【実施例】
【0053】
本発明の一実施例にかかる反射型面対称結像素子1の製造方法、反射型面対称結像素子1、および、反射型面対称結像素子1を備えた空間映像表示装置9について
図5ないし
図11を参照して説明する。
【0054】
図5ないし
図8は、本発明の一実施例にかかる反射型面対称結像素子1の製造方法を示している。
図9は、本発明の一実施例にかかる大形の反射型面対称結像素子31の製造方法を示している。
図10は、本発明の一実施例にかかる大形の反射型面対称結像素子31の製造方法を示すフローチャートである。
図11は、本発明の一実施例にかかる空間映像表示装置9を示している。
【0055】
図5(A)に示すように、複数の平板ミラー5が準備される。平板ミラー5は、例えば、一辺の長さHが数十mm〜数m程度、板厚(すなわち、ミラーピッチW)が数百μmないし数cm前後に形成された正方形の薄板状となっている。また、平板ミラー5は、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA樹脂)等のアクリル樹脂、高い均質度をもったガラスなど、透明な光学材料が用いられる。
【0056】
また、平板ミラー5は、一方の主面が光反射主面7とされ、他方の主面が光吸収主面8とされている。光反射主面7は、アルミニウムや銀の蒸着、スパッタ膜、あるいは銀等の金属反射膜によって形成されている。なお、光反射主面7は、金属以外の光反射膜であってもよい。光吸収主面8は、つや消しの黒塗料や黒色シートを密着させて形成されている。
【0057】
次に、
図5(B)および
図5(C)に示すように、複数の平板ミラー5が、光反射主面7を同一方向(図示例では、下方向)に向けて積層し、平行ミラーブロック10が形成される(積層工程)。
【0058】
このとき、複数の平板ミラー5は、樹脂または接着剤によって固着される。接着剤は、例えば、常温硬化する熱硬化型接着剤が用いられる。熱硬化型接着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤などの公知のものが用いられる。
【0059】
なお、平板ミラー5の光吸収主面8に、錫、銀、アルミニウム等の金属膜を蒸着等の方法により予め形成しておき、平板ミラー同士を半田付け、ロウ付け等の接合技術を用いた平面接合により固定してもよい。
【0060】
次に、
図6(A)および
図6(B)に示すように、光反射主面7に対して直交となる方向の前記平行ミラーブロック10の両端のそれぞれに支持部材としての第1支持部材21が固着され、光反射主面7に対して平行となる方向の前記平行ミラーブロック10の両端のそれぞれに支持部材としての第2支持部材22が固着されて、ブロック体10Aが形成される(固着工程)。
【0061】
このとき、第1支持部材21および第2支持部材22は、PMMA樹脂等のアクリル樹脂板、ガラス板、陶板、金属板などの板状部材が用いられる。なお、板状部材は、後述する切断工程または光学研磨工程においては、平板ミラー5の硬さと大きく相違していないものが望ましい。
【0062】
また、第1支持部材21および第2支持部材22の各々は、樹脂または接着剤によって固着される。接着剤は、例えば、常温硬化する熱可塑型接着剤が用いられる。熱可塑型接着剤としては、公知のものが用いられる。
【0063】
次に、
図6(B)および
図6(C)に示すように、ブロック体10Aは、ダイヤモンドが粒子化された砥石を金属または樹脂製のワイヤに供給または付着させて切断を行うワイヤソー41によって、光反射主面7に対して垂直となる矢印方向aに等間隔で切断され、複数の第1光反射面3aが平行に配列された第1ミラーシート体3A、および、複数の第2光反射面2aが平行に配列された第2ミラーシート体2Aが形成される(切断工程)。
【0064】
このとき、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々は、ブロック体10Aの切断幅とおなじとなる厚みDとなり、厚みDは数mm程度とされる。
【0065】
また、このとき、
図6(B)に示すように、第1支持部材21と第2支持部材22とが平行ミラーブロック10に対して枠状に配置されて固着した状態でブロック体10Aが切断されるので、平板ミラー5の積層方向に作用する応力に対して第1支持部材21が抵抗するようになり、また、平板ミラー5の積層方向に対して直交となる方向に作用する応力に対して第2支持部材22が抵抗するようになり、さらに、第1支持部材21と第2支持部材22とが枠状となることで機械的強度が向上するようになることから、切断工程における平板ミラー5の破断を抑制することができ、積層した平板ミラー5同士を固着させている接着剤の剥離を抑制することができ、接着剤の剥離に伴って平板ミラー5同士が分離してしまうことを抑制することができる。
【0066】
このように、ブロック体10Aを切断する際に、平板ミラー5の破断を抑制するとともに、接着剤の剥離を抑制することができ、かつ、平板ミラー5同士の分離を抑制することができるので、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々の光学精度を向上させることができる。
【0067】
また、ブロック体10Aの切断工程における平板ミラー5の破断が該平板ミラー5の積層方向であることから、切断工程により平板ミラー5の破断が発生してしまった場合であっても、破断が発生した平板ミラー5および破断の発生していない平板ミラー5の前記積層方向への移動を第2支持部材22と第1支持部材21とが相乗効果で規制するので、破断していない平板ミラー5の光学上の相対的な位置を所定の位置に保持することができ、ブロック体10Aを切断して形成された第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々における全体的な光学精度の低下を抑制することができる。
【0068】
なお、ブロック体10Aの切断後に、切断面の表面粗さを改善するために精密研磨(光学研磨)などを行う場合の切断幅は、前記厚みDに光学研磨による削りしろを加えた幅とし、研磨後の第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々が厚みDとなるようにする。また、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々の縦横がほぼ等しくなるように、積層工程における平板ミラー5の積層数を定めることが望ましい。
【0069】
次に、第1ミラーシート体3Aは、第1支持部材21が切断されることにより形成された第1支持体25と、第2支持部材22が切断されることにより形成された第2支持体26とが固着された状態、すなわち、
図6(C)に示すように、第1支持体25と第2支持体26とが第1ミラーシート体3Aに対して枠状に配置されて固着した状態で、切断面が光学研磨される(光学研磨工程)。
【0070】
また、第2ミラーシート体2Aは、第1支持部材21が切断されることにより形成された第1支持体25と、第2支持部材22が切断されることにより形成された第2支持体26とが固着された状態、すなわち、
図6(C)に示すように、第1支持体25と第2支持体26とが第2ミラーシート体2Aに対して枠状に配置されて固着した状態で、切断面が光学研磨される(光学研磨工程)。
【0071】
このとき、
図6(C)に示すように、第1支持体25と第2支持体26とが第1ミラーシート体3Aに対して枠状に配置されて固着した状態で、当該第1ミラーシート体3Aの切断面が光学研磨され、第1支持体25と第2支持体26とが第2ミラーシート体2Aに対して枠状に配置されて固着した状態で、当該第2ミラーシート体2Aの切断面が光学研磨されるので、平板ミラー5が切断されることにより形成された長手部材11の積層方向に作用する応力に対して第1支持体25が抵抗するようになり、また、長手部材11の積層方向に対して直交となる方向に作用する応力に対して第2支持体26が抵抗するようになり、さらに、第1支持体25と第2支持体26とが枠状となることで機械的強度が向上するようになることから、光学研磨工程における長手部材11の破断を抑制することができ、積層された長手部材11同士を固着させている接着剤の剥離を抑制することができ、接着剤の剥離に伴って長手部材11同士が分離してしまうことを抑制することができる。
【0072】
このように、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々を光学研磨する際に、長手部材11の破断を抑制するとともに、接着剤の剥離を抑制することができ、かつ、長手部材11同士の分離を抑制することができるので、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々の光学精度を向上させることができる。
【0073】
また、第1ミラーシート体3Aの光学研磨工程における長手部材11の破断が、平板ミラー5が切断されることにより形成された光反射主面7としての第1光反射面3aに対して交差する方向(すなわち、長手部材11の積層方向)であることから、光学研磨工程により長手部材11の破断が発生してしまった場合であっても、破断が発生した長手部材11および破断の発生していない長手部材11の前記積層方向への移動を第2支持体26と第1支持体25とが相乗効果で規制するので、破断していない長手部材11の光学上の相対的な位置を所定の位置に保持することができ、切断面が光学研磨された第1ミラーシート体3Aの全体的な光学精度の低下を防止することができる。
【0074】
また、第2ミラーシート体2Aの光学研磨工程における長手部材11の破断が、平板ミラー5が切断されることにより形成された光反射主面7としての第2光反射面2aに対して交差する方向(すなわち、長手部材11の積層方向)であることから、光学研磨工程により長手部材11の破断が発生してしまった場合であっても、破断が発生した長手部材11および破断の発生していない長手部材11の前記積層方向への移動を第2支持体26と第1支持体25とが相乗効果で規制するので、破断していない長手部材11の光学上の相対的な位置を所定の位置に保持することができ、切断面が光学研磨された第2ミラーシート体2Aの全体的な光学精度の低下を防止することができる。
【0075】
次に、
図7(A)および
図7(B)に示すように、第1光反射面3aと第2光反射面2aとが直交するように、第1ミラーシート体3Aと第2ミラーシート体2Aとが貼り合わされて、反射型面対称結像素子1が形成される(貼り合わせ工程)。
【0076】
第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々は、樹脂または接着剤によって固着される。接着剤は、例えば、常温硬化する紫外線硬化型接着剤が用いられる。紫外線硬化型接着剤としては、公知のものが用いられる。
【0077】
このとき、第1ミラーシート体3Aには、第1光反射面3aに対して直交する方向の両端のそれぞれに第1支持体25が固着されるとともに、第2ミラーシート体2Aには、第2光反射面2aに対して直交する方向の両端のそれぞれに第2支持体26が固着されるので、第1ミラーシート体3Aと第2ミラーシート体2Aとを貼り合わせるための接着剤が当該第1ミラーシート体3Aおよび当該ミラーシート体2Aの各々の積層された長手部材11同士の接着層に侵入して当該長手部材11同士の平行度が低下する現象の発生を抑制することができ、第1ミラーシート体3Aおよび第2ミラーシート体2Aの各々の積層された長手部材11同士の平行度を良好に保つことができる。このため、反射型面対称結像素子1は、歪みのない良好な空間像を得ることができる。
【0078】
また、このとき、第1ミラーシート体3Aの長手部材11の第1光反射面3aと、第2ミラーシート体2Aの長手部材11の第2光反射面2aとの交差する部分が微小ミラーユニット(単位光学素子)4を構成し、微小ミラーユニット4毎に第1光反射面3aと第2光反射面2aとが互いに直交となる関係にある。
【0079】
次に、第1ミラーシート体3Aと第2ミラーシート体2Aとが貼り合わされた反射型面対称結像素子1は、
図8(A)に示すように、第1支持体25および第2支持体26が取り除かれる(支持部材の除去工程)。
【0080】
このとき、第1ミラーシート体3Aと第2ミラーシート体2Aとが貼り合わされて形成された反射型面対称結像素子1は、例えば、第1支持体25および第2支持体26を固着させている熱可塑型接着剤が軟化する温度にまで加熱されることにより、第1支持体25および第2支持体26が容易に取り外される。
【0081】
なお、第1支持体25および第2支持体26を固着させる接着剤が水溶性の場合には、第1ミラーシート体3Aと第2ミラーシート体2Aとが貼り合わされた反射型面対称結像素子1を水に浸漬させることにより接着剤を膨潤させ、第1支持体25および第2支持体26が容易に取り外される。
【0082】
次に、
図8(A)および
図8(B)に示すように、第1支持体25および第2支持体26が取り除かれた反射型面対称結像素子1は、後述する平面充填工程において、平面充填されて隣接する反射型面対称結像素子1同士のミラーピッチW(すなわち、平板ミラー5の板厚)を維持するように、反射型面対称結像素子1の周囲4辺が切削または研磨される(ピッチ調整工程)。
【0083】
このとき、
図8(A)に示すように、反射型面対称結像素子1の周囲4辺に配置され、かつ、平板ミラー5が切断されることにより形成された長手部材11としての周縁長手部材12の板厚W2が、後述する平面充填工程において、
図8(B)に示すように、平面充填されて隣接する反射型面対称結像素子1同士のミラーピッチW(すなわち、平板ミラー5の板厚)の1/2ピッチとなる厚みとされる。
【0084】
このように、反射型面対称結像素子1の周囲4辺に配置された周縁長手部材12の板厚W2が1/2ピッチとなる厚みであるので、後述する平面充填工程において、隣接する周縁長手部材12同士で1ピッチとなり、反射型面対称結像素子1の内部のミラーピッチWと一致する。
【0085】
次に、
図9に示すように、平滑な基準面を有する基板33に、反射型面対称結像素子1が平面充填(タイリング)され、大形の反射型面対称結像素子31が形成される(平面充填工程)。このように、
図10に示すフローチャートに沿って、平板ミラー5から大形の反射型面対称結像素子31が得られる。
【0086】
平滑な基準面を有する基板33は、例えば、PMMA樹脂等の光学樹脂、あるいは、光学ガラスなど、平滑度の高い光学材料が用いられる。
【0087】
このとき、第1ミラーシート3の第1光反射面3a同士が平行となるとともに、第2ミラーシート2の第2光反射面2a同士が平行となるように、反射型面対称結像素子1が基板33に平面充填される。
【0088】
また、このとき、隣接する周縁長手部材12同士で形成される1ピッチが、反射型面対称結像素子1の内部のミラーピッチWと一致するので、
図11に示すように、大形の反射型面対称結像素子31を備えた空間映像表示装置9において、前記大形の反射型面対称結像素子31によって投影された実像19を観察する際に、隣接する反射型面対称結像素子1同士の接合部(目地部(
図9参照)S)がほとんど目立たなくなり、被投影物18と違和感のない実像19を観察することができる。
【0089】
かかる大形の反射型面対称結像素子31を備えた空間映像表示装置9においては、例えば、
図11に示すように、被投影物18が大形の反射型面対称結像素子31の一方の面側(図示例では、下側)に配置され、被投影物18からの入射光Y1が大形の反射型面対称結像素子31に対して斜めに入射するようにされる。
【0090】
また、大形の反射型面対称結像素子31の他方の面側(図示例では、上側)に観察者の目Eが位置し、大形の反射型面対称結像素子31について被投影物18と面対称となる空間位置に実像19、すなわち空間映像が形成される。
図8(B)における反射型面対称結像素子1の両端部A2,B2は、
図11に示す大形の反射型面対称結像素子31の対向角A2,B2に対応している。
【0091】
そして、
図3および
図11に示すように、入射光Y1は、矢印Y1方向で第1ミラーシート3の第1光反射面3aに反射され、その反射光Y2は、矢印Y2方向で第2ミラーシート2の第2光反射面2aに反射され、その反射光Y3は、矢印Y3方向で観察者に向けて進み、このように2回反射させて鏡映像が作り出されている。
【0092】
また、大形の反射型面対称結像素子31の法線Kに対する観察方向の角度をθ、第1ミラーシート3および第2ミラーシート2の光学屈折率をnとすると、ブロック体10Aの切断幅とおなじとなる第1ミラーシート3および第2ミラーシート2の各々の厚みDは、
【0093】
【数1】
【0094】
の如く表すことができる。Xは大形の反射型面対称結像素子31の中での法線Kに対する光線軸の傾き角である。各値の例としては次の通りである。
θ=60度、W=1mm、n=1.5の場合には、Dが約2.0mmとなる。
θ=45度、W=1mm、n=1.5の場合には、Dが約2.6mmとなる。
θ=30度、W=1mm、n=1.5の場合には、Dが約4.0mmとなる。
【0095】
本実施例によれば、複数の平板ミラー5の光反射主面7を同一方向に向けて積層して当該複数の平板ミラー5を固着させて平行ミラーブロック10を形成する積層工程と、少なくとも前記光反射主面7に対して直交する方向の前記平行ミラーブロック10の両端のそれぞれに第1支持部材21を固着させてブロック体10Aを形成する固着工程と、前記ブロック体10Aを前記光反射主面7に対して垂直となる方向に等間隔で切断して複数の第1光反射面3aが平行に配列された第1ミラーシート3および複数の第2光反射面2aが平行に配列された第2ミラーシート2を少なくとも形成する切断工程と、前記第1光反射面3aと前記第2光反射面2aとが直交するように前記第1ミラーシート3と前記第2ミラーシート2とを貼り合わせて反射型面対称結像素子1を形成する貼り合わせ工程と、を備えた反射型面対称結像素子1の製造方法により当該反射型面対称結像素子1を製造するので、切断工程によりブロック体10Aを切断する際に、平板ミラー5の積層方向に作用する応力に対して第1支持部材21が抵抗するようになることから、前記平板ミラー5の破断を抑制することができるとともに、積層した平板ミラー5同士を固着させている接着剤の剥離を抑制することができ、かつ、接着剤の剥離に伴って平板ミラー5同士が分離してしまうことを抑制することができる。
【0096】
このように、ブロック体10Aを切断する際に、平板ミラー5の破断を抑制するとともに、接着剤の剥離を抑制することができ、かつ、平板ミラー5同士の分離を抑制することができるので、第1ミラーシート3および第2ミラーシート2の各々の光学精度を向上させることができる。
【0097】
また、ブロック体10Aの切断工程における平板ミラー5の破断が該平板ミラー5の積層方向であることから、切断工程により平板ミラー5の破断が発生してしまった場合であっても、破断が発生した平板ミラー5および破断の発生していない平板ミラー5の積層方向への移動を第2支持部材22と第1支持部材21とが相乗効果で規制するので、破断していない平板ミラー5の光学上の相対的な位置を所定の位置に保持することができ、ブロック体10Aを切断して形成された第1ミラーシート3および第2ミラーシート2の各々における全体的な光学精度の低下を抑制することができる。
【0098】
このように、平板ミラー5が破断してしまった場合であっても光学精度の低下を抑制することができるとともに、第1ミラーシート3および第2ミラーシート2の各々の光学精度を向上させることができるので、大形の平板ミラー5の積層により形成されたブロック体10Aの切断によって、光学精度が高くて大形となる第1ミラーシート3および第2ミラーシート2を得ることができるようになり、大形の反射型面対称結像素子31を製造することができる。
【0099】
したがって、平板ミラー5の破断の発生の抑制、該平板ミラー5を固着する接着剤の剥離の抑制、該接着剤の剥離による前記平板ミラー5の分離の抑制、かつ、光学精度の向上による反射型面対称結像素子1の大型化を図ることのできる空間映像表示装置9を提供することができる。