(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、酢酸ウラニルは高い染色効果を有しているが、放射性物質のため、入手や使用に厳しい規制がある。そのため、酢酸ウラニルに代替する電子染色剤が求められている。上述した特許文献1に開示された白金ブルーは、酢酸ウラニルに代替する電子染色剤の1つとして知られている。
【0007】
白金ブルーは、時間が経過すると変質する場合があるため、使用にあわせて合成することが望ましい。しかしながら、白金ブルーの合成には、通常5〜7日程度の時間が必要であり、かつ高度な化学的知識を必要とする。したがって、白金ブルーを用いた電子染色では、白金ブルーの合成に時間や手間がかかってしまい、簡便に電子染色を行うことができないという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、簡便に電子染色を行うことができ、かつ高い染色効果を有する電子顕微鏡観察用染色剤および電子顕微鏡観察用試料の染色方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る電子顕微鏡観察用染色剤は、
ネガティブ染色法に用いられる電子顕微鏡観察用染色剤であって、
三酢酸イッテルビウムと、
メタノールを含む溶媒と、
を含有する。
【0010】
このような電子顕微鏡観察用染色剤によれば、高い染色効果を有することができる。さらに、このような電子顕微鏡観察用染色剤によれば、三酢酸イッテルビウムを、メタノールを含む溶媒に溶解させるだけで電子染色剤として用いることができる。したがって、簡便に電子染色を行うことができる。また、このような電子顕微鏡観察用染色剤は、分散性が高く、試料粒子間に染色剤を分散させることができるため、試料が凝集している場合でも、染色剤を凝集させないことができる。
【0011】
(2)本発明に係る電子顕微鏡観察用試料の染色方法は、
本発明に係る電子顕微鏡観察用染色剤に試料を接触させる工程を含む。
【0012】
このような電子顕微鏡観察用試料の染色方法によれば、試料を、簡便かつ良好に電子染色することができる。また、このような電子顕微鏡観察用試料の染色方法によれば、試料が凝集している場合でも、染色剤を凝集させないことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】三酢酸イッテルビウム水溶液で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図2】三酢酸イッテルビウム水溶液で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図3】三酢酸イッテルビウム水溶液で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図4】三酢酸イッテルビウム水溶液で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図5】100体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウムで染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図6】100体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウムで染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図7】第1の染色剤(50体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図8】第1の染色剤(50体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図9】第1の染色剤(50体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図10】第1の染色剤(50体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図11】第2の染色剤(25体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図12】第2の染色剤(25体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図13】第2の染色剤(25体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図14】第2の染色剤(25体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図15】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図16】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図17】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図18】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図19】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【
図20】第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0015】
1. 電子顕微鏡観察用染色剤
まず、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤について説明する。
【0016】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤は、三酢酸イッテルビウム(Yb(CH
3COO)
3)と、メタノールを含む溶媒と、を含有する。なお、三酢酸イッテルビウムを含有するとは、三酢酸イッテルビウムの水和物を含有している場合も含むものとする。三酢酸イッテルビウムの水和物としては、例えば、酢酸イッテルビウム四水和物(Ytterbium(III) acetate tetrahydrate,Yb(CH
3COO)
3・4H
2O)が挙げられる。
【0017】
また、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤の溶媒は、例えば、100体積%メタノールである。なお、該溶媒は、メタノールと、水と、を含んでいてもよい。このとき、該溶媒のメタノールの濃度は、特に限定されない。なお、該溶媒は、メタノールおよび水以外の物質を含んでいてもよい。
【0018】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は特に限定されず、例えば1〜10質量%である。本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は、例えば飽和濃度である。
【0019】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤は、三酢酸イッテルビウムに加えて、さらに、三酢酸イッテルビウム以外の物質を含有していてもよい。
【0020】
ここで、電子顕微鏡観察用染色剤とは、電子顕微鏡観察の対象となる試料を染色するための染色剤(電子染色剤)をいう。なお、染色とは、いわゆる電子染色をいい、試料の特定の部位や、試料の周囲(グリッドの支持膜と試料との間、試料の凹凸の凹部等)に電子の散乱を促す物質(重金属等)を吸着または結合させることをいう。電子顕微鏡観察用染色剤を用いて試料を染色することにより、電子顕微鏡像にコントラストをつけることができる。
【0021】
また、染色された試料の観察に用いられる電子顕微鏡としては、例えば、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)、透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)、走査透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope、STEM)などが挙げられる。
【0022】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤は、例えば、タンパク質などの生体高分子を含んで構成される生体試料、炭素、酸素、窒素、水素などの軽元素を含んで構成される試料、ウイルス、リポソーム等の微粒子等を染色することができる。
【0023】
2. 電子顕微鏡観察用試料の作製方法
次に、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の作製方法について説明する。本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の作製方法は、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の染色方法を含む。以下に示す本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の作製方法では、本発明に係る電子顕微鏡観察用染色剤を、ネガティブ染色法に適用した場合について説明する。
【0024】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の作製方法は、本発明に係る電子顕微鏡観察用染色剤にウイルスやタンパク質等の試料を接触させる工程を含む。具体的には、例えば、カーボン支持膜等を備えたグリッド上に、ウイルス等を含む試料を載せ、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤を加える。これにより、染色剤の一部が、グリッドの支持膜と試料との間、試料の凹凸の凹部等に残留し、透過電子顕微鏡像にコントラストがつく(ネガティブ染色法)。
【0025】
以上の工程により、電子顕微鏡観察用試料を作製することができる。
【0026】
なお、ここでは、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤をネガティブ染色法に適用した場合について説明したが、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤をその他の染色法にも適用することができる。例えば、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤をポジティブ染色法に適用することができる。ここでポジティブ染色法とは、試料の特定部位に重金属等を結合させて、電子顕微鏡像にコントラストをつける手法である。例えば、エポキシ樹脂等に包埋された生体試料を、ミクロトーム等で薄片化し、薄片化された試料を、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤に浸漬させることにより、試料をポジティブ染色することができる。
【0027】
また、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤で染色された試料を、さらに、鉛化合物を含有する染色剤に接触(浸漬)させてもよい。すなわち、試料を、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤と鉛化合物を含有する染色剤とによって、二重染色してもよい。ここで、上記鉛化合物としては、例えば、クエン酸鉛が挙げられる。
【0028】
3. 実施例
以下、実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
【0029】
3.1. 実施例1
(1)試料作製
試料は、液体培地で培養したT4ファージおよび大腸菌を用いた。染色剤は、三酢酸イッテルビウム四水和物(和光純薬工業株式会社製)を、100体積%メタノールで溶解させることによって作製した。該染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は、1質量%とした。
【0030】
本実施例の電子顕微鏡観察用試料の作製方法を説明する。まず、カーボン膜を張った銅製グリットに上記試料を滴下し濾紙で余剰の液を吸い取る。次に、上記染色剤をグリットに滴下しすぐに濾紙で余剰の液を吸い取ることでネガティブ染色し、電子顕微鏡観察用試料を作製した。
【0031】
なお、比較例として、同様の手順により、上記試料を1質量%の三酢酸イッテルビウム水溶液で染色(ネガティブ染色)した。三酢酸イッテルビウム水溶液は、三酢酸イッテルビウム四水和物(和光純薬工業株式会社製)を、蒸留水で溶解させることによって作製した。
【0032】
(2)観察結果
このようにして作製された電子顕微鏡観察用試料を、透過電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−1400)で観察した。
図1〜
図4は、三酢酸イッテルビウム水溶液で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像である。
図5および
図6は、100体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウムで染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像である。
【0033】
図1および
図2に示すように、三酢酸イッテルビウム水溶液を用いてネガティブ染色を行うと、染色剤が試料周囲に存在し、試料の輪郭がはっきりと見て取れた。しかしながら、
図3および
図4に示すように、試料が凝集している場合、染色剤も凝集し、試料の微細な構造を確認することができないことがあった。
【0034】
これに対して、100体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウムを用いてネガティブ染色を行うと、
図5および
図6に示すように、試料が凝集している場合でも、染色剤は凝集せずに、1つ1つのT4ファージやその他の構造物を明瞭に見て取れた。なお、
図5および
図6に示す以外の視野でも、染色剤の目立った凝集は見られなかった。これは、三酢酸イッテルビウムをメタノールに溶解することで、水に溶解した場合と比べて、分散性が増し、試料粒子間により良く染色剤が分散するためであると考えられる。
【0035】
3.2. 実施例2
次に、三酢酸イッテルビウム水溶液にメタノールを添加することによる染色効果の変化について実験を行った。
【0036】
(1)試料作製
試料は、液体培地で培養したT4ファージおよび大腸菌を用いた。
【0037】
染色剤は、メタノールの濃度を変えた3種類を準備した。
【0038】
第1の染色剤は、三酢酸イッテルビウム四水和物(和光純薬工業株式会社製)を、メタノールの体積と水の体積が1:1、すなわち、50体積%(v/v)メタノールに溶解させることによって作製した。第1の染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は、1質量%とした。
【0039】
第2の染色剤は、三酢酸イッテルビウム四水和物(和光純薬工業株式会社製)を、25体積%メタノールで溶解させることによって作製した。第2の染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は、1質量%とした。
【0040】
第3の染色剤は、三酢酸イッテルビウム四水和物(和光純薬工業株式会社製)を、10体積%メタノールで溶解させることによって作製した。第3の染色剤において、三酢酸イッテルビウムの濃度は、1質量%とした。
【0041】
本実施例の電子顕微鏡観察用試料の作製方法を説明する。まず、カーボン膜を張った銅製グリットに上記試料を滴下し濾紙で余剰の液を吸い取る。次に、第1の染色剤をグリットに滴下しすぐに濾紙で余剰の液を吸い取ることでネガティブ染色し、電子顕微鏡観察用試料を作製した。同様の手順により、上記試料を第2の染色剤でネガティブ染色して、電子顕微鏡観察用試料を作製した。また、同様の手順により、上記試料を第3の染色剤でネガティブ染色して、電子顕微鏡観察用試料を作製した。
【0042】
(2)観察結果
このようにして作製された電子顕微鏡観察用試料を、透過電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−1400)で観察した。
図7〜
図10は、第1の染色剤(50体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像である。
図11〜
図14は、第2の染色剤(25体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像である。
図15〜
図20は、第3の染色剤(10体積%メタノールに溶解した1質量%の三酢酸イッテルビウム)で染色されたT4ファージの透過電子顕微鏡像である。
【0043】
第1の染色剤でネガティブ染色を行った試料では、
図7および
図8に示すように、試料が凝集している場合でも、染色剤は凝集せずに、1つ1つのT4ファージやその他の構造物を明瞭に見て取れた。しかしながら、
図9および
図10に示すように、一部に、染色剤が凝集し、試料の微細な構造を確認することができない箇所があった。
【0044】
第2の染色剤でネガティブ染色を行った試料では、
図11および
図12に示すように、試料が凝集している場合でも、染色剤は凝集せずに、1つ1つのT4ファージやその他の構造物を明瞭に見て取れた。しかしながら、
図13および
図14に示すように、第1の染色剤でネガティブ染色を行った場合と比べて、染色剤が凝集し、試料の微細な構造を確認することができない箇所が多くみられた。
【0045】
第3の染色剤でネガティブ染色を行った試料では、
図15および
図16に示すように、試料が凝集している場合でも、三酢酸イッテルビウム水溶液で染色を行った場合と比べて(
図3および
図4参照)、染色剤は凝集せずに、1つ1つのT4ファージやその他の構造物を明瞭に見て取れた。しかしながら、
図17および
図18に示すように、第1の染色剤および第2の染色剤でネガティブ染色を行った場合と比べて、染色剤が凝集し、試料の微細な構造を確認することができない箇所が多くみられた。また、ごく稀に、
図19および
図20に示すような、結晶状の構造物が見られた。
【0046】
以上のことから、三酢酸イッテルビウムとメタノールを含む溶媒とを含む染色剤は、高い染色効果を有することがわかった。さらに、三酢酸イッテルビウム水溶液にメタノールを添加することで、メタノールを添加しない場合と比べて、試料が凝集している場合でも、染色剤が凝集せずに、構造物を明瞭に観察できることがわかった。そして、メタノールの濃度が高いほど、その効果が高いことがわかった。三酢酸イッテルビウム水溶液にメタノールを添加することで、分散性が増し、試料粒子間に染色剤がより分散するためであると考えられる。
【0047】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤では、三酢酸イッテルビウムと、メタノールを含む溶媒と、を含有している。そのため、上述のように、高い染色効果を有することができる。さらに、三酢酸イッテルビウムは、合成等の必要がなく、例えば、メタノールを含む溶媒に溶解させるだけで電子染色剤として用いることができる。したがって、簡便に電子染色を行うことができる。さらに、本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤は、分散性が高く、試料粒子間に染色剤を分散させることができるため、試料が凝集している場合でも、染色剤を凝集させないことができる。
【0048】
本実施形態に係る電子顕微鏡観察用試料の染色方法によれば、上述したように、簡便に電子染色を行うことができ、かつ高い染色効果を有する本実施形態に係る電子顕微鏡観察用染色剤を用いて染色するため、試料を、簡便かつ良好に染色することができる。さらに、試料が凝集している場合でも、染色剤を凝集させないことができる。
【0049】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法およ
び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。