(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6109279
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】パンの風味が発現されるスナックの製造方法
(51)【国際特許分類】
A23G 3/00 20060101AFI20170327BHJP
A23G 3/34 20060101ALI20170327BHJP
A23G 3/50 20060101ALI20170327BHJP
【FI】
A23G3/00
A23G3/00 102
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-229171(P2015-229171)
(22)【出願日】2015年11月24日
(65)【公開番号】特開2016-96825(P2016-96825A)
(43)【公開日】2016年5月30日
【審査請求日】2015年11月25日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0164372
(32)【優先日】2014年11月24日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】307013857
【氏名又は名称】株式会社ロッテ
(74)【代理人】
【識別番号】100106666
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100102875
【弁理士】
【氏名又は名称】石島 茂男
(72)【発明者】
【氏名】キム ミン ズ
(72)【発明者】
【氏名】キム トン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ザン ゾン テ
(72)【発明者】
【氏名】イ ギュ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヨ ミョン ゼ
【審査官】
太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−078662(JP,A)
【文献】
特開2009−082004(JP,A)
【文献】
特公昭45−040261(JP,B1)
【文献】
特公昭46−030772(JP,B1)
【文献】
特公昭49−006108(JP,B1)
【文献】
特開平05−284898(JP,A)
【文献】
特開2014−057583(JP,A)
【文献】
特開2005−304377(JP,A)
【文献】
国際公開第2006/053642(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 3/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)穀類粉末70〜90重量%と、砂糖3〜7重量%と、塩1〜2重量%と、プロリン(proline)、メチオニン(Methionine)及びロイシン(leucine)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸混合物0.1〜2重量%と、グルコース(glucose)及びフルクトース(Fructose)からなる群から選択される1種以上の糖混合物0.1〜2重量%とを配合用の水と混合して原料を用意する原料準備工程;
(ii)前記原料を圧延射出機に投入して射出する射出工程;
(iii)射出されながら膨張したスナック生地を切断する切断工程;及び
(iv)切断されたスナック生地をオーブンで焼く工程;を含み、
前記アミノ酸混合物は、プロリン:メチオニン:ロイシンを1:1.5:3〜1:2:4の重量比で含み、
前記糖混合物は、グルコース(glucose):フルクトース(fructose)を1:1〜1:2.5の重量比で含み、
前記射出工程は、射出温度111〜137℃、射出圧力207〜266barの条件下で行い、
前記切断工程は、前記スナック生地を長さ2mm〜40mmに切断し、
前記スナック生地をオーブンで焼く工程は、温度150〜230℃、時間2〜4分間の条件下で行う、スナックの製造方法。
【請求項2】
前記切断工程は、ダイフェースカッター(Face cutter)を使用して行う、請求項1に記載のスナックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパンの風味が発現されるスナック組成物及びこれを利用したスナックの製造方法並びにスナックに関するもので、より詳細には、特定のアミノ酸混合物と糖混合物を所定の量を使ってメイラード反応(maillard reaction)させることによって、パンの柔らかい組織感と性状を具現化しつつ、従来のスナックと違い、口の中の唾液分泌を促進することでスナックからしっとりした食感を感じさせる、パンの風味が発現されるスナック組成物及びこれを利用したスナックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パンは、穀物に塩、砂糖、バター、酵母などを混ぜて練り、醗酵させた後で焼いたり蒸して作られた食べ物であって、その柔らかい食感と独特な醗酵風味によって絶えず人気のある食品である。柔らかい食感を特徴とするパンは、水分が多くて水分活性度が高いため、1ヶ月未満の短い賞味期限を特徴とする。しかし、一般的なパンの製造工程の場合は、パンの製造に長時間が必要となり、広い空間と多くの人力が投入され、費用が過多に発生する特徴がある。
【0003】
一方、スナック菓子は、5%未満の水分含量と3ヶ月以上の長い賞味期限を特徴とする、消費者から脚光を浴びる製品である。この場合における「スナック菓子」とは、味をつける前の製品、半製品、完成した製品を総称し、とりわけその中でも圧延射出機を通じて射出された後に切断、乾燥または焼かれることによって完成した製品を意味する。よって、従来のスナック菓子は射出工程を通じて射出されたスナック菓子を提供する。このような射出工程は工程が簡単で、これによって製造されたスナック菓子の生地は組織が柔らかくてパンの食感が発現されることはあるが、膨化した原料粒子が口の中にある唾を吸収するので、乾燥してパサパサした食感を与えるという問題がある。
【0004】
また、今までの圧延射出スナック菓子は、トウモロコシ、小麦などの穀類を主原料とし、各種澱粉類、乳脂類、糖類、塩類及び無機塩類などを混合して一定量の水分を添加し、圧延射出機を通じて多様な形状に射出された後、味の成分である複合原材料またはシロップ類を塗布した製品がほとんどであった。
【0005】
現在、圧出機を利用した様々な色と味のスナックの製造方法及びその装置(韓国公開特許出願第2003-0001062号)、米を利用してパフ菓子を製造する方法(韓国公開特許出願第2010-0045707号)、パンからスナックを製造する方法(韓国公開特許出願第2009-0066095号)などが開示されており、このように多様なスナック菓子に対する開発が進められている。
【0006】
韓国公開特許出願第2009-0066095号に開示されている、パンからスナックを製造する方法には、パンの水分を蒸発させるために製造されたパンをチップの形態に焼くことで、硬くて咀嚼時に口の中で尖っている組織を持つという技術的問題があって、消費者の嗜好を満足させるスナックを提供することに限界があった。
【0007】
このように、スナックにパンの柔らかい組織感と性状を具現化しつつ、従来のスナックと違い、口の中の唾液分泌を促進することでスナックからしっとりした食感を感じさせる、パンの風味が発現される新しい概念のスナックを提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許出願第2003-0001062号
【特許文献2】韓国公開特許出願第2010-0045707号
【特許文献3】韓国公開特許出願第2009-0066095号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、本発明者はパンの風味を具現化するために、スナックの原料に特定のアミノ酸混合物と糖混合物を所定の量を含ませて特定条件の射出工程、切断工程、焼く工程を経て、メイラード反応(maillard reaction)を通じてパンの柔らかい組織感、性状及び風味を具現化し、口の中の唾液分泌を促進することで従来のスナックと比べて唾の分泌を促進させ、相対的にしっとりした食感を感じることができる食感のスナックを提供することができることが判明し、本発明を完成するに至った。
【0010】
したがって、本発明の目的はパンの風味が発現されるスナック組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、パンの風味が発現されるスナックの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記スナックの製造方法で製造されたパサパサしたパンの風味が発現されるスナックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の課題を解決するためになされた本発明は
、(i)穀類粉末70〜90重量%
と、砂糖3〜7重量%
と、塩1〜2重量%
と、
プロリン(proline)、メチオニン(Methionine)及びロイシン(leucine)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸混合物0.1〜2重量%
と、
グルコース(glucose)及びフルクトース(Fructose)からなる群から選択される1種以上の糖混合物0.1〜2重量%
とを配合用の水と混合して原料を用意する
原料準備工程;(ii)前記原料を圧延射出機に投入して射出する射出工程;(iii)射出されながら膨張したスナック生地を切断する切断工程;及び(iv)切断されたスナック生地をオーブンで焼く工程
;を含み、前記アミノ酸混合物は、プロリン:メチオニン:ロイシンを1:1.5:3〜1:2:4の重量比で含み、前記糖混合物は、グルコース(glucose):フルクトース(fructose)を1:1〜1:2.5の重量比で含み、前記射出工程は、射出温度111〜137℃、射出圧力207〜266barの条件下で行い、前記切断工程は、前記スナック生地を長さ2mm〜40mmに切断し、前記スナック生地をオーブンで焼く工程は、温度150〜230℃、時間2〜4分間の条件下で行う、スナックの製造方法を提供する。
本発明では、前記
切断工程は、ダイフェースカッター(Face cutter)を使用して行
う場合にも効果的である
。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるスナック組成物は、パンの風味をスナックに付与することで新しい概念のスナックを提供することができるようにする。
【0013】
また、本発明によるスナックの製造方法は、パンの柔らかい組織感、性状及び風味を具現化し、従来のスナックと違い口の中の唾液分泌を促進することでしっとりした食感のスナックを製造することができる。
【0014】
よって、本発明で提供するスナックは、パンの風味を持つので消費者の嗜好性が高く、従来の圧延射出スナックと比べてパサパサしているが、唾液分泌を促進してしっとりした食感を感じることができ、低い水分含量(3%未満)で保存安定性も優れ、賞味期限も延長される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明によるパンの風味が発現されるスナックの製造方法を示した工程図である。
【
図2】本発明による製造方法で製造されたスナックの写真である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を一つの具体例を挙げて、より詳しく説明する。
本発明によるパンの風味が発現されるスナック組成物は、穀類粉末、砂糖及び塩を含むスナック組成物において、スナック組成物の全重量に対して、システイン(cysteine)、シスチン(cystine)、プロリン(proline)、メチオニン(Methionine)、アラニン(alanine)及びロイシン(leucine)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸混合物0.1〜2重量%と、グルコース(glucose)、フルクトース(Fructose)、マルトース(Maltose)及びスクロース(Sucrose)からなる群から選択される1種以上の糖混合物0.1〜2重量%とを含む。
【0017】
まず、前記スナック組成物は、穀類粉末、砂糖及び塩を基本原料として使用し、この時穀類粉末は、トウモロコシ粉末、小麦粉を混合して使うことができる。より具体的には、パンの風味が発現されるスナック組成物は、穀類粉末70〜90重量%、砂糖3〜7重量%、塩1〜2重量%、アミノ酸混合物0.1〜2重量%、及び糖混合物0.1〜2重量%を含む。
【0018】
この場合、前記アミノ酸混合物は、システイン(cysteine)、シスチン(cystine)、プロリン(proline)、メチオニン(Methionine)、アラニン(alanine)及びロイシン(leucine)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸混合物を使用する。好ましくは、プロリン:メチオニン:ロイシンを1:1.5:3〜1:2:4の重量比で使うことがよく、プロリン、メチオニン及びロイシンの重量比が1:1.5:3未満の場合は醗酵の風味がよく発現されない問題が発生し、当該重量比が1:2:4を超過した場合はスナック組成物から異臭の問題が発生することがあるので、前記の重量比の範囲内で使用することが望ましい。
【0019】
また、前記アミノ酸混合物は、スナック組成物の全重量に対して0.1〜2重量%の範囲で使用するが、アミノ酸混合物の含量が0.1重量%未満の場合は風味が発現されないことがあり、2重量%を超過した場合は後味に苦味を発現させる問題があるので、前記の範囲内で使うことが望ましい。
【0020】
次に、前記糖混合物は、グルコース(glucose)、フルクトース(Fructose)、マルトース(Maltose)及びスクロース(Sucrose)からなる群から選択される1種以上の糖混合物を使う。好ましくは、グルコース(glucose): フルクトース(fructose)を1:1〜1:2.5の重量比で使うことがよいが、グルコースとフルクトースの重量比が1:1 未満の場合はパンの風味がよく発現されない問題が発生し、1:2.5を超過した場合は味の均衡が崩れる問題が発生するので、前記の範囲内で使用することが望ましい。
【0021】
また、前記糖混合物は、スナック組成物の全重量に対して0.1〜2重量%の範囲で使用するが、糖混合物の含量が0.1重量%未満の場合は風味が発現されない可能性があり、2重量%を超過した場合は後味に甘味だけを発現させる問題があるので前記の範囲内で使うことが望ましい。
【0022】
前記のように、穀類粉末、砂糖、アミノ酸混合物、糖混合物を含むスナック組成物の場合、圧延射出機を通じて圧延及び射出時に摩擦熱によってメイラード反応(maillard reaction)が起きて発酵臭、ベーキング臭を与えることで、消費者の嗜好性を向上させるスナック生地を製造することができる。
【0023】
同時に、前記穀類粉末は、トウモロコシ粉末と小麦粉を混合して使うことが望ましい。この場合、トウモロコシ粉末のトウモロコシはコーングリッツ(corn grits)であって、皮と胚芽部分をとり除いた後、研削、乾燥して10〜13%の水分含量を有することで粒子の大きさが20〜50メッシュ(mesh)に相当する原料を使う。また、小麦粉は小麦の皮を剥いた後、研削、乾燥して10〜13%の水分含量を有することで粒子の大きさが20〜50メッシュ(mesh)に相当する原料を使う。
【0024】
同時に、スナック組成物のうち、砂糖は3〜7重量%、塩は1〜2重量%を使用することが望ましい。前記砂糖の含量が3重量%未満の場合は甘味がよく発現されない問題があり、7重量%超過の場合はスナック菓子の形を形成し難い問題がある。前記塩の含量が1重量%未満の場合は全般的に風味が落ちる問題があり、2重量%超過の場合は後味に塩味が強く感じられる問題があるので、前記の範囲内で使用することが望ましい。
【0025】
言い換えると、本発明によるパンの風味が発現されるスナック組成物は、前記アミノ酸混合物と糖混合物が所定量混合されて圧出及び射出されることで、パンの風味が具現化される。
【0026】
また、本発明は前記スナック組成物を利用してパンの風味が発現されるスナックの製造方法を特徴とする。
【0027】
本発明によるパンの風味が発現されるスナックの製造方法は、
(i)穀類粉末70〜90重量%、砂糖3〜7重量%、塩1〜2重量%、アミノ酸混合物0.1〜2重量%、及び糖混合物0.1〜2重量%を配合用の水と混合して原料を用意する原料準備工程;
(ii)前記原料を圧延射出機に投入して射出する射出工程;
(iii)射出されながら膨張したスナック生地を切断する切断工程;及び
(iv)切断されたスナック生地をオーブンで焼く工程;を含む。
【0028】
まず、前記(i)の原料準備工程はスナックを製造するための原料の準備段階である。
この工程では、前記で説明したような配合を成していて、とりわけパンの風味を具現化することができる、アミノ酸混合物と糖混合物を含むスナック組成物を使うことが望ましい。前記用意された原料に、原料混合量100重量部を基準にして配合用の水を4〜5重量部加え、20〜30分間撹拌して原料を準備することができるが、これは製品の特性に応じて適切に調節可能である。
【0029】
次に、前記(ii)の射出工程は、前記原料を圧延射出機に投入して射出する射出段階である。
この工程では、圧延射出機へ連続して原料を投入し、スクリューを回転させてスクリューとバレル、原料の間に摩擦熱を発生させることで、前記原料の中のアミノ酸混合物と糖混合物がメイラード反応(maillard reaction)によってパンの風味が具現化されるようにする。この場合、前記圧延射出機は直接膨化用(direct expansion)圧延射出機を利用することが望ましい。
【0030】
同時に、射出工程は、原料の投入速度2.0〜2.5kg/min、射出温度110〜140℃、スクリュー速度200〜250RPM、射出圧力190〜270barの条件下で行われることが望ましい。
【0031】
前記原料投入速度が2.0kg/min未満の場合は内部で十分な圧力生成に適しておらず、2.5kg/min超過の場合は内部で発生される圧力が高くて射出温度が高くなって射出生地に焦げたにおいが発現されるようになる。前記射出温度が110℃未満の場合はメイラード反応(maillard reaction)を起こすことができる十分な温度にならずパンの風味が十分に発現されないし、140℃超過の場合は高い温度による焦げたにおいが発現されるようになるため、前記の範囲内で行う。前記スクリューの速度が200RPM未満の場合は内部に圧力が十分形成されなくて射出される生地を所望の形に形成しにくいし、250RPM超過の場合は射出生地で焦げたにおい及び黒色が目立つようになって性状がよくない問題がある。前記射出圧力が190bar未満の場合は低い圧力によって射出生地の模様形成及び柔らかい組織感を具現化し難い問題があり、270bar超過の場合は高い圧力によって焦げたにおいが発現される問題があるので、前記の範囲内で行うことが望ましい。
【0032】
次に、前記(iii)の切断工程は、射出されながら膨脹したスナック生地の切断段階である。
前記スナック生地の切断は、ダイフェースカッター(Face cutter)を使用することが望ましい。ダイフェースカッターとは、圧延射出機の末端部に位置したダイのかなり近くに刃を位置させて、ダイを通じて圧延射出されるスナック生地を温度が下がらない状態で切断する機器である。温度が下がった後切断する通常の機器と比べて、ダイフェースカッターを使用することで切断面を滑らかに、または曲線状になるようにすることができる。温度が下がった後切断する機器を使用する場合、切断された断面が水平を成すようになり、温度が下がった後切断することで切断面から屑が発生し、生産の効率性及び射出生地の性状が悪くなる。
【0033】
ダイフェースカッターを使ってスナック生地を切断する場合、カッターの速度によってスナック生地の切断の長さが変わることがある。例えば、カッターの速度を2000〜2500RPMにした場合は射出されたスナック生地は2〜10mmの長さで切断され、カッターの速度を1500〜2000RPMにした場合は射出されたスナック生地は10〜20mmの長さで切断され、カッターの速度を1000〜1500RPMにした場合は射出されたスナック生地は20〜30mmの長さで切断され、カッターの速度を500〜1000RPMにした場合は射出されたスナック生地は30〜40mmで切断されるようになる。よって、求められるスナック生地の長さに合わせてカッターの速度を調節することができる。
【0034】
最後に、前記(iv)の焼く工程は、切断されたスナック生地をオーブンで焼く段階である。
前記焼く工程の条件をオーブンの温度及びオーブンの通過時間と定義する時、150〜230℃の温度及び2〜4分の通過時間条件で行うことが望ましい。前記オーブンの温度及び通過時間の範囲が前記条件を下回る場合、切断されたスナック生地の水分を十分に蒸発させることができず、焼いた風味がよく発現されない問題がある。また、前記オーブンの温度及び通過時間の範囲を超過した場合、焦げたにおいと好ましくない暗い色の性状が発現されるようになる問題がある。
前記焼く工程で使うオーブンは、ガス(gas)を熱源とするコンベクションオーブンを使うことが望ましいが、必ずこれに制限されることではない。
【0035】
以上で説明したように、本発明では特定配合のスナック組成物を使用し、そして特定された一連の製造工程を行うスナックの製造方法を特徴としている。こうすることで、従来の圧延射出スナックの問題である乾燥してパサパサした食感による喉が渇く現象を解決すると共に、韓国公開特許出願第2009-0066095号に開示されたパンを利用して作ったスナック菓子が持つ問題である、パンの風味は優れるものの製造時間及び費用がかなりかさみ、硬い食感が発現される問題を解決できるようになった。
【0036】
したがって、本発明は、パンの風味をスナックに付与し、パンの柔らかい組織感、性状及び食感を与えられる新しい概念のスナックを提供できるようになった。
【0037】
以下、本発明を実施例を持ってより詳しく説明する。しかし、これらの実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明の範囲がこれらに限定されることではない。
【実施例】
【0038】
実施例1
トウモロコシ50kg、小麦粉40kg、白砂糖7kg、精製塩2kgの原料をブレンダーに投入し、20分間充分に撹拌した後、精製水4kgを加えて20分間充分に撹拌して混合した。その後、アミノ酸混合物(プロリン:メチオニン:ロイシン=1:1.5:3の重量比)0.6kg、糖混合物(グルコース:フルクトース=1:1の重量比)0.4kgを加えて再び20分間充分撹拌して原料生地を用意した。この原料生地を2kg/minの投入速度で圧延射出機に投入し、円形ホールの直径が4mmであるダイを通過させた。射出条件は、スクリュー回転数200RPM、射出温度111℃、射出圧力207barにした。射出されたスナック生地をダイフェースカッター(Face cutter)を利用してカッター回転数2500RPMにし、長さ2mmに切断した。その後、ガスを熱源としたコンベクションオーブンを活用して230℃の温度で2分間焼いて水分含量が2%未満のスナックを製造した。
【0039】
実施例2
、3及び参考例1〜3
前記実施例1と同一の方法で製造する一方で、下記表1の条件に従って水分含量が2%未満のスナックを製造した。
【0040】
【表1】
【0041】
比較例1〜4
前記実施例1と同一の方法で製造する一方で、下記表2の条件に従って水分含量が2%未満のスナックを製造した。
【0042】
【表2】
【0043】
実験例1: 官能評価及び硬度測定
前記実施例1
〜3、参考例1〜3及び比較例1〜4で作成したそれぞれのスナックを10〜30代の男女100名のパネルを用い、性状、官能(食感及び風味)項目に対して5点を満点にして評価を行った。また、レオメーター(Rheometer:Campac-100II、Sun Scienfic Co., Ltd., Tokyo、Japan)を使ってそれぞれのスナックの硬度を測定し、その平均値を下記表3及び表4に示した。
【0044】
【表3】
【0045】
前記表3によると、気孔も均一で、柔らかい食感、パンの風味の発現の面で見た場合、実施例3の選好度が最も高かった。
【0046】
【表4】
【0047】
前記表4によると、本発明によって製造された実施例1
〜3、参考例1〜3の製品は、製造してから30日以後、スナックの品質変化にさほど大きな差が見られなかった。また、前記表3の結果同様、実施例3の製品が官能的な面で最も高い選好度を示した。
【0048】
以上説明したように、本発明が提案する原料条件、射出条件、切断条件、オーブン条件でスナックを製造すると、パンの発酵臭、ベーキング臭をスナックに付与し、パンの柔らかい組織感、性状及び食感を提供することで、新しい概念のスナックを提供することができる。