特許第6107591号(P6107591)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6107591
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】車両電源システム
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/03 20060101AFI20170327BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20170327BHJP
【FI】
   B60R16/03 A
   B60R16/02 645A
   B60R16/02 650P
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-217585(P2013-217585)
(22)【出願日】2013年10月18日
(65)【公開番号】特開2015-77933(P2015-77933A)
(43)【公開日】2015年4月23日
【審査請求日】2015年12月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】内野 剛雄
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−006864(JP,A)
【文献】 特開2009−142146(JP,A)
【文献】 特開2010−104106(JP,A)
【文献】 特開2009−029262(JP,A)
【文献】 特開2013−126843(JP,A)
【文献】 特開2008−278564(JP,A)
【文献】 特開2008−125159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/00−16/08
H02M 3/00− 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機が発電した第1電圧の電力を充電し、複数の高圧側負荷へ放電する高圧側蓄電池と、該高圧側蓄電池が放電した電力、又は前記発電機が発電した電力を第2電圧へ降圧し、また、逆に第2電圧の電力を第1電圧へ昇圧する電圧変換器と、該電圧変換器が第2電圧へ降圧した電力を充電し、複数の低圧側負荷へ放電する低圧側蓄電池と、前記複数の高圧側負荷の各電源スイッチと、該電源スイッチに流れる電流値を検出する各電流検出器と、該電流検出器が検出した電流値に基づき、前記電源スイッチをオフにして、前記高圧側負荷への電線を保護する複数の高圧側電線保護手段とを備える車両電源システムにおいて、
前記各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする高圧側負荷給電手段と、前記複数の高圧側電線保護手段とを有する制御部と、
前記電圧変換器と前記低圧側蓄電池及び複数の低圧側負荷との間に接続されたスイッチと、
前記発電機及び高圧側蓄電池の故障を検出する故障検出手段と、
該故障検出手段が故障を検出したときに、前記スイッチをオフにして低圧側を保護する低圧側保護手段と
を備え、
前記制御部は、前記故障検出手段及び低圧側保護手段と、前記電圧変換器を駆動制御する電圧変換器制御手段とを更に有し、
前記制御部、前記各電源スイッチ各電流検出器、前記スイッチ及び電圧変換器を1つの筺体に収納してある
ことを特徴とする車両電源システム。
【請求項2】
前記複数の低圧側負荷の各電源スイッチと、
該電源スイッチに流れる電流値を検出する各電流検出器と、
該電流検出器が検出した電流値に基づき、前記電源スイッチをオフにして、前記低圧側負荷への電線を保護する複数の低圧側電線保護手段と
を更に備え、
前記制御部は、前記各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする低圧側負荷給電手段と、前記複数の低圧側電線保護手段とをさらに有し、
前記筺体は、前記低圧側負荷の各電源スイッチ及び前記各電流検出器を更に収納している
ことを特徴とする請求項1に記載の車両電源システム。
【請求項3】
前記高圧側蓄電池の入出力端子に設けられたスイッチと、
前記高圧側蓄電池を充放電制御する充放電制御部と通信し、通信した内容に応じて、前記スイッチをオン又はオフにする蓄電池スイッチ制御手段と
を更に備え、
前記制御部は該蓄電池スイッチ制御手段を更に有し、
前記筺体は前記スイッチを更に収納している
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電機が発電した第1電圧の電力を充電し、複数の高圧側負荷へ放電する高圧側蓄電池と、発電機が発電した電力を第2電圧へ降圧し、また、逆に第2電圧の電力を第1電圧へ昇圧する電圧変換器と、電圧変換器が第2電圧へ降圧した電力を充電し、複数の低圧側負荷へ放電する低圧側蓄電池とを備える車両電源システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両電源システムにおいて、減速エネルギーを電気エネルギーに変換して回生し、電池に蓄電して、燃費を向上させる技術が普及しつつあるが、従来の12Vの発電機では、減速エネルギーの回生及び駆動力に対応し難い為、発電機の発電電圧を12Vから48Vに引き上げようとする取り組みが広がっている。
【0003】
但し、発電機の発電電圧は48Vに引き上げるが、従来の12V電源も残し、大電流負荷(走行用モータを含む)は48V電源で、比較的小さな電流負荷は12V電源でそれぞれ駆動することにより、48V電源導入により追加される部品コストを抑制している。
また、48V電源導入により、48V負荷での電流値が1/4になるので、電線を細径化できるという利点がある。
【0004】
特許文献1には、電力線に設けられたスイッチング素子のオンオフ制御を行い、発電機から車載負荷へ電力線を介して電力の供給及び遮断を行い、発電機は、車載負荷に印加する電圧の許容値より高電圧を発電する電源システムが開示されている。発電機からの電圧がパルス状となるように、スイッチング素子のオンオフ制御を行う制御手段と、発電機より車載負荷に近い位置で電力線に設けられ、スイッチング素子によりパルス状となった電圧を充放電する充放電手段と、スイッチング素子及び充放電手段を介して発電機に接続されており、発電機が発電した電力により充電されるバッテリとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−68648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような車両電源システムでは、従来の12V電源も残し、比較的小さな電流負荷は12V電源で駆動することにより、48V電源導入により追加される部品コストを抑制しているが、48V及び12Vの2つの電源系統が存在することにより増加する部品が有り、部品コストが上昇するという問題がある。
【0007】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、電圧が異なる2つの電源系統が存在することによる部品コストの上昇を抑制することが可能な車両電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る車両電源システムは、発電機が発電した第1電圧の電力を充電し、複数の高圧側負荷へ放電する高圧側蓄電池と、該高圧側蓄電池が放電した電力、又は前記発電機が発電した電力を第2電圧へ降圧し、また、逆に第2電圧の電力を第1電圧へ昇圧する電圧変換器と、該電圧変換器が第2電圧へ降圧した電力を充電し、複数の低圧側負荷へ放電する低圧側蓄電池と、前記複数の高圧側負荷の各電源スイッチと、該電源スイッチに流れる電流値を検出する各電流検出器と、該電流検出器が検出した電流値に基づき、前記電源スイッチをオフにして、前記高圧側負荷への電線を保護する複数の高圧側電線保護手段とを備える車両電源システムにおいて、前記各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする高圧側負荷給電手段と、前記複数の高圧側電線保護手段とを有する制御部と、前記電圧変換器と前記低圧側蓄電池及び複数の低圧側負荷との間に接続されたスイッチと、前記発電機及び高圧側蓄電池の故障を検出する故障検出手段と、該故障検出手段が故障を検出したときに、前記スイッチをオフにして低圧側を保護する低圧側保護手段とを備え、前記制御部は、前記故障検出手段及び低圧側保護手段と、前記電圧変換器を駆動制御する電圧変換器制御手段とを更に有し、前記制御部、前記各電源スイッチ各電流検出器、前記スイッチ及び電圧変換器を1つの筺体に収納してあることを特徴とする。
【0009】
この車両電源システムでは、高圧側蓄電池が、発電機が発電した第1電圧の電力を充電し、複数の高圧側負荷へ放電し、電圧変換器が、高圧側蓄電池が放電した電力、又は発電機が発電した電力を第2電圧へ降圧し、また、逆に第2電圧の電力を第1電圧へ昇圧する。低圧側蓄電池が、電圧変換器が第2電圧へ降圧した電力を充電し、複数の低圧側負荷へ放電し、各電流検出器が、複数の高圧側負荷の各電源スイッチに流れる電流値を検出する。複数の高圧側電線保護手段が、電流検出器が検出した電流値に基づき、電源スイッチをオフにして、高圧側負荷への電線を保護する。制御部が、各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする高圧側負荷給電手段と、複数の高圧側電線保護手段とを有し、1つの筺体が、制御部、各電源スイッチ及び各電流検出器を収納している。更にこの車両電源システムでは、スイッチが、電圧変換器と低圧側蓄電池及び複数の低圧側負荷との間に接続され、故障検出手段が、発電機及び高圧側蓄電池の故障を検出する。故障検出手段が故障を検出したときに、低圧側保護手段が、スイッチをオフにして低圧側を保護する。制御部は、故障検出手段及び低圧側保護手段と、電圧変換器を駆動制御する電圧変換器制御手段とを更に有し、1つの筺体は、スイッチ及び電圧変換器を更に収納している。
【0010】
第2発明に係る車両電源システムは、前記複数の低圧側負荷の各電源スイッチと、該電源スイッチに流れる電流値を検出する各電流検出器と、該電流検出器が検出した電流値に基づき、前記電源スイッチをオフにして、前記低圧側負荷への電線を保護する複数の低圧側電線保護手段とを更に備え、前記制御部は、前記各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする低圧側負荷給電手段と、前記複数の低圧側電線保護手段とをさらに有し、前記筺体は、前記低圧側負荷の各電源スイッチ及び前記各電流検出器を更に収納していることを特徴とする。
【0011】
この車両電源システムでは、各電流検出器が、複数の低圧側負荷の各電源スイッチに流れる電流値を検出し、複数の低圧側電線保護手段が、電流検出器が検出した電流値に基づき、電源スイッチをオフにして、低圧側負荷への電線を保護する。制御部は、各電源スイッチをそれぞれオン又はオフにする低圧側負荷給電手段と、複数の低圧側電線保護手段とをさらに有し、1つの筺体は、低圧側負荷の各電源スイッチ及び各電流検出器を更に収納している。
【0014】
発明に係る車両電源システムは、前記高圧側蓄電池の入出力端子に設けられたスイッチと、前記高圧側蓄電池を充放電制御する充放電制御部と通信し、通信した内容に応じて、前記スイッチをオン又はオフにする蓄電池スイッチ制御手段とを更に備え、前記制御部は該蓄電池スイッチ制御手段を更に有し、前記筺体は前記スイッチを更に収納していることを特徴とする。
【0015】
この車両電源システムでは、スイッチが、高圧側蓄電池の入出力端子に設けられ、蓄電池スイッチ制御手段が、高圧側蓄電池を充放電制御する充放電制御部と通信し、通信した内容に応じて、スイッチをオン又はオフにする。制御部は蓄電池スイッチ制御手段を更に有し、1つの筺体はスイッチを更に収納している。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る車両電源システムによれば、電圧が異なる2つの電源系統が存在することによる部品コストの上昇を抑制することが可能な車両電源システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図2】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
図3】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図4】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
図5】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図6】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
図7】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図8】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
図9】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図10】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
図11】本発明に係る車両電源システムの実施の形態の構成を説明する為のブロック図である。
図12】本発明に係る車両電源システムの電気接続箱の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態1の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムは、ハイブリッド車等に搭載され、48Vの電力を発電し整流するモータ/ジェネレータ11のプラス端子に、Nチャネル型MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)8のソース、ヒューズ6の一方の端子、及び12V⇔48Vの昇降圧コンバータ(電圧変換器)1の48V側入出力端子に接続されている。
【0019】
モータ/ジェネレータ11のマイナス端子は接地され、FET8のドレインは48V蓄電池9のプラス端子に接続され、48V蓄電池9のマイナス端子は接地されている。FET8のゲートは、図示しない検出器により48V蓄電池9の充放電電圧及び温度等を監視する48V蓄電池用のマイクロコンピュータ10(以下、マイコンと記載)に接続されている。マイコン10は、図示しない検出器により48V蓄電池9の充放電電圧及び温度等を調整制御する。
ヒューズ6の他方の端子は、Pチャネル型MOSFET5a,5bの各ソースに接続され、FET5a,5bのドレインは、負荷4a,4bの一方の端子にそれぞれ接続され、負荷4a,4bの他方の端子は接地されている。
【0020】
FET5a,5bの各ゲートは、48V分電用マイコン3に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン3に与えられる。
マイコン3は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。FET5a,5bは、電気接続箱7に収納されている。
【0021】
昇降圧コンバータ1の12V側入出力端子には、12V系保護スイッチであるNチャネル型MOSFET12のドレインが接続され、FET12のソースは、12V蓄電池13のプラス端子、及びヒューズ14の一方の端子に接続されている。12V蓄電池13のマイナス端子は接地され、ヒューズ14の他方の端子は、Pチャネル型MOSFET16a,16bの各ソースに接続され、FET16a,16bのドレインは、負荷15a,15bの一方の端子にそれぞれ接続され、負荷15a,15bの他方の端子は接地されている。
【0022】
FET16a,16bの各ゲートは、12V分電用マイコン17に接続されている。
FET12のゲートは、昇降圧コンバータ1を駆動制御するマイコン2に接続されている。マイコン2は、図示しない電圧計により12V側及び48V側の電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御する。
【0023】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態1では、上述した各部の内、電気接続箱7に収納されたFET5a,5b及びマイコン3を、図2に示すように、1つの電気接続箱35に収納してある。
電気接続箱35は、FET5a,5b、マイコン3及び48V/5V変換器18を収納しており、昇降圧コンバータ1の48V側入出力端子に接続された48V端子に、48V/5V変換器18が接続され、48V/5V変換器18の5V側出力端子は、48V分電用マイコン3に接続され、5V制御電源を与えている。
【0024】
電気接続箱35の48V端子は、FET5a,5bの各ソースにも接続されており、FET5a,5bの各ドレインは、外部の48V用の負荷4a,4bの各一方の端子に接続されている。負荷4a,4bをそれぞれ電源オンにするスイッチ20,21の各スイッチ入力信号がそれぞれマイコン3に与えられる。
FET5a,5bの各ゲートは、それぞれマイコン3に接続され、FET5a,5bがそれぞれ内蔵する電流検出器が検出した電流値は、それぞれマイコン3に与えられる。マイコン3は、与えられた各電流値に基づき、電線温度演算部19で48V電線の推定温度を算出する。
【0025】
このような構成の車両電源システムでは、モータ/ジェネレータ11が、48Vの電力を発電して整流する。モータ/ジェネレータ11が出力した48Vの直流電力は、FET8を通じて、48V蓄電池9に充電されると共に、昇降圧コンバータ1により12Vに降圧される。
48V蓄電池9は、FET5a,5bを通じて、負荷4a,4bへ給電する。
マイコン10は、図示しない検出器により48V蓄電池9の充放電電圧及び温度等を監視しており、検出した充放電電圧及び温度等に基づき、FET8をオン又はオフにする。
【0026】
昇降圧コンバータ1により12Vに降圧された電力は、12V系保護スイッチであるFET12を通じて、12V蓄電池13に充電される。
12V蓄電池13は、ヒューズ14及びFET16a,16bを通じて、負荷15a,15bへ給電する。
マイコン17は、外部から与えられる負荷15a,15bの各操作信号(スイッチ入力信号)に基づき、FET16a,16bをそれぞれオン又はオフにする。
マイコン2は、図示しない電圧計により検出した12V側及び48V側の各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を昇圧駆動又は降圧駆動させる。
【0027】
電気接続箱35(図2)では、マイコン3が、与えられたスイッチ20,21の各スイッチ入力信号に基づき、FET5a,5bをそれぞれオン又はオフにして、負荷4a,4bをそれぞれ駆動制御する。
マイコン3は、FET5a,5bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET5a,5bをオフにする。
【0028】
(実施の形態2)
図3は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態2の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムでは、FET5a,5bの各ゲートは、48V/12V混載分電用マイコン23に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン23に与えられる。
【0029】
マイコン23は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。FET5a,5bは、電気接続箱7に収納されている。
FET16a,16bの各ゲートは、マイコン23に接続されている。FET16a,16bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン23に与えられる。
【0030】
マイコン23は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ14が溶断するような温度に達したときは、FET16a,16bをオフにするヒューズ14の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ14は削除してある。FET16a,16bは、電気接続箱22に収納されている。この車両電源システムのその他の構成は、図1で説明した車両電源システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
【0031】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態2では、上述した各部の内、電気接続箱7に収納されたFET5a,5b、電気接続箱22に収納されたFET16a,16b及びマイコン23を、図4に示すように、1つの電気接続箱36に収納してある。
電気接続箱36は、FET5a,5b,16a,16b、マイコン23及び12V/5V変換器24を収納しており、昇降圧コンバータ1の12V側入出力端子に接続された12V端子に、12V/5V変換器24が接続され、12V/5V変換器24の5V側出力端子は、48V/12V混載分電用マイコン23に接続され、5V制御電源を与えている。
【0032】
電気接続箱36の12V端子は、FET16a,16bの各ソースにも接続されており、FET16a,16bの各ドレインは、外部の12V用の負荷15a,15bの各一方の端子に接続されている。負荷15a,15bをそれぞれ電源オンにするスイッチ25,26の各スイッチ入力信号がそれぞれマイコン23に与えられる。
【0033】
昇降圧コンバータ1の48V側入出力端子に接続された電気接続箱36の48V端子は、FET5a,5bの各ソースに接続されており、FET5a,5bの各ドレインは、外部の48V用の負荷4a,4bの各一方の端子に接続されている。負荷4a,4bをそれぞれ電源オンにするスイッチ20,21の各スイッチ入力信号がそれぞれマイコン23に与えられる。
【0034】
FET5a,5bの各ゲートは、それぞれマイコン23に接続され、FET5a,5bがそれぞれ内蔵する電流検出器が検出した電流値は、それぞれマイコン23に与えられる。マイコン23は、与えられた各電流値に基づき、電線温度演算部19で48V電線の推定温度を算出する。
FET16a,16bの各ゲートは、それぞれマイコン23に接続され、FET16a,16bがそれぞれ内蔵する電流検出器が検出した電流値は、それぞれマイコン23に与えられる。マイコン23は、与えられた各電流値に基づき、電線温度演算部19で12V電線の推定温度を算出する。
【0035】
このような構成の車両電源システムでは、電気接続箱36(図4)は、マイコン23が、与えられたスイッチ20,21の各スイッチ入力信号に基づき、FET5a,5bをそれぞれオン又はオフにして、負荷4a,4bをそれぞれ駆動制御する。また、与えられたスイッチ25,26の各スイッチ入力信号に基づき、FET16a,16bをそれぞれオン又はオフにして、負荷15a,15bをそれぞれ駆動制御する。
【0036】
マイコン23は、FET5a,5bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET5a,5bをオフにする。また、FET16a,16bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET16a,16bをオフにする。この車両電源システムのその他の動作は、実施の形態1で説明した車両電源システムの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0037】
(実施の形態3)
図5は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態3の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムでは、FET5a,5bの各ゲートは、48V/12V混載分電+DCDC用マイコン29に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン29に与えられる。
【0038】
マイコン29は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。FET5a,5bは、電気接続箱7に収納されている。
FET16a,16bの各ゲートは、マイコン29に接続されている。FET16a,16bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン29に与えられる。
【0039】
マイコン29は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ14が溶断するような温度に達したときは、FET16a,16bをオフにするヒューズ14の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ14は削除してある。FET16a,16bは、電気接続箱22に収納されている。
【0040】
FET12のゲートはマイコン29に接続され、マイコン29は、図示しない電圧計により12V側及び48V側の電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御する。FET12及び昇降圧コンバータ1は、電気接続箱28に収納されている。この車両電源システムのその他の構成は、図1で説明した車両電源システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
【0041】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態3では、上述した各部の内、電気接続箱7に収納されたFET5a,5b、電気接続箱22に収納されたFET16a,16b、電気接続箱28に収納されたFET12、昇降圧コンバータ1、及びマイコン29を、図6に示すように、1つの電気接続箱37に収納してある。
電気接続箱37は、FET5a,5b,16a,16b,12、マイコン29、昇降圧コンバータ1及び12V/5V変換器24を収納しており、電気接続箱37の48V入力端子に昇降圧コンバータ1が接続され、昇降圧コンバータ1の12V入出力端子に12V/5V変換器24の12V側入力端子が接続され、12V/5V変換器24の5V側出力端子は、マイコン29に接続され、5V制御電源を与えている。
【0042】
昇降圧コンバータ1の12V入出力端子には、FET12のドレインが接続され、FET12のソースは、FET16a,16bの各ソースに接続されている。この電気接続箱37のその他の構成は、図4で説明した電気接続箱36の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0043】
このような構成の車両電源システムでは、電気接続箱37(図6)は、マイコン29が、与えられたスイッチ20,21の各スイッチ入力信号に基づき、FET5a,5bをそれぞれオン又はオフにして、負荷4a,4bをそれぞれ駆動制御する。また、与えられたスイッチ25,26の各スイッチ入力信号に基づき、FET16a,16bをそれぞれオン又はオフにして、負荷15a,15bをそれぞれ駆動制御する。
【0044】
マイコン29は、FET5a,5bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET5a,5bをオフにする。また、FET16a,16bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET16a,16bをオフにする。
【0045】
マイコン29は、図示しない電圧計により、昇降圧コンバータ1の12V側及び48V側の各電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御し、また、FET12をオン又はオフにする。この車両電源システムのその他の動作は、実施の形態2で説明した車両電源システムの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0046】
(実施の形態4)
図7は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態4の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムでは、FET5a,5bの各ゲートは、48V分電+DCDC用マイコン30に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン30に与えられる。
【0047】
マイコン30は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。FET5a,5bは、電気接続箱7に収納されている。
【0048】
FET12のゲートはマイコン30に接続され、マイコン30は、図示しない電圧計により12V側及び48V側の電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御する。FET12及び昇降圧コンバータ1は、電気接続箱28に収納されている。この車両電源システムのその他の構成は、図1で説明した車両電源システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
【0049】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態4では、上述した各部の内、電気接続箱7に収納されたFET5a,5b、電気接続箱28に収納されたFET12、昇降圧コンバータ1、及びマイコン30を、図8に示すように、1つの電気接続箱38に収納してある。
電気接続箱38は、FET5a,5b,12、マイコン30、昇降圧コンバータ1及び12V/5V変換器24を収納しており、電気接続箱38の48V入力端子に昇降圧コンバータ1が接続され、昇降圧コンバータ1の12V入出力端子に12V/5V変換器24の12V側入力端子が接続され、12V/5V変換器24の5V側出力端子は、マイコン30に接続され、5V制御電源を与えている。
【0050】
昇降圧コンバータ1の12V入出力端子には、FET12のドレインが接続され、FET12のソースは、電気接続箱38の12V出力端子に接続されている。この電気接続箱38のその他の構成は、図2で説明した電気接続箱35の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0051】
このような構成の車両電源システムでは、電気接続箱38(図8)は、マイコン30が、与えられたスイッチ20,21の各スイッチ入力信号に基づき、FET5a,5bをそれぞれオン又はオフにして、負荷4a,4bをそれぞれ駆動制御する。
マイコン30は、FET5a,5bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET5a,5bをオフにする。
【0052】
マイコン30は、図示しない電圧計により、昇降圧コンバータ1の12V側及び48V側の各電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御し、また、FET12をオン又はオフにする。この車両電源システムのその他の動作は、実施の形態1で説明した車両電源システムの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0053】
(実施の形態5)
図9は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態5の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムでは、FET5a,5bの各ゲートは、48V分電用マイコン3に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン3に与えられる。
【0054】
マイコン3は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。
FET16a,16bの各ゲートは、12V分電+DCDC用マイコン31に接続されている。FET16a,16bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン31に与えられる。
【0055】
マイコン31は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ14が溶断するような温度に達したときは、FET16a,16bをオフにするヒューズ14の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ14は削除してある。FET16a,16bは、電気接続箱22に収納されている。
【0056】
FET12のゲートはマイコン31に接続され、マイコン31は、図示しない電圧計により12V側及び48V側の電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御する。FET12及び昇降圧コンバータ1は、電気接続箱28に収納されている。この車両電源システムのその他の構成は、図1で説明した車両電源システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
【0057】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態5では、上述した各部の内、電気接続箱22に収納されたFET16a,16b、電気接続箱28に収納されたFET12、昇降圧コンバータ1、及びマイコン31を、図10に示すように、1つの電気接続箱39に収納してある。
電気接続箱39は、FET16a,16b,12、マイコン31、昇降圧コンバータ1及び12V/5V変換器24を収納しており、電気接続箱39の48V入力端子に昇降圧コンバータ1が接続され、昇降圧コンバータ1の12V入出力端子に12V/5V変換器24の12V側入力端子が接続され、12V/5V変換器24の5V側出力端子は、マイコン31に接続され、5V制御電源を与えている。
【0058】
昇降圧コンバータ1の12V入出力端子には、FET12のドレインが接続され、FET12のソースは、電気接続箱39の12V出力端子、及びFET16a,16bの各ソースに接続されており、FET16a,16bの各ドレインは、外部の12V用の負荷15a,15bの各一方の端子に接続されている。負荷15a,15bをそれぞれ電源オンにするスイッチ25,26の各スイッチ入力信号がそれぞれマイコン31に与えられる。
FET16a,16bの各ゲートは、それぞれマイコン31に接続され、FET16a,16bがそれぞれ内蔵する電流検出器が検出した電流値は、それぞれマイコン31に与えられる。マイコン31は、与えられた各電流値に基づき、電線温度演算部19で12V電線の推定温度を算出する。
【0059】
このような構成の車両電源システムでは、マイコン3は、外部から与えられた操作信号(スイッチ入力信号)に基づき、FET5a,5bをそれぞれオン又はオフにして、負荷4a,4bをそれぞれ駆動制御する。
電気接続箱39(図10)は、マイコン31が、与えられたスイッチ25,26の各スイッチ入力信号に基づき、FET16a,16bをそれぞれオン又はオフにして、負荷15a,15bをそれぞれ駆動制御する。
【0060】
マイコン31は、FET16a,16bが内蔵する電流検出器がそれぞれ検出した電流値を与えられ、与えられた電流値に基づき、電線温度演算部19で電線の温度を時系列的に算出し、算出した温度が所定温度に達したときは、FET16a,16bをオフにする。
マイコン31は、図示しない電圧計により、昇降圧コンバータ1の12V側及び48V側の各電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御し、また、FET12をオン又はオフにする。この車両電源システムのその他の動作は、実施の形態1で説明した車両電源システムの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0061】
(実施の形態6)
図11は、本発明に係る車両電源システムの実施の形態6の構成を説明する為のブロック図である。
この車両電源システムでは、FET5a,5bの各ゲートは、48V/12V混載分電+DCDC用マイコン32に接続されている。FET5a,5bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン32に与えられる。
【0062】
マイコン32は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ6が溶断するような温度に達したときは、FET5a,5bをオフにするヒューズ6の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ6は削除してある。FET5a,5bは、電気接続箱7に収納されている。
FET16a,16bの各ゲートは、マイコン32に接続されている。FET16a,16bは、それぞれ通流する電流値を検出する電流検出器を内蔵しており、電流検出器がそれぞれ検出した電流値は、マイコン32に与えられる。
【0063】
マイコン32は、与えられた電流値に基づき、電線の温度を算出し、算出した温度が、ヒューズ14が溶断するような温度に達したときは、FET16a,16bをオフにするヒューズ14の代替機能を備えている。従って、実際には、ヒューズ14は削除してある。FET16a,16bは、電気接続箱22に収納されている。
【0064】
FET12のゲートはマイコン32に接続され、マイコン32は、図示しない電圧計により12V側及び48V側の電圧値を検出し、検出した各電圧値に基づき、昇降圧コンバータ1を駆動制御する。FET12及び昇降圧コンバータ1は、電気接続箱28に収納されている。
48V蓄電池9のバッテリスイッチであるFET8のゲートはマイコン32に接続され、48V蓄電池9の充放電電圧及び温度等を監視する48V蓄電池用のマイコン10は、マイコン32とCAN(Controller Area Network)通信を行う。この車両電源システムのその他の構成は、図5で説明した車両電源システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
【0065】
ここで、本発明に係る車両電源システムの実施の形態6では、上述した各部の内、電気接続箱7に収納されたFET5a,5b、電気接続箱22に収納されたFET16a,16b、電気接続箱28に収納されたFET12、昇降圧コンバータ1、FET8及びマイコン32とCAN送受信部33とを、図12に示すように、1つの電気接続箱40に収納してある。
【0066】
電気接続箱40は、FET5a,5b,16a,16b,8,12、マイコン32、昇降圧コンバータ1、12V/5V変換器24及びCAN送受信部33を収納しており、電気接続箱40の48V入力端子に昇降圧コンバータ1が接続され、昇降圧コンバータ1の12V入出力端子に12V/5V変換器24の12V側入力端子が接続され、12V/5V変換器24の5V側出力端子は、マイコン32に接続され、5V制御電源を与えている。
電気接続箱40の48V入力端子には、FET(バッテリスイッチ)8のソースが接続され、FET8のドレインは、外部に設けられた48V蓄電池9のプラス端子に接続されている。
【0067】
昇降圧コンバータ1の12V入出力端子には、FET12のドレインが接続され、FET12のソースは、FET16a,16bの各ソースに接続されている。
CAN送受信部33は、電気接続箱40のCAN端子及びマイコン32に接続されている。この電気接続箱37のその他の構成は、図6で説明した電気接続箱37の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
このような構成の車両電源システムでは、電気接続箱40(図12)は、マイコン32が、CAN送受信部33を通じて、マイコン10から48V蓄電池9の充放電電圧及び温度等の監視情報を与えられ、与えられた監視情報に応じて、FET8をオン又はオフにする。また、48V蓄電池9の故障情報を与えられたときは、FET12をオフにする。この車両電源システムのその他の動作は、実施の形態3で説明した車両電源システムの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0069】
尚、以上の各実施の形態で、FET及び内蔵する電流検出器として説明した構成要素は、必要に応じてIPD(インテリジェントパワーデバイス;自己保護機能付きのFETで構成されたパワースイッチ)で置き換えても良い。また、マイコン間の通信をCAN通信として説明したが、これに限定されず、他の通信プロトコル手段を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 昇降圧コンバータ(電圧変換器)
2,3,10,17,23,29〜32 マイコン
4a,4b,15a,15b 負荷
5a,5b,8,12,16a,16b FET
6,14ヒューズ
7,22,28,35〜40 電気接続箱
9 48V蓄電池(高圧側蓄電池)
11 モータ/ジェネレータ(発電機)
13 12V蓄電池(低圧側蓄電池)
20,21,25,26スイッチ
33 CAN送受信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12