特許第6105123号(P6105123)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6105123
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】非常用エレベータの電源制御装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/02 20060101AFI20170316BHJP
   B66B 1/34 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   B66B5/02 R
   B66B1/34 A
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-84646(P2016-84646)
(22)【出願日】2016年4月20日
【審査請求日】2016年4月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 泰明
【審査官】 三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−091765(JP,U)
【文献】 特開昭62−088789(JP,A)
【文献】 特開2005−126171(JP,A)
【文献】 特開2005−096881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 5/00−5/02
B66B 1/00−1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの制御電源を操作するための制御電源操作スイッチが乗場に設けられ、エレベータの制御モードを消防運転モードに切り替える消防運転スイッチがかご内に設けられた非常用エレベータの電源制御装置であって、
主電源と制御電源用トランスの1次側との間に制御電源用接触器の接点が接続され、該接点のオンにより前記制御電源用トランスの2次側から制御電源を出力する制御電源供給回路と、
前記主電源と制御電源用継電器のコイルとの間に制御電源操作用ヒューズと前記制御電源操作スイッチとが直列に接続された制御電源操作スイッチ入力回路と、
前記主電源と前記制御電源用接触器のコイルとの間に、前記制御電源用継電器の接点と、前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点とが並列に接続された制御電源切り替え回路と、を備えることを特徴とする非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項2】
前記主電源と消防運転スイッチ入力継電器のコイルとの間に前記消防運転スイッチが接続された消防運転スイッチ入力回路と、
前記主電源と消防運転継電器のコイルとの間に前記消防運転スイッチ入力継電器の接点が接続された消防運転時電源制御回路と、をさらに備え、
前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点は、前記消防運転継電器の接点であることを特徴とする請求項1に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項3】
前記消防運転スイッチ入力回路と前記消防運転時電源制御回路は、1次側が前記主電源に接続される非常用トランスの2次側に並列に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項4】
前記消防運転スイッチ入力継電器の接点の状態を表す第1の接点信号と前記消防運転継電器の接点の状態を表す第2の接点信号との不整合を検出する検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項5】
前記消防運転スイッチは、1次消防運転スイッチと2次消防運転スイッチとを含み、
前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点は、前記1次消防運転スイッチと前記2次消防運転スイッチの少なくとも一方が操作されるとオンすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項6】
前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点は、並列接続された複数の接点を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項7】
前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点は、直列接続された複数の接点を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項8】
エレベータの安全回路を動作させる安全回路操作スイッチが前記乗場にさらに設けられ、
前記制御電源用トランスの2次側と安全回路操作用継電器のコイルとの間に安全回路操作スイッチ電源用ヒューズと前記安全回路操作スイッチとが直列に接続された安全回路操作用回路と、
前記制御電源用トランスの2次側と前記安全回路との間に、前記安全回路操作用継電器の接点と、前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点とが並列に接続された安全回路用電源供給回路と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項9】
前記制御電源操作スイッチ入力回路の前記制御電源操作用ヒューズと前記制御電源操作スイッチに対し、前記消防運転スイッチの操作に応じてオフする接点がさらに直列に接続されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の非常用エレベータの電源制御装置。
【請求項10】
エレベータの制御電源を操作するための制御電源操作スイッチが乗場に設けられ、エレベータの制御モードを消防運転モードに切り替える消防運転スイッチがかご内に設けられた非常用エレベータの電源制御装置であって、
前記制御電源操作スイッチの操作に応じてオンする接点に対して並列に、前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点が接続されていることを特徴とする非常用エレベータの電源制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、非常用エレベータの電源制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非常用エレベータは、消火活動が困難なビル火災などが発生した場合に、消防隊による消火作業や建物内に残された人の救助作業などに使用する目的で設置されている。非常用エレベータは、従来、耐火構造の床および壁で囲まれた機械室内に巻上機や制御盤などを設置していた。一方、近年では機械室を設けずに昇降路内に巻上機や制御盤を設置するエレベータが主流になりつつあり、非常用エレベータにおいても、このような機械室のないエレベータを適用することが検討されている。
【0003】
機械室のないエレベータは、昇降路内に制御盤を設置するため、保守点検時などに制御電源を操作する場合に、制御盤の内部に設けられている電源ブレーカを直接操作できない。このため、乗場の階床表示器の裏側などに制御電源操作スイッチを設け、この制御電源操作スイッチを操作することで、エレベータの制御電源を操作できるようにしている。
【0004】
非常用エレベータに対して機械室のないエレベータを適用した場合、消火用水の散布などにより乗場に設けた制御電源操作スイッチが地絡することも想定される。この場合、過電流防止のために設けられているヒューズが溶断し、制御電源操作スイッチがオンの状態であっても制御電源が供給されず、非常用エレベータが動作しなくなる。非常用エレベータは、消火作業などを行う際に確実に動作することが求められるため、非常用エレベータに対して機械室のないエレベータを適用するにあたっては、消火用水の散布などにより乗場に設けた制御電源操作スイッチが地絡した場合について、有効な対策を講じることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5349743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、乗場に設けた制御電源操作スイッチが地絡した場合にも制御電源の供給を可能にする非常用エレベータの電源制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の電源制御装置は、エレベータの制御電源を操作するための制御電源操作スイッチが乗場に設けられ、エレベータの制御モードを消防運転モードに切り替える消防運転スイッチがかご内に設けられた非常用エレベータの電源制御装置である。この電源制御装置は、制御電源供給回路と、制御電源操作スイッチ入力回路と、制御電源切り替え回路と、を備える。制御電源供給回路は、主電源と制御電源用トランスの1次側との間に制御電源用接触器の接点が接続され、該接点のオンにより前記制御電源用トランスの2次側から制御電源を出力する。制御電源操作スイッチ入力回路は、前記主電源と制御電源用継電器のコイルとの間に前記制御電源操作スイッチと制御電源操作用ヒューズとが直列に接続されている。制御電源切り替え回路は、前記主電源と前記制御電源用接触器のコイルとの間に、前記制御電源用継電器の接点と、前記消防運転スイッチの操作に応じてオンする接点とが並列に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、比較例の電源制御装置の構成図である。
図2図2は、第1の実施形態の電源制御装置の構成図である。
図3図3は、第1の実施形態の電源制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。
図4図4は、第2の実施形態の電源制御装置の構成図である。
図5図5は、第3の実施形態の電源制御装置の構成図である。
図6図6は、第4の実施形態の電源制御装置の構成図である。
図7図7は、接点信号の不整合を検出する処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第5の実施形態の電源制御装置の構成図である。
図9図9は、第6の実施形態の電源制御装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の非常用エレベータの電源制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態の電源制御装置は、消火用水の散布などにより乗場の制御電源操作スイッチが地絡した場合でも、かご内の消防運転スイッチの操作に応じて制御電源を供給できるようにし、消防隊による消火作業などが行われる場合に非常用エレベータを確実に動作できるように構成したものである。
【0010】
<比較例>
まず、具体的な実施形態の説明に先立ち、非常用エレベータに対して機械室のないエレベータを適用した場合の電源制御装置の一般的な構成を比較例として説明する。
【0011】
図1は、比較例の電源制御装置100の構成図である。客先から供給される主電源1は、主電源ブレーカ2とインバータ用接触器(電磁接触器)MCの接点3とを介して、インバータ4の入力に接続されている。インバータ4の出力は、巻上機5のモータに接続されている。また、かご6とカウンターウェイト7とを繋ぐ主ロープ8が、巻上機5のシーブに架けられている。インバータ4は、主電源ブレーカ2とインバータ用接触器MCの接点3がオンされている状態で、制御電源の供給により動作する制御用マイコン9からの制御指令に応じて、主電源1を電力変換して巻上機5のモータを駆動制御する。これにより、主ロープ8が送り動作されてかご6が昇降路内を昇降する。なお、インバータ用接触器MCの接点3は、制御電源の供給によってインバータ用接触器MCのコイル10が通電し、励磁されることによりオンされる。
【0012】
非常用エレベータに対する制御電源の供給は、電源制御装置100によって制御される。比較例の電源制御装置100は、制御電源供給回路101と、制御電源操作スイッチ入力回路102と、制御電源切り替え回路103とを備える。
【0013】
制御電源供給回路101は、主電源ブレーカ2の2次側と制御電源用トランス11の1次側とを制御電源用接触器(電磁接触器)1SCの接点12を介して接続し、制御電源用トランス11の2次側の出力を制御電源として供給する構成である。すなわち、制御電源供給回路101は、主電源1と制御電源用トランス11との間に制御電源用接触器1SCの接点12が接続され、主電源ブレーカ2がオンされている状態で、制御電源用接触器1SCの接点12がオンすることにより、制御電源用トランス11の2次側から制御電源を出力する。
【0014】
制御電源操作スイッチ入力回路102は、主電源ブレーカ2の2次側R相と制御電源用継電器(電磁リレー)1SCRのコイル13の一端側とを、制御電源操作用ヒューズ14aと乗場の制御電源操作スイッチ15とを介して接続し、制御電源用継電器1SCRのコイル13の他端側と主電源ブレーカ2の2次側S相とを制御電源操作用ヒューズ14bを介して接続した構成である。すなわち、制御電源操作スイッチ入力回路102は、主電源1と制御電源用継電器1SCRのコイル13との間に制御電源操作用ヒューズ14a,14bと乗場の制御電源操作スイッチ15とが直列に接続されている。
【0015】
制御電源切り替え回路103は、主電源ブレーカ2の2次側R相と制御電源用接触器1SCのコイル16の一端側とを、制御電源用継電器1SCRの接点(a接点)17aを介して接続し、制御電源用接触器1SCのコイル16の他端側と主電源ブレーカ2の2次側S相とを、制御電源用継電器1SCRの接点(a接点)17bを介して接続した構成である。すなわち、制御電源切り替え回路103は、主電源1と制御電源用接触器1SCのコイル16との間に制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bが接続されている。制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bは、乗場の制御電源操作スイッチ15の操作(オン操作)に応じてオンする接点である。
【0016】
以上のように構成される比較例の電源制御装置100では、主電源ブレーカ2がオンされている状態で、例えば非常用エレベータの保守点検時などに作業員が乗場の制御電源操作スイッチ15をオンすると、制御電源用継電器1SCRのコイル13が通電して励磁されることにより、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bがオンする。そして、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bがオンすると、制御電源用接触器1SCのコイル16が通電して励磁されることにより、制御電源用接触器1SCの接点12がオンする。これにより、制御電源用トランス11の2次側から制御電源が出力される。制御電源用トランス11の2次側から出力される制御電源は、制御用マイコン9をはじめ、非常用エレベータの各部の制御回路に供給される。
【0017】
ここで、例えば消火用水の散布などにより乗場の制御電源操作スイッチ15が設けられた機器(階床表示器など)に水が浸入し、制御電源操作スイッチ15が地絡した場合を考える。制御電源操作スイッチ入力回路102には、制御電源操作スイッチ15の地絡によって過電流が流れることによる機器の破損を防止するために、制御電源操作スイッチ15と直列に制御電源操作用ヒューズ14a,14bが設けられている。制御電源操作スイッチ15が地絡すると、この制御電源操作用ヒューズ14a,14bが溶断するため、制御電源操作スイッチ15をオンしても制御電源用継電器1SCRのコイル13が通電されず、結果として、制御用マイコン9をはじめ、非常用エレベータの各部の制御回路に制御電源が供給されなくなる。このため、非常用エレベータが動作しなくなり、消防隊による消火作業などに支障をきたす懸念がある。
【0018】
ところで、非常用エレベータにおいては、かご内に、エレベータの制御モードを消防運転モードに切り替える消防運転スイッチが設けられている。消防運転スイッチは、通常、2段階でのオン操作が可能なキースイッチとして構成され、1段目が1次消防運転スイッチ、2段目が2次消防運転スイッチとされている。1次消防運転スイッチがオンされると、エレベータの制御モードは1次消防運転モードに切り替わる。1次消防運転モードでは、乗場呼びが無効とされ、かご呼びのみに応じてかごの昇降が制御される。また、2次消防運転スイッチがオンされると、エレベータの制御モードは2次消防運転モードに切り替わる。2次消防運転モードでは、さらにかごや乗場のドアが開いているときに出力されるドア開放検出信号が無効とされ、ドアが開いた状態でもかごの昇降が許可される。
【0019】
非常用エレベータを使用して消火作業などを行う場合は、通常、かご内の消防運転スイッチがオンされる。そこで、実施形態の非常用エレベータの電源制御装置は、乗場の制御電源操作スイッチ15が地絡した場合でも、かご内の消防運転スイッチの操作に応じて制御電源を供給できるようにし、消防隊による消火作業などが行われる場合に、非常用エレベータを確実に動作できるようにしている。以下では、このような実施形態の非常用エレベータの電源制御装置の具体的な構成例について詳しく説明する。なお、以下の説明において、上述の比較例と同一の構成要素については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
【0020】
<第1の実施形態>
図2は、第1の実施形態の電源制御装置20Aの構成図である。本実施形態の電源制御装置20Aは、図2に示すように、制御電源供給回路21と、制御電源操作スイッチ入力回路22と、制御電源切り替え回路23と、消防運転スイッチ入力回路24と、消防運転時電源制御回路25とを備える。
【0021】
消防運転スイッチ入力回路24と消防運転時電源制御回路25は、1次側が非常用ブレーカ26を介して主電源ブレーカ2の2次側R相およびS相に接続された非常用トランス27の2次側に対し、並列に接続される。つまり、消防運転スイッチ入力回路24と消防運転時電源制御回路25は、非常用トランス27の2次側から電源供給されて動作する構成となっている。非常用トランス27の2次側と消防運転スイッチ入力回路24や消防運転時電源制御回路25との間には、消防運転スイッチ入力回路24や消防運転時電源制御回路25に過電流が流れないようにするための非常用ヒューズ28が設けられている。
【0022】
制御電源供給回路21は、比較例の電源制御装置100における制御電源供給回路101と同様の構成であり、主電源1と制御電源用トランス11との間に制御電源用接触器1SCの接点12が接続され、制御電源用接触器1SCの接点12がオンすることにより、制御電源用トランス11の2次側から制御電源を出力する。
【0023】
制御電源操作スイッチ入力回路22は、比較例の電源制御装置100における制御電源操作スイッチ入力回路102と同様の構成であり、主電源1と制御電源用継電器1SCRのコイル13との間に制御電源操作用ヒューズ14a,14bと乗場の制御電源操作スイッチ15とが直列に接続されている。
【0024】
制御電源切り替え回路23は、比較例の電源制御装置100における制御電源切り替え回路103に対し、消防運転継電器(電磁リレー)ESRの接点(a接点)29a,29bを制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bとそれぞれ並列に接続した構成である。すなわち、制御電源切り替え回路23は、主電源1と制御電源用接触器1SCのコイル16との間に、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと、消防運転継電器ESRの接点29a,29bとが並列に接続されている。消防運転継電器ESRの接点29a,29bは、後述の1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作(オン操作)に応じてオンする接点である。
【0025】
消防運転スイッチ入力回路24は、非常用トランス27の2次側と1次消防運転スイッチ入力継電器(電磁リレー)1EKRのコイル30とを、かご内の1次消防運転スイッチ31を介して接続し、非常用トランス27の2次側と2次消防運転スイッチ入力継電器(電磁リレー)2EKRのコイル32とを、かご内の2次消防運転スイッチ33を介して接続した構成である。すなわち、消防運転スイッチ入力回路24は、主電源1と1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRのコイル30および2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRのコイル32との間に、かご内の1次消防運転スイッチ31および2次消防運転スイッチ33が接続されている。
【0026】
消防運転時電源制御回路25は、非常用トランス27の2次側と消防運転継電器ESRのコイル34とを、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点(a接点)35および2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点(a接点)36を介して接続した構成である。1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35と2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36は、非常用トランス27の2次側と消防運転継電器ESRのコイル34との間に並列に接続されている。すなわち、消防運転時電源制御回路25は、主電源1と消防運転継電器ESRのコイル34との間に、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35および2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36が接続されている。
【0027】
以上のように構成される本実施形態の電源制御装置20Aでは、乗場の制御電源操作スイッチ15が地絡していない状態であれば、比較例の電源制御装置100と同様に、制御電源操作スイッチ15のオン操作に応じて、制御電源用トランス11の2次側から制御電源が出力される。また、本実施形態の電源制御装置20Aでは、乗場の制御電源操作スイッチ15が地絡した状態であっても、かご内の1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方がオン操作されると、制御電源用トランス11の2次側から制御電源が出力される。
【0028】
すなわち、1次消防運転スイッチ31がオン操作されると、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRのコイル30が通電して励磁されることにより、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35がオンする。また、2次消防運転スイッチ33がオン操作されると、2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRのコイル32が通電して励磁されることにより、2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36がオンする。そして、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35と2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36の少なくとも一方がオンすると、消防運転継電器ESRのコイル34が通電して励磁されることにより、消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオンする。したがって、乗場の制御電源操作スイッチ15の地絡により制御電源用継電器1SCRのコイル13が通電されず、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bがオンにならない状態になったとしても、消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオンすることで制御電源用接触器1SCのコイル16が通電して励磁される。これにより、制御電源用接触器1SCの接点12がオンし、制御電源用トランス11の2次側から制御電源が出力される。
【0029】
図3は、以上のような本実施形態の電源制御装置20Aの動作を説明するタイミングチャートである。図3に示すように、例えば消火用水の散布などにより乗場の制御電源操作スイッチ15が地絡すると、制御電源操作スイッチ15をオンしても制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bがオンされず、制御電源用接触器1SCの接点12がオンにならないために、制御電源が供給されない。しかし、1次消防運転スイッチ31または2次消防運転スイッチ33(図3では「消防運転スイッチ」と表記)がオンされると、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRまたは2次消防運転スイッチ入力継電器2EKR(図3では「消防運転スイッチ入力継電器」と表記)の接点35,36がオンとなり、消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオンとなる。これにより、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bがオフの状態であっても、制御電源用接触器1SCの接点12がオンとなって、制御電源用トランス11の2次側から制御電源が出力される。
【0030】
以上説明したように、本実施形態の電源制御装置20Aによれば、消火用水の散布などによって乗場の制御電源操作スイッチ15が地絡した場合であっても、かご内の1次消防運転スイッチ31または2次消防運転スイッチ33の操作によって、制御電源を供給することができる。したがって、消防隊による消火作業などが行われる場合に非常用エレベータを確実に動作させることができる。
【0031】
なお、本実施形態の電源制御装置20Aは、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作に応じてオンする接点の一例として、消防運転継電器ESRの接点29a,29bを制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと並列に接続している。しかし、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと並列に接続する接点は、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作に応じてオンする接点であればよく、消防運転継電器ESRの接点29a,29bに限らない。例えば、消防運転時電源制御回路25を設けずに、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35や2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36を制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと並列に接続する構成としてもよい。
【0032】
<第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態の電源制御装置20Bの構成図である。本実施形態の電源制御装置20Bでは、図4に示すように、消防運転時電源制御回路25における消防運転継電器ESRのコイル34と並列に、第2消防運転継電器(電磁リレー)ESR2のコイル40を接続している。また、制御電源切り替え回路23における消防運転継電器ESRの接点29a,29bと並列に、第2消防運転継電器ESR2の接点(a接点)41a,41bを接続している。すなわち、本実施形態では、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作に応じてオンする接点として、消防運転継電器ESRの接点29a,29bに加えて第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bが設けられている。そして、これら消防運転継電器ESRの接点29a,29bと第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bとが、それぞれ制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと並列に接続されている。本実施形態の電源制御装置20Bにおけるその他の構成は、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aと共通である。
【0033】
本実施形態の電源制御装置20Bでは、例えば、消防運転継電器ESRにコイル34の断線などのオフ故障が生じていたとしても、第2消防運転継電器ESR2が健全であれば、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方のオン操作に応じて第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bがオンするため、制御電源を供給可能として非常用エレベータを動作させることができる。また逆に、第2消防運転継電器ESR2にコイル40の断線などのオフ故障が生じていたとしても、消防運転継電器ESRが健全であれば、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方のオン操作に応じて消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオンするため、制御電源を供給可能として非常用エレベータを動作させることができる。消防運転継電器ESRと第2消防運転継電器ESR2の2重故障が生じることは極めて稀であり、本実施形態の電源制御装置20Bによれば、消防運転継電器ESRと第2消防運転継電器ESR2の一方がオフ故障しても、非常用エレベータを動作させることができる。
【0034】
<第3の実施形態>
図5は、第3の実施形態の電源制御装置20Cの構成図である。本実施形態の電源制御装置20Cでは、第2の実施形態と同様に、消防運転時電源制御回路25における消防運転継電器ESRのコイル34と並列に、第2消防運転継電器ESR2のコイル40を接続している。また、制御電源切り替え回路23における消防運転継電器ESRの接点29a,29bに対して直列に、第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bを接続している。すなわち、本実施形態では、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作に応じてオンする接点として、消防運転継電器ESRの接点29a,29bに加えて第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bが設けられている。そして、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと並列に接続された消防運転継電器ESRの接点29a,29bに対して、第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bを直列に接続している。本実施形態の電源制御装置20Cにおけるその他の構成は、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aと共通である。
【0035】
本実施形態の電源制御装置20Cでは、例えば、消防運転継電器ESRに接点29a,29bの溶着などのオン故障が生じていたとしても、第2消防運転継電器ESR2が健全であれば、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の双方がオフになると第2消防運転継電器ESR2の接点41a,41bがオフするため、制御電源の供給を遮断して非常用エレベータの動作を停止させることができる。また逆に、第2消防運転継電器ESR2に接点41a,41bの溶着などのオン故障が生じていたとしても、消防運転継電器ESRが健全であれば、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の双方がオフになると消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオフするため、制御電源の供給を遮断して非常用エレベータの動作を停止させることができる。消防運転継電器ESRと第2消防運転継電器ESR2の2重故障が生じることは極めて稀であり、本実施形態の電源制御装置20Cでは、消防運転継電器ESRと第2消防運転継電器ESR2の一方がオン故障しても、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33のオフ操作に応じて非常用エレベータの動作を停止させ、作業員の安全性を確保することができる。
【0036】
<第4の実施形態>
図6は、第4の実施形態の電源制御装置20Dの構成図である。本実施形態の電源制御装置20Dでは、図6に示すように、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35の状態を表す1EKR接点信号および2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36の状態を表す2EKR接点信号と、消防運転継電器ESRの接点29a,29bの状態を表すESR接点信号とが、制御用マイコン9に入力されている。そして、制御用マイコン9が、これら1EKR接点信号および2EKR接点信号とESR接点信号との不整合を検出する処理を実行し(検出手段)、不整合が検出された場合にエラーコードの登録および異常発報を行う。本実施形態の電源制御装置20Dにおけるその他の構成は、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aと共通である。
【0037】
図7は、本実施形態の電源制御装置20Dにおいて、制御用マイコン9により実行される接点信号の不整合を検出する処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、乗場の制御電源操作スイッチ15のオン操作に応じて制御用マイコン9に制御電源が供給されている状態で、制御用マイコン9が接点信号の不整合を検出する処理を実行することを想定している。
【0038】
制御用マイコン9は、まずステップS101において、1EKR接点信号、2EKR接点信号およびESR接点信号を入力する。そして、制御用マイコン9は、ステップS102において、1EKR接点信号または2EKR接点信号がオンとなっているか否か、すなわち、1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点35または2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点36がオンの状態であるか否かを判定する。
【0039】
ここで、1EKR接点信号または2EKR接点信号がオンとなっていれば(ステップS102:Yes)、制御用マイコン9は、次にステップS103において、ESR接点信号がオンとなっているか否か、すなわち、消防運転継電器ESRの接点29a,29bがオンの状態であるか否かを判定する。そして、ESR接点信号がオンとなっていれば(ステップS103:Yes)、制御用マイコン9は、ステップS104において、消防運転継電器ESRが正常に動作していると判定し、処理を終了する。
【0040】
一方、ESR接点信号がオフであれば(ステップS103:No)、制御用マイコン9は、ステップS105において、消防運転継電器ESRにオフ故障が生じていると判定する。そして、制御用マイコン9は、ステップS106において、消防運転継電器ESRのオフ故障を表すエラーコードを登録するとともに、ステップS107において、異常発報を行った後、処理を終了する。
【0041】
また、ステップS102において1EKR接点信号と2EKR接点信号がともにオフであれば(ステップS102:No)、制御用マイコン9は、次にステップS108において、ESR接点信号がオフとなっているか否かを判定する。そして、ESR接点信号がオフとなっていれば(ステップS108:Yes)、制御用マイコン9は、ステップS109において、消防運転継電器ESRが正常に動作していると判定し、処理を終了する。
【0042】
一方、ESR接点信号がオンであれば(ステップS108:No)、制御用マイコン9は、ステップS110において、消防運転継電器ESRにオン故障が生じていると判定する。そして、制御用マイコン9は、ステップS111において、消防運転継電器ESRのオン故障を表すエラーコードを登録するとともに、ステップS112において、異常発報を行った後、処理を終了する。
【0043】
以上のように、本実施形態の電源制御装置20Dによれば、制御用マイコン9が、1EKR接点信号および2EKR接点信号とESR接点信号との不整合を検出する処理を実行し、不整合が検出された場合にエラーコードの登録および異常発報を行うようにしているので、消防運転継電器ESRの故障などの異常が発生したときに、その異常を保守員などに認識させることができる。
【0044】
<第5の実施形態>
図8は、第5の実施形態の電源制御装置20Eの構成図である。本実施形態では、乗場の階床表示器の裏側などに、上述の制御電源操作スイッチ15に加えて、エレベータの安全回路45を動作させる安全回路操作スイッチ46がさらに設けられている。本実施形態の電源制御装置20Eは、消火用水の散布などにより安全回路操作スイッチ46が地絡した場合であっても、安全回路45に対して電源供給できるようにして、非常用エレベータの動作時に安全回路45が不用意に遮断されることを防止する。
【0045】
本実施形態の電源制御装置20Eでは、図8に示すように、制御電源用トランス11の2次側に、制御電源用ヒューズ47と安全回路操作スイッチ電源用ヒューズ48とが並列に接続されている。そして、制御電源用トランス11の2次側から制御電源用ヒューズ47を介して制御電源が供給され、安全回路操作スイッチ電源用ヒューズ48を介して安全回路操作スイッチ電源が供給される構成となっている。また、本実施形態の電源制御装置20Eは、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aの構成に加え、安全回路操作スイッチ電源が供給される安全回路操作用回路49と、制御電源が供給される安全回路用電源供給回路50とを備える。本実施形態の電源制御装置20Eにおけるその他の構成は、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aと共通である。
【0046】
安全回路操作用回路49は、制御電源用トランス11の2次側と安全回路操作用継電器(電磁リレー)CCSRのコイル51との間に、上述の安全回路操作スイッチ電源用ヒューズ48と乗場の安全回路操作スイッチ46とが直列に接続された構成である。
【0047】
安全回路用電源供給回路50は、制御電源用トランス11の2次側と安全回路45との間に、安全回路操作用継電器CCSRの接点(a接点)52と、消防運転継電器ESRの接点(a接点)53とが並列に接続された構成である。
【0048】
以上のように構成される本実施形態の電源制御装置20Eでは、乗場の安全回路操作スイッチ46が地絡していない状態であれば、安全回路操作スイッチ46のオン操作により安全回路操作用継電器CCSRのコイル51が通電して励磁されることにより、安全回路操作用継電器CCSRの接点52がオンする。これにより、安全回路45に対して制御電源が供給される。また、本実施形態の電源制御装置20Eでは、乗場の安全回路操作スイッチ46が地絡した状態であっても、かご内の1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方がオン操作されると、上述の第1の実施形態と同様に消防運転継電器ESRのコイル34が通電して励磁され、消防運転継電器ESRの接点53がオンする。これにより、安全回路45に対して制御電源が供給される。
【0049】
以上のように、本実施形態の電源制御装置20Eによれば、消火用水の散布などにより乗場の安全回路操作スイッチ46が地絡した場合であっても、かご内の1次消防運転スイッチ31または2次消防運転スイッチ33の操作によって、安全回路45に対する電源供給を行うことができ、非常用エレベータの動作時に安全回路45が不用意に遮断されることを有効に防止できる。
【0050】
<第6の実施形態>
図9は、第6の実施形態の電源制御装置20Fの構成図である。本実施形態の電源制御装置20Fでは、図9に示すように、制御電源操作スイッチ入力回路22の制御電源操作用ヒューズ14a,14bと乗場の制御電源操作スイッチ15に対し、消防運転継電器ESRの接点(b接点)55a,55bが直列に接続されている。この消防運転継電器ESRの接点55a,55bは、1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方の操作(オン操作)に応じてオフする接点である。本実施形態の電源制御装置20Fにおけるその他の構成は、上述した第1の実施形態の電源制御装置20Aと共通である。
【0051】
本実施形態の電源制御装置20Fでは、かご内の1次消防運転スイッチ31と2次消防運転スイッチ33の少なくとも一方がオン操作されると、制御電源操作スイッチ入力回路22における消防運転継電器ESRの接点55a,55bがオフするため、制御電源操作スイッチ入力回路22が切り離される。したがって、乗場の制御電源操作スイッチ15の地絡によって過電流が流れて他の回路に悪影響を及ぼすことを、より有効に防止することができる。
【0052】
以上述べた少なくとも一つの実施形態に係る非常用エレベータの電源制御装置によれば、乗場の制御電源操作スイッチが地絡した場合であっても、かご内の消防運転スイッチの操作に応じて制御電源を供給することができ、消防隊による消火作業などが行われる場合に非常用エレベータを確実に動作させることができる。
【0053】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0054】
1 主電源、9 制御用マイコン、11 制御電源用トランス、12 制御電源用接触器1SCの接点、13 制御電源用継電器1SCRのコイル、14a,14b 制御電源操作用ヒューズ、15 制御電源操作スイッチ、16 制御電源用接触器1SCのコイル、17a,17b 制御電源用継電器1SCRの接点、20A〜20F 電源制御装置、21 制御電源供給回路、22 制御電源操作スイッチ入力回路、23 制御電源切り替え回路、24 消防運転スイッチ入力回路、25 消防運転時電源制御回路、27 非常用トランス、29a,29b 消防運転継電器ESRの接点、30 1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRのコイル、31 1次消防運転スイッチ、32 2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRのコイル、33 2次消防運転スイッチ、34 消防運転継電器ESRのコイル、35 1次消防運転スイッチ入力継電器1EKRの接点、36 2次消防運転スイッチ入力継電器2EKRの接点、41a,41b 第2消防運転継電器ESR2の接点、45 安全回路、46 安全回路操作スイッチ、48 安全回路操作スイッチ電源用ヒューズ、49 安全回路操作用回路、50 安全回路用電源供給回路、51 安全回路操作用継電器CCSRのコイル、52 安全回路操作用継電器CCSRの接点、53 消防運転継電器ESRの接点、55a,55b 消防運転継電器ESRの接点(b接点)
【要約】
【課題】乗場に設けた制御電源操作スイッチが地絡した場合にも制御電源の供給を可能にする。
【解決手段】実施形態の電源制御装置20Aは、主電源1と制御電源用トランス11の1次側との間に制御電源用接触器1SCの接点12が接続され、該接点12のオンにより制御電源用トランス11の2次側から制御電源を出力する制御電源供給回路21と、主電源1と制御電源用継電器1SCRのコイル13との間に制御電源操作用ヒューズ14a,14bと制御電源操作スイッチ15とが直列に接続された制御電源操作スイッチ入力回路22と、主電源1と制御電源用接触器1SCのコイル16との間に、制御電源用継電器1SCRの接点17a,17bと、消防運転スイッチ31,33の操作に応じてオンする接点29a,29bとが並列に接続された制御電源切り替え回路23と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9