(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光体の明るさの濃淡の平均値および前記発光体の使用電力は、イルミネーションの変化パターンの実施に要する所要時間全体を通じた、連続するグラフで表示することを特徴とする請求項2に記載の照明制御装置。
前記イルミネーションの変化パターンの実施のシミュレーションは、前記所要時間内の選択した特定の時点でのイルミネーションの状態を静止表示可能であることを特徴とする請求項3,4または5に記載の照明制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示したような従来の技術では、イルミネーションをシミュレートするプレビュー機能に使用電力等の統計値を表示する機能は皆無である。このため、イルミネーションの設定後に使用電力等がどのように変化していくかのおおよその内容を確認することができなかった。このことは、今日において広く高まっている省エネに対する要求に十分に答えられないという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、イルミネーションのシミュレーション画面上で使用電力等の統計値を表示できるようにした照明制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1] 配設された複数の発光体(20)の点灯および消灯によって行われるイルミネーションを表示画面上にシミュレートして制御することができる照明制御装置(1)において、
実際にイルミネーションを実施した場合の発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および発光体(20)の使用電力に関する事項の少なくとも何れか一方をイルミネーションのシミュレーション表示と同一画面上に表示可能とし
、
前記イルミネーションを実施中の発光体(20)の明るさの濃淡の平均値は、
前記発光体(20)がフルカラー発光を可能なRGBLEDである場合は、一回の発光においてRGBLED毎にR階調の値とG階調の値とB階調の値とを相加平均して個別の平均値を算出し、全てのRGBLEDについて算出した個別の平均値を相加平均した値に基づいたものであり、
前記発光体(20)が単色LEDである場合は、一回の発光において単色LEDそれぞれの明るさの値を全ての単色LEDについて相加平均したものに基づいたものであることを特徴とする照明制御装置(1)。
【0008】
[
2] 前記発光体(20)の使用電力に関する事項は、発光体(20)の使用電力と使用電力量であり、
前記発光体(20)の使用電力は、
前記発光体(20)がフルカラー発光を可能なRGBLEDである場合は、各RGBLEDについて予め登録されている、RGB値が1.0である場合における各RGBLEDの使用電力と、各RGBLEDのRGB値とを積算したものを各RGBLEDそれぞれの個別使用電力とし、全てのRGBLEDの個別使用電力の総和であり、
前記発光体(20)が単色LEDである場合は、各単色LEDについて予め登録されている、明るさの値が1.0である場合における各単色LEDの使用電力と、各単色LEDの明るさの値とを積算したものを各単色LEDそれぞれの個別使用電力とし、全ての単色LEDの個別使用電力の総和であり、
前記発光体(20)の使用電力量は、
前記発光体(20)がフルカラー発光を可能なRGBLEDおよび単色LEDの何れの場合でも、所定時間内における前記使用電力の累計値であることを特徴とする[1
]に記載の照明制御装置(1)。
【0009】
[
3] 前記発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および前記発光体(20)の使用電力は、イルミネーションの変化パターンの実施に要する所要時間全体を通じた、連続するグラフで表示することを特徴とする[
2]に記載の照明制御装置(1)。
【0010】
[
4] 前記発光体(20)の使用電力量は、前記発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および使用電力の何れが表示されているかに関わらず、数値で表示されることを特徴とする[
2]または[
3]に記載の照明制御装置(1)。
【0011】
[
5] 前記イルミネーションの変化パターンの実施のシミュレーションは、前記所要時間全体に亘り、連続する変化表示が可能であることを特徴とする[
3]または[
4]に記載の照明制御装置(1)。
【0012】
[
6] 前記イルミネーションの変化パターンの実施のシミュレーションは、前記所要時間内の選択した特定の時点でのイルミネーションの状態を静止表示可能であることを特徴とする[
3],[
4]または[
5]に記載の照明制御装置(1)。
【0013】
前記本発明は次のように作用する。
[1]
および[
2]の照明制御装置(1)は、イルミネーションを表示画面上でシミュレートしながら、実際のイルミネーションの実施における発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および発光体(20)の使用電力に関する事項の少なくとも何れか一方を表示することができる。
【0014】
これにより、表示された発光体(20)の明るさの濃淡の平均値からは実際のイルミネーションにおける見た目の印象をより良く把握することができる。また、表示された使用電力に関する事項からは、実際にイルミネーションを実施したときにどのように電力が使用されるのかを把握することができる。これにより、使用電力量が所定の値を超えないように省エネを図りながら見栄えのするイルミネーションの制御をすることができる。
【0015】
[
3]の照明制御装置(1)では、発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および発光体(20)の使用電力は、イルミネーションの変化パターンの実施に要する所要時間全体を通じた、連続するグラフで表示されるので、イルミネーションの所要時間全体に亘って電力がどのように使用されるかを感覚的に把握することができる。
【0016】
[
4]の照明制御装置(1)では、発光体(20)の使用電力量が発光体(20)の明るさの濃淡の平均値および使用電力の何れが表示されているかに関わらず、数値で表示されるので、その数値を見ながら使用電力量を考慮したイルミネーション制御を正確に行うことができる。
【0017】
[
5]の照明制御装置(1)では、イルミネーションの変化パターンの実施のシミュレーションを所要時間全体に亘って連続して変化するように表示することができる。したがって、イルミネーションのシミュレーションを見ながら、イルミネーションを実施している最中の発光体(20)の明るさの濃淡の平均値の変化をリアルタイム的に把握できる。また、同様にイルミネーションを実施している最中の発光体(20)の使用電力の変化をリアルタイム的に把握することもできる。
【0018】
[
6]の照明制御装置(1)では、イルミネーションの変化パターンの実施のシミュレーションにおいて、所要時間内の選択した特定の時点でのイルミネーションの状態を静止表示することができる。したがって、特定の時点での発光体(20)の明るさの濃淡の平均値や発光体(20)の使用電力を確認することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明にかかる照明制御装置によれば、イルミネーションをシミュレートしながら発光体の明るさの濃淡の平均値や使用電力の変化を把握したり、確認したりできるので、省エネ等を勘案した上で見栄えのよいイルミネーションとなるように制御することができる。
【0020】
また、特に発光体の明るさの濃淡の平均値や使用電力等の統計値をグラフ表示した場合には、瞬時に感覚的にそれらの変化を把握したり、確認したりすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施の形態を説明する。
各図は本発明の一実施の形態を示している。
図1は、本発明の一実施の形態に係る照明制御装置によって表示されるシミュレーション画面の一つを示す画面図である。
図2は、本発明の一実施の形態に係る照明制御装置と発光体との概略構成を示す模式図である。
図3は、
図1に示したシミュレーション画面とは異なるシミュレーション画面を示す画面図である。
【0023】
図2に示した、本実施の形態に係る照明制御装置1は、例えば観覧車に配設された複数の発光体を点灯および消灯することによって行われるイルミネーションを制御するものであり、実際のイルミネーションのシミュレーションをコンピュータ10に接続したディスプレイの表示画面上で行うことができるものである。
図2に例示した発光体20それぞれは、照明制御装置1のコンピュータ10にハブ基板11を介して接続されている。
【0024】
照明制御装置1のコンピュータ10には、複数のフルカラーLED端末を発光および消灯させるイルミネーションパターンを実行するソフトウエアが格納されている。イルミネーションパターンは、複数のパターンを登録しておくことができる。また、イルミネーションパターンは、発色を変えるなどのカスタマイズをして登録しておくことができる。コンピュータ10の諸操作は、キーボードやマウスによって行われる。
【0025】
照明制御装置1では、一日のうちどの時間帯にどのパターンでイルミネーションを実施するかを設定することができる。この設定は、週単位や月単位で登録しておくことができる。
【0026】
発光体20は、RGB256階調で約1677万色の発色が可能なフルカラーLED端末(RGBLED)である。各フルカラーLED端末20は、樹脂の筐体21内にRGBLED素子22がマイコン基板23に接続されており、充填されたシリコンによってポッティングされている。さらに筐体21の上にはRGBLED素子22からの光を拡散させるための拡散カバー24が設けられている。このフルカラーLED端末20を任意の明るさで点灯するために、コンピュータ10からはシリアル通信データが送信されて来る。
【0027】
図1は、照明制御装置1のディスプレイに表示されるシミュレーション画面の一つである。この画面には、選択したイルミネーションパターンでフルカラーLED端末20によるイルミネーションを実施したときのシミュレーションを表示するシミュレーション表示領域110が画成されている。このシミュレーション領域110の下方には、選択したイルミネーションパターンを実際に観覧車で実施する、設定された実施時間帯を示す時間表示領域120がスクロールバーで表示されている。
【0028】
この時間表示領域120は、シミュレーション領域110に表示されているものが実施時間帯のどの時刻かを示すイルミネーション時刻バー121が表示される。このイルミネーション時刻バー121は、スクロールやドラッグアンドドロップによって実施時間帯内を先へ進めたり、後戻りさせたりすることができる。イルミネーション時刻バー121をスクロール等させて止めたときは、その時刻に実施されているイルミネーションがシミュレーション領域110に表示される。
【0029】
シミュレーションは、上記のようにイルミネーションのパターン実施にかかる所要時間全体に亘り表示することができる。シミュレーションによる表示は、実際のイルミネーションと同様に連続的に変化する変化表示や特定の時点でのイルミネーションの状態を静止させて表示する静止表示が可能である。また、変化表示の場合は、イルミネーションが変化する速度を実際の変化よりも速くしたり遅くしたりできるようにしても良い。
【0030】
画面の下端付近にはグラフ表示領域130が有り、該グラフ表示領域130では、シミュレートしているイルミネーションにおけるフルカラーLED端末20の明るさの濃淡平均値および使用電力を選択的にグラフ表示することができる。
図1では、フルカラーLED端末20の明るさの濃淡平均値がグラフ表示されている。このグラフは、縦軸が濃淡平均値であり、横軸が時間である。
【0031】
グラフ表示領域130と時間表示領域120との間で画面の左寄りには、グラフ表示領域130に表示するグラフを濃淡平均値および使用電力から択一的に選択するための表示選択部140が配置されている。図示した例ではフルカラーLED端末20の明るさの濃淡平均値が選択されているので、「濃淡平均値」が選択されていることを示す太字で表示されている。また、グラフ表示領域130と時間表示領域120との間で画面の右寄りには、使用電力量がキロワット時(単位)の数値で表示される使用電力量表示部150が配置されている。
【0032】
グラフ表示領域130に表示されているフルカラーLED端末20の明るさの濃淡平均値のグラフは、イルミネーションの変化パターンの実施に要する所要時間全体を通じた、連続するグラフ表示とすることができるが、例示した画面は、10分間ずつの表示としたものである。10分間分ずつの表示であるのは、コンピュータに接続されているディスプレイの横方向の画素数が一般的には600〜1080画素程度であるので、1画面では600秒分すなわち10分間分を表示することとしたためである。したがって、グラフは、横方向の1画素が1秒間分のデータ表示となっている。
【0033】
図1において、丸囲みして拡大表示したように1つの矢印それぞれが一秒間毎のデータを示している。グラフ表示領域130は統計結果に沿って連続的に変化する山なりの部分が有るような表示となる。
【0034】
図3には、同様のシミュレーション画面が示されているが、ここでは使用電力のグラフが表示されている。このグラフでは、縦軸は使用電力であり、横軸は時間である。この使用電力のグラフも10分間分ずつ表示されている。また、横1画素が1秒間分のデータ表示である。
【0035】
図3に示した画面の使用電力量表示部150に使用電力量が表示されていることは、
図1に示した画面で濃淡平均値のグラフが表示されているのと同様である。したがって、使用電力量は、フルカラーLED端末20の明るさの濃淡平均値および使用電力の何れが表示されているかに関わらず、使用電力量表示部150に数値で表示される。
【0036】
ここでイルミネーションが1秒間にf回のフレームレートであるとすると、「濃淡平均値」および「使用電力」それぞれの1秒間毎のグラフ表示値は、次の式となる。
【数1】
fはイルミネーションのフレームレート、S
1,S
2・・・,S
t,・・・,S
fは、それぞれ1/f秒目の点灯データ、2/f秒目の点灯データ、・・・、t/f秒目の点灯データ、・・・1秒目の点灯データである。この1/f秒毎の点灯データは、コンピュータ10に予め登録されている。
【0037】
次に、イルミネーションを実施中の発光体の明るさの「濃淡平均値」について説明する。
「濃淡平均値」は、一回の発光においてフルカラーLED端末20毎にR階調の値とG階調の値とB階調の値とを相加平均してフルカラーLED端末20毎の個別の平均値を算出し、全てのフルカラーLED端末20の個別の平均値を相加平均した値である。これをフルカラーLED端末20へのRGB点灯命令の値と、接続するフルカラーLED端末20の個数で定義すると次の式のようになる。
【0038】
【数2】
ここで、a
meanは濃淡平均値であり、nは接続するフルカラーLED端末20の個数である。また、r
1、g
1、b
1等はRGB値であり、r
1,r
2,r
3,・・・・・r
nそれぞれは、複数のフルカラーLED端末20のうち1台目のR階調の値、2台目のR階調の値、3台目のR階調の値、・・・・・n台目のR階調の値である。同様にg
1,g
2,g
3,・・・・・g
nそれぞれは、複数のフルカラーLED端末20のうち1台目のG階調の値、2台目のG階調の値、3台目のG階調の値、・・・・・n台目のG階調の値であり、b
1,b
2,b
3,・・・・・b
nそれぞれは、複数のフルカラーLED端末20の1台目のB階調の値、2台目のB階調の値、3台目のB階調の値、・・・・・n台目のB階調の値である。
【0039】
以上の説明はフルカラーLED端末20についてのものであるが、発光体が単色LED端末である場合の「濃淡平均値」は、一回の発光において単色LED端末それぞれの明るさの値を全ての単色LED端末について相加平均したものである。この濃淡平均値は、次の式によって定義される。
【0040】
【数3】
ここで、a
meanは濃淡平均値であり、nは接続する単色LED端末の個数である。また、l
1,l
2,・・・・・l
nは、それぞれ複数の単色LED端末の1台目の明るさの値、2台目の明るさの値、・・・・・n台目の明るさの値である。明るさの値は、単色LED端末を100%の明るさで点灯して使用する場合を1.0とし、50%の明るさで点灯して使用する場合を0.5とする。
【0041】
次に、イルミネーションを実施中の発光体の「使用電力」について説明する。
「使用電力」は、各フルカラーLED端末20のRGB値にRGB値が1.0のときの各フルカラーLED端末20の使用電力を積算したものを各フルカラーLED端末20それぞれの個別使用電力とし、全てのフルカラーLED端末20の個別使用電力を総和したものである。RGB値が1.0のときの各フルカラーLED端末20の使用電力は、各フルカラーLED端末20についてコンピュータ10に予め登録されている。
【0042】
この「使用電力」を式で表すと、次の2式のようになる。
【数4】
ここで、P
nは、複数のフルカラーLED端末20のn台目の使用電力であり、C
nは、複数のフルカラーLED端末20のn台目のRGB値であり、W
n(l=1.0)は、複数のフルカラーLED端末20のn台目におけるRGB値が1.0の場合にn台目のフルカラーLED端末20の使用電力である。このW
n(l=1.0)は、予めコンピュータ10に登録されているデータである。
【0043】
【数5】
ここで、P
t1は1秒間の使用電力である。p
1、・・・、p
nそれぞれは、1台目における1秒間の個別使用電力、・・・、n台目における1秒間の個別使用電力である。
【0044】
次に、使用電力量は、所定時間内における前記1秒間の使用電力P
t1の累計値であり、次の式のように表せる。
【数6】
ここで、P
allは、使用電力量であり、P
1、・・・、P
Tそれぞれは、点灯開始して初めの1秒間の使用電力の値、・・・、点灯開始してT秒間目の使用電力の値である。
【0045】
以上の説明はフルカラーLED端末20についてのものであるが、発光体が単色LED端末である場合の「使用電力」は、各単色LED端末の明るさの値に明るさの値が1.0のときの各単色LED端末の使用電力を積算したものを各単色LED端末それぞれの個別使用電力として、全ての単色LED端末の個別使用電力を総和したものである。明るさの値が1.0のときの各単色LED端末の使用電力は、各単色LED端末についてコンピュータ10に予め登録されている。
【0046】
この「使用電力」を式で表すと、次の2式のようになる。
【数7】
ここで、P
nは、複数の単色LED端末のn台目の使用電力であり、l
nは、複数の単色LED端末のn台目の明るさの値であり、W
n(l=1.0)は、複数の単色LED端末のn台目における明るさの値が1.0の場合にn台目の単色LED端末にかかる使用電力である。W
n(l=1.0)は、予めコンピュータ10に登録されているデータである。
【0047】
【数8】
ここで、Pは使用電力である。p
1、・・・、p
nそれぞれは、1台目における個別使用電力、・・・、n台目における個別使用電力である。
【0048】
単色LED端末の場合の使用電力量は、フルカラーLED端末20の場合の使用電力量と同様に定義される。
【0049】
次に本実施の形態に係る照明制御装置1の作用を説明する。
照明制御装置1は、コンピュータ10による照明制御の画面として
図4に示すような画面を表示することができる。
図4は、ステータスタブが選択されているときに表示される画面の一例であり、イルミネーションの制御状態を示す制御状態表示画面である。この画面では、現在の日時が表示されている。
【0050】
また、選択されているイルミネーションのパターンとそのパターンによるイルミネーションを開始する点灯時刻およびイルミネーションを終了する消灯時刻が表示されている。この画面によれば、パターン1によるイルミネーションを18:00〜21:00まで実施するように設定されていることが分かる。
【0051】
また、制御の切替スイッチが手動を選択可能になっており、制御スイッチは点灯および消灯のいずれも選択不能になっている。さらに、ステータスが「待機中」となっている。したがって、現在時刻においてイルミネーションが行われていないが点灯時刻になると自動的にイルミネーションがパターン1で開始される状態であることが表示されている。
【0052】
図5は、
図4とは異なる制御状態を表示している画面であり、切替スイッチは自動を選択可能になっており、制御スイッチは点灯を選択可能になっている。また、ステータスが「待機中」となっている。したがって、この画面は、現在時刻においてイルミネーションが行われていないがフルカラーLED端末20を点灯させることは可能で有る。
【0053】
図6は、
図4および
図5の何れとも異なる制御状態を表示している画面であり、切替スイッチは自動を選択可能になっており、制御スイッチは消灯を選択可能になっている。また、ステータスが「点灯中」となっている。したがって、設定した点灯時刻にはなっていないが、手動操作によってイルミネーションをパターン1で実施させていることが表示されている。また、制御スイッチで消灯を選択することによってイルミネーションの実施を中止させることができることが分かる。
【0054】
図7は、イルミネーションの実施スケジュールを表示するカレンダー画面の一例を示したものである。このカレンダー画面は、カレンダータブを選択すると表示される。表示された画面には、年月がスクロール可能に表示されているので、過去へ遡ってスクロールすることによって実際に行われてきたイルミネーションの実施を把握することができる。また、未来へスクロールすることにより、これからのイルミネーションの実施の確認をすることができる。
【0055】
例示されている画面では、日にちが11月の1日〜30日まで表示されており、時間帯は16:00〜0:00過ぎまでの約8時間が表示されている。この約8時間分の時間帯は、スクロールによってずらして表示することもできる。この画面より、11月1日〜30日まで、イルミネーションが毎日実施されるように設定されていることが示されている。
【0056】
また、パターン1と表示された時刻バーが18:00〜21:00に亘って延びており、実際のイルミネーションの実施は、この3時間であることが示されている。なお、イルミネーションを実施する時間帯は、時刻バーの先端をドラッグアンドドロップするとバーを伸縮させることができるので、この方法でパターン1によるフルカラーLED端末20の点灯開始時刻および消灯時刻を変更することができる。
【0057】
図8は、
図7と同様のカレンダー画面図であるが、表示されている時間帯は、16:00〜2:00過ぎまでの10時間以上の幅に広げられている。また、
図9は、
図7や
図8と同様のカレンダー画面図であるが、表示されている時間帯は、
図8よりもさらに広く16:00〜6:00過ぎまでの14時間以上に亘っている。これらの表示されている時間帯が異なるカレンダー画面の何れを表示させるかは、操作者が任意に選択できる。
【0058】
このように、
図7から
図9までに示したカレンダー画面では、1ヶ月分のスケジュールを全て表示できるので、1ヶ月分のスケジュール全ての入力や確認を一画面上で確認しながら入力することができ、操作性が向上している。また、表示する時間帯の幅を変更することができるので、操作者は、見やすい画面を選択することによって容易に且つ確実に入力等の操作をすることができる。
【0059】
さらに、カレンダー表示画面では、白地の画面に日曜日および祝日それぞれを示す表示部分を明るい朱色として表示してある。さらに、日にちを示す例えば「2日」等の文字も明るい朱色に表示してもよい。このように白と明るい朱色との組合せによれば、いわゆる色弱のある操作者であっても、明るい朱色で示された日曜日および祝日とそれ以外の白色で示されている日とを明確に判別することができる。
【0060】
図10から
図14までは、イルミネーションを実施する際のパターンを設定登録するときに表示される画面である。これらの画面はパターン登録タブを選択すると表示される。
図10は、コンピュータ10に予め登録されているパターンがパターン1とパターン2であるときに表示される画面である。
【0061】
パターン1を選択して設定登録するときは、この画面上で「パターン1登録(001-016.dat)」をクリックする。すると、
図11に示したように、
図10の画面に重ねて「ファイルを開く」のウインドウが表示される。このウインドウにはパターン1が16に分割されたデータから成ることが表示されている。
【0062】
図11で全てのデータ(00001〜00016.dat)を選択すると
図12に示した画面が表示される。この画面上で「OK」をクリックすると
図13に示した画面が表示され、当該画面上に表示される「OK」をクリックすると
図14に示した画面が表示されて設定登録が完了する。なお、16に分割されたデータは、適宜に間引きすることによってパターン1に変更を加えることができる。
【0063】
図15は、上記のようにしてイルミネーションのパターンを設定登録するなどして立てたスケジュールを変更するときに表示されるスケジュール一括変更画面である。この画面は、
図7に示したような、カレンダー画面上でメニューバーの「編集」をクリックしてその子ウインドウの「スケジュール一括変更」を選択すればよい。これにより、カレンダー画面からでなくてもスケジュールやパターン等の一括変更をすることができる。
【0064】
表示されたスケジュール変更画面によってイルミネーションの実施スケジュールを変更できる事項は、例えば、イルミネーションを実施する年・月・日とこれらによって設定される期間、イルミネーションの開始時刻と終了時刻、イルミネーションのパターン、一日に実施するイルミネーションの実施回数等である。
【0065】
この画面上で、イルミネーションの開始時刻と終了時刻、イルミネーションのパターン、一日に実施するイルミネーションの実施回数等を設定し、年・月・日によって期間を設定することによって、イルミネーションの開始時刻と終了時刻、イルミネーションのパターン、一日に実施するイルミネーションの実施回数等を一括変更することができる。また、画面上に薄く表示されているように、各曜日および祝日のチェックボックスが有り、このチェックボックスにチェックを入れて指定することによって、チェックを入れた曜日等に関して一括変更することもできる。
【0066】
また、
図16に示したように実施する日が曜日で設定されている場合には、イルミネーションを実施する日あるいは実施しない日の曜日の変更等をすることができる。なお、
図7から
図9までに例示した画面では、イルミネーションが全ての日においてパターン1で実施されるように示されているが、パターン2を実施する日や指定曜日を入れることができる。また、
図10では、パターン1およびパターン2から選択できるように表示されているが、3パターン以上を登録しておき、その中から適宜に選択できるようにしてもよい。
【0067】
イルミネーションをシミュレートする場合は、
図1または
図3に示した画面を表示させて行う。シミュレーション領域110には、上記のようにして設定登録したパターンによるイルミネーションがシミュレートされる。
【0068】
イルミネーションをシミュレートするときは、
図1または
図3で指名したシミュレーション画面が表示される。何れのシミュレーション画面を表示させるかは、操作者が任意に選択することができる。シミュレーションと同時に実際のイルミネーションのフルカラーLED端末20の明るさの濃淡の平均値を確認したいときは
図1に示したイルミネーション画面を選択する。この画面により、イルミネーションの変化パターンを解析したり、実際のイルミネーションにおける見た目の印象をより良く把握したりすることが容易になる。
【0069】
また、フルカラーLED端末20の明るさの濃淡の平均値が10分間に亘る連続したグラフで表示されているので、明るさに注目しての解析をより正確に行うことができる。また、使用電力量が数値で表示されているので、使用電力量を確認することもできる。これら明るさの濃淡の平均値や使用電力量をイルミネーションの設定を変更等する際の参考にすることができる。例えば、使用電力量を所定の値を超えないように省エネを図りながら見栄えのするイルミネーションの制御を設定することができる。
【0070】
シミュレーションは、実際に行われるイルミネーションの所要時間全体に亘って表示できるが、イルミネーションは所定のパターンが繰り返されるので、1回分のパターンを開始から終わりまで解析すればイルミネーションを所要時間全体に亘って把握することができる。
【0071】
図1においてグラフ表示領域130にグラフ表示されているフルカラーLED端末20の明るさの濃淡の平均値に代えて使用電力をグラフ表示したいときは、
図1のイルミネーション画面の表示選択部140から「使用電力量」を選択すればよい。このようにして表示された
図3によれば、使用電力を注目しての解析をより正確に行うことができる。また、この画面でも使用電力量が表示されているので、使用電力や使用電力量をイルミネーションの設定を変更等する際の参考にすることができる。
【0072】
なお、
図1および
図3の何れのシミュレーション画面においても、イルミネーションの変化パターンの実施をシミュレートしている最中に、シミュレーションを一時停止させて、その特定の時点でのイルミネーションの状態を静止表示することができる。したがって、特定の時点での発光体20の明るさの濃淡の平均値やフルカラーLED端末20の使用電力を正確に確認することができる。
【0073】
このようなシミュレーション画面によれば、点灯パターンの確認が容易である。これにより、例えば試験工程において、時間別の点灯内容が例えば0分から3分の間は同じパターンであることがシミュレーション画面で分かった場合は、目視による確認の実行を0分から3分の間の一部で省略するための判断材料にできるので、試験工程の効率化を図ることができる。
【0074】
また、フルカラーLED端末20の明るさの濃淡の平均値や使用電力等の統計値がスクロールバーであるイルミネーション時刻バー121に並行にグラフ表示されるので、例えば上記の試験工程における0分から3分の間のRGB濃淡の平均値が同じか否かを一目で把握することができ、これによっても試験工程の効率化を図ることができる。
【0075】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0076】
例えば、
図1および
図3に例示して説明したものは、観覧車のフレームに沿って放射状に配設された発光体20によるイルミネーションのシミュレーションであるが、イルミネーションは、発光体20が放射状に配設されたものに限らず、発光体を並列に配設したものや、同心状に円や多角形に配列したもの、その他どのように配列したものであってもよい。