特許第6104912号(P6104912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6104912ワイファイダイレクト連結設定時にグループオーナーを決定するための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6104912
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】ワイファイダイレクト連結設定時にグループオーナーを決定するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20170316BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20170316BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20170316BHJP
【FI】
   H04W8/24
   H04W84/12
   H04W92/18
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-525939(P2014-525939)
(86)(22)【出願日】2012年8月17日
(65)【公表番号】特表2014-522208(P2014-522208A)
(43)【公表日】2014年8月28日
(86)【国際出願番号】KR2012006550
(87)【国際公開番号】WO2013025075
(87)【国際公開日】20130221
【審査請求日】2015年7月13日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0082090
(32)【優先日】2011年8月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スン−ジン・イ
【審査官】 倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/062404(WO,A2)
【文献】 特開2011−135166(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカル無線通信連結設定時、第1デバイスにより遂行されるグループオーナーを決定するための方法であって、
前記ローカル無線通信をサポートする第2デバイスを探索するステップと、
前記探索された第2デバイスがある場合、前記第2デバイスによりサポート可能なサービスを探索するステップと、
前記探索されたサポート可能なサービスのうち、連結しようとするサービスグループオーナーになろうとする意図を数値で示すインテント値を決定するステップと、
前記決定されたインテント値を含む交渉メッセージを前記第2デバイスに転送するステップと、
前記第2デバイスから前記第2デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを受信するステップと、
前記決定されたインテント値と前記第2デバイスのインテント値とを比較することによって、前記第1及び第2デバイスのうち、前記連結しようとするサービスに対してグループオーナーの権限を有するデバイスを決定するステップとを含む
ことを特徴とする、グループオーナーを決定するための方法。
【請求項2】
前記ローカル無線通信は、ワイファイダイレクト(Wi-Fi Direct)であることを特徴とする、請求項1に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項3】
前記連結しようとするサービスのグループオーナーになろうとする意図を数値で示すインテント値を決定するステップは、
サービスの各々に対してグループオーナーの権限に対するインテント値をマッピングしたテーブルを参照して前記連結しようとするサービスに対応するインテント値があるかを検索するステップを含み、前記テーブルの内の各々のインテント値のうち、少なくとも1つはユーザにより変更可能である
ことを特徴とする、請求項1または2に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項4】
前記第1デバイス及び前記第2デバイスの各々は、
スマートフォン、携帯電話、ディジタルカメラ、MP3プレーヤー、ゲーム機、TV、ディスプレイ装置、プリンタ、ビームプロジェクタ、車両用ヘッドユニットのうち、少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項5】
前記第1デバイスが携帯電話であり、前記第2デバイスが車両用ヘッドユニットである場合、前記連結しようとするサービスはカー連結(Car Connetivity)サービスであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項6】
前記第1デバイスが携帯電話であり、前記第2デバイスが車両用ヘッドユニットである場合、
前記第2デバイスが前記グループオーナーに選定されように前記第1デバイスがカー連結サービスに対応して最小に設定されたインテント値を格納するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項7】
前記グループオーナーの権限を有するデバイスは、
前記決定されたインテント値と前記第2デバイスのインテント値のうち、前記連結しようとするサービスに対応してより高いインテント値を有するデバイスであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するための方法。
【請求項8】
ローカル無線通信連結設定時、グループオーナーを決定するための第1デバイスであって、
前記ローカル無線通信をサポートする第2デバイスを探索し、前記探索された第2デバイスがある場合、前記第2デバイスによりサポート可能なサービスを探索するローカル無線通信連結部と、
前記探索されたサポート可能なサービスのうち、連結しようとするサービスグループオーナーになろうとする意図を数値で示すインテント値を決定し、前記決定されたインテント値を含む交渉メッセージを前記第2デバイスに転送し、前記第2デバイスから前記第2デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを受信して、前記決定されたインテント値と前記第2デバイスのインテント値とを比較することによって前記第1及び第2デバイスのうち、前記連結しようとするサービスに対してグループオーナーの権限を有するデバイスを決定する制御部とを含む
ことを特徴とする、グループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項9】
前記ローカル無線通信は、
ワイファイダイレクト(Wi-Fi Direct)であることを特徴とする、請求項8に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項10】
サービスの各々に対してグループオーナーの権限に対応する各々のインテント値をマッピングしたテーブルを格納する格納部をさらに含み、
前記制御部は、
前記テーブルを参照して前記連結しようとするサービスに対応するインテント値があるかを検索する
ことを特徴とする、請求項8または9に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項11】
テーブル内の前記サービスの各々に対するグループオーナーの権限に対する各々のインテント値のうち、少なくとも1つはユーザにより変更可能であることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項12】
前記第1デバイス及び前記第2デバイスの各々は、
スマートフォン、携帯電話、ディジタルカメラ、MP3プレーヤー、ゲーム機、TV、ディスプレイ装置、車両用ヘッドユニットのうち、少なくとも1つであることを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項13】
前記第1デバイスが携帯電話であり、前記第2デバイスが車両用ヘッドユニットである場合、前記連結しようとするサービスはカー連結(Car Connetivity)サービスであることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項14】
前記格納部は、
前記第1デバイスが携帯電話であり、前記第2デバイスが車両用ヘッドユニットである場合、前記第2デバイスが前記グループオーナーに選定されるようにカー連結サービスに対応して最小に設定されたインテント値を格納することを特徴とする、請求項8から13のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【請求項15】
前記グループオーナーの権限を有するデバイスは、
前記決定された第1デバイスのインテント値と前記第2デバイスのインテント値のうち、前記連結しようとするサービスに対してより高いインテント値を有するデバイスであることを特徴とする、請求項8から14のいずれか一項に記載のグループオーナーを決定するためのデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイファイダイレクトネットワークにおけるサービス連結装置及び方法に関し、より詳しくは、ワイファイダイレクトネットワークにおけるサービス連結時にグループオーナーを決定するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイファイダイレクト(Wi-Fi(登録商標) Direct)は既存の無線LAN技術がAP(Access Pointer)を中心にネットワーキングされた限界を脱してAP無しでデバイスの間に直接的に接続してデータを交換できるようにする通信技術である。ここで、“Wi-Fi(登録商標) Direct”はWi-Fi(登録商標) DirectTM通信プロトコルと互換可能なデバイス及び/又は通信をいう。
【0003】
図1は、デバイス同士間のワイファイダイレクトネットワークを例示している。
【0004】
図1を参照すると、ワイファイダイレクトの基本連結方式は、2つデバイス110、120を一対一で連結してワイファイダイレクトネットワーク100を構成する方式である。例えば、2つデバイス110、120の一対はスマートフォンとスマートフォン、ノートブックとマウス、タブレットPCとプリンタをワイファイダイレクトに直接連結してインターネット接続及びネットワークを構成することができる。また、1つのデバイスは周辺のディジタルカメラ、MP3(Motion Picture Experts’ Group Audio Layer 3)プレーヤー、ゲーム機、TVなどの1つ以上のデバイスともネットワークを構成することができる。これによって、多様な形態の通信及び転送が可能である。例えば、スマートフォンに入っている写真や音楽、動映像を他のスマートフォンに難無く転送したり、タブレットPCに格納された文書と写真を直ちにプリントし、PCとスマートフォンとの間の連絡先を同期化し、ゲーム機同士直接連結して互いに対戦を楽しむ用途に使用することができる。
【0005】
このようなワイファイダイレクト方式に基づいてデバイスを連結する方法は、次の通りである。図1を参照すると、第1デバイス110はワイファイダイレクトをサポートするデバイスが周辺にあるかを検索して第2デバイス120を検出するようになる。上記第1デバイス110は使用しようとするサービスをサポートするか否かを上記第2デバイス120がサポートするかを確認して連結意思があるか否かを確認するようになる。次に、互いに所望のサービスと提供するサービスとが一致すれば、上記第2デバイス120と接続意思を決定した後、上記第1デバイス110と第2デバイス120のうち、誰がオーナー役割(Soft Access Point(AP))を遂行するかを交渉するようになる。この際、上記2つデバイス110、120は各々のインテント値(Intent Value)を交換してオーナー役割を決定するようになる。上記2つデバイス110、120は上記手続を通じて誰がオーナー役割を遂行するかを決定した後、選出されたデバイスはオーナーとして動作を始めてソフトウェアAP(Soft AP)機能を始める。
【0006】
このようにワイファイダイレクト方式の場合、別途の物理的なAP装置無しでデバイスのうちのいずれか一方がソフトウェアAP(Soft AP)機能を代行するようにする直接的な連結方式であるので、このようなワイファイダイレクトネットワークグループを構成する2つ以上のデバイスのうち、いずれか1つのデバイスはこのようなデバイスに対する統制権を持ってソフトウェアAP(Soft AP)として動作するグループオーナー(Group Owner)として動作しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したように、ワイファイダイレクトネットワークを構成してサービスを遂行しようとするデバイスの場合には、いずれか1つのデバイスがグループオーナーに指定されるようになる。もし、デバイスが移動通信端末の場合、その移動通信端末と同一な種類の他の端末とワイファイダイレクト連結を遂行しようとする場合には、2つの移動通信端末のうち、どの移動通信端末がグループオーナーになっても問題がなく、性能上の差もない。
【0008】
しかしながら、図1に示すように、移動通信端末である第1デバイス110がコンピュータである第2デバイス120と連結されなければならない場合には、即ち、移動通信端末に比べて性能がより優れ、電源が固定的に供給される高性能デバイスと連結される場合がありうる。このような場合には、高性能デバイスである第2デバイス120がグループオーナーとして動作し、第1デバイス110は一般的なクライアント機能を遂行することが好ましい。
【0009】
しかしながら、ワイファイダイレクト連結設定時、いずれか1つのデバイスがグループオーナーとして動作するようになるが、現在にはグループオーナーを指定することができる方法がないので、グループデバイスのうち、状況、例えばサービス種類に合うデバイスがグループオーナーに選出されると保証できない実状である。このように、ワイファイダイレクト連結手続を遂行するに当たって、連結しようとするサービスの種類によってグループオーナーを指定できないので、グループ運用が効率的でないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明はデバイスの間にワイファイダイレクトネットワークグループを構成する時、グループオーナーを効率的に指定できるようにする装置及び方法を提供する。
【0011】
また、本発明はデバイスの間にワイファイダイレクトネットワークグループを構成する時、サービスの種類に対応してグループオーナーを指定できる装置及び方法を提供する。
【0012】
本発明の一態様によれば、ワイファイダイレクトをサポートする第1デバイスにおける上記ワイファイダイレクト連結設定時、グループオーナーを決定するための方法を提供する。上記方法は、上記ローカル無線通信をサポートする第2デバイスを探索するステップと、上記探索された第2デバイスがある場合、上記第2デバイスによりサポート可能なサービスを探索するステップと、上記探索されたサポート可能なサービスのうち、連結しようとするサービスに対してグループオーナーの権限に該当する上記第1デバイスのインテント値を決定するステップと、上記決定された上記第1デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを上記第2デバイスに転送するステップと、上記第2デバイスから上記第2デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを受信するステップと、上記決定された上記第1デバイスのインテント値と上記第2デバイスのインテント値とを比較することによって、上記第1及び第2デバイスのうち、グループオーナーの権限を有するデバイスを決定するステップとを含む。
【0013】
また、本発明の他の態様によれば、ローカル無線通信連結設定時、グループオーナーを決定するための第1デバイスが提供される。上記第1デバイスは上記ローカル無線通信をサポートする第2デバイスを探索し、上記探索された第2デバイスがある場合、上記第2デバイスによりサポート可能なサービスを探索するローカル無線通信連結部と、上記探索されたサポート可能なサービスのうち、連結しようとするサービスに対応するグループオーナーの権限に対する第1デバイスのインテント値を決定し、上記決定された第1デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを上記第2デバイスに転送し、上記第2デバイスから上記第2デバイスのインテント値を含む交渉メッセージを受信して、上記決定された第1デバイスのインテント値と上記第2デバイスのインテント値とを比較することによって、上記第1及び第2デバイスのうち、グループオーナーの権限を有するデバイスを決定する制御部を含む。
【発明の効果】
【0014】
前述したように、ワイファイピアツーピア(WiFi Peer to Peer)デバイスは、多様なサービスに対してグループオーナーを決定するためのインテント値(Intent value)を異に設定することによって、サポート可能なサービス種類によってグループオーナーとして動作するか、またはグループオーナーとして動作しなくてもよいのかなどを定めることができるようになる。また、本発明の実施形態に従って相異するインテント値はサービスの種類によってより最適化した連結設定手続を遂行することができるように設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一般的なデバイスの間にワイファイダイレクトネットワークを構成する例示図である。
図2】本発明の実施形態に係るワイファイダイレクト連結設定を遂行するデバイスの内部ブロック構成図である。
図3】本発明の実施形態に係るデバイスの間にワイファイダイレクト連結設定時にグループオーナーを選出するための信号流れ図である。
図4】本発明の実施形態に係るサービスディスカバリメッセージの構造図である。
図5】本発明の実施形態に係るサービス別インテント値テーブルの例示図である。
図6】本発明の実施形態に係る上記図2の第1デバイスにおける動作流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施形態を、添付した図面を参照してより詳細に説明する。図面中、同一の構成要素はできる限り同一の符号により表していることに留意しなければならない。また、本発明の要旨を曖昧にする公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。
【0017】
後述する詳細な説明には前述した技術的課題をなすための本発明における代表的な実施形態を提示する。また、本発明の説明の便宜のためにワイファイダイレクト(Wi-Fi Direct)またはワイファイピアツーピア(Wi-Fi P2P)で定義している個体の名称を使用するが、このような標準及び名称が本発明の範囲を限定するものではなく、類似の技術的背景を有するシステムに適用可能であることは勿論である。
【0018】
本発明の実施形態は、ローカル無線通信(例えば、ワイファイダイレクト)ネットワークを構成するデバイスのうち、グループオーナーを指定するための方法を提供する。このために、本発明の実施形態に係る方法は、ワイファイダイレクト基盤のネットワークにおいて、いずれか1つのデバイスでワイファイダイレクト連結する対象デバイスが検索されれば、サービス別インテント値(intent value)が格納されたテーブルを参照して上記対象デバイスと連結しようとするサービスに対応するグループオーナーに対するインテント値があるかを検索するステップと、検索されたグループオーナーに対するインテント値を含む交渉メッセージを上記対象デバイスと交換した後、相互交換したインテント値を比較することによってグループオーナーを選出するステップからなる。このようにすることで、連結しようとするサービスに対応してグループオーナーが指定できるようになる。
【0019】
上記のような機能が具現されたデバイスの動作及びその構成要素を図2を参照して説明する。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に係るワイファイダイレクト連結設定を遂行するデバイスの内部ブロック構成図である。
【0021】
図2を参照すると、デバイス200は、ワイファイダイレクト制御部210、ワイファイダイレクト連結部220、ユーザインターフェース230、及びインテント値格納部240を含む。ここで、デバイス200は、スマートフォン、携帯電話、ディジタルカメラ、MP3プレーヤー、ゲーム機、TV、ディスプレイ装置、プリンタ、ビームプロジェクタ、車両用ヘッドユニットなど、ワイファイダイレクトをサポートする装置が該当される。
【0022】
ワイファイダイレクト連結部220は、周辺にデバイスを探索し、サポート可能なサービスを探索する役割を遂行する。
【0023】
ユーザインターフェース230は、探索されたサービスのうち、ユーザから所望のサービスの選択を受けるための入力手段である。
【0024】
インテント値格納部240は、少なくとも1つのサービスの各々に対応してグループオーナーに対するインテント値をマッピングしたテーブルを格納する。本発明の実施形態に係るグループオーナー(または、その地位を有するかに対するインテント値はサービスの種類によって異に設定することができ、ユーザインターフェース230を介してユーザにより変更可能である。
【0025】
ワイファイダイレクト制御部210は、サービスディスカバリ(Service Discovery)段階を通じて所望のサービスが可能な相手機器を検索した後、次の段階としてグループオーナー交渉(Group owner negotiation)段階を遂行する。この段階で、各々のデバイスは交渉(Negotiation)メッセージを互いに交換し、このメッセージに含まれたインテント値を比較してより大きい値のインテント値を転送したデバイスをグループオーナーに選定するようになる。
【0026】
具体的に、ワイファイダイレクト制御部210は、サービス探索後、インテント値格納部240に格納されたテーブルを参照して、探索されたサービスのうち、連結しようとするサービスに対応するインテント値を決定し、決定されたインテント値を含む交渉要請(Negotiation Request)メッセージを生成して探索されたデバイスに転送する。これに対応して探索されたデバイスのインテント値を含む交渉応答(Negotiation Request)メッセージを受信して、2つのデバイス間のインテント値を比較する。このような比較を通じて高いインテント値を有するデバイスをグループオーナーに選出する。もし、デバイス200自身がグループオーナーに選出されれば、探索されたデバイスはクライアントとして動作するようになる。
【0027】
図3は、本発明の実施形態に係るデバイスの間にワイファイダイレクト連結設定時にグループオーナーを選出するための信号流れ図である。
【0028】
以下、2つのデバイス間のワイファイダイレクト連結設定時のグループオーナー選出ステップを説明するために図3を参照する。第1デバイス200と第2デバイス250とは互いに直接ピアツーピア連結を設定することによって、ワイファイダイレクトネットワークを構成することができる。
【0029】
図3を参照すると、第1デバイス200はステップ300で第2デバイス250から転送されるビーコン信号を感知して、ステップ305でデバイスディスカバリ(Device Discovery)手続を通じて第2デバイス250を見付ける。次に、ステップ310で、サポート可能なサービスを探索するサービスディスカバリ手続を遂行する。サービスディスカバリ手続を通じて、第1デバイス200は第2デバイス250によりサポートされるユーザの所望のサービスを探索する。例えば、第1デバイス200では第2デバイス250がサポートする全てのサービスを探索したり、第2デバイス250がサポートする1つの特定サービスを探索したりすることもできる。
【0030】
本発明の実施形態によれば、多様なサービスディスカバリ方法が多様な技術により選択的に使用できる。以下に言及されるサービスディスカバリの一例は限定されず、本発明の実施形態に従って他の形態のサービスディスカバリが使用されることもできる。以下では、2つのデバイス(例えば、第1デバイス200及び第2デバイス250両方とも)で検出されたサービスに該当するディスカバリ結果が説明の便宜のために用いられる。
【0031】
以下、本発明の実施形態に従ってサービスディスカバリ手続が図4を参照して後述される。
【0032】
図4は、本発明の実施形態に係るサービスディスカバリメッセージの構造図である。
【0033】
図4を参照すると、一般的なサービスディスカバリメッセージの基本的な形態は、IEEE802.11uで定義したGAS(Generic Advertising Service)メッセージ形式を揃えており、その中にWFA(Wi-Fi Alliance)OUI Subtype400値を含めてWFA説明書で定義したメッセージタイプであることを表す。WFA OUI(Organizationally Unique Identifier) Subtype400は、内部にService TLV(Type-Length-Value)405フィールドを有し、このService TLVフィールドは多様なサービスディスカバリ方法を許容する。一例に、Bonjour410やUPnP(Universal Plug and Play)415のような多様なサービスディスカバリ方法が使われることができ、本発明の実施形態に従ってその他のディスカバリ方法が使われることもできる。
【0034】
各サービスディスカバリ方法は、多様な形態のサービス種類を含んで自身がサポートしようとするサービスの種類を伝達するようになる。図4では、CCT(Convergent Connectivity Technology)、TV(TeleVision)、オーディオ(Audio)、カー連結(Car connectivity)などの多様なサービスが定義できる。本発明の実施形態では、BonjourあるいはUPnP技術を通じてカー連結(Car Connectivity)サービスをサポートする場合を例として説明する。
【0035】
図3を参照すると、サービスディスカバリ手続を遂行して所望のサービスが検索された後、グループオーナー交渉手続315は次の通りである。第1デバイス200は、検索されたサービスに対応してグループオーナーの地位に対するインテント値を決定する。このために、第1デバイス200はサービス別インテント値マッピングテーブルを参照することによってインテント値を決定することができる。次に、第1デバイス200は決定された第1デバイスのインテント値を含む交渉要請メッセージを生成する。その後、第1デバイス200はステップ320で第1デバイスのインテント値を含む交渉要請メッセージを第2デバイス250に伝達する。交渉要請メッセージに対応して第1デバイス200はステップ325で第2デバイスのインテント値を含む交渉応答メッセージを受信するようになる。これと反対に、第2デバイス250で先に自身のインテント値を含む交渉要請メッセージを送れば、第1デバイス200で決定された第1デバイスのインテント値を含む交渉応答メッセージを送ることもできる。このように、交渉要請メッセージを送る主体は必ず第1デバイス200でなくてもよいし、相手方のインテント値を確認するために交渉メッセージを互いに交換するものである。
【0036】
このような交渉メッセージの基本フォーマットは、以下の<表1>の形式に基づいて生成される。
【0037】
【表1】
上記<表1>の‘OUI Subtype’において、以下の<表2>を参照して、グループオーナー交渉要請メッセージ(GO negotiation request)、グループオーナー交渉応答メッセージ(GO negotiation response)及び確認(Confirmation)メッセージか否かを表現する。
【0038】
【表2】
上記<表2>で、グループオーナー交渉要請メッセージで表現された場合には、以下の<表3>のような内容で交渉要請メッセージを構成する。上記<表2>でグループオーナー交渉応答メッセージで表現された場合には、以下の<表4>のような内容で交渉応答メッセージを構成する。
【0039】
【表3】
上記<表3>で、‘Group OwnerIntent’フィールドには本発明の実施形態に従ってデバイスでサービスの種類によって決定されたインテント値が設定される。
【0040】
【表4】
【0041】
上記<表3>と同様に、上記<表4>で‘Group Owner Intent’フィールドには本発明の実施形態に従ってデバイスでサービスの種類によって決定されたインテント値が設定される。もし、第1デバイス200にはユーザにより格納されたマッピングテーブルが格納されているが、第2デバイス250にはマッピングテーブルがない場合には第2デバイス250では基本的に設定されたデフォルトインテント値が‘Group Owner Intent’フィールドに設定できる。このようなデフォルト値はデバイス製造時に定まることができ、またユーザの便宜によって変更可能であることは勿論である。
【0042】
上記<表3>及び<表4>のような交渉要請メッセージ及び交渉応答メッセージを交換すれば、第1デバイス200及び第2デバイス250はステップ330及びステップ335で、各々交渉要請メッセージ及び交渉応答メッセージに含まれたインテント値を確認する。次に、ステップ340で第1デバイス200及び第2デバイス250の間にはオーナーシップ交渉及びグループオーナー選出が遂行される。具体的に、第1デバイス200は自身のインテント値と第2デバイス250からのインテント値とを比較して、高いインテント値を有するデバイスをグループオーナーに選定するようになる。以後、もし第2デバイス250がグループオーナーに選定されれば、ステップ342で第2デバイス250はオーナー動作を始める。即ち、グループオーナー動作遂行のためにクライアントでないAPでのような動作を遂行するようになる。これによって、ステップ345でビーコン信号を転送した後、ステップ350で第1デバイス200との認証(Authentication)及びステップ355で結合(Association)を遂行することによって、ステップ360で連結が成り立つようになる。
【0043】
上記のように本発明によれば、グループオーナーに対する権限をサービス別に柔軟に運用することができるので、ワイファイダイレクトネットワークを構成するデバイスのうち、連結しようとするサービスを遂行することに最適のデバイスをしてグループオーナーに選定されるようにすることができる。
【0044】
このように、サービス別にグループオーナーに対する権限を柔軟に運用することができるように各々のサービスに対応して予めグループオーナーに対するインテント値をマッピングしてテーブルにより管理する。
【0045】
図5は、本発明の実施形態に係るサービス別インテント値テーブルの例示図である。
【0046】
図5を参照すると、移動端末500のようなデバイスのインテント値格納部240にテーブル510が格納される。移動端末におけるファイルシェアリング(File Sharing)サービスの場合、グループオーナーの地位を有するという強い意思を表すようにインテント値を最大にして設定することができる。また、ワイファイディスプレイ、ゲームなどのサービスの場合には、5、8値を各々設定してグループオーナーの地位に対する所有か否かに大きく関係ないという意思を表すことができる。また、カー連結(Car Connectivity)、プリンティング、ビームプロジェクトサービスの場合にはグループオーナーの地位を有しないという意思を表すようにインテント値を最小にして設定することができる。ここで、インテント値は最小0から最大15値を有することができ、このようなインテント値の範囲はワイファイダイレクト技術に定めることによって変わることができる。
【0047】
一方、ユーザが車両に搭乗する時、そのユーザが所持した移動端末をグループオーナーに定めるよりは車両内に常に搭載される車両用ヘッドユニットをグループオーナーとして動作することが好ましい。これによって、車両用ヘッドユニット520のテーブル530にはカー連結サービスに対応して最大に設定されたインテント値が格納される。
【0048】
図6は、本発明の実施形態に係る上記図2の第1デバイスにおける動作流れ図である。
【0049】
図6を参照して移動端末と車両用ヘッドユニットとの間にワイファイダイレクト連結設定時、移動端末におけるグループオーナー選定のための動作ステップを説明する。図6では第1デバイスが移動端末であり、第2デバイスは車両用ヘッドユニットであり、2つのデバイスの間にカー連結サービスの場合には移動端末は常にクライアントモードで動作するように移動端末に対する意思を表すインテント値は0と格納し、車両用ヘッドユニットは常にグループオーナーとして動作するように車両用ヘッドユニットに対する意図を表すインテント値を15と格納していると仮定する。
【0050】
車両用ヘッドユニットが取り付けられた車両に移動端末を所持した運転手が搭乗すれば、移動端末はステップ600でデバイスディスカバリを遂行する。このようにデバイスディスカバリ動作を通じてステップ605でワイファイダイレクト通信可能なデバイスが検索されるかを判断する。もし、ワイファイダイレクト通信可能なデバイスが検索された場合、ステップ610でサービスディスカバリ動作を遂行する。サービスディスカバリ遂行時、上記移動端末はユーザの設定あるいは製造者の事前設定に従って特定の1つのサービスのみを目標にして検索することもでき、検索されたデバイスにより提供可能な全てのサービスを検索することもできる。このようなサービスディスカバリ設定によってサービスディスカバリ動作遂行時、1つまたは複数個のサービスが検出できる。これによって、ステップ615で検索されたサービスが複数個であるかを判断する。
【0051】
もし、移動端末はサービスディスカバリ動作を通じて車両用ヘッドユニットでサポートする1つのサービスが検索された場合、ステップ620で検索されたサービスに対応するインテント値をテーブルで検索する。例えば、車両用ヘッドユニットがサポートするサービスが例えば、カー連結サービスであり、このようなカー連結サービスが検索された場合、移動端末は図5のテーブルを参照してカー連結サービスに対応するインテント値を検索する。図5のように、カー連結サービスに対してインテント値が0に設定されたことは、移動端末自身がクライアントとして動作することを願うという意思を表すものである。
【0052】
しかしながら、検索されたサービスが複数個の場合、例えば、車両用ヘッドユニットでサポートする全てのサービスまたは複数個の特定サービスが検索された場合、ステップ625で移動端末はユーザからいずれか1つの選択を受ける。もし、検索されたサービスのうち、いずれか1つのサービスが選択されれば、ステップ630で選択されたサービスに対応するインテント値を図5のテーブルで検索する。
【0053】
このように、テーブルを検索してステップ635で検索されたインテント値が存在すれば、ステップ640で検索されたインテント値を含む交渉メッセージを生成して車両用ヘッドユニットに転送する。しかしながら、ステップ635で検索されたインテント値がない場合には例えば、ユーザがカー連結サービスに対してインテント値を設定して置かないなどの場合にはステップ645でデフォルトインテント値を検索する。これによって検索されたインテント値がない場合にはステップ640でデフォルトインテント値を含む交渉メッセージを生成して転送するようになる。これによって、移動端末及び車両用ヘッドユニットは移動端末のインテント値は0であり、車両用ヘッドユニットのインテント値は15ということが分かる。このように、交渉メッセージを交換することによって、移動端末はステップ650で車両用ヘッドユニットと相互交換されたインテント値を確認することによって、高いインテント値を有する車両用ヘッドユニットをグループオーナーに選定するようになる。このように、本発明によれば移動端末のユーザは連結しようとするサービスの種類によって移動端末をグループオーナーに使用するか否かを指定することができるので、サービスの種類によって柔軟にグループオーナーを変更することが可能である。
【0054】
前述したように、ワイファイピアツーピア(WiFi Peer to Peer)デバイスは、多様なサービスに対してグループオーナーを決定するためのインテント値(Intent value)を異に設定することによって、サポート可能なサービス種類によってグループオーナーとして動作するか、またはグループオーナーとして動作しなくてもよいのかなどを定めることができるようになる。また、本発明の実施形態に従って相異するインテント値はサービスの種類によってより最適化した連結設定手続を遂行することができるように設定できる。
【0055】
以上、説明した本発明は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者において本発明の技術的思想から外れない範囲内でいろいろ置換、変形及び変更が可能であるので前述した実施例及び添付された図面により限るのでない。
【符号の説明】
【0056】
100 ワイファイダイレクトネットワーク
110 第1デバイス
120 第2デバイス
200 第1デバイス
210 ワイファイダイレクト制御部
220 ワイファイダイレクト連結部
230 ユーザインターフェース
240 インテント値格納部
250 第2デバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6