(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6105178
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】半導体パッケージングのための多層基板
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20170316BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
H01L23/12 N
H05K3/46 B
H05K3/46 N
H05K3/46 Q
【請求項の数】25
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-566845(P2016-566845)
(86)(22)【出願日】2014年12月22日
(65)【公表番号】特表2017-505550(P2017-505550A)
(43)【公表日】2017年2月16日
(86)【国際出願番号】US2014071994
(87)【国際公開番号】WO2016105349
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2015年10月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ジェン,ウェイ−ルン ケイン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン,パダム
(72)【発明者】
【氏名】セネヴィラトネ,ディラン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チー−モン
【審査官】
木下 直哉
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0108982(US,A1)
【文献】
特開2004−31765(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第103391681(CN,A)
【文献】
特開2000−22328(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12−23/15
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージングのための多層基板であって、
第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、第1の層と、
前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層と
を有し、
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである、多層基板。
【請求項2】
前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、
前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、
前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する、
請求項1に記載の多層基板。
【請求項3】
前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する、
請求項1に記載の多層基板。
【請求項4】
前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される、
請求項3に記載の多層基板。
【請求項5】
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、
前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい、
請求項1に記載の多層基板。
【請求項6】
前記第1の層は、コアを備える多層コンポジット基板である、
請求項1に記載の多層基板。
【請求項7】
半導体パッケージングのための多層基板の製造方法であって、
第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第1の層を設けるステップであって、該第1の層は拘束されず、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、ステップと、
拘束された第1の層を設けるよう、剛体の真空プレートの表面に対して前記第1の層の第1の面を平板化することによって前記第1の層を拘束するステップであって、前記第1の層の第2の面は、前記第1面距離と前記第2面距離との和である拘束された第2面距離を有する、ステップと、
前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップであって、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記拘束された第2面距離を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである、ステップと
を有する製造方法。
【請求項8】
前記第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップは、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を積層、コーティング、又は成型することを更に含む、
請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップは、積層することを含み、該積層することは、3つのビルドアップ層を順次に貼り付け、共形的に圧迫し、プレート圧迫することを更に含む、
請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
拘束されない多層基板を提供するよう、前記第1の層の第1の面から前記剛体の真空プレートを取り外すステップを更に有する
請求項7に記載の製造方法。
【請求項11】
ダイ及び基板を有し、
前記ダイは、前記基板においてフリップチップ構成において実装され、
前記基板は、
前記ダイが結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、第1の層と、
前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層と
を有し、
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである、半導体パッケージ。
【請求項12】
前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、
前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、
前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する、
請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する、
請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される、
請求項13に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、
前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい、
請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
回路ボード及び該回路ボードにおいて実装される半導体パッケージを有し、
前記半導体パッケージは、ダイ及び基板を更に有し、
前記ダイは、前記基板においてフリップチップ構成において実装され、
前記基板は、
前記ダイが結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、第1の層と、
前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層と
を有し、
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである、コンピュータデバイス。
【請求項17】
前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、
前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、
前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項18】
前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項19】
前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される、
請求項18に記載のコンピュータデバイス。
【請求項20】
前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、
前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項21】
前記第1の層は、コアを備える多層コンポジット基板である、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項22】
前記ダイは、プロセッサである、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項23】
当該コンピュータデバイスは、マザーボード、ブレードサーバにおけるボード、又はラックサーバにおけるボードである、
請求項16乃至22のうちいずれか一項に記載のコンピュータデバイス。
【請求項24】
当該コンピュータデバイスは、ウェラブルデバイス又はモバイルコンピュータデバイスであり、
前記ウェラブルデバイス又は前記モバイルコンピュータデバイスは、前記回路ボードと結合されるアンテナ、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、バッテリ、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)デバイス、コンパス、ガイガーカウンタ、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、又はカメラのうちの1つ以上を含む、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【請求項25】
前記回路ボードは、可撓性材料を有する、
請求項16に記載のコンピュータデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、半導体デバイスのためのパッケージングの分野に関係があり、特に、半導体パッケージングのための多層基板に関係がある。
【背景技術】
【0002】
単一基板内での半導体基板厚の変動は、ダイが基板にフリップチップ構成において取り付けられる場合に問題になり得る。厚さの過度の変動は、全てのインターコネクトが基板に結合されるとは限らないという結果を招くことがあり、そして、全体的な製品収量を低下させ得る。厚さの変動は、例えばサーバプロセッサダイなどのように、ダイがより大きいサイズのダイである場合には、ダイが取り付けられる基板の面積がより大きいために、より一層大きな課題を提示し得る。より大きい面積とは、全てのインターコネクトを基板に結合させるために、基板において厚さが均一である部分の面積がより大きくなければならないことを意味する。基板の厚さの変動は、基板における誘電体層及び金属配線層の個々の厚さの変動を小さくすることによって低減され得る。しかし、例えばI/Oルーティング、電源、及びインピーダンスなどのパッケージの電気性能要件は、基板厚の変動を低減することに対するこのようなアプローチを制限し得る。例えば、電源供給層の設計は、DC抵抗を最小限とするよう当該設計においてより高い銅密度を有し、それによって、電源供給と基板厚の変動とのバランスを取るという課題を提示し得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
実施形態は、添付の図面にとともに以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。この説明を容易にするよう、同じ参照符号は、同じ構造的要素を示す。実施形態は、一例として、制限なしに、添付の図面の図において表される。
【
図1】幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の例の断面側面図を概略的に表す。
【
図2】幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の誘電体層の例の断面側面図を概略的に表す。
【
図3】幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の基板層の例の上面又は下面図を概略的に表す。
【
図4】幾つかの実施形態に従って、選択された電気ルーティング機構が表された状態で、半導体パッケージングのための多層基板の例の断面側面図を概略的に表す。
【
図5】幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の製造方法を概略的に表す。
【
図6】幾つかの実施形態に従って、様々な製造段階の間の、半導体パッケージングのための多層基板を概略的に表す。
【
図7】幾つかの実施形態に従って、基板に取り付けられたダイ及び選択された電気ルーティング機構が表された状態で、半導体パッケージングのための多層基板の断面側面図を概略的に表す。
【
図8】幾つかの実施形態に従って、ここで記載される半導体パッケージングのための多層基板を有するコンピュータデバイスを概略的に表す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示の実施形態は、積層型半導体デバイスパッケージ並びに関連する技術及び構成を記載する。以下の記載において、実例となる実施の様々な態様は、当業者によって広く用いられている用語を用いて、当業者に彼らの作業の内容を伝えるために記載される。なお、当業者に明らかなように、本開示の実施形態は、記載されている態様の一部にしかよらずとも実施され得る。説明の目的で、具体的な数、材料、及び構成が、実例となる実施の完全な理解を与えるために説明される。しかし、当業者に明らかなように、本開示の実施形態は、具体的な詳細によらずとも実施され得る。他の例では、よく知られている特徴は、実例となる実施を不明りょうにしないように省略又は簡略化される。
【0005】
以下の詳細な説明では、その一部を形成している添付の図面が参照される。図面において、同じ参照符号は、全体を通して同じ部分を示す。また、図面には、本開示の主題が実施され得る実施形態が、図解によって示されている。他の実施形態は利用されてよく、構造的又は論理的な変更は、本開示の適用範囲から逸脱することなしになされ得ることが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定の意味においてとられるべきではなく、実施形態の適用範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等によって定義される。
【0006】
本開示のために、「A及び/又はB」との表現は、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示のために、「A、B、及び/又はC」は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。
【0007】
明細書は、例えば、頂点/底辺(top/bottom)、中/外(in/out)、上/下(over/under)、及び同様のものなどの遠近感に基づく記載を使用することがある。そのような記載は、単に、議論を円滑にするために使用され、ここで記載される実施形態の適用を何らかの特定の位置付けに制限することを目的としない。
【0008】
明細書は、「実施形態において」又は「実施形態では」といった表現を使用することがある。このような表現は、同じ又は異なる実施形態の1つ以上に夫々言及してよい。更に、本開示の実施形態に関して使用される語「有する(comprising)」、「含む(including)」、「備える(having)」、及び同様のものは、同義である。
【0009】
語「〜と結合される(coupled with)」は、その派生語とともに、ここで使用されてよい。「結合される」は、次のもののうちの1つ以上を意味してよい。「結合される」は、2つ以上の要素が直接に物理的又は電気的に接触していることを意味してよい。なお、「結合される」は、2つ以上の要素が間接的に互いに接しながら、なお依然として互いに協調又は相互作用することをも意味してよく、そして、1つ以上の他の要素が、互いと結合されると言える要素間に結合又は接続されることを意味してよい。
【0010】
様々な実施形態において、「第2の機構において形成、堆積、又は別なふうに配置される第1の機構(a first feature formed, deposited, or otherwise disposed on a second feature)」との表現は、第1の機構が第2の機構の上に形成、堆積、又は配置されることを意味してよく、第1の機構の少なくとも一部分は、第2の機構の少なくとも一部分と直接接触(例えば、直接の物理的及び/又は電気的な接触)又は間接接触(例えば、第1の機構と第2の機構との間に1つ以上の他の機構を有する。)にあってよい。
【0011】
ここで使用されるように、語「モジュール(module)」は、1つ以上のソフトウェア若しくはファームウェアプログラム、組み合わせ論理回路、及び/又は記載される機能性を提供する他の適切なコンポーネントを実行する特定用途向け集積回路(ASIC;Application Specific Integrated Circuit)、電子回路、システム・オン・チップ(SoC;System-on-Chip)、プロセッサ(共有、専用、又はグループ)、及び/又はメモリ(共有、専用、又はグループ)を指し、あるいは、その部分であり、あるいは、それを含んでよい。
【0012】
図1は、幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の例(基板)100の断面側面図を概略的に表す。幾つかの実施形態において、基板100は、第1の面102a及び第1の面102aの反対にある第2の面102bを備える第1の層102を有してよい。第1の面102aは、第1の面102aにおける3つの最高点によって定義される第1面xy平面102cを有してよく、第1の面における個々の位置は、第2の面102bに向かう方向において第1面xy平面102cより下に第1面距離102dを有してよい。第2の面102bは、第2の面102bにおける3つの最高点によって定義される第2面xy平面102eを有してよく、第2の面102bにおける個々の位置は、第1の面102aに向かう方向において第2面xy平面102eより下に第2面距離102fを有してよい。基板100は、第1の層102の第2の面102bへ結合される第1の面104a及びその第1の面104aの反対にある第2の面104bを備える第2の層104を更に有してよい。第2の層104における個々の位置での第2の層104の厚さ104cは、第1面距離102dに第2面距離102fを加えたものから成ってよい。第1の層102の第1の面102aと第2の層104の第2の面104bとの間の個々の位置での、第1の層102の厚さに第2の層104の厚さを加えたものは、略一様な厚さ100aであってよい。もっぱら図解のために、第1面xy平面102c及び第2面xy平面102eは、
図1の基板100の断面において面102a及び102bにおける3つの点によって夫々定義されるものとして、
図1に示されている。第1の面102aにおける個々の位置は、xy平面102cから第1の面の表面102aまでのz方向距離によって離されている、第1の面102aのxy平面102c内の点に対応する。同様に、第2の面102bにおける個々の位置は、xy平面102eから第2の面の表面102bまでのz方向距離によって離されている、第2の面102bのxy平面102e内の点に対応する。第1の面102a及び第2の面102bにおける個々の位置どうしの距離は、ある個々の位置での第1の層102のz方向厚さである。
【0013】
幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点は、基板100の同じ断面内にない異なる個々の位置で相隔たってよい。同様に、幾つかの実施形態において、第2の面102bにおける3つの最高点は、基板100の同じ断面内にない異なる個々の位置で相隔たってよい。幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点の個々の位置は、第2の面102bにおける3つの最高点の個々の位置に対応しない。幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点のうちの少なくとも1つの個別的位置は、第2の面102bにおける3つの最高点のうちの少なくとも1つの個別的位置に対応してよい。
【0014】
幾つかの実施形態において、第1面距離102dは、第1の面102aにおける3つの最高点の個々の位置でゼロであってよい。幾つかの実施形態において、第1面距離102dは、第1の面102aにおける3つの最高点を除く個々の位置でゼロよりも大きくてよい。幾つかの実施形態において、第2面距離102fは、第2の面102bにおける3つの最高点の個々の位置でゼロであってよい。幾つかの実施形態において、第2面距離102fは、第2の面102bにおける3つの最高点を除く個々の位置でゼロよりも大きくてよい。
【0015】
幾つかの実施形態において、第1の層102は、コアを備えた多層コンポジット基板であってよい。幾つかの実施形態において、第1の層102は、コアがない多層コンポジット基板であってよい。幾つかの実施形態において、第1の層102は、薄いコアを備えた多層コンポジット基板であってよい。幾つかの実施形態において、第1の層102は、4以上の層、8以上の層、16以上の層、又は30以上の層を備えた多層コンポジット基板であってよい。
【0016】
幾つかの実施形態において、第2の層104は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有してよい。幾つかの実施形態において、誘電体は、ポリマー又はポリマー複合体を含んでよい。幾つかの実施形態において、誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF;Ajinomoto Build-up Film)、難燃性(fire retardant)2材料(FR2)、難燃性(fire retardant)4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択された1つ以上の材料であってよい。
【0017】
幾つかの実施形態において、一様な厚さ100aは、フリップチップ構成において取り付けられるダイの全てのインターコネクトが、妥当な設計許容範囲内で、基板100へのダイの取り付けプロシージャの間に基板100の第1の面102aにあるパッドへ接続することを可能にする一様性であってよい。
【0018】
図2は、幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の誘電体層の例(第2の層200)の断面側面図を概略的に表す。
図2の実施形態は、オフセット距離200bを付加した
図1の基板100の実施形態に適合してよい。幾つかの実施形態において、個々の位置での第2の層の厚さ200aは、第1面距離102dに第2面距離102f及びオフセット距離200bを加えたものから成ってよい。オフセット距離200bは、第1面距離102dと第2面距離102fとの和の約2倍よりも小さくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、第1面距離102dと第2面距離102fとの和の約4倍よりも小さくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、第1面距離102dと第2面距離102fとの和の約10倍よりも小さくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、ABFのキャリア層の厚さの和に等しくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、ABFのキャリア層の厚さの2倍の和に等しくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、ABFのキャリア層の厚さの3倍の和に等しくてよい。幾つかの実施形態において、オフセット距離200bは、ABFのキャリア層の厚さの10倍よりも小さくてよい。
【0019】
図3は、幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板300の基板層の例の上面又は下面
図302を概略的に表す。
図3の実施形態は、一例となる基板の上面又は下面
図302を示しながら、
図1の基板100及び
図2の第2の層200の実施形態に適合してよい。
図3の基板300の上面又は下面
図302は、
図1の第1の面102a又は第2の面102bに対応してよい。幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点302a、302b、302cは、基板100、300の同じ断面内にない異なる個々の位置で相隔たってよい。同様に、幾つかの実施形態において、第2の面102bにおける3つの最高点302a、302b、302cは、基板100、300の同じ断面内にない異なる個々の位置で相隔たってよい。幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点302a、302b、302cの個々の位置は、第2の面102bにおける3つの最高点302a、302b、302cの個々の位置に対応しない。このとき、第1の面102aの302aは第2の面102bの302aに対応せず、第1の面102aの302bは第2の面102bの302bに対応せず、第1の面102aの302cは第2の面102bの302cに対応しない。幾つかの実施形態において、第1の面102aにおける3つの最高点302a、302b、302cのうちの少なくとも1つの個別的位置は、第2の面102bにおける3つの最高点302a、302b、302cのうちの少なくとも1つの個別的位置に対応してよい。説明のためにのみ、302の平面図は
図3において示されており、3つの最高点302a、302b、302cは、その平面図における最高点として示され、他の全ての個々の位置は、3つの最高点302a、302b、302cより下の単一平面において示される。
【0020】
図4は、幾つかの実施形態に従って、選択された電気ルーティング機構が表された状態で、半導体パッケージングのための多層基板400の例の断面側面図を概略的に表す。
図4の実施形態は、選択された電気ルーティング機構を示しながら、
図1の基板100、
図2の第2の層200、及び
図3の基板300の実施形態に適合してよい。幾つかの実施形態において、第1の層102は、第1の層102の第1の面102aと第1の層102の第2の面102bとの間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構400a、400b(400aと400bとの間の接続は図示されず。)を備える。このとき、第2の層200は、第1の層102の第2の面102bの電気ルーティング機構へ電気的に結合されるとともに、第2の層200の第1の面104aから第2の層の第2の面へ第2の層200を貫通して第2の面104bへ機構400dを接続するビア400cを備える。電気ルーティングビア400cは、第2の層200の厚さ200aに対応する深さを有する。
【0021】
図5は、幾つかの実施形態に従って、半導体パッケージングのための多層基板の製造方法500を概略的に表す。
図5の実施形態は、多層基板の製造方法を付けて、
図1の基板100、
図2の第2の層200、
図3の基板300、及び
図4の基板400の実施形態に適合してよい。
【0022】
502で、第1の層は、第1の面と、その第1の面の反対にある第2の面とを設けられてよい。このとき、第1の層は拘束されない。第1の面は、第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有してよく、第1の面における個々の位置は、第2の面に向かう方向において第1面xy平面より下に第1面距離を有してよい。また、第2の面は、第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有してよく、第2の面における個々の位置は、第1の面に向かう方向において第2面xy平面より下に第2面距離を有してよい。
【0023】
504で、第1の層は、拘束された第1の層を設けるよう、剛体の真空プレートの表面に対して第1の層の第1の面を平板化することによって、拘束されてよい。このとき、第1の層の第2の面は、第1面距離と第2面距離との和である拘束された第2面距離を有してよい。
【0024】
506で、第2の層は、拘束された第1の層へ結合されてよい。第2の層は、第1の層の第2の面に結合される第1の面と、第2の層の第1の面の反対にある第2の面とを備える。第2の層における個々の位置での第2の層の厚さは、拘束された第2面距離を有してよい。第1の層の第1の面と第2の層の第2の面との間の個々の位置での、第1の層の厚さに第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さであってよい。506で、第1の層への第2の層の結合は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を積層、コーティング、又は成型することを更に含んでよい。506で、第1の層への第2の層の結合は、積層することを含んでよく、積層することは、ABFの3つの層を順次に貼り付け、共形的に圧迫し、プレート圧迫することを更に含む。
【0025】
508で、剛体の真空プレートは、拘束されない多層基板を提供するよう、第1の層の第1の面から取り外されてよい。
【0026】
図6は、幾つかの実施形態に従って、様々な製造段階の間の、半導体パッケージングのための多層基板600を概略的に表す。
図6の実施形態は、様々な製造段階の間の多層基板を付けて、
図1の基板100、
図2の第2の層200、
図3の基板300、
図4の基板400、及び
図5の方法500の実施形態に適合してよい。
【0027】
構造602は、方法500の502に対応する。構造602は、ここで図示及び記載される多層基板の第1の層102を表す。幾つかの実施形態において、第1の層102は、第1の面102aと、第1の面102aの反対にある第2の面102bとを有してよい。第1の面102aは、第1の面102aにおける3つの最高点によって定義される第1面xy平面102cを有してよく、第1の面における個々の位置は、第2の面102bに向かう方向において第1面xy平面102cより下に第1面距離102dを有してよい。第2の面102bは、第2の面102bにおける3つの最高点によって定義される第2面xy平面102eを有してよく、第2の面102bにおける個々の位置は、第1の面102aに向かう方向において第2面xy平面102eより下に第2面距離102fを有してよい。
【0028】
構造604は、方法500の504に対応する。構造604は、拘束された第1の層604aを提供するよう剛体の平坦な真空プレート604bによって拘束される第1の層102を表す。幾つかの実施形態において、拘束された第1の層は、剛体の平坦な真空プレート604bに結合された第1の面604cと、第1の面604cの反対にある第2の面604dとを有してよい。幾つかの実施形態において、第1面距離102dは、第2面の面604dに転嫁されて、第1面距離102dと第2面距離102fとの和である拘束された第2面距離604eを提供してよい。
【0029】
構造606は、方法500の506に対応する。構造606は、第2の面604dに第2の層606aが結合されている拘束された第1の層604aを表す。幾つかの実施形態において、個々の位置での、拘束された第1の層604aの厚さに第2の層606aの厚さを加えたものは、略一様な厚さ100aである。
【0030】
構造608は、方法500の508に対応する。構造608は、第2の層606aを付けて第1の層102(非拘束)を表す。
【0031】
図5乃至6の様々な動作は、請求されている対象を理解するのに最も役立つ形で、複数の別個の動作として順に記載される。なお、記載の順序は、それらの動作が必然的に順序に依存することを示すものとして解釈されるべきではない。
【0032】
図7は、幾つかの実施形態に従って、基板に取り付けられたダイ及び選択された電気ルーティング機構が表された状態で、半導体パッケージングのための多層基板(パッケージ)700の断面側面図を概略的に表す。
図7の実施形態は、基板に取り付けられたダイを付けて、
図1の基板100、
図2の第2の層200、
図3の基板300、
図4の基板400、
図5の方法500、及び
図6の基板の実施形態に適合してよい。
【0033】
幾つかの実施形態において、パッケージ700は、第1の層704aと、第1の層704aに結合された第2の層704bとを備えた多層基板704を有してよい。幾つかの実施形態において、第1の層704aは、第1の層704aへフリップチップ構成において取り付けられたダイ702を有してよい。幾つかの実施形態において、インターコネクト702aは、ダイ702を第1の層704aへ結合してよい。幾つかの実施形態において、アンダーフィル材が更にダイ702を第1の層704aへ結合してよく、インターコネクト702aを保護してよい。幾つかの実施形態において、電気ルーティング機構(図示せず。)は、ダイ702から第1の層704a及び第2の層704bを通って第2の層704bにおけるパッド704cへ電気信号をルーティングしてよい。幾つかの実施形態において、例えば半田ボールなどのインターコネクト706は、例えばプリント回路ボードなどのボードへの取り付けのために、パッド704cへ結合されてよい。第1の層704aは、第1の層704aが第1の層704aへ結合されたダイ702によって拘束されている点を除いて、
図1に表されている実施形態の第1の層102に対応する。従って、第1の層704aは、拘束されていない状態における第1の層102の第1の面102aと対照的に、平坦な第1の面702dを有して表されている。第2の面704eは、第1の層704aがそれに結合されたダイ702によって拘束されているので、平坦でないように表されている。第2の層704bは、第1の層704aへ結合されており且つ第1の層704aの第2の面704eの外形に従うように表されている。インターコネクト706を伴う第2の層704bの反対の面は、ダイ702が基板704を拘束するので、平坦であるように表されている。幾つかの実施形態において、ダイ702は、アンダーフィル材702bを有してよい。
【0034】
本開示の実施形態は、要望通りに構成するように如何なる適切なハードウェア及び/又はソフトウェアを用いてもシステムに実装されてよい。
図8は、幾つかの実施形態に従って、ここで記載される半導体パッケージングのための多層基板を有するコンピュータデバイスを概略的に表す。
図8の実施形態は、コンピュータデバイスにおける多層基板を付けて、
図1の基板100、
図2の第2の層200、
図3の基板300、
図4の基板400、
図5の方法500、
図6の基板、及び
図7のパッケージ700の実施形態に適合してよい。
図1の基板100は、
図7のパッケージ700を提供するよう、フリップチップ構成において第1の面102aに結合されたダイを有してよい。ダイは、プロセッサ又はメモリであってよい。プロセッサ又はメモリを有するパッケージは、
図8のマザーボード802へ結合されてよい。
【0035】
コンピュータデバイス800は、例えばマザーボード802などのボードを(例えば、筐体826において)収容してよい。マザーボード802は、プロセッサ804、チップセット810、メモリ812、スロット814、コンピュータバスインタフェース816、LANコントローラ818、及びポート820を含むがこれらに限られない多数のコンポーネントを含んでよい。チップセット810は、通信チップを含んでよい。コンポーネントは、物理的及び電気的にマザーボード802へ結合されてよく、他のコンポーネントを含んでよい。語「プロセッサ」は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを処理して、その電子データを、レジスタ及び/又はメモリにおいて記憶され得る他の電子データに変換するあらゆるデバイス又はデバイスの部分を指してよい。
【0036】
用途に応じて、コンピュータデバイス800は、物理的及び電気的にマザーボード802へ結合されてもされなくてもよい外部デバイス822及びインタフェースデバイス824を含んでよい。それらの他のコンポーネントは、液体冷却システム、インタフェースデバイス(キーボード、ディスプレイ、マウス)、メモリ、グラフィクスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、暗号プロセッサ、チップセット、アンテナ、タッチスクリーンディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、バッテリ、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)デバイス、コンパス、ガイガーカウンタ、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、カメラ、及び大容量記憶デバイス(例えば、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、など)を含んでよいが、これらに限られない。様々な実施において、コンピュータデバイス800は、コンピュータシステム、サーバ、ラックサーバ、ブレードサーバ、及びスーパーコンピュータシステムであってよい。更なる実施において、コンピュータデバイス800は、データを処理する如何なる他の電子デバイスであってもよい。
【0037】
[例]
様々な実施形態に従って、本開示は、半導体パッケージングのための多層基板を記載する。半導体パッケージングのための多層基板(基板)の例1は、第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、第1の層と、前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層とを有してよく、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである。
【0038】
例2は、例1の基板を含んでよく、前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する。
【0039】
例3は、例1の基板を含んでよく、前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する。
【0040】
例4は、例3の基板を含んでよく、前記誘電体は、ポリマー又はポリマー複合体を含む。
【0041】
例5は、例4の基板を含んでよく、前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される。
【0042】
例6は、例1の基板を含んでよく、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい。
【0043】
例7は、例1の基板を含んでよく、前記第1の層は、コアを備える多層コンポジット基板である。
【0044】
半導体パッケージングのための多層基板の製造方法(方法)の例8は、第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第1の層を設けるステップであって、該第1の層は拘束されず、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有する、ステップと、拘束された第1の層を設けるよう、剛体の真空プレートの表面に対して前記第1の層の第1の面を平板化することによって前記第1の層を拘束するステップであって、前記第1の層の第2の面は、前記第1面距離と前記第2面距離との和である拘束された第2面距離を有する、ステップと、前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備える第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップであって、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記拘束された第2面距離を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである、ステップとを有してよい。
【0045】
例9は、例8の方法を含んでよく、前記第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップは、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を積層、コーティング、又は成型することを更に含む。
【0046】
例10は、例9の方法を含んでよく、前記第2の層を前記拘束された第1の層へ結合するステップは、積層することを含み、該積層することは、3つのビルドアップ層を順次に貼り付け、共形的に圧迫し、プレート圧迫することを更に含む。
【0047】
例11は、例8の方法を含んでよく、拘束されない多層基板を提供するよう、前記第1の層の第1の面から前記剛体の真空プレートを取り外すステップを更に有する。
【0048】
半導体パッケージ(パッケージ)の例12は、ダイ及び基板を有し、前記ダイは、前記基板においてフリップチップ構成において実装され、前記基板は第1の層及び第2の層を有し、前記第1の層は、前記ダイが結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有し、前記第2の層は、前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び前記第2の層の第1の面の反対にある第2の面を備え、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである。
【0049】
例13は、例12のパッケージを含んでよく、前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する。
【0050】
例14は、例12のパッケージを含んでよく、前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する。
【0051】
例15は、例14のパッケージを含んでよく、前記誘電体は、ポリマー又はポリマー複合体を含む。
【0052】
例16は、例14のパッケージを含んでよく、前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される。
【0053】
例17は、例12のパッケージを含んでよく、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい。
【0054】
例18は、例12のパッケージを含んでよく、前記第1の層は、コアを備える多層コンポジット基板である。
【0055】
コンピュータデバイス(デバイス)の例19は、回路ボード及び該回路ボードにおいて実装される半導体パッケージを有し、前記半導体パッケージは、ダイ及び基板を更に有し、前記ダイは、前記基板においてフリップチップ構成において実装され、前記基板は、第1の層及び第2の層を有し、前記第1の層は、前記ダイが結合される第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を備え、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第1の面は、該第1の面における3つの最高点によって定義される第1面xy平面を有し、前記第1の面における個々の位置は、前記第2の面に向かう方向において前記第1面xy平面より下に第1面距離を有し、前記ダイが前記第1の面に結合される前に、前記第2の面は、該第2の面における3つの最高点によって定義される第2面xy平面を有し、前記第2の面における個々の位置は、前記第1の面に向かう方向において前記第2面xy平面より下に第2面距離を有し、前記第2の層は、前記第1の層の第2の面に結合される第1の面及び前記第2の層の第1の面の反対にある第2の面を備え、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離との和を有し、前記第1の層の第1の面と前記第2の層の第2の面との間の個々の位置での、前記第1の層の厚さに前記第2の層の厚さを加えたものは、略一様な厚さである。
【0056】
例20は、例19のデバイスを含んでよく、前記第1の層は、該第1の層の第1の面と前記第1の層の第2の面との間で電気信号をルーティングする電気ルーティング機構を備え、前記第2の層は、前記第1の層の第2の面の電気ルーティング機構へ電気的に結合され、前記第2の層の第1の面から前記第2の層の第2の面へ前記第2の層を貫通する電気ルーティングビアを備え、前記電気ルーティングビアは、前記第2の層の厚さに対応する深さを有する。
【0057】
例21は、例19のデバイスを含んでよく、前記第2の層は、1つ以上の誘電体の1つ以上の層を有する。
【0058】
例22は、例21のデバイスを含んでよく、前記誘電体は、ポリマー又はポリマー複合体を含む。
【0059】
例23は、例21のデバイスを含んでよく、前記誘電体は、味の素ビルドアップフィルム(ABF)、難燃性2材料(FR2)、難燃性4材料(FR4)、ポリイミド、パッシベーションフィルム(WPR)、ポリベンチアゾール(PBZT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びモールド化合物、並びにそれらの組み合わせを有するグループから選択される。
【0060】
例24は、例19のデバイスを含んでよく、前記第2の層における個々の位置での該第2の層の厚さは、前記第1面距離と前記第2面距離とオフセット距離との和を有し、前記オフセット距離は、前記第1面距離と前記第2面距離との和の約2倍よりも小さい。
【0061】
例25は、例19のデバイスを含んでよく、前記第1の層は、コアを備える多層コンポジット基板である。
【0062】
例26は、例19のデバイスを含んでよく、前記ダイは、プロセッサである。
【0063】
例27は、例19乃至26のうちいずれか1つのデバイスを含んでよく、当該コンピュータデバイスは、マザーボード、ブレードサーバにおけるボード、又はラックサーバにおけるボードである。
【0064】
例28は、例19のデバイスを含んでよく、当該コンピュータデバイスは、ウェラブルデバイス又はモバイルコンピュータデバイスであり、前記ウェラブルデバイス又は前記モバイルコンピュータデバイスは、前記回路ボードと結合されるアンテナ、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、バッテリ、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)デバイス、コンパス、ガイガーカウンタ、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、又はカメラのうちの1つ以上を含む。
【0065】
例29は、例19のデバイスを含んでよく、前記回路ボードは、可撓性材料を有する。