(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6104453
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】整形外科の圧縮/伸延装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/60 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
A61B17/60
【請求項の数】28
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-502856(P2016-502856)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-513559(P2016-513559A)
(43)【公表日】2016年5月16日
(86)【国際出願番号】US2014028641
(87)【国際公開番号】WO2014153008
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2015年9月11日
(31)【優先権主張番号】61/782,759
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504154126
【氏名又は名称】ライト メディカル テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Wright Medical Technology, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーレン,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】マコーミック,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】リード,ウェスリー
(72)【発明者】
【氏名】クラマー,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ロウェリー,ギャリー
(72)【発明者】
【氏名】ハーネス,デイビッド
【審査官】
毛利 大輔
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2006/0247649(US,A1)
【文献】
米国特許第05478340(US,A)
【文献】
米国特許第02391537(US,A)
【文献】
特表平10−507388(JP,A)
【文献】
特開平05−146452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部と第2の端部とを有する長方形の本体と、
前記第1の端部に取付けられ、前記第1の端部から延びて外端部で終端する第1のアーム部材と、
前記長方形の本体から延びて基部と外端部とを有する第2のアーム部材とを含み、前記基部は、前記長方形の本体と結合され、前記第2のアーム部材が前記長方形の本体に沿って縦方向へ移動可能にし、前記第2のアーム部材は、前記長方形の本体から前記第1のアーム部材と同じ方向に延び、
2軸ヒンジブロックによってそれぞれの前記第1のアーム部材および第2のアーム部材の外端部に枢支可能に連結されたロックスリーブを含み、前記ロックスリーブは、長方形のピンを収容してロックするように構成され、前記2軸ヒンジブロックは、それぞれのロックスリーブがそれに対応するアーム部材に対して2つの異なる方向に2つの垂直に配向された回転軸を中心に回転するように構成され、
前記ロックスリーブは、回転シャフトを備え、前記2軸ヒンジブロックは、内部を通過する前記回転シャフトを収容するための貫通孔を備え、前記貫通孔は、端部キャップ収容部を有し、前記回転シャフトは、前記貫通孔の前記端部キャップ収容部内にコイルばねを留めておく端部キャップを備える整形外科装置。
【請求項2】
前記2つの垂直に配向された回転軸のうち第1の回転軸は、前記整形外科装置の前記長方形の本体に平行に配向され、前記ロックスリーブの前記回転シャフトは、第2の回転軸に沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される請求項1に記載の整形外科装置。
【請求項3】
前記ロックスリーブは、内部を通って延びる長方形のピン収容ボアを有する長方形のシャフトと、前記長方形のシャフトの一端部に提供されるコレットとを含み、前記コレットは、外部表面に一体に形成されたネジ山を備えた複数のコレットアームと、前記長方形のピン収容ボア内に収容される長方形のピンをロックするための前記コレットに螺合されるコレットナットとを含む請求項1に記載の整形外科装置。
【請求項4】
前記ロックスリーブは、前記長方形のシャフトから垂直に延びる前記回転シャフトを備え、
前記ロックスリーブは前記2つの垂直に配向された回転軸のうち1つに沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される前記回転シャフトによって前記2軸ヒンジブロックに連結される請求項1に記載の整形外科装置。
【請求項5】
前記2つの垂直に配向された回転軸のうち第1の回転軸は、前記整形外科装置の前記長方形の本体に平行に配向され、前記ロックスリーブの前記回転シャフトは、第2の回転軸に沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される請求項4に記載の整形外科装置。
【請求項6】
前記回転シャフトは、前記2軸ヒンジブロック内で前記第2の回転軸に沿って前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する第1の位置と、前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転するようにする第2の位置の2つの位置の間で移動可能な請求項5に記載の整形外科装置。
【請求項7】
前記回転シャフトは、前記2軸ヒンジブロック内で前記第2の回転軸に沿って前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する第1の位置と、前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転するようにする第2の位置の2つの位置の間で移動可能な請求項4に記載の整形外科装置。
【請求項8】
前記コイルばねは、前記端部キャップ収容部内で通常圧縮状態にあると共に、前記端部キャップに対して前記回転シャフトを第1の位置に向けて前記貫通孔内にさらに引張するように加圧する請求項7に記載の整形外科装置。
【請求項9】
前記回転シャフトは、その基部に隣接した1つ以上の整列タブを備え、前記貫通孔は、前記整列タブを収容するように構成されて適用される整列タブ収容端部を有し、前記貫通孔の前記整列タブ収容端部は、前記整列タブの横断面の輪郭と整合する開口輪郭を有することにより、前記第1の位置にあるとき、前記整列タブが前記整列タブ収容端部と結合して前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する請求項7に記載の整形外科装置。
【請求項10】
前記第1の位置は、前記ロックスリーブの前記長方形のシャフトを前記整形外科装置の前記アーム部材と平行な配向に保持する配向に前記ロックスリーブを保持する請求項7に記載の整形外科装置。
【請求項11】
前記回転シャフトを前記第2の位置にロックするように前記回転シャフトと結合する前記2軸ヒンジブロック内に提供されたロックキーをさらに含む請求項7に記載の整形外科装置。
【請求項12】
前記ロックキーは、前記2軸ヒンジブロック内でばね負荷を受けて前記第2の回転軸を横切る方向に加圧される請求項7に記載の整形外科装置。
【請求項13】
前記回転シャフトは、前記回転シャフトが前記第2の位置にあるとき、前記ロックキーと結合する環状溝を有するように構成される請求項11に記載の整形外科装置。
【請求項14】
前記回転シャフトが前記第1の位置にあるとき、前記ロックキーと前記環状溝は結合されず、前記回転シャフト上に提供された前記整列タブと前記整列タブ収容端部とが結合されることにより、前記回転シャフトが前記第2の回転軸で回転することを防止する請求項13に記載の整形外科装置。
【請求項15】
2軸ヒンジブロックとロックスリーブとを含み、前記2軸ヒンジブロックと前記ロックスリーブは、前記ロックスリーブを整形外科装置のアーム部材に枢支可能に連結するように構成され、前記2軸ヒンジブロックは、2つの垂直に配向された回転軸を中心に前記アーム部材に対して2つの異なる方向に前記ロックスリーブを回転させることができるように構成され、
前記ロックスリーブは、回転シャフトを備え、前記2軸ヒンジブロックは、内部を通過する前記回転シャフトを収容するための貫通孔を備え、前記貫通孔は、端部キャップ収容部を有し、前記回転シャフトは、前記貫通孔の前記端部キャップ収容部内にコイルばねを留めておく端部キャップを備える組立体。
【請求項16】
前記2つの垂直に配向された回転軸のうち第1の回転軸は、前記整形外科装置の長方形の本体に平行に配向され、前記ロックスリーブの回転シャフトは、第2の回転軸に沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される請求項15に記載の組立体。
【請求項17】
前記ロックスリーブは、内部を通って延びる長方形のピン収容ボアを有する長方形のシャフトと、前記長方形のシャフトの一端部に提供されるコレットとを含み、前記コレットは、外部表面に一体に形成されたネジ山を備えた複数のコレットアームと、前記長方形のピン収容ボア内に収容される長方形のピンをロックするための前記コレットと螺合するコレットナットとを含む請求項15に記載の組立体。
【請求項18】
前記ロックスリーブは、前記長方形のシャフトから垂直に延びる回転シャフトを備え、前記ロックスリーブは前記2つの垂直に配向された回転軸のうち1つに沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される前記回転シャフトによって前記2軸ヒンジブロックに連結される請求項15に記載の組立体。
【請求項19】
前記2つの垂直に配向された回転軸のうち第1の回転軸は、前記整形外科装置の前記長方形の本体に平行に配向され、前記ロックスリーブの前記回転シャフトは、第2の回転軸に沿って前記2軸ヒンジブロック内に収容される請求項18に記載の組立体。
【請求項20】
前記回転シャフトは、前記2軸ヒンジブロック内で前記第2の回転軸に沿って前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する第1の位置と、前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転するようにする第2の位置の2つの位置の間で移動可能な請求項19に記載の組立体。
【請求項21】
前記回転シャフトは、前記2軸ヒンジブロック内で前記第2の回転軸に沿って前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する第1の位置と、前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転するようにする第2の位置の2つの位置の間で移動可能な請求項18に記載の組立体。
【請求項22】
前記2軸ヒンジブロックは、内部を通過する前記回転シャフトを収容するための貫通孔を備え、前記貫通孔は端部のキャップ収容部を有し、前記回転シャフトは前記貫通孔の前記端部のキャップ収容部内にコイルばねを留めておく端部キャップを備え、前記コイルばねは、前記端部のキャップ収容部内に、通常の圧縮状態にあると共に、前記端部のキャップに対して前記回転シャフトを第1の位置に向かって前記貫通孔内にさらに引っ張るように加圧する請求項21に記載の組立体。
【請求項23】
前記回転シャフトは、その基部に隣接した1つ以上の整列タブを備え、前記貫通孔は、前記整列タブを収容するように構成されて適用される整列タブ収容端部を有し、前記貫通孔の前記整列タブ収容端部は、前記整列タブの横断面の輪郭と整合する開口輪郭を有することにより、前記第1の位置にあるとき、前記整列タブが前記整列タブ収容端部と結合して前記ロックスリーブが前記第2の回転軸を中心に回転することを防止する請求項21に記載の組立体。
【請求項24】
前記第1の位置は、前記ロックスリーブの前記長方形のシャフトを前記整形外科装置の前記アーム部材と平行な配向に保持する配向に前記ロックスリーブを保持する請求項21に記載の組立体。
【請求項25】
前記回転シャフトを前記第2の位置にロックするように前記回転シャフトと結合する前記2軸ヒンジブロック内に提供されたロックキーをさらに含む請求項21に記載の組立体。
【請求項26】
前記ロックキーは、前記2軸ヒンジブロック内でばね負荷を受けて前記第2の回転軸を横切る方向に加圧される請求項21に記載の組立体。
【請求項27】
前記回転シャフトは、前記回転シャフトが前記第2の位置にあるとき、前記ロックキーと結合する環状溝を有するように構成される請求項25に記載の組立体。
【請求項28】
前記回転シャフトが前記第1の位置にあるとき、前記ロックキーと前記環状溝は結合されず、前記回転シャフト上に提供された前記整列タブと前記整列タブ収容端部とが結合することにより、前記回転シャフトが前記第2の回転軸で回転することを防止する請求項27に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、骨部分の圧縮または伸延のための整形外科装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
骨部分の圧縮または伸延のためのファスナーとして長方形のピンを用いる整形外科装置は、整形外科の患者を治療するため多くの用途に用いられる。ここで、「長方形のピン」とは、骨部分を固定したり、固定物を提供するために用いられるキルシュナー鋼線(K-wire)のような多様なピンとワイヤを指称するために用いられるものである。従って、多様な状況で患者を治療するにあたって、整形外科医の視野と能力を拡大させる向上した整形外科装置に対する継続的な需要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一側面によると、骨部分の圧縮または伸延のために用いることができる整形外科装置が記載されている。整形外科装置は、第1の端部と第2の端部とを有する長方形の本体と、前記第1の端部に取付けられ、前記第1の端部から横方向に延びて外端部で終端する第1のアーム部材と、前記長方形の本体から横方向に延びて基部と外端部とを有する第2のアーム部材とを含む。基部は、第2のアーム部材が前記長方形の本体に沿って縦方向に移動できるようにすると共に、長方形の本体を移動可能に係合するように構成されて適用される。前記第2のアーム部材は、長方形の本体から第1のアーム部材と同じ方向に延びる。また、整形外科装置は、2軸ヒンジブロックによって第1および第2のアーム部材それぞれの外端部に枢支可能に連結するロックスリーブを含み、ロックスリーブは、長方形のピンを収容して長方形のピンにロックするように構成され、2軸ヒンジブロックは、それぞれのロックスリーブがそれに対応するアーム部材に対して2つの異なる方向へ垂直に配向された2つの軸を中心に回転することを許容するように構成される。
【0004】
別の側面によると、2軸ヒンジブロックとロックスリーブとを含む組立体が開示されている。組立体において、2軸ヒンジブロックとロックスリーブは、ロックスリーブを整形外科装置のアーム部材に枢支可能に連結するように構成され、前記2軸ヒンジブロックは、ロックスリーブがアーム部材に対して2つの異なる方向へ垂直に配向された2つの軸を中心に回転することを許容するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】整形外科装置が伸延モードにある間、互いに向かって回転するロックスリーブ取付部を示す本開示による整形外科装置を図示している。
【
図2A】ロックスリーブ取付部を除去した
図1の整形外科装置を図示している。
【
図2B】
図1の整形外科装置のラックアンドピニオン機構を図示している。
【
図3】3点曲げヨーク取付部を備えた
図1の整形外科装置の実施例を図示している。
【
図4A】x軸に沿って見た一直線の位置における2軸回転ロックスリーブ取付部を図示している。
【
図4B】x軸を中心に回転する2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図5A】y軸を中心に回転する2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図5B】x軸とy軸を中心に回転する2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図6A】
図6Bの断面図が切り取られたロックスリーブの中心を通って延びるN−Nの平面を示すy軸に沿って見た2軸ヒンジブロックに連結されたロックスリーブを図示している。
【
図6B】回転位置にある2軸回転ロックスリーブ取付部を通って切り取られたN−Nの平面に沿った断面図である。
【
図7A】
図7Bの断面図が切り取られたロックスリーブの非中心部を通って延びるL−Lの平面を示す
図6Aを図示している。
【
図7B】回転位置にある2軸回転ロックスリーブ取付部を通って切り取られたL−Lの平面に沿った断面図である。
【
図8A】
図8Bの断面図が切り取られたロックスリーブの中心に沿って延びるM−Mの平面を示す
図6Aを図示している。
【
図8B】非回転位置の2軸回転ロックスリーブ取付部を通って切り取られたM−Mの平面に沿った断面図である。
【
図9A】
図9Bの断面図が切り取られたロックスリーブの非中心部を通って延びるN−Nの平面を示す
図6Aを図示している。
【
図9B】回転位置の2軸回転ロックスリーブ取付部を通って切り取られたN−Nの平面に沿った断面図である。
【
図10A】図示している2軸ヒンジブロックのy軸のロックピン部のみを示す非回転位置の2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図10B】図示している2軸ヒンジブロックのy軸のロックピン部のみを示す回転位置の2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図11A】別の角度から見た
図10Aと同じ構成の2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図11B】別の角度から見た
図10Bと同じ構成の2軸回転ロックスリーブを図示している。
【
図12】ロックスリーブのネジコレット端部と断面が図示されているコレットナットを示す分解正投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
前記参照の図面に示されている特徴は、概略的に図示されたものであり、縮尺によって描かれたり、精密な位置関係で示されるように意図されたものではない。同様の参照番号は同様の部品を示している。
【0007】
好ましい実施例に関する本説明は、全体の説明の一部としてみなされる添付図面と併せて読むように意図されたものである。本明細書において、「下部」、「上部」、「水平」、「垂直」、「上で」、「下で」、「上に」、「下に」、「上端」および「下端」のような相対語だけでなく、その派生語(例えば、「水平に」、「下向きに」、「上向きに」等)は、後述または説明中の図面に図示されるような方向を指すものと解釈すべきである。これら相対語は、説明の便宜のためのものであるだけで、装置が特定方向に構成される、または作動することを必要とするのではない。「連結された」および「相互連結された」のような取付、係合等と関連する用語は、明白に異なるよう説明されない限り、移動可能な若しくは堅固な取付又は関係を含み、構造物が直接的にまたは介在する構造物を介して間接的に固定されたり取付けられる関係を称する。
【0008】
図1乃至
図2Bは、本開示の一側面による骨部分の圧縮または伸延のために用いることができる整形外科装置100を示している。整形外科装置100は、第1の端部10と第2の端部20とを有する長方形の本体110を含む。第1のアーム部材112は、第1の端部10から長方形の本体110の横方向に延びる。第1のアーム部材112は、本体110と一体に形成されるか、または別の方式で長方形の本体110に取付けることができる。第2のアーム部材111は、長方形の本体110から横方向に延びる。第2のアーム部材111は、装置の圧縮または伸延機能を達成するために、第2のアーム部材111が長方形の本体110に沿って縦方向に移動できるようにすると共に、長方形の本体110に移動可能に係合するように構成されて適用される基部113と共に構成される。
【0009】
長方形の本体110と第2のアーム部材111との間の移動可能な係合を可能にするための実際の構造的機構は、本技術分野で知られている多くのそのような構造の1つであり得る。
図2Bを参照すると、一実施例において、長方形の本体110は、ギア歯110aのラックであり、基部113上に提供されたピニオンギア115aは、長方形の本体に沿って第2のアーム部材111を縦方向に移動させるためのギア歯110aのラックと噛み合う。ピニオンギア115aは、基部113に回転可能に取付けられ、第2のアーム部材111は、ピニオンギア115aを回すことにより縦方向に移動する。ピニオンギア115aには、使用者がピニオンギアを回すことができるようにするためにキーのボウ(bow)と類似するボウ115が提供される。
【0010】
基部113は、圧縮または伸延モードで選択可能に作動することができるラチェット(ratcheting)機構と共に構成される。例えば、基部113は、
図2Bに示されているように、長方形の本体110に沿って第2のアーム部材111の移動方向を一方向の移動に制限するためのばね負荷型(spring-loaded)のラチェットピン機構116を備えることができる。
【0011】
図2Bに示されている構成において、ばね負荷型のラチェットピン機構116は、ラチェットピン機構116が止め金116aによってラチェット歯110bと係合するように配置される。コイルばねSは、ラチェット歯110bに対して止め金116aを加圧する。ラチェット歯110bが、ばねSに対して止め金116aを押して止め金116aの上を滑るように動くことができるように、止め金116aは、図示されているように一側に傾斜面を有する。長方形の本体110は、矢印AAの方向にピニオンギア115aを回すことにより、矢印AA1の方向に移動できる。止め金116aは、長方形の本体110が矢印BB1によって示されている反対方向に移動することを防止するものである。
【0012】
長方形の本体110を矢印BB1の方向に移動させるために、ばね負荷型のラチェットピン機構116は180度回転し、止め金116aの傾斜側が反対方向に向く。かかる特徴は、一方向の移動、第2のアーム部材111の方向を変えるのに用いられ、整形外科装置100の作動が圧縮から伸延に、および伸延から圧縮に変わる。ばね負荷型のラチェットピン機構116は、サムホイール117を用いてピン機構を引き抜き、180度回した後に置くことによって180度回転することができる。ばねの付勢力は、ピン機構116を着座位置に戻るだろうが、止め金116aは、以前とは180度反対側を向くようになるであろう。その後、ピニオンギア115aは、矢印BBの方向に回転して長方形の本体110を矢印BB1の方向に移動させることができる。基部113と長方形の本体110との間のラチェット機構のまた別の例示は、内容全体が本願に参照として含まれている本出願人が2012年12月12日付で出願した米国特許出願第13/712,300号に記載されている。
【0013】
図1に示されている本開示による整形外科装置100において、ロックスリーブ120の取付部は、
図4A乃至
図9Bに示されている2軸ヒンジブロック130によって第1および第2のアーム部材111,112の外端部に枢支可能に連結される。ロックスリーブ112は、長方形のピンを収容して長方形のピン上にロックされるように構成され、2軸ヒンジブロック130は、それぞれのロックスリーブがそれに対応するアーム部材111または112に対して2つの異なる方向へ垂直に配向された2つの軸を中心に回転可能にするように構成される。2軸ヒンジブロック130は、
図4A乃至
図9Bと共に下記で詳細に図示および説明される。
【0014】
図1において、整形外科装置100は伸延モードにあり、長方形のピン5を保持するロックスリーブ取付部120は、2つのロックスリーブ取付部120の間で角度θを形成し、互いに向かって回転している状態で示されている。
【0015】
図4A乃至
図5Cを参照すると、整形外科装置100はまた、2軸ヒンジブロック130によってそれぞれの第1および第2のアーム部材111,112の外端部に枢支可能に連結されたロックスリーブ120を含み、それぞれのロックスリーブ120は、(図示されていない)長方形のピンをロック可能に収容するように構成される。
【0016】
ロックスリーブ120は、長方形のシャフトを貫通して延びる長方形のピン収容ボア127(
図6B、
図7B、
図8B、
図9B参照)を有する長方形のシャフト124と、ピン収容ボア127に収容される長方形のピンとをロックするか、またはこれを堅固に保持するために、長方形のシャフトの一端部に提供されるネジコレット220(
図7参照)を含む。
図12を参照すると、ネジコレット220はスロット222によって規定され、その外部表面に一体に形成されたネジ山227a,226bを備える複数のコレットアーム221と、長方形のピン収容ボア127に収容された長方形のピン5とをロックするか、または堅固に保持するために、ネジコレット220と螺合するコレットナット122を含む。
【0017】
図12は、ネジコレット220とコレットナット122の細部構造を示している。
図12におけるコレットナット122の縦断面図に示されているように、コレットナット122はネジコレット220を収容するために一端部で開放されており、コレット220のネジ山227a,227bと螺合するためのネジ山122bを備える内部表面を有する。ネジコレット収容端部の反対の端部には、長方形のピン収容ボア127に収容される長方形のピンのために貫通孔122aが提供される。コレットナット122の内部表面は、コレットアーム221との係合のために円錐型の表面122cに形成される。長方形のピン5が長方形のピン収容ボア127に収容される際、コレットナット122のネジ作用は、コレットアーム221が半径方向の内側に移動し、長方形のピンにクランプされて、適所に長方形のピンをロックするようにする。一般的に、使用者が手でコレットナット122を締めることにより、長方形のピン収容ボア127内に収容された長方形のピンをロックすることが予想される。ネジコレット220とコレットナット122の構造に関するさらなる詳細な説明は、内容全体が本願に参照として含まれている本出願人が2012年12月12日付で出願した米国特許出願第13/712,300号から探すことができる。
【0018】
図4A乃至
図5Cに示されているように、2軸ヒンジブロック130のそれぞれは、2つの垂直に配向された軸、即ち、x軸とy軸を中心に2つの方向にロックスリーブ120を回転させることができるように構成される。2軸ヒンジブロック130は、米国特許出願第13/712,300号に開示されている整形外科装置のヒンジ接合がロックスリーブをアーム部材111,112の外端部に連結する方式と同様に、アーム部材111,112のうち1つの外端部にロックスリーブ120を直接連結することができる。本開示の実施例において、アーム部材111,112の外端部は、ロックスリーブ120または一部異なる取付部のモジュール型の連結のために構成される。
【0019】
3点曲げヨーク取付部500A,500Bが第1および第2のアーム部材111,112に取付けられている整形外科装置100の例示は、
図3に示されている。かかる3点曲げヨーク取付部は、骨片の半径方向に伸延を達成するために用いることができる。
【0020】
図2Aに示されているように、第1および第2のアーム部材111,112の外端部は、取付部を収容するように構成される。
図5Cに示されているように、2軸ヒンジブロック130は、第1および第2のアーム部材111,112に取り外し可能に取付けられるように構成されたアーム延長片111a,112aに枢支可能に連結される。第1および第2のアーム部材とアーム延長片との間にかかる取付を可能にする具体的な構造は、当業者によく知られていたり自明且つ多様な構造のうちの1つとなり得るので、ここで詳細に記載する必要はない。
【0021】
図4Aおよび
図4Bを参照すると、2軸ヒンジブロック130は、第1の回転軸、即ち、x軸を中心に回転する第1のヒンジ接合を含む。第1のヒンジ接合は、ロックスリーブ120が
図4Bで矢印Aによって示されている第1の方向にx軸を中心に回転するようにする。第1のヒンジ接合は、x軸を形成し、2軸ヒンジブロック130をアーム延長片111a,112aに連結させる回転ピン121を含み得る。また、2軸ヒンジブロック130は、第1の回転軸に垂直な第2の回転軸、即ち、y軸を中心に回転する第2のヒンジ接合を含む。従って、2軸ヒンジブロック130は、ロックスリーブ120が2つの垂直に配向された回転軸を中心に2つの方向に回転するようにする。
図5Aは、ロックスリーブ120が第2の回転軸、即ち、y軸を中心に回転し、アーム延長片111a,112aの縦方向軸Lから傾くことを示している。
図5Bは、2軸ヒンジブロック130の両回転軸を中心に回転するロックスリーブ120の正射投影図を示している。
【0022】
図示されている例示において、第1のヒンジ接合は、x軸と整列し、2軸ヒンジブロック130をアーム延長片111a,112aに連結させるピン20によって形成される。第1の回転軸、即ち、x軸は整形外科装置の長方形の本体110に平行に配向される。
【0023】
本開示の一側面によると、第1のヒンジ接合は、ばね負荷型のロックピン112bによって、通常、所定の回転角でロックされ、第1の回転軸、即ち、x軸を中心に回転することが防止されるように構成されて適用され得る。ばね負荷型のロックピン112bが加圧されると、第1のヒンジ接合はロックが解除され、x軸を中心に自由に回転する。
【0024】
2軸ヒンジブロック130の第2のヒンジ接合は、さらに
図6A乃至
図11Bを用いてより詳細に記載されている。第2のヒンジ接合は、ロックスリーブ120の長方形のシャフトから垂直に延び、第2の回転軸、即ち、y軸に沿って2軸ヒンジブロック130内に収容される回転シャフト125によって形成される。回転シャフト125は、2つの位置の間で第2の回転軸に沿って2軸ヒンジブロック130内で移動可能である。ロックされた第1の位置は、ロックスリーブ120が第2の回転軸を中心に回転することを防止する非回転位置にロックスリーブ120を保持させ、ロック解除された第2の位置は、ロックスリーブ120が第2の回転軸を中心に回転するようにする。
【0025】
図6A乃至
図7Bは、2軸ヒンジブロック130内でロック解除された第2の位置の回転シャフト125を示しており、ロックスリーブ取付部120は、y軸を中心に回転することができる。
図6Aは、
図6Bの断面図が切り取られたロックスリーブ取付部120の中心を通って延びるN−Nの平面を示すy軸に沿って見た2軸ヒンジブロック130に連結されたロックスリーブ取付部120を図示している。
図6Bは、N−Nに沿って切り取った断面図である。
図7Aは、
図7Bの断面図が切り取られたロックスリーブ取付部120の非中心部を通って延びるL−Lの平面を示す
図6Aを図示している。
図7Bは、L−Lに沿った断面図である。2軸ヒンジブロック130は、内部を貫通する回転シャフト125を収容するための貫通孔131を備える。回転シャフト125は、環状溝126を有し、2軸ヒンジブロック130は、環状溝126に係合されてロックスリーブ120をロック解除された第2の位置に保持させるロックキー140を備える。ロックキー140と回転シャフト125との間の係合関係は、
図10Bでさらによく示されているが、
図10Bには2軸ヒンジブロック130を除き、ロックスリーブの回転シャフト125とロックキー140のみが示されている。ロックキー140は、環状溝126内に置かれ、回転シャフト125がy軸に沿って移動することを防止し、回転シャフト125、そしてロックスリーブ120がy軸を中心に回転できるようにする。
【0026】
図8A乃至
図9Bは、2軸ヒンジブロック130内で回転シャフト125がロックされた第1の位置、即ち、非回転位置にあることを示している。ロックスリーブ取付部120は、固定された配向にあり、y軸を中心に回転することができない。
図8Aは、
図6と同じ図であるが、
図8Bの断面図が切り取られたロックスリーブの中央を通って延びるM−Mの平面を示している。
図8Bは、M−Mに沿って切り取った断面図である。
図9Aは、
図6Aと同じ図であるが、
図9Bの断面図が切り取られたロックスリーブの非中心部を通って延びるN−Nの平面を示している。
図9Bは、N−Nに沿った断面図である。ロックされた第1の位置において、回転シャフト125は、2軸ヒンジブロック130の貫通孔131内にさらに加圧され、ロックキー140は、これ以上環状溝126内に置かれない。
図10A乃至
図11Bを参照すると、回転シャフト125は、回転シャフト125の基部(長方形のシャフト124に連結された長方形のシャフト124の一部分)に隣接し、1つ以上の整列タブ128を備え、2軸ヒンジブロック130の貫通孔131は、整列タブ128を収容するように構成されて適用された整列タブ収容端部132(
図7B参照)を有する。好ましくは、整列タブ128は、回転シャフトの基部上で互いに反対側に位置する2つのタブであるが、別の非対称的に位置する構造も考慮される。
【0027】
貫通孔131の整列タブ収容端部132は、整列タブ128の横断面の輪郭と一致する開口輪郭を有し、回転シャフト125が貫通孔131内にさらに加圧された、ロックされた第1の位置で、整列タブ128は整列タブ収容端部132と係合、または整合されて、ロックスリーブがy軸を中心に回転することを防止する。
【0028】
一実施例において、ロックされた第1の位置は、ロックスリーブ120の長方形のシャフト124を整形外科装置のアーム部材111,112と平行な配向に保持する配向でロックスリーブ120を固定する。別の実施例において、整列タブ128と整列タブ収容端部132は、y軸に対して所定の傾斜した配向にロックスリーブ120を保持するように構成することができる。
【0029】
図6A乃至
図9Bを参照すると、回転シャフト125は、貫通孔131の端部キャップ収容部133内にコイルばね150を捕獲する端部キャップ129を備える。コイルばねは、常に端部キャップ129に対して回転シャフト125を貫通孔131内にさらに加圧して、または
図8A乃至
図9Bに示されているロックされた第1の位置の方に向けて加圧して引張するように、コイルばねは、端部キャップ収容部133内で通常圧縮状態にある。
【0030】
図10Aおよび
図11Aは、回転シャフト125がロックされた第1の位置にあるときのロックキー140と回転シャフト125との位置関係を示している。ロックされた第1の位置において、ロックキー140は、環状溝126内に置かれていない。
【0031】
一実施例によると、ロックキー140は、y軸、即ち、第2の回転軸を横断する
図10Aおよび
図10Bに示されているC方向に加圧されるように2軸ヒンジブロック130内にばね負荷を受ける。
図9Bおよび
図10Aに示されているロックされた第1の位置から回転シャフト125をロック解除するために、回転シャフトの端部キャップ129は、
図10Aに示されているB方向に加圧される。これは、y軸に沿って回転シャフト125をロック解除された第2の位置に移動させ、環状溝126は、ロックキー140と整列する。ロックキー140がばね負荷を受けてC方向に加圧されているため、ロックキー140は、環状溝126内に滑り込んで回転シャフト125が外れることを防止し、回転シャフト125をロック解除された第2の位置に保持させるであろう。回転シャフト125を非回転の第1の位置に再移動させるために、ロックキー140の端部キャップ141がCの反対方向に加圧されて、ロックキー140が環状溝126から滑り出てくるようにする。ロックキー140が環状溝126から出てきた状態で、整列タブ128が貫通孔131の整列タブ収容端部132の整合輪郭と整列すると、ばね負荷を受ける回転シャフト125はBの反対方向にy軸に沿って滑って第1の位置に戻るであろう。
【0032】
上述したように、本開示の整形外科装置100は、ロックスリーブ120の長方形のピン収容ボア127にロックされるキルシュナー鋼線のような長方形のピンによって、第1および第2のアーム部材112,111に固定される骨部分の圧縮または伸延のために用いることのできる汎用装置である。
図1を参照すると、骨部分が固定された後に、移動可能な第2のアーム部材111は回転キーハンドル115を回転させることにより、圧縮方向201または伸延方向202に移動し得る。
【0033】
本発明は、例示的な実施例の観点で記載されているが、それに制限されるものではない。むしろ、添付された請求項は、当業者によって本発明の均等物の領域と範囲を離れず、当業者によって行い得る本発明の別の変形例と実施例を含むものと広義的に解釈すべきである。本明細書で開示されている本発明の範囲は、添付された請求範囲によってのみ限定されるべきである。