(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記粒子が、アルコキシル化芳香族化合物、グリコール、アルコール、60℃超の沸点を有する溶媒、及びこれらの混合物から選択される溶媒を含む、請求項1に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
粒子:粒子は、色相剤と粘土とを含む。色相剤及び粘土については、以下により詳細に記載する。
【0011】
粒子は、好ましくは、0.0001重量%〜4重量%の色相染料、0.0001重量%〜2重量%の色相染料、0.0001重量%〜1重量%の色相染料、0.0001重量%〜0.1重量%、又は更には0.0001重量%〜0.01重量%の色相染料を含む。粒子は、好ましくは、66重量%〜99.999重量%の粘土、好ましくは80重量%、又は更には90重量%の粘土を含む。粒子は、粒子を調製するプロセス中に色相染料を運ぶために用いられる溶媒等の他の成分を含んでもよく、このような好適な溶媒としては、室温で固体ではない任意の可溶性又は相溶性の材料が挙げられ、溶媒は、室温でその純水形態である液体又はワックスであってよい。粒子は、好ましくは、33重量%以下の溶媒、好ましくは最大で20重量%、より好ましくは最大で20重量%、より好ましくは最大で10重量%、より好ましくは最大で5%、又は更には最大で4重量%の溶媒を含む。好適な溶媒の幾つかの例としては、アルコキシル化芳香族化合物(例えば、m−トルイジンのアルコキシレート)、グリコール(例えば、ポリエチレングリコール)、アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、ヘキサノール、及びブタノール)、60℃超の沸点を有する溶媒(例えば、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、及びトルエン)等、及びこれらの混合物が挙げられる。m−トルイジンのアルコキシル化型は、以下の基のうちの1つ以上でアルコキシル化されてよい:エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)、及びこれらの任意の混合物。m−トルイジンのアルコキシル化部分を形成する基の平均数は、約1〜約200、より好ましくは約1〜約100、最も好ましくは約1〜約50であってよい。ポリエチレングリコールを形成するエチレンオキシド部分の平均数は、約1〜200、好ましくは1〜100、又は更には1〜50の範囲であってよい。粒子は、他の洗剤成分を含んでよく、好適な洗剤成分については、以下により詳細に記載する。
【0012】
粒子は、50マイクロメートル〜2,000マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル〜1,500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜1,000マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜300マイクロメートル、又は50〜200マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。
【0013】
洗濯洗剤組成物:洗濯洗剤組成物は、上により詳細に記載した粒子を含む。組成物は、任意の形態、例えば、ゲルを含む液体、錠剤及びパウチ形態を含む単位用量、並びに固体粒子状形態を含む固体形態であってよい。典型的には、本組成物は、完全に製剤化された洗濯洗剤組成物であって、洗濯洗剤組成物の一部分のみを形成する噴霧乾燥粒子又は凝集粒子等の洗濯洗剤組成物の一部分ではない。好ましくは、組成物は、固体形態であり、より好ましくは、組成物は、固体の自由流動粒子状形態であり、好ましくは、組成物は、自由流動洗濯洗剤粒子の形態である。
【0014】
典型的に、組成物は、噴霧乾燥基剤洗剤粒子及び/又は凝集基剤洗剤粒子及び/又は押出成形基剤洗剤粒子等を、界面活性剤粒子(界面活性剤凝集体、界面活性剤押出物、界面活性剤針状物、界面活性剤麺状物、界面活性剤フレークを含む);ポリマー粒子(例えば、セルロース系ポリマー粒子、ポリエステル粒子、ポリアミン粒子、テレフタレートポリマー粒子、ポリエチレングリコールポリマー粒子等);ビルダー粒子(例えば、炭酸ナトリウムとケイ酸ナトリウムとのコビルダー粒子、リン酸塩粒子、ゼオライト粒子、ケイ酸塩粒子、炭酸塩粒子等);充填剤粒子(例えば、硫酸塩粒子等);移染阻害剤粒子;染料固着粒子;漂白剤粒子(例えば、過炭酸塩粒子、特に、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、又はこれらの任意の組み合わせでコーティングされた過炭酸塩等のコーティング過炭酸塩粒子、過ホウ酸塩粒子、遷移金属漂白触媒粒子又はオキサジリジニウム系漂白触媒粒子等の漂白触媒粒子、予形成過酸粒子、特に、コーティング予形成過酸粒子、並びに漂白活性化剤と過酸化水素の供給源と任意で漂白触媒との共漂白粒子等);漂白活性化剤粒子(例えば、オキシベンゼンスルホネート漂白活性化剤粒子及びテトラアセチルエチレンジアミン漂白活性化剤粒子等);キレート剤粒子(例えば、キレート剤凝集体);色相染料粒子;増白剤粒子;酵素粒子(例えば、プロテアーゼ小球、リパーゼ小球、セルラーゼ小球、アミラーゼ小球、マンナナーゼ小球、ペクチン酸リアーゼ小球、キシログルカナーゼ小球、漂白酵素小球、クチナーゼ小球、及びこれら酵素のいずれかの共小球等);粘土粒子(例えば、モンモリロナイト粒子又は粘土及びシリコーンの粒子等);凝集剤粒子(例えば、ポリエチレンオキシド粒子等);ワックス粒子(例えば、凝集体ワックス凝集体等);香料粒子(例えば、香料マイクロカプセル、特にメラミンホルムアルデヒド系香料剤マイクロカプセル、デンプンにカプセル化された香料のアコード粒子、及びシッフ塩基反応生成物粒子等のプロ香料粒子等);審美剤粒子(例えば、着色された麺状粒子若しくは針状粒子若しくは層状粒子、及び着色ソープリングを含むソープリング等);及びこれらの任意の組み合わせから選択される1種以上、典型的には、2種以上、又は3種以上、又は4種以上、又は5種以上、又は6種以上、又は更には10種以上の粒子と組み合わせた、複数の化学的に異なる粒子を含む。
【0015】
洗剤成分:組成物は、典型的に洗剤成分を含む。好適な洗剤成分としては、洗浄性界面活性剤(アニオン性洗浄性界面活性剤、非イオン性洗浄性界面活性剤、カチオン性洗浄性界面活性剤、双極性イオン洗浄性界面活性剤、両性洗浄性界面活性剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む);ポリマー(カルボキシレートポリマー、ポリエチレングリコールポリマー、テレフタレートポリマー等のポリエステル汚れ放出ポリマー、アミンポリマー、セルロース系ポリマー、移染阻害ポリマー、任意で1:4:1の比率のイミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって生成される縮合オリゴマー等の染料固定ポリマー、ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマー、及びこれらの任意の組み合わせを含む);ビルダー(ゼオライト、リン酸塩、クエン酸塩、及びこれらの任意の組み合わせを含む);緩衝剤及びアルカリ源(炭酸塩及び/又はケイ酸塩を含む);充填剤(硫酸塩及びバイオ充填剤材料を含む);漂白剤(漂白活性化剤、有効酸素の供給源、予形成過酸、漂白触媒、還元漂白剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む);キレート剤;光漂白剤;色相剤;増白剤;酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、漂白酵素、クチナーゼ、及びこれらの任意の組み合わせを含む);布地柔軟剤(粘土、シリコーン、四級アンモニウム布地柔軟化剤、及びこれらの任意の組み合わせを含む);凝集剤(例えば、ポリエチレンオキシド等);香料(デンプンにカプセル化された香料のアコード、香料マイクロカプセル、香料充填ゼオライト、ケトン香料原料とポリアミンとのシッフ塩基反応生成物、ブルーミング香料、及びこれらの任意の組み合わせを含む);審美剤(ソープリング、層状審美粒子、ゼラチンビーズ、炭酸塩及び/又は硫酸塩のスペックル、色土、及びこれらの任意の組み合わせを含む);並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0016】
色相剤:色相剤は、以下の構造を有する:
【0017】
【化2】
(式中、R
1及びR
2は、独立して、H、アルキル(好ましくはC
1〜C
10アルキル)、アルコキシ(好ましくはC
1〜C
10アルコキシ)、アルキレンオキシ、アルキル末端保護アルキレンオキシ、尿素、及びアミドからなる群より選択され;R
3は、置換アリール基であり;Xは、スルホンアミド部分と、任意でアルキル(好ましくはC
1〜C
10アルキル)及び/又はアリール部分とを含む置換基であり、該置換基は、平均モル分布の少なくとも4つのアルキレンオキシ部分を含む少なくとも1つのアルキレンオキシ鎖を含む)。
【0018】
好ましくは、色相剤は、以下の構造を有する:
【0019】
【化3】
(式中、R
1及びR
2は、独立して、H、アルキル(好ましくはC
1〜C
10アルキル)、アルコキシ(好ましくはC
1〜C
10アルコキシ)、アルキレンオキシ、アルキル末端保護アルキレンオキシ、尿素、及びアミドからなる群より選択され;Uは、水素、置換又は非置換アミノ基であり;Wは、アミノ部分と任意でアルキル(好ましくはC
1〜C
10アルキル)及び/又はアリール部分とを含む置換基であり、該置換基は、平均モル分布の少なくとも4つのアルキレンオキシ部分を含む少なくとも1つのアルキレンオキシ鎖を含み;Yは、水素又はスルホン酸部分であり;Zは、アリール基又はアルキル基(好ましくはC
1〜C
10アルキル基)で置換されているスルホン酸部分又はアミノ基である)。
【0020】
好ましくは、R
1は、アルコキシ基、好ましくは、C
1〜C
10アルコキシであり、R
2は、アルキル基、好ましくは、C
1〜C
10アルキルである。
【0021】
好適な色相剤としては、以下の構造が挙げられるが、これらに限定されない:
好適な青味剤は、以下の構造を有する:
【0029】
粘土:粒子は、粘土担体及び色相染料で構成される。粒子は、大部分の重量が担体で構成されてよい。典型的に、粘土担体は、アロフェン粘土、緑泥石粘土(好ましい緑泥石粘土は、アメス石粘土、ベイリークロア粘土、シャモス石粘土、クリノクロア粘土、クーク石粘土、鋼玉岩(corundophite)粘土、ダフネ石粘土、鉄緑泥石粘土、ゴニヤライト粘土、ニマイト粘土、オディナイト粘土、斜方シャモス石粘土、パンナンタイト(pannantite)粘土、苦土緑泥石粘土、リピドライト(rhipidolite)粘土、須藤石粘土、及び塊緑泥石粘土である)、イライト粘土、混合層(inter-stratified)粘土、オキシ水酸化鉄粘土(好ましいオキシ水酸化鉄粘土は、赤鉄鉱粘土、針鉄鉱粘土、レピドクライト(lepidocrite)粘土、及びフェリハイドロ石粘土である)、カオリン粘土(好ましいカオリン粘土は、カオリナイト粘土、ハロイサイト粘土、ディッカイト粘土、ナクライト粘土、及びヒシンゲル石粘土である)、スメクタイト粘土、バーミキュライト粘土、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。粘土担体の他の例としては、海泡石、ミョウバン石、ハイドロタルサイト、アタパルジャイト、ピメライト(pimelite)、白雲母、ウィレムセイト(willemseite)、ミネソタイト、アンチゴライト、アメス石、チャイナクレー、ハロイサイト等、及び前述の粘土担体のいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0030】
好ましくは、粘土は、スメクタイト粘土である。好ましいスメクタイト粘土は、バイデライト粘土、ヘクトライト粘土、ラポナイト粘土、モンモリロナイト粘土、ノントナイト(nontonite)粘土、ノントロナイト粘土、サポナイト粘土、及びこれらの混合物である。好ましくは、スメクタイト粘土は、複八面体型スメクタイト粘土であってよい。好ましい複八面体型スメクタイト粘土は、モンモリロナイト粘土である。モンモリロナイト粘土は、低荷電モンモリロナイト粘土(ナトリウムモンモリロナイト粘土又はワイオミング型モンモリロナイト粘土としても知られている)であってよい。典型的に、低荷電モンモリロナイト粘土は、以下の式によって表すことができる:
Na
xAl
2−xMg
xSi
4O
10(OH)
2
(式中、xは、0.1〜0.5、好ましくは0.2、好ましくは0.4の数である)。
【0031】
また、モンモリロナイト粘土は、高荷電モンモリロナイト粘土(カルシウムモンモリロナイト粘土又はチェト(Cheto)型モンモリロナイト粘土としても知られている)であってもよい。典型的に、高荷電モンモリロナイト粘土は、以下の式によって表すことができる:
Ca
xAl
2−xMg
xSi
4O
10(OH)
2
(式中、xは、0.1〜0.5、好ましくは0.2、好ましくは0.4の数である)。
【0032】
ベントナイトは、主にスメクタイト粘土鉱物(例えば、モンモリロナイト、ヘクトライト、ノントロナイト等)で構成され、その特性が、典型的に、スメクタイト粘土鉱物によって決定される粘土である。スメクタイトは、一般的に、負に帯電している層の積層体(各層は、1枚の八面体シートに結合している2枚の四面体シートで構成される;該四面体は、ケイ素及び酸素原子によって形成され、該八面体は、ヒドロキシルラジカルと共にアルミニウム及び酸素原子によって形成される)で構成され、アルカリ土類金属カチオン(例えば、Ca
2+及び/又はMg
2+)及び/又はアルカリ金属カチオン(例えば、Na
+及び/又はK
+)によって平衡化及び/又は補償されている。2種類(アルカリ土類金属及びアルカリ金属)のカチオンの相対量は、典型的に、水に入れたときの粘土材料の膨潤特性を決定する。アルカリ土類金属カチオンCa
2+が優勢である(又は相対的に多数である)ベントナイトは、カルシウムベントナイトと呼ばれるが、一方、アルカリ金属カチオンNa
+が優勢である(又は相対的に多数である)ベントナイトは、ナトリウムベントナイトと呼ばれる。好ましい粘土は、主にモンモリロナイト粘土を含むベントナイト粘土である。
【0033】
用語「天然」とは、粘土材料に関連して本明細書で使用するとき、(地質学的プロセスによって海盆に堆積した火山灰の変質によって形成される)地球上でみられる堆積物中の鉱物の存在を指す。したがって、主に(又は相対的に多数の)Na
+カチオンを含有するベントナイトの天然堆積物は、「天然ナトリウムベントナイト」と呼ばれ、一方、主に(又は相対的に多数の)Ca
2+カチオンを含有するベントナイトの天然堆積物は、「天然カルシウムベントナイト」と呼ばれる。
【0034】
Na及びCaベントナイトの合成アナログを合成することもできる(例えば、熱水技術を用いることによって)。「合成ナトリウムベントナイト」は、(カルシウムイオンを除去し、それをナトリウムイオンで置換するために)限定されるものではないが、炭酸ナトリウム又はシュウ酸ナトリウムでカルシウムベントナイトを処理することによって得られるベントナイトを指す場合もある。この処理は、様々なレベルでイオン交換又はNa
+によるCa
2+の置換を行うために変化してよい。本明細書では、これら材料は、それぞれ、「部分活性化」及び「完全活性化」等級の粘土材料と呼ばれる(「完全」は、Ca
2+のNa
+による最大限の交換を指す)。
【0035】
カルシウムベントナイトを合成ナトリウムベントナイトに変換する理由の1つは、普通は(比較的)非膨潤性であるカルシウムベントナイトにより高い膨潤特性を付与するためである。また、天然ナトリウムベントナイトにはない、合成ナトリウムベントナイトに付随する審美的効果も存在する。天然ナトリウムベントナイトは(一般的に、堆積物が存在する世界の場所にかかわらず)、有色である。色は、茶色〜黄色〜灰色に及ぶ。比較すると、天然カルシウムベントナイトは、より審美的に好ましい白色を有する。したがって、この白色カルシウムベントナイトの処理によって得られる合成ナトリウムベントナイトも白色である。結果として、天然カルシウムベントナイト及び合成ナトリウムベントナイトは、天然ナトリウムベントナイトと比べて洗剤業界でより広く利用されている。
【0036】
出願人らによる研究で、色相剤が適用されるベントナイト粘土(有色粘土スペックル又は有色粘土粉末の形態)の種類に応じて、特定の色相剤が布地に染み汚れをつける傾向に差があることが示された(天然ナトリウムベントナイト対天然カルシウムベントナイト;天然ナトリウムベントナイト対合成ナトリウムベントナイト;部分活性化合成ナトリウムベントナイト対完全活性化合成ナトリウムベントナイト)。等しい色負荷では、天然ナトリウムベントナイトは、カルシウムベントナイトよりも染み汚れのつく傾向が低いことが見出された。また、等しい色負荷では、合成ナトリウムベントナイトは、カルシウムベントナイトよりも染み汚れのつくリスクが低いことも見出された。しかし、等しい色負荷では、完全活性化合成ナトリウムベントナイトでさえも、天然ナトリウムベントナイトよりも強い染み汚れを示す。色をベントナイトスペックルに適用するかベントナイト粉末に適用するかにかかわらず、同じ観察結果が得られた。
【0037】
しかし、天然ナトリウムベントナイトから作製される粒子の外観は、天然ナトリウムベントナイトの色合いが黄色/灰色/茶色であることから、改善する必要がある場合がある。天然ナトリウムベントナイトの使用によって観察される染み汚れのつくリスクの低減は、天然ナトリウムベントナイトとより白色のベントナイト(例えば、カルシウムベントナイト若しくは合成ナトリウムベントナイト、又はこれらの混合物)とをブレンドして、100%天然Naベントナイトスペックルよりも白色の外観を有するが、100% Ca及び合成ナトリウムベントナイトスペックルよりも染み汚れのつくリスクの低いスペックルを得ることが可能であり得ることを示す。
【0038】
1つの態様では、粘土担体は、例えば、ASTM D1921−06(「プラスチック材料の粒径の標準的な試験方法(篩分析)」)に従って、篩分け技術によって決定したとき、特定の範囲の粒径を示す。また、粒径を測定するために当業者に周知の別の方法を用いてもよい。例えば、他の篩分け技術を用いてもよく、粒径を測定するための周知の実験室用電子装置を使用してもよい。
【0039】
好適な粘土担体の市販例としては、Pelben(登録商標)10及びPelben(登録商標)35(Buntech(ブラジルの企業)から入手可能)が挙げられる。粘土粉末の好適な例としては、Argel(登録商標)10及びArgel(登録商標)40(Buntechから入手可能)が挙げられる。
【0040】
また、好適な粘土としては、商品名Quest(登録商標)ベントナイト及びPolargel(登録商標)シリーズの粘土として販売されているもの等、Amcol,Illinois,United Statesによって供給されている粘土が挙げられる。
【0041】
粘土担体は、粘土担体の少なくとも95重量%が50マイクロメートル〜2,000マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル〜1,500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜1,000マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜300マイクロメートル、又は50〜200の範囲の粒径を有するような粒径を有することを特徴としてよい。更に好ましくは、粘土担体は、50マイクロメートル〜2,000マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル〜1,500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜1,000マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜500マイクロメートル、又は50マイクロメートル〜300マイクロメートル、又は50〜200の平均粒径を有することを特徴としてよい。粘土は、好ましくは、粘土の少なくとも95重量%が50マイクロメートル〜400マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル〜300、又はより好ましくは100〜250マイクロメートル、又は50〜200マイクロメートルの範囲の粒径を有するような粒径を有する。
【0042】
また、粘土は、洗濯プロセス中に布地柔軟化効果を付与することもできる。
【0043】
洗浄性界面活性剤:好適な洗浄性界面活性剤としては、アニオン性洗浄性界面活性剤、非イオン性洗浄性界面活性剤、カチオン性洗浄性界面活性剤、双極性イオン洗浄性界面活性剤、両性洗浄性界面活性剤、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0044】
アニオン性洗浄性界面活性剤:好適なアニオン性洗浄性界面活性剤としては、サルフェート洗浄性界面活性剤及びスルホネート洗浄性界面活性剤が挙げられる。
【0045】
好適なスルホネート洗浄性界面活性剤としては、C
10〜13アルキルベンゼンスルホネート等のアルキルベンゼンスルホネートが挙げられる。好適なアルキルベンゼンスルホネート(LAS)は、市販の直鎖アルキルベンゼン(LAB)をスルホン化することによって入手可能、又は更には入手されており、好適なLABとしては、Sasolより商標名Isochem(登録商標)として供給されるもの、又はPetresaより商標名Petrelab(登録商標)として供給されるもの等の低2−フェニルLABが挙げられ、他の好適なLABとしては、Sasolより商標名Hyblene(登録商標)として供給されるもの等の高2−フェニルLABが挙げられる。別の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、DETAL触媒プロセスによって得られるアルキルベンゼンスルホネートであるが、HF等の他の合成経路もまた好適な場合がある。
【0046】
好適なサルフェート洗浄性界面活性剤としては、C
8〜18アルキルサルフェート、又は主にC
12アルキルサルフェート等のアルキルサルフェートが挙げられる。アルキルサルフェートは、ココ及び/又はタロー等の天然源に由来するものとすることができる。あるいは、アルキルサルフェートは、C
12〜15アルキルサルフェート等の合成源に由来してもよい。
【0047】
別の好適なサルフェート洗浄性界面活性剤は、アルキルエトキシル化サルフェート、又はC
8〜18アルキルアルコキシル化サルフェート、又はC
8〜18アルキルエトキシル化サルフェート等のアルキルアルコキシル化サルフェートである。このアルキルアルコキシル化サルフェートは、0.5〜20の、又は0.5〜10の平均アルコキシル化度を有し得る。このアルキルアルコキシル化サルフェートは、典型的には、0.5〜10の、又は0.5〜7の、又は0.5〜5の、又は0.5〜3の平均エトキシル化度を有する、C
8〜18アルキルエトキシル化サルフェートであってよい。
【0048】
アルキルサルフェート、アルキルアルコキシル化サルフェート及びアルキルベンゼンスルホネートは、直鎖又は分枝鎖であってもよく、置換又は非置換であってもよい。
【0049】
アニオン性洗浄性界面活性剤は、中鎖分岐状アルキルサルフェート及び/又は中鎖分岐状アルキルベンゼンスルホネート等の中鎖分岐状アニオン性洗浄性界面活性剤とすることができる。中鎖分岐は、典型的には、メチル基及び/又はエチル基等のC
1〜4アルキル基である。
【0050】
別の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、アルキルエトキシカルボキシレートである。
【0051】
アニオン性洗浄性界面活性剤は、典型的にはその塩形態で存在し、典型的には好適なカチオンと錯体化している。好適な対イオンとしては、Na
+及びK
+、C
1〜C
6アルカノールアンモニウム等の置換アンモニウム、例えば、モノエタノールアミン(MEA)、トリエタノールアミン(TEA)、ジエタノールアミン(DEA)、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0052】
非イオン性洗浄性界面活性剤:好適な非イオン性洗浄性界面活性剤は、Shell製のNEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤等のC
8〜C
18アルキルエトキシレート;任意で、アルコキシレート単位が、エチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物であるC
6〜C
12アルキルフェノールアルコキシレート;BASF製のPluronic(登録商標)等のエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとのC
12〜C
18アルコール及びC
6〜C
12アルキルフェノールの縮合物;C
14〜C
22中鎖分岐状アルコール;典型的には、1〜30の平均アルコキシル化度を有する、C
14〜C
22中鎖分岐状アルキルアルコキシレート;アルキルポリグリコシド等のアルキル多糖類;ポリヒドロキシ脂肪酸アミド;エーテル末端保護ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0053】
好適な非イオン性洗浄性界面活性剤は、アルキルポリグルコシド及び/又はアルキルアルコキシル化アルコールである。
【0054】
好適な非イオン性洗浄性界面活性剤としては、C
8〜18アルキルアルコキシル化アルコール、又はC
8〜18アルキルエトキシル化アルコール等のアルキルアルコキシル化アルコールが挙げられる。このアルキルアルコキシル化アルコールは、0.5〜50の、又は1〜30の、又は1〜20の、又は1〜10の平均アルコキシル化度を有し得る。このアルキルアルコキシル化アルコールは、典型的には、1〜10の、又は1〜7の、又は1〜5の、又は3〜7の平均エトキシル化度を有するC
8〜18アルキルエトキシル化アルコールであってよい。アルキルアルコキシル化アルコールは、直鎖又は分枝鎖であってもよく、置換又は非置換であってもよい。
【0055】
好適な非イオン性洗浄性界面活性剤としては、以下の式:
【0056】
【化11】
(式中、R
1は、直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、飽和又は不飽和のC
2〜8アルキルであり、
R
2は、直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、飽和又は不飽和のC
2〜8アルキルであり、
R
1+R
2部分に存在する炭素原子の総数は、7〜13の範囲内であり、
EO/POは、エトキシ、プロポキシ、又はこれらの混合物から選択されるアルコキシ部分であり、任意で、EO/POアルコキシ部分はランダム又はブロック構造であり、
nは、平均アルコキシル化度であり、4〜10の範囲である)を有する二級アルコール系洗浄性界面活性剤が挙げられる。
【0057】
他の好適な非イオン性洗浄性界面活性剤としては、BASFから入手可能なPlurafac(登録商標)シリーズの界面活性剤等のEO/POブロックコポリマー界面活性剤、及びアルキルN−メチルグルコースアミド等の糖由来の界面活性剤が挙げられる。
【0058】
カチオン性洗浄性界面活性剤:好適なカチオン性洗浄性界面活性剤としては、アルキルピリジニウム化合物、アルキル四級アンモニウム化合物、アルキル四級ホスホニウム化合物、アルキル三級スルホニウム化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0059】
好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、次の一般式:
(R)(R
1)(R
2)(R
3)N
+X
−
(式中、Rは、直鎖又は分岐鎖、置換又は非置換のC
6〜18アルキル又はアルケニル部分であり、R
1及びR
2は、独立して、メチル又はエチル部分から選択され、R
3は、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、又はヒドロキシエチル部分であり、Xは、電気的中性を提供するアニオンであり、好適なアニオンとしては、塩化物等のハロゲン化物、サルフェート、及びスルホネートが挙げられる)を有する四級アンモニウム化合物である。好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノC
6〜18アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリドである。好ましいカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノC
8〜10アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリド、モノC
10〜12アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリド、及びモノC
10アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリドである。
【0060】
双極性及び/又は両性の洗浄性界面活性剤:好適な双極性及び/又は両性の洗浄性界面活性剤としては、ドデシルジメチルアミンN−オキシド等のアミンオキシド、アルカノールアミンスルホベタイン、ココ−アミドプロピルベタイン、HN
+−R−CO
2−系界面活性剤(式中、Rは、アルキル、アルコキシ、アリール等の任意の架橋基であってよい)、又はアミノ酸が挙げられる。
【0061】
ポリマー:好適なポリマーとしては、カルボキシレートポリマー、ポリエチレングリコールポリマー、テレフタレートポリマー等のポリエステル汚れ放出ポリマー、アミンポリマー、セルロース系ポリマー、移染阻害ポリマー、任意で1:4:1の比率のイミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって生成される縮合オリゴマー等の染料固定ポリマー、ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマー、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0062】
カルボキシレートポリマー:好適なカルボキシレートポリマーとしては、マレアート/アクリレートランダムコポリマー、又はポリアクリレートホモポリマーが挙げられる。このカルボキシレートポリマーは、4,000Da〜9,000Da、又は6,000Da〜9,000Daの分子量を有する、ポリアクリレートホモポリマーであってよい。他の好適なカルボキシレートポリマーは、マレイン酸とアクリル酸とのコポリマーであり、4,000Da〜9,000Daの範囲内の分子量を有し得る。
【0063】
他の好適なカルボキシレートポリマーは、(i)50〜98重量%未満の、カルボキシル基を含む1つ以上のモノマーから誘導される構造単位と、(ii)1〜49重量%未満の、スルホネート部分を含む1つ以上のモノマーから誘導される構造単位と、(iii)1〜49重量%の、式(I)及び(II)により表されるエーテル結合含有モノマーから選択される1種以上のモノマーから誘導される構造単位とを含むコポリマーである:
【0064】
【化12】
(式(I)中、R
0は、水素原子又はCH
3基を表し、Rは、CH
2基、CH
2CH
2基又は単結合を表し、Xは、0〜5の数を表すが、但し、Rが単結合である場合、Xは1〜5の数を表し、R
1は、水素原子又はC
1〜C
20有機基である)
【0065】
【化13】
(式(II)中、R
0は、水素原子又はCH
3基を表し、Rは、CH
2基、CH
2CH
2基又は単結合を表し、Xは、0〜5の数を表し、及びR
1は、水素原子又はC
1〜C
20有機基である)。
【0066】
ポリエチレングリコールポリマー:好適なポリエチレングリコールポリマーとしては、(i)ポリエチレングリコールを含む親水性主鎖と、(ii)C
4〜C
25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C
1〜C
6モノカルボン酸のビニルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸のC
4〜C
6アルキルエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される疎水性側鎖と、を含むランダムグラフトコポリマーが挙げられる。好適なポリエチレングリコールポリマーは、ランダムグラフト重合ポリビニルアセテート側鎖を有するポリエチレングリコール主鎖を有する。このポリエチレングリコール主鎖の平均分子量は、2,000Da〜20,000Da、又は4,000Da〜8,000Daの範囲内であってよい。ポリエチレングリコール主鎖とポリビニルアセテート側鎖との分子量の比率は、1:1〜1:5、又は1:1.2〜1:2の範囲内であってよい。エチレンオキシドの単位当たりのグラフト部位の平均数は、1未満、又は0.8未満とすることができ、エチレンオキシド単位当たりの、グラフト部位の平均数は、0.5〜0.9の範囲内であってよく、あるいはエチレンオキシドの単位当たりのグラフト部位の平均数は、0.1〜0.5、又は0.2〜0.4の範囲内であってよい。好適なポリエチレングリコールポリマーは、Sokalan HP22である。
【0067】
ポリエステル汚れ放出ポリマー:好適なポリエステル汚れ放出ポリマーは、以下の構造(I)、(II)、又は(III)のうちの1つによって定義される構造を有する:
(I)−[(OCHR
1−CHR
2)
a−O−OC−Ar−CO−]
d
(II)−[(OCHR
3−CHR
4)
b−O−OC−sAr−CO−]
e
(III)−[(OCHR
5−CHR
6)
c−OR
7]
f
(式中、
a、b、及びcは、1〜200であり、
d、e、及びfは、1〜50であり、
Arは、1,4−置換フェニレンであり、
sArは、位置5がSO
3Meにより置換された1,3−置換フェニレンであり、
Meは、H、Na、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ−、ジ−、トリ−、若しくはテトラアルキルアンモニウム(アルキル基は、C
1〜C
18アルキル又はC
2〜C
10ヒドロキシアルキルである)、又はこれらの任意の混合物であり、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、独立して、H、又はC
1〜C
18 n−若しくはイソ−アルキルから選択され、
R
7は、直鎖若しくは分枝鎖C
1〜C
18アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖C
2〜C
30アルケニル、又は炭素原子を5〜9個有するシクロアルキル基、又はC
8〜C
30アリール基、又はC
6〜C
30アリールアルキル基である)。好適なポリエステル汚れ放出ポリマーは、上記の式(I)又は式(II)の構造を有する、テレフタレートポリマーである。
【0068】
好適なポリエステル汚れ放出ポリマーとしては、Repel−o−tex SF2(Rhodia)等のRepel−o−texシリーズのポリマー、及び/又はTexcare SRA300(Clariant)等のTexcareシリーズのポリマーが挙げられる。
【0069】
アミンポリマー:好適なアミンポリマーとしては、任意でポリエチレン及び/又はポリプロピレンオキシドブロックを含む、アルコキシル化ポリアルキレンイミン等のポリエチレンイミンポリマーが挙げられる。
【0070】
セルロース系ポリマー:本組成物は、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキル、及びこれらの任意の組み合わせから選択されるポリマー等のセルロース系ポリマーを含み得る。好適なセルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物から選択される。カルボキシメチルセルロースは、0.5〜0.9のカルボキシメチル置換度、及び100,000Da〜300,000Daの分子量を有し得る。別の好適なセルロース系ポリマーは、Finnfix SH−1(CP Kelco)等の疎水変性カルボキシメチルセルロースである。
【0071】
他の好適なセルロース系ポリマーは、0.01〜0.99の置換度(DS)、及び全DS+DBが少なくとも1.00であるか、若しくはDB+2DS−DS
2が少なくとも1.20であるようなブロック度(DB)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、少なくとも0.55の置換度(DS)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、少なくとも0.35のブロック度(DB)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、1.05〜2.00のDS+DBを有し得る。好適な置換セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロースである。
【0072】
別の好適な置換セルロース系ポリマーは、カチオン変性ヒドロキシエチルセルロースである。
【0073】
移染阻害ポリマー:好適な移染阻害(DTI)ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン(PVP)、ピロリドンとイミダゾリンとのビニルコポリマー(PVPVI)、ポリビニルN−オキシド(PVNO)、及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
【0074】
ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマー:好適なポリマーとしては、典型的には以下の式:
R
2(CH
3)N
+(CH
2)6N
+(CH
3)R
2.2X
−
(式中、X
−は、好適な対イオン、例えば、塩化物であり、Rは、20〜30の平均エトキシル化度を有するポリ(エチレングリコール)鎖である)を有する、ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマーが挙げられる。任意で、ポリ(エチレングリコール)鎖は、独立して、サルフェート基及び/又はスルホネート基で末端保護されてよく、典型的に、X
−対イオンの数を低減するか、又は(分子当たりの平均硫酸化度が2よりも大きい場合には)Y
+対イオン、例えばナトリウムカチオンの導入によって、荷電が平衡化されている。
【0075】
ビルダー:好適なビルダーとしては、ゼオライト、リン酸塩、クエン酸塩、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0076】
ゼオライトビルダー:組成物は、ゼオライトビルダーを実質的に含まなくてよい。ゼオライトビルダーを実質的に含まないとは、典型的に、0重量%〜10重量%のゼオライトビルダー、又は8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更には1重量%までのゼオライトビルダーを含むことを意味する。ゼオライトビルダーを実質的に含まないとは、好ましくは、ゼオライトビルダーが「意図的に添加されない」ことを意味する。典型的なゼオライトビルダーとしては、ゼオライトA、ゼオライトP、ゼオライトMAP、ゼオライトX、及びゼオライトYが挙げられる。
【0077】
リン酸ビルダー:組成物は、リン酸ビルダーを実質的に含まなくてよい。リン酸ビルダーを実質的に含まないとは、典型的に、0重量%〜10重量%のリン酸ビルダー、又は8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更には1重量%までのリン酸ビルダーを含むことを意味する。ゼオライトビルダーを実質的に含まないとは、好ましくは、リン酸ビルダーが「意図的に添加されない」ことを意味する。典型的なリン酸塩ビルダーは、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)である。
【0078】
クエン酸塩:好適なクエン酸塩は、クエン酸ナトリウムである。しかし、洗浄液中でクエン酸塩を形成することができるクエン酸を本組成物中に配合してもよい。
【0079】
緩衝剤及びアルカリ源:好適な緩衝剤及びアルカリ源としては、炭酸塩及び/又はケイ酸塩、並びに/あるいはバーカイト等の複塩が挙げられる。
【0080】
炭酸塩:好適な炭酸塩は、炭酸ナトリウム及び/又は重炭酸ナトリウムである。本組成物は、重炭酸塩を含み得る。本組成物は、低濃度の炭酸塩を含むことが好適であり得、例えば、本組成物は、0重量%〜10重量%の炭酸塩、又は8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更に1重量%までの炭酸塩を含むことが好適であり得る。本組成物は、更には、炭酸塩を実質的に含まなくてもよく、実質的に含まないとは、「意図的に添加されない」ことを意味する。
【0081】
この炭酸塩は、100〜500マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。あるいは、この炭酸塩は、10〜25マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。
【0082】
ケイ酸塩:本組成物は、0重量%〜20重量%のケイ酸塩、又は15重量%まで、又は10重量%まで、又は5重量%まで、又は4重量%まで、又は更に2重量%までのケイ酸塩を含み得、且つ0重量%超、又は0.5重量%以上、又は更に1重量%以上のケイ酸塩を含み得る。このケイ酸塩は、結晶性又は非晶性であってよい。好適な結晶性ケイ酸塩としては、SKS−6等の結晶性層状ケイ酸塩が挙げられる。他の好適なケイ酸塩としては、1.6Rケイ酸塩及び/又は2.0Rケイ酸塩が挙げられる。好適なケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウムである。別の好適なケイ酸塩は、メタケイ酸ナトリウムである。
【0083】
充填剤:本組成物は、0重量%〜70重量%の充填剤を含み得る。好適な充填剤としては、硫酸塩及び/又はバイオ充填剤材料が挙げられる。
【0084】
硫酸塩:好適な硫酸塩は、硫酸ナトリウムである。この硫酸塩は、100〜500マイクロメートルの重量平均粒径を有し得るか、あるいは、この硫酸塩は、10〜45マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。
【0085】
バイオ充填剤材料:好適なバイオ充填剤材料は、アルカリ処理及び/又は漂白処理された農業廃棄物である。
【0086】
漂白剤:本組成物は、漂白剤を含み得る。あるいは、本組成物は、漂白剤を実質的に含まなくてもよく、実質的に含まないとは、「意図的に添加されない」ことを意味する。好適な漂白剤としては、漂白活性化剤、有効酸素の供給源、予形成過酸、漂白触媒、還元漂白剤、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。存在する場合には、漂白剤、又は漂白剤の任意の構成成分(例えば、予形成過酸)は、カプセル化等してコーティングすることができ、又は尿素若しくはシクロデキストリンを使用するなどしてクラスレート化することができる。
【0087】
漂白活性化剤:好適な漂白活性化剤としては、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED);ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)、カプリルアミドノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NACA−OBS)、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート(Iso−NOBS)、ドデシルオキシベンゼンスルホネート(LOBS)、及びこれらの任意の混合物等のオキシベンゼンスルホネート;カプロラクタム;グルコースペンタアセテート(PAG);ニトリル四級アンモニウム;N−ノナノイル−N−メチルアセトアミド等のイミド漂白活性化剤;及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
【0088】
有効酸素の供給源:好適な有効酸素(AvOx)の供給源は、過炭酸塩及び/又は過ホウ酸塩等の過酸化水素の供給源、例えば、過炭酸ナトリウムである。この過酸素の供給源は、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸、又はこれらの混合塩を含むこれらの任意の混合物等のコーティング成分によって、少なくとも部分的にコーティングするか、又は完全にコーティングしてよい。好適な過炭酸塩は、流動床プロセスによって、又は結晶化プロセスによって調製することができる。好適な過ホウ酸塩としては、過ホウ酸ナトリウム一水和物(PB1)、過ホウ酸ナトリウム四水和物(PB4)、及び発泡性過ホウ酸ナトリウムとしても既知の無水過ホウ酸ナトリウムが挙げられる。他の好適なAvOxの供給源としては、オキソン等の過流酸塩が挙げられる。別の好適なAvOxの供給源は、過酸化水素である。
【0089】
予形成過酸:好適な予形成過酸は、N,N−フタロイルアミノ過酸化カプロン酸(PAP)である。
【0090】
漂白触媒:好適な漂白触媒としては、オキサジリジニウム系漂白触媒、遷移金属漂白触媒、及び漂白酵素が挙げられる。
【0091】
オキサジリジニウム系漂白触媒:好適なオキサジリジニウム系漂白触媒は、以下の式を有する:
【0092】
【化14】
(式中、R
1は、H、炭素原子を3〜24個含む分岐鎖アルキル基、及び炭素原子を1〜24個含む直鎖アルキル基からなる群から選択され、R
1は、炭素原子を6〜18個含む分岐鎖アルキル基、又は炭素原子を5〜18個含む直鎖アルキル基であってよく、R
1は、2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、イソ−ノニル、イソ−デシル、イソ−トリデシル、及びイソ−ペンタデシルからなる群から選択することができ、R
2は、独立して、H、3〜12個の炭素原子を含む分岐鎖アルキル基、及び1〜12個の炭素原子を含む直鎖アルキル基からなる群から選択され、任意で、R
2は、独立して、H及びメチル基から選択され、nは、0又は1の整数である)。
【0093】
遷移金属漂白触媒:本組成物は、典型的には、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、及び/又はマンガンのカチオンを含む、遷移金属漂白触媒を含み得る。好適な遷移金属漂白触媒は、マンガン系遷移金属漂白触媒である。
【0094】
還元漂白剤:本組成物は、還元漂白剤を含み得る。しかし、本組成物は、還元漂白剤を実質的に含まなくてもよく、実質的に含まないとは、「意図的に添加されない」ことを意味する。好適な還元漂白剤としては、亜硫酸ナトリウム及び/又は二酸化チオ尿素(TDO)が挙げられる。
【0095】
共漂白剤粒子:本組成物は、共漂白剤粒子を含み得る。典型的には、共漂白剤粒子は、漂白活性化剤、及び過酸化物の供給源を含む。過酸化水素の供給源に対して、大量の漂白活性化剤が、共漂白剤粒子中に存在することが、大いに好適であり得る。共漂白剤粒子中に存在する、漂白活性化剤と過酸化水素の供給源との重量比は、少なくとも0.3:1、又は少なくとも0.6:1、又は少なくとも0.7:1、又は少なくとも0.8:1、又は少なくとも0.9:1、又は少なくとも1.0:1.0、又は更に少なくとも1.2:1、あるいはそれ以上であってよい。
【0096】
共漂白剤粒子は、(i)TAED等の漂白活性化剤、及び(ii)過炭酸ナトリウム等の過酸化水素の供給源、を含み得る。漂白活性化剤は、少なくとも部分的に、又は更には完全に、過酸化水素の供給源を封入することができる。
【0097】
共漂白剤粒子は、結合剤を含み得る。好適な結合剤は、ポリアクリレートポリマー等のカルボキシレートポリマー、並びに/又は直鎖C
11〜C
13アルキルベンゼンスルホネート等の非イオン性洗浄性界面活性剤及び/又はアニオン性洗浄性界面活性剤を含む界面活性剤である。
【0098】
共漂白剤粒子は、オキサジリジニウム系漂白触媒等の漂白触媒を含み得る。
【0099】
キレート剤:好適なキレート剤は、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチルホスホン酸)、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエタンジ(メチレンホスホン酸)、及びこれらの任意の組み合わせから選択される。好適なキレート剤は、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸(EDDS)及び/又はヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)である。本洗濯洗剤組成物は、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸、又はその塩を含み得る。エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸は、S,Sエナンチオマーの形態にすることができる。本組成物は、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウム塩を含み得る。好適なキレート剤はまた、カルシウム結晶成長抑制剤とすることもできる。
【0100】
炭酸カルシウム結晶成長抑制剤:本組成物は、1−ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びその塩、N,N−ジカルボキシメチル−2−アミノペンタン−1,5−二酸及びその塩、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸及びその塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるもの等の炭酸カルシウム結晶成長抑制剤を含み得る。
【0101】
光漂白剤:好適な光漂白剤は、スルホン化フタロシアニン亜鉛及び/又はアルミニウムである。
【0102】
色相剤:本発明によって必要とされる色相染料に加えて、例えば、衣類に200°〜320°の相対色相角度を生じさせる等、布地の白色度知覚を改善するために、他の色相剤を上により詳細に記載した色相染料と併用して洗浄液から布地に付着させてもよい。色相剤は、典型的には、青又は紫である。色相染料は、550nm〜650nm、又は570nm〜630nmのピーク吸収波長を有することが好適であり得る。色相剤は、ポリエステル上で550nm〜650nm、又は570nm〜630nmのピーク吸収波長を有する単一染料として、人間の目に対して一体となって視覚効果を及ぼす染料の組み合わせであってよい。これは、例えば、赤と緑−青の染料とを混合して、青又は紫の色合いを生じさせることにより、提供され得る。
【0103】
染料は、典型的には、界面活性剤を含む水性媒体中に可溶性である、有色の有機分子である。染料は、塩基性染料、酸性染料、疎水性染料、直接染料、及び高分子染料、並びに染料結合体の部類から選択することができる。好適なポリマー色相染料は、例えば、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)から市販されている。
【0104】
好適な染料の例は、ダイレクトバイオレット7、ダイレクトバイオレット9、ダイレクトバイオレット11、ダイレクトバイオレット26、ダイレクトバイオレット31、ダイレクトバイオレット35、ダイレクトバイオレット40、ダイレクトバイオレット41、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット66、ダイレクトバイオレット99、アシッドバイオレット50、アシッドブルー9、アシッドバイオレット17、アシッドブラック1、アシッドレッド17、アシッドブルー29、アシッドブルー80、ソルベントバイオレット13、ディスパースバイオレット27、ディスパースバイオレット26、ディスパースバイオレット28、ディスパースバイオレット63、及びディスパースバイオレット77、ベーシックブルー16、ベーシックブルー65、ベーシックブルー66、ベーシックブルー67、ベーシックブルー71、ベーシックブルー159、ベーシックバイオレット19、ベーシックバイオレット35、ベーシックバイオレット38、ベーシックバイオレット48;ベーシックブルー3、ベーシックブルー75、ベーシックブルー95、ベーシックブルー122、ベーシックブルー124、ベーシックブルー141、チアゾリウム染料、リアクティブブルー19、リアクティブブルー163、リアクティブブルー182、リアクティブブルー96、Liquitint(登録商標)バイオレットCT(Milliken,Spartanburg,USA)、Liquitint(登録商標)バイオレットDD(Milliken,Spartanburg,USA)、及びアゾ−CM−セルロース(Megazyme,Bray,Republic of Ireland)である。他の好適な色相剤は、参照文献国際公開第09/069077号に記載されているもの等、色相染料−光漂白剤コンジュゲートである。特に好適な色相剤は、アシッドレッド52とアシッドブルー80との組み合わせ、又はダイレクトバイオレット9とソルベントバイオレット13との組み合わせである。
【0105】
増白剤:好適な増白剤は、スチルベン、例えば、C.I.蛍光増白剤351又はC.I.蛍光増白剤260である。増白剤は、3〜30マイクロメートル、又は3マイクロメートル〜20マイクロメートル、又は3〜10マイクロメートルの範囲内の重量平均粒径を有する、微粉化粒子形態であってよい。増白剤は、α又はβ結晶形態であってよい。
【0106】
酵素:好適な酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、漂白酵素、クチナーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0107】
酵素に関しては、括弧内に示される受け入れ番号及びIDは、Genbank、EMBL、及び/又はSwiss−Protのデータベース内の項目番号を指す。いずれの突然変異体に関しても、標準の1文字のアミノ酸コードが、欠失を表す
*を伴って使用される。DSMが前に付く受け入れ番号は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(Mascheroder Weg 1b,38124 Brunswick)(DSMZ)に寄託される微生物を指す。
【0108】
プロテアーゼ。本組成物は、プロテアーゼを含み得る。好適なプロテアーゼとしては、サブチリシン(EC 3.4.21.62)等の中性又はアルカリ性の微生物セリンプロテアーゼを含むメタロプロテアーゼ及び/又はセリンプロテアーゼが挙げられる。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物由来のものが挙げられる。1つの態様では、そのような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものであってよい。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学修飾又は遺伝子組み換えの突然変異体が挙げられる。1つの態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼ等のセリンプロテアーゼであり得る。好適な中性又はアルカリ性プロテアーゼの例としては、以下のものが挙げられる。
(a)Bacillus lentus、Bacillus alkalophilus(P27963,ELYA_BACAO)、Bacillus subtilis、Bacillus amyloliquefaciens(P00782,SUBT_BACAM)、Bacillus pumilus(P07518)、及びBacillus gibsonii(DSM14391)等のBacillusに由来するものを含むsubtilisins(EC 3.4.21.62)。
(b)フサリウムプロテアーゼ、及びCellumonas(A2RQE2)に由来するキモトリプシンプロテアーゼを含むトリプシン(例えば、ブタ由来又はウシ由来)等のトリプシン型又はキモトリプシン型プロテアーゼ。
(c)Bacillus amyloliquefaciensに由来するもの(P06832,NPRE_BACAM)を含むメタロプロテアーゼ。
【0109】
好適なプロテアーゼとしては、subtilisin 309(P29600)及び/又はDSM 5483(P29599)等のBacillus gibsonii若しくはBacillus Lentusに由来するものが挙げられる。
【0110】
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、Novozymes A/S(Denmark)により、Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)、及びEsperase(登録商標)の商標名で販売されるもの;Genencor Internationalにより、Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)、及びPurafect OXP(登録商標)の商標名で販売されるもの;Solvay Enzymesにより、Opticlean(登録商標)、及びOptimase(登録商標)の商標名で販売されるもの;Henkel/Kemiraから入手可能なもの、すなわち、BLAP(以下の突然変異体S99D+S101R+S103A+V104I+G159Sを有する、P29599)、並びにBLAP R(S3T+V4I+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)、BLAP X(S3T+V4I+V205Iを有するBLAP)及びBLAP F49(S3T+V4I+A194P+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)を含むその変異型(全てHenkel/Kemira製);及び花王製のKAP(突然変異体A230V+S256G+S259Nを有する、Bacillus alkalophilus subtilisin)が挙げられる。
【0111】
アミラーゼ:好適なアミラーゼは、細菌由来又は真菌由来のものを含むα−アミラーゼである。化学的又は遺伝子学的に改変された変異型(変異体)が含まれる。好適なアルカリ性α−アミラーゼは、Bacillus licheniformis、Bacillus amyloliquefaciens、Bacillus stearothermophilus、Bacillus subtilis、又は他のBacillus種、例えばBacillus種NCIB 12289、NCIB 12512、NCIB 12513、sp 707、DSM 9375、DSM 12368、DSMZ no.12649、KSM AP1378、KSM K36、若しくはKSM K38等のBacillusの菌株に由来する。好適なアミラーゼとしては次のものが挙げられる。
(a)Bacillus licheniformis(P06278,AMY_BACLI)に由来するα−アミラーゼ、及びその変異型、特に、以下の位置15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408、及び444のうちの1つ以上で置換されている変異型。
(b)AA560アミラーゼ(CBU30457,HD066534)、及びその変異型、特に、以下の位置26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、203、214、231、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484のうちの1つ以上で置換され、また任意でD183
*及びG184
*の欠失も含む、変異型。
(c)Bacillus菌種722(CBU30453、HD066526)由来の野生型酵素と、少なくとも90%の相同性を呈する変異型、特に、183及び184の位置での欠失を有する変異型。
【0112】
好適な市販のα−アミラーゼは、Duramyl(登録商標)、Liquezyme(登録商標)、Termamyl(登録商標)、Termamyl Ultra(登録商標)、Natalase(登録商標)、Supramyl(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Stainzyme Plus(登録商標)、Fungamyl(登録商標)、及びBAN(登録商標)、(Novozymes A/S)、Bioamylase(登録商標)、及びその変異型(Biocon India Ltd.)、Kemzym(登録商標)AT 9000(Biozym Ges.m.b.H,Austria)、Rapidase(登録商標)、Purastar(登録商標)、Optisize HT Plus(登録商標)、Enzysize(登録商標)、Powerase(登録商標)、及びPurastar Oxam(登録商標)、Maxamyl(登録商標)(Genencor International Inc.)並びにKAM(登録商標)(花王、日本)である。好適なアミラーゼは、NATALASE(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、及びStainzyme Plus(登録商標)である。
【0113】
セルラーゼ:本組成物は、セルラーゼを含み得る。好適なセルラーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のセルラーゼが挙げられる。化学修飾された変異体又は改質されたタンパク質変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、Bacillus、Pseudomonas、Humicola、Fusarium、Thielavia、Acremonium由来のセルラーゼ、例えば、Humicola insolens、Myceliophthora thermophila、及びFusarium oxysporumから生成される、糸状菌セルラーゼが挙げられる。
【0114】
市販のセルラーゼとしては、Celluzyme(登録商標)及びCarezyme(登録商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(登録商標)及びPuradax HA(登録商標)(Genencor International Inc.)、並びにKAC−500(B)(登録商標)(花王)が挙げられる。
【0115】
セルラーゼとしては、エンド−ベータ−1,4−グルカナーゼ活性(E.C.3.2.1.4)を示す微生物由来のエンドグルカナーゼを挙げることができ、Bacillus属の種AA349のメンバーの内因性細菌ポリペプチド、及びこれらの混合物が含まれる。好適なエンドグルカナーゼは、商品名Celluclean(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))で販売されている。
【0116】
本組成物は、17kDa〜30kDaの分子量を有する、グリコシルヒドロラーゼのファミリー45に属する洗浄セルラーゼ、例えば、Biotouch(登録商標)NCD、DCC、及びDCL(AB Enzymes,Darmstadt,Germany)の商標名で販売されるエンドグルカナーゼを含み得る。
【0117】
Whitezyme(登録商標)等の好適なセルラーゼはまた、キシログルカナーゼ活性も呈し得る。
【0118】
リパーゼ。本組成物は、リパーゼを含み得る。好適なリパーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のものが挙げられる。化学修飾された変異体又は改質されたタンパク質変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、Humicola(別名Thermomyces)からのリパーゼ、例えば、H.lanuginosa(T.lanuginosus)からの、又はH.insolensからのリパーゼ、Pseudomonasリパーゼ、例えば、P.alcaligenesからの、又はP.pseudoalcaligenes、P.cepacia、P.stutzeri、P.fluorescens、Pseudomonas SD 705株、P.wisconsinensisからのPseudomonasリパーゼ、Bacillusリパーゼ、例えば、B.subtilis、B.stearothermophilus、又はB.pumilusからのBacillusリパーゼが挙げられる。
【0119】
このリパーゼは、「第1サイクルのリパーゼ」とすることができ、任意で、T231R及びN233Rの突然変異体を含む、Thermomyces lanuginosus由来の野生型リパーゼの変異型であってよい。野生型配列は、Swiss−protの受け入れ番号Swiss−ProtO59952の、(子嚢菌(好温性糸状菌(Humicola lanuginosa))由来の)269個のアミノ酸(アミノ酸23〜291)である。好適なリパーゼとしては、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)製の、Lipex(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商標名で販売のものが挙げられる。
【0120】
本組成物は、野生型のアミノ酸と90%超の相同性を有し、T231及び/又はN233、任意でT231R及び/又はN233Rの置換を含む、Thermomyces lanuginosa(O59952)リパーゼの変異型を含み得る。
【0121】
キシログルカナーゼ:好適なキシログルカナーゼ酵素は、キシログルカン基質及び非晶質セルロース基質の双方に対しての酵素活性を有し得る。この酵素は、グリコシドヒドロラーゼ(GH)ファミリー5、12、44、又はファミリー74から選択されるグリコシドヒドロラーゼであってよい。GHファミリー44から選択されるグリコシドヒドロラーゼが、特に好適である。GHファミリー44から選択される好適なグリコシドヒドロラーゼは、Paenibacillus polyxyma(ATCC 832)由来のXYG1006グリコシドヒドロラーゼ、及びその変異型である。
【0122】
ペクチン酸リアーゼ:好適なペクチン酸リアーゼは、Pectawash(登録商標)、Pectaway(登録商標)、及びX−Pect(登録商標)の商標名で販売(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark)製)の、Bacillus由来のペクチン酸リアーゼの野生型若しくは変異型(CAF05441、AAU25568)のいずれかである。
【0123】
マンナナーゼ:好適なマンナナーゼは、Mannaway(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))及びPurabrite(登録商標)(Genencor International Inc.(Palo Alto,California))の商標名で販売されている。
【0124】
漂白酵素:好適な漂白酵素としては、酸化還元酵素、例えば、グルコースオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、又は炭水化物オキシダーゼ等のオキシダーゼ;オキシゲナーゼ;カタラーゼ;ハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼ、又はマンガンペルオキシダーゼのような、ペルオキシダーゼ;ジオキシゲナーゼ;又はラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)が挙げられる。好適な市販製品は、Novozymesより、Guardzyme(登録商標)及びDenilite(登録商標)の商標名で販売されている。追加的な有機化合物、特に芳香族化合物を、漂白酵素と組み合わせることが有利であり得、これらの化合物は、漂白酵素と相互作用して、酸化還元酵素の活性を増強する(増強剤)か、又は酸化酵素と汚れとの間の、典型的には大きく異なる酸化還元電位にわたる、電子流を促進する(媒介剤)。
【0125】
他の好適な漂白酵素としては、エステル基質及び過酸素源からの、過酸の形成を触媒する、ペルヒドロラーゼが挙げられる。好適なペルヒドロラーゼとしては、Mycobacterium smegmatisのペルヒドロラーゼの変異型、いわゆるCE−7ペルヒドロラーゼの変異型、及びペルヒドロラーゼ活性を保有する野生型subtilisin Carlsbergの変異型が挙げられる。
【0126】
クチナーゼ:好適なクチナーゼは、E.C.クラス3.1.1.73によって定義され、任意で、Fusarium solani、Pseudomonas Mendocina、又はHumicola Insolensのうちの1つに由来する野生型と、少なくとも90%、若しくは95%、又は最も任意で少なくとも98%の相同性を呈する。
【0127】
相同性。2つのアミノ酸配列の相関性は、「相同性」というパラメータによって表わされる。本発明の目的では、2つのアミノ酸配列のアラインメントは、EMBOSSパッケージ(http://emboss.org)バージョン2.8.0.からのNeedleプログラムを使用することにより、決定される。ニードルプログラムは、Needleman,S.B.and Wunsch,C.D.(1970)J.Mol.Biol.48,443〜453に記載のグローバルアラインメントアルゴリズムを実行する。使用される置換マトリクスは、BLOSUM62であり、ギャップ開始ペナルティは10、ギャップ伸長ペナルティは0.5である。
【0128】
布地柔軟剤:好適な布地柔軟化剤としては、粘土、シリコーン、及び/又は四級アンモニウム化合物が挙げられる。好適な粘土としては、モンモリロナイト粘土、ヘクトライト粘土、及び/又はラポナイト粘土が挙げられる。好適な粘土は、モンモリロナイト粘土である。好適なシリコーンとしては、アミノシリコーン及び/又はポリジメチルシロキサン(PDMS)が挙げられる。好適な布地柔軟剤は、モンモリロナイト粘土及びPDMSを含む粒子等の粘土及びシリコーンを含む粒子である。
【0129】
凝集剤:好適な凝集剤としては、例えば300,000Da〜900,000Daの平均分子量を有する、ポリエチレンオキシドが挙げられる。
【0130】
抑泡剤:好適な抑泡剤としては、シリコーン、及び/又はステアリン酸等の脂肪酸が挙げられる。
【0131】
香料:好適な香料としては、香料マイクロカプセル、シッフ塩基香料/ポリマー複合体を含むポリマー支援型香料送達システム、デンプンにカプセル化された香料のアコード、香料充填ゼオライト、ブルーミング香料のアコード、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。好適な香料マイクロカプセルは、メラミンホルムアルデヒド系であり、典型的には、メラミンホルムアルデヒドを含むシェルによってカプセル化される香料を含む。そのような香料マイクロカプセルは、ポリビニルホルムアミド(PVF)及び/又はカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(catHEC)等のカチオン性材料及び/又はカチオン性前駆体材料をシェル内に含むことが、大いに好適であり得る。
【0132】
審美剤:好適な審美剤粒子としては、ソープリング、層状審美粒子、ゼラチンビーズ、炭酸塩及び/又は硫酸塩のスペックル、色土粒子、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0133】
洗濯洗剤粒子を形成する方法:
本発明の洗濯洗剤粒子、又は色相粒子を形成する1つの方法は、粘土担体を提供する工程と、前記担体を回転ドラム又は他の好適な機械装置に投入する工程とを含む。
【0134】
次いで、色相剤又は着色剤を、任意で好適な希釈剤と共に回転ドラム内の粘土担体に添加する。色相剤は、材料を容器に添加するための任意の従来の手段を用いてドラムに添加してよい。例えば、色相剤は、ドラムに噴霧してよい。これによって、色相剤が粘土担体と接触して、洗濯洗剤粒子又は色相粒子を形成する。色相剤は、粘土担体上及び/粘土担体又は内に実質的に均一なコーティングを提供することができる。得られる色相粒子は、0.01%〜10%、より好ましくは0.1%〜5%の最終的なカラー・オン・スペックル負荷(color-on-speckle loading)を有し得る。
【0135】
次いで、色相粒子を乾燥させてよい。乾燥は、粒子状材料を乾燥させるための任意の従来の手段によって行ってよい。
【0136】
本明細書に記載する色相粒子を調製するための一般的な方法は、本発明の範囲を限定するものであると解釈されるものではない。別の処理方法によって色相剤と粘土担体とを組み合わせて、本明細書に記載する一般的な方法によって及び当業者に周知の等価な方法によって作製される色相粒子として、類似の染み汚れをつけない特性に加えて他の望ましい特徴を示す色相粒子を作製することも可能であるはずである。例えば、粘土担体と色相剤とを一工程で組み合わせることが可能であり得る。
【0137】
布地の洗濯方法:布地の洗濯方法は、典型的に、組成物を水と接触させて洗浄液を形成する工程と、上記洗浄液中で布地を洗濯する工程とを含み、典型的に、上記洗浄液の温度は、0℃超、且つ90℃以下、又は60℃以下、又は40℃以下、又は30℃以下、又は20℃以下、又は10℃以下、又は更には8℃以下である。布地は、洗濯洗剤組成物を水と接触させる前、又は後、又は同時に、水と接触させてよい。組成物は、前処理の用途で使用することができる。
【0138】
典型的には、洗浄液は、洗浄液中の洗濯洗剤組成物の濃度が、0g/L超〜10g/L、又は1g/L以上且つ9g/L以下、又は8.0g/L以下、又は7.0g/L以下、又は6.0g/L以下、又は4g/L以下、又は更には3.0g/L以下、又は更には2.5g/L以下であるような量で洗濯洗剤を水に接触させることによって形成される。
【0139】
布地を洗濯する方法は、頂部充填式、若しくは前側充填式自動洗濯機で実施することができ、又は手洗い洗濯用途で使用することができる。これらの用途では、形成される洗浄液、及び洗浄液中の洗濯洗剤組成物の濃度は、主要洗浄サイクルのものである。洗浄液の容積を決定する際には、いずれかの任意のすすぎ工程中のいずれの水の投入量も含まれることはない。
【0140】
洗浄液は、70リットル以下の水、55リットル以下の水、40リットル以下の水、又は30リットル以下、又は20リットル以下、又は10リットル以下、又は8リットル以下、又は更には6リットル以下の水を含んでよい。洗浄液は、0超〜15リットル、又は2リット以上且つ12リットル以下、又は更に8リットル以下の水を含み得る。
【0141】
典型的には、洗浄液1リットル当たり、0.01kg〜2kgの布地が、その洗浄液中に投与される。典型的には、洗浄液1リットル当たり、0.01kg以上、又は0.05kg以上、又は0.07kg以上、又は0.10kg以上、又は0.15kg以上、又は0.20kg以上、又は0.25kg以上の布地が、その洗浄液中に投与される。
【0142】
任意で、150g以下、100g以下、50g以下、又は45g以下、又は40g以下、又は35g以下、又は30g以下、又は25g以下、又は20g以下、又は更には5g以下、又は更には10g以下の組成物を水と接触させて、洗浄液を形成する。
【実施例】
【0143】
実施例1:好適な顆粒状洗濯洗剤組成物:
【0144】
【表1】
【0145】
実施例2:粒子を形成する方法
サンプル1−0:ナトリウムベントナイト大粒子
天然ナトリウムベントナイト顆粒(AMCOL(登録商標))を、試験におけるレファレンスとして入手した状態のまま用いた(典型的に、最大2%>1400μm、60%〜70%>425μm、最大3%<180μm)。
【0146】
サンプル1−1:本発明の色相剤であるナトリウムベントナイト大粒子
染料は、本発明に係る構造を有する色相剤である。
【0147】
1.入手した状態のままの96.2gの天然ナトリウムベントナイト材料(AMCOL(登録商標))(典型的に、最大2%>1400μm、60%〜70%>425μm、最大3%<180μm)をタンブルミキサーのドラムに入れた。以下に詳述する再取り込み工程を除いて、全手順についてドラムを回転させ続けた。
2.4.6の色値を有する本発明の色相剤溶液を3.80g量り取った。
3.次いで、ドラムを回転させながら、本発明の色相剤溶液の一部を粘土担体材料に噴霧した。
4.ドラムを停止させ、壁/バッフルに固着している任意の材料(色相剤又は固体)を掻き落とし、バルクに再取り込みし、混合物を再度混転させて、壁の残留物を最小限に抑えながら噴霧した最初の部分が担体全体に確実に均質に塗布されるようにした。
5.次いで、残りの本発明の色相剤溶液を噴霧し、工程3及び4に従って複数の部分に均質に広げた。
6.次いで、このように作製した色相粒子を、ふた無しのプラスチックビーカー内で放置して一晩乾燥させた。
(最終水分重量%=3.95%)
【0148】
サンプル1−2:本発明の色相剤であるベントナイト小粒子
染料は、本発明に係る構造を有する色相剤である。
【0149】
1.入手した状態のままの天然ナトリウムベントナイト材料(AMCOL(登録商標))(典型的に、最大2%>1400μm、60%〜70%>425μm、最大3%<180μm)をコーヒーグラインダー(Braun)を用いて粉砕して、平均粒径を減少させた。106μmの篩には保持されるが212μmの篩は通過した、得られたナトリウムベントナイト材料96.2gをタンブルミキサーのドラムに入れた。
2.4.6の色値を有する本発明の色相剤溶液を3.80g量り取った。
3.次いで、ドラムを回転させながら、本発明の色相剤溶液の一部を粘土担体材料に噴霧した。
4.ドラムを停止させ、壁/バッフルに固着している任意の材料(色相剤又は固体)を掻き落とし、バルクに再取り込みし、混合物を再度混転させて、壁の残留物を最小限に抑えながら噴霧した最初の部分が担体全体に確実に均質に塗布されるようにした。
5.次いで、残りの本発明の色相剤を噴霧し、工程3及び4に従って複数の部分に均質に広げた。
6.次いで、このように作製した色相粒子を、ふた無しのプラスチックビーカー内で放置して一晩乾燥させた。
(最終水分重量%=〜4%)
【0150】
サンプル1−3:本発明の色相剤である炭酸ナトリウム粒子
染料は、本発明に係る構造を有する色相剤である。
【0151】
1.入手した状態のままの炭酸ナトリウム顆粒等級材料(Tata)96.2gをタンブルミキサーのドラムに入れた。以下に詳述する再取り込み工程を除いて、全手順についてドラムを回転させ続けた。
2.4.6の色値を有する本発明の色相剤溶液3.80gを量り取った。
3.次いで、ドラムを回転させながら、本発明の色相剤溶液の一部を炭酸ナトリウム担体材料に噴霧した。
4.ドラムを停止させ、壁/バッフルに固着している任意の材料(色相剤又は固体)を掻き落とし、バルクに再取り込みし、混合物を再度混転させて、壁の残留物を最小限に抑えながら噴霧した最初の部分が担体全体に確実に均質に塗布されるようにした。
5.次いで、残りの本発明の色相剤を噴霧し、工程3及び4に従って複数の部分に均質に広げた。
6.次いで、このように作製した色相粒子を、ふた無しのプラスチックビーカー内で放置して一晩乾燥させた。
(最終水分重量<1%)
【0152】
サンプル1−4 Liquitint(登録商標)バイオレットDDナトリウムベントナイト大粒子
1.入手した状態のままの88.6gの天然ナトリウムベントナイト材料(AMCOL(登録商標))(典型的に、最大2%>1400μm、60%〜70%>425μm、最大3%<180μm)をタンブルミキサーのドラムに入れた。以下に詳述する再取り込み工程を除いて、全手順についてドラムを回転させ続けた。
2.4.5の色値を有するLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液(Milliken,Spartanburg,SC)11.4gを量り取った。この量のLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液は、3.8gの本発明の色相剤溶液の強度と一致している必要がある。この決定は、1Lの脱イオン水中100mgの入手した状態のままの材料を、紫外・可視分光法によって540nmで吸光度を測定することによって行った。
3.次いで、ドラムを回転させながら、Liquitint(登録商標)バイオレットDD溶液の一部を粘土担体材料に噴霧した。
4.ドラムを停止させ、壁/バッフルに固着している任意の材料(色相剤又は固体)を掻き落とし、バルクに再取り込みし、混合物を再度混転させて、壁の残留物を最小限に抑えながら噴霧した最初の部分が担体全体に確実に均質に塗布されるようにした。
5.次いで、残りのLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液を噴霧し、工程3及び4に従って複数の部分に均質に広げた。
6.次いで、このように作製した色相粒子を、ふた無しのプラスチックビーカー内で放置して一晩乾燥させた。
(最終水分重量%=3.95%)
【0153】
サンプル1−5 Liquitint(登録商標)バイオレットDD炭酸ナトリウム粒子
1.入手した状態のままの炭酸ナトリウム顆粒等級材料(Tata)96.2gをタンブルミキサーのドラムに入れた。以下に詳述する再取り込み工程を除いて、全手順についてドラムを回転させ続けた。
2.4.5の色値を有するLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液(Milliken,Spartanburg,SC)11.4gを量り取った。この量のLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液は、3.8gの本発明の色相剤溶液の強度と一致している必要がある。この決定は、1Lの脱イオン水中100mgの入手した状態のままの材料を、紫外・可視分光法によって540nmで吸光度を測定することによって行った。
3.次いで、ドラムを回転させながら、Liquitint(登録商標)バイオレットDD溶液の一部を炭酸ナトリウム担体材料に噴霧した。
4.ドラムを停止させ、壁/バッフルに固着している任意の材料(色相剤又は固体)を掻き落とし、バルクに再取り込みし、混合物を再度混転させて、壁の残留物を最小限に抑えながら噴霧した最初の部分が担体全体に確実に均質に塗布されるようにした。
5.次いで、残りのLiquitint(登録商標)バイオレットDD溶液を噴霧し、工程3及び4に従って複数の部分に均質に広げた。
6.次いで、このように作製した色相粒子を、ふた無しのプラスチックビーカー内で放置して一晩乾燥させた。
(最終水分重量%=9.58%)
【0154】
実施例3:洗剤組成物中の粒子の斑点状染み汚れ評価
下の表に示す基本配合を試験するために、合計6つの固体粒子状洗濯洗剤組成物を作製する。次いで、色相粒子を組成物に混合した。5つの組成物は、様々な色相粒子、サンプル1−1〜1−5を1%含有し、一方、サンプル1−0は、色相剤無しで天然ナトリウムベントナイト粒子を1%含有する。
【0155】
【表2】
【0156】
各比較のために、30×30cmの綿布地見本を、完全に飽和するまで水に浸漬させた(20℃、水の硬度:1.36mM(3:1 Ca
2+:Mg
2+モル比))。過剰な水を手で絞りきった。各布地見本をホイル基材上に置き、1%色相粒子を含有する最終製品30gを見本上に置き、広げて、確実に全体を覆った。見本を16時間周囲条件下で放置し、清浄な水に浸漬する(約10回)ことによって過剰な製品をすすぎ落とした。実験を3回繰り返した。次いで、布地の写真を撮影し、専門採点者によって目視評価した。各実験から得られた6枚の布地を、染料の斑点形成の程度の観点で採点した。最も斑点の多かった布地が6点になるように、最も斑点の少なかった布地を1点、2番目に少なかった布地を2点等とした。次いで、3つの繰り返し物について結果を平均し、以下の表に報告する。
【0157】
【表3】
【0158】
実施例4:使用中の布地への色相付着評価
下の表に示す基本配合を試験するために、合計6つの固体粒子状洗濯洗剤組成物を作製する。次いで、色相粒子を組成物に混合した。5つの組成物は、様々な色相粒子、サンプル1−1〜1−5を1%含有し、一方、サンプル1−0は、色相剤無しで天然ナトリウムベントナイト粒子を1%含有する。
【0159】
【表4】
【0160】
以下の典型的な条件を用いて、テリータオル及び綿ニット布地(Equest)の洗浄をシミュレートするTergotometer装置(Copley Model 800)で各組成物の実験を行った:水0.8L中1.6g、用量2000ppm、浴温度20℃、水の硬度1.36mM(3:1 Ca
2+:Mg
2+モル比)、洗浄時間15分間)。布地を5分間かけて1回すすぎ、暗条件下で周囲条件にて乾燥させた。各洗濯桶には、各種類の3枚の布地が入っており、試験を3回繰り返し、結果を平均した。
【0161】
D65照明、観察者10°、及びUVフィルタを除いたHunter LabScan XE反射分光光度計を用いて、各布地におけるL
*、a
*及びb
*、並びにWI CIE値を測定する。「L」は、サンプル中の白色又は黒色の量の尺度であり、より高い「L」値はより明るい色のサンプルであることを示す。サンプル中の赤色又は緑色の量の尺度は、「a
*」値で測定される。サンプル中の青色又は黄色の量の尺度は、「b
*」値で測定され、より低い(より負である)b
*値は、サンプルがより青色であることを示す。WI CIEは、白色度の尺度であり、値が大きいほど白色度が高いことを示す。下の表は、各サンプル対色相無しコントロール(サンプル1−0)についてのWI CIEの差を示す。
【0162】
【表5】
* このサンプル粒子とサンプル1−0とのWI CIEの差は、統計的に有意である(α=0.05)。
# このサンプル粒子とサンプル1−1とのWI CIEの差は、統計的に有意である(α=0.05)。
【0163】
考察:
本発明の色相剤ベントナイト粒子(サンプル1−1及び1−2)は、比較例のLiquitint(登録商標)バイオレットDDベントナイト粒子(サンプル1−4)よりも少ない斑点を示す。本発明の色相剤ベントナイト粒子(サンプル1−1及び1−2)は、色相無しコントロール(サンプル1ー0)に対してWI CIEの統計的に有意な増加を示し、比較例のLiquitint(登録商標)バイオレットDDベントナイト粒子(サンプル1−4)に対してWI CIEの統計的に有意な増加をもたらす。また、本発明の色相剤ベントナイト粒子(サンプル1−1及び1−2)は、本発明の色相剤である炭酸塩粒子(サンプル1−3)及びLiquitint(登録商標)バイオレットDD炭酸塩粒子(サンプル1−5)よりも少ない斑点を提供する。
【0164】
実施例5 様々なベントナイト粉末を含む粒子の染み汚れ特性
様々な種類のベントナイト粘土粉末を試験して、本発明の色相剤の染み汚れ特性を評価した。粘土粉末は、部分活性化ベントナイト粉末及び天然ナトリウムベントナイト粉末を含み、これらは両方、AMCOLによって提供された。「活性化」等級は、Ca−ベントナイトをソーダ灰で処理することによって得られる。「天然」ベントナイト等級は、天然Na−ベントナイトである。
【0165】
以下の試験手順を用いて色相粒子を作製した:
1.30gのベントナイト粉末を、小型フードプロセッサに量り入れた。
2.所望の量の色相剤又は着色剤を小型ビーカーに量り分け、7.2gの脱イオン水で希釈した。
3.次いで、着色溶液を少しずつ粉末にブレンドした。粉末が凝集し始めた場合、乾燥するまでサンプルを60℃のオーブンに入れた。次いで、フードプロセッサで粉砕した。最終的な粉末をNo.25の篩に通した。
4.試験した材料を下の表にまとめる。
【0166】
【表6】
【0167】
以下の試験手順を用いて、2回の測定で、洗剤の非存在下における色相粒子の布地染み汚れを評価した:
1.試験布地片(100%白色綿布地)を、36×24×6cmの寸法を有するプラスチックの桶内に広げた。布地片を、長さ36cm、幅24cmに切断した。
2.0.5リットルの冷(室温)水道水を桶に添加した。
3.上記表の色相粒子2gを試験布地に均一に振りかけた。
4.90分後、桶の中で布地を冷水道水で2回すすぎ、空気乾燥させた。
5.任意の目に見える染み汚れについて布地を評価した。
【0168】
試験結果を下の表5に示す。
【0169】
【表7】
【0170】
試験結果は、等価又は等価に近い色負荷について、部分活性化ベントナイトにおける本発明の色相剤の染み汚れは、部分活性化ベントナイトと天然ナトリウムベントナイトとの50/50ブレンド及び天然ナトリウムベントナイトのみにおける本発明の色相剤の染み汚れよりも著しく悪かったことを示している。染み汚れの差は、様々な粒子における染料負荷の小さな差によって説明できるよりも遥かに大きかった。したがって、天然ベントナイトを含有する色相粒子を用いると、目に見える染み汚れが遥かに少なかった。
【0171】
表5における試験結果は、本発明の色相剤で着色された天然ベントナイト粘土材料が、本明細書に記載の布地試料及び試験方法において、本発明の色相剤で着色された合成ベントナイト粘土材料よりも少ない染み汚れをもたらすことを示すが、本発明の色相剤は、天然及び合成の粘土材料の両方の着色において用いるのに好適であると認識すべきである。合成ベントナイト材料を用いて観察された染み汚れの量は、洗濯洗剤組成物、又は少なくとも1つの色相剤を含むことが望ましい他の組成物における、該合成ベントナイト材料の使用を除外するものではない。特定の材料の選択は、配合される組成物及びその最終用途に依存し得る。
【0172】
本明細書の全体を通じて与えられるすべての最大の数値限定は、あらゆるそれよりも小さい数値限定を、そうしたより小さい数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように包含するものと理解すべきである。本明細書全体を通して記載される全ての最小数値限定は、あらゆるそれよりも高い数値限定を、そうしたより高い数値限定あたかも本明細書に明示的に記載されているかのように包含する。本明細書全体を通して記載される全ての数値範囲は、このようなより広い数値範囲内のあらゆるより狭い数値範囲を、このようなより狭い数値範囲があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように包含する。
【0173】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
【0174】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てが明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0175】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。