特許第6104733号(P6104733)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6104733
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】クランプセンサおよび測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/22 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
   G01R1/22 B
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-132350(P2013-132350)
(22)【出願日】2013年6月25日
(65)【公開番号】特開2015-7556(P2015-7556A)
(43)【公開日】2015年1月15日
【審査請求日】2016年4月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227180
【氏名又は名称】日置電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104787
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 伸司
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 英雄
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 哲也
(72)【発明者】
【氏名】山岸 君彦
【審査官】 小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−184246(JP,A)
【文献】 特開2008−102035(JP,A)
【文献】 意匠登録第1489252(JP,S)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一端側の部位が柱体に形成された本体部と、
前記本体部の前記一端側に、少なくとも一方の基部が回動自在の状態で連結されることにより、当該少なくとも一方の先端が開閉自在に構成され、当該先端が閉じた状態において相互間に形成される孔内に測定対象体を挿通可能な一対のクランプアームと、
前記先端が開く方向に前記一対のクランプアームのうちの前記少なくとも一方のクランプアームを常時付勢する付勢部と、
前記本体部の前記一端側の部位の外周に当該部位の長さ方向に沿って摺動自在に外嵌された開閉カバーとを備え、
前記開閉カバーを前記長さ方向に沿って前記一対のクランプアーム側に摺動させたときには、前記本体部の前記一端側から当該一対のクランプアーム側に延出する当該開閉カバーの先端部が前記少なくとも一方のクランプアームの外周面に当接して当該少なくとも一方のクランプアームを前記付勢部の付勢力に抗して回動させることにより当該一対のクランプアームの前記先端を閉状態に移行させ、前記開閉カバーを前記長さ方向に沿って前記本体部の他端側に摺動させたときには、当該開閉カバーの前記先端部による前記少なくとも一方のクランプアームに対する前記付勢部の付勢力に抗した回動が解除されて前記一対のクランプアームの前記先端が開状態に移行するクランプセンサ。
【請求項2】
前記開閉カバーの前記先端部における前記少なくとも一方のクランプアームの前記外周面に当接する部位には、前記一対のクランプアームの前記先端が閉状態のときに当該少なくとも一方のクランプアームの前記外周面を前記付勢部の前記付勢力に抗して当該閉状態を維持する方向に付勢する付勢部材が配設されている請求項1記載のクランプセンサ。
【請求項3】
前記開閉カバーと前記本体部との間、および前記開閉カバーと前記少なくとも一方のクランプアームとの間のいずれか一方には、前記クランプアーム側に摺動させられて前記一対のクランプアームの前記先端を閉状態に移行させている当該開閉カバーの前記本体部の前記他端側への移動をロックするロック機構が配設されている請求項1または2記載のクランプセンサ。
【請求項4】
前記ロック機構は、前記本体部に配設されたボールプランジャと、前記開閉カバーに形成されて前記ボールプランジャのボールが嵌まり込む係合凹部とで構成されている請求項3記載のクランプセンサ。
【請求項5】
前記ロック機構は、前記開閉カバーの前記先端部に形成された係合爪と、前記一対のクランプアームに形成されて前記係合爪が嵌まり込む係合凹部とで構成されている請求項3記載のクランプセンサ。
【請求項6】
前記ロック機構は、前記開閉カバーに配設されて、前記一端側に係合する係合凸部を有するロックレバーで構成されている請求項3記載のクランプセンサ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のクランプセンサと、当該クランプセンサによって検出された検出量に基づいて被測定量を測定する測定部とを備えている測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対のクランプアームで測定対象体をクランプ可能に構成されたクランプセンサ、およびこのクランプセンサを備えた測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のクランプセンサとして、下記の特許文献1に開示されたクランプセンサ(配線路探査器の受信器)が知られている。このクランプセンサは、正面側の先端部が厚み方向においてやや窄まるように形成された本体部(ケース)と、一対のクランプアーム(センサ構成体)とを備えている。この場合、本体部における先端部の内部には、先端から側部にかけて開口した収容部が設けられている。
【0003】
一対のクランプアームは、この収容部内に、本体部の先端に形成された開口部から出入り可能に配設されている。具体的には、一対のクランプアームは、半円形の円弧部を有し、スライド自在に本体部内に配設された移動体の先端に回動自在に取り付けられている。また、移動体は、本体部の正面側に突出する操作ツマミをスライド操作することにより、本体部内でスライドする。
【0004】
この構成により、このクランプセンサでは、操作ツマミをスライド操作することにより、移動体の先端に取り付けられた一対のクランプアームを開口部から出入りさせることが可能になっている。また、このクランプセンサでは、一対のクランプアームは、本体部の先端部側に形成された収容部から出たときに先部側が開き、収容部に収まったときに先部側が閉じるよう構成されている。また、このクランプセンサでは、一対のクランプアームは、先部側が閉じた状態のときに、クランプする配線を通すことができる空間が中央部に形成されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−184246号公報(第6頁、第1−2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記のクランプセンサには、以下のような解決すべき課題が存在している。すなわち、このクランプセンサでは、一対のクランプアームで配線をクランプする際には、本体部の先端部側に形成された収容部から出た状態(先端が開いた状態)の一対のクランプアーム間に配線を導入し、この状態から操作ツマミをスライド操作して、一対のクランプアームを収容部に収容させながら先端を閉じる必要がある。この場合、先端を閉じる際に、手で保持される本体部に対する一対のクランプアームの位置が変化する。したがって、このクランプセンサには、一対のクランプアーム間から配線が逃げないようにこの配線をクランプするためには、操作ツマミのスライド操作に合わせて、手で保持している本体部をクランプアームの先端側に移動させる必要があるため、クランプ操作が難しいという解決すべき課題が存在している。また、一対のクランプアームを収容部内に出入り可能に本体部に配設しなければならないため、本体部の内部構造が複雑化するという課題も存在している。
【0007】
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、クランプ操作が容易に行えると共に本体部の内部構造の複雑化を回避し得るクランプセンサ、およびこのクランプセンサを備えた測定装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく請求項1記載のクランプセンサは、少なくとも一端側の部位が柱体に形成された本体部と、前記本体部の前記一端側に、少なくとも一方の基部が回動自在の状態で連結されることにより、当該少なくとも一方の先端が開閉自在に構成され、当該先端が閉じた状態において相互間に形成される孔内に測定対象体を挿通可能な一対のクランプアームと、前記先端が開く方向に前記一対のクランプアームのうちの前記少なくとも一方のクランプアームを常時付勢する付勢部と、前記本体部の前記一端側の部位の外周に当該部位の長さ方向に沿って摺動自在に外嵌された開閉カバーとを備え、前記開閉カバーを前記長さ方向に沿って前記一対のクランプアーム側に摺動させたときには、前記本体部の前記一端側から当該一対のクランプアーム側に延出する当該開閉カバーの先端部が前記少なくとも一方のクランプアームの外周面に当接して当該少なくとも一方のクランプアームを前記付勢部の付勢力に抗して回動させることにより当該一対のクランプアームの前記先端を閉状態に移行させ、前記開閉カバーを前記長さ方向に沿って前記本体部の他端側に摺動させたときには、当該開閉カバーの前記先端部による前記少なくとも一方のクランプアームに対する前記付勢部の付勢力に抗した回動が解除されて前記一対のクランプアームの前記先端が開状態に移行する。
【0009】
また、請求項2記載のクランプセンサは、請求項1記載のクランプセンサにおいて、前記開閉カバーの前記先端部における前記少なくとも一方のクランプアームの前記外周面に当接する部位には、前記一対のクランプアームの前記先端が閉状態のときに当該少なくとも一方のクランプアームの前記外周面を前記付勢部の前記付勢力に抗して当該閉状態を維持する方向に付勢する付勢部材が配設されている。
【0010】
また、請求項3記載のクランプセンサは、請求項1または2記載のクランプセンサにおいて、前記開閉カバーと前記本体部との間、および前記開閉カバーと前記少なくとも一方のクランプアームとの間のいずれか一方には、前記クランプアーム側に摺動させられて前記一対のクランプアームの前記先端を閉状態に移行させている当該開閉カバーの前記本体部の前記他端側への移動をロックするロック機構が配設されている。
【0011】
また、請求項4記載のクランプセンサは、請求項3記載のクランプセンサにおいて、前記ロック機構は、前記本体部に配設されたボールプランジャと、前記開閉カバーに形成されて前記ボールプランジャのボールが嵌まり込む係合凹部とで構成されている。
【0012】
また、請求項5記載のクランプセンサは、請求項3記載のクランプセンサにおいて、前記ロック機構は、前記開閉カバーの前記先端部に形成された係合爪と、前記一対のクランプアームに形成されて前記係合爪が嵌まり込む係合凹部とで構成されている。
【0013】
また、請求項6記載のクランプセンサは、請求項3記載のクランプセンサにおいて、前記ロック機構は、前記開閉カバーに配設されて、前記一端側に係合する係合凸部を有するロックレバーで構成されている。
【0014】
また、請求項7記載の測定装置は、請求項1から6のいずれかに記載のクランプセンサと、当該クランプセンサによって検出された検出量に基づいて被測定量を測定する測定部とを備えている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載のクランプセンサおよび請求項7記載の測定装置では、クランプセンサは、少なくとも一端側の部位が柱体に形成された本体部と、少なくとも一方の基部が本体部の一端側に回動自在の状態で連結された一対のクランプアームと、この少なくとも一方のクランプアームを先端が開く方向に常時付勢する付勢部と、本体部の一端側の部位の外周にこの部位の長さ方向に沿って摺動自在に外嵌された開閉カバーとを備え、開閉カバーをこの長さ方向に沿って摺動させることで、一対のクランプアームを開閉させる。
【0016】
したがって、このクランプセンサおよび測定装置によれば、本体部を一方の手で保持して本体部を移動させて、一対のクランプアーム間に電線などの測定対象体を導入した後は、本体部を移動させることなく、他方の手で開閉カバーを本体部の一端側の部位の長さ方向に沿って一対のクランプアーム側に摺動させるだけで、一対のクランプアームの先端を閉じて測定対象体をクランプすることができる。これにより、このクランプセンサおよび測定装置によれば、従来のクランプセンサおよびこのクランプセンサを備えた測定装置とは異なり、開閉カバーを摺動させる操作に合わせて本体部を測定対象体に対して移動させる必要がないことから、測定対象体を簡単にクランプすることができる。また、このクランプセンサおよび測定装置によれば、本体部内に一対のクランプアームを収容する構成ではないため、本体部内に一対のクランプアームを収容する従来のクランプセンサおよびこのクランプセンサを備えた測定装置よりも、本体部の内部構造を簡易な構成にすることができる。
【0017】
請求項2記載のクランプセンサおよび請求項7記載の測定装置によれば、開閉カバーの一対のクランプアーム側の先端部における少なくとも一方のクランプアームの外周面に当接する部位には、一対のクランプアームの先端が閉じている状態(閉状態)のときに、少なくとも一方のクランプアームの外周面を付勢部の付勢力に抗して閉状態を維持する方向に付勢する付勢部材が配設されている。したがって、このクランプセンサによれば、この付勢部材の存在により、一対のクランプアームを、がたつきのない状態で閉じ状態(測定対象体をクランプした状態)に維持することができる。
【0018】
請求項3,4,5,6記載のクランプセンサおよび請求項7記載の測定装置によれば、ロック機構が配設されているため、開閉カバーで一対のクランプアームの先端を閉じている状態を確実に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】クランプセンサ1の構成を示す一対のクランプアーム3,4が開いた状態での斜視図である。
図2図1のクランプセンサ1の正面図である(開閉カバー6については、軸線Lと直交する平面に沿って切断した状態で図示している)。
図3】クランプセンサ1の構成を示す一対のクランプアーム3,4が閉じた状態での斜視図である。
図4図3のクランプセンサ1の正面図である(開閉カバー6については、軸線Lと直交する平面に沿って切断した状態で図示している)。
図5】ロック機構31Aを構成を説明するためのクランプセンサ1Aについてのクランプアーム3,4が開いた状態での説明図である。
図6】ロック機構31Aを構成を説明するためのクランプセンサ1Aについてのクランプアーム3,4が閉じた状態での説明図である。
図7】ロック機構31Bを構成を説明するためのクランプセンサ1Bについてのクランプアーム3,4が開いた状態での説明図である。
図8】ロック機構31Bを構成を説明するためのクランプセンサ1Bについてのクランプアーム3,4が閉じた状態での説明図である。
図9】ロック機構31Cを構成を説明するためのクランプセンサ1Cについてのクランプアーム3,4が開いた状態での説明図である。
図10】ロック機構31Cを構成を説明するためのクランプセンサ1Cについてのクランプアーム3,4が閉じた状態での説明図である。
図11】クランプセンサ1(1A,1B,1C)を備えた測定装置51の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、クランプセンサ1および測定装置51の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0021】
最初に、クランプセンサ1の構成について、図面を参照して説明する。
【0022】
クランプセンサ1は、図1図4に示すように、本体部2、一対のクランプアーム3,4、付勢部5、および開閉カバー6を備え、図4に示すように一対のクランプアーム3,4でクランプした測定対象体(本例では一例として測定対象電線7(先端が閉じた状態のクランプアーム3,4の相互間に形成される後述の孔HL内に挿通された測定対象電線7))に流れる電流を検出する。
【0023】
本体部2は、合成樹脂材料を用いて、図1図4に示すように、少なくとも一端側の部位Aが柱体(多角柱体や円柱体(本例では一例として、表面に若干の凹凸はあるものの全体として四角柱体(直方体))に形成されている。また、本体部2は、その一端(同図中における上下方向に沿った上端。つまり、一端側の部位Aの上端)に連結部2aが形成されると共に、この連結部2aに一対のクランプアーム3,4の基部(下端部)が軸線Lを中心として回動自在に連結されている。
【0024】
また、本体部2は、一端側の部位Aが他端側の部位Bよりも細身に形成されている。具体的には、図2に示すように、直方体に形成されている本体部2の周面(図2における正面、背面および各側面)のうちの部位Aの周面が、部位Bの周面よりも開閉カバー6の厚みd1分だけ均一に掘り下げられて形成されることにより、部位Aが部位Bよりも細身に形成されている。また、本体部2の部位Aには、後述するように、開閉カバー6が摺動自在に装着(外嵌)される。
【0025】
クランプアーム3は、図1,2に示すように、平面視弧状に形成されたコアケース11を備え、クランプアーム4は、平面視弧状に形成されたコアケース12を備えている。各コアケース11,12は、合成樹脂材料を用いて形成されると共に、少なくとも一方(本例では双方)の基部が上記したように本体部2の連結部2aに軸2bによって回動自在に連結されて、先端(同図中の上端部)が開閉自在に構成されている。また、各コアケース11,12は、図3,4に示すように、先端が閉じた状態(クランプアーム3,4の先端が閉じた状態でもある)において、相互間に測定対象電線7を挿通可能な孔HLが形成された1つの環状体を構成する。
【0026】
また、図2に示すように、コアケース11には、弧状のコア13が内蔵され、コアケース12には、弧状のコア14が内蔵されている。また、各コア13,14は、同図に示すように、各コアケース11,12の先端が開いた状態においては、それぞれの対応する端部同士が離間した状態になり、図4に示すように各コアケース11,12の先端が閉じた状態においては、それぞれの対応する端部同士が接合した状態になる。この端部同士が接合した状態において、各コア13,14は1つの閉磁路を構成する。
【0027】
また、各コアケース11,12の少なくとも一方には、測定対象電線7を流れる電流によって閉磁路に構成された各コア13,14に発生する磁束を検出して電気信号として出力する不図示の磁束センサ(ホール素子や、各コア13,14の少なくとも一方に巻回されたコイルなど)が内蔵されている。
【0028】
付勢部5は、図2,4に示すように、本体部2に配設されて、各コアケース11,12の少なくとも一方を各コアケース11,12の先端が開く方向に常時付勢する(すなわち、一対のクランプアーム3,4のうちの少なくとも一方のクランプアームを、一対のクランプアーム3,4の先端が開く方向に常時付勢する)。
【0029】
本例では一例として、付勢部5は、コイル部分が本体部2の連結部2aに配設された軸2bに外嵌され、かつ一対のアーム部分の先端が各コアケース11,12に設けられた係合部11a,12aに挿入されて、各コアケース11,12を先端が開く方向に常時付勢するねじりコイルバネで構成されている。なお、付勢部5については、ねじりコイルバネに限定されず、板バネや、コイルバネなどを使用する構成を採用することもできる。
【0030】
開閉カバー6は、合成樹脂材料を用いて形成されて、図1図4に示すように、本体部2の柱体に形成された一端側の部位Aの外周に部位Aの長さ方向(図1図4中の上下方向)に沿って摺動自在に、かつがたつきの少ない状態で外嵌(装着)されている。
【0031】
具体的には、開閉カバー6は、スライド筒部21およびカバー部22を備えている。スライド筒部21は、本体部2の一端側の部位Aの外形に合わせた筒体(本例では部位Aが直方体のため、四角筒体)に形成されて、この部位Aに摺動自在に外嵌(装着)されている。
【0032】
カバー部22は、スライド筒部21における各コアケース11,12側の端部に、スライド筒部21と一体的に形成されている。具体的には、カバー部22は、スライド筒部21を構成する4つの壁部21a,21b,21c,21dのうちの軸線Lと直交する壁部21a,21bのコアケース11,12側の各端部に、コアケース11,12側に向けて延設された壁部22a,22bと、この壁部22a,22bと直交する壁部21c,21dのコアケース11,12側の各端部にコアケース11,12側に向けて延設された壁部22c,22dとを備えている。
【0033】
この場合、各壁部22a,22bは、コアケース11,12を挟んで互いに平行な状態で対向すると共に、互いの間隔がコアケース11,12の厚みd2よりも若干広くなるように規定されている。また、壁部22a,22bを図1,3中の矢印W方向(軸線Lと平行な方向)から見た形状は、壁部21a,21bから離れるに従って次第に幅が広がる台形状に形成されている。なお、本例でのこの台形状は、台形の斜辺に相当する辺が外側に膨らむ曲面で形成された台形状であるが、この斜辺に相当する辺が直線で形成された台形状とすることもできる。また、壁部22a,22bは、図3に示すように、開閉カバー6をコアケース11,12方向に摺動させて一対のクランプアーム3,4の先端を閉じた状態において、クランプアーム3,4間に形成される孔HLを覆わないように、コアケース11,12の内周面に沿うようにして平面視が略弧状となるように切り欠かれている。
【0034】
残りの各壁部22c,22dは、図1図4に示すように、互いの間隔が各壁部21c,21dから離れるに従って次第に広がって、壁部22cがコアケース11の外周面に延出し、壁部22dがコアケース12の外周面に延出するように、対応する壁部21c,21dの端部に延設されている。また、各壁部22c,22dは、壁部22a,22bとの間に形成されたスリットSL(図1,3参照。なお、同図では、壁部22c側のスリットSLはコアケース11に隠れて見えないが、壁部22d側と同様に形成されている)により、壁部21c,21d側の一部の領域を除いて、壁部22a,22bからそれぞれ分離されている。この構成と、開閉カバー6が弾性を有する合成樹脂材料で形成されていることと相俟って、各壁部22c,22dは、コアケース11,12側の端部(コアケース11,12の外周面に延出する端部。開閉カバー6の先端部)を自由端部とする弾性片として機能して、閉じた状態のコアケース11,12(つまり、閉じた状態のクランプアーム3,4)を閉じる方向に付勢する。この場合、弾性片として機能しているときの各壁部22c,22dの付勢力は、付勢部5の付勢力よりも強く規定されている。
【0035】
次に、クランプセンサ1で測定対象電線7をクランプする際の操作について、その際のクランプセンサ1の動作と併せて説明する。
【0036】
最初に、クランプセンサ1で測定対象電線7をクランプする前に、本体部2の部位Bを一方の手で保持し、かつ他方の手で開閉カバー6を保持した状態において、開閉カバー6を部位B側(クランプアーム3,4から離反する方向。本体部2の他端側)に摺動(スライド)させる。この場合、図1,2に示すように、開閉カバー6の摺動(同図中において下方への摺動)は、開閉カバー6のスライド筒部21における端部(同図中の下端部)が本体部2の部位Aと部位Bとの境界部分に存在している段差部と当接した時点で規制される。
【0037】
この際に、開閉カバー6の下方への移動に伴い、開閉カバー6のカバー部22を構成する壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の弧状に形成された外周面との当接位置Pも下方に移動する(コアケース11,12における基部(連結部2aにおいて軸2bで連結されている部位)側に移動する)。このため、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)は、付勢部5から常時加わっている付勢力によって回動させられて、その先端が徐々に開く。このコアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)の付勢部5の付勢力による回動は、上記のようにして開閉カバー6の下方への摺動が規制された時点で停止するが、クランプセンサ1は、この状態でのコアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)の各先端間の間隔(開口幅)が、図2に示すように、測定対象電線7のうちの外径が最大の測定対象電線7をコアケース11,12間に導入し得る長さになるように規定されている。
【0038】
また、この開閉カバー6の下方への摺動が規制された時点では、図2に示すように、上記の当接位置Pがコアケース11,12の基部が連結された軸2bよりも若干上方に位置しているため、コアケース11,12は、その多くの部分が開閉カバー6のカバー部22から露出した状態になっているものの、その基部側はカバー部22によって覆われている。したがって、仮に開いている状態のコアケース11,12にねじれ方向の力が作用したとしても、互いの間隔がコアケース11,12の厚みd2よりも若干広く形成されている壁部22a,22bが、コアケース11,12の外周面と当接することでコアケース11,12のねじれを最小限に抑制する。
【0039】
次いで、図2に示すように測定しようとする測定対象電線7をコアケース11,12間に導入した状態において、開閉カバー6をクランプアーム3,4側(図2中の上方)に摺動(スライド)させる。この際に、開閉カバー6の上方への移動に伴い、壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の外周面との当接位置Pも上方に移動する(コアケース11,12における基部から離間する)。このため、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)は、壁部22c,22dにより、付勢部5からの付勢力に抗して逆方向に回動させられて、その先端が徐々に閉じる。
【0040】
この際に、部位Bが一方の手で保持されている本体部2に対するクランプアーム3,4の位置は変化しない。このため、従来のクランプセンサとは異なり、開閉カバー6を摺動させる操作に合わせて本体部2を測定対象電線7に対して移動させる必要がないことから、測定対象電線7を簡単にクランプすることが可能になっている。
【0041】
また、開閉カバー6は、図3,4に示すように、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)の先端を完全に閉じた状態にさせる位置よりも若干上方の位置まで移動させた時点で、当接位置Pに生じる壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の外周面との摩擦力により、上方への移動が規制される。また、開閉カバー6は、この摩擦力により、下方への移動についても抑制される。したがって、この位置では、開閉カバー6から手を離したとしても、開閉カバー6は、この位置に停止した状態に維持される。この状態では、壁部22c,22dは、弾性片として機能して、コアケース11,12に対して閉じ状態を維持させる方向への付勢力を常時作用させる。これにより、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)は、がたつきのない状態で閉じ状態(測定対象電線7をクランプした状態)を維持する。
【0042】
また、この開閉カバー6の上方への摺動が規制された時点では、図4に示すように、上記の当接位置Pが全体として環状に形成されたコアケース11,12の中心(本例では、孔HLの中心)よりも若干下方に位置しているため、コアケース11,12は、基部側の約半分の領域がカバー部22によって覆われている。したがって、仮にコアケース11,12にねじれ方向の力が作用したとしても、互いの間隔がコアケース11,12の厚みd2よりも若干広く形成されている壁部22a,22bが、コアケース11,12の外周面と当接することでコアケース11,12に生じるねじれを最小限に抑制する。
【0043】
その後、一対のクランプアーム3,4による測定対象電線7のクランプを解除するときには、当接位置Pに生じている壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の外周面との間の摩擦力に抗して開閉カバー6を部位B側(クランプアーム3,4から離反する方向)に摺動(スライド)させる。これにより、壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の外周面との当接位置Pも下方に移動するため、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)は付勢部5からの付勢力によって回動させられて(付勢力に抗した回動が解除されて)、その先端が開く。したがって、一対のクランプアーム3,4による測定対象電線7のクランプが解除される。
【0044】
このように、このクランプセンサ1では、少なくとも一端側の部位Aが柱体に形成された本体部2と、少なくとも一方(本例では双方)の基部が本体部2の一端側に回動自在の状態で連結された一対のクランプアーム3,4と、この一対のクランプアーム3,4を先端が開く方向に常時付勢する付勢部5と、本体部2の一端側の部位Aの外周にこの部位Aの長さ方向に沿って摺動自在に外嵌された開閉カバー6とを備え、開閉カバー6をこの長さ方向に沿って摺動させることで、一対のクランプアーム3,4を開閉させる。
【0045】
したがって、このクランプセンサ1によれば、本体部2の部位Bを一方の手で保持して本体部2を移動させて、一対のクランプアーム3,4間に測定対象電線7を導入した後は、本体部2を移動させることなく、他方の手で開閉カバー6を部位Aの長さ方向に沿ってクランプアーム3,4側に摺動させるだけで、クランプアーム3,4の先端を閉じて測定対象電線7をクランプすることができる。これにより、このクランプセンサ1によれば、従来のクランプセンサとは異なり、開閉カバー6を摺動させる操作に合わせて本体部2を測定対象電線7に対して移動させる必要がないことから、測定対象電線7を簡単にクランプすることができる。
【0046】
また、このクランプセンサ1によれば、本体部2内にクランプアーム3,4を収容する構成ではないため、本体部内にクランプアームを収容する従来のクランプセンサよりも、本体部2の内部構造を簡易な構成にすることができる。
【0047】
また、このクランプセンサ1では、開閉カバー6のクランプアーム3,4側の先端部におけるクランプアーム3,4の外周面(具体的には、コアケース11,12の外周面)に当接する部位には、クランプアーム3,4の先端が閉じている状態(閉状態)のときに、クランプアーム3,4の外周面(具体的には、コアケース11,12の外周面)を付勢部5の付勢力に抗して閉状態を維持する方向に付勢する付勢部材(弾性片)として機能する壁部22c,22dが配設されている。
【0048】
したがって、このクランプセンサ1によれば、この壁部22c,22dの存在により、コアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)を、がたつきのない状態で閉じ状態(測定対象電線7をクランプした状態)に維持することができる。
【0049】
なお、本例では、開閉カバー6のカバー部22を構成する壁部22a〜22dのうちの一部の壁部22c,22d自体を付勢部材(弾性片)として機能させる構成を採用しているが、壁部22c,22dの内側にコアケース11,12の外周面と当接して付勢する付勢部材を別途配設する構成を採用することもできる。
【0050】
また、上記のクランプセンサ1では、開閉カバー6でコアケース11,12(つまり、クランプアーム3,4)の先端を閉じている状態を、壁部22c,22dの自由端部とコアケース11,12の外周面との間に生じている摩擦力によって維持する構成を採用しているが、開閉カバー6と本体部2との間、および開閉カバー6と一対のクランプアーム3,4(具体的には、クランプアーム3,4を構成するコアケース11,12)との間のいずれか一方に、一対のクランプアーム3,4側に摺動させられてこのクランプアーム3,4の先端を閉状態に移行させている開閉カバー6の本体部2の部位B側への移動をロック(規制)するロック機構を配設する構成を採用することもできる。この構成を採用することにより、開閉カバー6でコアケース11,12の先端を閉じている状態をより確実に維持することができる。
【0051】
以下、このロック機構の3つの具体例について、図5図10に示すクランプセンサ1A,1B,1Cを参照して説明する。なお、ロック機構以外の構成については、図1図4に示す構成とほぼ同一であるため、同一またはほぼ同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、図5図10では、ロック機構31A,31B.31Cの構成についての理解を容易にするため、クランプセンサ1A,1B,1Cの構成を簡略化して図示すると共に、必要な部材についてのみ断面形状を明示するための斜線を付している。
【0052】
まず、ロック機構の第1の具体例(ロック機構31A)について、図5,6のクランプセンサ1Aを参照して説明する。このロック機構31Aは、本体部2の部位Aの内部に配設されたボールプランジャ41と、開閉カバー6Aの内面に形成された係合凹部42とで構成されて、開閉カバー6Aと本体部2との間に配設されている。なお、開閉カバー6Aは、係合凹部42以外の構成についてはクランプセンサ1の開閉カバー6と同一に構成されている。
【0053】
このクランプセンサ1Aでは、図6に示すように、開閉カバー6Aがクランプアーム3,4の先端を閉じる位置に摺動された際に、本体部2の部位Aの表面から突出するボール41aの一部が係合凹部42に嵌まり込む。これにより、コアケース11,12の先端を開閉カバー6Aで閉じている状態がより確実に維持される。なお、本体部2の部位Aの長さ方向に沿って部位B側に摺動させる方向の力を開閉カバー6Aに加えて、係合凹部42をボール41aの位置からずらすことで、開閉カバー6Aを本体部2の部位B側に摺動させることができる(つまり、クランプアーム3,4の先端を開くことができる)。
【0054】
次に、ロック機構31の第2の具体例(ロック機構31B)について、図7,8のクランプセンサ1Bを参照して説明する。このロック機構31Bは、開閉カバー6Bの先端部(具体的には、開閉カバー6Bを構成する壁部22c,22dの内面)に形成された弾性を有する係合爪43と、一対のクランプアーム3,4(具体的には、クランプアーム3,4を構成するコアケース11B,12Bの外周面)に形成された係合凹部44とで構成されている。この係合凹部44は、図8に示すように、開閉カバー6Bがクランプアーム3,4の先端を閉じる位置に摺動された際に、係合爪43が嵌まり込む位置に形成されている。
【0055】
このロック機構31Bを有するクランプセンサ1Bでは、図7に示すように、一対のクランプアーム3,4の先端が開いている状態のときには、壁部22c,22dの先端がコアケース11B,12Bの外周面に当接し、係合爪43はコアケース11B,12Bの外周面に当接していない状態にある。これにより、一対のクランプアーム3,4の先端を閉じるために開閉カバー6Bをクランプアーム3,4側に摺動させたときには、最初は、コアケース11B,12Bの外周面に当接している壁部22c,22dの先端によってクランプアーム3,4が徐々に閉じられ、図8に示す状態(係合爪43が係合凹部44に嵌まり込んだ状態)に移行する少し前から一対の係合爪43がコアケース11B,12Bの外周面に当接し始め、それ以降、しばらくの間は、一対の係合爪43によってクランプアーム3,4の先端が徐々に閉じられる。その後、クランプアーム3,4の先端が完全に閉じた状態に至り、この状態から開閉カバー6Bがさらに摺動されたときには、一対の係合爪43は、互いの間隔が開く方向に一旦弾性変形した後に、図8に示すように、係合凹部44に嵌まり込んで、相互間でコアケース11B,12Bを挟み込む。また、このときには、壁部22c,22dの先端は、再度、コアケース11B,12Bの外周面に当接した状態になる。
【0056】
したがって、このクランプセンサ1では、図8に示す状態においては、一対の係合爪43は、弾性片として機能して、コアケース11B,12Bに対して閉じ状態を維持させる方向への付勢力を常時作用させる。これにより、このクランプセンサ1では、がたつきのない状態でコアケース11B,12B(つまり、クランプアーム3,4)を閉じ状態(測定対象電線7をクランプした状態)に維持することができる。なお、本体部2の部位Aの長さ方向に沿って部位B側に摺動させる方向の力を開閉カバー6Bに加えて、各係合爪43を係合凹部44の位置からずらすことで、開閉カバー6Bを本体部2の部位B側に摺動させることができる(つまり、クランプアーム3,4の先端を開くことができる)。
【0057】
次に、ロック機構31の第3の具体例について、図9,10を参照して説明する。このロック機構31Cは、軸線M(軸線Lと平行)を中心として揺動自在に開閉カバー6Cに配設されたロックレバー45で構成されている。このロックレバー45は、一対のクランプアーム3,4側の端部における本体部2との対向面に係合凸部46が形成されて構成されている。また、開閉カバー6Cの係合凸部46に対応する部位には、孔47が形成されている。なお、開閉カバー6Cは、このようにしてロックレバー45が配設されると共に孔47が形成されている以外は、クランプセンサ1の開閉カバー6と同一に構成されている。
【0058】
このロック機構31Cでは、図10に示すように、開閉カバー6Cがクランプアーム3,4の先端を閉じる位置に摺動された状態において、ロックレバー45を操作して(具体的にはロックレバー45におけるクランプアーム3,4側の一端部を本体部2側に押して)、ロックレバー45を軸線Mを中心として揺動させることで、孔47から係合凸部46の先端を本体部2側に突出させる。これにより、係合凸部46の先端が、開閉カバー6Cの内面から突出して、本体部2に係合するため(本例では、本体部2の一端に係合するため)、開閉カバー6Cの移動が規制される。
【0059】
また、このロック機構31による開閉カバー6Cの移動の規制については、ロックレバー45を操作して(具体的にはロックレバー45における本体部2の部位B側の他端部を本体部2側に押して)、ロックレバー45を軸線Mを中心として逆方向に揺動させ、孔47からの係合凸部46の突出を解除することで、解除される。このように、ロック機構31は、ロックレバー45に形成された係合凸部46を本体部2に係合させる構成のため、開閉カバー6Cと本体部2との間に配設されたロック機構として機能する。
【0060】
また、上記のクランプセンサ1,1A,1B,1Cでは、一対のクランプアーム3,4の双方を本体部2に対して回動自在に配設して、これらクランプアーム3,4を開閉カバー6,6A,6B,6Cで開閉する構成を採用しているが、一対のクランプアーム3,4のうちの一方のみを本体部2に対して回動自在に配設すると共に、他方を本体部2に対して固定して配設して(固定クランプアームとして構成して)、この回動自在に配設された一方のクランプアームのみを開閉カバーで他方のクランプアームに対して接離(開閉)させる構成を採用することもできる。
【0061】
また、上記のクランプセンサ1,1A,1B,1Cは、図11に示すように、これらのクランプセンサ1,1A,1B,1Cによって検出された検出量に基づいて被測定量を測定する測定部52と組み合わせて測定装置51として構成することができる。この場合、クランプセンサ1,1A,1B,1Cのクランプアーム3,4のうちの少なくとも一方に、物理量センサ(電流センサ、電圧センサおよび温度センサなどのうちの少なくとも1つ)や化学量センサ(密度センサおよび成分センサなどのうちの少なくとも1つ)を格納させ、または付加することで、電流、電圧および温度などの物理量や、密度および成分などの化学量を被測定量として測定することが可能になる。
【0062】
また、測定対象体として電線(測定対象電線7)を例に挙げて説明したが、水道管やガス管などを測定対象体として、水道管に流れる水の流量や温度を測定したり、ガス管に流れるガスの流量や温度を測定したりするクランプセンサにも、上記のクランプセンサ1,1A,1B,1Cを適用することができるのは勿論である。
【符号の説明】
【0063】
1,1A,1B,1C クランプセンサ
2 本体部
3,4 クランプアーム
5 付勢部
6,6A,6B,6C 開閉カバー
7 測定対象電線
22c,22d 壁部
31A,31B,31C ロック機構
51 測定装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図11