(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記磁気コアの前記第2のセクションを形成する前記ステップは、前記第2のセクションの前記薄い内側領域および前記厚い外側領域を形成するように成形された鋳型に磁気材料を入れて鋳造するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載の実施形態によれば、DC−DCコンバータソリューションの全体サイズを低減するために、DC−DCコンバータの各電力段ダイは、その電力段に対応する出力インダクタの下に、例えば、バックトポロジで配置される。各電力段は、コンバータの出力位相を負荷に与える。単相DC−DCコンバータの場合は、単一の電力段が与えられる。多相DC−DCコンバータの場合は、コンバータの各相に電力段が与えられる。各電力段ダイは、DC−DCコンバータによって安定化された相電流を、出力インダクタを通じて負荷に供給する。各電力段ダイは、対応する出力インダクタを通じての負荷との結合のために、ハイ側トランジスタおよびロー側トランジスタを有してよい。各電力段のハイ側トランジスタは、負荷をDC−DCコンバータの入力電圧に、様々な周期で切替可能に接続し、対応するロー側トランジスタは、負荷をグラウンドに、様々な周期で切替可能に接続する。各電力段ダイは、MOSFET(酸化金属半導体電界効果トランジスタ)、ドライバ等のような能動半導体部品、ならびに対応する受動部品を含んでよい。受動部品は、ダイから除外されて、独立した部品として与えられてよい。いずれの場合も、電力段ダイは、DC−DCコンバータの出力位相を負荷に与えるために必要な能動半導体部品を少なくとも含み、PCBなどの基板に取り付けられたときに、対応する出力インダクタの下に配置されて、DC−DCコンバータアセンブリが形成される。
【0010】
図1は、
図1Aから
図1Dまでを含み、これらは、DC−DCコンバータの電力段ダイを出力インダクタ100の下に収容するように成形されたインダクタ100の、様々な方向からの図を示す。
図1Aは、出力インダクタ100のある角度の斜視図を示し、
図1Bは、出力インダクタ100の側面図を示し、
図1Cは、出力インダクタ100の正面図を示し、
図1Dは、出力インダクタ100の底面図を示す。
【0011】
出力インダクタ100は、磁気コア102および導体104を含み、導体104は、PCBなどの基板への取り付けのための第1および第2の端子106、108を有する。導体104は、例えば、ステープル状に成形されてよい。磁気コア102は、とにかく、幅(F)および長さ(L)を有する切り欠き110を有し、切り欠き110は、電力段ダイを収容するため、すなわち、電力段ダイのための空間を設けるためのものである。さらに、端子106、108は、磁気コア102の両側部に離れて配置され、端子106、108の間に電力段ダイが嵌め込まれるようになっている。このように、出力インダクタ100および電力段ダイが基板の同じ側に取り付けられる場合には、電力段ダイは、磁気コア102と基板との間に置かれてよい。
図1では、説明を容易にするために、電力段ダイおよび基板は示されていない。
【0012】
この実施形態によれば、出力インダクタ100は、磁気コア102の第1および第2のセクション112、114を形成することによって製造される。第2のセクション114は、薄い内側領域(T1)および厚い外側領域(T2)を有する。薄い内側領域T1は、磁気コア102の第2のセクション114の下に位置するDC−DCコンバータの電力段ダイを、電力段ダイが第2のセクション114の薄い内側領域T1および厚い外側領域T2に接触することなく、収容するのに十分な薄さである。出力インダクタ100の導体104は、第2のセクション114上に配置され、例えば、第2のセクション114の上で導体104を所定位置までスライドさせることにより、配置される。第2のセクション114の厚い外側領域T2は、厚い外側領域T2の両側部に沿って幅(E)を有する。導体104の端子106、108は、幅(D)を有し、第2のセクション114の厚い外側領域T2の両側部に形成されたノッチに取り付けられてよい。
【0013】
その後、磁気コア102が導体104を固定し、導体104の端子106、108が接点になりうるように、第1のセクション112が第2のセクション114に、例えば、接着剤で取り付けられる。一実施形態では、磁気コア102の第2のセクション114は、第2のセクション114の薄い内側領域T1および厚い外側領域T2を形成するように成形された鋳型に磁気材料を入れて鋳造することにより形成される。とにかく、磁気コア102は、第1のセクション112と、第2のセクション114の厚い外側領域T2と、に沿って測定された全厚さ(C)を有する。第2のセクション114の薄い内側領域T1と厚い外側領域T2との間のギャップ(G)は、出力インダクタ100の磁気コア102の下に配置された、DC−DCコンバータの電力段ダイを収容するのに十分である。
【0014】
図2は、
図2Aおよび
図2Bを含み、これらは、
図1の出力インダクタ100を製造する別の方法の各ステップを示す。磁気コア102の第2のセクション114の上で導体104を所定位置までスライドさせる代わりに、
図2Aに示されるように、第2のセクション114のまわりに導体104を成形する。この実施形態によれば、導体104は、第2のセクション114の上面上に配置される上部平坦部分120と、外側の、曲げられる脚部122と、を有する。導体104の上部平坦部分120が第2のセクション114の上面上に配置された後、
図2Aの水平方向内向き矢印で示されるように、脚部122が内側に曲げられて、磁気コア102の第2のセクション114の対応する面と接触する。その後、
図2Aの下向き矢印で示されるように、第1のセクション112が第2のセクション114に取り付けられる。結果として、
図2Bに示されるように、出力インダクタ100は、DC−DCコンバータの電力段ダイを収容するギャップ(G)を有する。
【0015】
図3は、
図3Aから
図3Dまでを含み、これらは、出力インダクタ100の別の実施形態の、様々な方向からの図を示す。
図3Aは、出力インダクタ100の正面図を示し、
図3Bは、出力インダクタ100の正面図であって、DC−DCコンバータの電力段ダイ200がインダクタ100の磁気コア102の下に配置されている図を示し、
図3Cは、出力インダクタ100の底面図を示し、
図3Dは、電力段ダイ200が所定位置にある出力インダクタ100の底面図を示す。
図3Bにおいて、電力段ダイ200の厚さには「Tdie」というラベルが付けられており、電力段ダイ200を収容する、磁気コア102内のギャップには、「G」というラベルが付けられている。
図3に示された実施形態は、
図1に示された実施形態によく似ているが、磁気コア102の第2のセクション114の厚い外側領域T2は、導体104用のストッパとして動作する2つの端部において単一ポスト202を含み、導体104は、
図3Cの下向き矢印で示される方向にスライドして第2のセクション114上の所定位置に配置される。一実施形態では、磁気コア102の第2のセクション114は、第2のセクション114の2つの端部にポスト202が与えられるように成形された鋳型に磁気材料を入れて鋳造することにより形成される。
【0016】
図4は、
図4Aから
図4Dまでを含み、これらは、出力インダクタのさらに別の実施形態300の、様々な方向からの図を示し、出力インダクタ300は、DC−DCコンバータの電力段ダイを出力インダクタ300の下に収容するように成形される。
図4Aは、出力インダクタ300のある角度の斜視図を示し、
図4Bは、出力インダクタ300の側面図を示し、
図4Cは、出力インダクタ300の正面図を示し、
図4Dは、出力インダクタ300の底面図を示す。
図4に示された実施形態は、
図1に示された実施形態とよく似ているが、この実施形態によれば、磁気コア102の第2のセクション114は、厚さが均一であり、したがって、第2のセクション114の底面115は平坦である。出力インダクタ300の端子106、108は、磁気コア102の周辺部から、少なくとも電力段ダイの厚さに相当する距離だけ、第2のセクション114の平坦な底面より延び、これによって、磁気コア102の平坦面115と、部品群が取り付けられる基板との間のギャップ(G)が実現される。延長された端子106、108によって実現されるギャップは、磁気コア102の下に電力段ダイを収容するのに十分である。出力インダクタ300の端子106、108は、基板の、電力段ダイと同じ面に取り付け可能である。あるいは、端子106、108は、基板を貫通して基板の他方の面に半田付けされるラウンドリードであってよい。いずれの場合も、
図4では、説明を容易にするために、電力段ダイおよび基板は示されていない。
【0017】
図5は、出力インダクタ400のさらに別の実施形態の側面図を示し、出力インダクタ400は、DC−DCコンバータの電力段ダイを出力インダクタ400の下に収容するように成形される。
図5に示された実施形態は、
図4に示された実施形態によく似ているが、端子106、108は、磁気コア102の底面115と略同一平面上にある。電力段ダイを磁気コア102の下に収容するための高さ延長は、ブロック402によって与えられ、ブロック402は、例えば、磁気コア102の周辺部において端子106、108のそれぞれに取り付けられた隔離絶縁器である。ブロック402のそれぞれが、少なくとも電力段ダイの厚さに相当する厚さを有することにより、磁気コア102と、部品群が取り付けられる基板との間のギャップ(G)が実現される。ブロック402によって実現されるギャップは、磁気コアの下に電力段ダイを収容するのに十分である。
図5では、説明を容易にするために、電力段ダイおよび基板は示されていない。
【0018】
図6は、DC−DCコンバータの複数の電力段ダイ502が取り付けられた、PCB500の第1の面501の平面図を示す。この場合、DC−DCコンバータは多相コンバータであり、電力段ダイ502のそれぞれは、DC−DCコンバータによって安定化された相電流を、出力インダクタ504を通じて負荷506に供給する。
図6は、出力インダクタ504がPCB500に取り付けられる前のDC−DCコンバータアセンブリを示している。負荷506は、PCB500の、電力段ダイ502と同じ面501に取り付けられ、安定化された電圧を必要とする任意のタイプの回路であってよく、たとえば、1つ以上のプロセッサであってよい。PCB500の第1の面501には入力キャパシタ508も取り付けられ、入力キャパシタ508は、個々の電力段ダイ502の最短
通電ループを与える。一実施形態では、これらの入力キャパシタ508も、出力インダクタ504の下に収容される。この実施形態によれば、PCB500の第1の面501に取り付けられる電力段ダイ502および入力キャパシタ508は、PCB500の第1の面501への取り付け後には、対応する出力インダクタ504の磁気コアとPCB500との間に置かれる。他の実施形態では、これら入力キャパシタ508は、出力インダクタ504の下には収容されない。いずれの場合も、PCB500の第1の面501に取り付けられる入力キャパシタ508は、対応する電力段ダイ502の入力端子に電気的に接続され、この電気的接続は、たとえば、PCB500の一部分である導電性のビアおよび/またはパターンによって行われる。
【0019】
図7は、電力段ダイ502を出力インダクタ504の下に収容するように成形された出力インダクタ504が、PCB500の第1の面501に、個々の電力段ダイ502の上から取り付けられた後の、
図6の拡大図を示す。出力インダクタ504のそれぞれは、(たとえば、本明細書において既述されたインダクタ実施形態のいずれかに従う)磁気コアと第1および第2の端子を有する導体とを含む。各出力インダクタ504の端子は、PCB500の第1の面501にある導電性接点領域510に取り付けられ、これによって、個々の出力インダクタ504が、対応する電力段ダイ502の出力に電気的に接続され、この電気的接続は、たとえば、接点領域510に接続された、PCB500の導電性のビアおよび/またはパターンによって行われる。各出力インダクタ504は、電力段ダイ502を、そのインダクタ504の磁気コアの下に収容し、したがって、電力段ダイ502は、磁気コアとPCB500との間に置かれる。
【0020】
一実施形態では、各出力インダクタ504の磁気コアは、薄い内側領域および厚い外側領域を有し、薄い内側領域と基板500の第1の面501との間には、(たとえば、
図1乃至
図3に示された実施形態のいずれかに従う)対応する電力段ダイ502の厚さを収容するためのギャップが存在する。別の実施形態では、各出力インダクタ504の磁気コアは、基板500の第1の面501と対向する平坦面を有し、出力インダクタ504の端子は、磁気コアの周辺部から、少なくとも対応する電力段ダイ502の厚さに相当する距離だけ、その平坦面より延び、これによって、(たとえば、
図4に示された実施形態に従う)電力段ダイ502を収容するギャップが、磁気コアの平坦面と、PCB500の第1の面501との間に実現される。さらに別の実施形態では、各出力インダクタ504の端子は、磁気コアの周辺部にある一組のブロックによって、PCB500の第1の面501に取り付けられており、各ブロックの厚さは、少なくとも対応する電力段ダイ502の厚さに相当し、これによって、磁気コアと、PCB500の第1の面501との間に、(たとえば、
図5に示された実施形態に従う)電力段ダイ502を収容するギャップが実現される。いずれの場合も、電力段ダイ502は、対応する出力インダクタ504の下に嵌め込まれる。場合によっては、出力インダクタ504は、
図7に示されたように、個々の電力段ダイ502を完全に覆う。
【0021】
出力インダクタ504の各磁気コアは、下方にある電力段ダイ502と接触していても、間隔を置いて離れていてもよい。一実施形態では、電力段ダイ502の厚さ(Tdie)と、薄い内側領域とPCB500の第1の面501との間のギャップ(G)は、両方とも、1mm未満である(
図3Bは、電力段ダイの厚さ「Tdie」と、ダイをインダクタの下に収容するためのギャップ「G」との一実施形態を示す)。
【0022】
電力段ダイ502の少なくとも一部分が、本明細書に記載のように、対応する出力インダクタ504の下に収容されると、PCBの必要な表面積が小さくなるため、それに応じて、PCB500のサイズを小さくすることが可能である。本明細書に記載のインダクタ/電力段ダイのスタック構成は又、放散される電力が少ないために、電力段ダイ502の、対応する出力インダクタ504と対向する側に専用ヒートシンクを必要としない電力段ダイ502の場合は特に有利でもある。一実施形態では、インフィニオン部品番号DrBlade TDA21320のような各電力段ダイ502から放散される電力は、DC−DCコンバータの熱設計電流(TDC)において2W未満である。TDCは、負荷(たとえば、プロセッサ)が無限に引き込むことが可能な持続(DC等価)電流であり、電圧レギュレータ温度評価が最悪の場合に使用すべき電流を規定する。TDCでは、電圧レギュレータ部品(たとえば、スイッチングトランジスタおよびインダクタ)が、最高温度に達し、PCB層および隣接部品を、それらの温度限界を超えて加熱しかねない。部品および基板の実際の温度は、システム動作条件の包絡線によって設定される。これには、DC−DCコンバータのレイアウト、負荷ファンの選択、周囲温度、シャーシ構成等が含まれ、これらに限定されない。
【0023】
図8は、PCB500の第2の面503の平面図を示す。第2の面503は、
図6および
図7に示された第1の面501の反対側にある。電力段ダイ502の最短
通電ループを与える入力キャパシタ以外の入力キャパシタ512は、PCB500の第2の面503に取り付けられる。PCB500の第2の面503には、個々の出力インダクタ504と負荷506との間に電気的に接続される出力キャパシタ514も取り付けられる。電力段ダイ502の電力端子に電気的に接続されるデカップリングキャパシタ516も、PCB500の第2の面503に取り付けられる。電力段ダイ502に電気的に接続される、さらなる受動部品、たとえば、ブートキャパシタ518、電流監視回路用キャパシタ520等も、PCB500の第2の面503に取り付けられてよい。これらのキャパシタ512、514、516、518、520のうちの少なくともいくつかは、PCB500の第2の面503において、少なくとも一部分が、PCB500の第1の面501に取り付けられる、対応する出力インダクタ504のフットプリントに入るように、配置されてよい。
図8には、出力インダクタ504のうちの1つのフットプリントが破線のボックスで示されている。PCB500の第2の面503に取り付けられる受動部品の数および種類は、電力段ダイ502およびDC−DCコンバータの種類に応じて決定される。一実施形態では、DC−DCコンバータシステムの各部品のフットプリントは、個々の部品の表面積を合わせたサイズの少なくとも半分または少なくとも3分の1である。
【0024】
「下の(under)」、「下に(below)」、「より下に(lower)」、「の上に(over)」、「より上に(upper)」等の空間的に相対的な用語は、1つの要素と別の要素との間の相対的な位置関係の説明において、描写をわかりやすくするために用いられている。これらの用語は、図面に描かれている向きと異なる向きだけでなく、装置の様々な方向を包含するものとする。さらに、「第1の」、「第2の」などの用語も、様々な要素、領域、セクション等を描くために用いられ、又、限定的であることは意図されていない。類似の用語は、本明細書を通して類似の要素を指す。
【0025】
本明細書においては、「有する(having)」、「包含する(containing)」、「含む(including)」、「備える(comprising)」などの語句は、述べられた要素または特徴の存在を示すとともに、それ以外の要素または特徴を排除しないオープンエンドタームである。冠詞の「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに矛盾する場合を除き、単数形だけでなく複数形も包含するものとする。
【0026】
上述の変形形態および応用形態の範囲を念頭に、本発明は、前述の説明によっては限定されず、添付図面によっても限定されないことを理解されたい。その代わりに、本発明は、以下の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によってのみ限定される。