(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
本実施形態では、本実施形態では、衣料品を扱う店舗に導入される試着効率化システム1000を想定するが、試着可能な商品を取り扱うあらゆる店舗(ショッピングモール、デパートなどの施設を含む)に適用可能である。
【0015】
図1は、本実施形態に係る試着効率化システム1000の概略構成を示す図である。
図1に示すように、試着効率化システム1000は、管理センター等に設置された管理サーバ100と、各店舗に設置された順番管理端末200と、各店舗のスタッフ等が操作する商品管理端末300と、各店舗のレジカウンタの近傍などに設けられた試着室(フィッティングルーム)400を含んでいる。管理サーバ100は、通信ネットワークNを介して各順番管理端末200及び各商品管理端末300に接続されている。なお、
図1では説明の便宜上、店舗Aのみを例示しているが、複数の店舗が存在しても良い。
【0016】
管理サーバ100は、順番管理端末200を介して登録されるフィッティングルーム400の順番待ちを店舗ごとに管理する一方、店舗が取り扱う商品に関する情報を店舗ごとに管理する。管理サーバ100は、汎用的なコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。管理サーバ100を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0017】
管理サーバ100は、フィッティングルーム400の順番待ち、及び顧客によって試着される商品を管理するための管理データベース110と、プロセッサ120とを備えている。管理データベース110は、クライアント管理テーブルTA1と、ステータス管理テーブルTA2と、試着商品管理テーブルTA3とを備えている。
【0018】
クライアント管理テーブルTA1には、店舗毎に、順番管理端末200に対して付与されている固有のIDとパスコード(アカウント)などが登録されている。例えば、「店舗A(洋品店A)」のレコードは、「ID:A1・・・」、「パスコード:AA2・・・」が設定されている。これらの情報は、例えば、システム導入の際に各店舗でフィッティングルーム400の順番待ちを管理する管理者(例えば、店舗のオーナーなど)によって設定される。なお、本実施形態では、1店舗で1台の順番管理端末200を利用する場合を想定するが、1店舗で複数の順番管理端末200を利用しても良い。1店舗で複数の順番管理端末200を利用する場合には、同一のIDとパスコードを利用しても良いが、例えば所定の条件に従い、複数のIDとパスコードを使い分けるようにしてもよい。
【0019】
ステータス管理テーブルTA2には、店舗毎の順番待ちリストが登録されている。この順番待ちリストは、フィッティングルーム400の順番待ちをしている顧客の一覧と、各々の順番待ち状況をあらわす情報(ステータス情報)が含まれる。例えば店舗Aについては、フィッティングルーム400の順番待ちリストの1レコードに、受付番号「1」、ステータス「待ち中」等の情報が含まれている。
【0020】
ステータスには、順番到来前の状態(顧客がフィッティングルームの空きを待っている状態)である「待ち中」、順番が来たことを知らせた状態(いずれかのフィッティングルームが空き、順番が来たことを知らせた状態)である「呼出中」、順番が来た顧客を案内し、対応中の状態(顧客をフィッティングルームに案内し、試着等に対応している状態)である「対応中」、対応が完了した状態フィッティングルームの利用を終了した状態)である「対応完了」、さらに順番待ちをキャンセルした状態である「取消済」等が含まれる。ステータスとしてどのような項目を設定するかは各店舗のオーナー等が適宜設定および変更可能となっている。
【0021】
試着商品管理テーブルTA3には、店舗毎のフィッティングルーム400で実際に試着される商品の詳細情報(商品情報)や試着された商品の最終結果をあわす情報(試着結果情報)が含まれる。商品情報には、例えば、ある顧客がフィッティングルームに持ち込んだ各商品のID情報(色、単価、サイズ、原産地などを含む)や、フィッティングルームに持ち込まれた商品の数量をあらわす試着数量情報などが含まれる。試着結果情報には、試着された商品情報や、試着のためにフィッティングルーム400を占有した時間情報(占有時間情報)、さらには、試着された商品が最終的に返却されたか、または購入されたかを示す購入可否情報が含まれる。
【0022】
なお、ステータス管理テーブルTA2や試着商品管理テーブルTA3に含める情報は、各店舗のオーナー等が適宜設定および変更可能となっている。ステータス管理テーブルTA2や試着商品管理テーブルTA3の登録内容は、順番管理端末200や商品管理端末300から送信される情報(詳細は後述)に基づいて更新される。
【0023】
プロセッサ120は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)および各種レジスタから構成され、ROM等の記憶手段に格納されている各種プログラムを実行することで管理サーバ100の各部を中枢的に制御する。
【0024】
通信ネットワークNは、管理サーバ100と、順番管理端末200および商品管理端末300との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0025】
順番管理端末200は、サービスを提供する各店舗内に設置され、各顧客による順番待ちの登録受付の他、各店舗のスタッフによる順番待ち状況の確認や更新操作を受け付ける。洋品店Aでは、例えばスタッフが待機するレジカウンタ付近等に設置される。
【0026】
順番管理端末200には、タブレット端末や、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)など、通信ネットワークNを介して管理サーバ100とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
【0027】
図2は、順番管理端末200の主要構成を示すブロック図である。順番管理端末200は、プロセッサ210と、入力装置215と、表示装置216と、通信インタフェース220と、記憶資源230とを備える。順番管理端末200は、スタッフなどの利用者が直接タッチパネルなどの入力装置215を操作することで、順番待ちリストへの受付や消込み等の入力を受け付ける。ここで、利用者としては、店舗のスタッフのほか、顧客等が想定される。スタッフは、顧客のために順番待ちリストに新規登録するための入力を行う一方、順番待ちリストに登録されている情報のステータスを更新するための入力を行う。
【0028】
プロセッサ210は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)および各種レジスタから構成され、記憶資源230に格納されている各種プログラムを実行することで順番管理端末200の各部を中枢的に制御する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。
【0029】
入力装置215は、順番待ちリストへの受付や順番待ちリストからの消込み等の入力を受け付けるための各種操作ボタンやタッチパネル215aを備えている。
【0030】
表示装置216は、順番待ちリストや受付ボタン等を含む受付画面や待受画面を表示するための装置であり、例えば液晶ディスプレイにより構成される。
【0031】
通信インタフェース220は、通信ネットワークNに接続し、通信ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信インタフェース220は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
【0032】
記憶資源230は、例えば、物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。物理デバイスは、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶資源230は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。
【0033】
記憶資源230には、オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等が格納される。ドライバプログラムとしては、例えば、通信インタフェース220を制御するための通信インタフェースドライバプログラム等がある。また、記憶資源230には、これら各種プログラムや各種データのほか、プロセッサ210が実行することにより、管理サーバ100と連携して順番待ちを管理するためのコンピュータプログラム(順番管理アプリケーション)AP1が記憶されている。
【0034】
商品管理端末300は、各店舗が取り扱う商品を管理するための端末(いわゆるPOS端末)であり、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって構成されている。商品管理端末300は、各商品に取り付けられた固有のIDタグを読み取るためのスキャナ310を備えている。商品管理端末300は、読み取ったIDタグなどに基づき、各商品の販売データや、実際に試着される商品に関する詳細をあらわす情報(商品情報)などを生成し、商品データベース320に格納する一方、通信ネットワークNを介してこれらの情報を管理サーバ100宛てに送信する。
【0035】
次に、本実施形態における試着効率化システム1000の動作について説明する。
試着効率化システム1000を利用する顧客は、各店舗に設置されている順番管理端末200を操作して、フィッティングルーム400の順番待ちを登録する。
図3は、フィッティングルーム400を利用する顧客の主な行動を例示した図であり、
図4は、順番待ちの登録受付処理の流れを示すフローチャートである。以下では、洋品店Aに来店した顧客が、フィッティングルーム400を利用するために、順番管理端末200を用いて順番待ちの登録操作を行う場合を想定する。
【0036】
(順番待ちリストへの順番待ち登録)
順番管理端末200は、通信インタフェース220を介して、順番管理サーバ100からステータス管理テーブルTA2に登録されている順番待ちリストに含まれる情報を受信する(ステップS11)。
【0037】
次に、順番管理端末200は、フィッティングルーム400の順番待ちの受付をするための受付画面を表示装置216に表示させる(ステップS12)。
【0038】
図5は、順番管理端末200の表示装置216に表示される受付画面を例示した図である。
図4に示すように、受付画面では、順番管理サーバ100のステータス管理テーブルTA2に登録されている順番待ちリストの少なくとも一部、例えば、順番待ちをしている者(顧客)の受付番号と現在のステータスが、受付をした順番に時系列に並べられた一覧が表示される。また、現在順番待ちをしている待ち組数も表示される。さらに、現在の待ち組数に基づいて算出される目安待ち時間(目安待ち時間情報)や、順番待ちリストへの受け付け操作を促すメッセージや受付ボタン等が表示装置216に表示される。目安待ち時間は、現在の待ち組数に平均的な1組当たりの待ち時間を掛けて算出した値などを用いることができる。本実施形態では、管理サーバ(算出部)100が、待ち組数に平均的な1組当たりの待ち時間を掛けて目安待ち時間を算出する場合を想定するが、管理サーバ100ではなく、順番管理端末200が同様な方法で目安待ち時間を算出しても良い。なお、受付画面に表示される項目は、各店舗のオーナー等の意向に応じて決定することができる。
【0039】
順番管理端末200は、表示された受付画面に対して、顧客によるタッチパネル215aなどの入力装置215を介した操作入力が行われたか否かを検知する(ステップS13)。例えば、タッチパネル215aへの操作が検知され、入力が受け付けられると(ステップS13:YES)、
図6に例示するような受付完了画面を表示する(ステップS14)。
図6に示すように、受付完了画面には、受付番号(待ち番号)や、現時点での待ち時間等のほか、順番券の受け取りを促すメッセージが表示される。顧客は、順番管理端末200に接続されたプリンタ(図示せず)から印刷される順番券を受け取ることができる。
【0040】
順番券には、例えば二次元コードが印刷されている。顧客は、自身のユーザ端末(スマートフォンなど)を利用して順番券に印刷された二次元コードを読み取る。二次元コードを読み取ることで、顧客は現在の順番待ち状況(現状の待ち組数や待ち時間など)を把握することができる。なお、呼出のためのリマインドメールを顧客に送信するようにしてもよい。例えば、顧客が、二次元コードを読み込んだときに表示される案内にしたがってメールアドレスを入力することにより、リマインドメールを受信することができるようにしてもよい。
【0041】
確定した新規登録情報は、順番管理端末200から通信ネットワークNを介して管理サーバ100に送信される(ステップS15)。管理サーバ100は、ある店舗(ここでは、洋品店A)から新規登録情報を受信すると、受信した新規登録情報に基づいて、順番待ちリストに順番待ちを1組新たに追加する処理を行い、ステータス管理テーブルTA2を更新し(ステップS16)、処理を終了する。
【0042】
なお、上記の例では、顧客は順番管理端末200を用いて順番待ちの登録を行っているが、自身のユーザ端末などを用いてウェブサイト経由で順番待ちの登録をすることもできる。この場合には、顧客は、まずユーザ端末を操作して試着効率化システム1000のウェブサイトにアクセスし、順番待ちの登録を行う店舗(洋品店A)のウェブサイト用受付画面を表示させる。その後は、順番管理端末200を用いて登録する場合と同様の手順で行うことができる。
【0043】
(順番待ちリストの更新)
各店舗の順番待ちリストの各レコードの内容は、店舗のスタッフが順番管理端末200を用いて「取消」、「変更」、「呼出」、「案内」、「完了」等の操作を行った際に更新される。「取消」は、順番待ちをキャンセルすることを意味し、「変更」は、いったん入力された順番待ちの内容を変更することを意味する。また、「呼出」は、順番が来た者を口頭で呼出す、あるいは、電話やメールなどで知らせた状態であることを意味し、「案内」は、順番が来た者(顧客)を実際にフィッティングルーム400に案内した状態であることを意味し、「完了」は、フィッティングルーム400での対応が完了したことを意味する。
【0044】
(フィッティングルームの利用)
図7及び
図8は、フィッティングルーム400の利用開始から利用終了までの流れを示すシーケンス図である。
<利用開始;
図7参照>
スタッフは、フィッティングルーム400が空き、待っている顧客をフィッティングルーム400に案内できることを確認すると、順番管理端末200を操作することで、今回、案内できる顧客(例えば、
図5に示す受付番号「5」の顧客)のステータスを「待ち」から「案内」に切り換える。順番管理端末200は、ステータスの変更指示を受け付けると(C1)、ステータスの変更指示とともに、変更指示を受け付けた時刻情報(すなわち、フィッティングルーム400の利用開始時刻をあらわす開始時刻情報)を管理サーバ100に通知する。管理サーバ100は、順番管理端末200から通知されるステータスの変更指示に従い、ステータス管理テーブルTA2の登録内容を更新する(C2)。
【0045】
スタッフは、その後、顧客がフィッティングルーム400に持ち込む商品のIDタグをスキャナ310でスキャンし、商品情報を商品管理端末300に読み込む。商品管理端末300は、試着される商品の商品情報(以下、「試着商品の商品情報」)の入力を受け付けると(C3;YES)、これを商品データベース320に格納する一方(C4)、通信ネットワークNを介して管理サーバ100に送信する。管理サーバ100は、試着商品の商品情報を受信すると、受信した試着商品の商品情報に基づき、試着商品管理テーブルTA3の登録内容を更新する(C5)。
【0046】
<利用終了;
図8参照>
顧客は、フィッティングルーム400にて試着を行い、商品を購入するか返却するかを決定する。商品を購入する場合には、レジカウンタにて試着した商品の精算を行う一方、商品を返却する場合には、返却カウンタにて試着した商品の返却を行う(
図3参照)。もちろん、複数の商品を試着した場合には、一部の商品を購入し、一部の商品を返却することもあり得る。
【0047】
顧客は商品を返却または購入する際、返却対象または購入対象の商品(以下、「返却商品」または「購入商品」)をスタッフに渡す。スタッフは、順番管理端末200を操作することで、フィッティングルーム400のステータスを「案内」から「完了」に切り換える。順番管理端末200は、ステータスの変更指示を受け付けると(C11)、ステータスの変更指示とともに、変更指示を受け付けた時刻情報(すなわち、フィッティングルーム400の利用終了時刻をあらわす終了時刻情報)を管理サーバ100に通知する。管理サーバ100は、順番管理端末200から通知されるステータスの変更指示に従い、ステータス管理テーブルTA2の登録内容を更新する(C12)。さらに、管理サーバ(第1受信部)100は、フィッティングルーム400の開始時刻情報及び終了時刻情報に基づき、フィッティングルーム400の占有時間情報を求め、試着商品管理テーブルTA3に登録する(C13)。
【0048】
一方、スタッフは、顧客から返却商品または購入商品を受け取ると、これらの商品のIDタグをスキャナ310でスキャンし、商品情報を商品管理端末300に読み込む。商品管理端末300は、返却商品または購入商品の商品情報の入力を受け付けると(C14;YES)、スタッフに対し、返却商品または購入商品のいずれであるかをあらわす購入可否情報の入力を促す(例えば、「各商品について『購入』または『返却』のいずれかを選択してください」など)。商品管理端末300は、各商品について購入可否情報の入力を受け付けると(C15)、各商品の商品情報とあわせて購入可否情報を管理サーバ100に送信する。管理サーバ(第2受信部)100は、順番管理端末200から送信される各商品の商品情報及び購入可否情報を試着商品管理テーブルTA3に登録する(C16)。
【0049】
次に、試着商品管理テーブルTA3を利用し、顧客の試着を支援する方法について説明する。
【0050】
(買い合わせの傾向把握)
図9は、管理サーバ100によって実行される傾向把握処理を示すフローチャートである。
管理サーバ100は、所定周期(例えば1日、1週間、1か月など)で一定期間分の試着結果情報を試着管理テーブルTA3から読み出し(ステップS110)、試着結果情報に含まれる商品情報及び購入可否情報を分析することで、商品の買い合わせの傾向を把握する(ステップS120)。例えば、商品A(品名:タンクトップ、柄:無、色:ブラック)を購入する場合には、同時に商品D(品名:ロングスリーブ、柄:無、色:グレー)を購入する傾向が高いなどが挙げられる。管理サーバ(生成部)100は、試着結果情報を分析することで商品の買い合わせの傾向を把握すると、買い合わせ傾向情報を生成する(ステップS130)。そして、管理サーバ(送信部)100は、対応する店舗の商品管理端末300に送信し(ステップS140)、処理を終了する。
【0051】
各店舗のオーナー等は、定期的に管理サーバ100から配信される、買い合わせ傾向情報を確認し、商品のトレンドを把握すると、ディスプレイ商品の組み合わせを変更したり、店舗内のレイアウト変更などを行う。これにより、顧客の購買意欲を高めるとともに、商品の販売効率を高めることが可能となる。なお、上記例では、買い合わせ傾向情報を生成する場合について説明したが、これに限る趣旨ではなく、試着結果情報から得られる様々な情報に適用可能である。例えば、一定期間分の購入可否情報を利用することで、試着商品の購入率などを求めても良い。また、上記例では、所定周期で買い合わせ傾向情報を生成する場合について説明したが、例えば各店舗の商品管理端末300からの要求に応じて、買い合わせ傾向情報を生成しても良い。
【0052】
(待ち時間のフィードバック)
図10は、管理サーバ100によって実行される待ち時間フィードバック処理を示すフローチャートである。
管理サーバ(補正部)100は、まず、試着商品管理テーブルTA3にアクセスし、フィッティングルーム400の占有時間情報を取得することで、フィッティングルーム400の実際の利用時間(占有時間)を把握する(ステップS210)。そして、管理サーバ(補正部)100は、占有時間情報に対応する目安待ち時間情報を取得(把握)する(ステップS220)。具体的には、管理サーバ100によって算出された次の顧客の目安待ち時間は「10分」であったのに対し、占有時間情報から求めた実際の利用時間が「20分」であったとすれば、両者に大きなズレが生じていることになる。管理サーバ(補正部)100は、かかるズレを補正するべく、占有時間情報と目安待ち時間情報とを比較し、ズレを埋めるように、ズレに相当する時間を目安待ち時間に加算するなどして、フィードバック制御を行い(ステップS230→ステップS240)、処理を終了する。これにより、管理サーバ100によって導出される目安待ち時間は、フィッティングルーム400の実際の利用時間を反映した精度の高いものとなる。よって、目安待ち時間が経過したにもかかわらず、フィッティングルーム400が使えずに長時間待たされるといった不都合を抑制することが可能となる。
【0053】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。なお、フィッティングルーム400に持ち込んだ試着商品の商品情報をもとに、当該顧客の嗜好にあった店内のおすすめ商品を、商品管理端末300のディスプレイなどに表示しても良い。
【解決手段】管理サーバ100は、試着商品管理テーブルTA3にアクセスし、フィッティングルーム400の占有時間情報を取得することで、フィッティングルーム400の実際の利用時間を把握する。管理サーバ100は、占有時間情報に対応する目安待ち時間情報を把握し、占有時間情報と目安待ち時間情報とを比較する。管理サーバ100は、両者のズレを埋めるように、ズレに相当する時間を目安待ち時間に加算するなどして、フィードバック制御を行う。