(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6109120
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】全自動多段折り畳み傘の制御機構
(51)【国際特許分類】
A45B 25/16 20060101AFI20170327BHJP
【FI】
A45B25/16 A
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-158349(P2014-158349)
(22)【出願日】2014年8月4日
(65)【公開番号】特開2016-34397(P2016-34397A)
(43)【公開日】2016年3月17日
【審査請求日】2015年8月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】507027070
【氏名又は名称】廈門明和實業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(72)【発明者】
【氏名】陳添成
(72)【発明者】
【氏名】宋順鋒
【審査官】
横山 幸弘
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第103190750(CN,A)
【文献】
中国特許出願公開第102578772(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0182641(US,A1)
【文献】
特開平08−322622(JP,A)
【文献】
実開昭58−074818(JP,U)
【文献】
特開2001−061526(JP,A)
【文献】
実開昭55−038984(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45B 25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
てもとと、該てもとに連結する中棒セットと、該中棒セットに連結される親骨フレームと、を備え、前記中棒セットに装着された傘を開閉制御する変換機構により、前記親骨フレームの開閉を制御する折り畳み傘の制御機構において、
前記中棒セットは、外管と中管及び内管の三つの円筒を備えて構成され、
前記外管の上端の内部に外管栓が固定され、下端に外管固定リングが嵌設され、前記外管栓に中心貫通穴が形成され、前記外管固定リングの上部が前記外管の中に嵌設され、
前記中管の頂端に中管栓が固定され、下端に中管固定リングが嵌設され、前記中管栓の下部が前記中管の中に嵌設され、前記中管固定リングの上部が前記中管の中に嵌設され、
前記内管の頂部に内管栓が固定され、前記内管の下端が前記てもと上に固定され、
前記変換機構は、螺旋棒と、該螺旋棒にセットされたナットと押し棒を有し、前記押し棒でナットと前記中棒セットの中管頂端とを連接し、
前記螺旋棒は、上端が前記内管栓に結合され、下端が前記てもと中の動力源に連接され、該動力源によって正逆方向に回転するように駆動されることで、前記ナットが前記螺旋棒に沿って上下に変位し、
前記動力源が、前記てもとに設けたボタンによって制御され、
前記親骨フレームの各子親骨が、対応した上ろくろと下ろくろに結合され
前記上ろくろは前記外管の頂端に固定され、前記外管上に嵌設された下部において、前記変換機構が変位し、
前記下ろくろが可動的に前記外管上に嵌設され、
前記押し棒は、対称に設置された二本の硬質棒から成り、下端に前記ナットを固定し、上端が前記内管栓を跨って前記中管栓に連接されることで、前記ナットの上下の変位に応じた前記押し棒の変位により前記中管栓が連動されて上下に変位する一方、
前記中管栓はプラスチック材質からなり、前記押し棒に対応する引っ掛け穴を形成し、前記引っ掛け穴に金属リングが設置され、引き紐の固定穴において、その一端面に案内円弧辺を有する金属円筒を装着するとともに、
前記内管栓はプラスチック材質からなり、引き紐が貫設されるための固定穴を形成し、その一端面に案内円弧辺を有する金属管を装着して成る
ことを特徴とする全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項2】
前記内管栓上に、押し棒が跨るための案内槽が形成されることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項3】
前記螺旋棒は、下端において、動力源の上方に軟質パッドが設けられることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項4】
前記内管栓の側壁に、直接に、内管の上端に合わせて、凹槽が形成されて、内管に対して、凹点をパンチすることにより、退避空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項5】
上記変換機構は、下ろくろ引き紐と変換引き紐及び内管引き紐があり、下ろくろ引き紐は、一端が、中管栓上に固定され、もう一端が、外管を通して、外管滑車を回って下ろくろに固定され、変換引き紐は、一端が、内管上端に固定され、もう一端が、中管底部から通し、中管固定リングの中管固定リング滑車を回って、中管に貫通し、また、中管の上端から伸び出して、外管に通し、更に、外管上端から伸び出して、外管頂部に固定され、内管引き紐は、一端が、内管上端に固定され、もう一端が、中管に通し、中管栓の滑車を回って、中管と外管との間に通して、外管下端に固定されることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項6】
上記変換機構は、下ろくろ引き紐と中管引き紐があり、上記下ろくろ引き紐は、一端が、中管栓上に連接され、もう一端が、外管滑車を跨って外管から伸び出して下ろくろに固定され、上記中管引き紐は、一端が、内管栓上に連接され、もう一端が、中管栓の可動滑車に回って外管の下端に固定されることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項7】
上記外管栓は、上部に、外管滑車が設置され、上記外管滑車に対応した外管に、欠け口が形成されて、上記下ろくろ引き紐が貫設され、上記中管栓の中部に、中管滑車が設置され、上記中管固定リングの下端に、凸縁が形成されて、中管の外へ突出し、また、上記凸縁の一側に、中管固定リング滑車が設けられ、また、中管において、中管固定リング滑車に対応した位置に、欠け口が形成されて、変換引き紐が通され、上記上ろくろは、外管の欠け口に対応して、被り槽が形成され、内管引き紐は、一端が、内管上端に固定され、ここでも、同じように、内管栓上に固定され、もう一端が、中管を通し、中管栓の中管滑車を回って、中管から伸び出し、更に、中管と外管との間に通して、外管下端に固定され、ここでは、外管固定リングの凸縁に固定されることを特徴とする請求項2に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項8】
上記外管栓は、上部に、外管滑車が設置され、上記外管滑車に対応した外管に、欠け口が形成されて、上記下ろくろ引き紐が伸び出し、上記中管栓は、中部に、中管滑車が設置され、上記中管固定リングは、下端に、中管の外へ突出した凸縁が形成され、また、上記凸縁は、一側に、中管固定リング滑車が設置され、中管において、中管固定リング滑車に対応した位置に、欠け口が形成されて、変換引き紐が伸び出し、上記上ろくろにおいて、外管の欠け口に対応した被り槽が形成され、上記中管引き紐は、一端が、内管栓上に連接され、もう一端が、中管栓の中管滑車を跨って外管の下端に固定されることを特徴とする請求項6に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【請求項9】
上記上ろくろは、下端に、更に、附勢ばねが連接され、上記附勢ばねは、傘が開かれた状態で、附勢ばねが、下ろくろによって押さえられて圧縮蓄エネルギー状態になることを特徴とする請求項1に記載の全自動多段折り畳み傘の制御機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傘に関し、特に、自動的に完全に開くことと完全にすぼめるができる多段折り畳み傘機構に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、気候の変化が激しくて、人々も、傘を手元にする慣習を身に着けて、突然に降れてきた雨によって濡れることを防止する。しかし、従来の傘は、手で、親骨フレームを上へ所定の位置に押すことにより、傘が開かれ、急に降れて来た大雨により、傘を開くことが間に合わなく、体がぬれてしまうことが多発する。そのため、手元に、ボタンを設置して、上記ボタンだけを押すと、自動的に開く傘が登場したが、自動的にすぼめることができないため、乗車する時、両手で、傘をすぼめてから乗車でき、この短い間でも、体も、容易に雨によってぬれてしまわれ、傘の使用便利性が、十分ではない。
【0003】
また、既存の自動開閉の傘は、実質上、自動的に傘を開いて半自動的にすぼめる機能だけを有するため、傘を完全に、開傘の初期状態まですぼめることができなく、二次に力を印加してから、傘を完全にすぼめる状態になる。そのため、如何に、手元を制御することだけで、傘を全自動的に完全に開くこととすぼめることができることは、本発明の解決しよう課題である。
【0004】
本発明者は、上記欠点を解消するため、慎重に研究し、また、学理を活用して、有効に上記欠点を解消でき、設計が合理である本発明を提案する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、多段傘を、完全に開くことと完全にすぼめることができる全自動傘の制御機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明は、てもとと、該てもとに連結する中棒セットと、該中棒セットに連結される親骨フレームと、を備え、前記中棒セットに装着された傘を開閉制御する変換機構により、前記親骨フレームの開閉を制御する折り畳み傘の制御機構(全自動多段折り畳み傘の制御機構)において、
前記中棒セットは、外管と中管及び内管の三つの円筒を備えて構成され、
前記外管の上端の内部に外管栓が固定され、下端に外管固定リングが嵌設され、前記外管栓に中心貫通穴が形成され、前記外管固定リングの上部が前記外管の中に嵌設され、
前記中管の頂端に中管栓が固定され、下端に中管固定リングが嵌設され、前記中管栓の下部が前記中管の中に嵌設され、前記中管固定リングの上部が前記中管の中に嵌設され、
前記内管の頂部に内管栓が固定され、前記内管の下端が前記てもと上に固定され、
前記変換機構は、螺旋棒と、該螺旋棒にセットされたナットと押し棒を有し、前記押し棒でナットと前記中棒セットの中管頂端とを連接し、
前記螺旋棒は、上端が前記内管栓に結合され、下端が前記てもと中の動力源に連接され、該動力源によって正逆方向に回転するように駆動されることで、前記ナットが前記螺旋棒に沿って上下に変位し、
前記動力源が、前記てもとに設けたボタンによって制御され、
前記親骨フレームの各子親骨が、対応した上ろくろと下ろくろに結合され
前記上ろくろは前記外管の頂端に固定され、前記外管上に嵌設された下部において、前記変換機構が変位し、
前記下ろくろが可動的に前記外管上に嵌設され、
前記押し棒は、対称に設置された二本の硬質棒から成り、下端に前記ナットを固定し、上端が前記内管栓を跨って前記中管栓に連接されることで、前記ナットの上下の変位に応じた前記押し棒の変位により前記中管栓が連動されて上下に変位する一方、
前記中管栓はプラスチック材質からなり、前記押し棒に対応する引っ掛け穴を形成し、前記引っ掛け穴に金属リングが設置され、引き紐が固定される固定穴において、その一端面に案内円弧辺を有する金属円筒を装着するとともに、
前記内管栓はプラスチック材質からなり、引き紐が貫設されるための固定穴を形成し、その一端面に案内円弧辺を有する金属管を装着して成る
ことを特徴としている。
【0007】
上記によれば、本発明の制御機構は、傘の開閉変換機構を制御して、自動的に傘を開閉することが実現され、
傘を開く時、てもとにあるボタンを押すと、動力源が、駆動されて動力を出力し、螺旋棒により、ナットが、上へ移動しながら、押し棒を押して、中管が、内管に対して、上へ展開するように連動され、中管栓と内管上端との間の距離が、長くなり、また、内管引き紐により、上記の距離変化に応じて、外管固定リングが、中管に対して上へ移動するように、連動され、更に、同時に、外管が、中管に対して、展開されるように、押され、この時、外管栓と中管栓との間の距離が、長くなり、上記の距離変化に応じて、下ろくろ引き紐により、下ろくろが、外管に対して、上へ移動され、下ろくろが上へ変位することにより、親骨フレームが開かれ、上記のシリアスの同期作動により、完全に傘を開く機能が実現される。すぼめる時、再び、てもとのボタンを押して、動力源を駆動すると、螺旋棒により、ナットが、下へ移動しながら、押し棒を駆動し、中管が、内管に対して下へ移動するように嵌合され、同時に、中管栓上に連接された下ろくろ引き紐により、下ろくろが、外管に対して上へ移動するように連動され、親骨フレームが、すぼめばねと傘布により、すぼめられる。
【0008】
或いは、傘を開く時、てもとにあるボタンを押すと、動力源が、駆動されて動力を出力し、動力源により、螺旋棒が回転され、ナットが、螺旋棒に沿って上へ移動しながら、同時に、螺旋棒により、押し棒で、中管と一緒に中管栓が、上へ移動するように、押さえられ、中管が、内管に対して上へ展開するように押さえられ、中管引き紐のもう一端により、上記の距離変化に応じて、外管が、中管に対して上へ移動するように引かれ、即ち、同時に、外管が、中管に対して展開するように推され、この時、外管栓と中管栓との間の距離が長くなり、下ろくろ引き紐により、下ろくろが、上記の距離変化に応じて、外管に対して上へ移動するように引かれ、下ろくろの上移により、親骨フレームが展開され、完全に開傘機能が実現され、すぼめる時、再び、てもとのボタンを押して、動力源を駆動すると、逆回転力が出力され、動力源により、螺旋棒が、逆方向に回転するように、連動され、ナットが、螺旋棒に沿って下へ移動しながら、同時に、螺旋棒が、押し棒で、中管とともに、中管栓を下へ移動させ、中管が、内管に対して下へ移動して嵌合するように、推され、中管引き紐により、外管が、中管に対して下へ移動して嵌合し、親骨フレームが、すぼめばねと傘布により、すぼめられて、傘が完全にすぼめられる。
【0009】
本発明によれば、傘の中棒セットに、三段や二段の引き紐により構成された傘開閉変換機構を設置することにより、そして、上記の三段や二段の引き紐が、それぞれ、中棒セットにある各段の管部材や上ろくろ及び下ろくろの連接関係、更に、てもとの動力源により、傘開閉作業システムの螺旋棒が回転するように、駆動され、螺旋棒上のナットが、上下に移動する時、押し棒を推して、中管が、内管に対して上下に移動するように推される同時、中棒セットの各管部材と傘面との開閉機能が実現される。多段折り畳み傘具は、完全に、全自動開閉の機能が実現され、使用上、快速的になり、また、より良い便利性が得られる。
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の特徴や技術内容について、詳しく説明するが、それらの図面等は、参考や説明のためであり、本発明は、それによって制限されることが無い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1乃至
図13を参照しなが
ら本発明について説明する。
本発明は、てもとGと中棒セットBに設けられた全自動多段折り畳み傘の制御機構を提供し、上記中棒セットBは、上から下へ、順に、少なくとも、外管B1と中管B2及び内管B3の三段円筒
を備えている。
傘を開閉制御する変換機構は、上記制御機構Fが、螺旋棒6と、螺旋棒6にセットされたナット7と押し棒8を有し、押し棒8で、連接ナット7と中棒セットBの中管B2頂端とを連接し、螺旋棒6は、下端が、てもとG中の動力源9に連接され、動力源9によって、正逆方向に、回転するように駆動されて、
連接ナット7が、螺旋棒6に沿って上下に移動する。動力源9が、てもとGにあるボタンG1によって制御される。
【0012】
本発明に係る傘によれば、上記傘は、更に、親骨フレームA0と親骨フレームに固定された傘布(図に未表示)、上ろくろC、下ろくろD及び傘開閉変換機構Eがある。
【0013】
上記親骨フレームA0の各子親骨A1は、それぞれ、対応した上ろくろCや下ろくろDに結合され、同時に、各子親骨A1に、それぞれ、すぼめばねA2が設けられる。
【0014】
また、上記中棒セットBは、外管B1の上端内部に、外管栓1が固定され、下端に、外管固定リング2が嵌設され、上記外管栓1に、中心貫通穴11が形成され、同時に、外管栓1の上部に、外管滑車12が設置され、上記外管滑車12に対応した外管B1に、下記の下ろくろ引き紐E1を通させるための欠け口B11が形成され、上記外管固定リング2は、リング状体であり、その上部が、外管B1の中に嵌設され、下端に、外管B1から突出した凸縁21が形成され、
中管B2は、頂端に、中管栓3が固定され、下端に、中管固定リング4が嵌設され、上記中管栓3は、下部が、中管B2の中に嵌設され、中部に、中管滑車31が設置され、上記中管滑車31は、一つや多数に設置されてもよく、ここでは、一つだけを設置し、上記中管固定リング4も、リング状体であり、その上部が、中管B2の中に嵌設され、下端に、中管から突出する凸縁41が形成され、また、上記凸縁41は、一側に、中管固定リング滑車42が設置され、中管B2には、中管固定リング滑車42に対応した位置に、下記変換引き紐E2を通すための欠け口が形成され、
内管B3は、頂部に、内管栓5が固定され、下端が、てもとGに固定される。
【0015】
上記上ろくろCは、外管B1の頂端に固定され、その下部が、外管B1上に嵌設され、また、外管B1の欠け口B11に対応した、下記の下ろくろ引き紐E1を通すための被り槽C1が形成され、また、上記上ろくろCの下端に、更に、附勢ばねIが連接され、上記附勢ばねIは、傘が開かれた状態で、下ろくろDによって押さえられて、圧縮されて蓄エネルギー状態になる。
【0016】
上記下ろくろDは、可動的に、外管B1上に嵌設される。
【0017】
上記てもとGは、動力源9を収納するケーシングであり、てもとGケーシングに、動力源9を、正回転力や逆回転力を出力するように駆動するためのボタンG1が設けられる。
【0018】
図2乃至
図5のように、本発明に係る実施例1によれば、傘開閉変換機構Eは、下ろくろ引き紐E1と変換引き紐E2及び内管引き紐E3が含まれ、
また、下ろくろ引き紐E1は、一端が、中管栓3頂部に固定され、もう一端が、外管B1を通して、外管栓1の外管滑車12を回って下ろくろDに固定され、
変換引き紐E2は、一端が、内管B1上端に固定され、ここでは、内管栓5上に固定され、もう一端が、中管B2底部の欠け口B21を通し、中管固定リング4の中管固定リング滑車42を回って、中管B2に通し、中管B2の上端から伸び出して、外管B1に通し、更に、外管B1上端から伸び出して、外管栓1上に固定され、
内管引き紐E3は、一端が内管B3上端に固定され、ここでは、同じように、内管栓5上に固定され、もう一端が、中管B2に通し、中管栓3の中管滑車31を回った後、中管B2に通し、更に、中管B2と外管B1との間に通して、外管B1下端に固定され、ここでは、外管固定リング2の凸縁21上に固定される。
【0019】
変換引き紐E2の一端と内管引き紐E3の一端とも、内管B3上端に固定されたため、変換引き紐E2と内管引き紐E3とは、同一の連接紐を利用できる。
【0020】
上記押し棒8の下端に、ナット7がセットされ、上端が、内管栓5を跨って中管栓3上に連接され、ここの押し棒8は、二本の対称した硬質棒であり、例えば、鋼線で、ナット7は、当該押し棒8を通して、中管栓3が、上下に移動させる。
【0021】
上記螺旋棒6は、上端が、内管栓5に設置され、内管栓5上には、押し棒8が跨るための案内槽51が形成され、この実施例によれば、内管栓5は、両側に、押し棒8を収納する案内槽51が形成される。
【0022】
図3、3a、3bのように、開傘操作の時、てもとGのボタンG1を押して動力源9を駆動すると、正回転力が出力され、螺旋棒6が回転するように連動され、ナット7が、螺旋棒6に沿って上へ移動し、上移する同時に、螺旋棒6が、押し棒8で、中管B2とともに、中管栓3が、押されて、上へ移動し、中管B2が、内管B3に対して、上へ展開するように押さえられ、中管B2が、上へ移動すると同時に、中管栓3と内管B3上端との間の距離が長くなり、内管引き紐E3が、上記の距離変化に応じて、外管固定リング2が、中管B2に対して上へ移動するように、引かれ、即ち、同時に、外管B1が、中管B2に対して展開するように推され、この時、外管栓1と中管栓3との間の距離が長くなり、下ろくろ引き紐E1が、上記の距離変化に応じて、下ろくろDを、外管B1に対して上へ移動するように引き、下ろくろDが上へ移動して、親骨フレームA0を開かせ、このシリアルの同期作動により、完全開傘機能が実現される。内管栓5にある定位装置の作用により、展開した中管が、内管に対して下へすべることない。また、説明しなければならないことは、この開傘作動において、内管引き紐E3と下ろくろ引き紐E1は、主として、開傘の作動を起動させるものであり、変換引き紐E2は、中管固定リング4と内管B3上端の距離の短縮に、そして、外管栓1と内管B3上端との距離が長くなる時の変化に対応するものである。
【0023】
図4、4a、4bのように、傘をすぼめる時、再び、てもとGのボタンG1を押し、動力源9を駆動して、逆回転力を出力し、動力源9により、
螺旋棒6が逆方向回転に連動され、ナット7が、螺旋棒6に沿って下へ移動し、下移する同時に、螺旋棒6が、押し棒8で中管栓3が連動され、ナット7により、螺旋棒8が内管B3に対して下へ移動するように連動され、中管B2が内管B3に対して下へ移動して嵌合され、同時に、下ろくろDが、附勢ばねIによって、外管B1に沿って、下移する運動傾向が表し、中管B2が下移すると同時に、中管固定リング4と内管B3上端との距離が長くなると、変換引き紐E2が、外管栓1を引いて、外管B1が中管B2に対して、下へ移動して嵌合し、中管栓3上に連接された下ろくろ引き紐E1が、下ろくろDに対する引きが解消され、下ろくろDが、外管B1に沿って下へ移動し、親骨フレームA0が、すぼめばねA1と傘面により、すばめられ、これと同時に、シリアルの同期作動により、傘が完全にすぼめられる。また、このすぼめる作動において、変換引き紐E2と下ろくろ引き紐E1は、主として、すぼめる作動を起動させるものであり、内管引き紐E3は、外管固定リング2と中管栓3の距離が長くなることと、中管栓3と内管B3上端との間の距離短縮に対応するものである。
【0024】
図6乃至
図13のように、本発明に係る実施例2によれば、傘開閉変換機構Hは、下ろくろ引き紐H1と中管引き紐H2が含まれ、上記下ろくろ引き紐H1は、一端が、中管栓3上に連接され、もう一端が、外管栓1に通し、外管滑車12を跨った後、外管B1から伸び出して下ろくろDに固定され、上記中管引き紐H2は、一端が、内管栓5上に連接され、もう一端が、中管栓3の中管滑車31を跨った後、外管B1の下端に固定される。
【0025】
図3と
図6乃至
図9のように、開傘する時、てもとGのボタンG1を押して動力源9を駆動し、正回転力が出力され、動力源9により、螺旋棒6が回転するように連動され、ナット7が、螺旋棒6に沿って上へ移動し、上移すると同時に、螺旋棒6が、押し棒8で、中管B2とともに中管栓3を上へ移動するように押し、中管B2が、内管B3に対して上へ展開し、中管B2が、上へ移動すると同時に、中管栓3と内管栓5との間の距離が長くなり、中管引き紐H2のもう一端により、上記の距離変化に応じて、外管B1が、中管B2に対して、上へ移動するように、引かれ、即ち、同時に、外管B1が、中管B2に対して押されて展開し、この時の外管栓1と中管栓3との間の距離が長くなり、下ろくろ引き紐H1により、上記の距離変化に応じて、下ろくろDが、外管B1に対して上へ移動するように引かれ、下ろくろDが上移して親骨フレームA0を開くように押し、このシリアルの同期作動によれば、完全開傘機能が実現される。
【0026】
図4と
図10乃至13のように、すぼめる作動の時、再び、てもとGのボタンG1を押せば、動力源9が、駆動されて逆回転力を出力し、動力源9により、螺旋棒6が逆方向回転を行い、ナット7が、螺旋棒6に沿って下へ移動し、下移する同時に、螺旋棒6は、押し棒8で、中管B2とともに、中管栓3が下へ移動するように押さえられ、中管B2が、内管B3に対して下へ移動して嵌合するように連動され、中管B2が下へ移動する同時に、中管栓3と内管栓5との間の距離が短縮され、上記の距離変化に応じて、中管引き紐H2のもう一端により、外管B1が中管B2に対して下へ移動するように引かれ、外管B1が、中管B2に対して下へ移動して嵌合し、同時に、下ろくろDが、附勢ばねIの回復力により、外管B1に沿って下移する運動傾向が表し、親骨フレームA0が、すぼめばねA1と傘布によりすばめられ、外管栓1と中管栓3との間の距離が短縮され、上記の距離変化に応じて、下ろくろ引き紐H1が、下ろくろDによって引かれ、このシリアルの同期作動によれば、傘が完全にすぼめられる。
【0027】
図1−1、1−2のように、上記両実施例によれば、中管栓3が、金属材質やプラスチック材質からなり、その上に、押し棒8に合わせた引っ掛け穴32が形成され、プラスチック材質であれば、引っ掛け穴32に、金属リング33がセットされ、その目的は、押し棒8と引っ掛け穴32との耐用寿命を向上するためであり、押し棒8の湾曲箇所と金属リング33とを接触させ、これにより、押し棒8と引っ掛け穴32との直接接触磨耗により、隙間が大きくなり、また、隙間が大きくなることによる押し棒8のトルクが大きくなって、断裂しやすいことを防止する。また、中管栓3に引き紐が固定される固定穴34に、更に、一端面に案内円弧辺351を有する金属円筒35を設置し、これにより、引き紐が固定穴34の縁によって切られることを防止し、引き紐の耐用寿命が向上される。
【0028】
図1−3、1−4のように、上記内管栓5も、金属材質やプラスチック材質からなり、その上に、引き紐が貫設されるための固定穴52が形成され、プラスチック材質であれば、その固定穴52にも、一端面に案内円弧辺531を有する金属管53がセットされ、同じように、引き紐が、固定穴52の縁によって切られることを防止でき、引き紐の耐用寿命が向上される。また、内管栓5の側壁に、内管B3の上端に合わせて、直接に凹槽54が成型される場合、内管B3に対して凹点B31をパンチすることにより退避空間が形成される。
【0029】
また、
図1−5のように、螺旋棒6の下端において、動力源9の上方に、軟質パッド61が設けられ、例えば、ゴムパッキンやゴムパッドが設置されて、ナット7が、螺旋棒6の下端に移動した時、動力源9の出力軸に対する衝撃を吸収しても良く、これにより、動力源が保護され、緩衝制動の機能を発揮できる。
【0030】
以上のように、本発明は、傘の中棒セットBに、三段や二段の引き紐から構成された傘開閉変換機構E、Fを設置することにより、三段や二段の引き紐が、それぞれ、中棒セットBの各管部材と上ろくろC及び下ろくろDの連接関係を利用して、てもとGの動力源9を駆動する傘開閉作業システムFの螺旋棒6回転で、螺旋棒6上のナット7が上下に移動する時、押し棒8を押して、中管B2が、内管B3に対して上下に移動するように押さえられる同時、中棒セットBの各管部材と傘面により、開くやすぼめるの機能が実現される。多段折り畳み傘は、完全に全自動的に開閉できる機能を実現でき、傘の使用が、より便利的に且つ快速的になる。
【0031】
そのため、本発明は、より進歩的かつより実用的で、法に従って特許請求を出願する。
【0032】
以上は、ただ、本発明のより良い実施例であり、本発明は、それによって制限されることが無く、本発明に係わる特許請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図5】本発明に係る実施例1のすぼめる状態の局部構成図
【
図6】本発明に係る実施例2の開傘状態の局部構成
図1
【
図7】本発明に係る実施例2の開傘状態の局部構成
図2
【
図8】本発明に係る実施例2の開傘状態の局部構成
図3
【
図9】本発明に係る実施例2の開傘状態の局部構成
図4
【
図10】本発明に係る実施例2のすぼめる状態の局部構成
図1
【
図11】本発明に係る実施例2のすぼめる状態の局部構成
図2
【
図12】本発明に係る実施例2のすぼめる状態の局部構成
図3
【
図13】本発明に係る実施例2のすぼめる状態の局部構成
図4
【符号の説明】
【0034】
A0 親骨フレーム
A1 子親骨
A2 すぼめばね
B 中棒セット
B1 外管
B11 欠け口
B2 中管
B21 欠け口
B3 内管
C 上ろくろ
D 下ろくろ
E 傘開閉変換機構
E1 下ろくろ引き紐
E2 変換引き紐
E3 内管引き紐
F 制御機構
G てもと
G1 ボタン
H 傘開閉変換機構
H1 下ろくろ引き紐
H2 中管引き紐
I 附勢ばね
1 外管栓
11 中心貫通穴
12 外管滑車
2 外管固定リング
21 凸縁
3 中管栓
31 中管滑車
32 引っ掛け穴
33 金属リング
34 固定穴
35 金属円筒
351 案内円弧辺
4 中管固定リング
41 凸縁
42 中管固定リング滑車
5 内管栓
51 案内槽
52 固定穴
53 金属管
531 案内円弧辺
54 凹槽
6 螺旋棒
61 軟質パッド
7 ナット
8 押し棒
9 動力源