも露出し、開状態では、ガイド面Wはベッド面1aに隣接して配置されるようになり、ベッド面1aと同一の高さから緩やかに傾斜下降する作業補助面を形成するようになる。
また、ガイド面Wは、前記のように、ベッド面1aに隣接してベッド面1aと同一の高さに形成された平面部を備えるようにしてもよく、当該平面部はベッド面1aを広くする作業補助面をも形成するので、このようなガイド面Wは、ベッド面1aの幅が小さいミシンにはより適したものとなる。
このようにガイド面Wが配置されることによって、ベッド部が筒形のフリーアーム式ミシンのようにベッド面1aの幅が小さいミシンや、フラットベッド式ミシンであってもベッド面1aが小さいミシンの場合には、ガイド面Wにより作業面を広げることができ、布Nの操作を容易に行うことができる。
【0023】
そして、本実施例では、各フラップ11,12,13とミシン本体Mとの係止を解除して回転させるだけで速やかに作業を開始することができ、面倒な準備作業なしに、極めて簡単、かつ効率的に作業を開始することができる。
また、前面フラップ11の外面とガイド面Wを形成する内面との間にできる空間Pには、付属品収納トレイ15がガイド面Wに平行に引き出可能に装着されているので、図5のように、縫製作業中でも付属品収納トレイ15を引き出して、縫製中の布Nから離れた脚柱部2の前面付近に位置させ、付属品収納トレイ15の開放された上方から付属品を出し入れすることができる。
【0024】
次に、縫製作業を終え、各フラップ11,12,13を閉じて、ミシンを閉状態とする手順について説明する。
各フラップ11,12,13は、補助床部10上端より下方のフラップ回転軸回りに回転され、上辺付近をルーフ部4に設けられた係止手段に係止される。
その際、すべてのフラップを係止手段に係止する必要はなく、フラップ相互を係止する手段と組み合わせてもよいことは前述したとおりである。
【0025】
図2,3のように、すべてのフラップが係止されてミシンが閉状態になると、各フラップ11,12,13の外面は、ミシン本体と一体となってケース状の外周面を形成するから、開口部へのゴミやほこりの侵入を防ぎ、コンパクトで優れた外観を得ることができるので保管が容易である。
しかも、前面フラップ11のガイド面Wを形成する突出した内面は、ミシン本体Mの開口部S内に収容され、付属品収納ケース15は、前面フラップ11の外面とガイド面Wを形成する内面との間の空間Pに収容するようにしたから、ミシンの占有スペースを大きくすることがなく、ミシンのさらなるコンパクト化に貢献するとともに、ミシン本体Mから取り外すことがないので紛失するような心配がない。
【0026】
本実施例では、前面フラップ11が、背面フラップ12,側面フラップ13とともに、少なくとも開口部Sを覆ってミシンカバーの役割をも果たしているが、本発明のミシンは、背面フラップ12,側面フラップ13は必ずしも必要ではなく、ガイド面Wを形成するための前面フラップ11のみを設けたものでもよい。
また、本実施例では、各フラップ11,12,13は、係止機構によりスイッチ6と接続された係止手段によってミシン本体Mに係止されているが、本発明において、各フラップ11,12,13をどのようにミシン本体Mに係止するかは、このような本実施例に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のミシンは、使用時には簡単な操作でベッド面に連続した大きなガイド面を形成することができ、不使用時にはコンパクトで外観に優れ、保管が容易であるため、各種ミシンに広く使用することができるが、とくに、フリ−アーム式の家庭用ミシンに使用して好適である。
【符号の説明】
【0028】
M ミシン本体
S 開口部
W ガイド面
P 空間
N 布
1 ベッド部
1a ベッド面
2 脚柱部
3 アーム部
4 ルーフ部
5 把手
6 スイッチ
7 針棒
8 針板
10 補助床部
11 前面フラップ
12 背面フラップ
13 側面フラップ
14 ヒンジ
15 付属品収納ケース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8