特許第6105606号(P6105606)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6105606少なくとも1つのレールに沿って車両を案内するアセンブリのためのガイドローラの転動を動的に制御するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6105606
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】少なくとも1つのレールに沿って車両を案内するアセンブリのためのガイドローラの転動を動的に制御するシステム
(51)【国際特許分類】
   B61K 13/00 20060101AFI20170316BHJP
   B61B 13/00 20060101ALI20170316BHJP
   G01H 17/00 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   B61K13/00 A
   B61B13/00 D
   G01H17/00 A
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-537789(P2014-537789)
(86)(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公表番号】特表2015-501255(P2015-501255A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】IB2012055855
(87)【国際公開番号】WO2013061263
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2015年7月1日
(31)【優先権主張番号】1159794
(32)【優先日】2011年10月28日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514083982
【氏名又は名称】ニューティーエル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−リュック・アンドレ
【審査官】 志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−510932(JP,A)
【文献】 特表2007−522004(JP,A)
【文献】 特表2003−536351(JP,A)
【文献】 特開2009−255821(JP,A)
【文献】 特許第2695976(JP,B2)
【文献】 特開平08−142865(JP,A)
【文献】 特開平07−079501(JP,A)
【文献】 特開昭63−061909(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0126066(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61K 13/00
B61B 13/00
G01H 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのガイドレール(3)に沿った地上車両の案内システム(2)であって、前記案内システム(2)が、前記レールとの接触を動的に制御するための動的監視システム(1)を備え、前記案内システム(2)が、少なくとも1つのガイドレール(3)に沿って転がる、少なくとも1つのローラ(9)または少なくとも一対(11、14)のガイドローラ(9)から構成されており、前記案内システム(2)が、2つの異なる状態、すなわち、少なくとも1つのローラ(9)または少なくとも一対(11、14)のローラが、正常な案内状況のタイヤ、転動表面、または、転動周囲部を介して、少なくとも1つのガイドレール(3)上を転がる第1の状態、および、前記ローラ、または、前記ローラの取り付け部の突出表面が、脱線した状況で、前記ガイドレール(3)もしくは道路表面上を転がるか、または、前記ガイドレール(3)もしくは前記道路表面に対して擦れる第2の状態、を有する案内システム(2)において、
・案内の間に前記ガイドレール(3)と正常に転動接触する1つまたは複数の前記ローラの前記転動周囲部の振動特性と、脱線した状況における前記ガイドレール(3)または前記道路表面と接触する領域の振動特性と、が異なっており、
・動的監視システム(1)は、少なくとも1つのローラ(9)または少なくとも一対(11、14)のガイドローラ(9)の近くに配置されている振動センサ(5)、および、近接センサ(7)を組み込んでおり、
・前記動的監視システム(1)は、前記振動センサおよび近接センサ(5、7)からの信号、または、回路からの信号を処理および解析するためのユニットを組み込んでおり、前記回路内には前記センサが前記信号を解析するために設置されており、前記振動センサ(5)からの前記信号、および、前記近接センサ(7)からの前記信号が、第1および第2の警告閾値をそれぞれ超えるかどうかを連続的に確認し、2つの前記閾値が超えている場合には、脱線アラームがトリガされるようになっている
ことを特徴とする案内システム(2)。
【請求項2】
案内の間に前記レールと正常に転動接触する1つまたは複数の前記ローラの部分の剛性が、脱線した状況において、前記レールまたは前記道路表面と接触する前記領域の剛性よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項3】
突出部が、それぞれのローラのフランジ、またはケーシング、もしくは前記ローラの前記取り付け部上の回転式の固定表面であることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項4】
前記第1の警告閾値の上方への上昇が、前記振動センサ(5)の障害に対応していることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項5】
前記近接センサ(7)が、前記ガイドレール(3)の上側表面の近接に関するセンサであることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項6】
前記近接センサ(7)が、誘導センサ(8)であることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項7】
前記振動センサ(5)が、加速度計(6)であることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項8】
前記車両の速度の関数として、前記第1および第2の警告閾値の少なくとも1つが設定されることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項9】
前記車両の前記速度が15kphよりも大きい場合には、前記車両の前記速度に依存する前記第1および第2の警告閾値の少なくとも1つが修正されることを特徴とする請求項8に記載の案内システム(2)。
【請求項10】
前記振動センサおよび近接センサからの前記信号を処理および解析するための前記ユニットが、周波数スペクトルの処理および解析ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の案内システム(2)。
【請求項11】
前記振動センサ(5)および近接センサ(7)によって送信される前記信号を処理および解析するための前記ユニットが、振動処理モジュールMODVIを組み込んでいるVACC加速度計チャネルと、誘導処理モジュールMODINを有する誘導チャネルVINDUと、を並列に組み込んでおり、前記処理モジュールが、ある場合には、前方および後方の前記振動センサ(5)AccAVおよびAccARにそれぞれ接続されており、他の場合には、前方および後方の前記近接センサ(7)CiAVおよびCiARにそれぞれ接続されており、前記処理モジュールは様々な出力を組み込んでおり、前記処理モジュールはそれぞれ、前記振動センサおよび近接センサの状態に関する情報項目を供給するEtCAP出力を有するとともに、BALAMマルチチャネルアラームユニットにおいて終了するメイン出力を有し、前記振動処理モジュールMODVIは、VI速度情報項目、ならびに、前方および後方の振動センサ(5)からの信号AccAVおよびAccARを受信し、2つの処理および解析ユニット、すなわち、1つのBABF低周波数ユニット、および隣接する1つのBAMF中周波数ユニットから構成されていることを特徴とする請求項10に記載の案内システム(2)。
【請求項12】
前記BABFおよびBAMF処理ユニットは、振動センサ(5)SGAMEから前記信号を供給されることを特徴とする、請求項11に記載の案内システム(2)。
【請求項13】
前記第1のユニットBABFは、2つのチャネル、すなわち、低い側の低周波数のための第1の中間レベルチャネルRMSBFI、および、高い側の低周波数のための第2の中間レベルチャネルRMSBFSを組み込んでおり、それぞれの前記チャネルは、それぞれ、1〜80Hzの範囲B1の1つのローパスフィルタF1と、80〜200Hzの範囲B2の1つのバンドパスフィルタF2とによって始まり、低い側の低周波数B1において有効電圧のレベルの測定のためのモジュール、すなわち、モジュールRMSB1、および、高い側の低周波数B2において有効電圧のレベルの測定のためのモジュール、すなわち、モジュールRMSB2がそれぞれ続き、2つの前記レベルが、差別化モジュールRMSB1B2の中で比較され、その差が、所与のレベルよりも大きい場合には、加速度計の警報ALACCがトリガされるようになっていることを特徴とする、請求項11または12に記載の案内システム(2)。
【請求項14】
中周波数BAMFの解析のための前記隣接するユニットも、測定される振動センサ(5)SGAMEから前記信号を供給され、前記隣接するユニットは、150〜1,000Hzの範囲B3の高い側の中周波数バンドパスフィルタF3から成るチャネルを有しており、前記高い側の中周波数B3の電圧の有効レベルの測定のためのモジュール、すなわち、モジュールRMSB3が続き、このレベルが、コンパレータCOMB3の中で、閾値Sと比較され、この閾値Sが、前記車両の最低速度Vminの上方にいるかまたは下方にいるかという点で異なる場合において、前記車両の速度が、Vminよりも低いか、または、高い場合には、エンコーダーが、前記閾値Sの異なる値を割り当て、前記高い側の中周波数B3の前記電圧の前記有効レベルが、前記閾値Sの値よりも大きい場合には、前記コンパレータCOMB3が、アラーム信号を送信し、前記2つの処理ユニットの2つの警告信号が、論理ORユニットによって、前記ALACC加速度計の警告チャネル上で使用可能になることを特徴とする請求項13に記載の案内システム(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路車両(とりわけ、公共輸送車両)のための、少なくとも1つのレールに沿って、とりわけ地面上を転がることによって、案内するシステムのための、1つまたは複数の転動部品の転動を動的に監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
より具体的には、この動的監視システムは、脱線リスクおよび状態、ならびに、これらの転動部品の摩耗、または、転動部品のタイヤの摩耗に関する情報項目を供給する観点から、振動状態の発生および認識と、ガイドレールに対する案内システムの転動部品の高さの差の指示値と、を組み合わせる。
【0003】
そのような検出は、脱線による事故を防止し、どのような場合でも脱線による影響を最小化する目的であらゆる案内故障を報告するために、振動状態の測定または認識、および、案内システム上に配置されているセンサからの誘導測定の結果として得ることができる。その目的は、保安および安全行動を起こす観点から、起こりうる脱線、すなわち、案内故障の開始を警告することである。
【0004】
少なくとも1つのレールに沿った(例えば、地面上の)案内システムによる車両の案内は、このガイドレール上、および、このガイドレールに沿った転動の手段が、ガイドレールと常に接触をしている場合にだけ補償される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書の発明は、とりわけ、図に示されているような、ガイドレールの傾斜した経路上を転がる2つの傾斜したローラによる案内の特定の場合に関するが、それに限定されない。これらのレールは、それぞれフランジを有し得る。
【0006】
ローラがレールを抱き込んでいる場合には、案内は、正常かつ安全である。一般的に、レールに接触するローラの部分は、比較的に可撓性の材料(例えば、ゴムまたはポリウレタン)から作製されている。しかし、いずれの場合にも、ローラのこの部分は、それが、同じ材料から作製されていようと、別の材料から作製されていようと、フランジと同じ剛性特性を有していない。
【0007】
フランジ付きのローラは、すべてのタイプのガイドローラまたはガイド車輪に対処するので、本発明の実装形態の好適な形態のうちの1つである。回転式の固定ケーシングを組み込み、ローラの取り付け部に接続され、ローラの転動経路に関して突出している案内デバイスに本発明を適用することは、容易に想像可能である。
【0008】
ガイドローラが、自体のフランジまたは自体のケーシングを介して、自体の転動経路と転動接触している場合には、案内システムを装備している車両は、その軌道に追従し続けるが、脱線の事態も予想されている。この場合には、レールと接触した案内部は、鋼鉄から作製されている。したがって、金属同士が接触することになる。そして、フランジまたはケーシングは、突出している(すなわち、ローラに対して突出している)ので、ローラがレールを離れる場合には、フランジまたはケーシングは、道路表面と接触することとなる。この場合にも、振動サインは異なる。
【0009】
したがって、転動/案内の場合、および他のすべての場合に、ガイドローラの取り付け部上で測定される振動サインに差が存在するということが、容易に理解されることとなる。
【0010】
さらに、これらの転動の手段がずれてガイドレールから逸脱することに関しては、複数の原因が存在する。この脱線のリスクは、とりわけ、様々なルートや動きによって、悪天候/不測の出来事および例外的な天気事象によって運ばれる塵や物質に加えて、様々な形態の汚染物質および排出物質への露出を引き起こす都市部において非常に高い可能性がある。
【0011】
脱線に対抗するいくつかの技術的解決策が特定されており、ある程度までは案内の安全性を確保することが可能になっている。しかし、いずれの受動的な脱線防止システムも、人々のために求められる都市交通の安全要求事項に関して、十分に満足できるものにはなっていない。
【0012】
案内システムが脱線するとき (例えば、ガイドレールに局所的な断絶がある場合) は、ガイドレール上の障害物もしくは予期せぬ物体、氷、または案内システムからの偶発的な持ち上がりなどの他のあらゆる原因が存在し得る。もはや車両は案内されないので、運転手が有する唯一の解決策は、車両が、外部行動によって、ガイドレールの上方に再び正しく位置付けされるまで停止させることである。
【0013】
脱線のリスク、および脱線に関する早期の検出およびリアルタイム検出システムに対する要求が存在する。
【0014】
本明細書では、本発明は、この要求を満たし、かつ、そのうえ、ガイドローラのタイヤの摩耗限界または損傷を検出する、適当な解決策を構成する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明による、ガイドレール上の転動と、このレールとの接触と、を動的に監視するシステムは、より一般的には、案内システム(ローラは、案内システムの一部を形成している)のローラの高さもしくは軌道のごくわずかなずれもしくは変化が存在するときに、アラームを出力するという観点から、ガイドレール上のガイドローラまたはガイド車輪の転動の定常的なリアルタイム調査を確実にする。
【0016】
転動とガイドレールとの接触とを動的に監視するこのシステムが、案内システムが接触した状態であるはずのレールから離れていることを検出した場合、すなわち、振動サインが変化し、レールに対するその垂直方向の距離が増大されたということを検出した場合には、警告信号が、車両の調査および安全システム、ならびに、車両の運転手に警報を発し、車両の運転手が、事件の重大性に関連する安全規則/指示に従って、適切な行動をとることが可能である。また、この同じ警告信号は、例えば、車両の停止、または、能動的な脱線防止もしくは脱線復旧(re-enrailment)システムの関与を引き起こす安全システムを作動させることが可能である。
【0017】
また、本発明によるシステムは、レール上の案内システムの転動の手段を構成するローラのタイヤの摩耗または損傷を検出することも可能である。したがって、これは、これらのタイヤの交換に関して、安全に関する調査、および、メンテナンスに関する調査を提供する。
【0018】
したがって、本発明は、二重の目的を有している。第1に、本発明は、案内の満足のいく動作の定常的な調査を提供し、かつ、案内故障の最も早期の警告を提供する。第2に、ローラのタイヤの正常なまたは過度の摩耗を検出することによって、本発明は、予防的なメンテナンスを可能にする。
【0019】
したがって、本発明は、少なくとも1つのガイドレールに沿った移動、とりわけ、地面上の移動による、レールと、道路車両案内システムの転動の手段と、の間の接触を動的に監視するシステムに関する。
【0020】
そのようなシステムは、切り替え点、公差路、またはエキスパンションジョイント部を通るときに、鋭い曲りで転動するとき、ブレーキをかけている間などに、許可された速度の全体範囲にわたり、車両の移動または停止のすべての正常な状況で(すなわち、両方の進行方向に)、作動することが可能である。そのうえ、案内故障の未検出は、とりわけ恐れられる出来事なので、システムの故障率は、可能な限り低くされなければならない。
【0021】
本発明によれば、案内、および、レールとの接触を動的に監視するこのシステムは、振動信号を発生させる能力を有する少なくとも1つのセンサと近接センサとを含み、少なくとも1つのセンサは、ローラもしくはそのタイヤの、案内または摩耗の危機的な状態に対応する振動管理の認識の手段に関連付けされており、近接センサは、レールに対するローラまたは案内システムの高さについて報告する。これらの2つのセンサからの信号の解析の組み合わせは、脱線または案内故障に関する結論を導き出すことを可能にする。振動センサだけからの警報は、センサ故障か、または、欠陥タイヤのいずれかを示している。近接センサだけからの警報は、このセンサの故障を示している。両方の上記警報の同時の発生は、脱線を示している。
【0022】
振動信号を発生させる検出システムは、それぞれの一対のガイドローラを担持している機械的なギヤと一体の少なくとも1つの加速度計を含むことが好ましいこととなる。加速度計またはそれぞれの加速度計からの信号出力は、処理され、周波数に関する解析を受け、例えば、案内システムの動作の状態に関する情報項目を設定する。
【0023】
近接センサは、誘導タイプであることが好ましい。近接センサは、案内システム上の固定基準、例えば、ガイドローラ下側車軸とガイドレールの上側表面との間の寸法を監視する誘導センサを含む。この寸法は、案内故障が存在しないときには、事実上不変である。この寸法は、ローラタイヤの通常の摩耗が起こるにつれて、長期間にわたって、わずかに縮小する可能性がある。したがって、この寸法は、案内システム、車両、およびインフラストラクチャーの機械的な設計に関係する。
【0024】
加速度センサおよび誘導近接センサからの出力は、容易にアクセス可能であり、かつ、迅速および容易なメンテナンスの目的のために、加速度センサおよび誘導近接センサは、コネクタに担持されている。
【0025】
これらのセンサは、とりわけ、温度変形、摩耗、衝撃、および振動に関して頑丈であり、本発明が扱う動的監視システムの長期間の信頼性を確実にする。
【0026】
加えて、共通の故障モードを有さない2つの冗長的な技術の組み合わせは、本発明が扱う動的監視システムの広範囲の故障のリスクをかなり縮小することを可能にする。
【0027】
レールとの接触を動的に監視するこのシステムは、多くの他の利点を含み、その中で、以下のものを挙げることが可能である。
・システムは、所与の案内アセンブリ上の、または、前方および後方の案内アセンブリ上の、右側および左側のローラ上において、同じでないタイヤとともに、作動する。
・システムは、どんな進行方向または速度であっても作動する。
・システムは、列車セットの調節または較正を必要としない。したがって、車両が始動した後に、即座に動作的である。
・システムは、切り替え点、公差路、エクスパンションシステム、または、脱線復旧監視システムを通過、ガイドローラのフランジに対する急カーブの転動、非常ブレーキなど、摩耗の正常な条件を感知しない。
・システムは、車両の端部車軸または中間車軸上でも好都合に作動する。
【0028】
最後に、転動とレールとの接触とを動的に監視するシステムは、脱線に関する情報項目以外の他の情報項目を提供することが可能である。例えば、システムは、信号の形態および周波数が、案内部品の摩耗、もしくは、そのタイヤも摩耗を示し、または、その故障を示す信号を提供することが可能である。
【0029】
本発明の他の性質および利点は、以下に続く詳細な説明を読めば、明らかになってくることとなり、詳細な説明は、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】それぞれが動的な接触監視システムを組み込んでいる、二対のローラを備える案内システムによって案内される車両の車軸の上面図である。
図2図1の丸で囲まれた部分の詳細図である。
図3図2の斜視図である。
図4図2に図示されている横断断面の線のレベルにおける、案内システムの横断断面図である。
図5図2に図示されている長手方向断面の線のレベルにおける、案内システムの長手方向断面図である。
図6】システムの構成を示すブロック図である。
図7】利用されることとなるセンサからの信号の解析の例を図示する組織表である。
図8】加速度計から得られる、ルート上の平均パワーの2つの周波数スペクトルを比較するグラフであり、上部は案内故障の場合の周波数サインを、下部は正常な案内動作の場合の周波数信号を示す。
図9】加速度計から得られる、ルート上の平均パワーの3つの周波数スペクトルを比較するグラフであり、それぞれ、上部から下部へ、100%摩耗したローラ、50%摩耗したローラ、および、新しいローラの場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
簡略化のために、以下では、「ガイドローラ」の用語を使用する。当然のことではあるが、「ローラ」とは、列車の車輪または路面電車の車輪を含む、レール上を進行する非常に一般的な任意の転動部品であることが理解されるであろう。
【0032】
本明細書において、本発明は、一般的発明思想から進み、この発明思想によって、少なくとも1つのガイドレール(3)に沿って進行する、とりわけ、地面(4)上を進行する特性のあらゆる車両の案内システム(2)上の動的監視システム(1)が使用され、その中には、少なくとも1つの振動センサ(5)(例えば、加速度計(6))、および、少なくとも1つの近接センサ(7)(例えば、誘導センサ(8))が存在し、少なくとも1つの振動センサ(5)、および、少なくとも1つの近接センサ(7)は、少なくとも1つのローラ(9)または少なくとも一対のガイドローラ(9)の近くで、案内システム(2)に担持または固定されており、これらのセンサ(5)、(7)からの信号が利用され、案内故障、脱線状態、および、ガイドローラ(9)のタイヤの単純な摩耗が存在するかどうかを確認する。
【0033】
より具体的には、それぞれの振動センサ(5)から送信される信号が使用され、それらが、周波数に関する解析を受け、および、近接センサ(7)からの信号のレベルが、基準距離と比較され、振動センサ(5)からの信号が、ガイドローラ(9)の損傷もしくは摩耗を示しているかどうか、または、検出システムによって提供される2つのアラームが共存している場合には、脱線を示しているかどうかを確認する。
【0034】
これらのシステムおよびそれらの実装形態のより詳細な説明が、様々な図を参照して、以下に提供されることとなる。
【0035】
例示目的として、本発明による動的監視システム(1)は、ここでは、案内システム(2)上に取り付けられるように説明されており、案内システム(2)は、中央レール(3)に沿って、とりわけ、地面(4)上で案内される地上車両のために設計されている。当然のことながら、このシステム(1)は、このタイプの案内システムに固有のものではなく、このシステム(1)は、少なくとも1つのガイドレールとの接触に基づいて、任意の案内システムに適合および使用することが可能である。
【0036】
好適な実装形態として説明されている案内システムにおいて、案内される車両のそれぞれの車軸または車軸フレーム(10)は、二対のガイドローラ(9)(すなわち、進行方向に対して前方に向かって配置されている一対(11)の先導車輪(12)および(13)、ならびに、進行方向に向かって後方に配置されている一対(14)の従動車輪(15)および(16))を含む案内システム(2)を使用し、システムは、車両が両方向に進行することを可能にする。明らかに、車両が一方向性である場合には、進行方向に対して、前方に向かって配置されている1つの案内システムだけが存在するということが理解される。
【0037】
ガイドローラ(9)は、好ましくは、(17)などのようなフランジ付きのタイプであり、可撓性のタイヤ(24)を備えており、または、フランジなどの機械的な剛性の性質の少なくとも1つの他の性質(すなわち、より低い剛性)を備えている。
【0038】
また、タイヤのないローラを使用することも可能である。次いで、転動する周囲表面すなわちローラの周囲表面は、特別であり、かつ、とりわけ、異なる半径方向の剛性(とりわけ、ローラのフランジまたは突出部の剛性よりも低いか、または、ローラのフランジまたは突出部の剛性に近く、例えばレールの剛性である)を有する複合特性である。
【0039】
同じ効果は、完全に金属製のローラによって得ることが可能であり、その転動周囲部は、フランジもしくは突出部よりも小さい剛性の材料から作製されており、または、その回転の軸線は、軸受を組み込み、もしくは、その主構造体の材料よりも可撓性の材料から作製されている。
【0040】
それぞれの車軸または車軸フレーム(10)は、アーム(18)および(19)によって配向されており、V字タイプ構成に傾けられた一対(11)、(14)のローラ(9)を担持しており、その下側部は傾斜した側方縁部(20)および(21)、ならびに、ガイドレール(3)の面取り部に接触している。この一対(11)、(14)のガイドローラ(9)は、ガイドレール(3)に追従し、経路として使用される側方縁部(20)および(21)上を転がり、トレイラーリンケージと同様の様式で、車軸または車軸フレーム(10)を配向させる。車軸フレーム(10)および車両に関して、例えば、風によって、または、遠心力によって引き起こされる、すべての側方方向の力は、タイヤ(22)および(23)によって受け止められる。車軸フレーム(10)の配向に必要な力だけが、案内システム(2)によって受け止められる。
【0041】
ローラ(9)、ならびに、ガイドレール(3)の面取りされた側方縁部(20)および(21)は、45°に傾斜しており、ガイドレール(3)は、ローラ(9)上の垂直方向荷重を低減させ、かつ、ガイドレール(3)にかかる力を伝達し、ガイドレール(3)にかかる力は、ローラ(9)の転動に起因しており、ガイドレール(3)上のフランジ(17)との摩擦に起因しない。
【0042】
乗り心地、および、なかでも、小さい騒音のために、ならびに、レールに摩耗を負わせないようにするために、ローラ(9)は、可撓性の材料の(24)などのタイヤを有することが多く、タイヤを通して、ローラ(9)は、通常、ガイドレール(3)に接触しており、ガイドレール(3)に接触したままであり、ガイドレール(3)との穏やかな接触を確実にする。この材料の欠点は、転動時間とともに材料が摩耗するということであり、このことは、材料の交換を必要とするということになる。また、ローラ(9)の部分は、鋼鉄から作製することも可能であり、フランジよりも半径方向に可撓性であって、したがって、フランジよりも低い剛性を作り出す、適当な形態を備えるということも、想像することが可能である。
【0043】
また、様々な局所レリーフ(local relief)または刻み込み(imprint)を機能させることによって、転動する周囲領域と、車輪の取り付け部のフランジまたは突出部と、の間の異なる振動サインを得ることも可能であり、異なる振動サインは、ストライエーションもしくはフラットスポットの形式で、反復的であることも可能であり、もしくは、反復的でないことも可能であり、または、例えば、フランジの周囲部上の形式(または、他の働き)を変化させる。
【0044】
例外的に、反対に、それは、剛性の差として認識することが可能であり、すなわち、フランジまたは突出部の剛性特性は、ローラの転動周囲部の剛性特性よりも低いことがある。
【0045】
また、案内システム(2)は、斜めのアーム(26)および(27)と、アームに対して恒久的な圧力を提供するスプリング(28)と、その持ち上げのための2つの枢動シャフト(29)および(30)と、ローラのための(31)および(32)などのようなラグと、電気エネルギーとして車両から電源電流を戻す様々な電気接続部(33)および(34)、とを備える支持構造体に、前部スライディングバット(sliding butt)(25)(防護鉄と称される)を組み込んでいる。
【0046】
本発明によれば、振動センサ(5)が、それぞれの一対(11)、(14)のローラ(9)の近くに設けられており、振動センサ(5)は、機械的なアセンブリの振動状態を示す信号を送信することとなり、機械的なアセンブリは、同じ一対(11)、(14)のローラ(9)の、および、図2から図5に図示されているようなその取り付け部の、2つのローラ(12)および(13)ならびに(15)および(16)によって形成されている。
【0047】
一対(11、14)のローラ(9)に可能な限り近づけて振動センサ(5)を配置する場合には、検出精度の観点から利点がある。
【0048】
ガイドレール(3)上のその傾斜した転動経路(20)および(21)上に、その可撓性の材料のタイヤ(24)がある状態で、それぞれのローラ(9)が正常に転がるときに、振動センサ(5)の周波数サインまたは信号スペクトルは、所与の形態を有している。ローラ(9)またはその一部が、レール(3)上を転がるか、または、レール(3)に対して擦れる場合には、金属同士の接触が、異なる振動を引き起こし、例えば、振動センサ(5)の周波数の中の振動サイン(すなわち、周波数の中への破壊)は、異なる形態および内容を有する。したがって、比較によって、ローラ(9)のうちの少なくとも1つのあらゆる種類の問題(例えば、その可撓性の材料のタイヤ(24)の摩耗、または、案内故障など)を検出することが可能である。
【0049】
振動センサ(5)によって検出される問題の特性に関するすべての疑念を排除し、とりわけ、タイヤ(24)の摩耗または損傷と、案内故障との間を区別するために、例えば、誘導近接センサ(8)の形態の近接センサ(7)が使用され、誘導近接センサ(8)基準表面に対して、その距離(とりわけ、垂直方向の距離)を連続的に示す。
【0050】
この近接センサ(7)は、近接センサ(7)が、基準表面に対して比較的に干渉のない距離(とりわけ、ガイドレール(3)の上側表面に対するその距離であり、以下で、寸法Hと称され、図5の中に特定されている)の指示を与えることを可能にする場所において、案内システム(2)上に取り付けられている。
【0051】
振動センサ(5)からの信号の解析によって検出された問題がある場合には、および、寸法Hの値が、その正常値(すなわち、案内システム(2)の正常な案内動作に対応する値)よりも大きい場合には、案内故障が存在し、すなわち、ガイドローラ(9)は、もはや、そのタイヤの接触を通して、ガイドレール(3)上を正常には転がっていないか、または、センサ故障が存在する。近接センサによって測定されるHの値が、ほぼ一定のままであり、かつ、その正常値に近い場合には、および、振動アラームが存在する場合には、ローラのタイヤの摩耗または損傷を疑うことが可能である。いずれの場合でも、近接検出器によってトリガされる近接アラームと同時に、振動アラームが存在するときはいつでも、案内故障が存在していると結論付けることが可能である。
【0052】
この構成によって、振動センサ(5)および近接センサ(7)は、車両からの電流の戻りのために、ケーブル(33)、(34)および(35)の近くに取り付けられていることが好ましい。
【0053】
振動センサ(5)および近接センサ(7)が送信する信号に関して、任意の電磁的干渉を防止するために、振動センサ(5)および近接センサ(7)は、遮蔽ケーブルを介して、処理ユニットに接続されている。
【0054】
振動センサ(5)および近接センサ(7)を構成するセンサは、送信器であることが多く、すなわち、センサは、それらが感知する値に対応する信号を供給する。また、センサは、電気的性質が変化する受動的なコンポーネントであることも可能である。明らかに、このタイプのセンサは、適当な検出回路の中に設置されることとなる。
【0055】
図6に図示されているように、振動センサ(5)および近接センサ(7)によって送信される信号を、処理および解析するためのユニットは、MODVI振動処理モジュールを組み込んでいるVACC加速度計チャネルと、MODIN誘導処理モジュールを有するVINDU誘導チャネルとを、並列に組み込んでいる。
【0056】
処理モジュールは、ある場合には、前方および後方の振動センサ(5)AccAVおよびAccARにそれぞれ接続されており、他の場合には、前方および後方の近接センサ(7)CiAVおよびCiARにそれぞれ接続されている。処理モジュールは様々な出力を組み込んでおり、それぞれの処理モジュールに、センサの状態に関する情報項目を供給するEtCAP出力を有するとともに、それぞれの処理モジュールに、BALAMアラームマルチチャネルユニットにおいて終了するメイン出力を有する。
【0057】
図6のMODVI振動処理モジュールは、VI速度情報項目、ならびに、前方および後方の振動センサ(5)AccAVおよびAccARからの信号を受信する。それは、図7に概略的に図示されている。
【0058】
MODVI振動処理モジュールは、振動周波数範囲から処理および解析作業するための2つのユニット(1つのBABF低周波数ユニット、および、隣接する1つのBAMF中周波数ユニット)から構成されている。
【0059】
BABFおよびBAMF処理ユニットは、振動センサ(5)SGAMEから測定される信号を供給される。
【0060】
第1のユニットBABFは、2つのチャネル(低い側の低周波数のための第1の中間レベルチャネルRMSBFI、および、高い側の低周波数のための第2の中間レベルチャネルRMSBFS)を組み込んでしている。それぞれのチャネルは、それぞれ、1〜80Hzの範囲B1の1つのローパスフィルタF1と、80〜200Hzの範囲B2の1つのバンドパスフィルタF2とによって始まり、低い側の低周波数B1において有効電圧のレベルの測定のためのモジュール(RMSB1モジュール)、および、高い側の低周波数B2において有効電圧のレベルの測定のためのモジュール(RMSB2モジュール)がそれぞれ続く。
【0061】
2つのレベルは、差別化モジュールRMSB1B2の中で比較される。
【0062】
その差が、所与のレベル(6dB)に対応する閾値よりも高い場合には、例えば、加速度計の警報AlACCがトリガされる。
【0063】
また、隣接する中周波数解析ユニットBAMFは、測定される振動センサ(5)SGAMEからの信号を給送される。BAMFは、150〜1,000Hzの範囲B3の高い側の中周波数バンドパスフィルタF3から構成されるチャネルを有しており、高い側の中周波数B3の有効電圧のレベルの測定のためのモジュール(RMSB3モジュール)が続く。このレベルは、コンパレータCOMB3の中で、閾値Sと比較される。
【0064】
車両が、最低速度Vmin(例えば、15kph)の上方にいるか、または、下方にいるかによって、この閾値Sは異なる。車両の速度が、Vminよりも低いか、または、高い場合には、エンコーダーによって、閾値Sから異なる値が割り当てられる。
例えば、
Vmin>15km/h S=9
Vmin<15km/h S=3
【0065】
信号B3の有効電圧レベルが、閾値の値よりも大きい場合には、コンパレータCOMB3は、アラーム信号を送信する。
【0066】
2つの処理ユニットの2つの警報信号は、論理ORユニットによって、ALACC加速度計の警報チャネル上で使用可能になる。
【0067】
ここで、図8の一般的な概略図を参照すると、その設定値の上方の寸法Hの値の上昇は、(基準表面に対応しており、および、振動センサ(5)からの信号の測定された周波数帯域に関する有効閾値レベルの上方への上昇とともに)脱線を結論付けることを可能にするということが理解される。
【0068】
図8および図9は、比較様式で、加速度計(6)の形態の振動センサ(5)のレベルにおける周波数サインの例を示している。それぞれの時間、この例は、正常な案内モードに関するものであり、そのサインは、それぞれの図の下部に見出されることとなる。
【0069】
図8では、案内モードのサインが、上部にある案内故障モードのサインと比較されたときに、低周波数のピークを有する案内故障の場合よりも高い平均レベルであることに気付く。したがって、案内故障を容易に検出することが可能である。
【0070】
図9では、スペクトルの性質は、新しいローラと、摩耗したローラ、または、摩耗したタイヤまたはトリムを有するローラとの間で異なっている。50%摩耗した車輪のスペクトルは、案内モードの新しい車輪のスペクトルに近い。したがって、スペクトルがかなり異なるのは、非常に顕著な摩耗が存在するときだけである。100%摩耗したローラのスペクトルは、上部に位置しており、形態が異なっている。それとは対照的に、中間の摩耗は、案内モードの新しいローラのスペクトルに近いスペクトルを提示しており、本発明による近接センサから得られる指示値によって、疑いを排除することが必要となる。近接センサから得られるこの追加的な指示値は、案内故障が起こっているか、または、タイヤに摩耗が存在するか、または、センサ故障が起こったかのいずれかを、結論付けることを可能にする。
【0071】
使用時に、本発明による動的監視システム(1)が、レール(3)の接触障害を検出するかどうかに従って、また、この障害が、一対(11)の先導ローラ(12)および(13)、ならびに/または、一対(14)の従動ローラ(15)および(16)に起こったかどうかに従って、異なるアラーム信号を送信することが可能であり、それによって、脱線を防止するためにとられるべき手段の適用を可能にする。とられるべき手段の中で、例えば、車両の速度の減少、車両の緊急停止、もしくは、能動的な脱線防止システムまたは脱線復旧システムをトリガすること、または、任意の他の適当な行動を挙げることが可能である。
【0072】
この目的のために、本発明による動的監視システムは、アナログ処理インターフェースを使用することが好ましく、アナログ処理インターフェースは、プログラムされたロジックを使用することなく、案内故障の検出機能性を実装することを可能にする。
【0073】
明らかに、本発明は、上記に説明され、様々な図に図示されている優先的な実装形態に限定されず、適当に知識のある専門家は、本発明の領域または範囲を超えることなく、多くの修正例を作り出し、他の変形例を考え出すことが可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 動的監視システム
2 案内システム
3 ガイドレール
4 地面
5 振動センサ
6 加速度計
7 近接センサ
8 誘導センサ
9 ガイドローラ
10 車軸フレーム
11 一対
12 先導ローラ、先導車輪
13 先導ローラ、先導車輪
14 一対
15 従動ローラ、従動車輪
16 従動ローラ、従動車輪
17 フランジ
18 アーム
19 アーム
20 側方縁部、転動経路
21 側方縁部、転動経路
22 タイヤ
23 タイヤ
24 可撓性の材料のタイヤ
25 前部スライディングバット
26 斜めのアーム
27 斜めのアーム
28 スプリング
29 枢動シャフト
30 枢動シャフト
31 ラグ
32 ラグ
33 電気接続部、ケーブル
34 電気接続部、ケーブル
35 ケーブル
AccAV 前方の振動センサからの信号
AccAR 後方の振動センサからの信号
ALACC 加速度計の警報
B1 低い側の低周波数、範囲
B2 高い側の低周波数、範囲
B3 高い側の中周波数、範囲
BABF 低周波数ユニット
BALAM アラームマルチチャネル
BAMF 中周波数ユニット
CiAV 前方の近接センサ
CiAR 後方の近接センサ
COMB3 コンパレータ
EtCAP 出力
F1 ローパスフィルタ
F2 バンドパスフィルタ
F3 中周波数バンドパスフィルタ
H 寸法
MODIN 誘導処理モジュール
MODVI 振動処理モジュール
RMSB1 モジュール
RMSB1B2 差別化モジュール
RMSB2 モジュール
RMSB3 モジュール
RMSBFI 第1の中間レベルチャネル
RMSBFS 第2の中間レベルチャネル
S 閾値
SGAME 振動センサ
VACC 加速度計チャネル
VI 速度情報項目
VINDU 誘導チャネル
Vmin 車両の最低速度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9