特許第6108488号(P6108488)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6108488
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】回転駆動装置
(51)【国際特許分類】
   F03G 3/00 20060101AFI20170327BHJP
【FI】
   F03G3/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-82295(P2015-82295)
(22)【出願日】2015年4月14日
(65)【公開番号】特開2015-222072(P2015-222072A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2016年5月9日
(31)【優先権主張番号】特願2014-92166(P2014-92166)
(32)【優先日】2014年4月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591077461
【氏名又は名称】株式会社リード
(74)【代理人】
【識別番号】100098741
【弁理士】
【氏名又は名称】武蔵 武
(72)【発明者】
【氏名】石田 晶二
【審査官】 佐藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−278644(JP,A)
【文献】 特開平11−093825(JP,A)
【文献】 特開2013−040595(JP,A)
【文献】 特開2001−248536(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0037352(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102900636(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101197528(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 3/00
F03G 7/00
F03G 7/10
DWPI(Thomson Innovation)
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直面内で点Oを中心に回転可能な回転体と、
その回転体の回転状態を検知し得る回転検知手段と、
前記回転体に取り付けられたX個(Xは2以上の整数)の回転重錘装置と、
前記回転体の回転で発電する発電装置と、を有し、
前記回転重錘装置は、
前記回転体に対し前記点Oを中心とするほぼX点対称の位置に回転可能に軸着された回転アームと、
その回転アームを前記回転体と同じ回転速度で反対回りに回転させるモーターと、
前記回転アームの自由端側に設けた重錘と、を備えており、
全ての回転重錘装置は、全ての回転アームが同じ側の横を向くように前記モーターで制御されるものであり、全ての回転アームの自由端側に設けた全ての重錘の前記点Oを中心とする重量バランスによって前記回転体を回転させるようにしたことを特徴とする回転駆動装置。
【請求項2】
前記モーターは、前記回転体が時計回りに回転する方向に立って見たとき、前記重錘が常にほぼ三時の方向に向くように前記回転アームを制御するものであることを特徴とする請求項1記載の回転駆動装置。
【請求項3】
前記モーターの原動軸と前記回転アームは、歯車伝動機構を介して連結されており、その歯車伝動機構の減速比を大きくして回転アーム側からモーターの原動軸に逆伝動されないようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転駆動装置。
【請求項4】
前記発電装置により発電された電気をバッテリーに蓄電し、そのバッテリーの電気を前記モーターに供給するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の回転駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点Oを中心に回転可能な回転体の、その点Oを中心とする重量バランスによって連続回転させ得る回転駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
垂直面内で中心軸を中心に回転可能な円形の回転板と、その回転板の周縁に対し前記中心軸を中心とする32点対称の位置に回転可能に取り付けられた32個の重り吊り棒と、その重り吊り棒の自由端側に取り付けられた重りと、を有し、回転板の回転に伴って配置が変わる重りの重量バランスによってさらに回転板を回転させるようにした回転駆動装置が、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−342878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の回転駆動装置は、重りの自重で重り吊り棒が倒れて重量バランスが変わるようになっている。したがって、重り吊り棒が倒れたときの重りの反動が回転板に作用するため、回転板の円滑な回転が阻害され、惹いてはそのような回転板の回転の乱れがエネルギーロスにつながるおそれがあった。また、重り吊り棒が倒れて停止するとき、部材同士の衝突音が周期的に発生するため、静粛性にも欠ける問題もあった。
【0005】
本発明は上記に鑑みなされたもので、重量バランスの変化によって回転体を回転させる回転駆動装置について、回転体の回転を効率的に且つ衝突音的な騒音を殆ど生じさせずに行わせ得るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため本発明は、
垂直面内で点Oを中心に回転可能な回転体と、
その回転体の回転状態を検知し得る回転検知手段と、
前記回転体に取り付けられたX個(Xは2以上の整数)の回転重錘装置と、
前記回転体の回転で発電する発電装置と、を有し、
前記回転重錘装置は、
前記回転体に対し前記点Oを中心とするほぼX点対称の位置に回転可能に軸着された回転アームと、
その回転アームを前記回転体と同じ回転速度で反対回りに回転させるモーターと、
前記回転アームの自由端側に設けた重錘と、を備えており、
全ての回転重錘装置は、全ての回転アームが同じ側の横を向くように前記モーターで制御されるものであり、全ての回転アームの自由端側に設けた全ての重錘の前記点Oを中心とする重量バランスによって前記回転体を回転させるようにした回転駆動装置を提供する。
なお、ここで、点Oを中心とするほぼX点対称の位置に回転可能に軸着された回転アームとは、点Oのまわりにほぼ(360゜/X)゜間隔に設けた軸によって回転アームが回転可能に支持されていることをいう。
【0007】
また、請求項2に記載したように、前記モーターは、前記回転体が時計回りに回転する方向に立って見たとき、前記重錘が常にほぼ三時の方向に向くように前記回転アームを制御するものである請求項1記載の回転駆動装置を提供する。
【0008】
また、請求項3に記載したように、前記モーターの原動軸と前記回転アームは、歯車伝動機構を介して連結されており、その歯車伝動機構の減速比を大きくして回転アーム側からモーターの原動軸に逆伝動されないようになっている請求項1又は2に記載の回転駆動装置を提供する。
【0009】
また、請求項4に記載したように、前記発電装置により発電された電気をバッテリーに蓄電し、そのバッテリーの電気を前記モーターに供給するようにした請求項1〜3の何れか1項に記載の回転駆動装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の回転駆動装置は、点Oを中心とするほぼX点対称の位置に配設された回転アームを回転体の回転方向とは逆向きに同期的に回転させるようにしたため、全ての回転アームの姿勢が常に同じ側の横を向く。したがって回転アームの自由端側に設けた重錘は、回転アームの回転中心に対して常に同じ側の横の位置にあるため、回転体の点Oを中心とする全体の重量バランスは、常に一方に偏った状態になる。この一方に偏った重量バランスにより回転体が点Oを中心に回転する。しかも、重錘の移動は、回転体の回転に同調しているため、重量バランスの変化に起伏が無く円滑であり、よって回転体の回転が効率的に行え、また、衝突音的な騒音も殆ど生じない。
【0011】
また、請求項2に記載の回転駆動装置のように、前記回転体が時計回りに回転する方向に立って見たとき、重錘が常にほぼ三時の方向に向くように回転アームを制御するようにすれば、重量バランスの左右の差を大きく設定することができるため、回転体を効率良く回転させることができる。
【0012】
また、請求項3に記載の回転駆動装置のように、モーターの原動軸と回転アームを減速比の大きい歯車伝動機構で連結し、そうして回転アーム側からモーターの原動軸に逆伝動されないようにすれば、例えば定期的な点検等のために回転体にブレーキを掛けて回転を止め、モーターへの通電を止めても回転アームはそのまま横向き姿勢を保つため、運転再開が容易である。
【0013】
また、請求項4に記載の回転駆動装置のように、発電装置により発電された電気をバッテリーに蓄電し、そのバッテリーの電気を前記モーターに供給するようにすれば、一定の条件下で回転体を回転させ続けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】回転体が時計回りに回転する方向から見た回転駆動装置の断面図である。
図2】回転駆動装置の中央縦断面図である。
図3図1の要部拡大図である。
図4図2の要部拡大図である。
図5】回転重錘装置を示す斜視図である。
図6図2のV部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
回転駆動装置1は、図1図2に示したように、固定的な装置基台2の上面に複数の軸受3,3,3で水平且つ回転自在に取り付けられた回転軸4と、中心の点Oに前記回転軸4を挿通してその回転軸4に固着することにより垂直面内で回転し得るようになっている回転体5と、その回転体5の回転状態を検知し得る回転検知手段6と、回転体5に対し前記点Oを中心とする六点対称の位置に取り付けられた六個の回転重錘装置7a〜7fと、回転体5の回転力で発電する発電装置8と、から概略構成される。
【0016】
[回転体]
前記回転体5は、回転軸4の軸方向に所定の間隔を離して固着された二枚の円板5a,5bと、その円板5a,5b同士の間隔を保つように円周位置に等間隔に取り付けられた六枚の周側板5c,5c…と、からなる。
【0017】
[回転検知手段]
前記回転検知手段6は、図2図6に示したように装置基台2の上面後方(図2において右端)に装着されており、その内部に前記回転軸4の後端部が挿通されている。そして、この回転軸4の回転状態(主として回転速度)を検知することにより、回転軸4と一体の回転体5の回転状態を検知し得る。
【0018】
実施形態の回転検知手段6は、制御モーター6aと、その制御モーター6aの出力軸と前記回転軸4とを連結する歯車伝動機構と、から概略構成されている。この歯車伝動機構は、制御モーター6aの出力軸に装着したウォーム6bと、回転軸4に装着したウォームホイール6cとの組合せ又は図示しないが平歯車同士の組み合わせであり、減速比を20:1〜10:1程度に大きくして回転軸4側から制御モーター6aの出力軸に容易には逆伝動されないようになっている。この回転検知手段6を使って回転体5の回転状態を検知する方法については後述する。
【0019】
[回転重錘装置]
前記回転重錘装置7a〜7fは、前記のように回転体5に対し点Oを中心とする六点対称の位置に六個取り付けられているが、全ての回転重錘装置7a〜7fは皆同一構成であるため、その構成の詳細を図3図5により一つの回転重錘装置7aについて説明する。
【0020】
図3図5に示したように回転重錘装置7aは、前記回転体5の円板5a,5b間に回転可能に支承された従動軸9と、その従動軸9に一体に取り付けられて円板5a,5b同士の間のスペースに回転可能に軸着された二枚一組の回転アーム10と、その回転アーム10を回転させるべく円板5aの前面に取り付けられたモーター11と、回転アーム10の自由端側に設けられた重錘12と、を備えている。
【0021】
前記モーター11の原動軸11aと回転アーム10は、歯車伝動機構を介して連結されている。この歯車伝動機構は、モーター11の原動軸11aに設けたウォーム13aと、回転アーム10と一体の従動軸9に設けたウォームホイール13bとの組み合わせであり、減速比を20:1程度に大きくして回転アーム10に大きな回転力を伝達し且つ回転アーム10側からの回転力がモーター11の原動軸11aに逆伝動されないようになっている。なお、図中符合14は、歯車伝動機構を覆うギヤボックスである。
【0022】
前記モーター11は、回転アーム10を、前記回転検知手段6で検知される回転体5の回転に同期させて反対回りに回転させるものであり、回転体5が時計回りに回転する方向に立って見た図1の状態で、前記重錘12が常に三時の方向に向くように回転アーム10を制御する。
【0023】
[発電装置]
前記発電装置8は、装置基台2の前方(図2において左側)の内部に設置されており、回転体5の回転軸4に伝動機構を介して連結されている。この伝動機構は、ベルト伝動機構と、歯車伝動機構(図示省略)と、クラッチ15とを組み合わせたものであって、回転軸4側の大径な原動プーリ16aと歯車伝動機構側の小径な従動プーリ16bに無端ベルト16cを掛け渡してなるベルト伝動機構で回転軸4の回転を増速し、さらに歯車伝動機構で回転軸4の回転を増速して発電装置8に伝達し、また、クラッチ15で回転軸4と発電装置8を断続させる。なお、発電装置8は、図示しないバッテリーに接続されており、発電した電気は一旦バッテリーに蓄えられ、そこから各モーター11に供給することができる。
【0024】
[その他]
その他、図2において符合17は回転軸4の前方に設けたブレーキ、符合18,18は回転軸4の途中に設けたスリップリングである。このスリップリング18,18は、回転体5と一緒に回転するモーター11に対して電力を供給し、また、回転制御信号等をモーター11に送信するためのものである。
【0025】
[作動説明]
以上のように構成される回転駆動装置1の作動について説明する。
まず、準備段階として回転軸4をブレーキ17で制動して回転体5をロックしておき、その状態で各回転重錘装置7a〜7fのモーター11,11…を作動させてそれぞれの回転アーム10,10…を横向きの三時の方向に設定し、さらにクラッチ15を切って発電装置8と回転軸4を切り離しておく。
回転アーム10,10…を横向きの三時の方向に設定した状態での回転体5の点Oを中心とする重量バランスは、各回転重錘装置7a〜7fの重錘12の配置により図1に示したように右寄りに偏った状態になっている。
したがって回転体5には、点Oを中心として図1において時計回りの回転力が作用するが、ブレーキ17の制動力と、前記した歯車伝動機構の逆伝動性、つまり、ウォーム6bとウォームホイール6c又は平歯車同士の大きな減速比によって回転軸4に作用する回転力がウォーム6bで止められることによる制動力と、によって回転体5が静止状態を保つ。
【0026】
次に、回転駆動装置1のブレーキ17を解除し、同時に回転検知手段6の制御モーター6aを回転させる。そうすると回転体5の点Oを中心とする重量バランスにより回転体5が図1において時計回りに回転し始める。もっともこの回転体5の回転は自由ではなく、歯車伝動機構を介して連結されている制御モーター6aの回転によってウォームホイール6cが回転した分だけ回転する。つまり、回転体5の回転は、回転検知手段6の制御モーター6aの回転に従属するのであって制御モーター6aの回転数に比例する。したがって、制御モーター6aを制御することで回転体5の回転が制御でき、また、制御モーター6aの回転数で回転体5の回転状態が検知できる。なお、制御モーター6aは、歯車伝動機構の逆伝動性で制動されている回転体5の回転力を解放するのみであり、回転体5を回転させる必要はないため殆ど負荷が掛からない。
【0027】
かかる回転検知手段6による回転体5の回転情報を受けて回転重錘装置7a〜7fのモーター11が作動し、回転アーム10を回転体5と同じ回転速度で反対回りに回転させる。したがって全ての回転アーム10は、常に図1において三時の方向に重錘12を向かわせている。よって、回転体5の点Oを中心とする重量バランスは、常に図1において右寄りに偏っており、その偏った重量バランスにより回転体5が点Oを中心に回転する。
【0028】
なお、回転検知手段6の歯車伝動機構と、回転重錘装置7a〜7fの歯車伝動機構の減速比を同じにすれば制御モーター6aの回転数と回転重錘装置7a〜7fのモーター11の回転数を同じにするだけで回転体5と回転アーム10の回転を簡単に同期させることができる。
【0029】
回転体5の回転がある程度の速度に達した時点でクラッチ15をつなぐと、回転軸4と発電装置8が伝動機構を介して連結されるため発電が開始され、その電気がバッテリーに蓄電されると共にそのバッテリーから回転重錘装置7a〜7fのモーター11に電気が供給される。
【実施例1】
【0030】
上記構成の回転駆動装置1は、次のような仕様で製造することができる。
直径1292mm、厚さ4.5mmの鉄製の円板5a,5bを91mmの間隔を開けて接合して前記回転体5とする。
前記円板5aの中心である点Oから半径418mmの円上に回転アーム10の従動軸9の中心が位置するように六個の回転重錘装置7a〜7fを60度間隔で六点対称の位置に設置する。
直径136mm、重さ約4.3kgの金属円板で前記回転重錘装置7a〜7fの重錘12を形成する。
前記回転アーム10は、従動軸9の中心から重錘12の中心までの有効アーム長を約160mmに設定する。
回転重錘装置7a〜7fのモーター11は、安川電機株式会社製のACサーボモータ(SGMJV-01A 3AHB2C 100W)を使用し、モーター11の原動軸11aと回転アーム10をつなぐウォーム13aとウォームホイール13bの減速比を20:1とする。
回転検知手段6の制御モーター6aは、安川電機株式会社製のACサーボモータ(SGMJV-02A 3AHB2C 200W)を使用し、制御モーター6aの出力軸と回転軸4をつなぐ歯車伝動機構は、減速比を10:1とした平歯車同士の組み合わせとする。
前記発電装置8は、株式会社スカイ電子製の発電機(SKY-HG350W)とする。
回転軸4の回転が63倍に増速されて発電装置8に伝達されるよう伝動機構のギヤ比等を設定する。
【0031】
かかる仕様の回転駆動装置1を試作し、回転体5を約5.6rpmで回転させる運転を2時間実施したところ、発電装置8を約350rpmで滑らかに且つ安定的に回転させ得ることが確認できた。なお、このときの回転駆動装置1の全消費電力は976Whであり、本試作機ではバッテリーを省略したため、外部の電源から供給した。また、発電装置8の前記発電機の基本仕様によれば、350rpmの回転数で2,192Wh(ブリッジで整流後の直流の数値)の電気が発電されており、負荷として接続した電熱器が正常に発熱した。
【0032】
以上、本発明を実施の形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態では、回転重錘装置7a〜7fを六個にしたが、それより少なくても、逆にそれより多くてもよい。好ましくは六個以上がよい。
また、実施形態では、回転体5を一つにしたが、回転体5を同軸上に複数個設置し、隣合う回転体5,5同士の回転方向が逆向きになるように回転重錘装置7a〜7fの向きを設定してもよい。その場合、隣合う回転軸4,4同士の境界部に回転方向変換装置(例えば、一対の対向かさ歯車と、両かさ歯車間にあって両者に噛合する中間かさ歯の組み合わせ)を介在させて、一方の回転軸4の回転方向が逆向きに変換されて他方の回転軸4に伝達されるようにすればよい。このように回転体5を同軸上に複数個設置して回転軸4,4同士を連結し、そうして隣合う回転体5,5同士の回転方向が逆向きになるようにした場合には、回転体5の重量バランスの偏りをもう一方の回転体5の重量バランスの偏りで打ち消すことができるため、回転駆動装置1全体の重量バランスを良くすることができる。
【0033】
また、実施形態では、回転体5が時計回りに回転する方向に立って見たとき、重錘12が常に三時の方向を向くようにしたが、二時や四時の方向に若干ずれていてもよい。もちろんそのようなずれは、回転体5の回転効率を低下させる要因になり得るため、好ましくは重錘12が正確に三時の方向を向くようにするのがよい。
また、実施形態では、回転検知手段6を制御モーター6aと歯車伝動機構の組合せで形成したが、回転体5の回転を適宜なセンサー等で直接検知するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 …回転駆動装置
5 …回転体
6 …回転検知手段
7 …回転重錘装置
8 …発電装置
10 …回転アーム
11 …モーター
11a …原動軸
12 …重錘
13a …ウォーム(歯車伝動機構)
13b …ウォームホイール(歯車伝動機構)
O …回転体の回転中心
図1
図2
図3
図4
図5
図6