(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記SDHI殺菌剤が、フェニル−ベンズアミド類、ピリジニル−エチル−ベンズアミド類、フラン−カルボキサミド類、オキサチイン−カルボキサミド類、チアゾール−カルボキサミド類、ピラゾール−カルボキサミド類およびピリジン−カルボキサミド類のリストで選択される化学群に属する請求項1または2に記載の方法。
前記真菌株が、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、トリフルザミド(trifluzamid)、ベンゾビンジフルピル、イソフェタミドからなるリストから選択される少なくとも一つの殺菌剤に対して抵抗性である請求項1または2に記載の方法。
SDHI殺菌剤に対して抵抗性である前記真菌株が、ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、ボトリチス・エリプチカ(Botrytis elliptica)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)、ジジメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae)、ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)およびステムフィリウム・ボトリオセ(Stemphylium botryose)からなるリストで選択される請求項1または2に記載の方法。
前記植物がワタ、ブドウの木、トウモロコシ、ダイズ、アブラナ、ヒマワリ、芝、園芸作物、低木、果樹、果実植物、野菜からなる群から選択される請求項1または2に記載の方法。
前記SDHI殺菌剤が、フェニル−ベンズアミド類、ピリジニル−エチル−ベンズアミド類、フラン−カルボキサミド類、オキサチイン−カルボキサミド類、チアゾール−カルボキサミド類、ピラゾール−カルボキサミド類、ピリジン−カルボキサミド類のリストで選択される化学群に属する請求項9または10に記載の使用。
前記真菌株が、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、トリフルザミド(trifluzamid)、ベンゾビンジフルピルおよびイソフェタミドからなるリストから選択される少なくとも一つの殺菌剤に対して抵抗性である請求項9または10に記載の使用。
SDHI殺菌剤に対して抵抗性である前記真菌株が、ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、ボトリチス・エリプチカ(Botrytis elliptica)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)、ジジメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae)、ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)およびステムフィリウム・ボトリオセ(Stemphylium botryose)からなるリストで選択される請求項9または10に記載の使用。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の文脈において、「真菌の抵抗性株」とは、この株の野生型が殺菌剤に対して感受性である場合、殺菌剤を通常の使用量で使用する場合に、その殺菌剤に対して抵抗性である真菌の突然変異株を意味する。その抵抗性は、殺菌剤の標的をコードする遺伝子における突然変異によるものである可能性がある。
【0012】
本発明の特定の実施形態において、式(I)の化合物またはそれの塩を、少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの真菌の抵抗性株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。前記「真菌の抵抗性株」は、この株の野生型が前記殺菌剤に対して感受性である場合に少なくとも一つのSDHI殺菌剤に対して抵抗性である真菌の突然変異株である。その抵抗性は、同様の化学的分類からのものであっても良く、および/または同一の標的および/または結合部位を有しても良いいくつかのSDHI殺菌剤に対する抵抗性を生じる交差抵抗性である可能性がある。その抵抗性は通常、SDHI殺菌剤の標的をコードする遺伝子での、すなわち真菌コハク酸脱水素酵素遺伝子での突然変異によるものである。
【0013】
SDHI殺菌剤の標的酵素は、トリカルボン酸サイクルの機能的部分であり、ミトコンドリア電子伝達鎖に連結されているコハク酸脱水素酵素(SDH、ミトコンドリア呼吸鎖におけるいわゆる複合体II)である。SDHは、四つのサブユニット(A、B、CおよびD)からなり、ユビキトン(ubiquitone)(およびSDHI)の結合部位はサブユニットB、CおよびDによって形成される。
【0014】
SDHI殺菌剤は概して、二つの種類の化合物、すなわちベンズアミド誘導体またはカルボキサミド誘導体に属する。真菌種のSDHI殺菌剤に対する抵抗性および多くの場合交差抵抗性のケースが、圃場群および実験室突然変異体において知られている。上記のSDHI殺菌剤は概して交差抵抗性であり、FRACサイトで見られる改訂FRACコードリストでFRACコード番号7下に分類されている(
http://www.frac.info/frac/work/work_sdhi.htm)。
【0015】
FRACコード番号7(2012年10月)
【表1】
【0016】
本発明の特定の実施形態において、式(I)の化合物またはそれの塩は、ベンズアミドまたはカルボキサミド誘導体である少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに使用される。
【0017】
本発明の特定の実施形態では、式(I)の化合物またはそれの塩を、フェニル−ベンズアミド類、ピリジニル−エチル−ベンズアミド類、フラン−カルボキサミド類、オキサチイン−カルボキサミド類、チアゾール−カルボキサミド類、ピラゾール−カルボキサミド類およびピリジン−カルボキサミド類のリストで選択される化学群に属する少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。
【0018】
本発明の特定の実施形態では、式(I)の化合物またはそれの塩を、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、トリフルザミド(trifluzamid)、ベンゾビンジフルピル、イソフェタミドからなるリストで選択される少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。
【0019】
SDHI殺菌剤に対する抵抗性報告およびコハク酸脱水素酵素遺伝子において相当する突然変異を有する真菌種のリストが、FRACによって定期的に発表されており、そのサイト
http://www.frac.info/frac/work/work_sdhi.htmで見ることができる。
【0020】
FRAC更新2012年3月文書で引用されている抵抗性報告のある真菌種には、ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、ボトリチス・エリプチカ(Botrytis elliptica)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)、ジジメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae)、ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)およびステムフィリウム・ボトリオセ(Stemphylium botryose)があり、抵抗性機序(サブユニット突然変異)は次の通りである。
【表2】
【0021】
本発明の特定の実施形態では、式(I)の化合物またはそれの塩を、ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、ボトリチス・エリプチカ(Botrytis elliptica)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)、ジジメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae)、ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)およびステムフィリウム・ボトリオセ(Stemphylium botryose)からなるリストで選択される少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。
【0022】
本発明の特定の実施形態では、式(I)の化合物またはそれの塩を、前記真菌からのコハク酸脱水素酵素の配列における73、86、89、90、123、124、132、133、134、139、152、225、230、249、257、267、269、272、277または287位のアミノ酸上の突然変異によって殺菌剤に対する真菌の抵抗性が与えられる少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性の少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。詳細には225位の突然変異。
【0023】
本発明の特定の実施形態では、式(I)の化合物またはそれの塩を、前記真菌からのコハク酸脱水素酵素のアミノ酸配列における次の突然変異のリスト:B−H257L;B−H267Y/R/L;B−I269V;C−H152R;C−N86K;D−H139E;B−H249Y/L/N;C−T90I;D−D124E;B−P225L/T/F/H;B−H272Y/R/L;B−N230I;D−H132R;B−H277Y/R;C−H134R;D−D123E;D−H133R;B−H287Y/R;C−S73P;D−S89P;D−H132Rから選択される突然変異によって殺菌剤に対する真菌抵抗性が与えられる少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性の少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するのに用いる。詳細にはB−P225L/T/F/H。
【0024】
本発明の方法で使用される式(I)の化合物の施用量は、通常は0.005から0.5kg/ha、好ましくは0.01から0.2kg/ha、特には0.02から0.1kg/haである。
【0025】
種子処理の場合、施用量は、通常は0.001から250g/種子kg、好ましくは0.01から100g/kg、特には0.01から50g/kgである。
【0026】
本発明の方法で使用される式(I)の化合物は、例えば即時噴霧用の液剤、粉末および懸濁液の形態で、あるいは高濃縮の水系、油系その他の懸濁液、分散液、乳濁液、油性分散液、ペースト、粉剤、全面散布用材料または粒剤の形態で製剤することができ、噴霧、霧化、散粉、全面散布または潅水によって施用することができる。使用形態は所望の用途によって決まるものである。いずれにしても、本発明による混合物が可能な限り十分かつ均一に分布するようにしなければならない。
【0027】
製剤は、公知の方法で、例えば所望に応じて乳化剤および分散剤を用い、溶媒および/または担体で有効成分を増量することで調製され、水を希釈剤として用いる場合は補助溶媒として他の有機溶媒を用いることも可能である。これに関しては好適な補助剤は実質的には、芳香族(例えば、キシレン)、塩素化芳香族(例えば、クロロベンゼン類)、パラフィン類(例えば、鉱油部分)、アルコール類(例えば、メタノール、ブタノール)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノン)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジメチルホルムアミド)および水などの溶媒;粉砕天然鉱物(例えば、カオリン類、粘土類、タルク、チョーク)および粉砕合成鉱物(例えば、微粉砕シリカ、シリケート類)などの担体;ノニオン系およびアニオン系乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、アルキルスルホネート類およびアリールスルホネート類)などの乳化剤、およびリグノサルファイト廃液およびメチルセルロースなどの分散剤である。
【0028】
好適な界面活性剤には、リグノスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸およびジブチルナフタレンスルホン酸などの芳香族スルホン酸および脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩;アルキルスルホン酸エステルおよびアルキルアリールスルホン酸エステル;アルキル、ラウリルエーテルおよび脂肪族アルコールの硫酸エステル;ならびにスルホン酸ヘキサ−、ヘプタ−およびオクタデカノールの塩または脂肪族アルコールグリコールエーテルの塩;スルホン酸ナフタレンおよびそれの誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物;ナフタレンもしくはナフタレンスルホン酸のフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル;エトキシ化イソオクチル、オクチルまたはノニルフェノール;アルキルフェノールポリグリコールエーテル類;トリブチルフェニルポリグリコールエーテル類;アルキルアリールポリエーテルアルコール類;イソトリデシルアルコール;脂肪族アルコール/エチレンオキサイド縮合物;エトキシ化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類またはポリオキシプロピレンアルキルエーテル類;ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート;ソルビトールエステル類;リグノサルファイト(lignosulfite)廃液;あるいはメチルセルロースがある。
【0029】
粉末、全面散布用材料および粉剤は、式(I)Iの化合物を固体担体と混和または一緒に粉砕することで調製することができる。
【0030】
粒剤(例:コート粒剤、含浸粒剤または均一粒剤)は通常、有効成分または複数の有効成分を固体担体に結合させることで調製する。
【0031】
充填剤または固体担体は例えば、ケイ酸類、シリカゲル、ケイ酸塩類、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、クレー、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕合成材料などの無機物ならびに硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素類ならびに穀類粗粉、樹皮粗粉、木材粗粉およびナッツ殻粗粉、セルロース粉末などの植物起源の製品などの肥料その他の固体担体である。
【0032】
製剤は通常、当該化合物を0.1から95重量%、好ましくは0.5から90重量%含有する。活性化合物は、90%から100%、好ましくは95%から100%の純度で用いる(NMRスペクトラムまたはHPLCでの純度)。
【0033】
本発明による化合物は、他の活性化合物、例えば除草剤、殺虫剤、成長調節剤、殺菌剤と、または肥料と組み合わせて存在しても良い。多くの場合、成長促進剤としての使用形態での式(I)の化合物またはそれを含む組成物と他の活性化合物との混合物によって、より広い活性スペクトラムが得られる。
【0034】
本発明による化合物を用いることができる組み合わせにおける殺菌剤の下記のリストは、可能な組み合わせを示すことを意図したものであり、本発明を限定するものではない。
【0035】
「一般名」によって本明細書で特定されている有効成分は、公知であって、例えば農薬マニュアルに記載されているか、インターネットで検索することができる(例:
http://www.alanwood.net/pesticides)。
【0036】
化合物(A)または化合物(B)が互変異型で存在可能である場合、そのような化合物は、上記および下記において、各場合で具体的に言及されていない場合であっても、該当する場合、相当する互変異型を含むことも明らかである。
【0037】
1)エルゴステロール生合成の阻害剤、例えば、(1.1)アルジモルフ、(1.2)アザコナゾール、(1.3)ビテルタノール、(1.4)ブロムコナゾール、(1.5)シプロコナゾール、(1.6)ジクロブトラゾール、(1.7)ジフェノコナゾール、(1.8)ジニコナゾール、(1.9)ジニコナゾール−M、(1.10)ドデモルフ、(1.11)酢酸ドデモルフ、(1.12)エポキシコナゾール、(1.13)エタコナゾール、(1.14)フェナリモール、(1.15)フェンブコナゾール、(1.16)フェンヘキサミド、(1.17)フェンプロピジン、(1.18)フェンプロピモルフ、(1.19)フルキンコナゾール、(1.20)フルルプリミドール、(1.21)フルシラゾール、(1.22)フルトリアホール、(1.23)フルコナゾール、(1.24)フルコナゾール−シス、(1.25)ヘキサコナゾール、(1.26)イマザリル、(1.27)硫酸イマザリル、(1.28)イミベンコナゾール、(1.29)イプコナゾール、(1.30)メトコナゾール、(1.31)ミクロブタニル、(1.32)ナフチフィン、(1.33)ヌアリモール、(1.34)オキシポコナゾール、(1.35)パクロブトラゾール、(1.36)ペフラゾエート、(1.37)ペンコナゾール、(1.38)ピペラリン、(1.39)プロクロラズ、(1.40)プロピコナゾール、(1.41)プロチオコナゾール、(1.42)ピリブチカルブ、(1.43)ピリフェノックス、(1.44)キンコナゾール、(1.45)シメコナゾール、(1.46)スピロキサミン、(1.47)テブコナゾール、(1.48)テルビナフィン、(1.49)テトラコナゾール、(1.50)トリアジメホン、(1.51)トリアジメノール、(1.52)トリデモルフ、(1.53)トリフルミゾール、(1.54)トリホリン、(1.55)トリチコナゾール、(1.56)ウニコナゾール、(1.57)ウニコナゾール−p、(1.58)ビニコナゾール、(1.59)ボリコナゾール、(1.60)1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、(1.61)1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、(1.62)N′−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(1.63)N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、(1.64)O−[1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、(1.65)ピリソキサゾール(Pyrisoxazole)。
【0038】
2)複合体IまたはIIでの呼吸鎖の阻害剤、例えば、(2.1)ビキサフェン、(2.2)ボスカリド、(2.3)カルボキシン、(2.4)ジフルメトリム、(2.5)フェンフラム、(2.6)フルオピラム、(2.7)フルトラニル、(2.8)フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、(2.9)フラメトピル、(2.10)フルメシクロックス、(2.11)イソピラザム(シン−エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9RS)とアンチ−エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9SR)の混合物)、(2.12)イソピラザム(アンチ−エピマー性ラセミ化合物1RS,4SR,9SR)、(2.13)イソピラザム(アンチ−エピマー性エナンチオマー1R,4S,9S)、(2.14)イソピラザム(アンチ−エピマー性エナンチオマー1S,4R,9R)、(2.15)イソピラザム(シン−エピマー性ラセミ化合物1RS,4SR,9RS)、(2.16)イソピラザム(シン−エピマー性エナンチオマー1R,4S,9R)、(2.17)イソピラザム(シン−エピマー性エナンチオマー1S,4R,9S)、(2.18)メプロニル、(2.19)オキシカルボキシン、(2.20)ペンフルフェン、(2.21)ペンチオピラド、(2.22)セダキサン、(2.23)チフルザミド、(2.24)1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.25)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.26)3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.27)N−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシプロパン−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.28)5,8−ジフルオロ−N−[2−(2−フルオロ−4−{[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン−4−アミン、(2.29)ベンゾビンジフルピル、(2.30)N−[(1S,4R)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.31)N−[(1R,4S)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.32)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.33)1,3,5−トリメチル−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.34)1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.35)1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[(1S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.36)1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[(1R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.37)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[(3S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.38)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[(3R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.39)1,3,5−トリメチル−N−[(3R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.40)1,3,5−トリメチル−N−[(3S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2.41)ベノダニル、(2.42)2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、(2.43)イソフェタミド。
【0039】
3)複合体IIIでの呼吸鎖の阻害薬剤、例えば、(3.1)アメトクトラジン、(3.2)アミスルブロム、(3.3)アゾキシストロビン、(3.4)シアゾファミド、(3.5)クメトキシストロビン(coumethoxystrobin)、(3.6)クモストロビン(coumoxystrobin)、(3.7)ジモキシストロビン、(3.8)エノキサストロビン(enoxastroburin)、(3.9)ファモキサドン、(3.10)フェンアミドン、(3.11)フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、(3.12)フルオキサストロビン、(3.13)クレソキシム−メチル、(3.14)メトミノストロビン、(3.15)オリサストロビン、(3.16)ピコキシストロビン、(3.17)ピラクロストロビン、(3.18)ピラメトストリビン(pyrametostrobin)、(3.19)ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、(3.20)ピリベンカルブ、(3.21)トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、(3.22)トリフロキシストロビン、(3.23)(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド、(3.24)(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)アセトアミド、(3.25)(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}アセトアミド、(3.26)(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド、(3.27)フェナミノストロビン(Fenaminostrobin)、(3.28)5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、(3.29)(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}スルファニル)メチル]フェニル}−3−メトキシアクリル酸メチル、(3.30)N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルムアミド−2−ヒドロキシベンズアミド、(3.31)2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド、(3.32)(2R)−2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシオキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド、(3.33)(2E,3Z)−5−{[1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]オキシ}−2−(メトキシイミノ)−N,3−ジメチルペンタ−3−エンアミド。
【0040】
4)有糸分裂および細胞分裂の阻害剤、例えば、(4.1)ベノミル、(4.2)カルベンダジム、(4.3)クロルフェナゾール、(4.4)ジエトフェンカルブ、(4.5)エタボキサム、(4.6)フルオピコリド、(4.7)フベリダゾール、(4.8)ペンシクロン、(4.9)チアベンダゾール、(4.10)チオファネート−メチル、(4.11)チオファネート、(4.12)ゾキサミド、(4.13)5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(4.14)3−クロロ−5−(6−クロロピリジン−3−イル)−6−メチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリダジン。
【0041】
5)多部位作用を有することができる化合物、例えば、(5.1)ボルドー液、(5.2)カプタホール、(5.3)キャプタン、(5.4)クロロタロニル、(5.5)水酸化銅、(5.6)ナフテン酸銅、(5.7)酸化銅、(5.8)塩基性塩化銅、(5.9)硫酸銅(2+)、(5.10)ジクロフルアニド、(5.11)ジチアノン、(5.12)ドジン、(5.13)ドジン遊離塩基、(5.14)ファーバム、(5.15)フルオロホルペット、(5.16)ホルペット、(5.17)グアザチン、(5.18)酢酸グアザチン、(5.19)イミノクタジン、(5.20)イミノクタジンアルベシル酸塩、(5.21)イミノクタジン三酢酸塩、(5.22)マンカッパー、(5.23)マンコゼブ、(5.24)マンネブ、(5.25)メチラム、(5.26)メチラム亜鉛、(5.27)オキシン銅、(5.28)プロパミジン(propamidine)、(5.29)プロピネブ、(5.30)硫黄および多硫化カルシウムなどの硫黄剤、(5.31)チウラム、(5.32)トリルフルアニド、(5.33)ジネブ、(5.34)ジラム、(5.35)アニラジン。
【0042】
6)宿主防御を誘発することができる化合物、例えば、(6.1)アシベンゾラル−S−メチル、(6.2)イソチアニル、(6.3)プロベナゾール、(6.4)チアジニル、(6.5)ラミナリン。
【0043】
7)アミノ酸および/またはタンパク質生合成の阻害剤、例えば、(7.1)アンドプリム(andoprim)、(7.2)ブラストサイジン−S、(7.3)シプロジニル、(7.4)カスガマイシン、(7.5)カスガマイシン塩酸塩水和物、(7.6)メパニピリム、(7.7)ピリメタニル、(7.8)3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、(7.9)オキシテトラサイクリン、(7.10)ストレプトマイシン。
【0044】
8)ATP産生の阻害剤、例えば、(8.1)酢酸トリフェニルスズ、(8.2)塩化トリフェニルスズ、(8.3)水酸化トリフェニルスズ、(8.4)シルチオファム。
【0045】
9)細胞壁合成の阻害剤、例えば、(9.1)ベンチアバリカルブ、(9.2)ジメトモルフ、(9.3)フルモルフ、(9.4)イプロバリカルブ、(9.5)マンジプロパミド、(9.6)ポリオキシン、(9.7)ポリオキソリム、(9.8)バリダマイシンA、(9.9)バリフェナレート、(9.10)ポリオキシンB。
【0046】
10)脂質および膜合成の阻害剤、例えば、(10.1)ビフェニル、(10.2)クロロネブ、(10.3)ジクロラン、(10.4)エジフェンホス、(10.5)エトリジアゾール、(10.6)ヨードカルブ(iodocarb)、(10.7)イプロベンホス、(10.8)イソプロチオラン、(10.9)プロパモカルブ、(10.10)プロパモカルブ塩酸塩、(10.11)プロチオカルブ、(10.12)ピラゾホス、(10.13)キントゼン、(10.14)テクナゼン、(10.15)トルクロホス−メチル。
【0047】
11)メラニン生合成の阻害剤、例えば、(11.1)カルプロパミド、(11.2)ジクロシメット、(11.3)フェノキサニル、(11.4)フタリド、(11.5)ピロキロン、(11.6)トリシクラゾール、(11.7)2,2,2−トリフルオロエチル{3−メチル−1−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]ブタン−2−イル}カーバメート。
【0048】
12)核酸合成の阻害剤、例えば、(12.1)ベナラキシル、(12.2)ベナラキシル−M(キララキシル)、(12.3)ブピリメート、(12.4)クロジラコン、(12.5)ジメチリモール、(12.6)エチリモール、(12.7)フララキシル、(12.8)ヒメキサゾール、(12.9)メタラキシル、(12.10)メタラキシル−M(メフェノキサム)、(12.11)オフラセ、(12.12)オキサジキシル、(12.13)オキソリン酸、(12.14)オクチリノン。
【0049】
13)シグナル伝達の阻害剤、例えば、(13.1)クロゾリネート、(13.2)フェンピクロニル、(13.3)フルジオキソニル、(13.4)イプロジオン、(13.5)プロシミドン、(13.6)キノキシフェン、(13.7)ビンクロゾリン、(13.8)プロキナジド。
【0050】
14)脱共役剤として作用することができる化合物、例えば、(14.1)ビナパクリル、(14.2)ジノカップ、(14.3)フェリムゾン、(14.4)フルアジナム、(14.5)メプチルジノカップ。
【0051】
15)さらに別の化合物、例えば、(15.1)ベンチアゾール、(15.2)ベトキサジン、(15.3)カプシマイシン(capsimycin)、(15.4)カルボン、(15.5)キノメチオネート、(15.6)ピリオフェノン(pyriofenone)(クラザフェノン(chlazafenone))、(15.7)クフラネブ、(15.8)シフルフェナミド、(15.9)シモキサニル、(15.10)シプロスルファミド、(15.11)ダゾメット、(15.12)デバカルブ、(15.13)ジクロロフェン、(15.14)ジクロメジン、(15.15)ジフェンゾコート、(15.16)ジフェンゾコートメチル硫酸塩、(15.17)ジフェニルアミン、(15.18)エコメイト、(15.19)フェンピラザミン(fenpyrazamine)、(15.20)フルメトベル、(15.21)フルオルイミド、(15.22)フルスルファミド、(15.23)フルチアニル、(15.24)ホセチル−アルミニウム、(15.25)ホセチル−カルシウム、(15.26)ホセチル−ナトリウム、(15.27)ヘキサクロロベンゼン、(15.28)イルママイシン、(15.29)メタスルホカルブ、(15.30)イソチオシアン酸メチル、(15.31)メトラフェノン、(15.32)ミルディオマイシン、(15.33)ナタマイシン、(15.34)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.35)ニトロタル−イソプロピル、(15.37)オキサモカルブ(oxamocarb)、(15.38)オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、(15.39)ペンタクロロフェノールおよび塩、(15.40)フェノトリン、(15.41)リン酸およびそれの塩、(15.42)プロパモカルブ−ホセチレート(propamocarb−fosetylate)、(15.43)プロパノシン−ナトリウム(propanosine−sodium)、(15.44)ピリモルフ、(15.45)(2E)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルホリン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン、(15.46)(2Z)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルホリン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン、(15.47)ピロールニトリン、(15.48)テブフロキン、(15.49)テクロフタラム、(15.50)トルニファニド、(15.51)トリアゾキシド、(15.52)トリクラミド、(15.53)ザリラミド、(15.54)2−メチルプロパン酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[({3−[(イソブチリルオキシ)メトキシ]−4−メトキシピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−1,5−ジオキソナン−7−イル、(15.55)1−(4−{4−[(5R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、(15.56)1−(4−{4−[(5S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、(15.57)1−(4−{4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、(15.58)1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート、(15.59)2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、(15.60)2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、(15.61)2,6−ジメチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c:5,6−c′]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロン、(15.62)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5R)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、(15.63)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5S)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、(15.64)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン、(15.65)2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、(15.66)2−クロロ−5−[2−クロロ−1−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル]ピリジン、(15.67)2−フェニルフェノールおよび塩、(15.68)3−(4,4,5−トリフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、(15.69)3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、(15.70)3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、(15.71)4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、(15.72)5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、(15.73)5−クロロ−N′−フェニル−N′−(プロパ−2−イン−1−イル)チオフェン−2−スルホノヒドラジド、(15.74)5−フルオロ−2−[(4−フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン、(15.75)5−フルオロ−2−[(4−メチルベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン、(15.76)5−メチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(15.77)(2Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−フェニルアクリル酸エチル、(15.78)N′−(4−{[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]オキシ}−2,5−ジメチルフェニル)−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.79)N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、(15.80)N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、(15.81)N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、(15.82)N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、(15.83)N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、(15.84)N−{(E)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、(15.85)N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、(15.86)N′−{4−[(3−tert−ブチル−4−シアノ−1,2−チアゾール−5−イル)オキシ]−2−クロロ−5−メチルフェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.87)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、(15.88)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、(15.89)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、(15.90)ペンチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カーバメート、(15.91)フェナジン−1−カルボン酸、(15.92)キノリン−8−オール、(15.93)キノリン−8−オールサルフェート(2:1)、(15.94)tert−ブチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カーバメート、(15.95)1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[2′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.96)N−(4′−クロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.97)N−(2′,4′−ジクロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.98)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.99)N−(2′,5′−ジフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.100)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.101)5−フルオロ−1,3−ジメチル−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.102)2−クロロ−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ニコチンアミド、(15.103)3−(ジフルオロメチル)−N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.104)N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.105)3−(ジフルオロメチル)−N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.106)N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.107)2−クロロ−N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)ニコチンアミド、(15.108)2−クロロ−N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ニコチンアミド、(15.109)4−(ジフルオロメチル)−2−メチル−N−[4′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド、(15.110)5−フルオロ−N−[4′−(3−ヒドロ
キシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.111)2−クロロ−N−[4′−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ニコチンアミド、(15.112)3−(ジフルオロメチル)−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.113)5−フルオロ−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.114)2−クロロ−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ニコチンアミド、(15.115)(5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルフェニル)メタノン、(15.116)N−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N2−(メチルスルホニル)バリンアミド、(15.117)4−オキソ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]ブタン酸、(15.118)ブト−3−イン−1−イル{6−[({[(Z)−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カーバメート、(15.119)4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(互変異体型:4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン)、(15.120)3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.121)1,3−ジメチル−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.122)1,3−ジメチル−N−[(3R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.123)1,3−ジメチル−N−[(3S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.124)[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル](ピリジン−3−イル)メタノール、(15.125)(S)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル](ピリジン−3−イル)メタノール、(15.126)(R)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル](ピリジン−3−イル)メタノール、(15.127)2−{[3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.128)1−{[3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イルチオシアネート、(15.129)5−(アリルスルファニル)−1−{[3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール、(15.130)2−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.131)2−{[rel(2R,3S)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.132)2−{[rel(2R,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.133)1−{[rel(2R,3S)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イルチオシアネート、(15.134)1−{[rel(2R,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イルチオシアネート、(15.135)5−(アリルスルファニル)−1−{[rel(2R,3S)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール、(15.136)5−(アリルスルファニル)−1−{[rel(2R,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル]メチル}−1H−1,2,4−トリアゾール、(15.137)2−[(2S,4S,5S)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.138)2−[(2R,4S,5S)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.139)2−[(2R,4R,5R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.140)2−[(2S,4R,5R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.141)2−[(2S,4S,5R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.142)2−[(2R,4S,5R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.143)2−[(2R,4R,5S)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.144)2−[(2S,4R,5S)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチルヘプタン−4−イル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、(15.145)2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ベンズアミド、(15.146)2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)キナゾリン、(15.147)2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]キナゾリン、(15.148)3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、(15.149)アブシシン酸、(15.150)3−(ジフルオロメチル)−N−メトキシ−1−メチル−N−[1−(2,4,6−トリクロロフェニル)プロパン−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.151)N′−[5−ブロモ−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルオキシ)−2−メチルピリジン−3−イル]−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.152)N′−{5−ブロモ−6−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルピリジン−3−イル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.153)N′−{5−ブロモ−6−[(1R)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルピリジン−3−イル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.154)N′−{5−ブロモ−6−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)エトキシ]−2−メチルピリジン−3−イル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.155)N′−{5−ブロモ−6−[(シス−4−イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]−2−メチルピリジン−3−イル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.156)N′−{5−ブロモ−6−[(トランス−4−イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]−2−メチルピリジン−3−イル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.157)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.158)N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピルベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.159)N−(2−tert−ブチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.160)N−(5−クロロ−2−エチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.161)N−(5−クロロ−2−イソプロピルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.162)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−5−フルオロベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.163)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(5−フルオロ−2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.164)N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピル−5−フルオロベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.165)N−(2−シクロペンチル−5−フルオロベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.166)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−フルオロ−6−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.167)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−5−メチルベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.168)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピル−5−メチルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.169)N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピル−5−メチルベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.170)N−(2−tert−ブチル−5−メチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.171)N−[5−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.172)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオ
ロ−1−メチル−N−[5−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.173)N−[2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.174)N−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.175)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−4,5−ジメチルベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.176)N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボチオアミド、(15.177)3−(ジフルオロメチル)−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.178)3−(ジフルオロメチル)−N−[(3R)−7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.179)3−(ジフルオロメチル)−N−[(3S)−7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(15.180)N′−(2,5−ジメチル−4−フェノキシフェニル)−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.181)N′−{4−[(4,5−ジクロロ−1,3−チアゾール−2−イル)オキシ]−2,5−ジメチルフェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.182)N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン;(15.183)2−[4−(4−クロロフェノキシ)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−2−オール、(15.184)2−[4−(4−クロロフェノキシ)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(15.185)2−[4−(4−クロロフェノキシ)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−2−オール、(15.186)2−[2−クロロ−4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(15.187)2−[2−クロロ−4−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェニル]−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−2−オール、(15.188)9−フルオロ−2,2−ジメチル−5−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾキシアゼピン、(15.189)2−{2−フルオロ−6−[(8−フルオロ−2−メチルキノリン−3−イル)オキシ]フェニル}プロパン−2−オール、(15.190)2−{2−[(7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−イル)オキシ]−6−フルオロフェニル}プロパン−2−オール。
【0052】
分類(1)から(15)の全ての挙げた混合相手は、官能基によってそれが可能となる場合、好適な塩基または酸と塩を形成しても良い。
【0053】
本発明による化合物の正確な量は、処理される特定の植物種によって決まり得る。それは、いくつかの実験によって当業者が決定することができ、使用される化合物の総量、ならびに処理される特定の植物に応じて植物応答において変動し得る。当然のことながら、化合物の量は、処理される植物に関して非植物毒性でなければならない。
【0054】
本発明の方法で用いられる化合物の特に好適な施用方法は、植物の葉、果実および茎に直接行うものであるが、そのような化合物は、植物が成長している土壌にも施用し得る。次にそれらは、本発明の記載に従って植物応答を生じさせるだけの程度に根に吸収される。本発明の化合物は、種子処理によって処理作物に提供することもできる。
【0055】
本発明の化合物は、単子葉植物または双子葉植物の両方において植物成長を調節することができる。
【0056】
本発明による方法によって保護可能な植物の中で、次のものを挙げることができる。すなわちワタ、アマ、ブドウの木、果実もしくは野菜、例えば、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、仁果、例えば、リンゴおよびナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、アーモンドおよびモモ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleaceae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木およびバナナ園)、アカネ科各種(Rubiaceae sp.)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジおよびグレープフルーツ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科各種(Umbelliferae sp.)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科各種(Cucurbitaceae sp.)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウ)、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えばイチゴ);主要作物植物、例えば、イネ科各種(Gramineae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、禾穀類、例えば、コムギ、イネ、オオムギおよびライコムギ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)(例えば、セイヨウアブラナ)、マメ科各種(Fabacae sp.)(例えば、ピーナッツ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、ビートの根);園芸作物、例えばバラ科各種(Rosaceae sp.)(例えばバラ)および森林作物;油料植物、例えばアブラナ科各種(Brassicaceae sp.)(例えばアブラナ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ);イネ科草本、例えば芝、ならびにこれら作物の遺伝子組み換え相同体である。
【0057】
本発明の化合物は、ワタ、ブドウの木、穀類(例えば、コムギ、イネ、オオムギ、ライコムギ)、トウモロコシ、ダイズ、アブラナ、ヒマワリ、芝、園芸作物、低木、果樹および果実植物(例えば、リンゴの木、ナシ(peer)の木、柑橘類、バナナ、コーヒーノキ、イチゴ植物、ラズベリー植物)、野菜、特には穀類、トウモロコシ、アブラナ、低木、果樹および果実植物、野菜およびブドウの木の植物成長を調節する上で特に好適である。
【0058】
本発明によれば、全ての植物および植物部分を処理することができる。植物とは、望ましいおよび望ましくない野生植物、作物および植物変種のような全ての植物および植物集団を意味する(植物品種および植物育種家の権利によって保護され得るか否かを問わず)。栽培品種及び植物変種は、1種類以上の生物工学的方法で(例えば、倍加半数体、原形質融合、ランダム突然変異誘発および定方向突然変異誘発、分子マーカーまたは遺伝的マーカーなどを用いることによって)補助または補足することが可能な従来の繁殖方法および育種方法によって得られる植物であることができるか、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得られる植物であることができる。植物部分とは、枝条、葉、花および根などの植物の地上部および地下部の全ての部分及び器官を意味し、例えば、葉、針状葉、茎、枝、花、子実体、果実及び種子、ならびに根、球茎および根茎などが挙げられる。作物、ならびに栄養繁殖器官(vegetative propagating material)および生殖繁殖器官(generative propagating material)、例えば、挿し穂、球茎、根茎、匍匐茎および種子なども、植物部分に属する。
【0059】
本発明による方法によって保護できる植物の中で、挙げることができるものには、次の主要作物植物、例えばトウモロコシ、ダイズ、ワタ、アブラナ属油料種子(Brassica oilseeds)、例えば、セイヨウアブラナ(Brassica napus)(例えば、カノラ)、カブ(Brassica rapa)、カラシナ(B.juncea)(例えば、マスタード)およびアビシニアガラシ(Brassica carinata)、イネ、コムギ、テンサイ、サトウキビ、エンバク、ライムギ、オオムギ、アワ、ライコムギ、アマ、ブドウの木、ならびに、種々の植物学的分類群の各種果実および野菜、例えば、バラ属種(Rosaceae sp.)(例えば、小果(pip fruits)、例えば、リンゴおよびナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、サクランボ、アーモンドおよびモモ、液果(berry fruits)、例えば、イチゴ)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、クルミ属種(Juglandaceae sp.)、カバノキ属種(Betulaceae sp.)、ウルシ属種(Anacardiaceae sp.)、ブナ属種(Fagaceae sp.)、クワ属種(Moraceae sp.)、モクセイ属種(Oleaceae sp.)、マタタビ属種(Actinidaceae sp.)、クスノキ属種(Lauraceae sp.)、バショウ属種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木およびバナナ園)、アカネ属種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、ツバキ属種(Theaceae sp.)、アオギリ属種(Sterculiceae sp.)、ミカン属種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジおよびグレープフルーツ);ナス属種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト、ジャガイモ、コショウ、ナス)、ユリ属種(Liliaceae sp.)、キク属種(Compositiae sp.)(例えば、レタス、チョウセンアザミおよびチコリー(これは、ルートチコリー(root chicory)、エンダイブまたはキクニガナを包含する))、セリ属種(Umbelliferae sp.)(例えば、ニンジン、パセリ、セロリおよびセロリアック)、ウリ属種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ(ピクルス用キュウリ、カボチャ、スイカ、ウリ類およびメロンなど)、ネギ属種(Alliaceae sp.)(例えば、タマネギおよびリーキ)、アブラナ属種(Cruciferae sp.)(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、タイサイ、コールラビ、ラディッシュ、セイヨウワサビ、コショウソウ、ハクサイ)、マメ属種(Leguminosae sp.)(例えば、ラッカセイ、エンドウ、およびマメ(例えば、インゲンマメおよびソラマメ))、アカザ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、マンゴールド(mangold)、ホウレンソウ、ビート、ビートの根)、アオイ(Malvaceae)属種(例えば、オクラ)、クサスギカズラ科(Asparagaceae)(例えば、アスパラガス);園芸作物および森林作物;観賞植物;ならびにこれら作物の遺伝子組み換え相同体などがある。
【0060】
本発明による処理方法は、遺伝子改変した生物(GMO)、例えば、植物または種子の処理で使用することができる。遺伝子改変した植物(またはトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム中に安定に組み込まれている植物である。「異種遺伝子」という表現は、本質的に、植物の外側で提供または組み立てられ、かつ、細胞核ゲノム、クロロプラストゲノムまたはミトコンドリアゲノムに導入すると、形質転換された植物に、対象となるタンパク質もしくはポリペプチドを発現することで、またはその植物に存在する他の遺伝子を低下またはサイレンシングすることにより(例えば、アンチセンス技術、共抑制技術、RNAi干渉−RNAi−技術またはマイクロRNA−miRNA−技術を用いる)、新たなもしくは改善された農学的その他の特性を与える遺伝子を意味する。ゲノム中に存在する異種遺伝子は、同様にトランス遺伝子と呼ばれる。植物のゲノム中でのそれの特定の位置によって定義されるトランス遺伝子は、形質転換またはトランスジェニック事象と呼ばれる。
【0061】
植物種または植物品種、それらの場所および成長条件(土壌、天候、生育期間、栄養)によっては、本発明の処理は、超加算的(「相乗」)効果をもたらすこともある。従って、例えば、実際に起こると予想される効果を超える、施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または本発明に従って使用することができる活性化合物および組成物の活性の向上、植物成長の改善、高温もしくは低温に対する耐性の向上、干魃または水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性向上、開花能の向上、収穫の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、より大きい果実、より高い植物、より濃い緑色の葉、より容易な開花、収穫物の品質向上および/または栄養価の上昇、収穫物の保存安定性および/または加工性の向上が可能である。
【0062】
一定の施用量では、本発明による活性化合物の組み合わせは、植物における増強効果を有する可能性もある。したがって、それらは、望ましくない微生物による攻撃に対する植物の防御システムの動員にも適している。これは、適切である場合、例えば真菌に対する本発明による組み合わせの向上した活性の理由の一つであり得る。植物増強性(抵抗性誘発性)物質は、本願の関連において、続いて望ましくない微生物を接種された場合に、処理される植物が、かなりの程度のこれら微生物に対する抵抗性を示すように植物の防御システムを刺激することができる物質または物質の組み合わせも意味するものと理解すべきである。この場合、望ましくない微生物とは、植物病原性の真菌、細菌およびウィルスを意味するものと理解すべきである。従って、本発明による物質は、処理後のある一定の時間内に、上記の病原体による攻撃に対して植物を保護するのに使用できる。保護が行われる期間は、活性化合物で植物を処理してから、一般には1から10日間、好ましくは1から7日間に及ぶ。
【0063】
好ましくは本発明に従って処理されるべき植物および植物品種には、その植物(育種および/またはバイオテクノロジー的手段によって得られたか否かとは無関係に)に特に有利で有用な形質を付与する遺伝物質を有する全ての植物が含まれる。
【0064】
やはり好ましくは本発明に従って処理されるべき植物および植物品種は、1以上の生物ストレスに対して抵抗性である。すなわち、その植物は、例えば線虫、昆虫、ダニ、植物病原菌、細菌、ウィルスおよび/またはウィロイドなどの有害動物および有害微生物に対するより良好な防御を示す。
【0065】
線虫抵抗性植物の例が、例えば米国特許出願11/765,491、11/765,494、10/926,819、10/782,020、12/032,479、10/783,417、10/782,096、11/657,964、12/192,904、11/396,808、12/166,253、12/166,239、12/166,124、12/166,209、11/762,886、12/364,335、11/763,947、12/252,453、12/209,354、12/491,396、12/497,221、12/644,632、12/646,004、12/701,058、12/718,059、12/721,595、12/638,591、ならびにWO11/002992、WO11/014749、WO11/103247、WO11/103248に記載されている。
【0066】
やはり本発明に従って処理可能な植物および植物品種は、1以上の非生物ストレスに対して抵抗性である植物である。非生物ストレス条件には、例えば、乾燥、低温曝露、熱曝露、浸透圧ストレス、浸水、土壌塩濃度上昇、ミネラル曝露増加、オゾン曝露、高露光、窒素栄養素利用能の制限、リン栄養素利用能の制限、日陰忌避などがあり得る。
【0067】
やはり本発明に従って処理することができる植物および植物品種は、収穫特性向上を特徴とする植物である。例えば改善された植物の生理、成長および発達、例えば水利用効率、水保持効率、窒素利用の改善、炭素同化向上、光合成向上、発芽効率上昇および成熟加速の結果、その植物での収量増加につながり得る。収量はさらに、改善された植物構造(ストレス条件および非ストレス条件下)によって影響され得るものであり、それには、早期開花、ハイブリッド種子製造のための開花制御、苗の元気、植物の大きさ、節間の数および間隔、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、鞘の大きさ、鞘および穂の数、鞘または穂当たりの種子数、種子の質量、種子充填度の強化、種子裂開の低減、減少した鞘裂開の低減および倒伏耐性などがあるが、これらに限定されるものではない。さらなる収量関係の形質には、種子組成、例えば炭水化物含有量、タンパク質含有量、油の含有量および組成、栄養価、非栄養化合物の減少、加工性改善および貯蔵安定性の向上などがある。
【0068】
本発明により処理され得る植物は、既にヘテロシスまたはハイブリッド活力の特徴を発現するハイブリッド植物であり、それによって、収量、活力、健康および生物ストレスおよび非生物ストレスに対する抵抗性がより高くなる。そのような植物は代表的には、同系交配雄性不稔親株(雌親)と別の同系交配雄性稔性親株(雄親)を交雑させることにより作られる。ハイブリッド種子は代表的には、雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、(例えばトウモロコシでは)、雄穂除去、すなわち雄性生殖器(または雄花)の物理的除去により作ることができる場合があるが、より代表的には、雄性不稔性は、植物ゲノムにおける遺伝的決定基の結果である。この場合、そして特には種子がハイブリッド植物から収穫するのが望まれる産物である場合に、ハイブリッド植物での雄性不稔性が十分に回復されるようにすることが有用であるのが普通である。これは、雄性不稔性を担う遺伝的決定基を含むハイブリッド植物で雄性稔性を回復することができる適切な稔性回復遺伝子を雄親が有するようにすることで達成される。雄性不稔性の遺伝的決定基は細胞質に局在化していることができる。細胞質雄性不稔性(CMS)の例としては、例えばアブラナ種で記載されていた(WO92/05251、WO95/09910、WO98/27806、WO05/002324、WO06/021972およびUS6,229,072)。しかしながら、雄性不稔性の遺伝的決定基は、細胞核ゲノムに局在化していることもできる。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔性植物を得る上で特に好ましい手段は、WO89/10396に記載されており、そこでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼが、雄しべにあるタペータム細胞で選択的に発現される。次に稔性は、バルスターなどのリボヌクレアーゼ阻害剤のタペータム細胞での発現によって回復することができる(例:WO91/02069)。
【0069】
本発明に従って処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、除草剤耐性植物、すなわち、1以上の所定の除草剤に対して耐性とされた植物である。そのような植物は、形質転換により、またはそのような除草剤耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。
【0070】
除草剤抵抗性植物は、例えばグリホセート耐性植物、すなわち除草剤であるグリホセートまたはその塩に対して耐性とされた植物である。植物は、各種手段によってグリホセートに対して耐性とすることができる。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキマート−3−ホスファート合成酵素(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することで得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異CT7)(Comai et al., 1983, Science 221, 370−371)、細菌アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp)のCP4遺伝子(Barry et al., 1992, Curr. Topics Plant pHysiol. 7, 139−145)、ペチュニアEPSPS(Shah et al., 1986, Science 233, 478−481)、トマトEPSPS(Gasser et al., 1988, J. Biol. Chem. 263, 4280−4289)、もしくはオヒシバ(eleusine)EPSPS(WO01/66704)をコードする遺伝子である。それは、例えばEP0837944、WO00/66746、WO00/66747、WO02/26995、WO11/000498に記載の変異EPSPSであることもできる。グリホセート耐性植物は、米国特許第5,776,760号および5,463,175号に記載のグリホセートオキシド−レダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、例えばWO02/36782、WO03/092360、WO05/012515およびWO07/024782に記載のグリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、例えばWO01/024615またはWO03/013226に記載の上述の遺伝子の天然突然変異を含む植物を選択することによっても得ることができる。グリホセート耐性を与えるEPSPS遺伝子を発現する植物は、例えば米国特許出願11/517,991、10/739,610、12/139,408、12/352,532、11/312,866、11/315,678、12/421,292、11/400,598、11/651,752、11/681,285、11/605,824、12/468,205、11/760,570、11/762,526、11/769,327、11/769,255、11/943801または12/362,774に記載されている。デカルボキシラーゼ遺伝子などのグリホセート耐性を与える他の遺伝子を含む植物は、例えば米国特許出願11/588,811、11/185,342、12/364,724、11/185,560または12/423,926に記載されている。
【0071】
他の除草剤耐性植物は、例えば酵素であるグルタミン合成酵素を阻害する除草剤、例えばビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシネートに対して耐性とされた植物である。そのような植物は、例えば米国特許出願11/760,602に記載の除草剤を解毒する酵素または阻害に対して耐性である酵素グルタミン合成酵素の突然変異体を発現させることによって得ることができる。一つのそのような有効な解毒性酵素は、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(ストレプトミセス(Streptomyces)種からのbarまたはpatタンパク質など)をコードする酵素である。外来ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば米国特許第5,561,236号;5,648,477号;5,646,024号;5,273,894号;5,637,489号;5,276,268号;5,739,082号;5,908,810号および7,112,665号に記載されている。
【0072】
さらに別の除草剤耐性植物は、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物でもある。HPPDは、パラヒドロキシフェニルピルビン酸(HPP)がホモゲンチジン酸に転換される反応を触媒する酵素である。WO96/38567、WO99/24585、WO99/24586、WO2009/144079、WO2002/046387またはUS6,768,044、WO11/076877、WO11/076882、WO11/076885、WO11/076889、WO11/076892に記載のように、天然の耐性HPPD酵素をコードする遺伝子または突然変異もしくはキメラHPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、HPPD阻害剤に対して耐性の植物を形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性はまた、HPPD阻害剤による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチジン酸の形成を可能にする、ある種の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することによっても得ることができる。そのような植物および遺伝子は、WO99/34008およびWO02/36787に記載されている。WO2004/024928に記載のように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて、プレフェン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)活性を有する酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することによって、HPPD阻害剤に対する植物の耐性を改善させることもできる。さらに、WO2007/103567およびWO2008/150473に示されているCYP450酵素などのHPPD阻害剤を代謝もしくは分解することができる酵素をコードする遺伝子を、ゲノムに付加することで、植物のHPPD−阻害剤除草剤に対する耐性を高くすることができる。
【0073】
さらに別の除草剤抵抗性植物は、アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤に対して耐性とされた植物である。公知のALS阻害剤には、例えばスルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン類、プリミジニルオキシ(チオ)安息香酸化合物および/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。例えばTranel and Wright(2002, Weed Science 50:700−712)に、さらには米国特許第5,605,011号、5,378,824号、5,141,870号および5,013,659号に記載のように、ALS酵素(アセトヒドロキシ酸合成酵素、AHASとも称される)における各種突然変異が、各種の除草剤または除草剤群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の製造は、米国特許第5,605,011号;5,013,659号;5,141,870号;5,767,361号;5,731,180号;5,304,732号;4,761,373号;5,331,107号;5,928,937号;および5,378,824号、ならびに国際特許公開WO96/033270に記載されている。他のイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO2004/040012、WO2004/106529、WO2005/020673、WO2005/093093、WO2006/007373、WO2006/015376、WO2006/024351およびWO2006/060634に記載されている。さらに別のスルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物が、例えばWO07/024782、WO11/076345、WO2012058223および米国特許出願61/288958にも記載されている。
【0074】
イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に対して耐性である他の植物は、例えば米国特許第5,084,082でダイズについて、WO97/41218でイネについて、米国特許第5,773,702号およびWO99/057965でサトウダイコンについて、米国特許第5,198,599号でレタスについて、またはWO01/065922でヒマワリについて記載のように、突然変異誘発、除草剤存在下での細胞培地での選別、または突然変異育種によって得ることができる。
【0075】
やはり本発明に従って処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、昆虫耐性トランスジェニック植物、すなわち、ある種の標的昆虫による攻撃に対して耐性とした植物である。そのような植物は、形質転換によってまたはそのような昆虫耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。
【0076】
本明細書で使用される場合の「昆虫耐性トランスジェニック植物」には、次のものをコードするコード配列を含む少なくとも一つのトランス遺伝子を含む植物などがある。
【0077】
1)バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来の殺虫性結晶タンパク質またはその殺虫性部分、例えばCrickmore et al. (1998, Microbiology and Molecular Biology Reviews, 62: 807−813)により挙げられ、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒命名法でCrickmoreら(2005)によって改訂された、オンライン:http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/にオンラインで挙げられた殺虫性結晶タンパク質またはそれの殺虫性部分、例えばCryタンパク質分類Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AaまたはCry3Bbのタンパク質またはそれらの殺虫性部分(例えばEP1999141およびWO2007/107302)または例えば米国特許出願第12/249016号に記載の合成遺伝子によってコードされるタンパク質;または
2)バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来の結晶タンパク質またはバチルス・チューリンゲンシス由来の第二の他の結晶タンパク質またはそれの部分の存在下で殺虫性であるそれの部分、例えばCry34およびCry35結晶タンパク質から構成される二元毒素(Moellenbeck et al. 2001, Nat. Biotechnol. 19: 668−72; Schnepf et al. 2006, Applied Environm. Microbiol. 71, 1765−1774)またはCry1AまたはCry1Fタンパク質およびCry2AaまたはCry2AbまたはCry2Aeタンパク質で構成される二元毒素(米国特許出願12/214,022およびEP08010791.5);または
3)バチルス・チューリンゲンシス由来の2つの各種殺虫性結晶タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば、上記1)のタンパク質のハイブリッドまたは上記2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、コーン・イベント(corn event)MON98034により産生されるCry1A.105タンパク質(WO2007/027777);または
4)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングもしくは形質転換時にコードDNAに導入される変化のために、いくつか、特に1から10のアミノ酸が別のアミノ酸により置換されている上記1)から3)のいずれか一つのタンパク質、例えばコーン・イベントMON863またはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質またはコーン・イベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;または
5)バチルス・チューリンゲンシスまたはバチルス・セレウス(Bacillus cereus)由来の殺虫性分泌タンパク質またはそれの殺虫性部分、例えばhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlで列挙される植物殺虫性(VIP)タンパク質、例えば、VIP3Aaタンパク質分類からのタンパク質;または
6)バチルス・チューリンゲンシスまたはB.セレウス由来の第二の分泌タンパク質存在下で殺虫性であるバチルス・チューリンゲンシスまたはバチルス・セレウス由来の分泌タンパク質、例えば、VIP1AおよびVIP2Aタンパク質から構成される二元毒素(WO94/21795);または
7)バチルス・チューリンゲンシスまたはバチルス・セレウス由来の異なる分泌タンパク質からの部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)におけるタンパク質のハイブリッドまたは上記2)におけるタンパク質のハイブリッド;または
8)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングもしくは形質転換時にコードDNAに導入される変化のために、いくつか、特に1から10のアミノ酸が別のアミノ酸により置換されている上記5)から7)のいずれかのタンパク質(なおも殺虫性タンパク質をコードしている)、例えば、コットン・イベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質;または
9)VIP3およびCry1AまたはCry1Fから構成される二元毒素(米国特許出願61/126083および61/195019)、またはVIP3タンパク質およびCry2AaまたはCry2AbまたはCry2Aeタンパク質から構成される二元毒素(米国特許出願12/214,022およびEP08010791.5)などのバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)からの結晶タンパク質の存在下に殺虫性であるバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)またはセレウス菌(Bacillus cereus)からの分泌タンパク質;
10)いくつかの、特には1から10のアミノ酸が別のアミノ酸によって置き換わっていることで、標的昆虫種に対する殺虫活性がより高くなり、および/または影響される標的昆虫種の範囲が拡大し、および/またはクローニングまたは形質転換時にコードするDNAに導入される変化(殺虫性タンパク質はなおもコードしている)の故の上記の9)のタンパク質
当然のことながら、本明細書で使用される場合の昆虫耐性トランスジェニック植物には、上記の分類1から10のいずれか一つのタンパク質をコードする遺伝子の組み合わせを含む植物が含まれる。1実施態様において、昆虫耐性植物は、異なる標的昆虫種に対する異なるタンパク質を使用した場合に影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するため、または同じ標的昆虫種に対して殺虫性があるが異なる作用機序(例えば、昆虫での異なる受容体結合部位に結合する等)を有する異なるタンパク質を使用することによって植物に対する昆虫の抵抗性発達を遅延させるために、上記の分類1から10のいずれか一つのタンパク質をコードする複数のトランス遺伝子を含む。
【0078】
本明細書で使用される「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」にはさらに、例えばWO2007/080126、WO2006/129204、WO2007/074405、WO2007/080127およびWO2007/035650に記載のような植物害虫によって摂食されたら、その害虫の成長を阻害する二本鎖RNAを発現時に産生する配列を有する少なくとも一つの導入遺伝子を含む植物が含まれる。
【0079】
やはり本発明によって処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得たもの)は、非生物ストレスに対して耐性である。そのような植物は、形質転換によりまたはそのようなストレス耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物には以下のものなどがある。
【0080】
1)WO00/04173、WO/2006/045633、EP04077984.5またはEP06009836.5に記載のような、植物細胞または植物においてポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低下させることができるトランス遺伝子を含む植物、
2)例えばWO2004/090140に記載のような、植物または植物細胞のPARGコード遺伝子の発現および/または活性を低下させることができるストレス耐性促進トランス遺伝子を含む植物、
3)例えばEP04077624.7、WO2006/133827、PCT/EP07/002433、EP1999263またはWO2007/107326に記載のような、ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド合成酵素またはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼなどのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素をコードするストレス耐性促進トランス遺伝子を含む植物。
【0081】
やはり本発明によって処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得たもの)は、収穫産物の量、品質および/または貯蔵安定性の変化および/または収穫産物の具体的な成分の特性変化も示し、それには下記のものなどがある。
【0082】
1)物理化学的特性、特にアミロース含有量またはアミロース/アミロペクチン比、分枝度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル化強度、デンプン粒度および/またはデンプン粒子形態が、野生型植物細胞または植物で合成されるデンプンと比較して変化していることで、特殊な用途により適したものとなる改質デンプンを合成するトランスジェニック植物(改質デンプンを合成する前記トランスジェニック植物は、例えばEP0571427、WO95/04826、EP0719338、WO96/15248、WO96/19581、WO96/27674、WO97/11188、WO97/26362、WO97/32985、WO97/42328、WO97/44472、WO97/45545、WO98/27212、WO98/40503、WO99/58688、WO99/58690、WO99/58654、WO00/08184、WO00/08185、WO00/08175、WO00/28052、WO00/77229、WO01/12782、WO01/12826、WO02/101059、WO03/071860、WO2004/056999、WO2005/030942、WO2005/030941、WO2005/095632、WO2005/095617、WO2005/095619、WO2005/095618、WO2005/123927、WO2006/018319、WO2006/103107、WO2006/108702、WO2007/009823、WO00/22140、WO2006/063862、WO2006/072603、WO02/034923、EP06090134.5、EP06090228.5、EP06090227.7、EP07090007.1、EP07090009.7、WO01/14569、WO02/79410、WO03/33540、WO2004/078983、WO01/19975、WO95/26407、WO96/34968、WO98/20145、WO99/12950、WO99/66050、WO99/53072、US6,734,341、WO00/11192、WO98/22604、WO98/32326、WO01/98509、WO01/98509、WO2005/002359、US5,824,790、US6,013,861、WO94/04693、WO94/09144、WO94/11520、WO95/35026、WO97/20936、WO10/012796、WO10/003701に開示されている。)、
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成する、または遺伝子組み換えなしに野生型植物と比較して特性が変わっている非デンプン炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。例としては、EP0663956、WO96/01904、WO96/21023、WO98/39460およびWO99/24593に開示のような特にイヌリン型およびレバン型のポリフルクトースを産生する植物、WO95/31553、US2002031826、US6,284,479、US5,712,107、WO97/47806、WO97/47807、WO97/47808およびWO00/14249に開示のようなα−1,4−グルカン類を産生する植物、WO00/73422に開示のようなα−1,6分枝α−1,4−グルカン類を産生する植物、および例えばWO00/47727、WO00/73422、EP06077301.7、US5,908,975およびEP0728213に開示のようなアルテルナンを産生する植物がある。
【0083】
3)例えばWO2006/032538、WO2007/039314、WO2007/039315、WO2007/039316、JP2006304779およびWO2005/012529に開示のようなヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物、
4)米国特許出願第12/020,360号および61/054,026号に記載のような「高可溶性固体含有量」、「低い辛味」(LP)および/または「長期貯蔵」(LS)などの特徴を有するタマネギなどのトランスジェニック植物または交配植物。
【0084】
5)例えばWO11/095528に開示の収穫量増加を示すトランスジェニック植物。
【0085】
やはり本発明によって処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得たもの)は、繊維特性が変化したワタ植物などの植物である。そのような植物は、形質転換によりまたはそのような繊維特性を変化させる突然変異を含む植物の選択により得ることができ、それには下記のものなどがある。
【0086】
a)WO98/00549に記載のような改変型のセルロース合成酵素遺伝子を含むワタ植物などの植物、
b)WO2004/053219に記載のような改変型のrsw2またはrsw3相同性核酸を含むワタ植物などの植物、
c)WO01/17333に記載のようなショ糖リン酸合成酵素の発現が高くなったワタ植物などの植物、
d)WO02/45485に記載のようなワタ植物などのショ糖合成酵素の発現が高くなった植物、
e)WO2005/017157に記載のような、またはEP08075514.3もしくは米国特許出願第61/128,938号に記載のような繊維細胞の根底での原形質連絡制御のタイミングが、例えば繊維選択的β−1,3−グルカナーゼの低下によって変化しているワタ植物などの植物、
f)WO2006/136351、WO11/089021、WO2012074868に記載のような例えばnodCなどのN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子およびキチン合成遺伝子の発現により、反応性が変わった繊維を有するワタ植物などの植物。
【0087】
やはり本発明によって処理することができる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得たもの)は、油分プロファイルの特徴が変わったセイヨウアブラナまたは関連するアブラナ(Brassica)植物などの植物である。そのような植物は、形質転換によりまたはそのような油分の特徴が変える突然変異を含む植物の選択によって得ることができ、それには下記のものなどがある。
【0088】
a)例えばUS5,969,169、US5,840,946またはUS6,323,392またはUS6,063,947に記載のような高いオレイン酸含有量を有する油を産生するセイヨウアブラナ植物などの植物;
b)US6,270,828、US6,169,190、US5,965,755またはWO11/060946に記載のような低いリノレン酸含有量を有する油を産生するセイヨウアブラナ植物などの植物;
c)例えば米国特許第5,434,283号または米国特許出願第12/668303号に記載のような低レベルの飽和脂肪酸を有する油を産生するセイヨウアブラナ植物などの植物;
d)WO2012075426に記載のようなグルコシノレート含有量が変化したオイルを産生するアブラナ植物などの植物。
【0089】
やはり本発明に従って処理可能である植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができる)は、種子脱粒特性が変わったアブラナまたは関連するアブラナ属植物などの植物である。そのような植物は、形質転換により、または植物選択によって得ることができ、種子脱粒特性の変化などを与える突然変異を含み、米国特許出願第61/135,230号、WO09/068313、WO10/006732およびWO2012090499に記載のような種子脱粒が遅延または低減するアブラナ植物などの植物などがある。
【0090】
やはり本発明に従って処理可能である植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができる)は、例えばWO10/121818およびWO10/145846に記載のような翻訳後タンパク質変性パターンが変化したタバコ植物などの植物である。
【0091】
本発明に従って処理できる特に有用なトランスジェニック植物は、米国において米国農務省(USDA)の動植物衛生検査部(APHIS)への未規制状態についての申し立ての主題である(申し立てが認可されているかなおも係属中であるかを問わず)形質転換事象または形質転換事象の組み合わせを含む植物である。この情報は常に、例えばインターネットサイト(URL http://www.aphis.usda.gov/brs/not_reg.html)でAPHIS(4700 River Road Riverdale, MD20737, USA)から容易に入手できる。本願の出願日に、APHISで係属中であるかAPHISによって認可されている未規制状態についての申し立ては、下記の情報を含むものであった。
【0092】
−申し立て:申し立ての識別番号。形質転換事象の技術的説明は、例えば本申し立て番号を参照することでAPHISウェブサイトでAPHISから得ることができる個々の申し立て文書にある。それらの記載は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0093】
−申し立ての延長:延長が申請された過去の申し立てについての言及。
【0094】
−機関:申し立てを提出する事業体名。
【0096】
−トランスジェニック表現型:形質転換事象によって植物に与えられる形質。
【0097】
−形質転換事象または系統:未規制状態が必要な事象または複数事象(場合により、系統または複数系統とも称される)の名称。
【0098】
−APHIS文書:申し立てに関連してAPHISによって刊行され、APHISで請求することができる各種文書。
【0099】
単独の形質転換事象または形質転換事象の組み合わせを含む別の特に有用な植物が、例えば様々な国または地域の規制当局からのデータベースに挙げられている(例えば
http://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照)。
【0100】
本発明に従って処理可能な特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換事象または形質転換事象の組み合わせを含む植物であり、それは、例えば、各種の国家もしくは地域の規制当局向けのデータベースに挙げられており、事象1143−14A(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2006/128569に記載);事象1143−51B(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2006/128570に記載);事象1445(ワタ、除草剤耐性、未寄託、US2002120964またはWO2002/034946に記載);事象17053(イネ、除草剤耐性、PTA−9843として寄託、WO2010/117737に記載);事象17314(イネ、除草剤耐性、PTA−9844として寄託、WO2010/117735に記載);事象281−24−236(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託、WO2005/103266またはUS2005216969に記載);事象3006−210−23(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託、US2007143876またはWO2005/103266に記載);事象3272(トウモロコシ、品質形質、PTA−9972として寄託、WO2006098952またはUS2006230473に記載);事象40416(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−11508として寄託、WO2011/075593に記載);事象43A47(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−11509として寄託、WO2011/075595に記載);事象5307(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−9561として寄託、WO2010/077816に記載);事象ASR−368(ベントグラス、除草剤耐性、ATCCPTA−4816として寄託、US2006162007またはWO2004053062に記載);事象B16(トウモロコシ、除草剤耐性、未寄託、US2003126634に記載);事象BPS−CV127−9(大豆、除草剤耐性、NCIMB番号41603として寄託、WO2010/080829に記載);事象CE43−67B(ワタ、昆虫防除、DSMACC2724として寄託、US2009217423またはWO2006/128573に記載);事象CE44−69D(ワタ、昆虫防除、未寄託、US20100024077に記載);事象CE44−69D(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2006/128571に記載);事象CE46−02A(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2006/128572に記載);事象COT102(ワタ、昆虫防除、未寄託、US2006130175またはWO2004039986に記載);事象COT202(ワタ、昆虫防除、未寄託、US2007067868またはWO2005054479に記載);事象COT203(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2005/054480に記載);事象DAS40278(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−10244として寄託、WO2011/022469に記載);事象DAS−59122−7(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA11384として寄託、US2006070139に記載);事象DAS−59132(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、未寄託、WO2009/100188に記載);事象DAS68416(大豆、除草剤耐性、ATCCPTA−10442として寄託、WO2011/066384またはWO2011/066360に記載);事象DP−098140−6(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−8296として寄託、US2009137395またはWO2008/112019に記載);事象DP−305423−1(大豆、品質形質、未寄託、US2008312082またはWO2008/054747に記載);事象DP−32138−1(トウモロコシ、ハイブリッド形成システム、ATCCPTA−9158として寄託、US20090210970またはWO2009/103049に記載);事象DP−356043−5(大豆、除草剤耐性、ATCCPTA−8287として寄託、US20100184079またはWO2008/002872に記載);事象EE−1(茄子、昆虫防除、未寄託、WO2007/091277に記載);事象FI117(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209031として寄託、US2006059581またはWO1998/044140に記載);事象GA21(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209033として寄託、US2005086719またはWO1998/044140に記載);事象GG25(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209032として寄託、US2005188434またはWO1998/044140に記載);事象GHB119(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−8398として寄託、WO2008/151780に記載);事象GHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−6878として寄託、US2010050282またはWO2007/017186に記載);事象GJ11(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209030として寄託、US2005188434またはWO1998/044140)に記載;事象GMRZ13(甜菜、ウィルス抵抗性、NCIMB−41601として寄託、WO2010/076212に記載);事象H7−1(甜菜、除草剤耐性、NCIMB41158またはNCIMB41159として寄託、US2004172669またはWO2004/074492に記載);事象JOPLIN1(小麦、疾患耐性、未寄託、US2008064032に記載);事象LL27(大豆、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託、WO2006/108674またはUS2008320616に記載);事象LL55(大豆、除草剤耐性、NCIMB41660として寄託、WO2006/108675またはUS2008196127に記載);事象LLcotton25(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−3343として寄託、WO2003013224またはUS2003097687に記載);事象LLRICE06(イネ、除草剤耐性、ATCC−23352として寄託、US6468747またはWO2000/026345に記載);事象LLRICE601(イネ、除草剤耐性、ATCCPTA−2600として寄託、US20082289060またはWO2000/026356に記載);事象LY038(トウモロコシ、品質形質、ATCCPTA−5623として寄託、US2007028322またはWO2005061720に記載);事象MIR162(トウモロコシ、昆虫防除、PTA−8166として寄託、US2009300784またはWO2007/142840に記載);事象MIR604(トウモロコシ、昆虫防除、未寄託、US2008167456またはWO2005103301に記載);事象MON15985(ワタ、昆虫防除、ATCCPTA−2516として寄託、US2004−250317またはWO2002/100163に記載);事象MON810(トウモロコシ、昆虫防除、未寄託、US2002102582に記載);事象MON863(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−2605として寄託、WO2004/011601またはUS2006095986に記載);事象MON87427(トウモロコシ、受粉制御、ATCCPTA−7899として寄託、WO2011/062904に記載);事象MON87460(トウモロコシ、ストレス耐性、ATCCPTA−8910として寄託、WO2009/111263またはUS20110138504に記載);事象MON87701(大豆、昆虫防除、ATCCPTA−8194として寄託、US2009130071またはWO2009/064652に記載);事象MON87705(大豆、品質形質−除草剤耐性、ATCCPTA−9241として寄託、US20100080887またはWO2010/037016に記載);事象MON87708(大豆、除草剤耐性、ATCCPTA9670として寄託、WO2011/034704に記載);事象MON87754(大豆、品質形質、ATCCPTA−9385として寄託、WO2010/024976に記載);事象MON87769(大豆、品質形質、ATCCPTA−8911として寄託、US20110067141またはWO2009/102873に記載);事象MON88017(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−5582として寄託、US2008028482またはWO2005/059103に記載);事象MON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−4854として寄託、WO2004/072235またはUS2006059590に記載);事象MON89034(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−7455として寄託、WO2007/140256またはUS2008260932に記載);事象MON89788(大豆、除草剤耐性、ATCCPTA−6708として寄託、US2006282915またはWO2006/130436に記載);事象MS11(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCCPTA−850またはPTA−2485として寄託、WO2001/031042に記載);事象MS8(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCCPTA−730として寄託、WO2001/041558またはUS2003188347に記載);事象NK603(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−2478として寄託、US2007292854に記載);事象PE−7(イネ、昆虫防除、未寄託、WO2008/114282に記載);事象RF3(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCCPTA−730として寄託、WO2001/041558またはUS2003188347に記載);事象RT73(アブラナ、除草剤耐性、未寄託、WO2002/036831またはUS2008070260に記載);事象T227−1(甜菜、除草剤耐性、未寄託、WO2002/44407またはUS2009265817に記載);事象T25(トウモロコシ、除草剤耐性、未寄託、US2001029014またはWO2001/051654に記載);事象T304−40(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−8171として寄託、US2010077501またはWO2008/122406に記載);事象T342−142(ワタ、昆虫防除、未寄託、WO2006/128568に記載);事象TC1507(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、未寄託、US2005039226またはWO2004/099447に記載);事象VIP1034(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−3925として寄託、WO2003/052073に記載)、事象32316(トウモロコシ,昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11507として寄託、WO2011/153186A1に記載)、事象4114(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11506として寄託、WO2011/084621に記載)、事象EE−GM3/FG72(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−11041、WO2011/063413A2)、事象DAS−68416−4(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−10442、WO2011/066360A1)、事象DAS−68416−4(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−10442、WO2011/066384A1)、事象DP−040416−8(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC寄託番号PTA−11508、WO2011/075593A1)、事象DP−043A47−3(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC寄託番号PTA−11509、WO2011/075595A1)、事象DP−004114−3(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC寄託番号PTA−11506、WO2011/084621A1)、事象DP−032316−8(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC寄託番号PTA−11507
、WO2011/084632A1)、事象MON−88302−9(アブラナ、除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−10955、WO2011/153186A1)、事象DAS−21606−3(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−11028、WO2012/033794A2)、事象MON−87712−4(ダイズ、品質形質、ATCC寄託番号.PTA−10296、WO2012/051199A2)、事象DAS−44406−6(ダイズ、多重(stacked)除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−11336、WO2012/075426A1)、事象DAS−14536−7(ダイズ、多重除草剤耐性、ATCC寄託番号PTA−11335、WO2012/075429A1)、事象SYN−000H2−5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号.PTA−11226、WO2012/082548A2)、事象DP−061061−7(アブラナ、除草剤耐性、寄託番号なし、WO2012071039A1)、事象DP−073496−4(アブラナ、除草剤耐性、寄託番号なし、US2012131692)、事象8264.44.06.1(ダイズ、多重除草剤耐性、寄託番号PTA−11336、WO2012075426A2)、事象8291.45.36.2(ダイズ、多重除草剤耐性、寄託番号PTA−11335、WO2012075429A2)などがある。
【0101】
本発明はさらに、少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための、下記式(I)の化合物またはそれの農薬として許容される塩の使用に関するものである。
【化2】
【0102】
式中、Tは酸素または硫黄原子を表し、Xは、2−イソプロピル、2−シクロプロピル、2−tert−ブチル、5−クロロ−2−エチル、5−クロロ−2−イソプロピル、2−エチル−5−フルオロ、5−フルオロ−2−イソプロピル、2−シクロプロピル−5−フルオロ、2−シクロペンチル−5−フルオロ、2−フルオロ−6−イソプロピル、2−エチル−5−メチル、2−イソプロピル−5−メチル、2−シクロプロピル−5−メチル、2−tert−ブチル−5−メチル、5−クロロ−2−(トリフルオロメチル)、5−メチル−2−(トリフルオロメチル)、2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)、3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)、2−エチル、2−トリメチルシリルおよび2−エチル−4,5−ジメチルのリストから選択される。
【0103】
好ましいものは、少なくとも一つの抵抗性真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A1)、
N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピルベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A2)、
N−(2−tert−ブチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A3)、 N−(5−クロロ−2−エチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A4)、
N−(5−クロロ−2−イソプロピルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A5)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−5−フルオロベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A6)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(5−フルオロ−2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A7)、
N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピル−5−フルオロベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A8)、
N−(2−シクロペンチル−5−フルオロベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A9)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−フルオロ−6−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A10)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−5−メチルベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A11)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピル−5−メチルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A12)、
N−シクロプロピル−N−(2−シクロプロピル−5−メチルベンジル)−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A13)、
N−(2−tert−ブチル−5−メチルベンジル)−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A14)、
N−[5−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A15)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−N−[5−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A16)、
N−[2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A17)、
N−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A18)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチル−4,5−ジメチルベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A19)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボチオ−アミド(化合物A20)、
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−N−(2−エチルベンジル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A21)、および
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−N−[2−(トリメチルシリル)ベンジル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A22)
からなる群から選択される式(I)の化合物の使用である。
【0104】
特定の実施形態において、本発明は、真菌株が少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための本明細書で定義の使用に言及するものである。
【0105】
特定の実施形態において、本発明は、真菌株が、ベンズアミドまたはカルボキサミド誘導体である少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための本明細書で定義の使用に言及するものである。
【0106】
特定の実施形態において、本発明は、真菌株が、フェニル−ベンズアミド類、ピリジニル−エチル−ベンズアミド類、フラン−カルボキサミド類、オキサチイン−カルボキサミド類、チアゾール−カルボキサミド類、ピラゾール−カルボキサミド類およびピリジン−カルボキサミド類のリストで選択される化学群に属する少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための本明細書で定義の使用に言及するものである。
【0107】
特定の実施形態において、本発明は、真菌株が、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、トリフルザミド(trifluzamid)、ベンゾビンジフルピル、イソフェタミドからなるリストで選択される少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための本明細書で定義の使用に言及するものである。
【0108】
特定の実施形態において、本発明は、SDHI殺菌剤に対して抵抗性の真菌株が、ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、ボトリチス・エリプチカ(Botrytis elliptica)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)、ジジメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae)、ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)およびステムフィリウム・ボトリオセ(Stemphylium botryose)からなるリストで選択される少なくとも一つのSDHI(コハク酸脱水素酵素阻害剤)殺菌剤に対して抵抗性である少なくとも一つの抵抗性の真菌株に対して治療的および/または予防的に植物を処理するための本明細書で定義の使用に言及するものである。
【0109】
特定の実施形態において、本明細書に定義の式(I)の化合物を、式(I)の化合物約0.005kg/haから約0.5kg/ha、好ましくは0.01から0.2kg/ha、特には0.02から0.1kg/haの施用量で、植物にまたは植物が成長する場所に施用する。
【0110】
別の特定の実施形態において、本明細書に定義の式(I)の化合物を、0.001から250g/種子kg、好ましくは0.01から100g/kg、特に0.01から50g/kgの施用量で種子処理として施用する。
【0111】
特定の実施形態において、前記植物は、ワタ、ブドウの木、穀類(例えば、コムギ、イネ、オオムギ、ライコムギ)、トウモロコシ、ダイズ、アブラナ、ヒマワリ、芝、園芸作物、低木、果樹および果実植物(例えば、リンゴの木、ナシ(peer)の木、柑橘類、バナナ、コーヒーノキ、イチゴ植物、ラズベリー植物)、野菜、特には穀類、トウモロコシ、アブラナ、低木、果樹および果実植物、野菜およびブドウの木からなる群から選択される。
【0112】
Tが酸素原子を表す式(I)のN−シクロプロピルアミドは、WO−2007/087906(方法P1)およびWO−2010/130767(方法P1−段階10)による、置換されたN−シクロプロピルベンジルアミンの3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロライドとの縮合によって製造することができる。
【0113】
置換されたN−シクロプロピルベンジルアミンは公知であり、置換されたアルデヒドのシクロプロパンアミンによる還元的アミノ化(J. Med. Chem., 2012, 55(1), 169−196)などの公知の方法によって、または置換されたアルキル(もしくはアリール)スルホン酸ベンジルまたは置換されたベンジルハライドのシクロプロパンアミンによる求核置換(Bioorg. Med. Chem., 2006, 14, 8506−8518およびWO−2009/140769)によって製造することができる。
【0114】
3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロライドは、WO−2010/130767(方法P1−段階9または11)に従って製造することができる。
【0115】
Tが硫黄原子を表す式(I)のN−シクロプロピルチオアミドは、WO−2009/016220(方法P1)およびWO−2010/130767(方法P3)に従って、Tが酸素原子を表す式(I)のN−シクロプロピルアミドの加硫によって製造することができる。
【0116】
下記の実施例は、本発明による式(I)の化合物の製造を説明するものであるが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0117】
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物A1)の製造
段階A:N−(2−イソプロピルベンジル)シクロプロパンアミンの製造
シクロプロパンアミン55.5g(971mmol)のメタノール(900mL)中溶液に、3Åモレキュラーシーブス20gおよび酢酸73g(1.21mol)をその順で加える。次に、2−イソプロピル−ベンズアルデヒド72g(486mmol)を滴下し、反応混合物をさらに4時間加熱還流する。
【0118】
次に、反応混合物を冷却して0℃とし、水素化ホウ素シアノナトリウム45.8g(729mmol)を10分以内で少量ずつ加え、反応混合物を再度3時間撹拌還流する。冷却した反応混合物を珪藻土ケーキで濾過する。そのケーキをメタノールによって十分に洗浄し、メタノール性抽出液を減圧下に濃縮する。水を残留物に加え、1N水酸化ナトリウム水溶液400mLでpHを12に調節する。水層を酢酸エチルで抽出し、水によって洗浄し(300mLで2回)、硫酸マグネシウムで脱水して、N−(2−イソプロピルベンジル)シクロプロパンアミン81.6g(88%)を黄色油状物として得て、それをそのまま次の段階で用いる。
【0119】
N−(2−イソプロピルベンジル)シクロプロパンアミンをジエチル−エーテル(1.4mL/g)に0℃で溶かし、次に2M塩酸のジエチルエーテル中溶液(1.05当量)を加えることで、塩酸塩を製造することができる。2時間撹拌後、N−(2−イソプロピルベンジル)シクロプロパンアミン塩酸塩(1:1)を濾過し、ジエチルエーテルによって洗浄し、40℃で48時間真空乾燥する。Mp(融点)=149℃。
【0120】
段階B:N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの製造
脱水テトラヒドロフラン(1リットル)中のN−(2−イソプロピルベンジル)シクロプロパンアミン40.8g(192mmol)に室温で、トリエチルアミン51mL(366mmol)を加える。次に、温度を34℃以下に維持しながら、3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロライド39.4g(174mmol)の脱水テトラヒドロフラン(800mL)中溶液を滴下する。反応混合物を2時間加熱還流し、室温で終夜放置する。塩を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して褐色油状物78.7gを得る。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(750g−勾配n−ヘプタン/酢酸エチル)によって、N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド53g(収率71%)が黄色油状物として得られ、それはゆっくり結晶化する。Mp=76から79℃。
【0121】
同様にして、化合物A1に記載の製造に従って、化合物A2からA19、A21、A22を製造することができる。
【0122】
N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボチオアミド(化合物A20)の製造
五硫化リン14.6g(65mmol)およびN−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド48g(131mmol)のジオキサン(500mL)中溶液を、100℃で2時間加熱する。次に、水50mLを加え、反応混合物をさらに1時間にわたり100℃でさらに加熱する。冷却した反応混合物を塩基性アルミナカートリッジで濾過する。カートリッジをジクロロメタンによって洗浄し、合わせた有機抽出液を硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に濃縮して、橙赤色油状物55.3gを得る。残留物を、結晶化が起こるまでジエチルエーテル数mLとともに磨砕する。結晶を濾過し、40℃で15時間真空乾燥して、N−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−N−(2−イソプロピルベンジル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボチオアミド46.8g(収率88%)を得る。Mp=64から70℃。
【0123】
表1に、化合物A1からA20のlogPおよびNMRデータ(
1H)を提供する。
【0124】
表1中、logP値は、EEC指針79/831補遺V.A8に従って、下記の方法を用いて、逆相カラム(C18)でのHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって求めた。
【0125】
温度:40℃;移動相:0.1%ギ酸水溶液およびアセトニトリル;10%アセトニトリルから90%アセトニトリルの直線勾配。
【0126】
較正は、logP値が既知である(二つの連続するアルカノン間の線形補間を用いる保持時間によるlogP値の測定)分岐していないアルカン2−オン類(炭素原子数3から16)を用いて行った。λ
max値は、200nmから400nmのUVスペクトラムおよびクロマトグラフィーシグナルのピーク値を用いて求めた。
【表3】
【0127】
下記の実施例は、本発明による植物成長調節方法を説明するためのものであり、本発明を限定するものと理解すべきではない。
【0128】
実施例1:隔離された高度にボスカリド抵抗性圃場での交差抵抗性の欠如
ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea )ボスカリド抵抗性群を圃場から採取し、コハク酸脱水素酵素のサブユニットBをコードするSDHB遺伝子を配列決定することで特性決定した。SDHB_P225H、F置換を有する4から5株を、マイクロタイタープレートで後の感受性アッセイ用に保持した。試験化合物のIC50を求め、抵抗性係数(RF)をIC50突然変異体/IC50WT(Bo47)の比として計算した。本発明による式(I)の化合物の活性を、ボスカリド、フルキサピロキサド、ペンチオピラドおよびイソピラザムと比較した(表1)。10以下のRFを与える株は感受性と見なし、RFが10から50であった場合は中等度に抵抗性と見なし、50を超えると抵抗性と見なした。
【0129】
本発明者らの結果は、P225HおよびF置換を有する株が本発明による式(I)の化合物に対して感受性のままであったが、イソピラザムに対して中等度に抵抗性となり、他の試験SDHi阻害剤に対して抵抗性となったことを見事に示している。
【0130】
さらに、ある試験化合物(化合物A18)は、野生型株に対してより、P225置換を有する株に対する活性が常に高いことが認められた。これらの結果は、SDHI殺菌剤に対して抵抗性の真菌株、特にSDHB_P225H,F置換を有する株の抵抗性遮断剤としての本発明による式(I)の化合物の可能性を強調するものである。
【0131】
表1:カルボキサミド抵抗性株の細胞感受性
【表4】
【0132】
実施例2:ボスカリド抵抗性突然変異体のミトコンドリア感受性
化合物活性について、ミトコンドリア標的のレベルで調べ、他のSDH阻害剤と比較した。3884単離株を圃場から採取し、SDHB遺伝子配列決定によって、P225H置換が明らかになった。
【0133】
クレーマーらの方法(Cramer et al.(1983)Analytical biochemistry, 128, 384−392)に従ってミトコンドリアを抽出し、胞子のインキュベーションを48時間続けた以外はフリッツらの方法(Fritz et al., (1993). Agronomie 13, 225−230)に従って菌糸体を得た。595nmでの経時的なDCPIP(2,6−ジクロロフェノール−インドフェノール)低下を追跡することで、SDH活性を測定した。SDH阻害剤を調べるため、ミトコンドリアを試験化合物とともに20分間インキュベートしてから、反応開始した。コハク酸−ユビキノン還元酵素(redutase)活性の阻害を、DCPIP還元を50%だけ阻害する濃度(IC50)の−log10を表すpI50として表した。突然変異ミトコンドリアについて得られたpI50を、これらの実験における基準として用いたBo47WT株について計算された値と比較した。
【0134】
本発明者らの結果は、3884株(P225H置換)から抽出されたミトコンドリアについて本発明による式(I)の化合物で得られたpI50が、常に基準株について得られたもの以上である(分類A)ことを示していた。これは、SDHB_P225H置換が、Sdh複合体での式(I)の化合物の活性を損なわないが、この突然変異は他の試験SDH阻害剤の活性には大きく影響することを示している(他のSDH阻害剤では、1単位を超えるpI50低下が共通に認められた。)。これらのデータを確認するため、本発明による式(I)の化合物のIC50を3884株(P225H置換)について記録し、Bo47WT株と比較した。予想通り、3884株で他のSDH阻害剤の活性が障害された時に、式(I)の化合物は野生型および3884株をなおも防除していた。
【0135】
表2:ミトコンドリア(PI50値)レベルおよび細胞(IC50)レベルでのアミノ酸置換によってもたらされた感受性
【表5】