特許第6104240号(P6104240)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6104240炭素ドープされた硫化リチウム粉末の製造方法および硫化リチウム/炭素複合材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6104240
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】炭素ドープされた硫化リチウム粉末の製造方法および硫化リチウム/炭素複合材
(51)【国際特許分類】
   C01B 17/22 20060101AFI20170316BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20170316BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20170316BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20170316BHJP
   H01M 2/16 20060101ALI20170316BHJP
   H01B 1/06 20060101ALI20170316BHJP
   H01B 13/00 20060101ALI20170316BHJP
   H01B 1/10 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   C01B17/22
   H01M4/58
   H01M4/36 A
   H01M10/0562
   H01M2/16 M
   H01B1/06 A
   H01B13/00 Z
   H01B1/10
【請求項の数】16
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-515152(P2014-515152)
(86)(22)【出願日】2012年6月12日
(65)【公表番号】特表2014-527009(P2014-527009A)
(43)【公表日】2014年10月9日
(86)【国際出願番号】EP2012061059
(87)【国際公開番号】WO2012171889
(87)【国際公開日】20121220
【審査請求日】2015年6月9日
(31)【優先権主張番号】102011077481.5
(32)【優先日】2011年6月14日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513159239
【氏名又は名称】ロックウッド リチウム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Rockwood Lithium GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ ヴィーテルマン
【審査官】 塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−283156(JP,A)
【文献】 特開2010−163356(JP,A)
【文献】 T.G. PEARSON,JOURNAL THE CHEMICAL SOCIETY,1931年 1月 1日,P413-420
【文献】 HASSOUN J.,A HIGH-PERFORMANCE POLYMER TIN SULFUR LITHIUM ION BATTERY,ANGEW. CHEM.,2010年 2月28日,V122,P2421-2424
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 15/00−23/00
H01B 1/06
H01B 1/10
H01B 13/00
H01M 2/16
H01M 4/36
H01M 4/58
H01M 10/0562
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素ドープされた硫化リチウム粉末の製造方法であって、元素リチウムを、元素硫黄および/またはCS2、COS、SO2およびSOの群から選択される硫黄含有化合物と、前記リチウム、前記硫黄および/または前記硫黄含有化合物を、ナフタレンを除く炭化水素溶剤中で溶融させた状態で反応させることを特徴とする前記方法。
【請求項2】
前記反応を、温度120℃〜300℃で実施することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反応を、温度150℃〜250℃で実施することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記反応を、温度180℃〜200℃で実施することを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
炭化水素溶剤として、反応条件で液体である飽和溶剤を使用することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
炭化水素溶剤として、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンまたは上記の化合物の任意の混合物からなる群から選択されるものを使用することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
炭化水素溶剤として、パラフィン沸騰留分を使用することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
硫黄源として、硫黄および二硫化炭素からなる混合物を使用することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
硫黄源が、少なくとも、完全な変換のために必要な化学量論組成比で、または1〜30モル%過剰量で使用されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
硫黄と二硫化炭素との間のモル比が、99:1〜1:99の間で変化することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
硫黄と二硫化炭素との間のモル比が、50:50〜95:5の間で変化することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1段階法として実施されることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法によって得られる硫化リチウム/炭素複合材。
【請求項14】
純粋相の、アモルファスの炭素で被覆もしくはドープされている、または炭化リチウムで汚染されている、請求項13に記載の硫化リチウム/炭素複合材。
【請求項15】
炭素含有率0.5〜50%を有することを特徴とする、請求項13または14に記載の硫化リチウム/炭素複合材。
【請求項16】
炭素含有率1〜20%を有することを特徴とする、請求項15に記載の硫化リチウム/炭素複合材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は炭素被覆硫化リチウムの製造方法およびその使用に関する。
【0002】
再充電可能な電気化学的貯蔵システムは、現在、日常生活の多くの領域でますます重要性を増してきている。自動車のスターター用バッテリーとして、および携帯型電子製品のためのエネルギー源としての、既に長らく存在する用途の他に、将来的には電気自動車の駆動用、および固定式エネルギー貯蔵装置用の用途が非常に増加することが予測される。新規の用途については、従来の鉛/硫酸蓄電池は考慮に入れられず、なぜなら、それらは容量があまりに少なすぎ、且つ充分に多いサイクル数が可能ではないからである。これに対して、リチウム電池には最高の可能性が認められる。
【0003】
しかしながら、従来技術によるリチウム蓄電池は同様に、多くの用途についてエネルギー貯蔵能力が少なすぎる。現在のリチウムイオン電池は、約100〜250Wh/kgの比エネルギー密度を有している。さらに、多くの場合、それらは高価な元素、例えばコバルトおよび/またはニッケルを含有する。リチウム/硫黄系およびリチウム/空気系は、はるかに高い(理論)エネルギー密度を有している:
【表1】
【0004】
Li/空気系の開発に際した技術的な挑戦は、市場に出せる系が最も早くても10〜20年後までは期待できないというほどに重大である(M. Jacoby, Chem. Eng. News Nov. 22 (2010) 29−31)。その可能性は、リチウム/硫黄系の場合に明らかに有利であると考えられる。この系の欠点は、リチウム金属アノードを使用することである。リチウム金属は、塩状の材料またはリチウムイオン電池内で使用されるグラファイトと比べて、比較的高価である。さらには、この電池は、充電および放電の際に容量があまりに速く失われるという欠点も有している。
【0005】
従って、リチウム/硫黄電池を放電状態で組み立てる、即ち、アノードとしてリチウムを含まない(またはリチウムの少ない)材料、例えば亜鉛/炭素複合材を使用し、且つカソードとして硫化リチウムを使用することが提案された(B.Scrosati, Angew. Chem. 2010, 122, 2421−4)。残念ながら、この電池構成は同様に、サイクル安定性がわずかしかないことが判明している。主な原因は、サイクルの際に可溶性の貧硫黄性(Oligoschwefel)化合物(例えばLi23およびLi24)が形成され得ることであると考えられる。それによって、カソードはレドックス活性材料を失う。(Y.Li, J.Power Sources 195 (2010) 2945−9; D.Aurbach, J.Electrochem.Soc. 156(8), A694−A702 (2009))。カソード材料(硫黄または硫化リチウム)の伝導性を改善するために、多くの場合、炭素との複合形成物が求められる。例えば、T. Takeuchiは、市販の硫化リチウム粉末をアークプラズマ法によってグラファイト状の炭素で被覆できることを記載している(J. Electrochem. Soc. 157 (11) A1196−A1201 (2010))。しかし、そのような被覆法はエネルギーを消費し、高価な被覆装置および高真空技術を必要とし、その結果、高いコストと結びつく。Li2S/C複合材を製造するための他の方法は、市販の硫化リチウム粉末を例えばボールミル内で粉砕することによって可能である(B.Scrosati, Angew. Chem. 2010, 122, 2421−4)。粉砕工程は同様に、技術的にまさに煩雑であり、且つ、既製の成分が使えることを前提とする。硫化リチウムは、たしかに化学商取引を介して購入できるが、しかし価格が高すぎる(例えばAlfa Aesar社からは、50gで560,00ユーロ(定価、カタログ版2011〜13))。最終的には、沸騰したナフタレン中でのリチウムと硫黄との反応の際に、自由な金属(元素リチウム)、炭化物および多硫化物で汚染された、概ねLi2Sの組成の主生成物が生じることが知られている(T.G. PearsonおよびP.L. Robinson, J. Chem. Soc. 1931, 413−420)。
【0006】
本発明の課題は、大きな表面積を有する硫化リチウム、および伝導率の高められた併用物質、好ましくは炭素との安価な複合形成物の安価な製造を含む方法を示すことである。
【0007】
前記の課題は、大きな表面積を有する硫化リチウム、および伝導率が改善された添加物とのその複合形成物とが同時に生じることを可能にする方法によって解決される。
【0008】
このために、原料であるリチウム金属および硫黄、および/またはCS2、COS、SO、SO2の群から選択される硫黄含有化合物を、ナフタレンを除く炭化水素に基づく溶剤中、120℃より上から300℃まで、好ましくは150℃より上から250℃まで、および特に好ましくは180℃より上から200℃までの温度で互いに反応させる。溶剤は、好ましくは飽和炭化水素の群から選択される。意外なことに、溶剤として飽和炭化水素を使用する場合、純粋相の、非結晶化(「X線でアモルファスの」)の炭素で被覆された、またはドープされた生成物が生じることが判明した。芳香族または部分芳香族の溶剤を使用する場合は、多くの場合、炭化リチウムまたは水素化リチウムで汚染された生成物が得られる。好ましくは、反応条件で液体である、つまり、少なくとも120℃、より良好には少なくとも150℃の沸点、および特に好ましくは沸点>180℃を有する溶剤が使用される。例は、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンまたはこれらの上記の化合物の任意の混合物であり、直鎖、分枝鎖、または環式かどうかは重要ではない。市販のパラフィン沸騰留分(Siedeschnitt)、例えばShellsol(登録商標) D70またはD100がとりわけ特に好ましい。
【0009】
本発明による材料の炭素含有率は、0.5〜50%の間、好ましくは1〜20%の間である。それを、反応条件(とりわけ温度)の選択によって、並びに硫黄原料の選択によって狙い通りに変化させることができる。より高い炭素含有率は、殊に、炭素含有硫黄化合物、好ましくは二硫化炭素(CS2)および/または硫化カルボニル(COS)を使用することによって達成される。該反応は、硫黄源としてこの化合物だけを使用して、
4Li+CS2 → 2Li2S+C
または
4Li+COS → Li2S+Li2O+C
に従って行われ得る。とりわけ特に好ましい実施態様においては、元素硫黄と二硫化炭素との混合物が使用される。選択されるべきモル比は、所望のC含有率によって決まる。一般に、硫黄と二硫化炭素とのモル比は、99:1〜1:99の間、特に好ましくは50:50〜95:5の間で変化することができる。硫黄源は少なくとも完全な反応のために必要な化学量論組成比または過剰量(1〜30%)で使用されることが好ましい。
【0010】
有利には、本発明による方法は、1段階法として、殊に1ポット法として実施される。
【0011】
本発明による生成物は、カリフラワー状のモフォロジーに起因する高い比表面積によって特徴付けられる。電極材料の実現可能な電流密度はとりわけ比表面積によって定められるので、そのような構造の材料は、比較的高い伝導率(例えば自動車の駆動用バッテリーのために必要とされるもの)の達成のためにも適している。
【0012】
本発明による硫化リチウム/炭素複合材は、リチウム電池の電極の製造、または、例えばリチウム電池内のセパレータとして使用するためのリチウムイオン伝導性固体の製造のために使用される。
【0013】
以下で本発明を5つの例、並びに10の図面を用いて、より詳細に説明する。
【0014】
結晶構造の検査および同定を、Bruker AXS社の装置(Discover D8); Cu Kα線照射、Sol X検出器を用い、以下の条件: 5°から開始して75°まで(2シータ測定範囲)、測定時間2秒/測定ステップ0.02°、温度25°で行った。
【0015】
図面は下記を示す:
図1: UEL 10 153(LiおよびSからのLi2S)結晶層 − Li2S − 硫化リチウム(赤色の線)
図2: 走査型電子顕微鏡(canning lectron icroscope)(SEM)−例1の写真
図3: UEL 10 162(LiおよびSからのLi2S)結晶層 − Li2S − 硫化リチウム(赤色の線)
図4: 例2のSEM写真
図5: UEL 11 044(グレーの試料) 結晶層 − Li2S − 硫化リチウム(赤色の線)
図6: 例3のSEM写真
図7: UEL 11 043結晶層 − Li2S − 硫化リチウム(赤色の線); S−硫黄(緑色の線); LiH − 水素化リチウム(青色の線); Li22 − リチウムアセチリド(オレンジ色の線)
図8: 例4のSEM写真
図9: UEL 11 042(黄土色の試料) − Li2S − 硫化リチウム(赤色の線); Li − リチウム(緑色の線); LiH − 水素化リチウム(青色の線)
図10: 例5のSEM写真。
【0016】
例1: 硫黄装入パラフィン油中、約140℃での、硫黄およびリチウム粉末からのLi2S/C複合材の製造
不活性化(即ち、水および空気を含まず、アルゴンで満たされた)特殊鋼二重ジャケット反応器内で、19.8gの硫黄顆粒を520gのShellsol(登録商標) D100中に装入し、且つ、140℃のジャケット温度で撹拌しながら溶融もしくは溶解した。その後、8.33gのリチウム粉末を小分けにして(1Molあたり1g)、反応器の開口部を通じて添加した。反応は発熱性であり、136℃から140℃弱への内部温度の上昇で検知可能であった。最後の部分の添加後、150℃でさらに1時間、追加的に撹拌し、その後、80℃へと冷却し、且つ、テフロンの浸漬管を用いて懸濁液をフィルターフリットに押しつけ、(最初はShellsol(登録商標)で、その後3回、ペンタンで)洗浄し、且つ、室温(RT)で一定の質量になるまで乾燥させた。定量的な生成物の収率(理論値の99.8%)が得られた。該粉末は自由流動性であり、灰褐色がかっていた。
【0017】
XRD: 純粋相の硫化リチウム(図1
SEM: カリフラワー状の表面構造(図2)。
【0018】
例2: リチウム装入パラフィン油中、約190℃での、硫黄およびリチウム粉末からのLi2S/C複合材の製造
例1による反応器内で、9.24gのリチウム金属を、497gのShellsol(登録商標) D100中で溶融した。約190℃の内部温度で、21.98gの硫黄顆粒を複数の部分で、よく撹拌しながら約1時間のうちに計量供給した。添加終了後、さらに2時間、190℃で追加的に撹拌し、その後、冷却した。ろ過および真空乾燥後、32.1gの暗い灰色の、流動性の良好な粉末が得られた。
【0019】
XRD: 純粋相の硫化リチウム(図3
SEM: カリフラワー状の表面構造(図4
C含有率: 4.7%
Li含有率 41.1mmol/g; S含有率 20.5mmol/g (→ Li2S含有率 94%)。
【0020】
例3: リチウム装入パラフィン油中、且つ、190℃で後反応させる、硫黄/二硫化炭素およびリチウム粉末からのLi2S/C複合材の190℃での製造
例1による反応器内で、9.98gのリチウムを、504gのShellsol(登録商標) D100中で溶融した。内部温度185℃で、15.8gの硫黄顆粒を、よく撹拌しながら小分けにして添加した。その後、5.6gの二硫化炭素をShellsol(登録商標) D100中の30%溶液として15分のうちに滴下した。滴下終了後、さらなる硫黄(8.0g)を添加した。190℃で2時間の撹拌後、冷却し、且つ生成物を単離した(35.1g、ほぼ黒い粉末)。
【0021】
XRD: 純粋相の硫化リチウム(図5
SEM: カリフラワー状の表面構造(図6
C含有率: 7.2%
Li含有率 39.9mmol/g; S含有率 20.0mmol/g (→ Li2S含有率 92%)。
【0022】
例4: ビフェニル中、約190℃での、硫黄およびリチウム粉末からのLi2S/C複合材の製造
例1による反応器内で、7.67gのリチウムを、450gのビフェニル中で溶融した。内部温度約190℃で、18.25gの硫黄顆粒を、1時間のうちに小分けにして添加した。計量供給後、さらに2時間、190℃でさらに撹拌した。120℃に冷却し、且つ、500mlのデカンを添加した(凝固防止のため)。その後、加熱ろ過し、ヘプタンで洗浄し、且つフィルター残留物を真空乾燥させた。25.8gの暗い灰色の生成物が得られた。
【0023】
XRD: LiHおよびLi22で汚染された硫化リチウム(図7
SEM: カリフラワー状の表面構造(図8
C含有率: 6%
Li含有率 40.0mmol/g; S含有率 10.0mmol/g。
【0024】
例5: テトラリン中、190℃での、硫黄およびリチウム粉末からのLi2S/C複合材の製造
例1による反応器内で、8.92gのリチウムを、556gのテトラリン中で溶融した。内部温度190℃で、21.22gの硫黄顆粒を、約1時間のうちに小分けにして添加した。計量供給後、さらに2時間、190℃でさらに撹拌した。80℃に冷却し、その後、加温ろ過し、ヘプタンで洗浄し、且つフィルター残留物を真空乾燥した。25.4gの黄土色の生成物が得られた。
【0025】
XRD: LiHおよび金属リチウムで汚染された硫化リチウム(図9
SEM: カリフラワー状の表面構造(図10
C含有率: 1.1%
Li含有率 41.5mmol/g; S含有率 12.0mmol/g。
【0026】
該例は、飽和炭化水素溶剤を使用する場合、大きな比表面積を有する純粋相の硫化リチウム粉末が形成されることを示す。CS2を使用する場合、生成物中の炭素含有率が上昇する。その炭素は、大部分が元素の形態で、おそらくグラファイト改質されて存在する。芳香族の溶剤、例えばビフェニルが使用される場合、同様に、Cドープされた硫化リチウムが形成されるが、しかし、この生成物は結晶性の炭化リチウムおよび水素化リチウム分を含有する。部分芳香族の溶剤、例えばテトラリンが使用される場合、反応は完全ではなく(生成物中に元素リチウムが残留)、且つ、副生成物として水素化リチウムが形成される。C含有率は、飽和炭化水素溶剤を使用する場合よりも明らかに低い。反応は、より長い反応時間および/または化学量論組成比の変更を通じて完全にされ得る。