(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6104372
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】少なくとも1つのねじロックを有する締付けリングクロージャ
(51)【国際特許分類】
F16B 2/08 20060101AFI20170316BHJP
F16B 41/00 20060101ALI20170316BHJP
B65D 45/32 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
F16B2/08 H
F16B2/08 F
F16B41/00 B
B65D45/32 100
【請求項の数】6
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-516638(P2015-516638)
(86)(22)【出願日】2013年6月14日
(65)【公表番号】特表2015-525330(P2015-525330A)
(43)【公表日】2015年9月3日
(86)【国際出願番号】EP2013062417
(87)【国際公開番号】WO2013186380
(87)【国際公開日】20131219
【審査請求日】2016年5月16日
(31)【優先権主張番号】61/659,502
(32)【優先日】2012年6月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12172060.1
(32)【優先日】2012年6月14日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】390008981
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ブトクス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル クルーゼ
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ベルク
【審査官】
熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−196463(JP,A)
【文献】
実開昭60−031060(JP,U)
【文献】
実開昭54−036126(JP,U)
【文献】
特開2006−292037(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0074282(US,A1)
【文献】
特開2006−336676(JP,A)
【文献】
実公昭48−028993(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/00− 2/26
F16B 41/00
B65D 45/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのねじロックによって、蓋を容器に固定するための締付けリングクロージャであって、
U字形またはV字形の横断面を有する開いた締付けリングを備え、
該締付けリングの両端部に配置された支承台を備え、該支承台のうち、一方の支承台は貫通孔を有し、他方の支承台は雌ねじ山を有し、
前記一方の支承台の貫通孔を貫いて延び、かつ前記他方の支承台の雌ねじ山にねじ山が螺合するねじを備え、該ねじは、前記他方の支承台の幅を超えて延びていて、該他方の支承台から進出した区分に、該区分を取り囲む、固定されたねじ山付リングを支持している、締付けリングクロージャにおいて、
前記ねじ(2)の、ねじ頭部(6)とは反対側の端部が、前記ねじ山付リング(5)の、前記ねじ頭部(6)に向いた側に配置され、かつ前記ねじ山付リング(5)に隣接した、前記他方の支承台(4)の雌ねじ山に螺合するねじ山を保持していない区分(8)を有し、該区分(8)は少なくとも前記他方の支承台(4)の幅にわたって延びていることを特徴とする、締付けリングクロージャ。
【請求項2】
前記ねじ山付リング(5)は、ねじ山付ピン(7)によって、前記ねじ(2)の軸部に固定されている、請求項1記載の締付けリングクロージャ。
【請求項3】
前記ねじ(2)のねじ頭部(6)は、多角頭または多角穴付き頭として、すりわり付き頭として、十字穴付き頭として、または六角星形穴付き頭として形成されている、請求項1または2記載の締付けリングクロージャ。
【請求項4】
前記ねじ(2)の頭部(6)は、六角頭または六角穴付き頭として形成されている、請求項3記載の締付けリングクロージャ。
【請求項5】
当該締付けリングクロージャが金属から成る、請求項1から4までのいずれか1項記載の締付けリングクロージャ。
【請求項6】
当該締付けリングクロージャはその周囲にわたって分配された複数のねじロックを有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の締付けリングクロージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのねじロック(ねじ錠)によって、蓋を容器に固定するための締付けリングクロージャであって、
U字形またはV字形の横断面を有する開いた締付けリングを備え、
該締付けリングの両端部に配置された支承台を備え、該支承台のうち、一方の支承台は貫通孔を有し、他方の支承台は雌ねじ山を有し、
前記一方の支承台の貫通孔を貫いて延び、かつ前記他方の支承台の雌ねじ山にねじ山が螺合するねじを備え、該ねじは、前記他方の支承台の幅を超えて延びていて、該他方の支承台から進出した区分に、該区分を取り囲む、固定されたねじ山付リングを支持している、締付けリングクロージャに関する。
【0002】
容器または樽に蓋を固定するためには、しばしば締付けリングが使用され、それによって、多数のねじ締結部が回避される。
【0003】
このような形式の締付けリングは、通常、U字形またはV字形の横断面を有し、蓋を樽に固定してシールするために働く。
【0004】
取り扱いのためには、開いた締付けリングに、1つのまたは複数の締付けロックが備えられており、これらの締付けロックは、締付けリングの自由端部を互いに結合する。締付けロックは、閉鎖時には締付けリングの両自由端部を引き合わせ、開放時には互いに押し離す。締付けリングは、開放時に、その固有弾性力に基づいても、より大きな直径を取ることができる。
【0005】
締付けロックを備えた締付けリングが、独国特許出願公開19728655号明細書により公知である。冒頭で述べた形式の締付けリングは、UCON AG Containersysteme KG社から、「Spannring DN457」の呼称で販売されている。
【0006】
締付けリングクロージャの簡単でかつ迅速な開放および閉鎖のためには、電気的またはニューマチック的に駆動されるドライバ(ねじ回し)、たとえばバッテリ式電動ドライバがしばしば用いられる。締付けリングクロージャの開放時には、ねじ山付リングが支承台に当接する前に、ねじ回し過程が中断されることが望ましい。このことが行われないと、ねじの端部に配置されたねじ山付リングが、しばしば雌ねじ山を有する支承台に衝突する。このときに、締付けリングクロージャは衝撃を受け、この衝撃によって、締付けリングクロージャは、制御不能に跳ね上げられる。このことから、周囲にいる人の負傷や器物破損の危険が生じる。
【0007】
本発明の課題は、従来技術のこのような不都合を回避して、モータ駆動式のドライバを用いた開放時に、開放過程の終了時に跳ね上げられる危険が生じないような締付けリングクロージャを提供することである。
【0008】
意想外にも、この課題は、ねじが、開放過程の終端位置において、雌ねじ山を備えた支承台に対応する範囲に、この雌ねじ山に螺合するねじ山を有していないことにより解決され得ることが判った。ねじはこの範囲において平滑な軸部として形成されていてよく、またねじは何らかの手段でプロファイリングされていてもよく、重要となるのは、締付けリングクロージャが完全に開かれた位置において、支承台の雌ねじ山へのねじの螺合が不可能となることだけである。
【0009】
したがって、本発明の対象は、冒頭で述べた形式の締付けリングクロージャにおいて、ねじの、ねじ頭部とは反対側の端部が、ねじ山付リングの、ねじ頭部に向いた側に配置され、かつねじ山付リングに隣接した、支承台の雌ねじ山に螺合するねじ山を保持していない区分を有し、該区分は少なくとも支承台の幅にわたって延びていることを特徴とする締付けリングクロージャである。
【0010】
ねじ山付リングは、ねじの端部の近傍で、ねじの軸部に固定されている。この固定は、たとえば接着または溶接によって達成され得る。簡単な取外しの点では、ねじ山付リングが、ねじ山付ピンによってねじの軸部に固定されていることが特に有利である。
【0011】
ねじ頭部の形成は、本発明の機能にとって重要ではない。ねじ頭部は、ドライバによって回転させることのできる汎用のねじ頭部であってよい。したがって、ねじの頭部は、多角頭または多角穴付き頭として、すりわり付き頭として、十字穴付き頭として、または六角星形穴付き頭として形成され得る。六角星形穴付き頭ねじは、いわゆるトルクスねじ(登録商標)としても知られている。
【0012】
ねじの頭部は、六角頭または六角穴付き頭として形成されていると有利である。
【0013】
締付けリングクロージャまたはその一部は、プラスチックを含む種々様々な材料から成っていてよい。しかし、締付けリングクロージャは金属から成っていると有利である。なぜならば、これによって特別な安定性および耐久性が達成されるからである。
【0014】
締付けリングクロージャは、通常1つのねじロックしか有しない。特に広い開口を得るためには、締付けリングクロージャが、その周囲にわたって分配された複数のねじロック、たとえば2つのまたは3つのねじロックを有していてよい。
【0015】
以下に、本発明の実施形態を図面につき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【0017】
締付けリングクロージャは、U字形状の横断面を持つ締付けリング(1)を有している。開いた締付けリングの両端部には、支承台(3)および支承台(4)が配置されている。支承台(3)は貫通孔を有し、支承台(4)は雌ねじ山を有している。支承台(3)の貫通孔には、ねじ(2)が貫通して延びており、このねじ(2)は支承台(4)の雌ねじ山に螺合する。ねじ(2)の端部は、支承台(4)から突出している。ねじ軸部のこの部分には、ねじ山付リング(5)がねじ山付ピン(7)によって固定されている。ねじ(2)の軸部は、ねじ山付リング(5)に隣接して、ねじ山を保持していない区分(8)を有する。
【0018】
ねじ山なしの区分(8)に基づいて、締付けリングクロージャはモータ駆動式のドライバを用いても危険なく開放され得る。たとえねじ山付リング(5)が、開放時に支承台(4)に衝突したとしても、この締付けリングクロージャは、支承台の雌ねじ山への平滑なねじ軸部の螺合が生じないことに基づき、衝撃を受けない。したがって締付けリングクロージャは跳ね上げられないので、負傷や器物破損の危険は生じない。
【符号の説明】
【0019】
(1)締付けリング
(2)ねじ
(3)支承台
(4)支承台
(5)ねじ山付リング
(6)ねじ頭部
(7)ねじ山付ピン
(8)区分