特許第6105374号(P6105374)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6105374
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】2
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-93033(P2013-93033)
(22)【出願日】2013年4月25日
(65)【公開番号】特開2014-212993(P2014-212993A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2015年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】丹野 孝紀
(72)【発明者】
【氏名】原 憲文
(72)【発明者】
【氏名】大島 健志
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅之
(72)【発明者】
【氏名】武沢 学
【審査官】 中村 祐一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−249878(JP,A)
【文献】 特開2012−196349(JP,A)
【文献】 特開2009−028344(JP,A)
【文献】 特開2012−115436(JP,A)
【文献】 特開2012−045281(JP,A)
【文献】 特開2012−176070(JP,A)
【文献】 特開2013−000140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、
遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた始動入球手段と
柄変動ゲームの実行が保留されていない場合に、待機状態を生起させる待機状態生起手段と
柄変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該図柄変動ゲームを実行させるゲーム制御手段と、
演出領域を有し、当該演出領域内で報知演出を実行する報知演出実行手段と
入球率向上状態を生起させる入球率向上状態生起手段と
入球率向上状態が生起されていることを示す状態演出を演出表示手段に実行させる状態演出制御手段と、
前記待機状態の生起中、第1の待機演出の実行制御を行った後に第2の待機演出の実行制御を行う待機演出制御手段と、を備え、
前記入球率向上状態の生起中、前記第1の待機演出は、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させた態様で行われ、
前記入球率向上状態の生起中、前記第2の待機演出は、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させない態様で行われ、
発射された遊技球が流下するルートには、第1のルートと、前記第1のルートとは少なくとも一部が異なる第2のルートと、があり
前記始動入球手段には、前記第1のルートで流下する遊技球が入球可能な第1の始動入球手段と、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な第2の始動入球手段と、があり
前記入球率向上状態の生起中は、前記第2の始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となり、
前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態の生起中であって図柄変動ゲームの実行中に前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出を実行し
前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出には、前記演出領域のうち第1演出領域で実行する第1領域報知演出と、前記演出領域のうち前記第1演出領域よりも広い第2演出領域で実行する第2領域報知演出と、が含まれ、
前記報知演出実行手段は、更に、
前記入球率向上状態の生起中であって前記第1の待機演出の実行中に第1領域報知演出を実行し、
前記入球率向上状態の生起中であって前記第2の待機演出の実行中に第2領域報知演出を実行することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
図柄変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、
遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた始動入球手段と、
図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合に、待機状態を生起させる待機状態生起手段と、
図柄変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該図柄変動ゲームを実行させるゲーム制御手段と、
演出領域を有し、当該演出領域内で報知演出を実行する報知演出実行手段と、
入球率向上状態を生起させる入球率向上状態生起手段と、
入球率向上状態が生起されていることを示す状態演出を演出表示手段に実行させる状態演出制御手段と、
前記待機状態及び入球率向上状態の生起中、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させた態様で行われる第1の待機演出の実行制御と、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させない態様で行われる第2の待機演出の実行制御と、を行う待機演出制御手段と、を備え、
発射された遊技球が流下するルートには、第1のルートと、前記第1のルートとは少なくとも一部が異なる第2のルートと、があり、
前記始動入球手段には、前記第1のルートで流下する遊技球が入球可能な第1の始動入球手段と、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な第2の始動入球手段と、があり、
前記入球率向上状態の生起中は、前記第2の始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となり、
前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態の生起中であって図柄変動ゲームの実行中に前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出を実行し、
前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出には、前記演出領域のうち第1演出領域で実行する第1領域報知演出と、前記演出領域のうち前記第1演出領域よりも広い第2演出領域で実行する第2領域報知演出と、が含まれ、
前記報知演出実行手段は、更に、
前記入球率向上状態の生起中であって前記第2の待機演出の実行が開始されることを契機に前記第2領域報知演出の実行を開始し、
前記第2領域報知演出の実行を開始した後、前記第2のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球すると、前記第2領域報知演出の実行を終了して前記第1領域報知演出を実行し、前記第2領域報知演出の実行を開始した後、前記第1のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球したとしても、前記第2領域報知演出の実行を継続することを特徴とする遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球を流下させることが好ましいとされるルートが変化する遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、遊技球を流下させることが好ましいとされるルートが変化するものがある。例えば、特許文献1に記載される遊技機では、入球率向上状態が生起されていないときは遊技盤の左側を流下するように遊技球を発射させて遊技を行うことが好ましいとされる一方、入球率向上状態が生起されているときは遊技盤の右側を流下するように遊技球を発射させて遊技を行うことが好ましいとされている。そして、特許文献1に記載される遊技機では、遊技球を流下させることが好ましいルートへの遊技球の発射を促す報知演出が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−12185号公報
【特許文献2】特開2007−202747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、今日のパチンコ遊技機の多くは、特許文献2に記載される遊技機のように、一時的に遊技が中断された場合に待機演出を行う。このような待機演出が実行された場合、遊技を再開する際に、複数のルートのうち何れのルートを流下するように遊技球を発射させるべきであるかを遊技者が特定できない虞があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技が再開される際に、遊技球を発射させることが好ましいとされるルートを遊技者が特定し易くすることのできる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、図柄変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、遊技盤と、前記遊技盤に設けられた始動入球手段と、図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合に、待機状態を生起させる待機状態生起手段と、図柄変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該図柄変動ゲームを実行させるゲーム制御手段と、演出領域を有し、当該演出領域内で報知演出を実行する報知演出実行手段と入球率向上状態を生起させる入球率向上状態生起手段と入球率向上状態が生起されていることを示す状態演出を演出表示手段に実行させる状態演出制御手段と、前記待機状態の生起中、第1の待機演出の実行制御を行った後に第2の待機演出の実行制御を行う待機演出制御手段と、を備え、前記入球率向上状態の生起中、前記第1の待機演出は、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させた態様で行われ、前記入球率向上状態の生起中、前記第2の待機演出は、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させない態様で行われ、発射された遊技球が流下するルートには、第1のルートと、前記第1のルートとは少なくとも一部が異なる第2のルートと、があり、前記始動入球手段には、前記第1のルートで流下する遊技球が入球可能な第1の始動入球手段と、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な第2の始動入球手段と、があり、前記入球率向上状態の生起中は、前記第2の始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となり、前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態の生起中であって図柄変動ゲームの実行中に前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出を実行し、前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出には、前記演出領域のうち第1演出領域で実行する第1領域報知演出と、前記演出領域のうち前記第1演出領域よりも広い第2演出領域で実行する第2領域報知演出と、が含まれ、前記報知演出実行手段は、更に、前記入球率向上状態の生起中であって前記第1の待機演出の実行中に第1領域報知演出を実行し、前記入球率向上状態の生起中であって前記第2の待機演出の実行中に第2領域報知演出を実行することを要旨とする
【0007】
上記課題を解決する遊技機図柄変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、遊技盤と、前記遊技盤に設けられた始動入球手段と、図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合に、待機状態を生起させる待機状態生起手段と、図柄変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該図柄変動ゲームを実行させるゲーム制御手段と、演出領域を有し、当該演出領域内で報知演出を実行する報知演出実行手段と、入球率向上状態を生起させる入球率向上状態生起手段と、入球率向上状態が生起されていることを示す状態演出を演出表示手段に実行させる状態演出制御手段と、前記待機状態及び入球率向上状態の生起中、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させた態様で行われる第1の待機演出の実行制御と、前記演出表示手段にて前記状態演出を実行させない態様で行われる第2の待機演出の実行制御と、を行う待機演出制御手段と、を備え、発射された遊技球が流下するルートには、第1のルートと、前記第1のルートとは少なくとも一部が異なる第2のルートと、があり、前記始動入球手段には、前記第1のルートで流下する遊技球が入球可能な第1の始動入球手段と、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な第2の始動入球手段と、があり、前記入球率向上状態の生起中は、前記第2の始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となり、前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態の生起中であって図柄変動ゲームの実行中に前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出を実行し、前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す報知演出には、前記演出領域のうち第1演出領域で実行する第1領域報知演出と、前記演出領域のうち前記第1演出領域よりも広い第2演出領域で実行する第2領域報知演出と、が含まれ、前記報知演出実行手段は、更に、前記入球率向上状態の生起中であって前記第2の待機演出の実行が開始されることを契機に前記第2領域報知演出の実行を開始し、前記第2領域報知演出の実行を開始した後、前記第2のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球すると、前記第2領域報知演出の実行を終了して前記第1領域報知演出を実行し、前記第2領域報知演出の実行を開始した後、前記第1のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球したとしても、前記第2領域報知演出の実行を継続することを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遊技が再開される際に、遊技球を発射させることが好ましいとされるルートを遊技者が特定し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ遊技機の表側を示す正面図。
図2】(a)は第1の大当り抽選当選時に決定される大当りの種類を示す模式図、(b)は第2の大当り抽選当選時に決定される大当りの種類を示す模式図。
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図4】演出モードの移行態様を示す模式図。
図5】第1の待機演出と第2の待機演出の演出態様を示す模式図。
図6】(a)は左打ち画像を示す模式図、(b)は右打ち画像を示す模式図、(c)は第1演出領域と中央領域を示す模式図、(d)は第2演出領域と中央領域を示す模式図。
図7】各状況における報知演出の演出態様を示す模式図。
図8】(a)〜(e)は、入球率向上状態の生起中において、図柄変動ゲーム終了後から、第1の待機演出及び第2の待機演出が実行される際の報知演出の演出態様を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技機の一実施形態を図1図8にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが装備されている。遊技盤YBには、パチンコ遊技機10に装備されている発射ハンドルHの回動操作によって、遊技球が発射される。
【0012】
また、発射ハンドルHの回動操作によって発射された遊技球は、誘導レールRaにて形成される非遊技領域YR1を通って、誘導レールRaの最下流に配置された逆戻り防止弁Bnを介して、遊技盤YBに定められる遊技領域YR2へと発射される。そして、遊技領域YR2へと発射された遊技球は、遊技領域YR2を流下する。
【0013】
また、遊技盤YBにおける遊技領域YR2の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有し、表示演出を行う表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数の図柄列(本実施形態では、3列)の装飾図柄を変動させて行う図柄変動ゲームと、当該図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が実行される。本実施形態の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の装飾図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。図柄変動ゲームは、遊技盤YBに配置されている上始動入球装置15又は下始動入球装置17へ遊技球が入球することを契機に、実行される。
【0014】
また、本実施形態において演出表示装置11には、各図柄列に[1]〜[8]の8種類の数字が装飾図柄として表示される。そして、大当り抽選に当選する場合、原則として、演出表示装置11には、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、大当り抽選に当選するとともに特定の種類の大当りが決定された場合、演出表示装置11には、特定図柄組み合わせが確定停止表示される。また、大当り抽選に非当選する場合、演出表示装置11には、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。因みに、本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が同一の図柄組み合わせ([222]や[777]等)である。また、本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせ([345]や[426]等)、又は1列の装飾図柄が他の2列の装飾図柄と異なる図柄組み合わせ([122]や[323]等)である。また、本実施形態の特定図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[123]及び[456])である。
【0015】
また、始動入球手段としての上始動入球装置15は、演出表示装置11の下方に配置されている。上始動入球装置15は、当該上始動入球装置15へ遊技球が入球したことを検知可能な上始動スイッチSW1(図3に示す)を有している。上始動入球装置15へ遊技球が入球すると、大当りか否かを決めるための大当り抽選が行われる。以下の説明において、上始動入球装置15への遊技球の入球を契機として行われる大当り抽選を、「第1の大当り抽選」という場合がある。
【0016】
また、始動入球手段としての下始動入球装置17は、上始動入球装置15の下方に配置されている。下始動入球装置17は、開閉部材18を有している。また、下始動入球装置17は、当該下始動入球装置17へ遊技球が入球したことを検知可能な下始動スイッチSW2(図3に示す)を有している。下始動入球装置17へ遊技球が入球すると、大当り抽選が行われる。また、下始動入球装置17の開閉部材18は、電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、開閉部材18が開状態となるとき下始動入球装置17の入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、開閉部材18が閉状態となるとき下始動入球装置17の入口は閉鎖されて遊技球が入球し難い閉鎖状態となる。以下の説明において、下始動入球装置17への遊技球の入球を契機として行われる大当り抽選を、「第2の大当り抽選」という場合がある。
【0017】
また、下始動入球装置17の下方には、大入賞扉を有する特別入賞手段としての大入賞装置20が配設されている。大入賞装置20は、当該大入賞装置20へ遊技球が入球したことを検知可能なカウントスイッチSW3(図3に示す)を有している。また、大入賞装置20の大入賞扉は、大入賞ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、大入賞扉が開状態となるとき大入賞装置20が開放状態となり、大入賞装置20への遊技球の入球が許容される。一方、大入賞扉が閉状態となるとき大入賞装置20が閉鎖状態となり、大入賞装置20への遊技球の入球が許容されない。
【0018】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、当該当選の対象となる図柄変動ゲームの終了後に、大入賞装置20が開放状態となる大当り遊技が生起される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞装置20へ遊技球が入球すると、予め決められた個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0019】
また、大当り遊技では、複数回の開放遊技が行われる。大当り遊技における開放遊技では、大入賞装置20が開放状態となる。1回の開放遊技は、開放遊技の終了条件が成立するまでの間、行われる。この開放遊技の終了条件は、規定時間が経過すること又は規定個数の遊技球が大入賞装置20へ入球することによって成立する。
【0020】
また、遊技盤YBには、ゲート23が配設されている。ゲート23は、当該ゲート23へ遊技球が入球したことを検知可能なゲートスイッチSW4(図3に示す)を有している。ゲート23に遊技球が入球すると、普通当りか否かを決めるための普通当り抽選が行われ得る。また、この普通当り抽選に当選すると、下始動入球装置17が開放状態となる普通当り遊技が生起される。
【0021】
また、遊技盤YBには、LED等の発光部材が複数配置された発光部配置部材HSが配設されている。この発光部配置部材HSには、複数の発光部材から構成される第1特別図柄表示装置25aと第2特別図柄表示装置25bが配設されている。また、発光部配置部材HSには、複数の発光部材から構成される第1保留表示装置26aと第2保留表示装置26bが配設されている。また、発光部配置部材HSには、複数の発光部材から構成される普通図柄表示装置27が配設されている。
【0022】
第1特別図柄表示装置25aには、当該第1特別図柄表示装置25aを構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる特別図柄が、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングで確定停止表示される。第1の大当り抽選に当選した場合、第1特別図柄表示装置25aには、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングで大当り図柄に分類される特別図柄が確定停止表示される。また、第1の大当り抽選に非当選した場合、第1特別図柄表示装置25aには、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングではずれ図柄に分類される特別図柄が確定停止表示される。また、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行中、第1特別図柄表示装置25aには、特別図柄が変動表示される。
【0023】
同様に、第2特別図柄表示装置25bには、当該第2特別図柄表示装置25bを構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる特別図柄が、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングで確定停止表示される。第2の大当り抽選に当選した場合、第2特別図柄表示装置25bには、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングで大当り図柄に分類される特別図柄が確定停止表示される。また、第2の大当り抽選に非当選した場合、第2特別図柄表示装置25bには、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームが終了するタイミングではずれ図柄に分類される特別図柄が確定停止表示される。また、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行中、第2特別図柄表示装置25bには、特別図柄が変動表示される。
【0024】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行と、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行と、をそれぞれ保留可能に構成されている。そして、第1保留表示装置26aでは、当該第1保留表示装置26aを構成する発光部材の点灯や点滅、消灯によって、実行が保留されている第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの回数(以下、「第1保留記憶数」という)が示される。同様に、第2保留表示装置26bでは、当該第2保留表示装置26bを構成する発光部材の点灯や点滅、消灯によって、実行が保留されている第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの回数(以下、「第2保留記憶数」という)が示される。
【0025】
また、普通図柄表示装置27には、当該普通図柄表示装置27を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる普通図柄が確定停止表示される。普通当り抽選に当選した場合、普通図柄表示装置27には、普通当り図柄に分類される普通図柄が確定停止表示される。一方、普通当り抽選に非当選した場合、普通図柄表示装置27には、普通はずれ図柄に分類される普通図柄が確定停止表示される。
【0026】
また、遊技盤YBの遊技領域YR2の中央であって最下部には、入球した遊技球をパチンコ遊技機10の外部へと排出するアウト口HKが形成されている。本実施形態のパチンコ遊技機10において、遊技球の入球可能な装置(大入賞装置20等)へ入球しなかった遊技球は、アウト口HKに入球し、パチンコ遊技機10の外部へと排出されることになる。
【0027】
また、図1に示すように遊技盤YBには、発射された遊技球がアウト口HKに向かって流下する第1のルートとしての第1流下ルートR1と、当該第1流下ルートR1とは異なるルートであって発射された遊技球がアウト口HKに向かって流下する第2のルートとしての第2流下ルートR2と、が規定される。
【0028】
本実施形態において第1流下ルートR1は、遊技盤YBの略中央に配設された演出表示装置11の左側を流下するとともに、アウト口HKに向かって流下するルートである。また、本実施形態において第2流下ルートR2は、演出表示装置11の右側を流下するとともに、アウト口HKに向かって流下するルートである。なお、図1では、第1流下ルートR1と第2流下ルートR2を矢印で示したが、第1流下ルートR1を流下する遊技球及び第2流下ルートR2を流下する遊技球が必ずしも矢印に沿って流下することを示すものではない。
【0029】
ここで、上始動入球装置15、下始動入球装置17、大入賞装置20及びゲート23の配置について説明する。
図1に示すように、遊技盤YBを正面視において左右に2等分することにより、左領域VLと右領域VRの2つの領域に区画したとする。この場合、第1流下ルートR1を流下する遊技球は、主に左領域VLを流下する。一方、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、主に右領域VRを流下する。
【0030】
そして、本実施形態における上始動入球装置15は、左領域VLと右領域VRを跨いで配置されている。但し、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、演出表示装置11の右側を流下した後、右排出ルートR2aを流下し、上始動入球装置15の遊技球が入球可能な入球口よりも下部へと流下する。このため、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、上始動入球装置15へ入球することが想定されていない。一方、第1流下ルートR1を流下する遊技球は、上始動入球装置15の遊技球が入球可能な入球口よりも上部へと流下する場合がある。このため、第1流下ルートR1を流下する遊技球は、上始動入球装置15へ入球することが想定されている。
【0031】
また、本実施形態における下始動入球装置17は、左領域VLと右領域VRを跨いで配置されている。このため、第1流下ルートR1を流下する遊技球は、下始動入球装置17が開放状態となれば、当該下始動入球装置17へ遊技球が入球し得る。更に、右排出ルートR2aを流下した遊技球は、下始動入球装置17よりも上部へと流下する。このため、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、下始動入球装置17が開放状態となれば、当該下始動入球装置17へ遊技球が入球し得る。
【0032】
しかし、ゲート23は、右領域VRに配置されている。このため、第1流下ルートR1を遊技球が流下する場合には、ゲート23へ入球することがなく、普通当り抽選を行う機会を得ることができない。したがって、第1流下ルートR1を流下するように遊技球が発射され続けても、当該第1流下ルートR1を流下する遊技球は、下始動入球装置17へ入球することが想定されていない。一方、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、ゲート23へ入球し得るため、普通当り抽選を行う機会を得ることができる。したがって、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、下始動入球装置17へ入球することが想定されている。
【0033】
また、本実施形態における大入賞装置20は、左領域VLと右領域VRを跨いで配置されている。このため、第1流下ルートR1を流下する遊技球は、大入賞装置20が開放状態となれば、当該大入賞装置20へ遊技球が入球し得る。更に、右排出ルートR2aを流下する遊技球は、大入賞装置20よりも上部へと流下する。このため、第2流下ルートR2を流下する遊技球は、大入賞装置20が開放状態となれば、当該大入賞装置20へ遊技球が入球し得る。したがって、第1流下ルートR1と第2流下ルートR2のうち何れを流下する遊技球も、大入賞装置20へ入球することが想定されている。
【0034】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、逆戻り防止弁Bnから第1流下ルートR1を流下して大入賞装置20へ到達するまでに配置されている遊技釘等の流下方向変更手段の配置量は、逆戻り防止弁Bnから第2流下ルートR2を流下して大入賞装置20へ到達するまでに配置されている流下方向変更手段の配置量よりも多い。つまり、逆戻り防止弁Bnから第2流下ルートR2を流下して大入賞装置20へ到達するまでに、遊技球が流下するにあたって障害物となり得る流下方向変更手段の配置量が少なくなっている。したがって、本実施形態の遊技盤YBでは、第1流下ルートR1を流下させるよりも、第2流下ルートR2を流下させた方が、発射させた遊技球が大入賞装置20に到達するまでの到達時間が早くなる。これにより、第1流下ルートR1へ遊技球を流下させるよりも第2流下ルートR2へ遊技球を流下させた方が、規定個数の遊技球の入球によって開放遊技の終了条件が成立するまでの時間が短くなり易いため、当り遊技に要する時間が短くなる(又は、短くなる可能性が高い)。
【0035】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、逆戻り防止弁Bnから第1流下ルートR1を流下する遊技球のうち開放状態となっている大入賞装置20へ入球する遊技球の割合を第1の割合とする。この場合、逆戻り防止弁Bnから第2流下ルートR2を流下する遊技球のうち開放状態となっている大入賞装置20へ入球する遊技球の割合を第2の割合とすれば、当該第2の割合よりも第1の割合の方が小さくなる。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2流下ルートR2へ遊技球を流下させた方が、第1流下ルートR1へ遊技球を流下させるよりも、大入賞装置20へ効率的に遊技球を入球させることができる。なお、「大入賞装置20へ効率的に遊技球を入球させること」とは、大入賞装置20へ遊技球が入球しない遊技球の数が少なくなり易いことを意味する。この結果からも、第1流下ルートR1へ遊技球を流下させるよりも第2流下ルートR2へ遊技球を流下させた方が、規定個数の遊技球の入球によって開放遊技の終了条件が成立するまでの時間が短くなり易いため、当り遊技に要する時間が短くなる(又は、短くなる可能性が高い)。
【0036】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起可能に構成されている。本実施形態において、高確率抽選状態は、高確率抽選状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。なお、本実施形態における「高確率抽選状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた確率向上回数の図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。
【0037】
なお、高確率抽選状態が生起されていないときにおいて、第1の大当り抽選の当選確率と第2の大当り抽選の当選確率は、同一である。また、高確率抽選状態が生起されているときにおいて、第1の大当り抽選の当選確率と第2の大当り抽選の当選確率は、同一である。
【0038】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、下始動入球装置17へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態を生起可能に構成されている。入球率向上状態の生起中、入球率向上状態が生起されていないときと比較して、単位時間あたりに下始動入球装置17が開放状態となる機会(回数や時間)を増加させることで、下始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めている。本実施形態において、入球率向上状態は、入球率向上状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。なお、本実施形態における「入球率向上状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた入球率向上回数の図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確率向上回数と入球率向上回数は、同一回数と定めている。
【0039】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1の大当り抽選と第2の大当り抽選で、当選した際に決定され得る大当りの種類を異ならせている。ここで、各大当り抽選に当選した際に決定され得る大当りの種類について説明する。
【0040】
まず、図2(a)に基づき、第1の大当り抽選に当選した際に決定され得る大当りの種類について説明する。第1の大当り抽選に当選した場合には、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかの種類の大当りが決定される。
【0041】
第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかの大当りに基づく大当り遊技が生起された場合、15回の開放遊技が行われる。また、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りに基づく大当り遊技における全ての開放遊技では、開放遊技が終了するまでの間、大入賞装置20が開放状態となる。また、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り及び実質5R非特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技の開放遊技のうち、1回目〜5回目の開放遊技では規定時間として長開放時間(第2時間)が定められ、6回目〜15回目の開放遊技では規定時間として短開放時間(第1時間)が定められている。一方、短縮特定大当りに基づく大当り遊技の全て(1回目〜15回目)の開放遊技では、規定時間として短開放時間が定められている。
【0042】
本実施形態において「長開放時間」は、当該長開放時間が経過するまでの間に規定個数の遊技球を大入賞装置20へ入球させることが容易な時間(例えば、「25秒」)としている。一方、本実施形態において「短開放時間」は、長開放時間よりも短い時間としている。また、本実施形態において「短開放時間」は、当該短開放時間が経過するまでの間に規定個数の遊技球を大入賞装置20へ入球させることが困難な時間としている。更に、本実施形態において「短開放時間」は、当該短開放時間が経過するまでの間に1個の遊技球さえ大入賞装置20へ入球させることが困難な時間(例えば、「0.024秒」)としている。
【0043】
また、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技の終了後には、高確率抽選状態が生起される。一方、実質5R非特定大当りに基づく大当り遊技の終了後には、高確率抽選状態が生起されない(図面では、「非生起」と示す)。
【0044】
また、第1の実質5R特定大当りに基づく大当り遊技の終了後は、当該大当りを決定した際に入球率向上状態が生起されているか否かに関係なく、入球率向上状態が生起される。
【0045】
また、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技の終了後は、当該大当りを決定した際に入球率向上状態が生起されていなければ、入球率向上状態が生起されない(図面では、「非生起」と示す)。一方、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技の終了後は、当該大当りを決定した際に入球率向上状態が生起されていれば、入球率向上状態が生起される。
【0046】
次に、図2(b)に基づき、第2の大当り抽選に当選した際に決定され得る大当りの種類について説明する。第2の大当り抽選に当選した場合には、15R特定大当りと15R非特定大当りのうち何れかの種類の大当りが決定される。
【0047】
15R特定大当り又は15R非特定大当りに基づく大当り遊技が生起された場合、15回の開放遊技が行われる。また、15R特定大当り及び15R非特定大当りに基づく大当り遊技における開放遊技では、開放遊技が終了するまでの間、大入賞装置20が開放状態となる。また、15R特定大当り及び15R非特定大当りに基づく大当り遊技における開放遊技のうち、全ての開放遊技では規定時間として長開放時間が定められている。
【0048】
また、15R特定大当りに基づく大当り遊技の終了後には、高確率抽選状態が生起される。一方、15R非特定大当りに基づく大当り遊技の終了後には、高確率抽選状態が生起されない。
【0049】
また、15R特定大当りに基づく大当り遊技の終了後は、当該15R特定大当りを決定した際に入球率向上状態が生起されているか否かに関係なく、入球率向上状態が生起される。同様に、15R非特定大当りに基づく大当りの終了後は、当該15R非特定大当りを決定した際に入球率向上状態が生起されているか否かに関係なく、入球率向上状態が生起される。
【0050】
本実施形態において、全ての大入賞装置20の開放時間(開放可能な上限時間)として、第1時間となる短開放時間が定められた短縮特定大当りが、第1当り遊技に相当する。また、本実施形態において、複数回の開放のうち少なくとも1回の大入賞装置20の開放時間として、第2時間となる長開放時間が定められた第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り、15R特定大当り及び15R非特定大当りが、第2当り遊技に相当する。
【0051】
次に、図3に基づき、パチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機10の裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字等の表示画像等)や、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
【0052】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
図3に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が接続されている。また、各種スイッチSW1〜SW4は、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU30aが入力できるように、主制御用CPU30aに接続されている。また、主制御用CPU30aには、各特別図柄表示装置25a,25b、各保留表示装置26a,26b及び普通図柄表示装置27が接続されている。また、主制御用CPU30aには、電動役物ソレノイドSOL1及び大入賞ソレノイドSOL2が接続されている。
【0053】
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから当該図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間を特定し得る。また、本実施形態における変動パターンは、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、特定演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンと、がある。大当り演出用の変動パターンは、大当りのときであって所定の種類の大当り(本実施形態では、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り、15R特定大当り及び15R非特定大当りのうち何れか)が決定されたときに決定される変動パターンである。また、特定演出用の変動パターンは、大当りのときであって特定の種類の大当り(本実施形態では、短縮特定大当り)が決定されたときに決定される変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンである。
【0054】
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値である。高確率抽選状態が生起されているときの大当り判定値の個数は、高確率抽選状態が生起されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。また、主制御用ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当り抽選で用いる判定値である。
【0055】
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す主制御用高確率抽選状態フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す主制御用入球率向上状態フラグが記憶される。
【0056】
また、主制御基板30内では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。また、特別図柄振分用乱数は、大当りの種類を決定する際に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0057】
次に、図3に基づき、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、装飾ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、スピーカSpが接続されている。
【0058】
また、演出制御用ROM31bには、各種画像表示データ(装飾図柄、背景画像、文字等の画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。
また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶(設定)される。例えば、演出制御用RAM31cには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す演出制御用高確率抽選状態フラグが記憶される。また、演出制御用RAM31cには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す演出制御用入球率向上状態フラグが記憶される。
【0059】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に、各種処理を実行する。
【0060】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、上始動入球装置15へ入球した遊技球を検知した際に上始動スイッチSW1が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数(本実施形態では、「4」)未満であるか否かの第1保留判定を行う。この第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に1加算し、第1保留記憶数を書き換える。それとともに、主制御用CPU30aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1保留表示装置26aの表示内容を制御する。
【0061】
また、第1保留判定を肯定判定した主制御用CPU30aは、主制御基板30内で生成されている各種乱数(当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を取得し、その値を第1保留記憶数に対応付けて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶(格納)し、特別図柄入力処理を終了する。このように第1保留記憶数に対応付けて各種乱数の値を主制御用RAM30cに記憶することにより、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行が保留される。
【0062】
また、主制御用CPU30aは、下始動入球装置17へ入球した遊技球を検知した際に下始動スイッチSW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数(本実施形態では、「4」)未満であるか否かの第2保留判定を行う。この第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に1加算し、第2保留記憶数を書き換える。それとともに、主制御用CPU30aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2保留表示装置26bの表示内容を制御する。
【0063】
また、第2保留判定を肯定判定した主制御用CPU30aは、主制御基板30内で生成されている各種乱数(当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を取得し、その値を第2保留記憶数に対応付けて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶(格納)し、特別図柄入力処理を終了する。このように第2保留記憶数に対応付けて各種乱数の値を主制御用RAM30cに記憶することにより、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームの実行が保留される。このように、本実施形態において、図柄変動ゲームの実行を保留する主制御用RAM30cが、保留記憶手段として機能する。
【0064】
なお、主制御用CPU30aは、第1保留判定の判定結果が否定の場合、及び第2保留判定の判定結果が否定の場合、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わないとともに、前述した各種乱数の値も取得することなく、特別図柄入力処理を終了する。
【0065】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行中又は大当り遊技の生起中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合、第2保留記憶数を読み出し、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第2保留数判定を実行する。この第2保留数判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を読み出し、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第1保留数判定を実行する。この第1保留数判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、待機演出の実行を指示するデモ信号を演出制御用CPU31aに出力する。すなわち、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行が保留されていないとき、待機演出の実行を演出制御用CPU31aに指示する。なお、主制御用CPU30aは、このデモ信号を一度出力すると、次の図柄変動ゲームが実行されるまではデモ信号を出力しない。このデモ信号の出力によって、図柄変動ゲームを実行する制御や、大当り遊技を生起する制御が行われない待機状態が生起されることになる。したがって、本実施形態において、待機状態を生起することになる主制御用CPU30aが、待機状態生起手段として機能する。
【0066】
また、第2保留数判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームを実行させるための第2ゲーム処理を行う。また、第1保留数判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1の大当り抽選の対象となる図柄変動ゲームを実行させるための第1ゲーム処理を行う。
【0067】
第1ゲーム処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数から1減算し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている(当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す。更に、主制御用CPU30aは、1減算後の第1保留記憶数を表すように第1保留表示装置26aの表示内容を制御する。
【0068】
また、第1ゲーム処理において、各種乱数の値を読み出した主制御用CPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(第1の大当り抽選)を行う。このとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であるか否かに応じた大当り判定値を用いて第1の大当り抽選を行う。
【0069】
そして、第1の大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき、第1特別図柄表示装置25aに確定停止表示させる大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、第1の実質5R特定大当りに対応する大当り図柄、第2の実質5R特定大当りに対応する大当り図柄、実質5R非特定大当りに対応する大当り図柄及び短縮特定大当りに対応する大当り図柄の中から大当り図柄を決定する。また、本実施形態の主制御用CPU30aは、大当り図柄を決定することにより、大当りの種類も決定する。
【0070】
その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、変動パターンを決定し、特別図柄開始処理を終了する。このとき、主制御用CPU30aは、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り及び実質5R非特定大当りのうち何れかを決定している際、変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。一方、主制御用CPU30aは、短縮特定大当りを決定している際、変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の特定演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0071】
一方、第1の大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置25aに確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定し、特別図柄開始処理を終了する。
【0072】
また、第2ゲーム処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数から1減算し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す。更に、主制御用CPU30aは、1減算後の第2保留記憶数を表すように第2保留表示装置26bの表示内容を制御する。
【0073】
また、各種乱数の値を読み出した主制御用CPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(第2の大当り抽選)を行う。このとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であるか否かに応じた大当り判定値を用いて第2の大当り抽選を行う。
【0074】
そして、この第2の大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき、第2特別図柄表示装置25bに確定停止表示させる大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、15R特定大当りに対応する大当り図柄と、15R非特定大当りに対応する大当り図柄の中から大当り図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定し、特別図柄開始処理を終了する。
【0075】
一方、第2の大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置25bに確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定し、特別図柄開始処理を終了する。
【0076】
また、特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定した内容にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理にて決定した特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了を指示する全図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力するとともに、決定した特別図柄を確定停止表示させるように第1特別図柄表示装置25a又は第2特別図柄表示装置25bの表示内容を制御する。
【0077】
このように、本実施形態において、第1の大当り抽選や第2の大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、当り抽選手段として機能する。また、本実施形態において、大当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、当り種決定手段として機能する。
【0078】
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合、当該大当り抽選の当選対象となる図柄変動ゲームの終了後、大入賞装置20の開放状態及び閉鎖状態を制御し、大当り遊技を生起させる。このように、本実施形態において、大当り遊技を生起させる主制御用CPU30aが、当り遊技生起手段として機能する。
【0079】
また、主制御用CPU30aは、主制御用高確率抽選状態フラグや主制御用入球率向上状態フラグの管理によって、遊技状態を制御する。具体的には、高確率抽選状態を生起させるとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であることを示す情報を主制御用高確率抽選状態フラグに設定する。また、高確率抽選状態を生起させないとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中でないことを示す情報を主制御用高確率抽選状態フラグに設定する。
【0080】
また、入球率向上状態を生起させるとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の生起中であることを示す情報を主制御用入球率向上状態フラグに設定する。また、入球率向上状態を生起させないとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の生起中でないことを示す情報を主制御用入球率向上状態フラグに設定する。
【0081】
このように、本実施形態において、主制御用入球率向上状態フラグに情報を設定することによって入球率向上状態を生起させる主制御用CPU30aが、入球率向上状態生起手段として機能する。
【0082】
次に、普通当り遊技の生起に係る制御について説明する。
主制御用CPU30aは、ゲート23へ遊技球が入球したことをゲートスイッチSW4からの検知信号の入力によって特定すると、主制御基板30内で生成される普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、普通当り遊技の生起中でない場合、取得した普通当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かの普通当り抽選を行う。そして、普通当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置27にて所定時間だけ普通図柄を変動表示させた後に普通当り図柄を確定停止表示させる。一方、普通当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置27にて所定時間だけ普通図柄を変動表示させた後に普通はずれ図柄を確定停止表示させる。
【0083】
また、主制御用CPU30aは、普通当り図柄を普通図柄表示装置27に確定停止表示させた後、下始動入球装置17の開放状態と閉鎖状態を制御して、普通当り遊技を生起させる。
【0084】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定する。
【0085】
具体的に、演出制御用CPU31aは、第1の実質5R特定大当り、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り、15R特定大当り及び15R非特定大当りのうち何れかに対応する大当り図柄が指定された場合、大当りの図柄組み合わせの中から確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、短縮特定大当りに対応する大当り図柄が指定された場合、特定図柄組み合わせの中から確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定された場合、はずれの図柄組み合わせの中から確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定する。
【0086】
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各図柄列の装飾図柄を変動表示させて図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11における表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、確定停止表示させると決定した装飾図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように演出表示装置11における表示内容を制御する。このように、本実施形態において、図柄変動ゲームを実行する演出表示装置11がゲーム実行手段として機能する。更に、本実施形態において、演出表示装置11の表示内容を制御して図柄変動ゲームを実行させる演出制御用CPU31aが、ゲーム制御手段として機能する。
【0087】
また、演出制御用CPU31aは、デモ信号を入力すると、待機演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。このデモ信号の入力により、演出制御用CPU31aは、待機状態が生起されたことを認識できる。
【0088】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が生起されると、当該大当り遊技の生起中、大当りの種類に応じた当り中演出を実行させるように、演出表示装置11の表示態様、スピーカSpの音声出力態様及び装飾ランプLaの発光態様を制御する。
【0089】
また、演出制御用CPU31aは、演出制御用高確率抽選状態フラグや演出制御用入球率向上状態フラグの管理によって、遊技状態を特定できるようにする。具体的に、高確率抽選状態が生起されるとき、演出制御用CPU31aは、高確率抽選状態の生起中であることを特定可能な情報を演出制御用高確率抽選状態フラグに設定する。また、高確率抽選状態が生起されないとき、演出制御用CPU31aは、高確率抽選状態の生起中でないことを特定可能な情報を演出制御用高確率抽選状態フラグに設定する。
【0090】
また、入球率向上状態が生起されるとき、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中であることを特定可能な情報を演出制御用入球率向上状態フラグに設定する。また、入球率向上状態が生起されないとき、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中でないことを特定可能な情報を演出制御用入球率向上状態フラグに設定する。
【0091】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、状態演出としての各種の演出モードを実行可能に構成されている。
図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が生起されていることを遊技者に報知する「入球率向上モード」を演出表示装置11にて実行可能に構成されている。また、本実施形態では、入球率向上状態が生起されていないことを遊技者に報知する「通常演出モード」を演出表示装置11にて実行可能に構成されている。
【0092】
本実施形態において、通常演出モードの実行中は、背景画像として第1の背景画像Hg1が演出表示装置11に表示される。この第1の背景画像Hg1は、「雲」を模した画像Kg1と、「山」を模した画像Kg2によって構成されている。また、第1の背景画像Hg1では、空の色が「青色」で構成されている。
【0093】
また、本実施形態において、入球率向上モードの実行中は、背景画像として第2の背景画像Hg2が演出表示装置11に表示される。この第2の背景画像Hg2は、「雲」を模した画像Kg1と、「家」を模した画像Kg3によって構成されている。また、第2の背景画像Hg2では、空の色が「橙色」で構成されている。また、各背景画像Hg1,Hg2において、画像Kg1は左右に移動して表示される。なお、各図柄列の装飾図柄は、背景画像の前面に重ねて表示される。
【0094】
本実施形態において通常演出モードは、入球率向上状態が生起されていないときに実行される演出モードである。通常演出モードの実行中、大当り遊技が生起され、当該大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起される場合には、当該大当り遊技終了後、入球率向上モードへ移行する。また、通常演出モードの実行中、大当り遊技が生起され、当該大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されない場合には、当該大当り遊技終了後も通常演出モードが継続する。
【0095】
なお、本実施形態において、通常演出モードの実行中に大当り遊技が生起された後に入球率向上状態が生起される状況とは、第1の実質5R特定大当り、15R特定大当り及び15R非特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技が生起される状況をいう。また、本実施形態において、通常演出モードの実行中に大当り遊技が生起された後に入球率向上状態が生起されない状況とは、第2の実質5R特定大当り、実質5R非特定大当り及び短縮特定大当りのうち何れかに基づく大当り遊技が生起される状況をいう。
【0096】
本実施形態において入球率向上モードは、入球率向上状態が生起されているときに実行される演出モードである。入球率向上モードの実行中、大当り遊技が生起されると、当該大当り遊技終了後も入球率向上モードが継続する。また、入球率向上モードの実行中、入球率向上状態の終了条件が成立すると、通常演出モードへ移行する。
【0097】
ここで、各種の演出モードの実行にかかる制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、入球率向上状態が生起されていないとき、通常演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的に、演出制御用CPU31aは、第1の背景画像Hg1を表示させるとともに、画像Kg1を移動させて表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0098】
また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態が生起されているとき、入球率向上モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的に、演出制御用CPU31aは、第2の背景画像Hg2を表示させるとともに、画像Kg1を移動させて表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、各種の背景画像を表示して、状態演出としての演出モードを実行する演出表示装置11が、演出表示手段として機能する。また、本実施形態において、演出表示装置11の表示内容を制御して、各種の演出モードを実行させる演出制御用CPU31aが、状態演出制御手段として機能する。
【0099】
次に、本実施形態における待機演出について、詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合、演出表示装置11にて待機演出が実行される。また、待機演出の実行中、上始動入球装置15又は下始動入球装置17へ遊技球が入球すると、待機演出の実行は中止され、演出表示装置11では、前記入球を契機とする図柄変動ゲームが行われる。
【0100】
また、本実施形態における待機演出には、第1の待機演出と、第2の待機演出がある。待機演出が実行される際、最初に第1の待機演出が実行される。そして、第1の待機演出が実行されてから所定時間(例えば、20秒)が経過すると、第2の待機演出が実行される。
【0101】
図5に示すように、第1の待機演出では、当該第1の待機演出の実行直前の図柄変動ゲームで実行されていた演出モードを示す背景画像が、演出表示装置11に継続して表示される。更に、第1の待機演出では、各背景画像Hg1,Hg2を構成する画像Kg1が、移動して表示され続ける。また、第1の待機演出では、当該第1の待機演出の実行直前の図柄変動ゲームで確定停止表示された装飾図柄が、演出表示装置11に継続して確定停止表示される。
【0102】
このように、第1の待機演出が実行されているときには、各演出モードに対応する背景画像が演出表示装置11に表示され続けるため、背景画像の種類を見ることで実行されている演出モードの種類を特定することが可能な状態となる。すなわち、第1の待機演出は、状態演出としての演出モードを実行させた態様で行われる。
【0103】
また、第2の待機演出では、演出表示装置11の全体の演出領域(画像表示部GH)に所定の演出画像が表示され、各背景画像Hg1,Hg2や、各図柄列の装飾図柄が表示されない。また、第2の待機演出は、実行中の演出モードの種類に関係なく、同一の内容で実行される。この第2の待機演出は、パチンコ遊技機10のモチーフとなったキャラクタが表示される等の内容で行われる。また、第2の待機演出は、遊技機メーカやパチンコ遊技機10の宣伝(アピール)画像が表示させる内容で行われる。この第2の待機演出の実行により、パチンコ遊技機10で遊技を行ってみたいという遊技者の意欲を高めることが期待できる。
【0104】
このように、第2の待機演出が実行されているときには、背景画像が演出表示装置11に表示されないことや、実行中の演出モードに関係なく同一の内容で第2の待機演出が実行されること等から、演出モードの種類を特定することができない。すなわち、第2の待機演出は、状態演出としての演出モードを実行させない態様で行われる。
【0105】
ここで、各種の待機演出の実行にかかる制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、デモ信号を入力すると、第1の待機演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的に、演出制御用CPU31aは、直前の図柄変動ゲームにて確定停止表示させている装飾図柄を引き続き確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。更に、演出制御用CPU31aは、直前の図柄変動ゲームにて実行させていた演出モードを実行させるように、当該演出モードに対応する背景画像を表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、背景画像を構成する画像Kg1を移動させて表示させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、第2の待機演出の実行開始までの時間(所定時間)を計測する。
【0106】
そして、演出制御用CPU31aは、第1の待機演出の実行を開始してから第2の待機演出の実行開始までの所定時間が経過すると、第2の待機演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的に、演出制御用CPU31aは、第2の待機演出を実行させるための演出データに基づき、第2の待機演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この第2の待機演出を実行させるための演出データは、演出制御用ROM31bに記憶されている。
【0107】
また、演出制御用CPU31aは、待機演出の実行中、変動パターン指定コマンドを入力すると、待機演出の実行を中止し、入力した変動パターン指定コマンドに基づき図柄変動ゲームを実行させるための制御を行う。すなわち、待機演出の実行中、上始動入球装置15又は下始動入球装置17へ遊技球が入球したことを契機に、当該待機演出の実行が中止される。
【0108】
このように、本実施形態において、各種の待機演出を実行する演出表示装置11が、演出表示手段として機能する。更に、本実施形態において、演出表示装置11の表示内容を制御し、各種の待機演出を実行させる演出制御用CPU31aが、待機演出制御手段として機能する。
【0109】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置11にて報知演出を実行可能に構成されている。この報知演出は、第1流下ルートR1を流下させるように遊技球の発射を促す第1内容と、第2流下ルートR2を流下させるように遊技球の発射を促す第2内容と、のうち何れかの内容で実行される。
【0110】
図6(a)に示すように、第1流下ルートR1を流下させるために演出表示装置11の左側へ遊技球を流下させるように遊技球の発射を促す左打ち画像Lgを演出表示装置11に表示させて、第1内容の報知演出が行われる。なお、本実施形態において、左打ち画像Lgは、第1のルートとなる第1流下ルートR1を流下させるように遊技球の発射を促すために表示させる画像に相当する。
【0111】
また、図6(b)に示すように、第2流下ルートR2を流下させるために演出表示装置11の右側へ遊技球を流下させるように遊技球の発射を促す右打ち画像Rgを演出表示装置11に表示させて、第2内容の報知演出が行われる。なお、本実施形態において、右打ち画像Rgは、第2のルートとなる第2流下ルートR2を流下させるように遊技球の発射を促すために表示させる画像に相当する。
【0112】
図6(c),(d)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHは、演出表示装置11にて演出を実行可能な演出領域に相当し、当該演出領域のうち中央に位置する領域を中央領域Tcとして規定される。更に、図6(c),(d)に示すように、演出表示装置11の演出領域(画像表示部GH)には、中央領域Tcを含むことなく構成される第1演出領域Tr1と、中央領域Tcを含んで構成される第2演出領域Tr2と、が規定される。
【0113】
そして、本実施形態では、第2演出領域Tr2に左打ち画像Lgを表示させることによって、第1流下ルートR1を流下させるように遊技球の発射を促す第1内容の報知演出を実行する。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が生起されていない状態が、主な状態であり、通常時の遊技状態といえる。このため、通常時の遊技状態においては、原則、演出表示装置11に左打ち画像Lgや右打ち画像Rgを表示させない態様で、第1内容の報知演出が行われる。したがって、本実施形態においては、左打ち画像Lgが演出表示装置11にて表示される態様で行われる第1内容の報知演出と、左打ち画像Lg及び右打ち画像Rgが演出表示装置11にて表示されない態様で行われる第1内容の報知演出と、がある。
【0114】
また、本実施形態では、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行する場合と、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行する場合と、がある。
【0115】
第1演出領域Tr1は、第2演出領域Tr2よりも領域が狭く(面積が小さく)定められている。つまり、第1演出領域Tr1は、第2演出領域Tr2よりも演出表示装置11に規定される全体の演出領域(画像表示部GH)に対して、占める演出領域の割合が小さい。このため、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出が実行される場合には、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出が実行される場合よりも、当該報知演出の実行に使用しない演出領域が大きくなる。
【0116】
ここで、本実施形態における各報知演出の実行態様について説明する。
本実施形態では、大当り遊技の生起中、演出表示装置11に右打ち画像Rgが表示され、第2内容の報知演出が実行される。このとき、右打ち画像Rgは、第1演出領域Tr1に収まる大きさの最大の大きさで表示される。
【0117】
また、本実施形態では、入球率向上状態の終了後から所定の表示時間(例えば、10秒)の経過前までは、演出表示装置11に左打ち画像Lgが表示され、第1内容の報知演出が実行される。このとき、左打ち画像Lgは、第2演出領域Tr2に収まる大きさの最大の大きさで表示される。なお、このとき、入球率向上状態は終了しているため、入球率向上状態は生起されていない(図面では、「非生起」と示す)。そして、本実施形態では、入球率向上状態の終了後から表示時間の経過後は、演出表示装置11に左打ち画像Lgと右打ち画像Rgが表示されずに、第1内容の報知演出が実行される。
【0118】
また、本実施形態では、大当り遊技の終了後に入球率向上状態が生起されない場合、当該大当り遊技の終了後から表示時間の経過前までは、演出表示装置11に左打ち画像Lgが表示され、第1内容の報知演出が実行される。このとき、左打ち画像Lgは、第2演出領域Tr2に収まる大きさの最大の大きさで表示される。そして、本実施形態では、大当り遊技の終了後に入球率向上状態が生起されない場合、当該大当り遊技の終了後から表示時間の経過後は、演出表示装置11に左打ち画像Lgと右打ち画像Rgを表示させずに、第1内容の報知演出が実行される。
【0119】
また、本実施形態では、入球率向上状態の生起中であって、図柄変動ゲームの実行中は、演出表示装置11に右打ち画像Rgが表示され、第2内容の報知演出が実行される。このとき、右打ち画像Rgは、第1演出領域Tr1に収まる大きさの最大の大きさで表示される。
【0120】
また、本実施形態では、入球率向上状態の生起中であって、第1の待機演出の実行中は、演出表示装置11に右打ち画像Rgが表示され、第2内容の報知演出が実行される。このとき、右打ち画像Rgは、第1演出領域Tr1に収まる大きさの最大の大きさで表示される。
【0121】
また、本実施形態では、入球率向上状態の生起中であって、第2の待機演出の実行を開始してから切替時間(例えば、20秒)の経過前までは、演出表示装置11に右打ち画像Rgが表示され、第2内容の報知演出が実行される。このとき、右打ち画像Rgは、第1演出領域Tr1に収まる大きさの最大の大きさで表示される。そして、本実施形態では、入球率向上状態の生起中であって、第2の待機演出の実行を開始してから切替時間の経過後は、演出表示装置11に右打ち画像Rgが表示され、第2内容の報知演出が実行される。このとき、右打ち画像Rgは、第2演出領域Tr2に収まる大きさの最大の大きさで表示される。
【0122】
因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が生起されていない場合であって、第1の待機演出の実行中は、演出表示装置11に左打ち画像Lgと右打ち画像Rgが表示されない。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が生起されていない場合であって、第2の待機演出の実行中は、演出表示装置11に左打ち画像Lgと右打ち画像Rgが表示されない。
【0123】
以下、報知演出を実行させるための制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、大当り遊技の生起中、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0124】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に入球率向上状態が生起されない場合、当該大当り遊技の終了後から、第2演出領域Tr2に左打ち画像Lgを表示させて第1内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。それとともに、演出制御用CPU31aは、表示時間の計測を開始する。そして、演出制御用CPU31aは、表示時間の計測を終了すると、第2演出領域Tr2に表示させていた左打ち画像Lgの表示を終了する。これにより、演出表示装置11では、左打ち画像Lgと右打ち画像Rgを表示させない態様での第1内容の報知演出が実行されることになる。
【0125】
また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中であって、第2の待機演出の実行を開始させると、切替時間の計測を開始する。そして、切替時間の計測を終了すると、演出制御用CPU31aは、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。この第2演出領域Tr2での右打ち画像Rgの表示開始に伴い、第1演出領域Tr1での右打ち画像Rgの表示は終了する。
【0126】
また、演出制御用CPU31aは、第2の待機演出の実行中であって、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させているとき、変動パターン指定コマンドを入力すると、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて、第2内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。この第1演出領域Tr1での右打ち画像Rgの表示開始に伴い、第2演出領域Tr2での右打ち画像Rgの表示は終了する。
【0127】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後から大当り抽選に当選することなく入球率向上回数の図柄変動ゲームの実行が終了したことを契機として入球率向上状態が終了した場合、第2演出領域Tr2に左打ち画像Lgを表示させて第1内容の報知演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。それとともに、演出制御用CPU31aは、表示時間の計測を開始する。そして、演出制御用CPU31aは、表示時間の計測を終了すると、第2演出領域Tr2に表示させていた左打ち画像Lgの表示を終了する。これにより、演出表示装置11では、左打ち画像Lgと右打ち画像Rgを表示させない態様での第1内容の報知演出が実行されることになる。
【0128】
なお、本実施形態において、報知演出を実行する演出表示装置11が、報知演出実行手段として機能する。また、本実施形態において、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示して行われる第2内容の報知演出が、第1領域報知演出に相当する。また、本実施形態において、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示して行われる第2内容の報知演出が、第2領域報知演出に相当する。
【0129】
ここで、図8(a)〜(e)に基づき、入球率向上状態の生起中において、図柄変動ゲーム終了後から、第1の待機演出及び第2の待機演出が実行される際の報知演出の演出態様について説明する。
【0130】
図8(a)に示すように、入球率向上状態の生起中は入球率向上モードが実行されることから、図柄変動ゲームの実行中は、演出表示装置11には第2の背景画像Hg2が表示される。このとき、演出表示装置11では、第2の背景画像Hg2を構成する画像Kg1が移動して表示される。また、このとき、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第1演出領域Tr1に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0131】
そして、この図柄変動ゲームにおいて[123]の装飾図柄による図柄組み合わせが確定停止表示されると、第2の背景画像Hg2の前面に重ねて各図柄列の装飾図柄が表示される。この図柄変動ゲームの終了時であっても、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第1演出領域Tr1に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0132】
また、図8(b)に示すように、図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合には、第1の待機演出が行われる。このとき、直前の図柄変動ゲームにて確定停止表示された各図柄列の装飾図柄が、演出表示装置11にて確定停止表示され続ける。それとともに、演出表示装置11では、第2の背景画像Hg2を構成する画像Kg1が移動して表示される。更に、第1の待機演出の実行中、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第1演出領域Tr1に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0133】
また、図8(c)に示すように、第1の待機演出の実行が開始されてから所定時間が経過すると、演出表示装置11では、第2の待機演出が実行される。この第2の待機演出の実行により、演出表示装置11には、第2の背景画像Hg2や各図柄列の装飾図柄が表示されなくなる。また、第2の待機演出の実行が開始されたとき、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第1演出領域Tr1に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0134】
また、図8(d)に示すように、第2の待機演出の実行が開始されてから切替時間が経過すると、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第2演出領域Tr2に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0135】
その後、図8(e)に示すように、第2の待機演出の実行中に、上始動入球装置15又は下始動入球装置17へ遊技球が入球すると、当該入球を契機とする図柄変動ゲームが開始される。この図柄変動ゲームの実行に伴い、演出表示装置11では、第2演出領域Tr2での右打ち画像Rgの表示が終了する。それとともに、演出表示装置11では、右打ち画像Rgが第1演出領域Tr1に表示され、第2内容の報知演出が実行される。
【0136】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)入球率向上状態が生起されていることを示す演出モード(状態演出)が実行されない第2の待機演出の実行中に、第2内容の報知演出を実行するように構成した。これにより、演出モードが実行されずに入球率向上状態が生起されていることが分からない第2の待機演出の実行中であっても、報知演出によって、第2のルートとなる第2流下ルートR2を流下させるように遊技球の発射を促すことができる。したがって、一時的に遊技が中断されたとしても、遊技が再開される際に、遊技球を流下させるルートとして遊技球の発射が促されているルートを遊技者が特定し易くできる。
【0137】
(2)第2の待機演出の実行が開始されてから切替時間が経過するまでは、小さい領域となる第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて、第2内容の報知演出を実行する。そして、第2の待機演出の実行を開始してから切替時間が経過した後は、大きい領域となる第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて、第2内容の報知演出を実行するように構成した。このように、遊技を中断してからの時間が長くなり、遊技中断時において遊技球の発射が促されていたルートを遊技者が忘れている可能性が高くなっているときに、大きい領域にて報知演出を実行することで、遊技球の発射が促されているルートを効果的に遊技者に報知することができる。
【0138】
(3)大きい領域となる第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2の報知演出が実行された後、上始動入球装置15又は下始動入球装置17へ遊技球が入球することを契機に、小さい領域となる第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行可能に構成した。このように、上始動入球装置15又は下始動入球装置17への遊技球の入球によって遊技が再開されたことを特定したことを契機に、小さい領域で報知演出を実行する。これにより、遊技球の発射を促すルートを効果的に遊技者に報知しつつ、遊技の進行において報知演出の実行が煩わしい演出となってしまうことを抑制できる。
【0139】
(4)第2の待機演出の実行中に限らず、第1の待機演出の実行中でも第2内容の報知演出を実行するように構成した。このため、第1の待機演出の実行中であっても、実行されている演出モード(状態演出)以外の報知演出の内容から、第2のルートとなる第2流下ルートR2へ遊技球を流下させるように遊技球を発射させることを促していることを、遊技者に認識させることができる。
【0140】
(5)第2の待機演出の実行により、当該第2の待機演出が行われているパチンコ遊技機10で遊技を行ってみたいという意欲を高めることができる。これにより、パチンコ遊技機10の稼働率が高まることを期待できる。
【0141】
(6)第2流下ルートR2を流下させるように遊技球の発射を促した後、すなわち、第2内容の報知演出を実行した後、第1流下ルートR1を流下させるように遊技球の発射を促す場合には、左打ち画像Lgを表示させる態様で第1内容の報知演出を実行するように構成した。これにより、遊技球を流下させるルートが切り替わったことを遊技者に認識させ易くすることができる。更に、どのルートを流下させるように遊技球を発射させるべきであるかについて、遊技者が混乱してしまうことを抑制することもできる。
【0142】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出の実行を開始させた後、第2流下ルートR2(第2のルート)を流下する遊技球の入球が想定される下始動入球装置17への遊技球の入球を契機に、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させる。一方で、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出の実行を開始させた後、第1流下ルートR1(第1のルート)を流下する遊技球の入球が想定される上始動入球装置15へ遊技球が入球したとしても、第2演出領域Tr2での右打ち画像Rgを継続するように構成してもよい。これにより、遊技が再開された際に、実際に発射された遊技球が流下するルートと、遊技球の発射を促しているルートと、が一致する場合には、小さい領域となる第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgを表示させる第2内容の報知演出の実行に切り替わる。一方、遊技が再開された際に、実際に発射された遊技球が流下するルートと、遊技球の発射を促しているルートと、が一致しない場合には、大きい領域となる第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させる第2内容の報知演出の実行が継続されることになる。このように、遊技が再開された際に、実際に遊技球が流下するルートが、遊技球の発射を促しているルートと違う場合には、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させ続けることにより、遊技球を流下させるルートが間違っていることを遊技者に気付かせ易くできる。なお、上始動入球装置15は、第1のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段に相当する。また、下始動入球装置17は、第2のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段に相当する。
【0143】
・上記実施形態において、入球率向上状態が生起されているときであって、待機状態が生起されているとき、第1流下ルートR1(第1のルート)を流下する遊技球の入球が想定される上始動入球装置15へ遊技球が入球した際には、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させるように構成してもよい。この構成は、第1の待機演出と第2の待機演出のうち何れか一方のみが実行されているときに適用してもよい。このように構成する場合、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgが表示されているときであっても、遊技球を流下させるルートが間違っていることを遊技者に報知することができる。
【0144】
・上記実施形態において、大当り遊技終了後に入球率向上状態が生起されない場合、当該大当り遊技終了に伴って、前記大当り遊技の終了よりも前のタイミング(例えば、最終回の開放遊技が終了したタイミング)から、左打ち画像Lgを表示させる態様での第1内容の報知演出の実行を開始してもよい。そして、第1内容の報知演出の開始から所定時間が経過後に、左打ち画像Lgと右打ち画像Rgを表示させない態様での第1内容の報知演出の実行に切り替えてもよい。
【0145】
・上記実施形態において、第1流下ルートR1を流下する遊技球がゲート23へ入球し得るように、遊技盤YBにおけるゲート23の配置を変更してもよい。このように構成する場合には、第1流下ルートR1を流下するように遊技球を発射させた場合でも、当該遊技球が下始動入球装置17へ入球することが想定可能となる。
【0146】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの実行が終了してから所定時間が経過するまでの間、変動パターン指定コマンドを入力しなかった場合、待機状態が生起されていることを特定し、待機演出の実行を開始するように構成してもよい。この場合、デモ信号を主制御用CPU30aが出力するように構成しなくてもよい。
【0147】
・上記実施形態では、切替時間の経過を契機に第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させるように構成したが、第1演出領域Tr1に右打ち画像Rgが表示され続けるように構成してもよい。
【0148】
・上記実施形態において、待機状態が生起されているときは、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示するように構成してもよい。
・上記実施形態において、入球率向上状態の生起中であって、第1の待機演出の実行中や図柄変動ゲームの実行中は、報知演出を行わないように構成してもよい。
【0149】
・上記実施形態において、第1演出領域Tr1は、中央領域Tcを含む領域であってもよい。同様に、第2演出領域Tr2は、中央領域Tcを含まない領域であってもよい。
・上記実施形態において、入球率向上状態の生起中にのみ報知演出を実行するように構成してもよい。すなわち、大当り遊技が生起されているときには報知演出を行わないように構成してもよい。このように構成する場合、左打ち画像Lgと右打ち画像Rgが演出表示装置11に表示されない状況は、第1内容の報知演出が実行されている状況には相当せず、報知演出が実行されていないことに相当する。
【0150】
・上記実施形態において、大当り遊技の生起中、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行するように構成してもよい。
・上記実施形態において、右打ち画像Rgのみを表示するように構成してもよい。すなわり、左打ち画像Lgを表示させて行われる報知演出を実行しないように構成してもよい。
【0151】
・上記実施形態において、右打ち画像Rgが断続的に表示されるように構成してもよい。このように構成する場合、右打ち画像Rgは、演出表示装置11において点滅しているかのように表示されることで、より遊技者の視界に入りやすくすることができる。なお、遊技者に認識させることを主目的とする状況、つまり、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させるときにのみ、右打ち画像Rgを断続的に表示させてもよい。
【0152】
・上記実施形態において、第2流下ルートR2を流下する遊技球が上始動入球装置15へ入球し得るように、遊技盤YBにおける上始動入球装置15の配置を変更してもよい。
・上記実施形態において、第2流下ルートR2を流下する遊技球のみが下始動入球装置17へ入球し得るように、遊技盤YBにおける下始動入球装置17の配置を変更してもよい。
【0153】
・上記実施形態の遊技盤YBにおいて、特別入賞手段となる大入賞装置20を、第1流下ルートR1と第2流下ルートR2のうち何れか一方のルートを流下する遊技球のみ入球可能な位置に配設してもよい。例えば、遊技盤YBにおいて、第2流下ルートR2を流下する遊技球のみ入球可能に大入賞装置20を配置してもよい。
【0154】
・上記実施形態において、演出モードの種類に応じて背景画像以外の表示画像の表示態様を変更し、当該表示画像の表示態様に応じて実行中の演出モードの種類を特定可能に構成してもよい。また、装飾ランプLaの発光色等によって、演出モードの種類を特定可能に構成してもよい。
【0155】
・上記実施形態において、報知演出は、演出表示装置11における画像表示によるものでなくても、例えば、複数の装飾ランプLaのような発光装置を用いて、報知演出を実行するように構成してもよい。このように構成する場合には、報知演出を行う際に使用する発光装置の量によって、演出領域の大小を異ならせてもよい。
【0156】
・上記実施形態において、入球率向上状態が生起されていない通常時の遊技状態において、左打ち画像Lgを継続的に表示するように構成してもよい。このように構成する場合、図柄変動ゲームの邪魔にならないように、左打ち画像Lgを表示する演出領域の大きさや位置を変更することが好ましい。例えば、入球率向上状態が終了してから所定時間が経過するまでは第2演出領域Tr2に左打ち画像Lgを表示させ、前記所定時間の経過後は、第2演出領域Tr2とは異なる領域に左打ち画像Lgを表示させたり、左打ち画像Lgの大きさを小さくしたりしてもよい。なお、「第2演出領域Tr2とは異なる領域」としては、例えば、図柄変動ゲームを行う上で煩わしくない領域等(例えば、画像表示部GHの左下端の領域)が考えられる。
【0157】
・上記実施形態において、第1演出領域Tr1に左打ち画像Lgや右打ち画像Rgが表示される際、各画像Lg,Rgの大きさは、第1演出領域Tr1に収まる大きさであれば、第1演出領域Tr1に収まる大きさのうち最大の大きさに限らない。同様に、第2演出領域Tr2に左打ち画像Lgや右打ち画像Rgが表示される際、各画像Lg,Rgの大きさは、第2演出領域Tr2に収まる大きさであれば、第2演出領域Tr2に収まる大きさのうち最大の大きさに限らない。
【0158】
・上記実施形態において、1回の開放遊技において大入賞装置20が開放状態となる回数が複数回であってもよい。
・上記実施形態において、高確率抽選状態の終了条件を変更してもよい。例えば、大当り遊技が生起されることによって成立する終了条件のみを高確率抽選状態の終了条件として定めてもよい。
【0159】
・上記実施形態において、左打ち画像Lgや右打ち画像Rgの意匠を変更してもよい。また、左打ち画像Lgや右打ち画像Rgを表示させる各演出領域Tr1,Tr2の大きさや、各演出領域Tr1,Tr2の位置を変更してもよい。但し、第2演出領域Tr2の大きさは、第1演出領域Tr1の大きさよりも大きいことが好ましい。
【0160】
・上記実施形態において、第1の待機演出と第2の待機演出を交互に実行するように構成してもよい。例えば、第2の待機演出を実行させるための演出データに基づき第2の待機演出を一通り実行させた後は、第1の待機演出を実行するように構成し、当該第1の待機演出の実行を開始してから所定時間の経過後、再び第2の待機演出を実行するように構成してもよい。
【0161】
・上記実施形態において、演出表示装置11において右打ち画像Rgを小さく表示して行う第2内容の報知演出を第1領域報知演出とし、演出表示装置11において右打ち画像Rgを大きく表示して行う第2内容の報知演出を第2領域報知演出としてもよい。すなわち、演出領域の大きさが同じ領域であっても、第2流下ルートR2を流下させるように遊技球の発射を促すために表示させる画像の大きさによって、上記実施形態における演出領域の大きさの相違によって生じる効果を得られることはできる。
【0162】
・上記実施形態において、待機演出を行わなくてもよい。
・上記実施形態における第1演出領域Tr1と第2演出領域Tr2は、四角形で示したが、表示される画像Lg,Rgの外形に沿った形状であってもよい。また、演出領域の大きさや形状は、表示される画像の大きさや形状と、一緒であってもよい。但し、第1演出領域Tr1の面積は、第2演出領域Tr2の面積よりも小さいことが望ましい。
【0163】
・上記実施形態において、実行中の待機演出の種類に関係なく、待機状態が生起されてから切替時間が経過したことを契機に、第2演出領域Tr2に右打ち画像Rgを表示させて第2内容の報知演出を実行するように構成してもよい。
【0164】
・上記実施形態における特定図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせに含まれない図柄組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、第1の大当り抽選と第2の大当り抽選で決定される大当りの種類が同じであってもよい。
【0165】
・上記実施形態において、大当りの種類を変更してもよい。例えば、第1の大当り抽選と第2の大当り抽選のうち何れに当選した場合であっても、15R特定大当りと15R非特定大当りのうち何れか一方のみが生起されるように構成してもよい。
【0166】
・上記実施形態を、小当り抽選(当り抽選)を行う遊技機に適用してもよい。この小当り抽選は、取得した当り判定用乱数の値が大当り判定値とは異なる値で定めた小当り判定値と一致する場合に「当選」する抽選としてもよい。そして、小当り抽選に当選した際には、大入賞装置20を開放する小当り遊技(当り遊技)が生起されるように構成してもよい。更に、小当り遊技における大入賞装置20の開放状態と閉鎖状態の態様を、短縮特定大当りにおける大入賞装置20の開放状態と閉鎖状態の態様と、見た目上又は制御上、略同一の態様に設計してもよい。更に、小当り遊技の生起中は、右打ち画像Rgを表示するように構成してもよい。このとき、右打ち画像Rgを第1演出領域Tr1に表示させるように構成してもよい。なお、主制御用CPU30aが小当り抽選を行うように構成する場合には、当該主制御用CPU30aが当り抽選手段として機能する。
【0167】
・上記実施形態の遊技盤YBにおいて、アウト口HKを複数形成してもよい。例えば、遊技盤YBにおいて、第1流下ルートR1を流下する遊技球が主に入球する第1のアウト口と、第2流下ルートR2を流下する遊技球が主に入球する第2のアウト口と、を形成してもよい。
【0168】
・上記実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpをそれぞれ専用のCPUによって制御するように構成してもよい。このとき、各CPUは、単一の制御基板上に設けてもよいし、異なる制御基板上に設けてもよい。また、各CPUを設けることに伴い、各CPUがそれぞれ管理するROMやRAMを設けてもよい。
【0169】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記報知演出実行手段は、前記第1領域報知演出の実行を終了して前記第2領域報知演出の実行を開始させた後、前記第2のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段への遊技球の入球を契機に、前記第2領域報知演出の実行を終了して前記第1領域報知演出の実行を開始可能である一方、前記第1領域報知演出の実行を終了して前記第2領域報知演出の実行を開始させた後、前記第1のルートを流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球したとしても、前記第2領域報知演出の実行を継続することを特徴とする遊技機。
【0170】
(ロ)前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態の生起中であって前記第1の待機演出の実行中、前記第2内容の報知演出の実行することを特徴とする遊技機。
(ハ)遊技盤と、前記遊技盤に配置された始動入球手段と、前記始動入球手段へ遊技球が入球したことを契機として、図柄変動ゲームの実行を保留する保留記憶手段と、前記保留記憶手段に図柄変動ゲームの実行が保留されていない場合に、待機状態を生起させる待機状態生起手段と、前記保留記憶手段に図柄変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該図柄変動ゲームをゲーム実行手段にて実行させるゲーム制御手段と、演出領域を有し、当該演出領域内で報知演出を実行する報知演出実行手段と、前記始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態を生起させる入球率向上状態生起手段と、を備え、前記遊技盤には、発射された遊技球がアウト口に向かって流下する第1のルートと、前記第1のルートとは異なるルートであってアウト口に向かって流下する第2のルートと、が規定され、前記遊技盤には、前記第1のルートで流下する遊技球が入球可能な始動入球手段と、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な始動入球手段と、が配置されており、前記入球率向上状態の生起中は、前記第2のルートで流下する遊技球が入球可能な始動入球手段へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となり、前記報知演出実行手段は、前記入球率向上状態が生起されていないときであって図柄変動ゲームの実行中は、前記第1のルートを流下させるように遊技球の発射を促す第1内容の報知演出を実行し、前記入球率向上状態の生起中であって図柄変動ゲームの実行中は、前記第2のルートを流下させるように遊技球の発射を促す第2内容の報知演出を実行し、前記入球率向上状態の生起中であって前記待機状態の生起中は、前記第2内容の報知演出を実行することを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0171】
GH…画像表示部、Hg1…第1の背景画像、Hg2…第2の背景画像、HK…アウト口、HS…発光部配置部材、La…装飾ランプ、Lg…左打ち画像、Rg…右打ち画像、R1…第1流下ルート、R2…第2流下ルート、R2a…右排出ルート、Sp…スピーカ、Tr1…第1演出領域、Tr2…第2演出領域、YB…遊技盤、10…パチンコ遊技機、11…演出表示装置、15…上始動入球装置、17…下始動入球装置、20…大入賞装置、23…ゲート、25a…第1特別図柄表示装置、25b…第2特別図柄表示装置、26a…第1保留表示装置、26b…第2保留表示装置、27…普通図柄表示装置、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30b…主制御用ROM、30c…主制御用RAM、31…演出制御基板、31a…演出制御用CPU、31b…演出制御用ROM、31c…演出制御用RAM。
図1
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