特許第6108375号(P6108375)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6108375
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170327BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
   A63F7/02 304D
   A63F7/02 332A
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-23724(P2012-23724)
(22)【出願日】2012年2月7日
(65)【公開番号】特開2013-158516(P2013-158516A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2015年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 修誠
【審査官】 小林 英司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−217960(JP,A)
【文献】 特開2004−016722(JP,A)
【文献】 特開2007−000318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に遊技領域が形成され、前記遊技領域で実行される遊技の結果に応じて遊技媒体が払い出される遊技機であって、
前記遊技の結果に応じて払い出された遊技媒体の数量をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量が、所定値以上であるか否かを判断する判断手段と、
前記筐体に設置され、少なくとも前記筐体の外側領域で動作可能な可動部材と、
前記判断手段によって前記所定値以上であると判断された場合に、前記可動部材を動作させる可動部材制御手段と
を備え、
前記可動部材は、前記筐体の上端部において左右方向に一列で並び、且つ前記筐体の外側領域に向けて上方に突出する位置と、前記筐体の内部領域に退入する位置とに夫々移動可能な複数の筒状の可動体からなり、
前記複数の可動体は、前記筐体の外側領域に向けて上方に突出された場合の突出高さが互いに異なり、且つ前記突出高さに応じて異なる配色がなされた複数パターンの前記可動体で構成され、更に前記突出高さが大きい前記可動体であるほど前記複数の可動体のうちで前記左右方向の中央側に配置され、
前記可動部材制御手段は
記判断手段によって前記所定値以上であると判断された場合に、前記複数の可動体の少なくとも一つを、前記筐体の内部領域から前記筐体の外側領域に向けて上方に突出させ
更に、前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量に応じて段階的に定められた複数の動作パターンのいずれかに基づいて、前記可動部材を動作させることによって、前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量が多いほど、前記筐体の外側領域に向けて上方に突出する前記可動体の数量を増加させ、且つ前記突出高さがより大きい前記可動体を前記筐体の外側領域に向けて上方に突出させる
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記可動部材制御手段は、前記判断手段によって前記所定値未満であると判断された場合に、前記可動部材を初期状態に戻すことによって、前記複数の可動体の全てを前記筐体の内部領域に退入させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記複数の可動体の各々は、透光性を有する樹脂材料で形成され、且つ内部に電飾部材が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記可動部材制御手段は、所定の終了タイミングで、前記可動部材を初期状態に戻すことによって、前記複数の可動体の全てを前記筐体の内部領域に退入させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やパチスロ機等の遊技機に関する。
【0002】
従来、パチンコ機やパチスロ機等の遊技機において、遊技者に現時点で所有している遊技媒体数(所謂、持球数)を報知することが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば封入式のパチンコ機では、内部に封入された遊技球が循環して使用されるため、遊技者は遊技球に直接触れることがない。特許文献1に開示の封入式遊技機によれば、封入式のパチンコ機等でも、遊技者は持球数を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−233635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般にホールでは、連続当たりによって遊技機から多量の遊技媒体が払い出されると、遊技機で保持できない過剰分の遊技媒体を、所謂ドル箱に入れて遊技島の近傍に積み上げることが行われている。これにより、遊技者が自身の持球数を容易に把握できると共に、積み上げられたドル箱によって遊技島に活気が溢れる。さらに、積み上げられたドル箱の数量によって、ホールの店員および第三者がどの遊技機にどれだけの出玉があるかを容易に判別できる。
【0005】
特許文献1に開示の封入式遊技機によれば、発光体群の表示態様によって、遊技者に自身の持球数を把握させることができる。しかしながら、封入式遊技機では遊技媒体の払い出しがないため、連続当たりが発生しても遊技島にはドル箱の積み上げが生じない。したがって、遊技島の活気が乏しくなると共に、ホールの店員および第三者が各遊技機の出玉状況を判別するのが困難となるおそれがあった。
【0006】
本発明は、遊技者以外の人間も出玉状況を容易に判別させることができ、且つ遊技島に活気を溢れさせることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る遊技機は、筐体内に遊技領域が形成され、前記遊技領域で実行される遊技の結果に応じて遊技媒体が払い出される遊技機であって、前記遊技の結果に応じて払い出された遊技媒体の数量をカウントするカウント手段と、前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量が、所定値以上であるか否かを判断する判断手段と、前記筐体に設置され、少なくとも前記筐体の外側領域で動作可能な可動部材と、前記判断手段によって前記所定値以上であると判断された場合に、前記可動部材を動作させる可動部材制御手段とを備え、前記可動部材は、前記筐体の上端部において左右方向に一列で並び、且つ前記筐体の外側領域に向けて上方に突出する位置と、前記筐体の内部領域に退入する位置とに夫々移動可能な複数の筒状の可動体からなり、前記複数の可動体は、前記筐体の外側領域に向けて上方に突出された場合の突出高さが互いに異なり、且つ前記突出高さに応じて異なる配色がなされた複数パターンの前記可動体で構成され、更に前記突出高さが大きい前記可動体であるほど前記複数の可動体のうちで前記左右方向の中央側に配置され、前記可動部材制御手段は、前記判断手段によって前記所定値以上であると判断された場合に、前記複数の可動体の少なくとも一つを、前記筐体の内部領域から前記筐体の外側領域に向けて上方に突出させ、更に、前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量に応じて段階的に定められた複数の動作パターンのいずれかに基づいて、前記可動部材を動作させることによって、前記カウント手段によってカウントされた前記遊技媒体の数量が多いほど、前記筐体の外側領域に向けて上方に突出する前記可動体の数量を増加させ、且つ前記突出高さがより大きい前記可動体を前記筐体の外側領域に向けて上方に突出させる
【0008】
上記構成によれば、遊技の結果に応じて払い出された遊技媒体の数量(獲得球数)が所定値以上になると、可動部材が筐体の外側領域で動作する。したがって、可動部材の動作によって、獲得球数が所定値以上になったことを、遊技者のみならずホールの店員および第三者が把握できる。ひいては、遊技者以外の人間も出玉状況を容易に判別させることができ、且つ遊技島に活気を溢れさせることができる。可動部材の動作パターンによって、遊技者のみならずホールの店員および第三者が、より正確な獲得球数を把握できる。
【0009】
前記遊技機において、前記可動部材制御手段は、前記判断手段によって前記所定値未満であると判断された場合に、前記可動部材を初期状態に戻すことによって、前記複数の可動体の全てを前記筐体の内部領域に退入させてもよい。この場合、可動部材が初期状態に戻ることによって、獲得球数が所定値未満になったことを、遊技者のみならずホールの店員および第三者が把握できる。
【0010】
前記遊技機において、前記複数の可動体の各々は、透光性を有する樹脂材料で形成され、且つ内部に電飾部材が配設されていてもよい。
【0011】
前記遊技機において、前記可動部材制御手段は、所定の終了タイミングで、前記可動部材を初期状態に戻すことによって、前記複数の可動体の全てを前記筐体の内部領域に退入させてもよい。この場合、可動部材が初期状態に戻ることによって、所定の終了タイミングであることを、遊技者のみならずホールの店員および第三者が把握できる。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】パチンコ機1の正面図である。
図2】パチンコ機1の斜視図である。
図3】パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図4】第一実施形態に係る可動部材制御処理のフローチャートである。
図5】パチンコ機1の正面側から見た、可動部材10の動作を示す説明図である。
図6】パチンコ機1の側面側から見た、可動部材10の動作を示す説明図である。
図7】第二実施形態に係る可動部材制御処理のフローチャートである。
図8】第二実施形態に係る可動部材制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を具体化した実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0015】
本発明の第一実施形態について説明する。本実施形態のパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下説明において、図1の紙面手前側、紙面奥行き側を、夫々、パチンコ機1の前面側、背面側とする。本実施形態に示すパチンコ機1は、所定数の遊技球を筐体内部に封入して循環させる封入式遊技機である。
【0016】
図1および図2を参照して、パチンコ機1の概略構成を説明する。パチンコ機1は、例えば外枠5、中枠11、前枠12、表枠13等からなる筐体を備える。外枠5は、正面視で縦長略長方形状をなす枠体であり、パチンコ機1の土台を形成する。中枠11は、外枠5の遊技者に対向する前面側に設けられ、外枠5に対して開閉可能に軸支されている。中枠11の前面の上半分には、正面視正方形状の遊技盤2が設置され、その前面側に表枠13が開閉可能に設けられている。
【0017】
表枠13の略中央には、遊技盤2の前面に対向して配置される略円形のガラス窓19が設けられている。表枠13におけるガラス窓19の左右両側には、装飾ランプ47が各々設けられている。表枠13におけるガラス窓19の上側は、前方に若干突出しており、その突出部の上面に、後述の可動部材10が設けられている。表枠13の右上及び左上のコーナ部分には、スピーカ48が各々設けられている。表枠13の下方には、正面視で横長長方形状の前枠12が、中枠11に対して開閉可能に設けられている。前枠12の右下部分には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。
【0018】
さらに、前枠12の中央部には、遊技者が各種操作を行うための操作ユニット30が設けられている。操作ユニット30では、前方に向けて略直方体状に突出する操作台31の上面側に、タッチパネル32が設けられている。タッチパネル32は、例えば、遊技者が使用可能な遊技球の数量(持球数)、後述のカードユニット9に挿入された現金の残高情報、景品と交換せずに遊技店側に貯蓄した遊技球の数量(貯玉数)、後述する獲得球数など、各種の遊技情報を表示可能である。したがって、実際の遊技球の払い出しがなくても、遊技者はタッチパネル32を参照して持球数などを常時確認できる。
【0019】
遊技盤2の前面には、発射ハンドル7によって打ち出された遊技球が流下する略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成される演出表示装置28が配設されている。演出表示装置28は、動画、メッセージ等の様々な映像を表示可能な表示面を有する。特に、演出表示装置28は、大当たり判定の結果を報知するためのデモ図柄を表示する。パチンコ機1は、複数(例えば、3つ)のデモ図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組合せを確定表示させる報知演出を実行することで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
【0020】
演出表示装置28の下方には、始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に遊技球が入賞すると、大当たり判定が実行される。始動入賞口14の下方には、大入賞口15が設けられている。大当たり判定の結果が大当たりである場合、大入賞口15が開放され、遊技球が入賞可能となる。始動入賞口14および大入賞口15のいずれかに遊技球が入賞すると、所定数の遊技球(賞球)が付与される。本実施形態では、パチンコ機1から遊技球自体の払い出しは行われないため、付与された賞球はタッチパネル32に表示される持球数(クレジット数ともいう)に加算される。
【0021】
遊技領域4の右斜め下部には、図柄表示部29が設けられている。図柄表示部29は、特別図柄の変動表示によって大当たり判定の結果を表示する特別図柄表示部や、特別図柄作動保留球数を表示する特別図柄記憶数表示部などを含む。特別図柄作動保留球数は、始動入賞口14に入賞し、且つ特別図柄表示部に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。
【0022】
パチンコ機1の筐体には、その外側領域で動作可能な可動部材10が設置されている。可動部材10は、縦長の円筒体である複数(本実施形態では7つ)の可動体10A、10B、10C、10Dを有する。表枠13におけるガラス窓19の上側に設けられた突出部の上面には、各可動体10A〜10Dに対応する複数の貫通穴が設けられている。各可動体10A〜10Dは、対応する貫通穴を介して、表枠13の突出部上面の上側(つまり、筐体の外部領域)に進出可能であり、また表枠13の突出部上面の下側(つまり、筐体の内部領域)に退入可能である。
【0023】
第四可動体10Dは、表枠13の左右方向中央部に1つだけ配置されている。第三可動体10Cは、第四可動体10Dを挟んで左右対称をなすように、第四可動体10Dの左右両側に一対(つまり、2つ)で設けられる。第二可動体10Bは、第四可動体10Dを挟んで左右対称をなすように、一対の第三可動体10Cからみて第四可動体10Dとは反対側に一対(つまり、2つ)で設けられる。第一可動体10Aは、第四可動体10Dを挟んで左右対称をなすように、一対の第二可動体10Bからみて第四可動体10Dとは反対側に一対(つまり、2つ)で設けられる。
【0024】
第四可動体10Dは、全ての可動体10A〜10Dのなかで最も軸線方向長さ(つまり、高さ)が大きく、一例として60cm程度である。第三可動体10Cは、全ての可動体10A〜10Dのなかで2番目に高さが大きく、一例として第四可動体10Dに対して3/4程度(45cm)である。第二可動体10Bは、全ての可動体10A〜10Dのなかで3番目に高さが大きく、一例として第四可動体10Dに対して1/2程度(30cm)である。第一可動体10Aは、全ての可動体10A〜10Dのなかで最も高さが小さく、一例として第四可動体10Dに対して1/4程度(15cm)である。
【0025】
上記のような位置関係および高さ関係によって、各可動体10A〜10Dが全て筐体外に進出した状態では、可動部材10が正面視で左右対称な山形状をなす(図1および図2参照)。なお、図示しないが、各可動体10A〜10Dには異なる配色がなされており、例えば第一可動体10Aは「青」、第二可動体10Bは「赤」、第三可動体10Cは「緑」、第四可動体10Dは「金」である。また、各可動体10A〜10Dは、透光性を有する樹脂材料で形成され、その内部に電飾ランプ(図示外)が配設されている。
【0026】
表枠13の背面側には、各可動体10A〜10Dの下端部にそれぞれ接続された、複数(本実施形態では7つ)の可動体モータ49(図3参照)が設けられている。各可動体モータ49を駆動することで、対応する可動体10A〜10Dを選択的に上下動させることができる。なお、可動部材10の初期状態では、各可動体モータ49は全ての可動体10A〜10Dを下側に移動(つまり、筐体内に退入)させるため、パチンコ機1の外観上、いずれの可動体10A〜10Dも目視できない。
【0027】
パチンコ機1には、カードユニット9が併設されている。カードユニット9には、カード挿入口91、現金投入口92、残高表示部93、球貸しボタン94、返却ボタン95などが設けられている。カード挿入口91には、遊技者が所有するカードCを挿脱可能である。本実施形態のカードCは、遊技者またはカードに固有の識別情報を記憶したICカードである。現金投入口92には、遊技者が遊技球の払い出し(球貸し)を受ける際の対価となる現金を投入可能である。残高表示部93は、現金投入口92に投入された現金のうちで、遊技者が遊技球の払い出し(球貸し)を受けるために支払うことができる残高情報が表示される。
【0028】
球貸しボタン94は、遊技球の払い出し(球貸し)を受ける際に、遊技者が押下するためのボタンである。具体的には、球貸しボタン94が押下されると、残高表示部93に表示されている残高情報から所定金額(例えば、500円)が減算されて、所定数(例えば、125個)の遊技球がパチンコ機1に供給される。返却ボタン95は、カード挿入口91に挿入されたカードCの返却を受ける際に、遊技者が押下するためのボタンである。
【0029】
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。図3に示すように、制御部40は、各種の演出処理を行うCPU41と、データを一時的に記憶するRAM42と、制御プログラム等を記憶したROM43と、大当たり判定を行うための大当たり判定用乱数を含む、各種乱数を発生させるための乱数発生部44と、パチンコ機1に設けられた各種機器と電気的に接続するためのインターフェイス回路群45と、外部機器と接続するための外部インターフェイス46とが設けられている。
【0030】
インターフェイス回路群45には、発射ハンドル7、タッチパネル32、演出表示装置28、図柄表示部29、装飾ランプ47、スピーカ48、発射モータ54、大入賞口ソレノイド55、複数の可動体モータ49、発射球検出センサ51、入賞球検出センサ52、ファール球検出センサ53などが、それぞれ接続されている。CPU41は、インターフェイス回路群45を介してデータや信号(コマンド)を送受信して、これらの機器を駆動制御する。
【0031】
発射モータ54は、発射ハンドル7の操作に応じて、発射位置の遊技球を遊技領域4に向けて打ち出す。大入賞口ソレノイド55は、大当たり判定によって大当たりであると判定された場合、大入賞口15を開放する。発射球検出センサ51は、遊技領域4に打ち出された遊技球を検出する。入賞球検出センサ52は、始動入賞口14や大入賞口15に入賞した遊技球を検出する。ファール球検出センサ53は、遊技領域4に到達せずに発射位置に戻って来た遊技球(ファール球)を検出する。
【0032】
外部インターフェイス46には、カードユニット9が接続されている。CPU41は、外部インターフェイス46を介して、カードユニット9とデータや信号(コマンド)を送受信する。なお、カードユニット9は、CPU、ROM、RAMなどが設けられた制御基板を備えた公知のカードユニットと同様の構成であるため、説明は省略する。
【0033】
以下では、パチンコ機1で実行される処理動作のうち、可動部材10の動作制御に関する処理(可動部材制御処理)について説明する。可動部材制御処理は、パチンコ機1の電源が投入されると、ROM43に記憶されている制御プログラムに基づいて、CPU41によって実行される。以下の説明では、ステップを「S」と表記する。
【0034】
図4に示すように、第一実施形態に係る可動部材制御処理では、カードCの挿入ありか否かが判定される(S1)。カードユニット9では、カード挿入口91にカードCが挿入されると、パチンコ機1に所定の信号が送信される。CPU41は、この所定の信号が受信されると、カードCの挿入ありと判定する(S1:YES)。この場合、RAM41に記憶されている変数kが「0」に初期化される(S3)。変数kは、カードユニット9へのカードCの挿入時(言い換えると、カードCを所有する遊技者が遊技を開始した時点)から起算した、遊技者が現在までにパチンコ機1で獲得した遊技球の数量(獲得球数)を示す。
【0035】
S3の実行後、変数kが「5000」以上であるか否かが判定される(S5)。変数kが「5000」未満である場合(S5:NO)、可動部材10は先述の初期状態にセットされる(S7)。具体的には、全ての可動体10A〜10Dの動作状態を「OFF」にセットすることで、全ての可動体10A〜10Dを下側に移動(つまり、筐体内に退入)させる。一方、変数kが「5000」以上である場合(S5:YES)、第一可動体10Aの動作状態が「ON」にセットされる(S9)。これにより、一対の第一可動体10Aが上側に移動して、パチンコ機1の筐体外に進出する。さらに、各第一可動体10Aに内蔵されている発光ランプが、点灯または点滅するように制御される。
【0036】
S9の実行後、変数kが「10000」以上であるか否かが判定される(S11)。変数kが「10000」以上である場合(S11:YES)、第二可動体10Bの動作状態が「ON」にセットされる(S13)。これにより、一対の第二可動体10Bが上側に移動して、パチンコ機1の筐体外に進出する。さらに、各第二可動体10Bに内蔵されている発光ランプが、点灯または点滅するように制御される。
【0037】
S13の実行後、変数kが「30000」以上であるか否かが判定される(S15)。変数kが「30000」以上である場合(S15:YES)、第三可動体10Cの動作状態が「ON」にセットされる(S17)。これにより、一対の第三可動体10Cが上側に移動して、パチンコ機1の筐体外に進出する。さらに、各第三可動体10Cに内蔵されている発光ランプが、点灯または点滅するように制御される。
【0038】
S15の実行後、変数kが「50000」以上であるか否かが判定される(S19)。変数kが「50000」以上である場合(S19:YES)、第四可動体10Dの動作状態が「ON」にセットされる(S21)。これにより、中央の第四可動体10Dが上側に移動して、パチンコ機1の筐体外に進出する。さらに、第四可動体10Dに内蔵されている発光ランプが、点灯または点滅するように制御される。
【0039】
S7またはS21の実行後、賞球の払い出しありか否かが判定される(S23)。先述したように、始動入賞口14および大入賞口15のいずれかへの入賞に基づいて賞球が付与された場合、CPU41は賞球の払い出しありと判定する(S23:YES)。この場合、入賞時に付与された賞球数が、変数kに加算される(S25)。これにより、カードCが挿入された時点から起算して、現時点までに獲得された賞球の累計数が変数kにセットされる。
【0040】
なお、S11で変数kが「10000」未満であると判定された場合(S11:NO)、S15で変数kが「30000」未満であると判定された場合(S15:NO)、および、S19で変数kが「50000」未満であると判定された場合(S19:NO)、いずれも処理はS23に進む。これにより、獲得球数(変数k)に応じて、各可動体10A〜10Dが選択的に動作する。
【0041】
S25の実行後、または賞球の払い出しがない場合(S23:NO)、カードCの排出ありか否かが判定される(S27)。カードユニット9では、返却ボタン95がおされると、カード挿入口91からカードCが排出されるとともに、パチンコ機1に所定の信号が送信される。CPU41は、この所定の信号が受信されると、カードCの排出ありと判定する(S27:YES)。この場合、カードCを所有する遊技者が遊技を終了したとみなされるから、処理はS1に戻る。カードCの挿入がない場合も(S1:NO)、処理はS1に戻る。
【0042】
なお、カードCの排出がない場合(S27:NO)、処理はS5に戻る。これにより、カードCが排出されるまで(言い換えると、カードCを所有する遊技者が遊技を終了するまで)、S5〜S27が繰り返し実行される。
【0043】
図5および図6を参照して、可動部材10の動作態様を具体的に説明する。図5および図6では、説明の便宜のために、各可動体10A〜10Dの配色の相違を、ハッチングによって区別している。
【0044】
図5および図6に示すように、カードCの挿入時は(S1:YES)、まだパチンコ機1で遊技が開始されていないため、獲得球数(変数k)は「0」である。したがって、可動部材10は初期状態であり(S5:NO、S7)、パチンコ機1の外観上、いずれの可動体10A〜10Dも目視できない。一方、パチンコ機1で遊技が開始されると、始動入賞口14および大入賞口15のいずれかへの入賞によって、獲得球数が増加する(S23:YES、S25)。獲得球数が5000発以上になると、一対の第一可動体10Aが上側に移動して(S5:YES、S9)、第一可動体10Aが目視可能となる。
【0045】
さらに、獲得球数が10000発以上になると、一対の第二可動体10Bが上側に移動して(S11:YES、S13)、第一可動体10Aと第二可動体10Bとが目視可能となる。獲得球数が30000発以上になると、一対の第三可動体10Cが上側に移動して(S15:YES、S17)、第一可動体10A、第二可動体10B、および第三可動体10Cが目視可能となる。さらに、獲得球数が50000発以上になると、中央の第四可動体10Dが上側に移動して(S19:YES、S21)、各可動体10A〜10Dの全てが目視可能となる。
【0046】
なお、カードCの排出後(S27:YES)、別の遊技者がカードCを挿入して遊技を開始すると(S1:YES)、可動部材10は初期状態に戻される(S5:NO、S7)。つまり、前の遊技者が筐体外に進出させた各可動体10A〜10Dが全て筐体内に退入されるため、新たな遊技者は各可動体10A〜10Dを目視できない状態から遊技を開始できる。
【0047】
このように、各可動体10A〜10Dの動作態様によって、遊技者のみならずホール店員や第三者も、パチンコ機1での獲得球数(出玉状況)を把握することができる。特に、各可動体10A〜10Dは、それぞれ異なる色で配色されていることに加えて、筐体外に進出した時の高さも異なる。そのため、可動部材10の獲得球数に応じた動作パターンの差異が明確となり、各動作パターンによって獲得球数を容易に判別できる。さらに、パチンコ機1の獲得球数が多量であればあるほど、目視可能な各可動体10A〜10Dの数量が多くなり、しかもより高さのある可動体10A〜10Dが筐体外に進出する。そのため、パチンコ機1の出玉が良好であることを周囲に強く印象付けることができ、パチンコ機1が設置された遊技島全体に活況をもたすことができる。
【0048】
ところで、各可動体10A〜10Cは左右方向に一列に並んで配置されているため、パチンコ機1を真横から目視した場合には、各可動体10A〜10Cが一列に重なることになる(図6参照)。本実施形態では、可動体10A〜10Dは異なる配色および高さであることに加えて、左右方向の中央寄りに存在するものほど高さが大きい。そのため、図6に示すように、パチンコ機1を真横から目視した場合には、可動体10A〜10Dのうちで筐体外に進出しているものの配色が上下方向に並ぶ。
【0049】
したがって、パチンコ機1の獲得球数が、筐体外に進出する可動体10A〜10Dによってバロメータ状に表示されるため、例えば遊技島の端側からパチンコ機1を目視するホール店員や第三者も、パチンコ機1の獲得球数を容易に把握できる。さらに、第一〜第三可動体10A〜10Cは、中央の第四可動体10Dを挟んで左右対称に一対で設けられている。これにより、パチンコ機1を右側および左側のいずれから目視した場合でも、可動体10A〜10Dの動作パターンを正確に目視できる。
【0050】
以上説明したように、第一実施形態のパチンコ機1では、遊技の結果に応じて払い出された遊技球の数量(獲得球数)が所定値(例えば、5000発)以上になると、可動部材10が筐体の外側領域で動作する。したがって、可動部材10の動作によって、獲得球数が所定値以上になったことを、遊技者のみならずホールの店員および第三者が把握できる。ひいては、遊技者以外の人間も出玉状況を容易に判別させることができ、且つ遊技島に活気を溢れさせることができる。また、獲得球数に応じて段階的に定められた複数の動作パターンによって、遊技者のみならずホールの店員および第三者が、より正確な獲得球数を把握できる。
【0051】
本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、可動部材制御処理の詳細が、第一実施形態(図4参照)と異なる。以下では、第一実施形態と異なる点のみを説明する。
【0052】
図7および図8に示すように、第二実施形態に係る可動部材制御処理では、第一実施形態のS1〜S7と同様に、まずカードCの挿入ありか否かが判定される(S101)。カードCの挿入がある場合(S101:YES)、変数kが「0」に初期化される(S103)。S103の実行後、変数kが「5000」以上であるか否かが判定される(S105)。変数kが「5000」未満である場合(S105:NO)、可動部材10は初期状態にセットされる(S107)。
【0053】
一方、変数kが「5000」以上である場合(S105:YES)、変数kが「10000」以上であるか否かが判定される(S109)。変数kが「10000」未満である場合(S109:NO)、第一可動体10Aの動作状態のみが「ON」にセットされる(S111)。言い換えると、第二〜第四可動体10B〜10Dの動作状態は、「OFF」にセットされる。これにより、第一可動体10Aのみが、パチンコ機1の筐体外に進出する。
【0054】
変数kが「10000」以上である場合(S109:YES)、変数kが「30000」以上であるか否かが判定される(S113)。変数kが「30000」未満である場合(S113:NO)、第一可動体10Aおよび第二可動体10Bの動作状態のみが「ON」にセットされる(S115)。言い換えると、第三可動体10Cおよび第四可動体10Dの動作状態は、「OFF」にセットされる。これにより、第一可動体10Aおよび第二可動体10Bのみが、パチンコ機1の筐体外に進出する。
【0055】
変数kが「30000」以上である場合(S113:YES)、変数kが「50000」以上であるか否かが判定される(S117)。変数kが「50000」未満である場合(S117:NO)、第一〜第三可動体10A〜10Cの動作状態のみが「ON」にセットされる(S119)。言い換えると、第四可動体10Dの動作状態は、「OFF」にセットされる。これにより、第一〜第三可動体10A〜10Cのみが、パチンコ機1の筐体外に進出する。一方、変数kが「50000」以上である場合(S117:YES)、全ての可動体10A〜10Dの動作状態が「ON」にセットされる(S121)。これにより、全ての可動体10A〜10Dが、パチンコ機1の筐体外に進出する。
【0056】
S107、S111、S115、S119、S121のいずれの実行後、遊技球の発射ありか否かが判定される(S123)。先述した発射球検出センサ51によって、遊技領域4に打ち出された遊技球が検出された場合、CPU41は遊技球の発射ありと判定する(S123:YES)。この場合、変数kから、打ち出された遊技球の数量である「1」が減算される(S125)。
【0057】
S125の実行後、または、遊技球の発射がない場合(S123:NO)、上記実施形態のステップS23、S25と同様の処理が実行される。すなわち、賞球の払い出しありか否かが判定される(S127)。賞球の払い出しがある場合(S127:YES)、入賞時に付与された賞球が、変数kに加算される(S129)。これにより、カードCが挿入された時点から起算して、実際の遊技に使用された遊技球の数量分を除いて、現時点までに獲得された賞球の累計数が変数kにセットされる。これにより、獲得球数(変数k)に応じて、各可動体10A〜10Dが選択的に動作する。
【0058】
特に、本実施形態では、遊技球の打ち出したにも関わらず入賞しない場合には、獲得球数(変数k)が減少する(S125)。そのため、例えば獲得球数(変数k)が「50000」以上から「50000」未満に変化すると、第四可動体10Dの動作状態は「OFF」にセットされる(S117:NO、S119)。この場合、第四可動体10Dが筐体内に退入して、第一〜第三可動体10A〜10Cのみが目視可能となる。同様に、獲得球数(変数k)が「5000」以上から「5000」未満に変化すると、全ての可動体10A〜10Dの動作状態は「OFF」にセットされる(S105:NO、S107)。この場合、第一可動体10Aが筐体内に退入して、全ての可動体10A〜10Dが目視不能となる。
【0059】
S129の実行後、または、賞球の払い出しがない場合(S127:NO)、図柄表示部29で特別図柄が変動中であるか否かが判定される(S131)。特別図柄が変動中でない場合(S131:NO)、パチンコ機1は遊技が行われていない待機状態にあるとみなされるため、可動部材10によって所定の待機演出が実行される(S133)。例えば、所定の待機演出では、各可動体10A〜10Dのうちで筐体外に進出しているものが、ランダムまたは規則的に僅かに上下動する(つまり、上下に振動する)。これにより、パチンコ機1が待機状態であることを、遊技者のみならずホール店員や第三者も把握可能となる。
【0060】
S133の実行後、または、特別図柄が変動中である場合(S131:YES)、上記実施形態のS27と同様に、カードCの排出ありか否かが判定される(S135)。カードCの排出がある場合(S135:YES)、可動部材10は初期状態にセットされる(S137)。これにより、パチンコ機1での遊技が終了されると、遊技者が筐体外に進出させた各可動体10A〜10Dが筐体内に退入されるため、遊技が行われていないにも関わらず各可動体10A〜10Dが筐体外に進出した状態が続くことを防止できる。S137の実行後、処理はS101に戻る。
【0061】
なお、カードCの挿入がない場合には(S101:NO)、可動部材10によって所定の客待ち演出が実行される(S139)。例えば、所定の客待ち演出では、各可動体10A〜10Dの全てがランダムまたは規則的に上下動する。これにより、パチンコ機1が客待ち状態であることを、遊技者のみならずホール店員や第三者も把握可能となる。S139の実行後、処理はS101に戻る。また、カードCの排出がない場合(S135:NO)、処理はS105に戻る。これにより、カードCが排出されるまで、S105〜S137が繰り返し実行される。
【0062】
以上説明したように、第二実施形態のパチンコ機1では、第一実施形態と同様に、可動部材10の動作によって、遊技者以外の人間も出玉状況を容易に判別させることができ、且つ遊技島に活気を溢れさせることができる。また、獲得球数に応じて段階的に定められた複数の動作パターンによって、遊技者のみならずホールの店員および第三者が、より正確な獲得球数を把握できる。さらに、獲得球数が所定値未満になったり、所定の終了タイミング(例えば、カードCの排出)が生じたりすると、可動部材10が初期状態に戻される。これにより、獲得球数が所定値未満になったことや、所定の終了タイミングであることを、遊技者のみならずホールの店員および第三者が把握できる。
【0063】
上記実施形態において、パチンコ機1が本発明の「遊技機」に相当する。第一実施形態において、S25を実行するCPU41が、本発明の「カウント手段」に相当する。S5、S11、S15、S19を実行するCPU41が、本発明の「判断手段」に相当する。S7、S9、S13、S17、S21を実行するCPU41が、本発明の「可動部材制御手段」に相当する。第二実施形態において、S129を実行するCPU41が、本発明の「カウント手段」に相当する。S105、S109、S113、S117を実行するCPU41が、本発明の「判断手段」に相当する。S107、S111、S115、S119、S121を実行するCPU41が、本発明の「可動部材制御手段」に相当する。
【0064】
本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上記実施形態では、本発明を封入式のパチンコ機1に適用した場合を例示したが、非封入式のパチンコ機や、封入式または非封入式のパチスロ機に適用してもよい。
【0065】
また、CPU41は、可動部材10の動作と連動して、筐体に設けられた演出装置(装飾ランプ47やスピーカ48など)を駆動してもよい。この場合、可動部材10の動作態様が、音声や電飾等によって装飾および強調されるので、遊技者のみならずホールの店員および第三者の関心を惹くことができる。
【0066】
また、上記実施形態では、各可動体10A〜10Dの動作状態が「ON」にセットされると、各可動体10A〜10Dは筐体外に進出して、その進出した状態が維持されるが、可動部材10の動作態様はこれに限定されない。例えば、可動部材10が獲得球数に応じて動作する時には、各可動体10A〜10Dの動作状態が「ON」にセットされて筐体外に進出したのち、さらに動作状態が「OFF」に設定されて初期状態に復帰してもよい。
【0067】
この場合、獲得球数(変数k)が所定数(上記実施形態では、5000、10000、30000、50000)に達したタイミングでのみ、各可動体10A〜10Dが一時的に筐体外に進出する。これと併せて、獲得球数(変数k)が所定数に達していないタイミングでは、可動部材10がパチンコ機1の通常演出と連動して、他の演出動作を実行してもよい。
【0068】
なお、可動部材10は、上記実施形態に例示したものに限定されず、少なくともパチンコ機1の筐体の外側領域で動作可能であればよい。例えば、可動部材10は、キャラクタを模した可動式役物などでもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 パチンコ機
4 遊技領域
10 可動部材
41 CPU
47 装飾ランプ
48 スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8