【実施例】
【0035】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0036】
〔実施例1〜8および比較例1〜9〕
毛髪化粧料として表1に示すヘアトリートメントを調製し、下記の方法により評価を行った。その結果を表1に示す。ただし、クエン酸およびクエン酸ナトリウムによりヘアトリートメントのpHを4.0〜5.0に調整した。なお、下記表記中の%とあるのは、質量%を意味する。
【0037】
【0038】
※1『パールリーム18』(日油株式会社製):平均炭素数72
※2『パールリーム24』(日油株式会社製):平均炭素数96
※3『パールリーム3』(日油株式会社製):炭素数12、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含量0.4質量%、沸点範囲185〜215℃、引火点64℃
※4『パールリーム4』(日油株式会社製):炭素数16、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含量0質量%、沸点範囲220〜252.5℃、引火点88℃
※5塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム
※6臭化ステアリルトリメチルアンモニウム
【0039】
第4級アンモニウム塩IおよびIIは、式1中のR
1、R
2、R
3、R
4およびXが下記に示すものの第4級アンモニウム塩である。
【表2】
【0040】
※7『リソカスタMIS』(高級アルコール工業株式会社製)
※8『SH200 Fluid 1,000,000 CS』(東レ・ダウコーニング株式会社製)
※9『マルカゾールR』(丸善石油化学株式会社製):炭素数12、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含量95質量%以上、沸点177℃、引火点48℃
【0041】
(1)なじみやすさ
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し、なじませた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪になじみ易いと感じた場合。
1点:毛髪にややなじみ難いと感じた場合。
0点:毛髪になじみ難いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪へのなじみが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪へのなじみが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪へのなじみがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。毛髪へのなじみが悪いヘアトリートメントである。
【0042】
(2)すすぎ時の指通り
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し、すすぎ時の感触について下記の基準で評価した。
2点:すすぎ時の毛髪の指通りがとても良好であると感じた場合。
1点:すすぎ時の毛髪の指通りがまあまあであると感じた場合。
0点:すすぎ時の毛髪がきしみ、指通りが悪いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。すすぎ時の指通りが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。すすぎ時の指通りが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。すすぎ時の指通りがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。すすぎ時の指通りが悪いヘアトリートメントである。
【0043】
(3)乾燥後の指通り
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:乾燥時の毛髪の指通りがとても良好であると感じた場合。
1点:乾燥時の毛髪の指通りがまあまあであると感じた場合。
0点:乾燥時の毛髪がきしみ、指通りが悪いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。乾燥時の指通りが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。乾燥時の指通りが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。乾燥時の指通りがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。乾燥時の指通りが悪いヘアトリートメントである。
【0044】
(4)べたつき
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪がべたつかないと感じた場合。
1点:毛髪がややべたつくと感じた場合。
0点:毛髪がべたつくと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のべたつきを感じないヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のべたつきをほとんど感じないヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のべたつきをやや感じるヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。毛髪のべたつきを感じるヘアトリートメントである。
【0045】
(5)しっとり感
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪がとてもうるおっていると感じた場合。
1点:毛髪がややうるおっていると感じた場合。
0点:毛髪がぱさつき、全くうるおっていないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のしっとり感が非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のしっとり感が良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のしっとり感がやや不十分なヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。毛髪のしっとり感が不十分なヘアトリートメントである。
【0046】
(6)ハリ・コシ感
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪にとてもハリ・コシ感があると感じた場合。
1点:毛髪にハリ・コシ感があると感じた場合。
0点:毛髪にハリ・コシ感が無いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のハリ・コシ感が非常に高いヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のハリ・コシ感が高いヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のハリ・コシ感がやや低いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。毛髪のハリ・コシ感が低いヘアトリートメントである。
【0047】
(7)まとまり
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪のまとまりが良好であると感じた場合。
1点:毛髪のまとまりがまあまあであると感じた場合。
0点:毛髪のまとまりが悪いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のまとまりが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のまとまりが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のまとまりがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満。毛髪のまとまりが悪いヘアトリートメントである。
【0048】
実施例1〜8の結果より、本発明の毛髪化粧料によれば、いずれも、毛髪に塗布した際になじみ易く、すすぎ時および乾燥後の指通りが良く、また乾燥後にべたつき難く、毛髪にしっとり感とハリ・コシ感を与え、さらには、まとまりのある髪に仕上げるという効果が得られることが分かる。
【0049】
他方、比較例1〜9では十分な性能が得られていない。すなわち、比較例1では、質量比(A)/(B)が本発明規定の上限値を上回っていることから、乾燥後の指通りが悪く、べたつきが生じている。
比較例2では、(A)成分が配合されていないことから、しっとり感が不十分である。
比較例3では、(D)成分が他の成分に置き換えられていることから、すすぎ時の指通りが悪く、しっとり感が不十分である。
【0050】
比較例4では、(A)成分および質量比(A)/(B)が本発明規定の上限値を上回っていることから、毛髪になじませ難く、乾燥後の指通りが悪く、べたつきが生じている。
比較例5では、(B)成分が他の成分に置き換えられていることから、毛髪になじませ難く、すすぎ時の指通りが悪く、またべたつきが生じており、さらにはハリ・コシ感が不十分である。
比較例6では、(D)成分が配合されていないことから、すすぎ時の指通りが悪く、しっとり感が不十分である。
【0051】
比較例7では、(B)成分が配合されていないことから、毛髪になじませ難く、すすぎ時の指通りが悪く、またべたつきが生じており、さらにはハリ・コシ感が不十分である。
比較例8では、(A)成分が他の成分に置き換えられていることから、すすぎ時の指通りが悪く、ハリ・コシ感とまとまりが不十分である。
比較例9では、(E)成分が配合されていないことから、毛髪になじませにくく、すすぎ時の指通りが悪くなっている。