特許第6106322号(P6106322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6106322
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】運動デバイス
(51)【国際特許分類】
   A63B 23/04 20060101AFI20170316BHJP
   A63B 23/00 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   A63B23/04 Z
   A63B23/00 F
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-133351(P2016-133351)
(22)【出願日】2016年7月5日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】14/792,999
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516201892
【氏名又は名称】アクティブ アイディアズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】ACTIVE IDEAS LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ハラダ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ゴドイ
【審査官】 ▲吉▼川 康史
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3205570(JP,U)
【文献】 特開2013−81490(JP,A)
【文献】 特表2008−505689(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 23/00
A63B 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定配置から吊り下げるための吊り下げ式足掛デバイスであって、
(a) 一対の間隔を置いた足掛部と、
(b) 硬質細長部材と、
(c) 少なくとも一つの可撓性且つ非硬質吊り下げ部材と、を備え、
前記硬質細長部材は、その長さに沿って前記足掛部間を横方向に延在し、
前記細長部材は、一対の対向末端及び中間セクションを備え、
前記末端のうちの第一末端は、前記足掛部のうちの第一足掛部に向かって延在し、
前記末端のうちの第二末端は、前記足掛部のうちの第二足掛部に向かって延在し、
前記足掛部のうちの前記第一足掛部は、前記細長部材の前記末端のうちの前記第一末端に枢着され、且つ、前記足掛部のうちの前記第二足掛部は、前記細長部材の前記末端のうちの前記第二末端に枢着され、これによって、枢着された前記末端及び前記足掛部の一対の各々は、少なくとも二軸に沿って互いに枢着されて、その間において少なくとも二平面で同時の相対的動作が可能になり、
前記少なくとも一つの可撓性且つ非硬質吊り下げ部材は、前記細長部材の前記中間セクションに接続した第一末端及びそこから足掛デバイスの吊り下げのための固定配置に接続した第二末端を備える、
固定配置から吊り下げるための吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項2】
各足掛部と前記硬質細長部材との間の回転動作を可能にすることができる、各足掛部と前記細長部材のそれぞれの末端との間に接続した玉継手を備える、請求項1に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項3】
前記吊り下げ部材は、弾性的である、請求項2に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項4】
前記吊り下げ部材は、非弾性的である、請求項2に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項5】
各足掛部と前記細長部材との間で回転動作をすることができる、各足掛部と前記細長部材のそれぞれの末端との間に接続した回動可能ターンテーブルを備える、請求項2に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項6】
前記玉継手の回転動作を減衰させるために、各足掛部と前記細長部材のそれぞれの末端との間に位置するダンパーを備える、請求項2に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項7】
各足掛部と前記細長部材との間で回転動作をすることができる、各足掛部と前記細長部材のそれぞれの末端との間に接続した回動可能ターンテーブルを備える、請求項1に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項8】
前記吊り下げ部材は、弾性的である、請求項1に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項9】
前記吊り下げ部材は、非弾性的である、請求項1に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項10】
前記足掛部のうちの前記第一足掛部は、前記細長部材の末端のうちの前記第一末端上に配置され、
前記足掛部のうちの前記第二足掛部は、前記細長部材の末端のうちの前記第二末端上に配置される、請求項1に記載の吊り下げ式足掛デバイス。
【請求項11】
固定配置から吊り下げるための吊り下げ式足掛デバイスであって、
(a) 一対の足掛部と、
(b) 一対の対向末端及び中間セクションを具備する硬質細長部材であって、
前記足掛部の各々は、前記細長部材の末端のそれぞれに枢着され、
前記足掛部は、前記足掛部と前記細長部材の末端との間において三平面で同時の動作が可能になるように構成されている、硬質細長部材と、
(c) 前記細長部材に接続した第一末端及びそこから前記足掛デバイスの吊り下げのための固定位置に接続した第二末端を具備する少なくとも一つの可撓性且つ非硬質吊り下げ部材と、
を備える、固定配置から吊り下げるための吊り下げ式足掛デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の説明
本願は、2014年8月4日に出願された米国仮出願62/032698及び2014年10月10日に出願された米国仮出願62/062251の利益を請求し、その開示は、本願に引用したものとする。
【0002】
発明の背景
1. 技術分野
本発明は、吊り下げ式運動デバイスに関係する。より詳しくは、本発明は、着席中にユーザーが彼又は彼女の足を置いて運動するための吊り下げ式運動デバイスに関係する。
【0003】
2. 従来技術の説明
運動による精神的且つ肉体的な健康利益は、周知の通りである。肉体的な利益には、心疾患及び高血圧のリスクの低下が含まれる。加えて、机での仕事又は勉強に長時間を費やすことは、その活動によって、毎日得ることができる運動が阻害される場合は有害であろう。机で仕事又は勉強をしている間動かないことによって、筋骨格系の静的負荷状態である姿勢固定が引き起こされるであろうことが示されている。姿勢固定は、背部、頸部、肩部及び他の部分に痛みを引き起こす可能性がある。机に長時間着席することによって、活動不足に起因して個人のカロリーが燃焼されないため、質の悪い食事と組み合わさると肥満症も引き起こす可能性がある。
【0004】
運動による精神的な健康利益には、うつ病及び不安の低下並びに心理的な健康の向上が含まれる。
【0005】
先行技術には、机及び/又は机用の椅子と共に用いることができる様々な運動デバイスが存在している。しかしながら、これらのデバイスの各々は、ユーザーによる能動的な関与及び集中を必要とする。この点で、これらのデバイスは、ユーザーが勉強又は仕事をしようとする間、ユーザーの気を散らせる可能性がある。従って、運動という行為は、ユーザーの勉強又は仕事とはまだ相容れないものである。
【0006】
ユーザーがデバイスの利益を得るために能動的に運動をする必要がない「無意識」デバイスとして使用することができる運動デバイスが要求されている。この種のデバイスによって、ユーザーは、能動的に運動することなくカロリーを燃焼させることができる。
【0007】
以下に詳述する通り、本発明は、任意の適切な位置に容易に取り付けることができ且つ座位のユーザーに動作及び運動を能動的又は受動的に提供するために用いることができる吊り下げ式足掛デバイスを提供することによって、この要求を満たそうとするものである。
【0008】
発明の開示
本発明は、吊り下げ式足掛デバイスであって、(a)一対の足掛部と、(b)一対の対向末端及び中間セクションを具備する硬質細長部材であって、上記足掛部の各々は、上記細長部材の末端のそれぞれに枢着されている、硬質細長部材と、(c)上記硬質細長部材に接続した第一末端及びそこから上記足掛デバイスの吊り下げのための固定位置に接続した第二末端を具備する少なくとも一つの非硬質吊り下げ部材と、を備える、吊り下げ式足掛デバイスを提供する。
【0009】
任意に、吊り下げ式足掛デバイスは、各足掛部と硬質細長部材との間で回転動作をすることができる、各足掛部と硬質細長部材のそれぞれの末端との間に接続した玉継手を備えることができる。
【0010】
任意に、吊り下げ式足掛デバイスは、各足掛部と硬質細長部材との間で回転動作をすることができる、各足掛部と硬質細長部材のそれぞれの末端との間に接続した回動可能ターンテーブルを備えることができる。
【0011】
任意に、吊り下げ部材の第一末端は、細長部材の中間セクションに接続している。
【0012】
吊り下げ部材は、弾性的であってもよく非弾性的であってもよい。
【0013】
吊り下げ式足掛デバイスは、玉継手の回転動作を減衰させるために、各足掛部と硬質細長部材のそれぞれの末端との間に位置するダンパーを任意に備えることができる。
【0014】
加えて、吊り下げ式足掛デバイスは、第一末端及び第二末端を具備する硬質細長支持部材を備えることができる。第一末端は、椅子に接続され、第二末端は、非硬質吊り下げ部材の第二末端に接続される。従って、足掛部及び硬質細長部材は、硬質細長支持部材及び非硬質吊り下げ部材によって吊り下げられる。
【0015】
本発明のより完全な理解のために、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照する。図面において、同様の符号は、図全体にわたって同様の部品を示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本本発明の第一実施形態の斜視図である。
【0017】
図2図2は、本発明の第一実施形態の正面図である。
【0018】
図3図3は、細長部材の末端に枢着されている足掛部の一実施形態を示している拡大正面図である。
【0019】
図4図4は、細長部材の末端に枢着されている足掛部の他の実施形態を示している拡大正面図である。
【0020】
図5図5は、足掛部が、ユーザーの椅子に接続した支持部材から直接吊り下げられている本発明の第二実施形態を示している斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明によれば、図1及び2に概して示している通り、吊り下げ式足掛デバイス10であって、(a)一対の足掛部12a,12bと、(b)一対の対向末端16a,16b及び中間セクション18を具備する硬質細長部材14であって、前記足掛部12a,12bの各々は、前記細長部材14の末端16a,16bのそれぞれに枢着されている、硬質細長部材14と、(c)前記硬質細長部材14の前記中間セクション18に接続した第一末端22及びそこから前記足掛デバイス10の吊り下げのための固定位置Fに接続した第二末端24を具備する非硬質吊り下げ部材20と、を備える、吊り下げ式足掛デバイス10が提供される。
【0022】
足掛部12a,12bは、硬質基礎台26を備え、ユーザーの足を受け入れる寸法を有する。基礎台26は、好ましくは、薄くて平坦で、実質的に硬質素材(例えば木、金属、プラスチックポリマー等)から形成されている。各足掛部12a,12bは、足又は靴の形状を描くものであろうがなかろうがユーザーの足に緩衝作用を与える柔軟素材を具備する上部層28を任意に備えることができる。公知技術である任意の適切なタイプの柔軟素材を上部層28に用いることができる。任意に、各足掛部12a,12bは、ユーザーが彼又は彼女の足を各足掛部12a,12bに正しく配置し続けることを補助するために、各足掛部12a,12bの正面部、背面部又は側面部に沿ってガイドレール30を備えることもできる。
【0023】
加えて、各足掛部12a,12bは、足掛部12a,12bがユーザー付近の他の物と接触した場合に足掛部12a,12bが任意の物に損害を与える又は気が散るノイズを発生させることを避けるために、各足掛部12a,12bの正面部、背面部又は側面部に沿ってエラストマー素材から形成されるバンパー(不図示)を任意に備えることができる。
【0024】
細長部材14は、足掛部12a,12bを非硬質吊り下げ部材20に接続するために提供される。細長部材14は、一対の対向末端16a,16b及び中間セクション18を備える。足掛部12a,12bの各々は、細長部材14の末端16a,16bのそれぞれに枢着されている。細長部材14は、任意の適切なタイプの素材(例えば木、金属、プラスチックポリマー等)から形成することができる。細長部材14は、任意の適切なタイプのジオメトリー(例えば中空のもの又は中空でないもの)だけでなく任意の適切な断面形状(例えば、三角形、矩形、 円形等)を有していてもよい。更に以下で述べるように、細長部材14の中間セクション18は、足掛部12a,12bを吊り下げるための非硬質吊り下げ部材20に接続されている。
【0025】
細長部材14の対向末端16a,16bの各々は、足掛部12a,12bのそれぞれに枢着されている。より具体的にいえば、各基礎台26の底面32は、細長部材14のそれぞれの末端16a,16bに枢着されている。
【0026】
細長部材14の末端16a,16bは、それぞれ、机又は任意の他の物の側面部に対する足掛部12a,12b又は末端16a,16bの側面部との任意の損傷接触を回避することを補助するローラー(不図示)を任意に備えることができる。
【0027】
任意に、足掛部12a,12bは、ユーザーの邪魔にならない所に足掛部12a,12bを移動させるための手段を備えることもできる。例えば、足掛部12a,12bは、ユーザーが望む場所に置くことが可能な磁性面にユーザーが足掛デバイス10を保管することができるように、各足掛部の正面部又は底面部に磁石(不図示)を備えることができる。
【0028】
図3に最良に示すように、吊り下げ式足掛デバイス10は、回転動作を可能にするために各足掛部12a,12bと細長部材14の各末端16a,16bとの間に接続した玉継手34を任意に備えることができる。玉継手は、当業者に周知であり、細長部材14に足掛部の多軸動作をもたらす。図1により詳しく最良に示すように、玉継手34によって、各足掛部12a,12bが、前後方向(x軸まわり)、左右方向(y軸まわり)に回転することができ、回転方向(z軸まわり)にも回転することができる。商業的に入手可能な任意の適切なタイプの玉継手を用いることができる。
【0029】
ダンパー36は、玉継手34の回転動作を減衰させるために、各足掛部12a,12bと細長部材14の各末端16a,16bとの間に任意に配置することができる。任意の適切なタイプのダンパーを用いることができる。例えば図4に示すように、ダンパー36は、玉継手34を囲んで、玉継手34による動作に対して中程度の抵抗を与える弾性的可撓性エラストマーを備えることができる。そして、図3に示すように、ダンパー36は、玉継手34の周辺の様々な位置に設置される複数のエラストマーバンパーを備えることもできる。ダンパー36は、一軸、二軸又は三軸(即ち、図1に示すx、y及びz軸)の玉継手34の動作を減衰させることができるように配置又は設計することができる。好ましくは、ダンパー36は、x及びy軸に沿って玉継手34の動作を減衰させる。
【0030】
玉継手34に加えて、回動可能ターンテーブル38を、各足掛部12a,12bと細長部材14との間でのz軸まわりの回転動作を可能にするために、各足掛部12a,12bと細長部材14の各末端16a,16bとの間に接続することができる。任意の適切なタイプの回動可能ターンテーブルを用いることができる。好ましくは、回動可能ターンテーブル38は、滑らかで低抵抗な回転動作を容易にする円形トラック及びボールベアリングを備える。
【0031】
玉継手34又は回動可能ターンテーブル38のいずれかを用いることができるが、(図3及び4に示すように)玉継手34と回動可能ターンテーブル38の両方を用いることができるであろうことを理解すべきである。両方とも用いる場合、回動可能ターンテーブル38は、好ましくは、基礎台26の底面32に直接接続し、玉継手34は、好ましくは、細長部材14の末端に直接接続する。そして、回動可能ターンテーブル38の底部及び玉継手34の上部(ソケット)は、互いに直接接続する。
【0032】
細長部材14に接続した第一末端22及びそこから足掛デバイス10の吊り下げのための固定位置Fに接続した第二末端24を具備する少なくとも一つの吊り下げ部材20も提供される。好ましくは、第一末端22は、細長部材14の中間セクション18に接続している。吊り下げ部材20は、硬質でも非硬質でもよいが、好ましくは、吊り下げ部材20は非硬質である。吊り下げ部材20が硬質の場合は、細長部材14と固定配置Fを末端22,24で動作可能に接続し、これによって、固定配置Fからの足掛部12a,12bの自由なぶら下がり動作が可能になる。吊り下げ部材20は、硬質バー、非硬質ケーブル、ロープ、非硬質長のポリマー素材、鎖等を含む任意の適切なタイプの素材から形成することができるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
吊り下げ部材20は、弾性的であってもよく非弾性的であってもよい。即ち、吊り下げ部材20は、伸縮性であってもよく、固定長を有するものであってもよく、種々の弾性及び非弾性セクションを有するものであってもよい。
【0034】
所望の場合、吊り下げ部材20には、固定配置Fから足掛デバイス10を急速且つ容易に取り外すことができるようにクイックリリース機構(不図示)を任意に備えることができる。留め具、締め具等を含む、公知技術である任意の適切なタイプのクイックリリース機構を本願に示すものと共に用いることができる。
【0035】
前述の通り、吊り下げ部材20の第二末端24は、固定配置Fに接続される。「固定配置F」は、吊り下げ式足掛デバイスを支持及び吊り下げることができる任意の周辺構造を包含することを意図している。例えば、吊り下げ式足掛デバイス10を机で使用する場合、固定配置Fは、机の底面32とすることができる。吊り下げ部材20の第二末端24は、任意の適切なタイプの固着手段(例えば接着剤、クランプ、機械的デバイス(例:フック、アイボルト)等)を使用して固定配置Fに固定することができる。
【0036】
あるいは、図5に示すように、吊り下げ式足掛デバイス10には、吊り下げ部材20を取り付けることができる第一末端42及び第二末端44を具備する硬質細長支持部材40を備えることができる。一実施形態として、第一末端42は、椅子の脚部Lにしっかりと接続され、第二末端44は、非硬質吊り下げ部材20の第二末端24に接続される。図5に示す支持部材40は、実質的に連続した部材として、椅子の脚部Lから吊り下げ部材20、そして、16a,16bへと直接延在している。しかしながら、支持部材40は、任意の適切な形状又はジオメトリーを有することができる。例えば、支持部材40は、支持部材40が椅子から離れるように16a,16bへと延在し、且つ、支持部材40がユーザーの脚又は足と干渉しないように、上方且つ椅子の後方へと弧を描く、弓形状を有することができる。従って、足掛部12a,12b及び細長部材14は、硬質細長支持部材40及び非硬質吊り下げ部材20によって吊り下げられる。この点に関しては、吊り下げ式足掛デバイス10は、ユーザーの椅子と共に移動させることができる。
【0037】
支持部材40は、第二末端44が一時的に(例えば、能動運動の間又はユーザーによる特定の動きの間)動くことができるように末端16a,16bのうちの一つに伸縮可能セクション46を任意に備えることもできる。伸縮可能セクション46は、伸縮可能セクション46をその収納位置に戻すためのスプリング(不図示)又は他の適切なタイプの付勢デバイスを備えることができる。
【0038】
吊り下げ式足掛デバイス10は、無意識運動デバイスとして設計されている。これは、ユーザーが彼又は彼女の足を足掛部12a,12bに置くと、それらが浮遊し、吊り下げ式足掛デバイス10を中央位置に保つためにユーザーが彼又は彼女の体を少し調節する必要があることを意味する。これを行なうために、ユーザーは、あらゆる方向に力を少し加えるだろうが、その動作は、肉眼で見える物理的動作としては小さすぎる程度の小ささである。
【0039】
吊り下げ式足掛デバイス10は、ユーザー又は運動する者が彼又は彼女の足を置き、その足を安定させるために無意識に力を加えることによって小さな筋収縮を引き起こす不安定運動装置である。この点に関して、ユーザーは、運動を意識して考えることによって彼又は彼女の仕事又は勉強の気を散らすことはない。むしろ、ユーザーは、使用の間、足掛部12a,12b上の彼又は彼女の足及び脚の位置を単に制御することによって吊り下げ式足掛デバイス10で運動を行なう。
【0040】
加えて、足掛デバイス10は、動作を検出及び測定するための複数の加速度計又は他の電気機械的デバイスを任意に備えることもできる。そして、これらの測定デバイスは、ユーザーの動作量を記録して、燃焼した総カロリー数、歩行に相当するマイル等を算出するように設計可能なコンピュータ可読性ソフトウエアプログラムに動作データを供給するように用いることができる。上記ソフトウェアは、好ましくは、ブルートゥース(登録商標)又は他の類似のタイプの無線通信を使用してリアルタイムの動作データを受けることもできる。
【0041】
上述した本発明によれば、ユーザーがデバイスの利益を得るために能動的運動を必ずしも実行する必要がない「無意識」デバイスとして用いることができる運動デバイスが提供される。
【0042】
上述のことから明らかなように、任意の適切な位置に容易に取り付けることができ且つ座位のユーザーに動作及び運動を能動的又は受動的に提供するために用いることができる吊り下げ式足掛デバイスが、提供される。
【要約】      (修正有)
【課題】ユーザーの足及び脚を支持し運動するための吊り下げ式足掛デバイスを提供する。
【解決手段】足掛デバイスは、硬質細長部材14の対向末端に枢着される一対の足掛部12a、12bを備える。非硬質吊り下げ部材20は、足掛部を吊り下げるために細長部材の中間セクションに接続している。足掛部は、玉継手及び/又は回動可能ターンテーブル継手を用いて硬質細長部材に枢着されている。吊り下げ式足掛デバイスは、玉継手の回転動作を減衰させるために、各足掛部と硬質細長部材のそれぞれの末端との間に位置するダンパーを任意に備えることもできる。任意に、吊り下げ式足掛デバイスは、椅子の脚部Lにしっかりと接続した1つの末端42及び非硬質吊り下げ部材に接続した第二末端44を具備し、それによって足掛部及び硬質細長部材が支持部材によって吊り下げられる硬質細長支持部材40を備えることができる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5