(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記主整地用フロートと前記第1補助整地体、及び前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、互いの整地作用部が左右方向で部分的に重複する状態で配設されている請求項1記載の水田作業機。
前記主整地用フロートと前記第1補助整地体、及び前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、互いの整地作用部同士の間に、左右方向での間隔を隔てた状態で配設されている請求項1記載の水田作業機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記[1]に示された従来構造のものでは、整地フロートによる整地作業の前に、回転駆動される代掻きロータや均平板を設けているので、泥面を良好に均平し得る点で有用なものである。また、左右の整地フロートの間にもレーキを配して、左右の整地フロート同士の間でも、良好な整地が行われ易い点でも有用なものである。
【0005】
しかしながら、このように回転駆動される大掛かりな代掻きロータを備えることで、整地手段として用いられる部材の重量が極端に重くなり、できるだけ軽量化を図りたい水田作業機としては改善の余地がある。
また、代掻きロータが整地フロートと同程度の左右方向幅を有しており、均平板も同様であるので、これらが機体の進行に伴って進行することにより、横方向への泥波の発生量が多くなる傾向があって、隣接既植苗に対する泥波の影響が比較的大きい虞がある。
【0006】
本発明は、比較的軽量で泥押しも少なく、優れた整地機能を発揮し得る整地手段を備えた
乗用型の水田作業機を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために講じた本発明の水田作業機における技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
【0008】
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲内における作業対象箇所を整地する整地作用部を備えた主整地用フロートの複数個と、前記複数個の主整地用フロートの進行方向前方側の泥面を整地する
整地用フロートで構成された複数の第1補助整地体と、複数の第1補助整地体の進行方向前方側の泥面を整地する第2補助整地体と
、が運転座席を装備した乗用型走行機体の後方側に備えられ、前記植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲の左右方向での両端にわたって位置し、かつ隣接する主整地用フロートとの間に所定間隔を隔てて前記主整地用フロートが配設され、前記第1補助整地体が、前記主整地用フロート同士の前記所定間隔の前方側に位置し、かつ隣接する第1補助整地体との間に所定間隔を隔てて配設され、前記第1補助整地体同士の前記所定間隔の前方箇所に前記第2補助整地体が配設され、
前記主整地用フロートと前記第1補助整地体、及び前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、互いに前後方向に離れて位置するように配設され、進行方向での前方側ほど整地範囲の左右方向幅が狭くなるように、前記第2補助整地体、前記第1補助整地体、及び前記主整地用フロートのそれぞれが配設されていることである。
【0009】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、主整地用フロートによる作業対象箇所の整地が行われる前に、第1補助整地体や第2補助整地体による整地が行われる。この第1補助整地体や第2補助整地体による整地は、隣接する主整地用フロート同士の間隔や、隣接する第1補助整地体同士の間隔を整地するものであるから、代掻きロータのように重量の大きい装置を用いずとも、多段階での整地によって、最終的に主整地用フロートによる作業対象箇所の整地が行われた後では、植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲の全体にわたる均平化が良好に行われ易い。
しかも、第1補助整地体及び前記主整地用フロートのそれぞれは、隣接するもの同士の間に所定間隔を有して泥水の通路を確保しており、かつ第2補助整地体、第1補助整地体、及び前記主整地用フロートが、進行方向での前方側ほど整地範囲の左右方向幅が狭くなるように配設されているので、これらの第2補助整地体、第1補助整地体、及び前記主整地用フロートの進行に伴う横方向への泥波の発生量を低減し易い。その結果、隣接する植付済み範囲での既植苗の押し倒しや、農用資材の供給済み範囲での供給された種籾や肥料などの農用資材が押し流されるというような不具合を回避し易いという利点がある。
また、主整地用フロートと第1補助整地体との間、及び第1補助整地体と第2補助整地体との間に生じた前後方向の間隔を通じて、第1補助整地体同士の所定間隔、及び主整地用フロート同士の所定間隔に泥水を流し易くなり、より一層の泥波による影響を軽減し易いという利点がある。
さらに、主整地用フロート同士の所定間隔の前方側に位置する第1補助整地体が整地用フロートで構成されることにより、整地作用部を備えた整地用フロートが植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲の全幅に存在することになる。
したがって、植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲の全幅にわたる整地をほぼ均一な状態で行うことができ、整地ムラの少ない良好な整地を行い易いという利点がある。
【0010】
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記主整地用フロートと前記第1補助整地体、及び前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、互いの整地作用部が左右方向で部分的に重複する状態で配設されているということである。
【0011】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、隣接する主整地用フロート同士の間隔や、隣接する第1補助整地体同士の間隔を含めて、植付予定範囲又は農用資材の供給予定範囲の全体にわたる均平化をより良好に行い易いという利点がある。
【0012】
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記主整地用フロートと前記第1補助整地体、及び前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、互いの整地作用部同士の間に、左右方向での間隔を隔てた状態で配設されているということである。
【0013】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、主整地用フロートと第1補助整地体、及び第1補助整地体と第2補助整地体とが、互いの整地作用部同士の間に、左右方向での間隔を隔てて配設されているので、泥水の後方側への流動がより良好に行われ易く、より一層、横方向への泥波の発生を軽減することができる。
【0014】
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記第1補助整地体は、整地作用部の後端から離れた後方位置に揺動支点を備えて上下揺動可能に構成されているということである。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
〔解決手
段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第2補助整地体は泥面に接して回転しながら整地する整地用ローラによって構成されているということである。
【0019】
〔解決手
段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段5にかかる発明によると、主整地用フロートから離れた最前位置に存在する第2補助整地体が整地用ローラであることにより、ある程度の大きな土塊が存在したり、浮き草などが存在した場合に、整地用ローラの回転で圧潰したり、土中に埋め込み易い。
これにより、後続の主整地用フロートに土塊が浮き草などが影響を及ぼす虞を少なくできる。しかも、第2補助整地体は主整地用フロートから離れた最前位置に存在しているので、多少上下移動量が大きくても、その動きが主整地用フロートに影響を及ぼす虞は少なくて済む。したがって、第2補助整地体が主整地用フロートのうちのセンサーフロートの前方位置に配置される場合には特に有効である。
【0020】
〔解決手
段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記主整地用フロートは、左右方向での中央に位置する中央フロートと、左右両側に位置する側部フロートとの3個のフロートによって構成されているということである。
【0021】
〔解決手
段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段6にかかる発明によると、6条植え田植機や6条播き播種機の整地装置として用いる場合に適した整地装置を得られる利点がある。
【0022】
〔解決手
段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第1補助整地体、もしくは前記第1補助整地体と前記第2補助整地体とは、対地高さを変更可能に構成されているということである。
【0023】
〔解決手
段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段7にかかる発明によると、第1補助整地体、もしくは第1補助整地体と第2補助整地体との対地高さを変更可能に構成することにより、主整地用フロートの対地高さを変更した場合に、第1補助整地体、もしくは第1補助整地体と第2補助整地体との対地高さも変更して、適正な整地作用を発揮させ易いという利点がある。
【0024】
〔解決手
段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第1補助整地体は、整地体支持枠を介して、
前記主整地用フロートを支持する支持フレームに対して取り付けてあり、前記整地体支持枠は、隣り合う
前記第1補助整地体同士にわたる左右方向の横フレームと、その横フレームを後方の前記支持フレームに連結する前後方向の連結部材とを備えて平面視で門型に形成され、さらに、前記連結部材の前後方向の中間部同士を左右方向で連結する横連結杆を備えているということである。
【0025】
〔解決手
段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段8にかかる発明によると、門型の整地体支持枠の前後方向の連結部材の中間部が横連結杆で連結されることにより、整地体支持枠の左右方向の横フレームと、左右に位置する前後方向の連結部材と、横連結杆とが平面視で矩形枠状となる。したがって、単なる門型の形状に比べて、整地体支持枠自体の保形強度を向上させることができるという利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
【0028】
〔乗用型田植機の全体構成〕
本発明に係る水田作業機の一例である乗用型田植機の全体側面が
図1に示されている。
乗用型田植機は、車体フレーム1の前部が左右一対の前輪10で支持され、後部が左右一対の後輪11で支持された走行機体を備えている。この走行機体の後部に、昇降リンク機構12を介して苗植付装置2が上下位置変更可能に支持されて、乗用型田植機が構成されている。
【0029】
前記走行機体の前部にエンジン(図示せず)を内装した原動部13が設けられ、その原動部13の後方側に、ステアリングハンドル14を備えた操縦部、及び運転座席15が配備されている。
前記原動部13の左右両側で横方向に離れた位置に予備苗載せ台17が配設され、予備苗載せ台17に搭載された予備苗を取り出して、機体上から後方の苗植付装置2の苗載せ台20に苗補給可能に構成してある。前記昇降リンク機構12は、機体後部に設けた油圧シリンダ16の伸縮作動にともなって上下揺動可能に構成してある。
【0030】
〔苗植付装置〕
苗植付装置2は、
図1乃至
図3に示すように、昇降リンク機構12の後端部に支持されたフィードケース21を備えている。フィードケース21は苗載せ台20に沿って左右方向に延設された横長の支持フレーム22の左右方向での中間部に固定されている。
横長の支持フレーム22は角筒状のパイプ材で構成され、その後面側に、後向きに片持ち状で3個の伝動ケース23が延出されている。
各伝動ケース23は、その前端部に備えた入力軸23aから、内部に備えたチェーン伝動機構(図示せず)を介して後端部に備えた植付駆動軸24に動力が伝達され、苗植付装置25が駆動されるように構成されている。
【0031】
各伝動ケース23の入力軸23aには、フィードケース21の下部に備えた出力軸(図示せず)から伝動軸(図示せず)を介して動力が伝達されるように構成してある。
また、フィードケース21には、その上部から横方向に横送り軸(図示せず)が延出されていて、この横送り軸と連係する苗載せ台20が、横送り軸の回転駆動に伴って横方向に往復移動するように構成されている。苗載せ台20には、一条分のマット状苗を載置するように区画された苗載置部が6箇所設けられて、6条植え用に構成されている。
各苗載置部には、苗載せ台20が往復横送り駆動のストロークエンドに達すると、苗載置部に載置されている苗を下端の苗取り出し口側に向けて所定量だけ送るように、縦送りベルトを用いて苗を縦送りする周知の苗縦送り装置(26)が設けられている。
苗植付装置2の下部には、植付対象箇所の泥面を整地する整地装置3が備えられている。
【0032】
〔整地装置〕
整地装置3について説明する。
図2乃至
図5に示されるように、整地装置3は、主整地用フロート30と、第1補助整地体31と、第2補助整地体32とを備えている。
主整地用フロート30は、中央の伝動ケース23の下方に位置する中央フロート30Aと、左右の各伝動ケース23の下方に位置する一対の側部フロート30Bとを備えた3個のフロートによって構成されている。
中央フロート30A及び側部フロート30Bは、苗植付装置25の苗植付爪25aによる苗植付箇所(
図5においてX印を付した箇所)の前方相当位置に、それぞれ植付予定範囲を整地するための整地作用部30Aa,30Baが形成されている。
【0033】
植付予定範囲における苗植付箇所は、苗植付爪25aが泥中に突入して苗を植え付ける位置であり、これが左右方向での条間P1となる。6条植えでは左右方向で6箇所の苗植付箇所が存在し、条間P1の総和が苗植付範囲Pwとなる。苗植付範囲Pwの前方位置が植付予定範囲であり、その左右方向幅は苗植付範囲Pwと同一である。
主整地用フロート30が配設された状態での、主整地用フロート30全体の両端部間での左右方向幅w01は、端部の苗植付箇所も確実に整地可能であるように、苗植付範囲Pwよりも少し幅広に設定されている。
この主整地用フロート30の左右方向幅w01は、中央フロート30Aの左右方向幅w1と、左右の側部フロート30Bの左右方向幅w1と、中央フロート30Aの両側で左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1との総和である。中央フロート30Aは、左右の側部フロート30Bよりも少し幅広に形成してあるが、左右の所定間隔L1,L1は左右同幅であるように形成されている。
【0034】
第1補助整地体31は、整地作用部31Aが平面視で、前後方向よりも左右方向が幅広のほぼ矩形に形成された整地用フロートによって構成され、主整地用フロート30よりも前方位置に配設されている。
つまり、主整地用フロート30の前端縁と、第1補助整地体31の矩形の整地作用部31Aの後端縁との間に、所定の前後方向間隔L4が存在するように、主整地用フロート30に対して前方側へ離れた位置に配設されている。この第1補助整地体31の整地作用部31Aは、主整地用フロート30の中央フロート30Aと左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1の前方に位置している。
【0035】
第1補助整地体31の矩形の整地作用部31Aの左右方向幅w2は、中央フロート30Aと左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1よりも幅広く形成されている。したがって、主整地用フロート30同士の左右方向での所定間隔L1,L1と、第1補助整地体31の左右方向幅w2との寸法差d1(重なり代に相当する)により、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31Aが左右方向で部分的に重複する状態で配設されている。
左右の第1補助整地体31同士の間には、中央フロート30Aの左右方向幅w1よりも幅狭の所定間隔L2が存在している。この所定間隔L2は、条間P1よりも少し幅狭である程度の幅に形成されている。したがって、苗植付箇所では、第1補助整地体31の整地作用部31Aによる整地作用と、主整地用フロート30の整地作用部30Aa,30Baでの整地作用とを相前後して受けることになる。
左右の第1補助整地体31が配設された状態での両端部間での左右方向幅w02は、主整地用フロート30の左右方向幅w01よりも狭く、後述する第2補助整地体32の左右方向幅w03よりも広い幅であるように設定されている。
【0036】
第2補助整地体32は、円柱状の整地用ローラによって構成され、第1補助整地体31よりも前方側に配設されている。
つまり、第1補助整地体31の前端と第2補助整地体32の後端との間に、所定の前後方向間隔L5が存在するように、第1補助整地体31に対して前方側へ離れた位置に配設されている。この第2補助整地体32は、左右の第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2の前方に位置している。
また、第2補助整地体32は整地作用部としての左右一対の大径部分32Aを備えている。そして、左右の大径部分32Aの中間に位置する小径部分32Bによって左右の大径部分32Aが一体に接続されている。各大径部分32Aの左右方向幅w3は、小径部分32Bの左右方向幅L3よりも幅広に設定されている。
【0037】
第2補助整地体32全体の左右方向幅w03は、左右一対の大径部分32Aの左右方向幅w3と、その中間に位置する小径部分32Bの左右方向幅L3との総和である。この第2補助整地体32の左右方向幅w03は、左右の第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2よりも少し広い幅であるように設定されている。したがって、左右の第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2と、第2補助整地体32の左右方向幅w03との寸法差d2(重なり代に相当する)により、互いの整地作用部31A,32Aが左右方向で部分的に重複する状態で配設されている。
【0038】
〔整地装置の取付構造〕
図3及び
図4に示すように、主整地用フロート30は、伝動ケース23の下部側に左右方向にわたって延設した丸パイプ状の植付深さ調節軸33に後端側を支持されている。つまり、植付深さ調節軸33から後方下方に向けて3組のフロート側アーム33Aが一体的に固定された状態で延設されている。各組のフロート側アーム33Aの後端部に、横軸34を介して、中央フロート30Aと、左右の側部フロート30B,30Bとの夫々が各別に上下揺動可能に支持されている。
【0039】
植付深さ調節軸33は、その軸心回りで各伝動ケース23の下部側に回動自在に枢支されている。植付深さ調節軸33には、上方側へ向けて調節操作アーム33Bが一体に溶接固定されている。
この調節操作アーム33Bの上部は植付深さ調節レバー35に連結されており、植付深さ調節レバー35の揺動操作にともなって、植付深さ調節軸33が自身の軸中心回りで回動操作される。この植付深さ調節軸33の回転に連動して、植付深さ調節軸33に固定されているフロート側アーム33Aが上下揺動操作される。
これに伴い、フロート側アーム33Aの後端部に支持される中央フロート30Aと、左右の側部フロート30B,30Bとの夫々の揺動軸心となる横軸34の位置が上下方向で調節され、主整地用フロート30の整地作用高さ、つまり植付深さが調節される。
【0040】
第1補助整地体31は、
図3,4及び
図7に示すように、平面視門型に形成された整地体支持枠40に支持されている。この整地体支持枠40は、支持フレーム22の前面側で左右方向の2箇所に溶接固定した一対のブラケット22Aに対して、揺動自在に連結されている。
整地体支持枠40は、丸パイプ状の補助調節軸41(横フレームに相当する)の左右両端部から後方へ向けて連結アーム41B(連結部材に相当する)が延設されて、平面視で門型に形成されている。この連結アーム41Bは、支持フレーム22側のブラケット22Aと補助調節軸41とを連結するためのものであり、補助調節軸41に対して軸線方向での相対移動を規制しなら相対回動は許容するように連結されている。
【0041】
整地体支持枠40の補助調節軸41には、その丸パイプ状の補助調節軸41から後方下方に向けて2組のフロート側アーム41Aが一体的に固定された状態で延設されている。各組のフロート側アーム41Aの後端部に、横軸42
(揺動支点に相当する)を介して、左右の第1補助整地体31の夫々が各別に上下揺動可能に支持されている。
また、前記補助調節軸41の左右両側に位置する連結アーム41B同士は、その連結アーム41Bの長さ方向での中間位置で、かつ、第1補助整地体31が最深位置(最も支持フレーム22の下面に近づいた位置)に調節された状態であるときのフロート側アーム41Aよりも上方に位置する状態で横連結杆41Cにより連結されている。
【0042】
第2補助整地体32は、整地体支持枠40の補助調節軸41から前方下方に向けて延設された左右一対の保持アーム43によって支持されている。保持アーム43は補助調節軸41に一体的に固定されており、第2補助整地体32は保持アーム43の遊端部に回動自在に枢支連結されている。
【0043】
〔高さ調節〕
この整地装置3における整地作用高さの調節(植付深さ調節)は次のようにして行われる。
図3に示すように、植付深さ調節軸33には、上方側へ向けて揺動杆33Cが立設されており、この揺動杆33Cの先端部にポテンショメータ36の検出部材36aが連係されている。したがって、植付深さ調節レバー35の揺動操作によって主整地用フロート30の整地作用高さ位置の調節、すなわち植付深さ調節操作が行われ、植付深さ調節軸33が回動すると、その回動量が揺動杆33Cを介してポテンショメータ36により検出される。
ポテンショメータ36で検出された植付深さ調節軸33の回動量は、図外の制御装置で主整地用フロート30の植付深さ調節量として認識され、その制御装置から、第1補助整地体31及び第2補助整地体32の対地高さを調節するための電動モータ37に、高さ調節のための調節指令信号が出力される。
【0044】
電動モータ37は、支持フレーム22から前方上方へ向けて延出した支え杆27に支持され、その電動モータ37の出力軸に備えた出力ギヤ37aが、支え杆27に支持された扇型ギヤ38に噛合している。扇型ギヤ38の一部には、連結ピン38aが横一側方に突出形成されている。
整地体支持枠40の補助調節軸41に、連動アーム44が上方側へ向けて一体に溶接固定してあり、この連動アーム44の上端部に備えた連結孔44a(
図7参照)に扇型ギヤ38の連結ピン38aが差し込み状態で相対回動可能に連結されている。
また、支持フレーム22の後面側には、第1補助整地体31に対する下降規制部材28が後方下向きに延出されている。
【0045】
したがって、
図3に示すように、通常の苗植付作業が行われている状態での植付深さでは、植付深さ調節レバー35の揺動操作位置によって設定された植付深さ位置に主整地用フロート30の整地作用高さ位置が定められる。そして、このときの揺動杆33Cの位置を検出したポテンショメータ36からの検出情報に基づいて制御装置からの指令を受けた電動モータ37が、連動アーム44を介して補助調節軸41の高さ位置を、対応した高さ位置に調節する。
この通常の苗植付作業では、第1補助整地体31の揺動支点である横軸42よりも後方側における第1補助整地体31の上面は、下降規制部材28の下端よりも下方に位置している。したがって、第1補助整地体31の整地作用部31Aの下方側への移動範囲は、第1補助整地体31の横軸42よりも後方側の上面と下降規制部材28の下端との隙間s1に相当する範囲である。第1補助整地体31の整地作用部31Aの上方側への移動は、整地作用部31Aの上面が補助調節軸41に当接するまでの範囲で可能である。
【0046】
図3から明らかであるように、補助調節軸41に固定されている第2補助整地体32による整地作用高さは、主整地用フロート30の整地作用高さ位置や第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置よりも少し高い位置に設定されている。したがって、主整地用フロート30や第1補助整地体31の整地作用高さ位置よりも高い位置にある泥の盛り上がりにだけ接して、その盛り上がりを解消するように押しつぶすなどの機能を有している。このように主整地用フロート30の整地高さ位置よりも少し高い位置に設定されていると、泥面下に埋没した状態で進行することが避けられ易いので、この第2補助整地体32による泥波の発生を回避し易い。
【0047】
図6に示すように、植付深さ調節レバー35の揺動操作位置によって主整地用フロート30を、最も上昇させた「最深位置」(収納位置でもある)では、揺動杆33Cの位置を検出したポテンショメータ36からの検出情報に基づいて制御装置からの指令を受けた電動モータ37が、補助調節軸41の高さ位置を対応した高さ位置、つまり最も高い位置に調節する。
このとき、第1補助整地体31の後部の横軸42も持ち上げられて、その横軸42が下降規制部材28の下端よりも上方に位置する状態となり、横軸42の後方側の上面は相対的に下降規制部材28の下端で押し下げられた状態となり、第1補助整地体31の整地作用部31Aは大きく上昇した姿勢となる。
補助調節軸41に固定されている第2補助整地体32も補助調節軸41とともに持ち上げられる。
【0048】
〔別実施形態の1〕
図8は、本発明の別実施形態を示すものである。
図示のように、通常用いられる後輪11の外側に補助輪11aを付設したとき、その補助輪11aが主整地用フロート30よりも横外側にはみ出す状態で設けられる場合には、補助輪11aの通過跡に相当する箇所に車輪跡消し用整地体18を設けてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0049】
〔別実施形態の2〕
上記の実施形態では、主整地用フロート30と第1補助整地体31、及び第1補助整地体31と第2補助整地体32とが、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で部分的に重複する状態で配設されている構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、
図9に示すように、主整地用フロート30と第1補助整地体31、及び第1補助整地体31と第2補助整地体32とが、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で間隔を隔てた状態で配設されたものであってもよい。この
図9に示す実施形態では、第1補助整地体31の矩形の整地作用部31Aの左右方向幅w2が、中央フロート30Aと左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1よりも幅狭に形成され、第2補助整地体32の左右方向幅w03が左右の第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2よりも幅狭であるように形成されている。したがって、主整地用フロート30同士の左右方向での所定間隔L1,L1と、第1補助整地体31の左右方向幅w2との寸法差d1(間隔に相当する)が存在し、第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2と、第2補助整地体32の左右方向幅w03との寸法差d2(間隔に相当する)が存在することにより、それぞれの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で離反した状態で配設される。
【0050】
また、このように、主整地用フロート30と第1補助整地体31、及び第1補助整地体31と第2補助整地体32とが、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で間隔を隔てたものだけで構成されたものに限られるものでもない。
つまり、主整地用フロート30と第1補助整地体31、及び第1補助整地体31と第2補助整地体32とが、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で間隔を隔て状態で配設された構造のものと、主整地用フロート30と第1補助整地体31、及び第1補助整地体31と第2補助整地体32とが、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが左右方向で部分的に重複する状態で配設されている構造のものとの組み合わせで構成したり、互いの整地作用部30Aa,30Ba,31A,32Aが、左右方向の一方では重複し、その反対側では間隔が存在するように配設するなど、適宜の配設形態を採用することが可能である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0051】
〔別実施形態の3〕
上記の実施形態では、主整地用フロート30の中央フロート30Aと左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1の前方位置に第1補助整地体31を配設する、あるいは第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2の前方位置に第2補助整地体32を配設した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、
図10に示すように、主整地用フロート30の中央フロート30Aと左右の側部フロート30B,30Bとの間に存在する所定間隔L1,L1の前方位置であるか否かに関わりなく、第1補助整地体31を配設する、あるいは第1補助整地体31同士の間に存在する所定間隔L2の前方位置であるか否かに関わりなく第2補助整地体32を配設したものであってもよい。
この場合、第1補助整地体31の配設個数や第2補助整地体32の配設個数にも関わりなく、要は、第1補助整地体31の両端部間での左右方向幅w02が主整地用フロート30の左右方向幅w01よりも狭く、第2補助整地体32の両端部間での左右方向幅w03が第1補助整地体31の左右方向幅w02よりも狭くなるように配設されるものであればよい。
【0052】
〔別実施形態の4〕
上記の実施形態では、整地装置3として、第1補助整地体31を整地用フロートで構成し、第2補助整地体32を整地用ローラで構成した構造のものを例示したがこれに限られるものではない。
つまり、第1補助整地体31と第2補助整地体32とを、ともに整地用フロートで構成してもよ
い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0053】
〔別実施形態の5〕
上記の実施形態では、主整地用フロート30を3個用いた構造のものを例示したが、これに限らず4個以上の主整地用フロート30を用いた構造のものであってもよい。同様に、第1補助整地体31としての整地用フロートも、2個に限らず3個以上設けてもよく、また、第2補助整地体32としての整地用ローラも1個に限らず2個以上設けてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0054】
〔別実施形態の6〕
上記の実施形態では、第2補助整地体32としての整地用ローラが、左右の大径部分32Aを、その中間に位置する小径部分32Bで接続することによって一体に構成された構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、左右の大径部分32Aに相当する2個、もしくは3個以上の、独立して支持される整地用ローラを用いて第2補助整地体32を構成してもよい。あるいは、大径部分32Aに相当する箇所が3箇所以上存在し、その中間に小径部分32Bが存在する一連の整地用ローラによって第2補助整地体32を構成してもよい。さらには、全体が大径部分32Aで構成された単一の整地用ローラで第2補助整地体32を構成してもよい。
【0055】
〔別実施形態の7〕
上記の実施形態では、植付深さ調節レバー35の揺動操作位置に基づいて、第1補助整地体31と第2補助整地体32との高さ位置を自動調節する構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、植付深さ調節レバー35の揺動操作位置に基づいて、第1補助整地体31の高さを自動調節し、第2補助整地体32の高さは、別途人為操作で調節するようにしてもよい。
また、第1補助整地体31の高さも、第2補助整地体32の高さも、別途人為操作で調節するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0056】
〔別実施形態の8〕
上記の実施形態では、通常の苗植付作業が行われている状態での植付深さでは、主整地用フロート30の整地作用高さ位置に対して、
図3に示したように、第1補助整地体31の整地作用高さがほぼ同一高さ位置であり、第2補助整地体32による整地作用高さが、主整地用フロート30の整地作用高さ位置や第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置よりも少し高い位置であるように設定されたものを示したがこれに限られるものではない。
例えば、第2補助整地体32による整地作用高さが、主整地用フロート30の整地作用高さ位置や第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置と同等であるように設定してもよい。
また第2補助整地体32による整地作用高さ位置と、第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置とを同等に設定して、これを主整地用フロート30の整地作用高さ位置よりも少し高くなるように設定してもよい。
あるいは、前方から順に、第2補助整地体32による整地作用高さ位置よりも第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置が低く、第1補助整地体31の整地作用部31Aの整地作用高さ位置よりも主整地用フロート30の整地作用高さ位置が低くなるように設定してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。