特許第6105339号(P6105339)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6105339印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6105339
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20170316BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   G06F3/12 304
   G06F3/12 305
   G06F3/12 354
   B41J29/38 Z
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-52069(P2013-52069)
(22)【出願日】2013年3月14日
(65)【公開番号】特開2014-178854(P2014-178854A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2016年2月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100113642
【弁理士】
【氏名又は名称】菅田 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100117008
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 章子
(74)【代理人】
【識別番号】100147430
【弁理士】
【氏名又は名称】坂次 哲也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 和広
【審査官】 渡部 博樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−037460(JP,A)
【文献】 特開2001−243033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーIDに対応したユーザー毎の部門及び事業所を含むユーザー属性情報を格納したユーザーマスタと、帳票を一意に識別する帳票IDに対応した部門と事業所と出力先のプリンタを指定するプリンタIDとを含む帳票属性情報を格納した自動印刷管理情報マスタと、帳票を生成するための帳票データを格納したトランザクションデータベースと、該マスタ及びデータベースを参照してユーザーにより指示された帳票の印字操作を行うためのコンピュータと、該コンピュータにネットワーク接続された複数のプリンタとを含み、該複数のプリンタのうちの任意のプリンタにより帳票の印字を行うコンピュータシステムを用いた印刷プリンタ自動配信システムであって、
前記自動印刷管理情報マスタが、同一帳票の出力先プリンタを区別するための表示画面を変化させた複数の画面IDを含み、
前記コンピュータが、
前記ユーザーのユーザーIDに基づいて該ユーザーIDに対応するユーザーが所属する部門を前記ユーザーマスタからユーザー属性情報として抽出する第1工程と、
前記ユーザーが選択した帳票ID及び画面ID並びに前記第1工程において抽出した部門とを含むレコードの帳票属性情報を自動印刷管理情報マスタから抽出する第2工程と、
前記第1工程及び第2工程により抽出したユーザー属性情報及び帳票属性情報に基づいて該帳票属性情報に含まれる出力先のプリンタを選択して帳票の印字を行う第3工程とを実行する印刷プリンタ自動配信システム。
【請求項2】
ユーザーIDに対応したユーザー毎の部門及び事業所を含むユーザー属性情報を格納したユーザーマスタと、帳票を一意に識別する帳票IDに対応した部門と事業所と出力先のプリンタを指定するプリンタIDとを含む帳票属性情報を格納した自動印刷管理情報マスタと、帳票を生成するための帳票データを格納したトランザクションデータベースと、該マスタ及びデータベースを参照してユーザーにより指示された帳票の印字操作を行うためのコンピュータと、該コンピュータにネットワーク接続された複数のプリンタとを含み、該複数のプリンタのうちの任意のプリンタにより帳票の印字を行うコンピュータシステムが実行する印刷プリンタ自動配信方法であって、
前記自動印刷管理情報マスタに、同一帳票の出力先プリンタを区別するための表示画面を変化させた複数の画面IDを設け、
前記コンピュータに、
前記ユーザーのユーザーIDに基づいて該ユーザーIDに対応するユーザーが所属する部門を前記ユーザーマスタからユーザー属性情報として抽出する第1工程と、
前記ユーザーが選択した帳票ID及び画面ID並びに前記第1工程において抽出した部門とを含むレコードの帳票属性情報を自動印刷管理情報マスタから抽出する第2工程と、
前記第1工程及び第2工程により抽出したユーザー属性情報及び帳票属性情報に基づいて該帳票属性情報に含まれる出力先のプリンタを選択して帳票の印字を行う第3工程とを実行させる印刷プリンタ自動配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプリンタにネットワーク接続されたコンピュータから任意のプリンタに対して帳票の印字出力を自動的に行うことができる印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法に係り、特に帳票に付与された属性情報に基づいて任意のプリンタに対して帳票の印字出力を自動的に行うことができる印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンピュータシステムにおいては、同一企業内において複数の拠点・事業所をネットワーク接続し、任意の拠点のコンピュータから任意の他拠点のプリンタに帳票の印字出力を行うことが行われており、例えば、本社の経理課がコンピュータから自部署のプリンタに印字出力すること、本社の営業課が特定の支店・工場・倉庫のプリンタに印字出力することが行われている。
【0003】
なお、複数のプリンタにネットワーク接続されたコンピュータから任意のプリンタに対して印字出力を行う技術が記載されている文献としては、下記の特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、帳票出力宛先プリンタ名を決定するための管理マスター情報を登録する管理マスターメンテナンス部が、帳票作成プログラムが再生したプリントイメージをプリントイメージデータに含まれる帳票ID及び所場コードと管理マスターとをつき合わせて配信データを作成することによって、帳票出力宛先プリンタを予め登録してある情報から自動的に決定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−167067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の特許文献1記載技術は、帳票出力宛先プリンタ名を決定するための管理マスタ情報を予め登録しておき、プリントイメージデータに含まれる帳票ID及び所場コード等を用いて印刷先プリンタを決定するため、多数の種類及び多数の印刷先プリンタを管理マスタ情報を予め登録する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、複数のプリンタにネットワーク接続されたコンピュータから任意のプリンタに対して帳票の印字出力を自動的に行うことができる印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ユーザーのユーザーIDに基づいて該ユーザーIDに対応するユーザーが所属する部門を前記ユーザーマスタからユーザー属性情報として抽出し、ユーザーが選択した帳票ID及び画面ID並びに前記抽出した部門とを含むレコードの帳票属性情報を自動印刷管理情報マスタから抽出し、前記抽出したユーザー属性情報及び帳票属性情報に基づいて該帳票属性情報に含まれる出力先のプリンタを選択して帳票の印字を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明による印刷プリンタ自動配信システム及び印刷プリンタ自動配信方法は、ユーザーを出力先のプリンタの指定操作を行うことなくユーザー属性情報及び帳票属性情報との組み合わせに基づいて任意のプリンタに帳票を印字出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態による印刷プリンタ自動配信システムを含むコンピュータシステム示す図である
図2A】本発明の実施形態による印刷プリンタ自動配信システムの全体動作を示すフロー図である
図2B】本発明の実施形態による印刷プリンタ自動配信システムの全体動作を示すフロー図である
図3】本発明の実施形態による自動印刷管理情報処理動作を示すフロー図である
図4】本発明の実施形態によるユーザーマスタ及び自動印刷管理情報マスタの一例を示す図である
図5】本発明の実施形態による自部署プリンタ出力動作を説明するための図である
図6】本発明の実施形態による他部署プリンタ出力動作を説明するための図である
図7】本発明の実施形態による帳票出力作業イメージを説明するための図である
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による印刷プリンタ自動配信方法を実現する印刷プリンタ自動配信システムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムを含むコンピュータシステムは、図1に示す如く、後述するユーザー所属等の属性情報を格納するユーザーマスタ10と、各種帳票データを格納するトランザクションデータベース20と、一意に付与された帳票ID対応のプリンタID等の自動印刷管理情報を格納する自動印刷管理情報マスタ30と、ユーザー端末(コンピュータ)の起動指示画面40を使用して起動され、帳票データをCSVファイル70としてユーザフォルダに出力すると共に後述する帳票ツール80に印字出力を指示する帳票出力プログラム50と、前記自動印刷管理情報マスタ30から前記自動印刷管理情報を呼び出す自動印刷管理情報取得サブルーチン60と、前記帳票出力プログラム50によって指示された帳票データに帳票IDを付与して該当のプリンタへ送信する帳票ツール80とを備え、前記ユーザーマスタ10とトランザクションデータベース20と自動印刷管理情報マスタ30とはコンピュータの磁気ディスク装置等の記録媒体に格納され、他の構成はコンピュータのプログラムによって構成されている。
【0011】
このように構成されたコンピュータシステムは、例えば企業の本社のコンピュータシステムに存在し、ネットワークを介して自部署(本社)及び支店・営業所・倉庫等の他部署のプリンタに接続され、本社の経理課の担当者が経理系の帳票を自部署プリンタにより印字出する場合、帳票出力プログラム50が印字データをCSVファイル70として一時記憶領域に格納しておき、帳票ツール80が該一時記憶領域に格納された印字データを指定されたプリンタに印字出力するように動作するように構成されている。
【0012】
前記ユーザーマスタ10に格納される属性性情報は、図4(a)に示す如く、利用者を一意に識別するためのユーザーIDと、該ユーザーID毎の氏名を表すユーザー名と、該ユーザの所属を表す部門と、該部門の属する事業所の各項目情報とから構成され、例えば、ユーザーID「USER001」のユーザー名が「ユーザー1」、部門が「経理課」、事業所が「本社」であり、ユーザーID「USER002」のユーザー名が「ユーザー2」、部門が「財務課」、事業所が「本社」であり、ユーザーID「USER003」のユーザー名が「ユーザー3」、部門が「営業1課」、事業所が「本社」の如く構成されている。
【0013】
前記自動印刷管理情報マスタ30に格納される自動印刷管理情報は、図4(b)に示す如く、帳票種類毎に一意に付与された帳票IDと、帳票の種類を表す帳票名と、前記起動指示画面40に表示する画面の種類を一意に表す画面IDと、事業所内の所属を表す部門と、該部門が属する事業所と、ユーザーが出力先を任意に設定することができる定義内容(例えば事業所内の倉庫名)を表すユーザー定義項目と、帳票データを印字するプリンタに一意に付与されたプリンタIDと、帳票データの印字部数を表す部数との各項目情報とから構成され、例えば、次(A)〜(D)のように構成されている。
【0014】
なお、図4(b)においては、経理課のプリンタIDが「PRT001」、財務課のプリンタIDが「PRT002」、営業1課のプリンタIDが「PRT003」、a工場のプリンタIDが「PRTa11」、a工場のa01倉庫のプリンタIDが「PRTa21」、a工場のa02倉庫のプリンタIDが「PRTa22」、b工場のプリンタIDが「PRTb12」として設定され、後述の画面IDは、同一帳票を他部署に印字する場合と自部署に印字する場合の表示画面を変えていること等を意味するものとする。
【0015】
(A)同一帳票でもユーザーの所属部門によりプリンタを変更する例。
・帳票IDが「REP001」のレコードの帳票名が「経理系帳票」、画面IDが「共通(*)」、部門が「経理課」、事業所が「共通(*)」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PRT001」、部数が「1」(経理課の担当者が自部署のプリンタに経理系帳票を1部印字する例)。
・帳票IDが「REP001」のレコードの帳票名が「財務票」、画面IDが「共通(*)」、部門が「経理課」、事業所が「共通(*)」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PRT002」、部数が「1」(財務課の担当者が自部署のプリンタに経理系帳票を1部印字する例)。
【0016】
(B)同一帳票且つ同一所属部門でも事業所によりプリンタを変更する例。
・帳票IDが「REP002」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN01」、部門が「営業1課」、事業所が「a工場」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PRTa11」、部数が「1」であり(営業1課の担当者がa工場のプリンタに指示書を1部印字する例)。
・帳票IDが「REP002」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN01」、部門が「営業1課」、事業所が「b工場」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PTb12」、部数が「2」であり(営業1課の担当者がb工場のプリンタに指示書を2部印字する例)。
【0017】
(C)同一帳票且つ同一所属部門でも画面IDによりプリンタを変更する例。
・帳票IDが「REP002」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN02」、部門が「営業1課」、事業所が「a工場」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PRT003」、部数が「1」であり(営業1課の担当者がa工場で印字させた指示書を自部署[営業1課]のプリンタに1部印字する例)。
・帳票IDが「REP002」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN02」、部門が「営業1課」、事業所が「b工場」、ユーザー定義項目が「共通(*)」、プリンタIDが「PRT003」、部数が「1」であり(営業1課の担当者がb工場で印字させた指示書を自部署[営業1課]のプリンタに1部印字する例)。
【0018】
(D)前記帳票ID・画面ID・部門・事業所等の規定項目以外に出力先プリンタを変更する例(同一工場内の異なる倉庫のプリンタに出力する例)。
・帳票IDが「REP100」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN02」、部門が「営業1課」、事業所が「a工場」、ユーザー定義項目が「a01_倉庫」、プリンタIDが「PRTa21」、部数が「1」であり(営業1課の担当者がa工場のa01倉庫のプリンタに指示書を1部印字する例)。
・帳票IDが「REP100」のレコードの帳票名が「××指示書」、画面IDが「GAMEN02」、部門が「営業1課」、事業所が「a工場」、ユーザー定義項目が「a02_倉庫」、プリンタIDが「PRTa22」、部数が「1」であり(営業1課の担当者がa工場のa02倉庫のプリンタに指示書を1部印字する例)。
【0019】
[動作]
次に、前述のように構成された印刷プリンタ自動配信システムの動作を説明する。本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、ユーザが任意の帳票を編集して任意の事業所のプリンタに出力する場合、図2Aに示す如く、帳票出力プログラム50が、起動指示画面40によるユーザ操作によって、トランザクションデータベース20からデータを取得して各帳票プログラム毎に独自のレコードを収集し、該収集したレコードを元に帳票の編集を行い、CSVデータを出力するステップS201と、該ステップS201により出力されたCSVデータをユーザフォルダに出力(格納)するステップS202と、該出力した帳票データ(CSVデータ)に一意の帳票IDを設定し、ユーザーのログインIDに基づいてユーザーマスタ10からユーザの所属部門と出力先の事業所等を出力パラメータ(属性情報)として取得するステップS204と、前記該出力した帳票データ(CSVデータ)に画面IDの設定が必要か否かを判定するステップS206と、該ステップS206において画面ID設定が必要ないと判定したとき、画面IDに「*(共通)」を設定するステップS205と、前記ステップS206において画面ID設定が必要と判定したとき、画面IDに操作中の画面から画面ID(例えば「GAMEN01」)を設定するステップS207と、前記ステップS205又はステップS207に続き、事業所コードが必要か否かを判定するステップS208と、該ステップS208において事業所コード設定が不要と判定したとき、事業所コードに「*(共通)」を設定するステップS209と、前記ステップS208において事業所コード設定が必要と判定したとき、操作中のレコードから事業所コードを取得して設定するステップS210とを実行することによって、帳票IDに対応する画面ID及び事業所コードを設定するように動作する。なお、前記ステップS208における事業所コード設定が必要か否かの判定は、図4(b)に示した如き自部署以外のプリンタに出力する等のユーザー入力条件により判定され、前記ステップS206における画面ID設定が必要か否かの判定や及び後述するステップも同様である。
【0020】
次いで、本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、ユーザー定義項目設定が必要か否かを判定するステップS211と、該ステップS211においてユーザー定義項目が不要と判定したとき、ユーザー定義項目に「*(共通)」を設定するステップS212と、前記ステップS211においてユーザー定義項目が必要と判定したとき、図2Bに移行し、ユーザー定義項目が必要と判定したとき、ユーザー定義項目に操作中のレコードから例えば「倉庫名」を設定するステップS220と、前記ステップS212又はステップS220に続いて、前記設定した帳票IDと画面IDと事業所とユーザー定義項目の各項目をパラメータ(属性情報)として自動印刷管理情報取得サブルーチン60を起動するステップS221と、自動印刷管理情報取得サブルーチン60を起動するステップS222とを実行するように動作する。
【0021】
このステップS222による自動印刷管理情報取得サブルーチン60による詳細動作は、図3に示す如く、前述の各ステップにより取得した帳票IDと部門と事業所と画面IDとユーザー定義項目の出力パラメータ(属性情報)をメインプログラム(帳票出力プログラム50)から取得するステップS301と、該ステップS301により受信した出力パラメータ(属性情報)を元に自動印刷管理情報マスタ30を検索するステップS302と、該ステップS302による検索が成功したか否か(プリンタID、部数の情報がないとき)を判定するステップS303と、該ステップS303において検察が失敗したと判定したとき、リターンコードに「FAILURE」を設定したエラーメッセージを設定するステップS304と、前記ステップS303において検索に成功したと判定したとき、取得したプリンタID及び部数を設定し、リターンコードに「SUCCESS」を設定したメッセージを設定し、プリンタIDにより指定されたプリンタに出力指示の実行を設定するステップS305と、メインプログラム(帳票出力プログラム50)へ出力パラメータ(プリンタID、部数、リターンコード、メッセージ)を返信するステップS306とを実行するように動作する。
【0022】
このステップS222によるプリンタの制御情報の設定(代入)後、本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、図2Bに戻り、前記自動印刷管理情報サブルーチン60からの出力パラメータ(プリンタID、部数、リターンコード、メッセージ)である自動印刷管理情報を受信するステップS223と、該受信した情報にリターンコードの内容が「FAILURE」か「SUCCESS」か否かを判定するステップS224と、該ステップS224においてリターンコードが「FAILURE」と判定したとき、エラーとして処理を終了するステップS225と、前記ステップS224においてリターンコードが「SUCCESS」と判定したとき、帳票ツール80を起動し、起動パラメータ(プリンタID、部数)及びファイル名(CSVファィル70のファイル名)を設定して指定プリンタへ指定枚数の帳票90を出力して処理を終了するステップS226とを実行するように動作することによって、ユーザーの指定操作を行わずにユーザーIDと帳票IDと画面IDと部門と事業者とユーザー定義項目の各パラメータ(属性情報)の組み合わせによって出力先のプリンタを判定して印字出力することができ、具体例を次に説明する。
【0023】
[自部署プリンタ出力動作]
[a工場出力]
次にユーザ(経理課担当者)が自部署(経理課)のプリンタ(PRT001)に帳票(REP001)を印字出力する動作例を図5を参照して説明する。この動作は次のステップにより実行される。
(E)ステップS501
出力指示画面40aの操作により起動される帳票出力プログラム50が次の処理を実行する。
(1)出力指示画面の情報を基に帳票作成に必要なレコード抽出する処理。
(2)当プログラムにより出力する帳票IDを定義する処理(帳票IDに「REP001」を代入)。
(3)ログインIDから所属部門を取得する処理(部門に「本社経理課」を代入)。
(4)当帳票は事業所の区分不要と設定する処理(事業所に「*」を代入)。
(5)当帳票は画面IDの設定不要と設定する処理(画面IDに「*」を代入)。
(6)当帳票はユーザー定義項目の設定不要と設定する処理(ユーザー定義項目に「*」を代入)。
(7)サブルーチンを起動してプリンタ情報を取得する処理。
(8)サブルーチンからの受信情報により帳票ツール80へ出力指示を行う処理。
【0024】
(F)ステップS502
前記(E7)処理により起動した自動印刷管理情報取得サブルーチンが次の処理を実行する。
(9)前記ステップS501により設定した起動情報「帳票ID、部門、事業所、画面ID、ユーザー定義項目」を取得する処理。
(10)該取得した起動情報を検索キーとして自動印刷管理情報マスタ30からプリンタID及び出力部数当の情報を取得してメインプログラム(帳票出力プログラム50)に出力する処理。
【0025】
(G)ステップS503
(11)帳票出力プログラム50が前記処理(E8)によりユーザフォルダに出力されたファイル(帳票データ)を帳票90として指定されたプリンタ(PRT001)に印字出力を1部行う処理。
このように本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、自部署のプリンタに印字出力する場合、帳票ID等のパラメータ(属性情報)によって自部署プリンタ印字であることを判定し、自部署プリンタに帳票を印字出力することができる。
【0026】
[他部署プリンタ出力動作]
更に、ユーザ(経理課担当者)が他部署(工場a)のプリンタ(PRTa11)に帳票(REP002)を印字出力する動作例を図6を参照して説明する。この動作は次のステップにより実行される。
【0027】
(H)ステップS601
(1)出力指示画面の情報を基に帳票作成に必要なレコード抽出する処理。
(2)当プログラムにより出力する帳票IDを定義する処理(帳票IDに「REP002」を代入)。
(3)ログインIDから所属部門を取得する処理(部門に「営業1課」を代入)。
(4)事業所を設定する処理(事業所に「a工場」を代入)。
(5)画面IDを設定する処理(画面IDに「GAMEN01」を代入)。
(6)当帳票はユーザー定義項目の設定不要と設定する処理(ユーザー定義項目に「*」を代入)。
(7)サブルーチンを起動してプリンタ情報を取得する処理。
(8)サブルーチンからの受信情報により帳票ツール80へ出力指示を行う処理。
【0028】
(I)ステップS602
前記(H7)処理により起動した自動印刷管理情報取得サブルーチンが次の処理を実行する。
(9)前記ステップS601により設定した起動情報「帳票ID、部門、事業所、画面ID、ユーザー定義項目」を取得する処理。
(10)該取得した起動情報を検索キーとして自動印刷管理情報マスタ30からプリンタID及び出力部数当の情報を取得してメインプログラム(帳票出力プログラム50)に出力する処理。
【0029】
(J)ステップS603
(11)帳票出力プログラム50が前記処理(H8)によりユーザフォルダに出力されたファイル(帳票データ)を帳票90aとして指定されたプリンタ(PRTa11)に印字出力を1部行う処理。
【0030】
[b工場出力]
次いで、ユーザ(経理課担当者)が他部署(工場b)のプリンタ(PRTb12)に帳票(REP002)を印字出力する処理は、次のステップにより実行される。
(K)ステップS604
(1)出力指示画面40bの情報を基に帳票作成に必要なレコード抽出する処理。
(2)当プログラムにより出力する帳票IDを定義する処理(帳票IDに「REP002」を代入)。
(3)ログインIDから所属部門を取得する処理(部門に「営業1課」を代入)。
(4)事業所を設定する処理(事業所に「b工場」を代入)。
(5)画面IDを設定する処理(画面IDに「GAMEN01」を代入)。
(6)当帳票はユーザー定義項目の設定不要と設定する処理(ユーザー定義項目に「*」を代入)。
(7)サブルーチンを起動してプリンタ情報を取得する処理。
(8)サブルーチンからの受信情報により帳票ツール80へ出力指示を行う処理。
【0031】
(L)前記ステップS602による処理。
(M)ステップS606
(9)帳票出力プログラム50が前記処理によりユーザフォルダに出力されたファイル(帳票データ)を帳票90bとして指定されたプリンタ(PRTb12)に印字出力を1部行う処理。
【0032】
[b工場指示書を自部署印字]
次いで、ユーザ(経理課担当者)が他部署(工場b)のプリンタ(PRTb12)に印字した帳票(REP002)を自己部署に印字出力する処理は、次のステップにより実行される。
【0033】
(N)ステップS605
(1)出力指示画面40cの情報を基に帳票作成に必要なレコード抽出する処理。
(2)当プログラムにより出力する帳票IDを定義する処理(帳票IDに「REP002」を代入)。
(3)ログインIDから所属部門を取得する処理(部門に「営業1課」を代入)。
(4)事業所を設定する処理(事業所に「b工場」を代入)。
(5)画面IDを設定する処理(画面IDに「GAMEN02」を代入)。
(6)当帳票はユーザー定義項目の設定不要と設定する処理(ユーザー定義項目に「*」を代入)。
(7)サブルーチンを起動してプリンタ情報を取得する処理。
(8)サブルーチンからの受信情報により帳票ツール80へ出力指示を行う処理。
【0034】
(O)前記ステップS602による処理。
(P)ステップS607
(9)帳票出力プログラム50が前記処理によりユーザフォルダに出力されたファイル(帳票データ)を帳票90cとして自己部署のプリンタ(PRT003)に印字出力を1部行う処理。
【0035】
このように本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、ユーザーが出力先プリンタを指定せずに、ユーザーIDと帳票IDと画面IDと部門と事業所とユーザー定義項目の各パラメータ(属性情報)によって印字先プリンタを自動的に判定して印字することができる。
【0036】
本実施形態による印刷プリンタ自動配信システムは、例えば、経理課のユーザーが特定工場の勘定内訳書を印字出力する場合、図7に示す如く、システムログイン時、ユーザーID及びパスワードを画面40eにより入力し、該ユーザーID及びパスワードをユーザーマスタ10に予め格納したユーザー情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定したとき、経理課の業務に適合した画面40fを表示し、該画面40fのメニューから「一般会計処理」が選択されたときに画面40gを表示し、該画面40gのサブメニューから「勘定内訳書」が選択されたときに「勘定内訳書作成処理」の画面40hを表示し、該画面40hにおいて処理対象である事業所(大阪工場)及び勘定内訳の期間(2012年03月)を入力することによって、トランザクションデータベース20の仕訳テーブル20eから該画面40hにおいて指定した事業所及び期間に該当するレコードを抽出し、勘定内訳書の帳票90eとしてユーザーが出力先のプリンタを指定することなく任意のプリンタへ印字出力するように動作することができる。
【0037】
このように本発明による印刷プリンタ自動配信システム及び方法は、帳票出力プログラム50及び自動印刷管理情報取得サブルーチン60を実行するコンピュータが、ログインしたユーザーのユーザーIDに基づいて該ユーザーIDに対するユーザー属性情報をユーザーマスタ10から抽出し、該ユーザーが選択した帳票の帳票IDに基づいて該帳票IDに対する帳票属性情報を自動印刷管理情報マスタ30から抽出し、これら抽出したユーザー属性情報及び帳票属性情報の組み合わせに基づいて該帳票属性情報に含まれる出力先のプリンタを選択してトランザクションデータベース20に格納した帳票の印字を行うことによって、ユーザーの出力先プリンタの指定を行うことなく自動的に任意のプリンタに帳票を印字出力することができる。
【符号の説明】
【0038】
10 ユーザーマスタ、20 トランザクションデータベース、
30 自動印刷管理情報マスタ、40 起動指示画面、
40a〜40h 画面、50 帳票出力プログラム、
60 自動印刷管理情報取得サブルーチン、70 CSVファィル、
80 帳票ツール、90,90a〜90e 帳票
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7