(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))における高速パケット・アクセス(HSPA)サービス及びCDMA2000における同様のパケット・サービスなどの、直接拡散符号分割多元接続(DS−CDMA)システムは、高チップ・レートCDMAコード上のシンボルを変調することによって、シンボルのシーケンスを伝送する。好ましくは、CDMAコードは、他のシンボル・シーケンスを伝送するために使用されるコードに対して直交しており、受信器は、特定のコードと相関させることによって、その所望のシンボル・シーケンスをその他と分離することができる。
【0003】
所与の受信器に関するデータ・レートを上げるために、異なる直交コード(同じ拡散係数を有する場合と有さない場合がある)を使用して並行して送信された複数のシンボル・シーケンスを受信するように、受信器を割り当てることができる。この場合、受信器はシンボル・ブロックのシーケンスを受信し、各シンボル・ブロックは2つ又はそれ以上のシンボルの組み合わせを有する。たとえばHSPAでは、最高のアップリンク・データ・レートによって、受信器は、4つのチップ期間にわたって3つの16−QAMシンボルのブロックを受信することができる。
【0004】
さらに、シンボル・ブロックのシーケンスが分散チャネルを介して受信された場合、コード間の直交性を破壊することで、時間的に連続するシンボル・ブロック間、及び各シンボル・ブロック内のシンボル間に、シンボル間干渉(ISI)を発生させる。言い換えれば、分散伝送チャネルを用いる場合、シンボル・ブロックの時間ごとのシーケンスにおける任意の所与のシンボル・ブロック内のシンボルは、同じブロック内の他のシンボルから生じる干渉、及び他のシンボル・ブロックから生じる干渉を受けることになる。
【0005】
同様の問題は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)などの非拡散システム内でも発生し、複数のユーザに同じチャネル・リソース(周波数サブキャリア又はタイム・スロット)を割り当てることができる。ISIは、異なるアンテナから非直交シンボル・シーケンスが送信される、多重入出力(MIMO)伝送によっても発生する可能性がある。すべてのケースで、何らかの形の干渉抑制又は等化が必要である。
【0006】
最尤検出(MLD)を採用する1つの手法は、各シンボル・ブロック内のシンボルのすべてM
Nの可能な組み合わせを仮定し、最も可能性の高いシンボルの組み合わせを決定するためのメトリクスを形成するが、ここでMは各シンボルが採用できる可能な値の数であり、Nは各シンボル・ブロック内のシンボル数である。しかしながら、HSPAアップリンク内の3つの16−QAMシンボルのブロックの場合であっても、各シンボル・ブロックについて16
3=4096の可能なシンボルの組み合わせは、計算するためのメトリクスの状態サイズ及び数が法外に大きくなるような非実用的な手法である。
【0007】
単一ステージ支援(SSA)を伴う支援型最尤検出(Assisted Maximum Likelihood Detection)(AMLD)とも呼ばれる、他の手法、汎用MLSEアービトレーション(GMA)により、計算の複雑さが軽減される。本願の所有者が所有する米国特許出願第12/035932号を参照されたい。SSAを伴うAMLDでは、各シンボル・ブロック内の個々のシンボルについて最も可能性の高いシンボル値Kを識別するために、検出支援のステージが実行され、ここではK<Mである。次に、各シンボル・ブロックについて仮定される可能なシンボルの組み合わせを、検出支援ステージで識別された最も可能性の高いシンボル値から形成されるものに限定することによって、シンボル・ブロックのシーケンスが検出される。したがって、シンボル・ブロックのシーケンスを検出する場合、シンボル・ブロックについてK
Nの可能なシンボルの組み合わせのみを仮定する必要がある。たとえば、HSPAアップリンクでは、検出支援ステージが、シンボル・ブロック内のシンボルについて4つの最も可能性の高いシンボル値を識別する場合、4096ではなく、4
3=64の可能な組み合わせのみを仮定するだけでよい。
【0008】
他の手法、マルチステージ・アービトレーション(MSA)も、計算の複雑さを軽減させる。本出願の所有者が所有する、2009年9月28日出願の米国特許出願第12/568036号を参照されたい。MSAはGMAの一般化であり、単一ステージのみとは対照的に、1つ又は複数の検出支援ステージが可能である。たとえばMSAでは、1回に1つの各シンボルを回復するための第1の線形等化ステージと、1回に2つのシンボルが回復される第2の線形ブロック等化ステージという、2つの検出支援ステージが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、受信された信号16によって論理的に搬送される、シンボル・ブロック14の時間シーケンス12を検出するように構成された、MSA復調器10の一実施形態を示す。各シンボル・ブロック14は、Nのシンボル18の組み合わせを備え、ここではN≧2である。
図1に示されるように、たとえば1つのシンボル・ブロック14−1は、s1、s2、及びs3として示される3つのシンボル18の組み合わせを備え、他のシンボル・ブロック14−2は、s4、s5、及びs6として示される3つの他のシンボル18の組み合わせを備える。各シンボル18は、Mの可能な値(本明細書では「候補シンボル値」とも呼ばれる)のうちのいずれか1つを有することが可能であり、そのセットは、伝送用のシンボル18を形成するために使用される変調配置によって定義される。
【0019】
シンボル・ブロック14内のNのシンボル18のそれぞれについてMの可能な値がある場合、各シンボル・ブロック14は、M
Nの可能なシンボル組み合わせ(本明細書では「候補シンボル組み合わせ」とも呼ばれる)の定義済みセット内に、任意のシンボル組み合わせを備えることができる。各シンボル・ブロック14によって表されるシンボル組み合わせを決定し、それによってシンボル・ブロック14のシーケンス12を検出するために、MSA復調器10は1つ又は複数の処理回路20を備える。1つ又は複数の処理回路20は、検出器26及び1つ又は複数の支援検出器を含むことができる。たとえば図示された特定の実施形態では、復調器10は1つ又は複数の初期支援検出器22及び最終支援検出器24を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の支援検出器22のうちの少なくとも1つが、シンボル・ブロック14内の2つ又はそれ以上の個々のシンボル18を検出するように、或いは、シンボル・ブロック14内のシンボル18の2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出するように、構成される。シンボル18又はシンボル18のグループをこのように検出することによって、1つ又は複数の支援検出器22は、M
Nの候補シンボル組み合わせの定義済みセットから、シーケンス12内の少なくとも1つのシンボル・ブロック14に関するR
αの候補シンボル値組み合わせの減少セット23を識別するように、集合的に構成される。シンボル・ブロック14に関して識別された候補シンボル値組み合わせの減少セット23は、定義済みセット内よりも少ない候補シンボル値組み合わせを含む(すなわちR
α<M
N)。
【0021】
最終支援検出器24は、この減少セット23から、少なくとも1つのシンボル・ブロック14に関するR
fの候補シンボル値組み合わせの最終減少セット25を決定するように構成され、これは、減少セット23内よりもさらに少ない候補シンボル値組み合わせを含む(すなわちR
f<R
α)。これを実行するために、最終支援検出器24は、グループ内のシンボルの可能な組み合わせに関連付けられた合同メトリクスを生成すること、及び、最も確率の高いシンボル値組み合わせを識別するために合同メトリクスを比較することなどによって、シンボル・ブロック14内のシンボル18の1つ又は複数の別個のグループを合同で検出する。
【0022】
検出器26は、シンボル・ブロック14のシーケンス12を検出するように、及び、たとえばシーケンス12に対応するソフト・ビット値88を生成するように、構成される。すなわち、検出器26は、それぞれのシンボル・ブロック14によって表される候補シンボル組み合わせを実際に決定するように構成される。しかしながら、検出器26は、定義済みセット内のM
Nの候補シンボル組み合わせのすべてを考慮の対象とする代わりに、シンボル・ブロック14に関して考慮されるシンボル18の候補組み合わせを、そのシンボル・ブロック14に関して決定されたR
fの候補シンボル組み合わせの最終減少セット25に限定する、合同検出プロセスにおいて、受信された信号16を処理する。1つ又は複数の支援検出器22及び最終支援検出器24の結果に従って、検出器26によって考慮されるシンボル18の候補組み合わせを限定することにおいて、これらの支援検出器22及び24は、一般に、検出器26によって実行されるシンボル・ブロック検出の複雑さを低減させる。
【0023】
したがって、1つ又は複数の支援検出器22及び最終支援検出器24は、いくつかの実施形態において、2つ又はそれ以上の検出支援ステージを連続して実行するものと理解できよう。検出支援の各ステージは、シンボル・ブロック検出の際に検出器26によって考慮の対象とされるシンボル・ブロック14に関する候補シンボル組み合わせの数を連続して減少させる。各ステージでの減少程度、各ステージで実施される減少方法、及び検出支援のステージ数(すなわち支援検出器22の数)は、各シンボル18に関してどれだけの可能な値が存在するか(すなわちM)、及び、各シンボル・ブロック14内にどれだけのシンボル18が含まれるか(すなわちN)に基づいて、選択又は動的に変更することができる。
【0024】
図2A〜
図2Dは、4つのQPSKシンボル(すなわち、N=4、M=4)を含むKのシンボル・ブロックのシーケンスに関する、上記シンボル・ブロック検出の単純な例を提供する。
図2Aで具体的に示されるように、各QPSKシンボルは、−1+j(例示のために「A」とラベル表示)、1+j(「B」)、−1−j(「C」)、及び1−j(「D」)という、4つの可能なシンボル値のうちのいずれか1つを有することができる。これら4つの可能なシンボル値は、各QPSKシンボルに関するM=4の候補シンボル値の定義済みセット30を含む。シンボル・ブロック内のN=4シンボルのそれぞれに関するM=4の候補シンボル値を用いて、各シンボル・ブロックは、
図2Bに示されるように、M
N=4
4=256の定義済みセット32内に任意のシンボル組み合わせを含むことができる。
【0025】
図2Cは、Kのシンボル・ブロックのシーケンスにおける1つのシンボル・ブロックkに関して、2つの支援検出器22及び最終支援検出器24によって実行される検出支援の3つの例示的ステージを示す。2つの支援検出器22のうちの第1の検出器はステージ1を実行し、支援検出器22のうちの第2の検出器はステージ2を実行する。集合的に、2つの支援検出器22は、候補シンボル組み合わせの定義済みセット32から、R
α=4のみの候補シンボル組み合わせの減少セット23を識別する。次に最終支援検出器24は、検出支援の最終ステージを実行して、この減少セット23から、単にR
f=2の候補シンボル組み合わせの最終減少セット25を決定する。
【0026】
より具体的に言えば、ステージ1を実行する第1の支援検出器22は、M=4の候補シンボル値の定義済みセット30から、各シンボルに関するS
1=2の候補シンボル値の減少セット34を識別するために、シンボル・ブロックk内の4つの個々のシンボルのそれぞれを検出する。一実施形態では、たとえば第1の支援検出器22は、定義済みセット30内のそれぞれの候補シンボル値に関して、シンボルが実際にその値を有する尤度を決定し、減少セット34を、S
1=2の最も可能性の高い候補シンボル値を含むものとして識別する。シンボル1に関して、たとえば第1の支援検出器22は、すべての可能なシンボル値A、B、C、及びDの中から、候補シンボル値A及びBを、シンボル1に関する最も可能性の高いシンボル値として識別する。したがって、第1の支援検出器22は、これらの値A及びBを、そのシンボルに関する候補シンボル値の減少セット34−1内に含める。同様に、シンボル4に関して、第1の支援検出器22は、候補シンボル値A及びDを最も可能性の高いものとして識別し、これらを、そのシンボルに関する候補シンボル値の減少セット34−4内に含める。
【0027】
ステージ2を実行する第2の支援検出器22は、各グループに関するS
2=2の候補シンボル値の減少セット36を合同で識別するために、シンボル・ブロックk内のシンボルの2つの別個のグループのそれぞれを検出する。ここでも、シンボル1及び2が一方のグループを形成し、シンボル3及び4が他方のグループを形成するという点において、各グループは別個である。重複はない。一実施形態では、たとえば第2の支援検出器22は、第1の支援検出器22によってそれらのシンボルに関して識別された減少セット34内の候補シンボル値を使用して形成可能な各グループ内の、可能なシンボルの組み合わせに関連付けられた合同メトリクスを計算する(すなわち、第2のステージで識別される減少セット36は、第1のステージで識別された減少セット34に基づくものである)。次に、第2の支援検出器22は、これらの合同メトリクスを比較して、そのシンボル・グループに関するS
2=2の最も可能性の高い組み合わせを識別する。
図2Cの例では、たとえば第2の支援検出器22は、シンボル1及び2のペアを含むシンボルの別個のグループを合同で検出する。第1の支援検出器22によってシンボル1及び2に関して識別された減少セット34−1及び34−2内の候補シンボル値から形成可能な、シンボル1及び2の組み合わせは、(A,B)、(A,A)、(B,B)、及び(B,A)を含む。これらの可能な組み合わせから、第2の支援検出器22は、組み合わせ(A,B)及び(B,B)を最も可能性の高いものとして識別する。したがって、第2の支援検出器22は、これらの組み合わせを、シンボル1及び2のグループに関する候補シンボル組み合わせの減少セット36−1、2内に含める。同様に、第2の支援検出器22は、第2の支援検出器22によってそれらのシンボルに関して識別された減少セット34−3及び34−4内の候補シンボル値を使用して形成可能なそれらの組み合わせの中から、組み合わせ(D,D)及び(C,A)を、シンボル3及び4のグループの最も可能性の高い組み合わせとして識別する。
【0028】
減少セット36−1、2及び36−3、4のそれぞれにおけるS
2=2の候補シンボル組み合わせを、シンボル1、2及び3、4の2つのグループの最も可能性の高い組み合わせとして識別したことによって、支援検出器22は、シンボル・ブロックkに関する候補シンボル組み合わせの減少セット23を集合的に識別する。すなわち、減少セット23は、シンボル1、2及び3、4の別個のグループに関して識別された減少セット36−2、1及び36−3、4内の候補シンボル組み合わせを使用して形成可能な、シンボル1、2、3、4のそれらのR
α=2
2=4の組み合わせ、(A,B,D,D)、(A,B,C,A)、(B,B,D,D)、及び(B,B,C,A)を含む。
【0029】
図2Cで検出支援の最終ステージを実行する最終支援検出器24は、シンボル・ブロックk内の4つのシンボルすべてを含むシンボルの1つの別個のグループを合同で検出する。このように実行する場合、最終支援検出器24は(この例では、最終支援検出器24は、シンボル・ブロック内のすべてのシンボル、S
f=R
f=2を検出することから)、減少セット23から、そのシンボル・ブロックkに関する単なるS
f=2の候補シンボル組み合わせの最終減少セット25を識別する。前述の第2の支援検出器22と同様に、最終支援検出器24は、減少セット23内の各候補シンボル組み合わせに関連付けられた合同メトリクスを生成すること、及び、減少セット23内の候補シンボル組み合わせのサブセットを最も可能性の高いものとして識別するために生成された合同メトリクスを比較することが可能である。
図2Cでは、たとえば最終支援検出器24は、減少セット23内の候補シンボル組み合わせ(A,B,D,D)及び(B,B,D,D)を最も可能性の高いものとして識別し、それらを最終減少セット25に含める。
【0030】
図2Dは、Kのシンボル・ブロックのシーケンスを検出するために検出器26によって実行される合同検出プロセスを示すことによって、上記の例を続行する。この例では、合同検出プロセスは、MLSEなどのシーケンス推定プロセスを含み、これによって検出器26はトレリス40上で動作する。Kのシンボル・ブロックのシーケンスは、状態スペース42−1、42−2、及び42−3によってトレリス40内に表され、この例からのシンボル・ブロックkに関する状態スペースは42−2である。各状態スペース42はM
N=4
4=256の候補シンボル組み合わせの定義済みセットに比べて、対応するシンボル・ブロックに関して識別されたR
f=2の候補シンボル組み合わせの最終減少セット25を含む。シンボル・ブロックkに関する状態スペース42−2は、たとえば、
図2Cで最終支援検出器24によって識別された、R
f=2の候補シンボル組み合わせの最終減少セット25、すなわち(A,B,D,D)及び(B,B,D,D)に制約される。状態スペース42のシーケンス全体を通じて候補シンボル組み合わせを相互接続する特定のブランチ・セット44は、特定のシンボル・ブロック・シーケンスを表す。候補シンボル組み合わせの最も可能性の高いシーケンスを相互接続するブランチ・セット44は、
図2Dでは、各状態スペース42のサイズが減少することによる可能なシンボル・ブロック・シーケンス数の減少のみを考慮する、検出器26のMLSE処理によって識別される。これにより、検出器26の計算の複雑さが低減する。
【0031】
もちろん
図2A〜
図2Dは、本発明のシンボル・ブロック検出の一例を表しているだけである。この例では、2つの支援検出器22及び最終支援検出器24は、検出支援の3つのステージを集合的に実行した。第1のステージを実行する支援検出器22は、各シンボル18に関する候補シンボル値の減少セット34を識別するために、シンボル・ブロック14内の2つ又はそれ以上の個々のシンボル18を検出するように構成され、第2のステージを実行する支援検出器22は、各グループに関する候補シンボル組み合わせの減少セット36を識別するために、シンボル・ブロック14内のシンボル18の2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出するように構成された。
【0032】
しかしながら、当業者であれば、シンボル・ブロックの同じシーケンスに対してであっても任意数の検出支援ステージが実行可能であること、及び、検出器22を支援する検出支援のどのステージが実行可能であるかにかかわらず、支援検出器22のいずれか1つが、一般に、個々のシンボル18を検出するか、又はシンボル18のグループを合同で検出するかの、いずれかが可能であることを理解されよう。すなわち、たとえ検出支援の第1のステージを実行する支援検出器22であっても、1つ又は複数の支援検出器22のいずれか又はそれぞれが、シンボル・ブロック14内のシンボルの18のグループを合同で検出することができる。しかしながら、少なくとも1つの支援検出器22は、シンボル・ブロック内の2つ又はそれ以上の個々のシンボルを検出するように、或いは、シンボル・ブロック内のシンボルの2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出するように、構成される。
【0033】
いくつかの実施形態では、たとえば、1つ又は複数の支援検出器22及び最終支援検出器24は、検出支援の2つ又はそれ以上のステージにわたって、シンボル・ブロック14内のシンボル18の漸次大きくなる別個のグループを、合同で検出するように構成される。任意の所与のステージにおいて合同で検出されたシンボル18の別個のグループは、その数が奇数であるか偶数であるかにかかわらず、1より大きい任意数のシンボル18を含むことができるが、ただし、グループが以前のステージにおいて合同で検出された数よりも大きな数のシンボル18を含むことが条件である。しかし一実施形態では、別個のグループ内のシンボル18の数は、できる限り小さく維持されるため、結果として、検出支援の任意の所与のステージでのシンボル18のグループは、シンボル・ブロック14内のシンボル18のペアか、又は検出支援の前のステージにおいて合同で検出されたシンボル18の2つの別個のグループからのシンボル18の、いずれかを含む。
【0034】
こうした実施形態の例は、すでに
図2Cで提供されてきた。
図2Cでは、検出支援の第2のステージを実行する第2の支援検出器22が、2つのシンボルの別個のグループを合同で検出し、検出支援の最終ステージを実行する最終支援検出器24が、4つのシンボルの別個のグループを合同で検出する。
【0035】
図3は、8つのシンボル18の組み合わせを含むシンボル・ブロック14を備えた、より顕著な例を提供する。
図3では、検出支援の第2のステージを実行する支援検出器22が2つのシンボルの別個のグループを合同で検出し、検出支援の第3のステージを実行する支援検出器22が4つのシンボルの別個のグループを合同で検出し、検出支援の最終ステージを実行する最終支援検出器24が8つのシンボルの別個のグループを合同で検出する。もちろんこの実施形態は、任意数のシンボル18を含むシンボル・ブロック14用に拡張可能である。
【0036】
しかしながら、
図4A及び
図4Bに示されるようないくつかのシンボル・ブロック14の場合、別個のグループ内のシンボル18の数を可能な限り少なく維持することによって、結果として1つのシンボルがいずれの別個のグループにも含まれないことになる可能性がある。たとえば
図4A及び
図4Bでは、検出支援の第2のステージを実行する支援検出器22は、シンボルのペア(1,2)、(3,4)、(5,6)、(7,8)、及び(9,10)を含むシンボルの別個のグループを合同で検出するように構成される。1つのシンボル、シンボル11のみが、いずれの別個のグループにも含まれずに残る。
【0037】
シンボル11がいずれの別個のグループにも含まれない状態で、
図4Aの実施形態における復調器10は、すべてのシンボルが1つの大きなグループとして合同で検出される検出支援の最終ステージまで、シンボル11のさらなる検出を延期する。シンボル11のさらなる検出を延期することによって、支援検出器22は異なる数のシンボルのグループを合同で検出することを回避し、それによって、シンボルのグループ間の等化に使用される任意の組み合わせ重みの共有を最大にする。しかしながら、見返りとして、シンボル11のさらなる検出の延期は、検出支援の最終ステージを実行する最終支援検出器24をさらに複雑にすることにもつながり、シンボル・ブロック内のシンボルに関する、より多数の候補シンボル組み合わせを考慮しなければならなくなる。複雑さを軽減するために第4のステージをサブステージに分割することが可能であるが、さらに多くの組み合わせ重みを計算する必要が生じることに留意されたい。
【0038】
最終支援検出器24の複雑さを軽減するために、
図4Bの実施形態における1つ又は複数の支援検出器22は、さらに、(1)前のステージにおいて合同で検出された1つの別個のグループからのK個のシンボルと、(2)MがKより少ない場合、いずれの別個のグループ又はM個のシンボルにも含まれない単一のシンボルとを含む、シンボルの別個のグループを合同で検出するように構成される(このグループは、検出支援の前のステージで合同で検出された別個のグループよりも少ないシンボルを含むため、集合的に部分グループとも呼ばれる)。したがって、
図4Bの検出支援の第3のステージを実行する支援検出器22は、(1)第2のステージでグループとして合同で検出されたシンボル9及び10と、(2)いずれのグループにも含まれないシンボル11とを含む、シンボルの別個のグループを合同で検出するように構成される。検出支援の初期のステージにおける合同検出用のグループにシンボル11を統合することによって、
図4Bの復調器10は、検出支援のその後のステージで考慮しなければならない候補シンボル組み合わせの数を削減する。
【0039】
1つ又は複数の支援検出器22がシンボル18を合同検出用のシンボル・ブロック14にグループ化する、特定の様式に関係なく、支援検出器22は、シンボル・ブロック14内のシンボル18のグループ及び/又は個々のシンボル18に関して識別された減少セットに基づく、そのシンボル・ブロック14に関する候補シンボル組み合わせの減少セット23を識別する。より具体的に言えば、1つ又は複数の支援検出器22は、減少セット23を、シンボル・ブロック14内の各シンボル18に関して、(1)シンボルを含むシンボル18の最大の別個のグループに関して識別された減少セット内の候補シンボル組み合わせ、又は、(2)シンボルがいずれの別個のグループにも含まれない場合、シンボルに関して識別された減少セット内の候補シンボル値、を使用して形成可能な、組み合わせのセットとして識別する。
【0040】
たとえば
図4Aでは、検出支援の第4のステージにおいて合同で検出されたシンボル1、2、3、4、5、6、7、及び8のグループは、シンボル1〜8のいずれかが合同で検出される最大の別個のグループである。同様に、検出支援の第2のステージにおいて合同で検出されたシンボル9及び10のグループは、シンボル9又は10のいずれかが合同で検出される最大の別個のグループである。最終的に、シンボル11はいずれの別個のグループにも含まれない。したがって、
図4Aの支援検出器22は、このシンボル・ブロック14に関する候補シンボル組み合わせの減少セット23を、(1)シンボル1、2、3、4、5、6、7、及び8のグループに関する検出支援の第4のステージで識別された減少セット内の候補シンボル組み合わせ、(2)シンボル9及び10のグループに関する検出支援の第2のステージで識別された減少セット内の候補シンボル組み合わせ、並びに、(3)シンボル11に関する検出支援の最終ステージで識別された減少セット内の候補シンボル組み合わせ、を使用して形成可能な、組み合わせのセットとして識別する。
【0041】
さらに、前述の諸実施形態では、最終支援検出器24は、そのシンボル・ブロック14内のすべてのシンボルのグループを合同で検出することによって、シンボル・ブロック14に関する最終減少セット25を識別してきた。しかしながら、それでもなお他の実施形態では、最終支援検出器24は、シンボル・ブロック14内のすべてのシンボルよりも少ない1つ又は複数の別個のグループを合同で検出することによって、最終減少セット25を識別することができる。たとえば
図2Cの例に戻り、検出支援の第2のステージが、実際には、最終支援検出器24によって実行される最終ステージであった(すなわち、第1のステージが単一の支援検出器22によって実行された)ものと想定してみる。この場合、最終支援検出器24は、第2の支援検出器22が未修正の例で実行したのとほぼ同じ方法で、2つのシンボルの2つの別個のグループそれぞれを合同で検出し、それによって最終減少セット25を、組み合わせのセット(A,B,D,D)、(A,B,C,A)、(B,B,D,D)、及び(B,B,C,A)として識別する。
図2Cの例をこのように修正すると、
図2Dに示されたシーケンス推定プロセスにおけるシンボル・ブロックkに関する状態スペース42−2は、2つの組み合わせのみではなく、4つのこれら組合せをすべて含むことになる。
【0042】
本発明によって、前述の実施形態の他の修正、変形、及び改良も企図される。たとえば一実施形態では、シンボル・ブロック14内のシンボル18の2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出する支援検出器22は、そのグループに関する候補シンボル組み合わせの減少セットを識別するために必要な計算の数を最小限にする。具体的に言えば、支援検出器22は、グループ内のシンボル18の候補シンボル組み合わせに関連付けられた合同メトリクスを生成し、ある順序で(たとえば、候補シンボル組み合わせを構成する、シンボル18又はシンボル18のグループに関連付けられた尤度メトリクスに基づいて)、それらの合同メトリクスを比較する。
【0043】
たとえば
図2Cの例では、検出支援の第1のステージを実行する第1の支援検出器22は、シンボル1は候補シンボル値Aを有する可能性が最も高く、候補シンボル値Bを有する可能性が次に高い旨を、決定することができる。第1の支援検出器22は、シンボル2は、候補シンボル値Bを有する可能性が最も高く、候補シンボル値Aを有する可能性が次に高い旨も、決定することができる。したがって、検出支援の第2のステージを実行する第2の支援検出器22は、第1のステージによって識別された減少セット34−1及び34−2から形成可能な、シンボル1及び2の候補シンボル組み合わせに関連付けられた合同メトリクス、(B,B)、(A,A)、(A,B)、及び(B,A)を生成する。これらの組み合わせのうち最も可能性の高いものを含む減少セット36−1、2を識別するために、第2の支援検出器22は、第1のステージによって個々のシンボルに関して決定された尤度に基づく順序で、組み合わせに関して生成された合同メトリクスを比較する。たとえば一実施形態では、第2の支援検出器22は、初期に、(A,B)を最も可能性の高いものとし、次に可能性の高いものとして(A,A)、さらに(B,A)と続くように想定した、候補シンボル組み合わせの順序付きリストを作成し、必要であれば、それらの組み合わせに関して生成された合同メトリクスの比較に基づいて、リストを再順序付けするために、バブル・ソート又は挿入ソートなどのソーティング・アルゴリズムを使用する。リスト全体をソートする必要がない場合、部分挿入ソートが使用可能である。部分ソートを使用する場合、いくつかの最良値のみが維持される。たとえば候補値をリスト上の最終値と比較し、良くなければ廃棄することができる。良い場合は、リスト内の他の値と比較される。部分2進挿入ソートなどの、他のソーティング手法も使用可能である。しかしながら、リストはすでに順序付けられている可能性が最も高いため、及び、比較は第1のステージから決定された個々のシンボルそれぞれの尤度に基づいた順序で実行されるため、最も可能性の高い組み合わせを識別するために第2の支援検出器22にとって必要な比較の数は、それ以外の場合に必要であった数から削減されている。必要な比較の数をさらに削減するために、第2の支援検出器22は、最も可能性の低い組み合わせの数(たとえばB,A)さえも考慮しないように構成可能である。
【0044】
前述の諸実施形態の他の変形は、(個々のシンボル18に関する候補シンボル値の減少セット、シンボル18の別個のグループに関する候補シンボル組み合わせの減少セット、シンボル・ブロック14に関する候補シンボル組み合わせの減少セット23、又は最終減少セット25を、含むかどうかにかかわらず)検出支援の各ステージで決定された減少セットのサイズS
1、S
2、・・・S
fに関する。一実施形態では、検出支援の各ステージで識別される減少セットのサイズが固定される。たとえば
図2Cの例では、各ステージに関する減少セットのサイズは、例示のために、S
1=S
2=S
f=2で固定された。しかしながら、一般に、各ステージでのサイズは、そのステージで支援検出器22、24が経験する信号品質及び/又は遅延拡散に基づいて固定可能である。たとえば、信号品質は、ISIを抑制するためにより多くの信号エネルギーを消費しなければならないため、初期の検出支援ステージにわたって減少するが、ISIに寄与している他のシンボル18が検出される合同シンボルの一部となるため、後期のステージにわたって増加し始める。したがって、減少セットのサイズは、検出支援の初期のステージにわたって徐々に大きく、後期のステージにわたって徐々に小さくなるように、固定可能である。
【0045】
別の方法として、各ステージでのサイズは、そのステージで識別された減少セットにおいて正しい(すなわち実際に伝送される)候補シンボル値又は候補シンボル組み合わせを含む確率に基づいて、固定可能である。この確率は、あるステージでの減少セットの異なる可能なサイズ、及び目標確率に合致するか又はこれを超える確率を有する最小可能サイズに固定されたステージのサイズに関して、シミュレーションなどによって、経験的に決定可能である。
【0046】
もちろん、各ステージでの減少セットのサイズが目標性能基準に合致するために必要な最小サイズに固定される実施形態では、それにもかかわらず、ステージの複雑さが制限される可能性がある。目標性能基準を維持しながら、ステージの複雑さを低減させるために、少なくとも1つのステージによって識別された減少セットのサイズを、そのステージに関して決定された最小サイズを超えるオフセットに基づいて固定することができる。たとえば、初期のステージで識別される減少セットのサイズを増加することによって、目標性能基準に合致するために必要な後期ステージで識別される減少セットのサイズを小さくすることができる(結果として、これら後期ステージに関する計算の複雑さが減少する)。
【0047】
たとえステージによって識別される減少セットのサイズが固定された場合であっても、いくつかの実施形態では、そのサイズは、たとえば検出された以前のシンボル・ブロック14に基づいて適合される。たとえば一実施形態では、このサイズは、検出支援の1つのステージによって識別される減少セットにおける各候補シンボル値又は候補シンボル組み合わせが、検出支援の後続のステージによって識別される減少セットに含まれる候補シンボル組み合わせの一部を形成する頻度に基づいて、適合される。初期のステージによって識別された減少セット内の候補シンボル値又は候補シンボル組み合わせが、たとえば尤度の順序でランク付けされた場合、及び、最終ランクの値又は組み合わせがまれに後期のステージによって識別された減少セットに含まれる場合、初期のステージによって識別される減少セットのサイズが減少する可能性がある。それ以外の場合、サイズは増加する可能性がある。
【0048】
他の実施形態では、ステージによって識別される減少セットのサイズは、たとえば現在検出されているシンボル・ブロック14に基づいて動的に変更される。たとえば、少なくとも1つのステージによって識別される減少セットのサイズは、そのステージで受信される信号16の信号品質に基づいて動的に変更可能である。この場合、その減少セットのサイズは、信号品質が低い場合は動的に増加され、信号品質が高い場合は動的に減少されることが可能である。
【0049】
上記の考察は、一般に、検出支援のステージによって識別されるすべての減少セットが同じサイズであることを例示の目的で想定している一方で、当業者であれば、たとえ同じステージによって識別される場合であっても、減少セットのサイズが変更可能であることを理解されよう。この場合、1つ又は複数の支援検出器22は、前のステージでシンボル18又はシンボル18のグループに関して決定された減少セットのサイズに基づいて、少なくとも1つのステージに関するシンボル18の別個のグループを形成するように構成可能である。たとえば、8つのシンボル18の組み合わせを含むシンボル・ブロック14に関して、第1のステージは、1、1、2、3、4、4、5、及び7のサイズを有するそれらのシンボル18に関する候補シンボル値の減少セットを決定することができる。したがって、検出支援の第2のステージを実行する支援検出器22は、小さな減少セットを有するシンボル18と大きな減少セットを有するシンボル18とをペアにする(たとえば、サイズ1の減少セットを有するシンボルとサイズ7の減少セットを有するシンボルとをペアにし、同じ様に、1と5、2と4、及び3と4をペアにすることによって続行する)
ように形成される、シンボル18の別個のグループを合同で検出するように構成可能である。
【0050】
復調器10の詳細な実装に関して、かなりの柔軟性が存在する。たとえば1つ又は複数の支援検出器22は、それぞれが、RAKE受信器、汎用RAKE受信器(G−Rake)、決定フィードバック等化器(DFE)、最小平均2乗誤差(MMSE)等化器、又は、シンボルごとに受信信号16を処理するように、及び、各シンボルに関して可能なシンボル値のセットを識別するように適合された、同様の形の等化器を備えることができる。1つ又は複数の支援検出器22は、ブロックDFE(BDFE)、ブロック線形等化器(BLE)、又は、シンボル・ブロック14内のシンボル18の別個のグループを合同で検出するように、及び、こうしたグループに関する可能なシンボル組み合わせのセットを識別するように適合された、同様の形の等化器も備えることができる。シンボル・ブロック14内のシンボル18の1つ又は複数の別個のグループを合同で検出するように構成された最終支援検出器24と、検出器26に関しても、同じことが言える。コード特有のBDFE及びBLEの実装については、G.E.Bottomleyによる2008年9月21日〜24日付の「Block equalization and generalized MLSE arbitration for the HSPA WCDMA uplink」、IEEE VTC Fall 2008、カナダ、カルガリーにより詳細に記載されている。この参照では、同じシンボル期間内に伝送されるすべてのシンボルの合同検出を想定している。シンボルのサブセットの合同検出に対処するための処理重みを修正することは容易である。コード特有及びコード平均の形式については、Bottomeley等による「A Method and apparatus for block-based signal demodulation」と言う名称の、係属中の米国特許出願第12/035,846号に記載されている。コード平均形式の方がかなり平易であるため、好ましい。使用されるフィルタリング重みは、合同で検出されるグループ内のシンボル数に依存することに留意されたい。もちろん、検出器26は、シーケンス12内の各シンボル・ブロック14に関する候補シンボル組み合わせの数の減少のみを考慮に入れるように適合されたMLSEを含むこともできる。
【0051】
1つ又は複数の支援検出器22、最終支援検出器24、及び検出器26によって採用される等化形式は、検出支援の同じステージ内のシンボル18又はシンボル18のグループ間でも異なる場合がある。さらに等化は、1つ又は複数の受信アンテナからのチップ・サンプルを処理するチップレベルで、たとえばRAKE組み合わせ又はG−RAKE組み合わせ値を使用するシンボル・レベルで、或いはビット・レベルでも、実行可能である。
【0052】
復調器10によって実行される等化のすべて又は少なくとも重要な部分が、柔軟に実装可能であることを考えると、復調器10は前述の等化処理のいずれか1つ又は複数を選択的に実行するように構成可能である。こうした選択は、受信条件(たとえばチャネル分散及び/又はSNR)の変更に応答して実行される等化を適合させることができる。
【0053】
復調器10の変形及び実装の上記ポイントを念頭に置き、当業者であれば、本発明の復調器10が一般に、受信信号内の複数のシンボル・ブロックを検出するために
図5に示された方法を実行することを理解されよう。
図5によれば、方法は、検出支援の1つ又は複数のステージを実行することによって開始される。検出支援のそれらのステージのうちの少なくとも1つにおいて、方法は、シンボル・ブロック内の2つ又はそれ以上の個々のシンボルを検出すること、或いは、シンボル・ブロック内のシンボルの2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出することを含む。集合的に、検出支援のステージを実行することは、候補シンボル組み合わせの定義済みセットから、複数のシンボル・ブロック内の少なくとも1つのシンボル・ブロック14に関して、そのシンボル・ブロックに関する候補シンボル組み合わせの減少セット23を識別することを含む(ブロック100)。方法は、検出支援の最終ステージの実行を続行する。検出支援の最終ステージでは、方法は、シンボル・ブロック14内のシンボル18の1つ又は複数の別個のグループのそれぞれを合同で検出し、それによって、そのシンボル・ブロック14に関して識別された減少セット23から、候補シンボル組み合わせの最終減少セット25を決定することを含む(ブロック110)。次に方法は、シンボル・ブロック14に関して考慮されたシンボル18の候補組み合わせを、候補シンボル組み合わせの対応する最終減少セット25に限定する合同検出プロセスにおいて、受信信号16を処理することによって、複数のシンボル・ブロック14を検出することを続行する(ブロック120)。シンボル・ブロック14に関して考慮されるシンボル18の候補組み合わせを限定することで、方法は、シンボル・ブロック検出の計算の複雑さを大幅に減少させる。
【0054】
本発明から得られるシンボル・ブロック検出の計算の複雑さの大幅な削減は、無線通信のコンテキストにおける受信信号の処理にとって特に有利な可能性があるが、本発明はこうした適用範囲に限定されるものではない。シンボル・ブロックの時間シーケンスが検出されるCDMAシステムについて説明したが、本発明は、コード、サブキャリア、及びスペースにおけるシーケンスに適用する。また、異なるタイプのシーケンスの組み合わせにも適用する。したがって一般に、本発明は、複数のシンボル・ブロックに適用する。たとえば、LTEシステムのダウンリンクではMIMOが使用される。時間的に異なるシンボル・ブロック間にはISIが存在しない可能性があるが、異なる伝送アンテナ又はビームから送信されるシンボル間のスペースにはISIが存在する。たとえば4x4のMIMOでは、4つのシンボルのグループ内にISIが存在する。この場合、第1の検出支援ステージは4つの個々のシンボルそれぞれを検出可能であり、最終検出支援ステージは、2つのシンボルそれぞれの2つのグループそれぞれを合同で検出可能である。その後、検出器26は、4つのシンボルすべてのグループを合同で検出可能である。
【0055】
これとは無関係に、シンボル・サブセットの合同検出に関する処理重みの決定は、たとえば、V.Tarokh、A.Naguib、N.Seshadri、及びA.R.Calderbankによる、1999年5月の「Combined array processing and space-time coding」、IEEE Trans.Info.Theory、vol.45、no.4、1121〜1128ページを参照することで、より良く理解されよう。検出支援の最終ステージでは、合同検出に関するシンボルの1つ又は複数のグループの形成はランダムでない可能性があることに留意されたい。たとえば、互いにより干渉し合うシンボルをペアにすることが有利となろう。これは、X.Li、H.C.Huang、A.Lozano、及びG.J.Foschiniによる2000年11月17日〜12月1日付の「Reduced-complexity detection algorithms for systems using multi-element arrays」in Proc.IEEE Globecom、サンフランシスコ、1072〜1076ページに記載された、チャネル・マトリクスを使用して決定可能である。
【0056】
他の例は、単一搬送波手法が使用される、LTEアップリンクである。この手法は、1回に1つのシンボルを順次効果的に伝送する。この場合、シンボル・ブロックは、4つの順次シンボルとして定義可能である(たとえば、シンボル1、2、3、4は1つのブロックであり、シンボル5、6、7、及び8は他のブロックである、という具合である)。この場合のBDFEに関する組み合わせ重みの形成は、D.Williamson、R.A.Kennedy、及びG.W.Pulfordによる、1992年2月付けの「Block decision feedback equalization」、IEEE Trans. Commun.}、vol.40、no.2、255〜264ページに記載されている。
【0057】
したがって、一般に、本明細書で使用されるようなシンボル・ブロックは、異なる直交コードを使用して並行して送信された2つ又はそれ以上のシンボル、異なるアンテナから送信された2つ又はそれ以上のシンボル、或いは、当該時間間隔内に伝送された2つ又はそれ以上のシンボルの、組み合わせを含むことができる。
【0058】
次に
図6を参照すると、
図6は改善されたMSA復調器610の一部を示す。
図6に示されるように、復調器610は、支援検出器601及び検出器608を含む。支援検出器601は、初期支援検出器22又は最終支援検出器24として機能することができる。同様に、検出器608は、最終支援検出器24又は検出器26として機能することができる。さらに
図6に示されるように、いくつかの実施形態では、支援検出器601は、復調器602、復号器604(たとえばFEC復号器)、及び候補値生成器(CVG)606を含む。復調器602は、RAKE受信器、G−Rake、DFE、MMSE、又は同様の形の等化を含むことができる。当分野で知られるような復調器602は、好ましくはデジタル・ベースバンド信号である信号16を受信し、信号16に基づいてモデム・ビット推定値及びモデム・ビット尤度情報(時には「先験確率」又は「APP」と呼ばれる)を生成する。復号器604は、モデム・ビット尤度情報を受信し、改善されたモデム・ビット尤度値を生成するためにモデム・ビット尤度情報を処理するように、構成される。CVG606は、改善されたモデム・ビット尤度値を受信するように構成され、改善されたモデム・ビット尤度値に基づいて、1つ又は複数のシンボルのグループに関する候補シンボル値を選択するように構成される。したがって、CVG606は「候補値セレクタ(CLS)」と呼ばれることもある。MSAプロセスに復号器を含めることにより、より良い候補値が取得可能である。MSAプロセスの第2のステージで復号器が使用されるいくつかの実施形態では、改善されたモデム・ビット尤度値は、ビット・セットに関する同時確率を含み、各ビット・セットは2つ又はそれ以上のシンボルのグループに対応する。
【0059】
次に
図7を参照すると、
図7は、いくつかの実施形態に従ったMSA復調器610をさらに示す。より具体的に言えば、
図7は、復調器602、CVG606、及び検出器608をさらに示す。
図7は、MSA復調器610が、第1の支援検出器601、最終支援検出器608、及び検出器26という、3つのステージを有することができることも示す。
【0060】
図7に示されるように、復調器602は、等化器731(たとえば、G−Rakeなどの線形等化器、又は他の等化器)、及びビット・レベル・ソフト情報生成器(B−SIG)732を含むことができる。等化器731は、ベースバンド信号16を受信するように、及び、ベースバンド信号16に基づいてシンボル推定値を生成するように、構成される。B−SIG 732は、シンボル推定値を受信するように、及び、シンボル推定値に基づいてモデム・ビット尤度値(たとえば、復号器604によって使用されることになる尤度比などのソフト・ビット値)を生成するように、構成される。
【0061】
さらに
図7に示されるように、CVG606は、シンボル尤度計算器(SLC)702及び識別子704を含むことができる。SLC702は、復号器604によって生成された改善されたモデム・ビット尤度値を受信し、改善されたモデム・ビット尤度値に基づいてシンボル値尤度情報を生成するように、構成される。識別子704は、シンボル値尤度情報に基づいて、候補シンボル値を選択及び出力するように構成される。たとえば識別子704は、尤度情報に基づいて候補シンボル値をソートするためのソーティング機能を含むことが可能であるため、識別子704は、最高尤度を有する候補シンボル値を識別、選択、及び出力することができる。
図7に示されるように、検出器608は、BLE706(又は同様のモジュール)及び合同検出器(JD)708を含むことが可能であり、検出器26は、等化器(たとえばRake)712及びMLSEプロセッサ714を含むことが可能である。
図7に示された実施形態では、復調器610は3ステージの改善されたMSA復調器である。すなわち検出器601は、候補シンボル値を決定するために復号器を使用する改善された初期支援検出器であり、検出器608は最終支援検出器24である。本明細書で説明されるように、検出器608は、ベースバンド信号16とCVG606によって出力された候補シンボル値とを受信し、2つ又はそれ以上のシンボルのグループに関する候補シンボル値(すなわち、候補シンボル組み合わせ)を生成するように構成され、検出器26は、ベースバンド信号16と検出器608によって生成された候補シンボル値とを受信し、受信された候補シンボル値及びベースバンド信号16に基づいて、最終モデム・ビット推定値を生成するように構成される。
【0062】
次に
図8を参照すると、
図8は、いくつかの実施形態において、復号器604によって生成及び出力された改善されたモデム・ビット尤度値が、検出器608によって受信可能であることを示す。たとえば、改善されたモデム・ビット尤度値は、BLE706及び/又はJD708によって受信可能である。この実施形態では、支援検出器608は、検出器26によって使用するための候補シンボル値を生成するために、改善されたモデム・ビット尤度値、CVG606によって識別された候補シンボル値、及びベースバンド信号16を使用するように構成される。検出器608は、少なくとも2つの方法で、改善されたモデム・ビット尤度値を使用することができる。1つの用法は、当該のブロック内にない(合同で検出されない)シンボルからの干渉をソフトに減じることである。このプロセスは、減算に平均シンボル値が使用される、線形ターボ等化に従う。第2の用法は、当該のブロック内のシンボルに関して合同検出器にバイアスをかけることである。このプロセスは、合同検出器で先験シンボル尤度が使用される、非線形ターボ等化に従う。第1の手法のみが使用される場合、結果として機能強化された形の線形ターボ等化が生じる。第2の手法のみが使用される場合、結果として機能強化された形の非線形ターボ等化が生じる。両方が使用される場合、結果としてハイブリッド形のターボ等化が生じる。同様のハイブリッド形は、シンボルをソフトに減じるため、及びシンボル検出にバイアスをかけるための両方に、外部ビット情報が使用される、米国特許出願第20070147481号で見つけることができる。外部情報を使用すること、及びCVG608を省略することが可能である。この場合、G−Rake731の出力時にN個の最良値が取得される。
【0063】
次に
図9を参照すると、
図9は、いくつかの実施形態に従ったMSA復調器610をさらに示す。
図9に示された実施形態では、MSA復調器610は、支援検出器22と、最終支援検出器として機能する改善された支援検出器601と、検出器26とを有する、3ステージの復調器である。
図9に示された実施形態では、復調器602はBLE及びJDを含むことが可能であり、CVG606は、復号器604からの改善されたモデム・ビット尤度値を受信するように、及び候補シンボル値のセットを生成するように、構成され、各候補シンボル値は2つ又はそれ以上のシンボルのグループに対応する。
【0064】
次に
図10を参照すると、
図10は、本発明のいくつかの実施形態に従った復調プロセス1000を示すフロー・チャートである。プロセス1000はステップ1002で開始され、ここで復調器610はベースバンド信号を受信する。ステップ1004では、受信されたベースバンド信号に基づくモデム・ビット尤度値が生成される。ステップ1006では、改善されたモデム・ビット尤度値を生成するために、復号器を使用してモデム・ビット尤度値が処理される。ステップ1008では、改善されたモデム・ビット尤度値を使用して候補シンボル値の第1のセットが生成され、ここで、候補シンボル値の第1のセットに含まれる各候補シンボル値は1つ又は複数のシンボルのグループに対応する。ステップ1010では、候補シンボル値の第1のセット及びベースバンド信号を使用して、(i)最終モデム・ビット推定値、又は(ii)候補シンボル値の第2のセットが生成され、ここで、第2のセットに含まれる各候補シンボル値は2つ又はそれ以上のシンボルのグループに対応する。
【0065】
前述の変形を考慮して、
図11は、ユーザ機器(UE)52を備えた無線通信をサポートするために、無線通信ネットワークで使用するための基地局50を示す。基地局50は、たとえば、WCDMA、LTE、CMDA2000、又は他のタイプの基地局を含み、UE52は、セル方式無線電話、ページャ、ネットワーク・アクセス・カード、コンピュータ、PDA、又は他のタイプの無線通信デバイスを含む。
【0066】
一実施形態では、UE52は、時間分散チャネル56を介して基地局50によって伝送されるダウンリンク信号54を処理するための、本明細書で教示されたような復調器610の実施形態を含む。加えて、又は別の方法として、基地局50は、チャネル56と同じであるか又は同じでなくてよい時間分散チャネル59を介してUEによって伝送されるアップリンク信号58を処理するための、本明細書で教示されたような復調器610の実施形態を含む。
【0067】
図12は、より詳細であるが非限定的な送信器/受信器の例を提供する。送信器60側では、情報シンボル62が、オプションで、畳み込みエンコーダ又はターボ・コード・エンコーダなどの順方向誤り訂正(FEC)エンコーダ64を使用して符号化される。結果として生じるモデム・ビットは変調器66に提供され、ここでモデム・シンボルが形成され(たとえばQPSK、16−QAM)、拡散波形又はOFDMサブキャリアなどの波形を変調するために使用される。モデム・シンボルは、LTEのアップリンクの場合のように、OFDMサブキャリア上で変調される前に、離散型フーリエ変換を介して事前符号化することが可能である。その後、結果として生じる信号は、RF伝送回路68内の無線搬送波上で変調され、1つ又は複数の伝送アンテナ70上で伝送される。伝送信号72は、マルチパス・フェージング・チャネルなどの伝送媒体74を介して渡され、受信器78側の1つ又は複数の受信アンテナ76に着信する。受信信号はフロントエンドRF回路80によって処理され、ここではこれらをベースバンドにミックス・ダウンし、この実施形態では初期に識別される受信信号16を表すベースバンド信号を形成するようにデジタル化する。したがって、受信信号16を含む受信信号値は、シンボル・ブロック14の所与のシーケンス12を表すか、又は他の方法で搬送する。
【0068】
受信器処理回路82は、受信信号16を処理するように構成可能な復調器610の実施形態を含む。たとえば、本明細書で教示されたように、復調器610は、支援検出器として機能することが可能な検出器601と、最終支援検出器として機能することが可能な検出器608と、検出器26とを含むことができる。支援検出器のうちの少なくとも1つが、シンボル・ブロック14内の2つ又はそれ以上の個々のシンボル18を検出するか、或いは、シンボル・ブロック14内のシンボル18の2つ又はそれ以上の別個のグループのそれぞれを合同で検出する。検出器601は、候補シンボル組み合わせの定義済みセットから、シーケンス12内の少なくとも1つのシンボル・ブロック14に関して、候補シンボル組み合わせの減少セットを識別することができる。次に、最終支援検出器608は、シンボル・ブロック14内のシンボル18の1つ又は複数の別個のグループのそれぞれを合同で検出し、それによって、そのシンボル・ブロックに関して識別された減少セットから、候補シンボル組み合わせの最終減少セットを決定する。最終的に、検出器26は、システム・ブロック14に関して考慮されるシンボル18の候補組み合わせを、そのシンボル・ブロック14に関して決定された候補シンボル組み合わせの最終減少セットに限定する、合同検出プロセスにおいて、受信信号16を処理することにより、シンボル・ブロック14のシーケンス12を検出する。
【0069】
このように実行する場合、復調器610は、シンボル・ブロック14のシーケンス12内に、シンボル18に関するソフト・ビット値88を生成することができる。ソフト・ビット値88は、検出されたビットの信頼性に関する情報を示す。検出器26は、たとえばJ.Hagenauer及びP.Hoeherによる1989年11月27〜30日付の「A Viterbi Algorithm with Soft-Decision Outputs and its Applications」、in Proc.Globecom、テキサス州ダラスによって説明されるような、ソフト出力ビタビ・アルゴリズム(SOVA)に従って、ソフト・ビット値88を生成することができる。この場合、検出器26は、(1)検出されたシンボル・ブロック・シーケンス(シーケンスで表される特定のビットに関する検出されたビット値を含む)に関して計算されたメトリックと、(2)その特定ビットに関する検出されたビット値を補完するビット値を含む非検出シンボル・ブロック・シーケンスに関して計算されたメトリックとの間の、差異に基づいて、ソフト・ビット値88を生成する。
【0070】
さらに、本発明の検出器26がシンボル・ブロック14に関するシンボル18のすべての候補組み合わせを考慮しないことから、検出器26は、検出されたビット値を補完するビット値を含む非検出シンボル・ブロック・シーケンスに関するメトリックを考慮しないか、又は他の方法で計算することができる。したがって、検出器26は、H.Arslan及びD.Huiによる、2003年3月20日付の「Soft Bit Generation for Reduced-State Equalization in EDGE」、in Proc. Wireless Communications and Networking Conference、816〜820ページ、並びに、N.Seshadri及びP.Hoeherによる、1993年5月23〜26日付の「On Post-Decision Symbol-Reliability Generation」、IEEE International Conference on Communications、ジェノバによって説明されるような、他の知られた手法を使用して、ソフト・ビット値88を生成することも可能である。
【0071】
たとえば一実施形態では、検出器26は、いくつかのソフト・ビット値88を生成するために第1の合同検出プロセスを実行し、残りのソフト・ビット値88を生成するために第2の合同検出プロセスを実行する。具体的に言えば、検出器26は、第1の合同検出プロセスにおいて、考慮する可能なシンボル・ブロック・シーケンスの数を制限することによって(たとえば、最も可能性の高いシンボル・ブロックからトレリス内に状態スペースを形成することによって)、シンボル・ブロック・シーケンスを検出する。考慮される可能なシンボル・ブロック・シーケンスは、検出されたビット値を補完するビット値を含むか、又は含まない可能性がある。したがって検出器26は、可能なシーケンスによって表される補完ビット値を有するそれらの検出されたビット値に関するソフト・ビット値88を生成する。
【0072】
第2の合同検出プロセスにおいて、検出器26は、(たとえば、検出されたシーケンスに含まれるシンボル・ブロック、及び、たとえ最も可能性が高くない場合であっても検出されたビット値を補完する1つ又は複数のビット値を有するシンボル・ブロックから、トレリス内に状態スペースを形成することによって)、考慮する可能なシンボル・ブロック・シーケンスを、検出されたシンボル・ブロック・シーケンス、及び検出されたビット値を補完するビット値を有する可能なシーケンスに限定する。トレリスは、ソフト・ビット検出に必要なパスのみ、すなわち、逸脱し、検出されたパスに戻る、単一ビット・フリップを与えるパスのみが生成されるという点で、かなり単純である。これらの可能なシンボル・ブロック・シーケンスに関して計算されたメトリクスに基づき、検出器26は、残りのソフト・ビット値88、すなわち、第1の合同検出プロセスで表された補完ビット値を有さなかった、検出されたビット値に関するソフト・ビット値を生成する。もちろん、第2の合同検出プロセスにおいて、検出器26は、第1のプロセスで表された補完ビット値を有した、検出されたビット値に関する追加のソフト・ビット値88も生成することができる。この場合、検出器26は、たとえばどれがより高い信頼性を示すかに基づいて、特定の検出されたビット値にどのソフト・ビット値88を使用するかを選択することができる。
【0073】
ソフト・ビット値88は、生成された特定の様式に関係なく、復調器610によって出力され、復号回路84へ入力される。復号回路84は、最初に伝送された情報を回復するために、提供されたソフト・ビット値88に基づいて検出されたシンボル18を復号する。復号回路84は、さらなる動作のために、こうした情報を1つ又は複数の追加処理回路86へ出力する。追加処理回路の性質は、たとえば、基地局回路、移動端末回路などの、受信器78の所期の機能又は目的によって変化し、受信器78の図示されたアーキテクチャは非限定的であることを理解されたい。
【0074】
これまで、本発明の様々な実施形態について説明してきたが、これらは単なる例として提示されたものであり、制限でないことを理解されたい。したがって、本発明の幅及び範囲は、前述の例示的実施形態のいずれによっても制限されるものではない。さらに、そのすべての可能な変形における前述の要素の任意の組み合わせは、本明細書で特に示されていない限り、又は他の方法でコンテキストと明白に矛盾していない限り、本発明に包含される。
【0075】
加えて、上記で説明され、図面に例示されたプロセスは、一連のステップとして示されているが、これは単に例示の目的で行われたものである。したがって、何らかのステップが追加可能であり、何らかのステップが省略可能であり、ステップの順序は再調整可能であり、何らかのステップは並行して実行可能である。