【文献】
Samsung,Cell specific TDD configuration Inter-band Carrier Aggregation[online], 3GPP TSG-RAN WG2#77 R2-120292,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_77/Docs/R2-120292.zip>,2011年 2月10日,Pages 1-3
【文献】
Samsung,Periodic CQI/PMI/RI reporting priority for identical reporting modes/types from multiple serving cells[online], 3GPP TSG-RAN WG2#73 R2-110879,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_73/Docs/R2-110879.zip>,2011年 2月25日,Pages 1-2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御情報は、前記プライマリセル上のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を通して伝送される、請求項1に記載の方法。
前記制御情報は、ACK(acknowledgement)情報又はNACK(negative acknowledgement)情報を含む、請求項1に記載の方法。
前記制御情報は、前記プライマリセル又は前記セカンダリセル上のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を通して伝送される、請求項9に記載のユーザー機器。
前記制御情報は、ACK(acknowledgement)情報又はNACK(negative acknowledgement)情報を含む、請求項9に記載のユーザー機器。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できるということが、当該技術の分野における通常の技術者には理解される。
【0011】
また、以下に説明される技法(technique)、装置、及びシステムは、様々な無線多重接続システムに適用されてもよい。多重接続システムの例には、CDMA(code division multiple access)システム、FDMA(frequency division multiple access)システム、TDMA(time division multiple access)システム、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)システム、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)システム、MC−FDMA(multi carrier frequency division multiple access)システムなどがある。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)又はCDMA2000のような無線技術(technology)で実現されている。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)などのような無線技術で実現されている。OFDMAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(evolved−UTRA)などのような無線技術で実現されている。UTRANは、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)の一部であり、3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRANを用いるE−UMTSの一部である。3GPP LTEは、ダウンリンクではOFDMAを採択し、アップリンクではSC−FDMAを採択している。LTE−A(LTE−advanced)は、3GPP LTEの進展した形態である。説明の便宜のために、以下では、本発明が3GPP LTE/LTE−Aに適用される場合を挙げて説明する。しかし、本発明の技術的特徴がこれに制限されるものではない。例えば、以下の詳細な説明が、3GPP LTE/LTE−Aシステムに対応する無線通信システムに基づいて説明されても、3GPP LTE/LTE−A特有の事項以外は、他の任意の無線通信システムにも同様の適用が可能である。
【0012】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されたりすることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0013】
本発明において、端末は、固定されていても、移動性を有してもよいもので、基地局と通信して各種のデータ及び制御情報を送受信する機器を総称する。端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ばれることもある。
【0014】
また、基地局は、一般に、端末又は他の基地局と通信する固定局(fixed station)を意味し、端末及び他の基地局と通信して各種のデータ及び制御情報を交換する。基地局は、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)などの他の用語と呼ばれることもある。
【0015】
本発明において、特定信号がフレーム/サブフレーム/スロット/搬送波/副搬送波に割り当てられるということは、特定信号が該当のフレーム/サブフレーム/スロットの期間/又はタイミングに、該当の搬送波/副搬送波を介して伝送されるということを意味する。
【0016】
本発明でいうランク或いは伝送ランクは、1 OFDMシンボル或いは1リソース要素(Resource Element)上に多重化されたり割り当てられたレイヤーの個数を意味する。
【0017】
本発明においてPDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/アップリンク伝送に対するACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/ダウンリンクデータを運ぶリソース要素の集合を意味する。
【0018】
また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/アップリンクデータ/ランダムアクセス信号を運ぶリソース要素の集合を意味する。
【0019】
特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、又はそれらに属したリソース要素(Resource Element、RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと呼ぶ。
【0020】
そのため、端末がPUCCH/PUSCH/PRACHを伝送するという表現は、PUSCH/PUCCH/PRACH上でアップリンク制御情報/アップリンクデータ/ランダムアクセス信号を伝送するということと同じ意味で使われてもよい。また、基地局がPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを伝送するという表現は、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上でダウンリンク制御情報/ダウンリンクデータなどを伝送するということと同じ意味で使われてもよい。
【0021】
一方、ACK/NACK情報を特定のコンステレーションポイント(constellation point)にマッピングするということは、ACK/NACK情報を特定の複素変調シンボルにマッピングするということと同じ意味で使われる。また、ACK/NACK情報を特定複素変調シンボルにマッピングするということは、ACK/NACK情報を特定の複素変調シンボルに変調するということと同じ意味で使われる。
【0022】
図1は、本発明が提供される、端末及び基地局の構成を示す図である。端末は、アップリンクでは送信装置として動作し、ダウンリンクでは受信装置として動作する。一方、基地局は、アップリンクでは受信装置として動作し、ダウンリンクでは送信装置で動作する。
【0023】
図1を参照すると、端末及び基地局は、情報、データ、信号、又はメッセージなどを受信できるアンテナ500a,500b、アンテナを制御して情報、データ、信号、又はメッセージなどを伝送する送信器100a,100b、アンテナを制御して情報、データ、信号、又はメッセージなどを受信する受信器300a,300b、無線通信システム内の各種の情報を一時的又は永久的に保存するメモリー200a,200bを備える。また、端末及び基地局は、送信器、受信器、メモリーなどの構成要素が連動し、これらの各構成要素を制御するように構成されたプロセッサ400a,400bをそれぞれ備えている。
【0024】
端末内の送信器100a、受信器300a、メモリー200a、プロセッサ400aはそれぞれ、別個のチップ(chip)により独立した構成要素にしてもよく、2つ以上が一つのチップ(chip)により実現されてもよい。同様に、基地局内の送信器100b、受信器300b、メモリー200b、プロセッサ400bもそれぞれ、別個のチップにより独立した構成要素にしてもよく、2つ以上が一つのチップにより実現されてもよい。送信器と受信器とを統合して端末又は基地局内で単一の送受信器(transceiver)にしてもよい。
【0025】
アンテナ500a,500bは、送信器100a,100bで生成された信号を外部に伝送したり、外部から信号を受信して受信器300a,300bに伝達する機能を果たす。アンテナ500a,500bはアンテナポートと呼ばれることもある。アンテナポートは一つの物理アンテナに相当してもよく、複数個の物理アンテナの組み合わせにより構成されてもよい。複数のアンテナを用いてデータなどを送受信する多重入出力(Multi−Input Multi−Output、MIMO)機能を支援する送受信器は、2個以上のアンテナに接続可能である。
【0026】
プロセッサ400a,400bは、一般に、端末又は基地局内の各種の構成要素又はモジュールの動作全般を制御する。特に、プロセッサ400a,400bは、本発明を実行するための各種の制御機能、サービス特性及び伝播環境によるMAC(Medium Access Control)フレーム可変制御機能、遊休モード動作を制御するための電力節約モード機能、ハンドオーバー(Handover)機能、認証及び暗号化機能などを実行することができる。プロセッサ400a,400bは、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、又はマイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ばれることもある。一方、プロセッサ400a,400bは、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合により実現することができる。
【0027】
ハードウェアを用いて本発明を実現する場合には、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、又はFPGAs(field programmable gate arrays)などをプロセッサ400a,400bに備えることができる。
【0028】
また、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を実現する場合には、本発明の機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができ、本発明を実行し得るように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ400a,400b内に備えられてもよく、メモリー200a,200bに保存されてプロセッサ400a,400bにより駆動されてもよい。
【0029】
送信器100a,100bは、プロセッサ400a,400b又は該プロセッサに接続したスケジューラからスケジューリングされて外部に伝送される信号及び/又はデータに所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行ってからアンテナ500a,500bに伝達する。端末及び基地局の送信器100a,100b及び受信器300a,300bは、送信信号及び受信信号を処理する過程によって異なる構成とすることができる。
【0030】
メモリー200a,200bは、プロセッサ400a,400bの処理及び制御のためのプログラムを保存することができ、入出力される情報を臨時保存することができる。また、メモリー200a,200bはバッファーとして用いられてもよい。メモリーは、フラッシュメモリータイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)又はカードタイプのメモリー(例えば、SD又はXDメモリーなど)、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、PROM(Programmable Read−Only Memory)、磁気メモリー、磁気ディスク、光ディスクなどを用いて実現することができる。
【0031】
図2は、端末がアップリンク信号を伝送するための信号処理手順を示す図である。
図2を参照すると、端末内の送信器100aは、スクランブルモジュール(scrambling module)201、変調マッパー(modulation mapper)202、プリコーダ(precoder)203、リソース要素マッパー(resource element mapper)204、及びSC−FDMA信号生成器205を備えている。
【0032】
アップリンク信号を伝送するために、スクランブルモジュール201は、スクランブル信号を用いて伝送信号をスクランブルすることができる。スクランブルされた信号は、変調マッパー202に入力されて、伝送信号の種類又はチャネル状態に基づいてBPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)又は16 QAM/64 QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調方式によって複素変調シンボルに変調される。変調された複素変調シンボルは、プリコーダ203で処理された後、リソース要素マッパー204に入力される。リソース要素マッパー204は、該複素変調シンボルを時間−周波数リソース要素にマッピングすることができる。このように処理された信号は、SC−FDMA信号生成器205を経てアンテナポートから基地局に伝送されうる。
【0033】
図3は、基地局がダウンリンク信号を伝送するための信号処理手順を示す図である。
図3を参照すると、基地局内の送信器100bは、スクランブルモジュール301、変調マッパー302、レイヤーマッパー303、プリコーダ304、リソース要素マッパー305、及びOFDMA信号生成器306を備えている。
【0034】
ダウンリンクで信号又は一つ以上のコードワードを伝送するために、
図2と同様に、スクランブルモジュール301及び変調マッパー302が信号又はコードワードを複素変調シンボルに変調することができる。レイヤーマッパー303は、複素変調シンボルを複数のレイヤーにマッピングし、プリコーダ304は、各レイヤーをプリコーディング行列とかけて各伝送アンテナに割り当てることができる。このように処理された各アンテナ別伝送信号は、リソース要素マッパー305により時間−周波数リソース要素にマッピングされ、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)信号生成器306を経て各アンテナポートから伝送されうる。
【0035】
無線通信システムにおいて端末がアップリンクで信号を伝送する場合は、基地局がダウンリンクで信号を伝送する場合に比べて、PAPR(Peak−to−Average Ratio)が問題となる。そのため、
図2及び
図3で説明したように、アップリンク信号伝送には、ダウンリンク信号伝送に用いられるOFDMA方式ではなく、SC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)方式が用いられている。
【0036】
図4は、SC−FDMA方式とOFDMA方式を説明するための図である。3GPPシステムは、ダウンリンクではOFDMAを採用し、アップリンクではSC−FDMAを採用する
図4を参照すると、アップリンク信号伝送のための端末及びダウンリンク信号伝送のための基地局は、直列−並列変換器(Serial−to−Parallel Converter)401、副搬送波マッパー(subcarrier mapper)403、M−ポイントIDFTモジュール404、及び巡回プレフィックス(Cyclic Prefix、CP )付加モジュール406を備えている点では同一である。ただし、SC−FDMA方式で信号を伝送するための端末は、N−ポイントDFTモジュール402をさらに備える。N−ポイントDFTモジュール402は、M−ポイントIDFTモジュール404のIDFT処理影響を一定部分打ち消すことによって、伝送信号が単一搬送波特性(single carrier property)を持つようにする。
【0037】
SC−FDMAは単一搬送波性質を満たさなければならない。
図5は、単一搬送波特性を満たしながら、入力シンボルを周波数ドメイン上で副搬送波にマッピングする例を示す図である。
図5(a)及び
図5(b)のいずれかによって、DFTされたシンボルが副搬送波に割り当てられることで、単一搬送波性質を満たす伝送信号を得ることができる。
図5(a)は、局地的(localized)マッピング方法を、
図5(b)は分散的(distributed)マッピング方法を示している。
【0038】
一方、クラスタ(clustered)DFT−s−OFDMという方式が、送信器100a,100bに採択されてもよい。クラスタDFT−s−OFDMは、既存のSC−FDMA方式の変形であって、プリコーダを経た信号を、いくつかのサブブロックに分けた後、副搬送波に不連続的にマッピングする方法である。
図6乃至
図8は、クラスタDFT−s−OFDMにより入力シンボルが単一搬送波にマッピングされる例を示す図である。
【0039】
図6は、クラスタSC−FDMAにおいてDFTプロセス出力サンプルが単一搬送波にマッピングされる信号処理手順を示す図である。
図7及び
図8は、クラスタSC−FDMAにおいてDFTプロセス出力サンプルが多重搬送波(multi−carrier)にマッピングされる信号処理手順を示す図である。
図6は、イントラ搬送波(intra−carrier)クラスタSC−FDMAを適用する例に相当し、
図7及び
図8は、インター搬送波(inter−carrier)クラスタSC−FDMAを適用する例に相当する。
図7は、周波数ドメインで連続的(contiguous)にコンポーネント搬送波(component carrier)が割り当てられた状況において隣接したコンポーネント搬送波間の副搬送波間隔(spacing)が整列された場合に、単一IFFTブロックを用いて信号を生成する例を示す図である。
図8は、周波数ドメインで不連続的(non−contiguous)にコンポーネント搬送波が割り当てられた状況において複数のIFFTブロックを用いて信号を生成する例を示す図である。
【0040】
図9は、セグメント(segmented)SC−FDMAの信号処理手順を示す図である。
【0041】
セグメントSC−FDMAは、任意個数のDFTと同じ個数のIFFTが適用されてDFTとIFFTとの関係構成が一対一の関係を有すことから、単純に既存SC−FDMAのDFT拡散とIFFTの周波数副搬送波マッピング構成を拡張したもので、NxSC−FDMA又はNxDFT−s−OFDMAとも表現される。本明細書では、これらを包括してセグメントSC−FDMAと呼ぶ。
図9を参照すると、セグメントSC−FDMAは、単一搬送波特性条件を緩和するために、全体時間ドメイン変調シンボルを、N(Nは、1よりも大きい整数)個のグループにし、グループ単位にDFTプロセスを行う。
【0042】
図10には、無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の例を示す。特に、
図10(a)は、3GPP LTE/LTE−Aシステムのフレーム構造タイプ1(FS−1)による無線フレームを例示しており、
図10(b)は、3GPP LTE/LTE−Aシステムのフレーム構造タイプ2(FS−2)による無線フレームを例示している。
図10(a)のフレーム構造は、FDD(Frequency Division Duplex)モード、及び半(half)FDD(H−FDD)モードで適用可能である。
図10(b)のフレーム構造は、TDD(Time Division Duplex)モードで適用可能である。
【0043】
図10を参照すると、3GPP LTE/LTE−Aで用いられる無線フレームは、10ms(307200T
s)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレームで構成される。1無線フレーム内の10個のサブフレームにはそれぞれ番号を与えることができる。ここで、T
sは、サンプリング時間を表し、T
s=1/(2048×15kHz)で表示される。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。1無線フレーム内で20個のスロットは0から19まで順にナンバリングされるとよい。各スロットは0.5msの長さを有する。1サブフレームを伝送するための時間は伝送時間間隔(TTI:transmission time interval)で定義される。時間リソースは、無線フレーム番号(或いは無線フレームインデックスともいう。)、サブフレーム番号(或いは、サブフレームインデックスともいう。)、スロット番号(或いは、スロットインデックスともいう。)などにより区別可能である。
【0044】
無線フレームはデュプレックス(duplex)モードによって異なる構成とすることができる。例えば、FDDモードで、ダウンリンク伝送及びアップリンク伝送は周波数により区別されるので、無線フレームは、ダウンリンクサブフレーム又はアップリンクサブフレームのいずれか一方のみを含む。
【0045】
一方、TDDモードでは、ダウンリンク伝送及びアップリンク伝送が時間によって区別されるため、フレーム内のサブフレームは、ダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームとに区別される。
【0046】
図11は、本発明が適用されるアップリンクサブフレーム構造を示す図である。
図11を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数ドメインで制御領域とデータ領域とに区別可能である。少なくとも一つのPUCCH(physical uplink control channel)がアップリンク制御情報(uplink control information:UCI)を運ぶべく制御領域に割り当てられるとよい。また、少なくとも一つのPUSCH(physical uplink shared channel)がユーザーデータを運ぶべくデータ領域に割り当てられるとよい。ただし、LTEリリース8或いはリリース9において端末がSC−FDMA方式を採択する場合には、単一搬送波特性の維持のために、PUCCHとPUSCHを同時に伝送することはない。
【0047】
PUCCHが運ぶアップリンク制御情報(UCI)は、PUCCHフォーマットによってそのサイズ及び用途が異なるり、且つ符号化率によってそのサイズが異なっくることがある。例えば、下記のようなPUCCHフォーマットが定義されるとよい。
【0048】
(1)PUCCHフォーマット1:オン−オフキーイング(On−Off keying)(OOK)変調、スケジューリング要請(Scheduling Request:SR)に使用
(2)PUCCHフォーマット1a及び1b:ACK/NACK(Acknowledgment/Negative Acknowledgment)伝送に使用
1)PUCCHフォーマット1a:BPSKで変調された1ビットのACK/NACK情報
2)PUCCHフォーマット1b:QPSKで変調された2ビットのACK/NACK情報
(3)PUCCHフォーマット2:QPSKで変調、CQI伝送に使用
(4)PUCCHフォーマット2a及び2b:CQI及びACK/NACKの同時伝送に使用
表1は、PUCCHフォーマットによる変調方式、及びサブフレーム当たりのビット数を表す。表2は、PUCCHフォーマットによるスロット当たりの参照信号(Reference Signal:RS)の個数を表す。表3は、PUCCHフォーマットによる参照信号(RS)のSC−FDMAシンボル位置を表す。表1で、PUCCHフォーマット2a及び2bは、標準CP(normal CP)の場合に該当する。
【0052】
アップリンクサブフレームでは、DC(Direct Current)副搬送波を基準に遠く離れた副搬送波が制御領域として用いられる。換言すると、アップリンク伝送帯域幅の両端部に位置する副搬送波が、アップリンク制御情報の伝送に割り当てられる。DC副搬送波は、信号伝送に使用されずに残される成分であって、OFDMA/SC−FDMA信号生成器による周波数アップ変換過程で搬送波周波数f
0にマッピングされる。
【0053】
一端末に対するPUCCHは、1サブフレーム内のRB対に割り当てられ、RB対に属したRBは2つのスロットでそれぞれ異なる副搬送波を占有する。このように割り当てられるPUCCHを、PUCCHに割り当てられたRB対がスロット境界で周波数ホッピングすると表現する。ただし、周波数ホッピングが適用されない場合には、RB対が2つのスロットで同じ副搬送波を占有する。周波数ホッピングの有無にかかわらず、端末に対するPUCCHはサブフレーム内のRB対に割り当てられるので、同一PUCCHがサブフレーム内の各スロットで1個のRBを通じて一回ずつ伝送され、総2回伝送される。
【0054】
以下、サブフレーム内のPUCCH伝送に用いられるRB対をPUCCH領域と呼ぶ。また、PUCCH領域及び該領域内で使用されるコードをPUCCHリソースと呼ぶ。すなわち、相互に異なったPUCCHリソースは、相互に異なった領域を有するか、或いは同一のPUCCH領域内で相互に異なったコードを有することができる。また、説明の便宜のために、ACK/NACK情報を運ぶPUCCHをACK/NACK PUCCHと呼び、CQI/PMI/RI情報を運ぶPUCCHをCSI(Channel State Information) PUCCHと呼び、SRを運ぶPUCCHをSR PUCCHと呼ぶ。
【0055】
端末は、基地局から、明示的(explicit)方式又は暗黙的(implicit)方式によりアップリンク制御情報の伝送のためのPUCCHリソースの割り当てを受ける。
【0056】
ACK/NACK(ACKnowledgment/negative ACK)情報、CQI(Channel Quality Indicator)情報、PMI(Precoding Matrix Indicator)情報、RI(Rank Information)情報、及びSR(Scheduling Request)情報などのアップリンク制御情報(UCI)が、アップリンクサブフレームの制御領域上で伝送されうる。
【0057】
無線通信システムにおいて、端末と基地局は信号又はデータなどを相互に送受信する。基地局がデータを端末に伝送すると、端末は、受信したデータをデコーディングし、データデコーディングに成功すると基地局にACKを伝送し、データデコーディングに失敗すると基地局にNACKを伝送する。これは、逆の場合、すなわち、端末が基地局にデータを伝送した場合にも同様に適用される。3GPP LTEシステムにおいて、端末は基地局からPDSCHなどを受信し、PDSCHに関するスケジューリング情報を運ぶPDCCHにより決定される暗黙的PUCCHリソースを用いて、PDSCHに対するACK/NACKを基地局に伝送する。ここで、端末がデータを受信できなかった場合は、DTX(discontinuous transmission)状態(state)と見なされればよく、あらかじめ定められた規則に基づいて、受信されたデータがない場合として処理されたり、NACK(データを受信したが、デコーディングに成功できなかった場合)と同一に処理されてもよい。
【0058】
図12は、本発明が適用されるACK/NACKのためのPUCCHリソースを決定する構造を示す図である。
【0059】
ACK/NACK情報の伝送のためのPUCCHリソースは、端末にあらかじめ割り当てられているのではなく、複数のPUCCHリソースを、セル内の複数の端末が毎時点ごとに分けて使用する。具体的に、端末がACK/NACK情報を伝送するのに使用するPUCCHリソースは、該当のダウンリンクデータを運ぶPDSCHに関するスケジューリング情報を運ぶPDCCHに基づいて暗黙的方式で決定される。ダウンリンクサブフレームにおいてPDCCHが伝送される全体領域は複数のCCE(Control Channel Element)で構成され、端末に伝送されるPDCCHは、一つ以上のCCEで構成される。CCEは、複数(例えば、9個)のREG(Resource Element Group)を含む。1 REGは、参照信号(Reference Signal:RS)を除外した状態で、隣接する4個のRE(Resource Element)で構成される。端末は、自身が受信したPDCCHを構成するCCEのインデックスのうち、特定CCEのインデックス(例えば、先頭の或いは最も低いCCEインデックス)の関数により誘導或いは計算される暗黙的PUCCHリソースを用いてACK/NACK情報を伝送する。
【0060】
図12を参照すると、PDCCHの最も低いCCEインデックスは、ACK/NACK伝送のためのPUCCHリソースインデックスに対応する。
図12のように、4〜6番のCCEで構成されたPDCCHを用いて、PDSCHに関するスケジューリング情報が端末に伝送されると仮定すると、端末は、PDCCHを構成する最低CCEである4番CCEのインデックスから誘導或いは計算されたPUCCH、例えば、4番に該当するPUCCHリソースを用いてACK/NACKを基地局に伝送する。
【0061】
図12は、ダウンリンクサブフレームに最大M’個のCCEが存在し、アップリンクサブフレームに最大M個のPUCCHリソースが存在する場合を例示する。M’=Mでもよいが、M’値とM値とを異なるように設計し、CCEとPUCCHリソースとのマッピングが重なるようにすることも可能である。例えば、PUCCHリソースインデックスを下記のように定めることができる。
【0063】
ここで、n
(1)PUCCHは、ACK/NACK情報を伝送するためのPUCCHリソースインデックスを表し、N
(1)PUCCHは、上位レイヤーから伝達された信号値を表す。n
CCEは、PDCCH伝送に用いられたCCEインデックスのうち、最も小さい値を表す。
【0064】
図13及び
図14は、ACK/NACK伝送のためのPUCCHフォーマット1a及び1bのスロットレベル構造を示す図である。
【0065】
図13は、標準CPの場合におけるPUCCHフォーマット1a及び1bを示す。
図14は、拡張CPの場合におけるPUCCHフォーマット1a及び1bを示す。PUCCHフォーマット1a及び1bは、同じ内容のアップリンク制御情報がサブフレーム内でスロット単位に反復される。端末から、ACK/NACK信号は、CG−CAZAC(Computer−Generated Constant Amplitude Zero Auto Correlation)シーケンスの互いに異なる巡回シフト(cyclic shift:CS)(周波数ドメインコード)と直交カバーコード(orthogonal cover or orthogonal cover code:OC or OCC)(時間ドメイン拡散コード)とから構成された互いに異なるリソースを通じて伝送される。OCは、例えば、ウォルシュ(Walsh)/DFT直交コードを含む。CSの個数が6であり、OCの個数が3であれば、単一アンテナを基準に、総18個の端末が同一のPRB(Physical Resource Block)内で多重化されることが可能である。直交シーケンスw0、w1、w2、w3は、(FFT変調後に)任意の時間ドメインで、又は(FFT変調前に)任意の周波数ドメインで適用されうる。SR(Scheduling Request)情報を伝送するためのPUCCHフォーマット1のスロットレベル構造は、PUCCHフォーマット1a及び1bと同一であり、ただし、その変調方法のみが異なる。
【0066】
SR情報の伝送及び半−持続的スケジューリング(semi−persistent scheduling:SPS)に対するACK/NACKのために、CS、OC、PRB(Physical Resource Block)、及びRS(Reference Signal)で構成されたPUCCHリソースは、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを通じて端末にそれぞれ割り当てられるとよい。
図12で説明した通り、動的ACK/NACK(或いは、非持続的スケジューリング(non−persistent scheduling)に対するACK/NACK)フィードバック、及びSPS解除を指示するPDCCHに対するACK/NACKフィードバックのために、PUCCHリソースは、PDSCHに対応するPDCCH、或いはSPS解除のためのPDCCHの最も小さいCCEインデックスを用いて暗黙的に端末に割り当てられるとよい。
【0067】
図15には、標準CPの場合におけるPUCCHフォーマット2/2a/2bを示す。
図16は、拡張CPの場合におけるPUCCHフォーマット2/2a/2bを示す。
図15及び
図16を参照すると、標準CPの場合に、一つのサブフレームは、RSシンボルの他、10個のQPSKデータシンボルで構成される。それぞれのQPSKシンボルは、CSにより周波数ドメインで拡散された後、該当のSC−FDMAシンボルにマッピングされる。SC−FDMAシンボルレベルCSホッピングは、インター・セル干渉をランダム化するために適用することができる。RSは、巡回シフトを用いてCDMにより多重化することができる。例えば、可用CSの個数が12又は6であるとすれば、同一のPRB内にそれぞれ12又は6個の端末を多重化することができる。要するに、PUCCHフォーマット1/1a/1bと2/2a/2bにおいて、複数の端末を、CS+OC+PRBとCS+PRBによりそれぞれ多重化することができる。
【0068】
PUCCHフォーマット1/1a/1bのための長さ4と長さ3の直交シーケンス(OC)は、下記の表4及び表5に示す通りである。
【0071】
PUCCHフォーマット1/1a/1bにおいて参照信号のための直交シーケンス(OC)は、下記表6の通りである。
【0073】
図17は、PUCCHフォーマット1a及び1bに対するACK/NACKチャネル化(channelization)を説明する図である。
図17は、
【0076】
図18は、同一のPRB内で、PUCCHフォーマット1/1a/1b及びフォーマット2/2a/2bの混合構造に対するチャネル化を示す図である。
【0077】
巡回シフト(Cyclic Shift:CS)ホッピングと直交カバー(Orthogonal Cover:OC)再マッピング(remapping)は、下記のように適用可能である。
【0078】
(1)インター・セル干渉(inter−cell interference)のランダム化のためのシンボルベースのセル特定CSホッピング
(2)スロットレベルCS/OC再マッピング
1)インター・セル干渉ランダム化のために
2)ACK/NACKチャネルとリソース(k)間のマッピングのためのスロットベースの接近
一方、PUCCHフォーマット1/1a/1bのためのリソース(n
r)は、下記の組み合わせを含む。
【0079】
(1)CS(=シンボルレベルでDFT直交コードと同一)(n
cs)
(2)OC(スロットレベルで直交カバー)(n
oc)
(3)周波数RB(Resource Block)(n
rb)
CS、OC、RBを表すインデックスをそれぞれ、n
cs、n
oc、n
rbとすれば、代表インデックス(representative index)n
rは、n
cs、n
oc、及びn
rbを含む。n
rは、n
r=(n
cs、n
oc、n
rb)を満たす。
【0080】
CQI、PMI、RI、及びCQIとACK/NACKとの組み合わせは、PUCCHフォーマット2/2a/2bを用いて伝達されてよい。リードマラー(Reed Muller:RM)チャネルコーディングが適用されうる。
【0081】
例えば、LTEシステムでアップリンクCQIのためのチャネルコーディングを説明すると、次の通りである。ビットストリーム
【0083】
は、(20,A)RMコードを用いてチャネルコーディングされる。表7は、(20,A)コードのための基本シーケンスを示すものである。
【0085】
は、MSB(Most Significant Bit)とLSB(Least Significant Bit)を表す。拡張CPの場合に、CQIとACK/NACKが同時伝送される場合を除けば、最大伝送ビットは11ビットである。RMコードを用いて20ビットにコーディングした後に、QPSK変調を適用すればよい。QPSK変調の前に、コーディングされたビットをスクランブルすることができる。
【0091】
ここで、i=0,1,2,…,B−1を満たす。
【0092】
表8は、広帯域報告(wideband report)(単一アンテナポート、伝送ダイバーシティ(transmit diversity)又は開ループ空間多重化(open loop spatial multiplexing)PDSCH)CQIフィードバックのためのUCI(Uplink Control Information)フィールドを表すものである。
【0094】
表9は、広帯域CQIとPMIフィードバックのためのアップリンク制御情報(UCI)フィールドを表し、該フィールドは、閉ループ空間多重化(closed loop spatial multiplexing)PDSCH伝送を報告する。
【0096】
表10は、広帯域報告のためのRIフィードバックのためのUCIフィールドを表す。
【0098】
図19は、物理リソースブロック(PRB)の割当を示す図である。
図19に示すように、スロットn
sでPUCCH伝送のためにPRBを用いることができる。
【0099】
多重搬送波システム又はキャリアアグリゲーション(carrier aggregation:CA)システムは、広帯域支援のために目標帯域よりも小さい帯域を持つ複数の搬送波を束ねて用いるシステムのことをいう。目標帯域よりも小さい帯域を持つ複数の搬送波を束ねるとき、束ねられる搬送波の帯域は、既存システムとの互換(backward compatibility)のために、既存システムで用いる帯域幅に制限されるとよい。例えば、既存のLTEシステムは、1.4、3、5、10、15、20MHzの帯域幅を支援し、LTEシステムから進展したLTE−A(LTE−Advanced)システムは、LTEで支援する帯域幅のみを用いて20MHzよりも大きい帯域幅を支援するとよい。又は、既存システムで用いる帯域幅にかかわらず、新しい帯域幅を定義してキャリアアグリゲーションを支援してもよい。多重搬送波は、キャリアアグリゲーションや帯域集約と同じ意味で使われてもよい。キャリアアグリゲーションは、連続した(contiguous)キャリアアグリゲーション、非連続している(non−contiguous)キャリアアグリゲーションの両方を総称する。
【0100】
図20は、基地局でダウンリンクコンポーネント搬送波(DL CC)を管理する概念を示す図であり、
図21は、端末でアップリンクコンポーネント搬送波(UL CC)を管理する概念を示す図である。説明の便宜のために、以下では、
図20及び
図21において、上位層をMACと簡略化して説明する。
【0101】
図22は、基地局において一つのMACが多重搬送波を管理する概念を説明する。
図23は、端末において一つのMACが多重搬送波を管理する概念を説明する。
【0102】
図22及び
図23を参照すると、一つのMACが一つ以上の周波数搬送波を管理及び運営して送受信を行う。一つのMACにより管理される周波数搬送波は、互いに連続する(contiguous)必要がないため、リソース管理の側面においてより柔軟(flexible)であるという利点がある。
図22及び
図23で、一つのPHYは、便宜上、一つのコンポーネント搬送波を意味するとする。ここで、一つのPHYは、必ずしも独立したRF(Radio Frequency)デバイスを意味するわけではない。一般に、一つの独立したRFデバイスは、一つのPHYを意味するが、これに限定されず、一つのRFデバイスは複数のPHYを含むこともある。
【0103】
図24は、基地局において複数のMACが多重搬送波を管理する概念を説明する。
図25は、端末において複数のMACが多重搬送波を管理する概念を説明する。
図26は、基地局において複数のMACが多重搬送波を管理する他の概念を説明する。
図27は、端末において複数のMACが多重搬送波を管理する他の概念を説明する。
【0104】
図22及び
図23に示すような構造に限定されず、
図24乃至
図27のように、複数の搬送波を、一つのMACではなく複数のMACが制御することもできる。
【0105】
図24及び
図25に示すように、それぞれの搬送波をそれぞれのMACが1:1で制御することもでき、
図26及び
図27に示すように、一部搬送波については、それぞれの搬送波をそれぞれのMACが1:1で制御し、残り2個以上の搬送波は一つのMACが制御する構成も可能である。
【0106】
上記のシステムは、1個〜N個の搬送波を含むシステムであり、各搬送波は、連続して用いられることもあり、非連続して(non−contiguous)用いられることもある。これは、アップリンク/ダウンリンクを問わずに適用可能である。TDDシステムは、それぞれの搬送波内にダウンリンクとアップリンクの伝送を含むN個の複数の搬送波を運営するように構成され、FDDシステムは、複数の搬送波をアップリンクとダウンリンクにそれぞれ用いるように構成される。FDDシステムでは、アップリンクとダウンリンクで束ねられる搬送波の数及び/又は搬送波の帯域幅が相互に異なる非対称的なキャリアアグリゲーションも支援可能である。
【0107】
アップリンクとダウンリンクで束ねられたコンポーネント搬送波の個数が相互に同一であれば、全てのコンポーネント搬送波を既存システムと互換可能に構成することが可能である。しかし、互換性を考慮しないコンポーネント搬送波が本発明から排除されるわけではない。
【0108】
図28には、5個のダウンリンクコンポーネント搬送波(DL CC)と1個のアップリンクコンポーネント搬送波(UL CC)とで構成された非対称のキャリアアグリゲーションを例示する。同図の非対称のキャリアアグリゲーションは、アップリンク制御情報(UCI)伝送観点で設定されたものでよい。複数のDL CCに対する特定UCI(例えば、ACK/NACK応答)は、一つのUL CCで集められて伝送される。また、複数のUL CCが構成された場合にも、特定UCI(例えば、DL CCに対するACK/NACK応答)は、あらかじめ定められた一つのUL CC(例えば、プライマリ(primary)CC、プライマリセル又はPCell)を通じて伝送される。便宜上、各DL CCが最大2個のコードワードを搬送することができ、各CCに対するACK/NACKの個数が、CC当たりに設定された最大コードワードの個数に依存すると仮定すると(例えば、特定CCで基地局から設定された最大コードワードの個数が2の場合に、CCで特定PDCCHがコードワードを1個のみ使用しても、これに対するACK/NACKは、CCでの最大コードワードの数である2個からなる。)、UL ACK/NACKビットは、各DL CC当たりに少なくとも2ビットを必要とする。この場合、5個のDL CCから受信したデータに対するACK/NACKを一つのUL CCを用いて伝送するためには、少なくとも10ビットのACK/NACKビットが必要である。もし、DL CC別にDTX(discontinuous transmission)状態(state)も別途に区別するとすれば、ACK/NACK伝送のために少なくとも12ビット(=5
6=3125=11.61ビット)が必要となる。既存のPUCCHフォーマット1a及び1bは、2ビットまでしかACK/NACKを送ることができず、増加したACK/NACK情報を伝送することはできない。便宜上、UCI情報の量が増加する原因としてキャリアアグリゲーションを例示したが、アンテナ個数の増加、TDDシステム、リレーシステムでのバックホールサブフレームの存在などによってもUCI情報の量が増加することがある。ACK/NACKと同様、複数のDL CCに関連した制御情報を一つのUL CCを用いて伝送する場合においても、伝送されるべき制御情報の量は増加する。例えば、複数のDL CCに対するCQI/PMI/RIを伝送すべき場合、UCIペイロードが増加することがある。一方、本発明では、コードワードに対するACK/NACK情報を例示しているが、コードワードに対応する伝送ブロックが存在し、該伝送ブロックに対するACK/NACK情報にも同様な適用が可能であることは明らかである。
【0109】
図28に示したULアンカーCC(UL PCC(Primary CC)、ULプライマリCCともいう)は、PUCCHリソース或いはUCIが伝送されるCCで、セル−特定又はUE−特定に決定されるとよい。例えば、端末は、最初のランダムアクセス(random access)を試みるCCをプライマリCC(primary CC)と決定すればよい。このとき、DTX状態は、明示的にフィードバックされてもよく、NACKと同じ状態を共有するようにしてフィードバックされてもよい。
【0110】
LTE−Aは、無線リソースを管理するためにセル(cell)の概念を用いる。セルは、ダウンリンクリソースとアップリンクリソースとの組み合わせで定義され、アップリンクリソースは必須要素ではない。そのため、セルは、ダウンリンクリソース単独、又はダウンリンクリソースとアップリンクリソースとの組み合わせで構成可能である。キャリアアグリゲーションが支援される場合に、ダウンリンクリソースの搬送波周波数(又は、DL CC)とアップリンクリソースの搬送波周波数(又は、UL CC)とのリンケージ(linkage)は、システム情報により指示されるとよい。プライマリ周波数リソース(又は、PCC)上で動作するセルをプライマリセル(Primary Cell、PCell)と呼び、セカンダリ周波数リソース(又は、SCC)上で動作するセルをセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)と呼ぶことができる。PCellとは、UEが初期接続確立過程を行ったり、接続再−確立過程を行うのに用いられたセルを意味することができる。PCellは、ハンドオーバー過程で指示されたセルのことを指すこともある。LTE−Aリリース10では、キャリアアグリゲーションのとき、一つのPCellのみが存在すればよい。SCellは、RRC接続が確立された後に構成可能であり、追加の無線リソースを提供するのに使用するとよい。PCellとSCellはサービングセルと総称されてもよい。したがって、RRC_CONNECTED状態にあるが、キャリアアグリゲーションが設定されていないか、キャリアアグリゲーションを支援しない端末は、PCellのみで構成されたサービングセルが一つのみ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあり、且つキャリアアグリゲーションが設定されたUEは、一つ以上のサービングセルが存在し、全体サービングセルには一つのPCell及び一つ以上のSCellが含まれる。キャリアアグリゲーションのために、ネットワークは、初期保安活性化過程が開始された後、キャリアアグリゲーションを支援するUEのために、接続確立過程で初期に構成されるPCellに加えて、一つ以上のSCellを付加すればよい。したがって、PCCは、PCell、プライマリ(無線)リソース、プライマリ周波数リソースと対応し、これらは相互に同じ意味で使われてもよい。同様に、SCCは、SCell、セカンダリ(secondary)(無線)リソース、セカンダリ周波数リソースと対応し、これらは相互に同じ意味で使われてもよい。
【0111】
以下、図面を参照して、増加したアップリンク制御情報を效率的に伝送するための方案を提案する。具体的に、増加したアップリンク制御情報を伝送するための新しいPUCCHフォーマット/信号処理手順/リソース割当方法などを提案する。説明のために、本発明で提案する新しいPUCCHフォーマットを、CA(Carrier Aggregation)PUCCHフォーマット、又は既存LTEリリース8/9にPUCCHフォーマット2まで定義されている点からPUCCHフォーマット3と呼ぶ。本発明で提案するPUCCHフォーマットの技術的思想は、アップリンク制御情報を伝送し得る任意の物理チャネル(例、PUSCH)にも同一又は類似の方式で容易に適用可能である。例えば、本発明の実施例は、制御情報を周期的に伝送する周期的PUSCH構造又は制御情報を非周期的に伝送する非周期的PUSCH構造にも適用可能である。
【0112】
以下の図面及び実施例は、PUCCHフォーマット3に適用されるサブフレーム/スロットレベルのUCI/RSシンボル構造であり、既存LTEのPUCCHフォーマット1/1a/1b(標準CP)のUCI/RSシンボル構造を用いる場合を中心に説明する。ただし、図示のPUCCHフォーマット3においてサブフレーム/スロットレベルのUCI/RSシンボル構造は例示のために便宜上定義されたもので、本発明が特定構造に制限されることはない。本発明に係るPUCCHフォーマット3においてUCI/RSシンボルの個数、位置などはシステム設計によって自由に変形可能である。例えば、本発明の実施例に係るPUCCHフォーマット3は、既存LTEのPUCCHフォーマット2/2a/2bのRSシンボル構造を用いて定義されてもよい。
【0113】
本発明の実施例に係るPUCCHフォーマット3は、任意の種類/サイズのアップリンク制御情報を伝送するのに用いることができる。例えば、本発明の実施例に係るPUCCHフォーマット3はHARQ ACK/NACK、CQI、PMI、RI、SRなどの情報を伝送でき、これらの情報は任意サイズのペイロードを有することができる。説明の便宜上、図面及び実施例では、本発明に係るPUCCHフォーマット3がACK/NACK情報を伝送する場合を中心に説明する。
【0114】
図29乃至
図32は、本発明で使用され得るPUCCHフォーマット3の構造及びそのための信号処理手順を例示する。特に、
図29乃至
図32は、DFT−ベースのPUCCHフォーマットの構造を例示する。DFT−ベースのPUCCH構造によれば、PUCCHは、DFTプリコーディングが行われ、SC−FDMAレベルで時間ドメイン直交カバー(Orthogonal Cover、OC)が適用されて伝送される。以下では、DFT−ベースのPUCCHフォーマットをPUCCHフォーマット3と総称する。
【0115】
図29は、SF=4の直交コード(Orthogonal Code、OC)を用いたPUCCHフォーマット3の構造を例示する。
図29を参照すると、チャネルコーディングブロック(channel coding block)は、伝送ビットa_0,a_1,…,a_M−1(例、多重ACK/NACKビット)をチャネルコーディングしてコーディングビット(encoded bit、coded bit or coding bit)(又はコードワード)b_0,b_1,…,b_N−1を生成する。Mは、伝送ビットのサイズを表し、Nは、コーディングビットのサイズを表す。伝送ビットは、アップリンク制御情報(UCI)、例えば、複数のDL CCを通じて受信した複数のデータ(又は、PDSCH)に対する多重ACK/NACKを含む。ここで、伝送ビットa_0,a_1,…,a_M−1は、伝送ビットを構成するUCIの種類/個数/サイズにかかわらずにジョイントコーディングされる。例えば、伝送ビットが複数のDL CCに対する多重ACK/NACKを含む場合に、チャネルコーディングはDL CC別、個別ACK/NACKビット別に行われず、全体ビット情報を対象に行われ、これにより単一コードワードが生成される。チャネルコーディングは、これに制限されるわけではないが、単純反復(repetition)、単純コーディング(simplex coding)、RM(Reed Muller)コーディング、パンクチャリングされた(punctured)RMコーディング、TBCC(Tail−biting convolutional coding)、LDPC(low−density parity−check)或いはターボ−コーディングを含む。図示してはいないが、コーディングビットについて、変調次数とリソース量を考慮してレート−マッチング(rate−matching)が行われてもよい。レートマッチング機能は、チャネルコーディングブロックの一部として含まれてもよく、別途の機能ブロックを用いて行われてもよい。例えば、チャネルコーディングブロックは複数の制御情報に対して(32,0)RMコーディングを行って単一コードワードを得、これに対して循環バッファーレート−マッチングを行うことができる。
【0116】
変調器(modulator)は、コーディングビットb_0,b_1,…,b_N−1を変調して、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L−1を生成する。Lは、変調シンボルのサイズを表す。変調は、伝送信号のサイズと位相を変形することによってなされる。変調方法は、例えば、n−PSK(Phase Shift Keying)、n−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を含む(nは、2以上の整数)。具体的に、変調方法には、BPSK(Binary PSK)、QPSK(Quadrature PSK)、8−PSK、QAM、16−QAM、64−QAMなどを用いることができる。
【0117】
分周器(divider)は、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L−1を各スロットに分周する。変調シンボルを各スロットに分周する順序/パターン/方式は特に制限されない。例えば、分周器は、変調シンボルを前から順にそれぞれのスロットに分周することができる(ローカル型方式)。この場合、図示のように、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L/2−1はスロット0に分周し、変調シンボルc_L/2,c_L/2+1,…,c_L−1は、スロット1に分周すればよい。また、変調シンボルはそれぞれのスロットへの分周時にインタリービング(又はパーミュテーション)されてもよい。例えば、偶数変調シンボルは、スロット0に分周し、奇数変調シンボルはスロット1に分周してもよい。変調過程と分周過程は互いに順序が換わってもよい。
【0118】
DFTプリコーダ(precoder)は、単一搬送波波形(single carrier waveform)を生成するために、それぞれのスロットに分周された変調シンボルに対してDFTプリコーディング(例、12−ポイントDFT)を行う。同図で、スロット0に分周された変調シンボルc_0,c_1,…,c_L/2−1は、DFTシンボルd_0,d_1,…,d_L/2−1にDFTプリコーディングされ、スロット1に分周された変調シンボルc_L/2,c_L/2+1,…,c_L−1は、DFTシンボルd_L/2,d_L/2+1,…,d_L−1にDFTプリコーディングされる。DFTプリコーディングは、相応する他の線形演算(linear operation)(例、walsh precoding)に代替されてもよい。
【0119】
拡散ブロック(spreading block)は、DFTされた信号を、SC−FDMAシンボルレベルで(時間ドメイン)拡散する。SC−FDMAシンボルレベルの時間ドメイン拡散は、拡散コード(シーケンス)を用いて行われる。拡散コードは、準直交コードと直交コードを含む。準直交コードとしては、これに制限されるわけではないが、PN(Pseudo Noise)コードを含む。直交コードとしては、これに制限されるわけではないが、ウォルシュコード、DFTコードを含む。本明細書は、説明の容易のために、拡散コードの代表例として直交コードを挙げて説明するが、これは例示であり、直交コードは準直交コードに代替されてもよい。拡散コードサイズ(又は、拡散因子(Spreading Factor:SF))の最大値は、制御情報伝送に用いられるSC−FDMAシンボルの個数によって制限される。一例として、1スロットで4個のSC−FDMAシンボルが制御情報伝送に用いられる場合に、スロット別に長さ4の(準)直交コードw0,w1,w2,w3を用いることができる。SFは、制御情報の拡散度を意味し、ユーザー機器の多重化次数(multiplexinig order)又はアンテナ多重化次数と関連を持つことができる。SFは、1→2→3→4…などのように、システムの要求条件に応じて可変されてもよく、基地局と端末間にあらかじめ定義されたり、ダウンリンク制御情報(DCI)或いはRRCシグナリングによって端末に知らせられてもよい。例えば、SRSを伝送するために、制御情報用SC−FDMAシンボルのうちの一つをパンクチャリングする場合に、当該スロットの制御情報にはSFの縮小した(例、SF=4の代わりにSF=3)拡散コードを適用すればよい。
【0120】
上の過程を経て生成された信号は、PRB内の副搬送波にマッピングされた後に、IFFTを経て時間ドメイン信号に変換される。時間ドメイン信号にはCPが付加され、生成されたSC−FDMAシンボルはRF端から伝送される。
【0121】
5個のDL CCに対するACK/NACKを伝送する場合を挙げて、各過程をより具体的に説明する。それぞれのDL CCが2個のPDSCHを伝送できる場合に、これに対するACK/NACKビットは、DTX状態を含む場合に12ビットでよい。QPSK変調とSF=4時間拡散を想定する場合に、(レートマッチング後の)コーディングブロックサイズは48ビットでよい。コーディングビットは24個のQPSKシンボルに変調され、生成されたQPSKシンボルは12個ずつ各スロットに分周される。各スロットで12個のQPSKシンボルは12−ポイントDFT演算を通じて12個のDFTシンボルに変換される。各スロットにおいて12個のDFTシンボルは時間ドメインでSF=4拡散コードを用いて4個のSC−FDMAシンボルに拡散されてマッピングされる。12個のビットが[2ビット*12個の副搬送波*8個のSC−FDMAシンボル]を通じて伝送されるので、コーディングレートは0.0625(=12/192)となる。また、SF=4の場合に、1 PRB当たり最大4個の端末を多重化することができる。
【0122】
図30は、SF=5の直交コード(Orthogonal Code、OC)を用いたPUCCHフォーマット3の構造を例示する。
【0123】
基本的な信号処理手順は、
図29を参照して説明した通りである。ただし、
図30において、UCI SC−FDMAシンボルとRS SC−FDMAシンボルの個数/位置が、
図29のそれと異なっている。このとき、拡散ブロック(spreading block)がDFTプリコーダの前段であらかじめ適用されてもよい。
【0124】
図30で、RSはLTEシステムの構造を継承することができる。例えば、基本シーケンスに巡回シフトを適用することができる。データ部分は、SF=5により、多重化容量(multiplexing capacity)が5となる。しかし、RS部分は、巡回シフト間隔である△
shiftPUCCHによって多重化容量が決定される。例えば、多重化容量は12/△
shiftPUCCHで与えられる。この場合、△
shiftPUCCH=1、△
shiftPUCCH=2、△
shiftPUCCH=3の場合における多重化容量はそれぞれ12、6、4となる。
図30で、データ部分の多重化容量は、SF=5から、5となる反面、RSの多重化容量は、△
shiftPUCCHの場合に4となり、全体多重化容量は、両者のうち、小さい値である4に制約されることがある。
【0125】
図31は、スロットレベルで多重化容量が増加しうるPUCCHフォーマット3の構造を例示する。
【0126】
図29及び
図30で説明したSC−FDMAシンボルレベル拡散をRSに適用して全体多重化容量を増加させることができる。
図31を参照すると、スロット内でウォルシュカバー(或いはDFTコードカバー)を適用すると、多重化容量が2倍に増加する。これにより、△
shiftPUCCHの場合にも多重化容量が8になり、データ区間の多重化容量が低下しなくなる。
図31で、[y1 y2]=[1 1]或いは[y1 y2]=[1 −1]や、その線形変換形態(例えば、[j j][j −j]、[1 j][1 −j]など)もRSのための直交カバーコードとして用いられてもよい。
【0127】
図32は、サブフレームレベルで多重化容量が増加しうるPUCCHフォーマット3の構造を例示する。
【0128】
スロット−レベルで周波数ホッピングを適用しないと、スロット単位にウォルシュカバーを適用することによって、多重化容量をさらに2倍に増加させることができる。ここで、上述した通り、直交カバーコードには[x1 x2]=[1 1]又は[1 −1]を用いることができ、その変形形態を用いることもできる。
【0129】
参考として、PUCCHフォーマット3の処理過程は、
図29乃至
図32に示した順序に拘わらない。
【0130】
図33は、本発明が適用されるチャネル選択を用いたACK/NACK情報の伝送構造を示す図である。
図33を参照すると、2ビットのACK/NACK情報のためのPUCCHフォーマット1bに対して、2個のPUCCHリソース又はPUCCHチャネル(PUCCHリソース#0及び#1、又はPUCCHチャネル#0及び#1)が設定されている。
【0131】
もし、3ビットのACK/NACK情報を伝送する場合は、3ビットのACK/NACK情報のうち、2ビットは、PUCCHフォーマット1bにより表現し、残り1ビットは、2個のPUCCHリソースのうちいずれのPUCCHリソースを選択するかによって表現することができる。例えば、PUCCHリソース#0を用いてACK/NACK情報が伝送される場合、又はPUCCHリソース#1を用いてACK/NACK情報が伝送される場合のいずれかを選択することによって、1ビット(2通りの場合)を表現でき、総3ビットのACK/NACK情報を表現することが可能になる。
【0132】
表11は、チャネル選択(Channel Selection)を用いて3ビットのACK/NACK情報を伝送する例を示す。このとき、2個のPUCCHリソースが設定された場合を仮定する。
【0134】
表11で、「A」は、ACK情報を意味し、「N」は、NACK情報又はNACK/DTX情報を意味する。「1,−1,j,−j」は、PUCCHフォーマットで伝送される2ビットの伝送情報であるb(0)、b(1)が、QPSK変調を経た4個の複素変調シンボルを意味する。b(0)、b(1)は、選択されたPUCCHリソースを用いて伝送される2進の伝送ビットに該当する。例えば、表12に従って2進の伝送ビットb(0)、b(1)が複素変調シンボルにマッピングされ、PUCCHリソースを介して伝送されるとよい。
【0136】
図34は、本発明が適用される強化されたチャネル選択(enhanced channel selection)を用いたACK/NACK情報の伝送構造を示す図である。
図34では、PUCCH#0とPUCCH#1を相互に異なった時間/周波数領域で示したが、これは便宜のためのもので、同じ時間/周波数領域で互いに異なったコードを使用するように構成されてもよい。
図34を参照すると、1ビットのACK/NACK情報の伝送のためのPUCCHフォーマット1aに対して、2個のPUCCHリソース(PUCCHリソース#0及び#1)が設定されている。
【0137】
もし、3ビットのACK/NACK情報を伝送する場合は、3ビットのACK/NACK情報のうち、1ビットは、PUCCHフォーマット1aを用いて表現し、他の1ビットは、ACK/NACK情報がいずれのPUCCHリソース(PUCCHリソース#0及び#1)を通じて伝送されるかによって表現することができる。また、最後の1ビットは、いかなるリソースに対する参照信号が伝送されるかによって異なるように表現することができる。ここで、参照信号は、先に選択されたPUCCHリソース(PUCCHリソース#0及び#1)の時間/周波数領域で伝送されるのが好ましいが、参照信号の本来のPUCCHリソースに対する時間/周波数領域で伝送されてもよい。
【0138】
すなわち、PUCCHリソース#0を通じてACK/NACK情報が伝送され、PUCCHリソース#0に対応するリソースに対する参照信号が伝送される場合、PUCCHリソース#1を通じてACK/NACK情報が伝送され、PUCCHリソース#1に対応するリソースに対する参照信号が伝送される場合、PUCCHリソース#0を通じてACK/NACK情報が伝送され、PUCCHリソース#1に対応するリソースに対する参照信号が伝送される場合、及びPUCCHリソース#1を通じてACK/NACK情報が伝送され、PUCCHリソース#0に対応するリソースに対する参照信号が伝送される場合のうち、いずれか一つの場合を選択することによって、2ビット(4通りの場合)を表現でき、総3ビットのACK/NACK情報を表現することが可能になる。
【0139】
表13は、強化されたチャネル選択を用いて3ビットのACK/NACK情報を伝達する例を示す。このとき、2個のPUCCHリソースが設定された場合を仮定する。
【0141】
強化されたチャネル選択を用いる表13は、チャネル選択を用いる表12とは違い、PUCCHリソースにマッピングされるシンボルを、BPSKで変調可能であるという点で意味がある。しかし、表13の例とは違い、PUCCHフォーマット1bを用いて複素シンボルをQPSKで変調することも可能である。こうする場合、同じPUCCHリソースで伝送可能なビット数が増加する。
【0142】
図33乃至
図34は、3ビットのACK/NACK情報を伝送するために2個のPUCCHリソースが設定された場合を取り上げて説明したが、ACK/NACK情報の伝送ビット数及びPUCCHリソースの数は様々に設定可能であり、ACK/NACK情報以外のアップリンク制御情報が伝送される場合、又はACK/NACK情報と他のアップリンク制御情報が同時に伝送される場合にも、同様の適用が可能であるということは明らかである。
【0143】
表14には、2個のPUCCHリソースが設定され、チャネル選択を用いて6個のACK/NACK状態を伝送する例を示す。
【0145】
表15には、3個のPUCCHリソースが設定され、チャネル選択を用いて11個のACK/NACK状態を伝送する例を示す。
【0147】
表16には、4個のPUCCHリソースが設定され、チャネル選択を用いて20個のACK/NACK状態を伝送する例を示す。
【0149】
一方、端末は、PCell DL CCとSCell DL CCから受信した複数のACK/NACKフィードバックを必要とする場合に対する応答を集めて(例えば、多重化(multiplexing)、バンドリング(bundling)などして)、PCell内のUL CCで一つのPUCCHを用いて伝送する。
【0150】
DL CCに対するHARQ ACK/NACKフィードバック(feedback)を必要とする場合としては、大きく、下記の3つの場合が挙げられる。
【0151】
まず、下記の表17のような場合に、HARQ ACK/NACKフィードバックが要求されることがある。
【0153】
表17は、一般的なA/Nフィードバックを必要とするPDSCHのことを意味する。このようなPDSCHは、DL PCell及びSCellの両方で存在してもよい。以下の説明では、このような場合を、便宜上、「PDCCHのあるPDSCH(PDSCH
with PDCCH)」と略称する。
【0154】
次に、下記の表18のような場合に、HARQ ACK/NACKフィードバックが要求されることがある。
【0156】
表18は、SPS解除(release)のためのPDCCHに対するA/Nフィードバックのことを意味する。このとき、一つのサブフレームで一つ以上のDLセルにわたって一つのPDCCHもないPDSCH(PDSCH without corresponding PDCCH)が存在することがある。また、DL SPS解除を指示するPDCCH(PDCCH(s) indicating DL SPS release)に対するA/Nフィードバックは行うが、DL SPS活性化を指示するPDCCH(PDCCH(s) indicating DL SPS activation)に対するA/Nフィードバックは行わなくてよい。また、このようなPDCCHはDL PCellでのみ存在すればよい。以下の説明では、このような場合を、便宜上、「DL SPS解除(release)」と略称する。
【0157】
また、下記の表19のような場合に、HARQ ACK/NACKフィードバックが要求されることがある。
【0159】
表19は、PDCCHのないPDSCHであり、SPS(Semi−Persistent Scheduling)に対するA/Nフィードバックのことを意味する。また、一つのサブフレームで一つ以上のDLセルにわたって一つのPDCCHもないPDSCH(PDSCH without corresponding PDCCH)が存在することがある。また、このようなPDSCHはDL PCellにのみ存在すればよい。以下の説明では、このような場合を、便宜上、「DL SPS」と略称する。
【0160】
ただし、上記表17乃至表19を用いて説明したHARQ ACK/NACKフィードバックイベントは単なる一例に過ぎず、他のイベントが発生する場合にもHARQ ACK/NACKフィードバックが行われてもよい。
【0161】
一方、表17乃至表19で、MはセットKの元素の数を表し、ダウンリンク受信に対するHARQ−ACK伝送タイミング、Kの定義は、サブフレームの位置(n)及びTDD
UL−DL構成に従って下記表20のように表現すればよい。
【0163】
また、上記表20は
図35のように表現してもよい。
【0164】
図35は、2つのフレームのうち、2番目のフレームにおけるULサブフレームでACK/NACKフィードバックを行うとき、表20により、それ以前のいかなるDLサブフレームに対するACK/NACKをフィードバックするかを示す。
【0165】
例えば、
図35の最も上に示したUL−DL構成0では、1フレーム内に6個のULサブフレームが存在する。また、2番目のフレームの最初のULサブフレームでは、その6サブフレーム前のサブフレームである(前のフレームの)特別サブフレーム(special subframe)に対するACK/NACKをフィードバックする。また、2番目のULサブフレームではACK/NACKをフィードバックしない。また、3番目のULサブフレームでは、その4サブフレーム前のサブフレームであるDLサブフレームに対するACK/NACKをフィードバックする。また、4番目のULサブフレームでは、その6サブフレーム前のサブフレームである特別サブフレームに対するACK/NACKをフィードバックする。また、5番目のULサブフレームではACK/NACKをフィードバックしない。また、6番目のULサブフレームでは、その4サブフレーム前のサブフレームであるDLサブフレームに対するACK/NACKをフィードバックする。
【0166】
他の例として、
図35の上から2行目に示したUL−DL構成1では、1フレーム内に4個のULサブフレームが存在する。2番目のフレームの最初のULサブフレームでは、その7サブフレーム及び6サブフレーム前のサブフレームである(前のフレームの)DLサブフレーム及び特別サブフレームに対するACK/NACKを集めて(多重化(multiplexing)又はバンドリング(bundling)して)フィードバックする。また、2番目のULサブフレームでは、その4サブフレーム前のサブフレームである(前のフレームの)DLサブフレームに対するACK/NACKをフィードバックする。また、3番目のULサブフレームでは、その7及び6サブフレーム前のサブフレームであるDLサブフレーム及び特別サブフレームに対するACK/NACKを集めて(多重化又はバンドリングして)フィードバックする。また、4番目のULサブフレームでは、その4サブフレーム前のサブフレームであるDLサブフレームに対するACK/NACKをフィードバックする。便宜上、その他のUL−DL構成における動作については説明を省略するが、それらの構成にも、前述したUL−DL構成0及び1の例と同様の解釈が適用される。
【0167】
すなわち、TDDにおいて各ULサブフレームでフィードバックされるACK/NACKのDLサブフレームの位置は、TDD UL−DL構成及びULサブフレームの位置によってそれぞれ異なる。
【0168】
また、FDDにおいて、Mは常に1であり、Kは常に{k
0}={4}である。
【0169】
一方、PCellからSCellへのクロス−スケジューリング(cross−scheduling)は支援可能であるが、SCellからPCellへのクロス−スケジューリングは支援されないこともある。
【0170】
ここで、他のセルからクロス−スケジューリングされたセルが存在する場合に、当該セル内で追加のPDSCH割当はなされなくてもよい、すなわち、特定の一つのセルは特定の一つのセルからのみスケジューリングされるとよい。
【0171】
一方、TDDにおいてセル間に相互同一のUL−DL構成を使用するように制限されるとよい。例えば、下記の表21に表示されたUL−DL構成を相互同一に使用するように制限されてもよい。
【0173】
すなわち、隣接した基地局同士が同一のUL−DL構成(UL−DL configuration)を使用するという仮定の下に通信環境が設計されるとよい。ただし、隣接した基地局間に互いに時間同期が取れる同期式ネットワーク(synchronized network)を考慮しても、隣接した基地局同士が異なったUL−DL構成を使用する場合は、特定基地局のDL信号と隣接した基地局に伝送した特定端末のUL信号との間に衝突が起きることがある。
【0174】
セル境界(cell edge)でa基地局からDL信号を受信する端末と近接した位置でb基地局へUL信号を送信する端末がある場合、これら基地局は、相互に異なったUL−DL構成から、相互干渉が作用することになる。
【0175】
また、このような隣接した基地局同士が同一のUL−DL構成を使用することは、基地局のリソース運用の流動性を阻害させる。すなわち、複数の基地局のそれぞれのトラフィック(traffic)量などに基づいて相互異なったUL−DL構成を使用する方が、より流動的で能動的なリソース運用を可能にする。
【0176】
例えば、全ての基地局が同一のUL−DL構成を用いている中、特定基地局内の端末に必要なアップリンクリソースが多くなると、該基地局はUL−DL構成をULサブフレームの数がより多いUL−DL構成に替え、より多いアップリンクリソースを用いて通信サービスを行えばよい。
【0177】
他の例として、全ての基地局で同一のUL−DL構成を用いている中、夜明けのように通話量がごく少ない時間帯になり、特定基地局内で通信を必要とする端末が少なくなると、該基地局がUL−DL構成をULサブフレームの数がより多いUL−DL構成に替え、余計なダウンリンク伝送(例えば、synchronization signal、reference signal、broadcasting channelなど)を減らし、基地局の省電力(power saving)効果を図ってもよい。
【0178】
また、このようなCA環境においてセル同士が同一のUL−DL構成を使用することは、基地局のリソース運用の流動性を阻害させることがある。すなわち、複数のセルのそれぞれのトラフィック量などに基づいて相互異なったUL−DL構成を使用する方が、より流動的で能動的なリソース運用を可能にする。
【0179】
例えば、全てのセルで同一のUL−DL構成を用いている中、特定基地局内の端末に必要なアップリンクリソースが多くなると、一つ以上の特定セルのUL−DL構成を、ULサブフレームの数がより多いUL−DL構成に替え、より多いアップリンクリソースを用いて通信サービスを行えばよい。
【0180】
他の例として、全てのセルで同一のUL−DL構成を用いている中、夜明けのように通話量がごく小さい時間帯になり、特定基地局内で通信を必要とする端末が非常に少なくなると、基地局が、一つ以上の特定セルのUL−DL構成を、ULサブフレームの数がより多いUL−DL構成に替え、余計なダウンリンク伝送(例えば、synchronization signal、reference signal、broadcasting channelなど)を減らし、基地局の省電力の効果を得てもよい。
【0181】
特に、インター−バンド(inter−band)CA環境ではセル間に相互に異なったアップリンク伝送タイミングが必要となることがあり、端末はインター−バンドCA環境で通信を行うために複数のRF(radio frequency)段を使用してもよい。
【0182】
このようなインター−バンドCA環境では、セル間の干渉(interference)無しで各RF段ごとに異なったUL−DL構成が可能である。
【0183】
したがって基地局間及び/又はCAでのセル(CC又はバンド)間に相互に異なったUL−DL構成の使用を支援する場合に、前述した効果が保障される。
【0184】
ただし、セル間UL−DL構成が相互に異なる場合は、ACK/NACKをフィードバックすることに問題が発生する。
【0185】
その時に発生する問題点を、
図36を用いて説明する。
【0186】
図36では、セル#1がPCellであり、且つUL−DL構成3を使用し、セル#2はSCellであり、且つUL−DL構成4を使用すると仮定する。また、ACK/NACKフィードバックはPCellのPUCCHで伝送され、PCellのUL−DL構成によって動作すると仮定する。
【0187】
図36を参照すると、2番目のフレームでPCellの1番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの7番目、6番目、11番目以前のDL(又は、特別(special))サブフレームに対するACK/NACKが集められて(多重化(multiplexing)又はバンドリング(bundling)されて)伝送されることがある。PCellの2番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの6番目及び5番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて(多重化又はバンドリングされて)伝送されることがある。PCellの3番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの5番目及び4番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて(多重化又はバンドリング)伝送されることがあるが、ここで問題が起きる。
【0188】
すなわち、フレーム内のPCellの3番目のULサブフレームに対応する時間領域はSCellのDLサブフレーム領域になり、この領域に対するACK/NACKフィードバックをする領域は定義されなくなる。すなわち、
図36で、SCell(cell #2)における3番目のDLサブフレーム(特別サブフレームを含む)に対するACK/NACKフィードバックが落ちてしまう(drop)。
【0189】
図36では、説明の便宜上、ACK/NACKフィードバック時の問題点を説明したが、ACK/NACKの他、CSI(Channel State Information)の伝送においてもこのような問題点が発生することがある。ここで、CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、RI(Rank Indication)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、PTI(Precoding Type Indicator)などを含む。
【0190】
また、インター−バンド(inter−band)CAでは、インター−バンド間の相互に異なる周波数特性から、伝送時間遅延(propagation/path delay)及び(フェーディング)チャネル((fading)channel)及び伝播損失(propagation/path loss)が互いに異なることがある。
【0191】
そのため、端末は、インター−バンド間に相互に異なった受信及び送信時間の設定及び相互に異なった伝送パワーの設定が必要になる場合がある。特に、端末のアップリンク伝送タイミングがセル間で相互に異なる場合、このタイミング差により伝送時間が制約されることがある。
【0192】
例えば、FDD(frame structure type 1)においてn番目のDLサブフレームのPDCCHがあるPDSCH(PDSCH with PDCCH)に対するACK/NACK応答は、n+4番目のULサブフレームのPUCCHで伝送される(ここで、サブフレームの長さは1msである)。これは、UEでPDSCHを復調してACK/NACKを生成するための処理時間(processing time)が約3ms(又は、3ms−2*伝播遅延(propagation delay))であることを考慮して設計されたものである。このとき、2個のセルからなるFDD状況において、特定端末に、PCellのDL CCのフレーム境界(boundary)がSCellのDL CCのフレーム境界(boundary)よりも早い時間に受信されると仮定する。もし、PCellの時間基準でACK/NACKフィードバック過程が行われると、PCell基準ではn番目のサブフレームで受信された信号に対してn+4番目のサブフレームで応答をするのに問題がない。しかし、SCell基準ではn番目のサブフレームがPCellのn番目のサブフレームよりも遅い時間に受信されるため、PCellのn+4番目のサブフレームで応答をするために必要な処理時間(processing time)が足りなくなることがある。
【0193】
そこで、前述した諸問題点を解決するために、本発明では、セル、CC又はバンド間に相互に異なったUL−DL構成(configuration)を使用する方法及び/又は相互に異なったアップリンク伝送タイミングの使用を效率的に支援するための方法を提供する。ただし、本明細書では、相互に異なったUL−DL構成の使用はTDDに適用されるとして説明するが、セル間TDDとFDDが同時に設定される場合にも同様の適用が可能である。また、相互に異なったアップリンク伝送タイミングの使用は、TDDにも、FDDにも適用可能である。
【0194】
本発明では、特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、只一つの制御情報のための伝送タイミング及び只一つのPCellのみ存在する場合とは違い、一つ以上の仮想PCell又はセルグループを使用することを提案する。
【0195】
すなわち、特定端末は、一つ以上の仮想PCell又はセルグループを有してもよく、各仮想PCell又はセルグループ別にACK/NACK或いはCSIのための伝送タイミング及び/或いはPUCCHを用いてそのフィードバックをすればよい。
【0196】
このとき、特定端末が有し得る仮想PCell又はセルグループの個数は、端末に構成された(configured)総セルの数に等しいか、又はそれより少なければよい。
【0197】
本発明で、仮想PCell又はセルグループは、LTE−A Rel−10におけるPCellと同じ意味を有しなくてもよい。
【0198】
すなわち、仮想PCell又はセルグループは、UEによるPUCCHの伝送が可能なセルを意味し、一方、PUCCHの伝送が可能でないセルはSCellと称すればよい。すなわち、仮想PCell又はセルグループの支援は、多重(multiple)PUCCHの支援と同じ意味で解釈すればよい。
【0199】
また、仮想PCell又はセルグループは明確な名称又は指示がなくても、複数のセルのうち、PUCCHの伝送が可能なセルを、本発明における仮想PCellと同じものと見なせばよい。
【0200】
或いは、仮想PCell又はセルグループは、UEにとってダウンリンク伝送に対するHARQ−ACK(或いはACK/NACK)フィードバックの伝送タイミング(例、表20)の基準となるUL−DL構成を有するセルを意味してもよい。すなわち、UEに、2つ以上の相互に異なったUL−DL構成を有するセルのCA(Carrier Aggregation)が構成された場合に、一つ以上のセルのダウンリンク伝送に対するHARQ−ACK(或いはACK/NACK)フィードバックの伝送タイミングの基準となるUL−DL構成を有するセルを仮想(vitrual)PCellと称してもよい。
【0201】
要するに、本発明でいう仮想PCell又はセルグループは、下記のいずれか1つ以上の動作を行う基準となるセルのことを指す。以下では、説明の便宜上、仮想PCell又はセルグループを仮想PCellとして説明する。しかし、本発明の内容が仮想PCellに限定されるものではなく、複数の仮想PCell、セルグループ及び複数のセルグループにも適用可能であることは明らかである。
【0202】
本発明でいう仮想PCellは、下記のいずれか1つ以上の動作を行う基準となるセルであればよい。
【0203】
(1)PUCCH伝送が可能なセル
(2)PDSCH或いはPDCCHに対するACK/NACK応答のタイミングの基準となるセル
(3)端末で受信されたPHICHが前のいずれのPUSCH伝送に対するA/N応答であるかに対するタイミングの基準となるセル
(4)端末でPUSCH伝送後、PHICHが期待されるサブフレームに対するタイミングの基準となるセル
(5)端末でPDCCHからULグラント(DCIフォーマット0又は4)が受信されると、後どれくらいでPUSCH伝送が割り当てられるかに対するタイミングの基準となるセル
(6)端末でPHICHがNACKとして受信されたり、期待されたが受信されなかった場合、後どれくらいでPUSCH再伝送を行うかに対するタイミングの基準となるセル
(7)端末でPUCCH伝送時に、それが、前のいずれのPDSCH又はPDCCHに対するA/N応答であるかに対するタイミングの基準となるセル
また、仮想PCellは、DL−ULリンケージ(linkage)(例えば、システム情報ブロック(system information block)2によるリンケージ)を有しなくてもよく、仮想プライマリ搬送波(virtual primary carrier)を意味してもよく、多重アンカー搬送波(multiple anchor carrier)と呼ばれてもよい。
【0204】
以下では、
図37を参照して本発明の具体的な内容を説明する。
【0205】
図37は、端末に設定されたサービングセルが存在する場合に、仮想PCellを用いて制御情報を伝送する方法を示す図である。
【0206】
図37では、特定端末で設定されたサービングセル間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、UCIフィードバックのための基準セル(reference cell)を変更させることを提案する。
【0207】
より具体的に、本発明では、フレーム内のULサブフレームの数が最も少ないか、又はDLサブフレームの数が最も多いUL−DL構成を使用するセルを、ACK/NACKなどのあらかじめ定められた1種類以上のUCIフィードバックのための仮想PCellとして使用することを提案する。
【0208】
ここで、UCIフィードバックのためのPCellの変更は、実際PCellの変更を意味することもあるが、仮想PCellの変更を意味してもよい。仮想PCellの変更は、実際のPCellはそのままに置き、ACK/NACKなどのあらかじめ定められた1種類以上のUCIフィードバックをする手順及び/又は基準の適用基準となるセル及び/又はPUCCHが存在するセルでのみ、上記フレーム内のULサブフレームの数が最も少ないセルをPCellと仮定して手順を行うことを意味する。
【0209】
ここで、制御情報の伝送は、上記変更された仮想PCellのDL−UL構成に対して既存方法を適用して使用すればよい。ただし、ここで、仮想PCellは、DL CCでのみ適用してもよく、DL CCでは元のPCell、SCellをそのまま使用しながらUL CCでのみ適用してもよく、DL及びUL CCで同時に適用してもよい。
【0210】
図37で、PCellであるセル#1は、フレーム内に3個のULサブフレームがあり、SCellであるセル#2は、フレーム内に2個のULサブフレームが存在する。このとき、PCellが、セルインデックス(cellindex)がより小さいセル#1であれば、本発明の適用により、UCIフィードバックのためのPCellとして、フレーム内のULサブフレームの数がより少ないセル#2を使用するように設定されたと仮定する。
【0211】
図37を参照すると、セル#1が元のPCellであり、UL−DL構成4(フレーム内のULサブフレームの数は2)を使用し、セル#2は、SCellであり、UL−DL構成3(フレーム内のULサブフレームの数は3)を使用する。ここで、PCellのULサブフレームの数はSCellのULサブフレームの数よりも大きいので、UCIフィードバックのためのPCell変更(change)が起きる。PCell変更によって、UCIフィードバックは、仮想PCellであるセル#2をPCellとして行われることとなる。。この時、ACK/NACKフィードバックは、仮想的なPCellのPUCCHで伝送され、仮想PCellのUL−DL構成に従って動作する。
【0212】
図37の2番目のフレームで仮想PCellの1番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの12番目、8番目、7番目及び11番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて(例えば、多重化又はバンドリングされて)伝送される。
【0213】
この時、上記時間領域にDLサブフレームの代わりにULサブフレームが存在する仮想PCellの他、一つ以上の仮想(virtual)SCellが存在する場合もある。このような場合、それに対するACK/NACKは伝送されないか、或いは、あらかじめ定められたいずれかの固定値、或いはあらかじめ定められたいずれかの固定された規則に従う値(例えば、対応する仮想的なPCellのDLサブフレームに対するA/N情報の反復値)で伝送されるとよい。
【0214】
ACK/NACKが伝送されないように設計される場合に、セル間に同一のDL−UL構成が使用される場合におけるACK/NACKペイロード(payload)の数とペイロードの数が異なってくることがある。同一のDL−UL構成が使用され、且つACK/NACKバンドリング無しで全体多重化(full multiplexing)が使用される場合に、特定仮想PCell内の一つのPUCCHで伝送されるACK/NACKペイロードの数は、下記式3のように決定されるとよい。
【0217】
は、バンドリングウィンドウサイズ(bundling window size)であって、表20のM値であればよく、セル間UL−DL構成が同一であれば、セル間に同一の値を有するようになる。また、
【0219】
は、i番目に設定されたサービングセル(configured serving cell)で支援可能な最大伝送ブロック(transport block)の数或いはコードワード(codeword)の数を意味する。
【0221】
は、LTE−A Rel−10では1或いは2の値を有するとよく、2が設定されたセルでもそれよりも小さいコードワードを使用してもよいが、ACK/NACKフィードバックは、セル当たり最大コードワードの数にするものと設計されるとよい。
【0222】
フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域がULサブフレームである場合、式3と同じペイロードをもってこのようなA/N情報に他の情報を伝送すればよい。
【0223】
すなわち、上記情報に以前セルのACK/NACK情報を反復して入れたり、あらかじめ固定された値(例えば、NACK或いはNACK/NACK)を伝送する等の方法によりペイロードを維持させるように設計すればよい。
【0224】
或いは、上記フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域がULサブフレームである場合に、ペイロードのサイズを減らすように設計してもよい。このような場合、式3は下記式4のように変更してもよい。
【0228】
は、PCellでのバンドリングウィンドウサイズ(bundling window size)であり、表20のM値であればよい。
【0230】
は、i番目に設定されたサービングセル(configured serving cell)で支援可能な最大伝送ブロック(transport block)の数或いはコードワード(codeword)の数を意味する。
【0232】
は、i番目に設定されたサービングセルのフレーム内のULサブフレームの数とPCellのフレーム内のULサブフレームの数をそれぞれ表す。
【0233】
セル間に同一のDL−UL構成が使用される場合は、2番目の項が0になって消えてしまい、上記式3と同一になる。しかし、本発明が適用されて、仮想(virtual)PCellに比べて仮想SCellがより多くのULサブフレームを有するUL−DL構成となった場合、上記値が存在するようになり、上記ULサブフレーム数の差分だけ仮想SCell内のDLサブフレームが仮想PCellに比べて少なく存在するようになるので、このような部分に対するA/Nペイロードを減らすことが可能である。
【0234】
例えば、PCellが「UL、DL、DL、DL」であり、SCellが「DL、DL、DL、DL」であれば、UCIフィードバックはSCellが仮想PCellになり、これを基準にUCIフィードバックがなされ、全てのセルが最大単一(maximum single)TB(コードワード)を有する場合のコードブックサイズ(codebook size)は、チャネル選択(channel selection)の場合にM=4を適用し、フォーマット3の場合にはコードブックサイズが8、PUSCHにピギーバック(piggybacking)され、UL DAIがない場合のコードブックサイズは8、PUSCHにピギーバックされるが、UL DAIがあり、且つDL DAIカウンター(counter)値と一致する場合は、元のPCellのUL部分まで考慮して8にしたり、UL部分は、基地局にとってはあらかじめULであるということを知っているため、それをコードブックサイズから除外した7にしてもよい。
【0235】
上記フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域が特定セルのULサブフレームであり、それに対するACK/NACKが伝送されない場合に、
図37では、仮想的なPCell(セル#2)の1番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの12番目、8番目及び11番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKと、DLサブフレームが存在するセル#1の7番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて伝送されるとよい。ここで、それらのサブフレームに対するACK/NACKを集めるオーダリング順序(ordering sequence)は本発明では制約されない。仮想的なPCellの2番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの6番目、5番目、4番目、7番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて伝送されるとよい。
【0236】
このように本発明の内容を適用することによって、特定DLサブフレームに対するACK/NACK応答が落ちるのを防ぐことができる。
【0237】
LTE−Aでは、ACK/NACK情報同士のバンドリングを行うことができる。ここでいうバンドリングとは、該当の情報同士の論理的(logical)AND(或いはOR)演算(operation)を用いて上記情報のビット数を減らすことを指す。
【0238】
例えば、2個のACK/NACK情報が2進数と(‘0’,‘0’)、(‘0’,‘1’)、(‘1’,‘0’)、或いは(‘1’、‘1’)であれば、論理的AND演算によるバンドリングにより、それぞれ‘0’、‘0’、‘0’、或いは‘1’になることがある。
【0239】
LTE−ATDDでは時間ドメインバンドリング(time−domain bundling)を行うことができる。時間ドメインバンドリングとは、セル当たり複数の隣接したサブフレームのACK/NACK情報のバンドリングを意味する。元の(Original)ACK/NACKビットが4ビットよりも多い場合、PUCCHフォーマット1bチャネル選択(PUCCH format 1b with channel selection)を用いてこのような時間ドメインバンドリングを行うようになる。
【0240】
また、上記発明の適用において、その伝送フォーマットは制約されない。PUCCHフォーマット1bチャネル選択(PUCCH Format 1b with channel selection)或いはPUCCHフォーマット3(PUCCH Format 3)などのフォーマットが使用されるとよい。
【0241】
また、空間バンドリング(spatial bundling)、時間ドメインバンドリング(time−domain bundling)、CCドメインバンドリング(CC−domain bundling)、或いは多重化などの、上記バンドリングウィンドウ(bundling window)内の複数のACK/NACKを処理して伝送する手法は本発明で制約されない。
【0242】
また、本発明の一実施例によれば、複数のセルグループを用いる方法が適用されてもよい。
【0243】
すなわち、特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、本発明では只一つのPCellのみ存在する場合とは違い、多重(multiple)PCellを使用することを提案する。
【0244】
特定端末は一つ以上のPCellを有することができ、各PCell別にACK/NACK或いはCSIのためのPUCCHでそのフィードバックができるようにする。
【0245】
この時、特定端末が有し得るPCellの数は、上記端末に設定された(configured)総セルの数に等しいか、又はそれよりも小さければよい。ここで、制御情報の伝送は、各PCellのDL−UL構成に対する既存の方法を使用する。
【0246】
まず、端末は、一つ以上のx(例えば、x=2)(あらかじめ定められてもよく、シグナリングにより指示されてもよい。)個のPCellを有することができる。複数のPCellが存在する場合、これらPCellは相互に異なったUL−DL構成を有することがある。ただし、ここでいう一つ以上のPCellは、(UL CCでは元の一つのPCellと一つ以上のSCellをそのまま使用しながら)DL CCでのみ一つ以上のPCellと一つ以上のSCellが存在することも可能であり、(DL CCでは元の一つのPCellと一つ以上のSCellsをそのまま使用しながら)UL CCでのみ一つ以上のPCellと一つ以上のSCellが存在することも可能であり、DL及びUL CCで同時に一つ以上のPCellと一つ以上のSCellが存在することも可能である。
【0247】
次に、端末は上記各PCellに関連した一つ以上のSCellを有することができる。ただし、PCellに関連したSCellが存在しないこともある。ここで、PCellに関連した一つ以上のSCellとは、上記セルのUCIフィードバックのための基準又はそれと関連したM値(バンドリングウィンドウのサイズ)の適用基準となるセル及び/又はPUCCHが存在するセルになるセルをPCellとするとき、上記PCellとグルーピングされて動作するセルを意味する。
【0248】
すなわち、関連したPCellとSCellのUCIは集められて一つのPUCCHでフィードバックされる。
【0249】
ここで、関連したPCell及びSCellは、同一のバンド(潜在的に同じRF(potentially same RF))内に位置してもよい。
【0250】
ここで、特定PCellに関連した1つ以上のSCellをまとめて一つのセルグループにすると、一つのセルグループに属する全てのセルは、同一のUL−DL構成を有するように構成される。ここで、セルグループの形成/構成は論理的な意味であり、実際の物理的なグループの生成を意味しなくてもよい。関連したSCellがない場合はPCellのみでセルグループが構成されてもよい。
【0251】
そのため、端末は一つ以上のセルグループを有することがあり、各セルグループは一つのPCellを含んでおり、該PCellに関連したSCell(存在するならば)を含んでもよい。
【0252】
また、端末は、一つ以上のセルグループに対して、各セルグループのPCellのPUCCHを用いてACK/NACKフィードバック、CSI報告(reporting)或いはサウンディング(sounding)伝送などをすればよい。ここで、セルグループは既に同一のDL−UL構成を有するように設定されたので、セルグループ内では前述した既存技術における問題が生じなくなる。セルグループ間には相互に異なったRF段が必要になることがある。
【0253】
第1実施例を適用するにあって、同一のセルグループに属するセルはイントラ−バンド(intra−band)CA環境になり、セルグループ同士はインター−バンド(inter−band)CA環境になり得る。このとき、特定端末が有し得るPCellの数は、当該端末に設定された総インター−バンドの数と等しいか、又はそれよりも少なければよい。
【0254】
一方、本発明の一実施例によれば、前述したのと異なる方法が適用されてもよい。
【0255】
まず、端末は、特定個数x(例えば、x=2)(あらかじめ定められてもよく、シグナリングによって指示されてもよい)以下の相互に異なったUL−DL構成のみを支援可能である。これは、端末ごとに異なってもよく、全ての端末に同一に適用されてもよい。この時、基地局は該当の端末に特定個数x以下の相互に異なったUL−DL構成のみを使用す
るセルのみを設定すればよい。
【0256】
例えば、上記個数xが全ての端末にとって同一であり、且つ2である場合に、基地局は相互に異なった2個のUL−DL構成のみを用いてセルを構成すればよい。
【0257】
次に、端末には基地局から設定されたサービングセル(configured serving cell)が指示/割当される。この時、セル別にUL−DL構成が異なってもよいが、x個以下の相互に異なったUL−DL構成のみ存在すればよい。端末は基地局から設定されたサービングセル(configured serving cell)のうち、同一のUL−DL構成を有するセルをセルグループとして区別すればよい。X個以下の相互に異なったUL−DL構成のみ存在可能であるので、x個以下のセルグループが生成されるとよい。このようなセルグループの形成/構成は論理的な意味であり、実際の物理的なグループの生成を意味しなくてもよい。すなわち、セルグループは、相互に異なったUL−DL構成を有し、一つ以上のセルで構成される。
【0258】
また、端末は、上記形成/構成されたセルグループ当たり一つの特定セルを当該セルグループのPCellと設定する。これは、基地局からシグナリングによって指示されてもよいが、あらかじめ定められた規則に従って端末によって設定されてもよい。例えば、セルグループ別に、最小のセルIDを有するセルを当該セルグループのPCellと設定すればよい。
【0259】
また、端末は、一つ以上のセルグループに対して、各セルグループのPCellのPUCCHを用いてACK/NACKフィードバック、CSI報告(reporting)、或いはサウンディング(sounding)伝送などをすればよい。ここで、セルグループは、既に同一のDL−UL構成を有するように設定されたので、セルグループ内では、前述した既存技術の問題が生じなくなる。セルグループ間には相互に異なったRF段が必要になる場合がある。
【0260】
前述した実施例を適用するにあって、同一のセルグループに属するセルは、イントラ−バンド(intra−band)CA環境になり、セルグループ同士はインター−バンド(inter−band)CA環境になり得る。このとき、特定端末が有し得るPCellの数は、当該端末に設定された総インター−バンドの数と等しいか、又はそれよりも小さければよい。
【0261】
例えば、
図38のように4個の設定されたサービングセル(configured serving cell)が存在すると仮定する。このとき、2個の設定されたサービングセル(configured serving cell)(セル#1とセル#2)間はイントラ−バンドCAであり、これと異なる2個の設定されたサービングセル(configured serving cell)(セル#3とセル#4)間もイントラ−バンド(intra−band)CAであるとする。ただし、それぞれイントラ−バンドCAである2個の2セルは、相互に間周波数が離れているインター−バンドCAであると仮定する。
【0262】
この場合、各イントラ−バンドCAを一つのセルグループとすればよい。すなわち、セル#1とセル#2を一つのセルグループにし、セル#3とセル#4を他のセルグループにすればよい。各セルグループ内でより低いセルIDを有するセルをPCellとすればよい(これは、基地局のシグナリングによって定められてもよく、或いはあらかじめ定められた規則に従って指定されてもよい)。イントラ−バンドCAであるセル#1とセル#2は相互に同一のUL−DL構成を使用し、イントラ−バンドCAであるセル#3とセル#4も相互に同一のUL−DL構成を使用する。
【0263】
すなわち、複数の設定されたサービングセル(configured serving cell)を有する端末にとって相互に異なったUL−DL構成が存在することになる。しかし、同一のUL−DL構成を使用するセル間のセルグループを構成することによって、セルグループごとにACK/NACKフィードバック、CSI報告(reporting)、サウンディング(sounding)伝送などの既存技術をそのまま適用することが可能である。
【0264】
上記セルグループの構成/運用は様々な方法で端末に構成(configuration)されてもよい。複数のセルグループを構成したり指定する具体的な方法、及びセルグループごとにPCellを構成したり指定する具体的な方法は、本発明で直接言及されていない方法が使用されてもよく、それに本発明が制約されることはない。
【0265】
上記発明の適用において、その伝送フォーマットに制約はない。PUCCHフォーマット1bチャネル選択(PUCCH Format 1b with channel selection)或いはPUCCHフォーマット3(PUCCH Format 3)などのフォーマットが使用されるとよい。また、空間バンドリング(spatial bundling)、時間ドメインバンドリング(time−domain bundling)、CCドメインバンドリング(CC−domain bundling)或いは多重化(multiplexing)などの、上記バンドリングウィンドウ(bundling window)内の複数のACK/NACKを処理して伝送する手法に本発明が制約されることはない。
【0266】
時間ドメインバンドリングが使用される場合に、TS 36.213 v10.0.1の「Table 10.1−1:DASI(Downlink association set index):for TDD」の適用は、実際Kセットの適用ではなく、上記セットの数(=バンドリングウィンドウのサイズ)を表すM値の適用に取り替えるとよい。
【0267】
このような多重PCellの個数は、システム或いは端末で使用するインター−バンド(inter−band)の最大数に定められるとよい。
【0268】
また、このような多重PCellの個数は、UL伝送タイミングが相互に異なる設定されたサービングセル(configured serving cell)の個数に関連した関数として定められてもよい。
【0269】
ここで、PCellは、明示的に特定セルがPCellであることが指示されてもよいが、あらかじめ定められた規則にしたがって暗黙的に使用されてもよい。
【0270】
例えば、次のような方法が使用されるとよい。
【0271】
セルID(identity)又はインデックスを用いて、あらかじめ定められた規則に従ってPCellを定めればよい。このとき、セルIDのうち、最小のインデックス(lowest index)を有するセルをPCellと指定するとよい。
【0272】
また、多重PCellが使用される場合には、規則を変えるとよい。例えば、インター−バンド(inter−band)間に相互に異なったPCellが使用される場合に、イントラ−バンド(intra−band)内で最も低いセルIDを有するセルが当該イントラ−バンド内のPCellと指定/使用されてもよい。
【0273】
すなわち、UEは、イントラ−バンド内の最も低いインデックスを有するセルでUCIを伝送すればよく、複数のイントラ−バンドを使用する場合は、複数のUCI伝送のためのPCellが存在可能になる。
【0274】
他の例として、タイミングアドバンス(timing advance)値を基準にして多重PCellが使用される場合に、多重タイミングアドバンス値が同一であるか、又は相互間のタイミングアドバンス値の差があらかじめ定められた値よりも小さいセル(セルグループとしよう)のうち、最も低いインデックスを有するセルが当該セルグループ内のPCellと指定/使用されてもよい。
【0275】
すなわち、UEは、セルグループ内の最も低いセルIDを有するセルでUCIを伝送すればよく、一つ以上のセルグループが存在する場合、一つ以上のUCI伝送のためのPCellが存在可能になる。一方、セルID(cell identity)は、RRCパラメータ(parameter)である「physCellId」と呼ばれてもよい。
【0276】
一方、仮想PCellの個数は、システム又は端末で使用するインター−バンド(inter−band)の最大数と等しいか、それよりも小さく設定されればよい。
【0277】
また、このような仮想PCellの個数は、UL伝送タイミングの差があらかじめ定められた値よりも大きい設定されたサービングセルグループ(configured serving cell group)の個数と定められてもよい。
【0278】
また、特定の一つのセルグループ内における仮想PCellは、基地局でRRC/MAC/PHYシグナリングによって直接指示してもよく、あらかじめ定められた規則に従って定められてもよい。
【0279】
ここで、あらかじめ定められた規則として下記のような方法を使用すればよい。
【0280】
まず、セルグループ内の設定されたセル(configured cell)から、あらかじめ定められた規則に従って仮想PCellが決定されるとよい。例えば、セルグループ内の設定されたセル(configured cell)のうち、最小インデックス(lowest index)を有するセルが仮想PCellとなる。
【0281】
また、セルグループ内の、設定された(configured)後に活性化(activation)されたセルから、あらかじめ定められた規則に従って仮想PCellが決定されてもよい。例えば、セルグループ内の活性化(activation)されたセルのうち、最低インデックスを有するセルが仮想PCellとなる。
【0282】
一方、本発明の一実施例によれば、端末はあらかじめ定められた規則に従ってセルグループを区別することができる。
【0283】
まず、インター−バンド(Inter−band)間相互に異なった多重PCellが使用される場合について説明する。
【0284】
このとき、端末は一つ以上のセルから、イントラ−バンド(intra−band)に属するセルとインター−バンドに属するセルを区別すればいい。そのため、端末は、別途のシグナリング無しで、一つのイントラ−バンド内に属するセルを一つのセルグループに分類することができる。
【0285】
また、インター−バンドに属するセルを相互に異なったセルグループに分類することによって、複数のセルを分類することができる。すなわち、インター−バンドの個数分だけセルグループを生成することができる。その後、各セルグループ内で最小のセルインデックスを有するセルをPCellと設定し、残りのセルをSCellと設定する。
【0286】
次に、タイミングアドバンス値を基準にして多重PCellが使用される場合について説明する。
【0287】
ここで、端末は、各セルごとに異なったアップリンク伝送タイミングを使用し得ると仮定する。そのため、各セルごとに異なったTA(Timing Advance)命令(command)が受信されて適用され得ると仮定する。
【0288】
端末は、複数のタイミングアドバンス値が同一であるか、又は相互間の差があらかじめ定められた値よりも小さいセルを一つのセルグループとする。タイミングアドバンス値があらかじめ定められた値よりも大きいセルを、他のセルグループとする。その後、各セルグループ内で最小のセルインデックスを有するセルをPCellと設定し、残りのセルをSCellと設定する。
【0289】
一方、本発明の一実施例によれば、仮想PCellに対する指示(indication)/臨界値(threshold)が指示されてもよい。すなわち、ServCellIndexに対して特定の中間地点或いは臨界値を指示するパラメータを導入することによって、端末は、該パラメータを用いてServCellIndexを一つ以上のセルグループに分類可能になる。
【0290】
例えば、ServCellIndexが0,1,2,3,4,5,6,7の範囲を有するとすれば、上記パラメータ(x)がServCellIndex全体(0,1,2,3,4,5,6,7)、或いはその一部(例えば、2,3,4,5、又は1,2,3,4,5,6、又は3,4,5,6,7など)を指示するようにすればよい。
【0291】
端末は、上記パラメータxを基準にセルグループを分類する。例えば、パラメータxよりも小さいセルインデックスを有するセルを一つのセルグループに設定し、パラメータxと等しい又は大きいセルインデックスを有するセルを他のセルグループに設定すればよい。
【0292】
その後、各セルグループ内で最小のセルインデックスを有するセルをPCellと設定し、残りのセルをSCellと設定する。上記では、説明の便宜上、上記パラメータが一つの値xをもって2つのセルグループ及び2つのPCellを設定する場合を取り上げて説明したが、パラメータがy個の値を有する場合へと拡張し、y個のセルグループ及びy個のPCellを設定するようにしてもよい。
【0293】
SCellIndexにも同様の基準を適用してもよい。パラメータ(x)がSCellIndex全体(0,1,2,3,4,5,6,7)或いはその一部(例えば、2,3,4,5、或いは1,2,3,4,5,6、或いは3,4,5,6,7など)を指示するようにする。端末は該パラメータxを基準にセルグループを分類する。例えば、パラメータxよりも小さいセルインデックスを有するセルを一つのセルグループに設定し、パラメータxと等しい又は大きいセルインデックスを有するセルを他のセルグループに設定してもよい。
【0294】
一方、本発明では、便宜上、セルグループ当たり一つの仮想PCellを有する場合を説明したが、特定セルグループ内で仮想PCellの有無を、基地局がPHY、MAC或いはRRCを用いて指示してもよい。特定セルグループ内に仮想PCellが存在しない場合は、PUCCH伝送のための別の方法が定義されるとよい。
【0295】
また、仮想PCellが存在しないセルグループに対するPUCCH伝送は、あらかじめ定められたセルグループにおけるPUCCH伝送に従えばよい。例えば、仮想PCellが存在しないセルグループに対するPUCCH伝送は、元のPcell(origianl Pcell)を用いるとよい。
【0296】
また、仮想PCellが存在しないセルグループに対するPUCCH伝送は、最小セルグループインデックス(lowest cell group index)を有するセルグループにおけるPUCCH伝送を用いてもよい。
【0297】
一方、仮想PCellが存在しないセルグループに対するPUCCH伝送がいずれのセルグループにおけるPUCCH伝送に従うかは、基地局がPHY、MAC或いはRRCを用いて指示すればよい。
【0298】
この指示は、PUCCH伝送を行うセルグループに対する指示、PUCCH伝送を行うセル自体の指示などを含む。
【0299】
また、セルグループを構成するとき、元のPcell(origianl Pcell)が最小セルグループインデックス(lowest cell group index)を有するように設定することによって、特殊な場合(例えば、仮想PCellが存在しないセルグループ)などにおいて、常に、最小セルグループインデックスを有するセルグループの規則に従うようにシステムを構成してもよい。
【0300】
上記のような方法によって多重セルグループ及び多重PCellを構成することができる。
【0301】
一方、上記多重セルグループ或いは多重PCellを用いた制御情報の伝送は、下記のようにすればよい。
【0302】
まず、セル間でいずれもULサブフレームである時点では、PcellのUL/DL構成(configuration)を基準にACK/NACKタイミングを適用し、Pcell PUCCHを用いて全てのACK/NACK応答を集めて伝送することができる。
【0303】
しかし、PcellのDLサブフレーム時点にScellにはULサブフレームが存在する場合、すなわち、ACK/NACK伝送が必要な場合は、Scell内の最小インデックス(lowest index)を有する仮想Pcellを用いてPUCCHを伝送するとよい。
【0304】
この時、ACK/NACKタイミングは、仮想PcellのUL/DL構成(configuration)に従えばよい。
【0305】
また、ACK/NACKタイミングは、元のPcell(original Pcell)のACK/NACKタイミングで伝送されなかった(n番目のサブフレームにおけるPUCCH伝送に対するn−4番目のサブフレームと等しいか、又はそれよりも以前の)DLサブフレームに対するACK/NACK応答であってもよい。
【0306】
また、セル間でいずれもULサブフレームである時点では、各セルのUL/DL構成(configuration)を基準にACK/NACKタイミングを適用し、Pcell PUCCHを用いて上記ULサブフレームにおけるACK/NACK応答を集めて伝送してもよい。
【0307】
しかし、PcellのDLサブフレーム時点にScellにはULサブフレームが存在する場合に、(ACK/NACK伝送が必要であれば)Scell内の最小インデックス(lowest index)を有する仮想PcellでPUCCHを伝送する。
【0308】
この時、ACK/NACKタイミングは仮想PcellのUL/DL構成(configuration)に従えばよい。また、ACK/NACKタイミングは、元のPcell(original Pcell)のACK/NACKタイミングで伝送されなかった(n番目のサブフレームにおけるPUCCH伝送に対するn−4番目のサブフレームと等しいか、又はそれよりも以前の)DLサブフレームに対するACK/NACK応答であってもよい。
【0309】
一方、本発明の一実施例によれば、特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、本発明では、表20のDASI(Downlink association set index)K又はこれに関連したM値(バンドリングウィンドウのサイズ)を、設定されたサービングセル(configured serving cell)のうち、DLサブフレームがより多い(又はULサブフレームがより少ない)セル基準に適用する方法を提供することができる。
【0310】
図39を参照すると、2番目のフレームでPCellの1番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの12番目、8番目、7番目及び11番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて伝送される。
【0311】
このとき、上記時間領域にDLサブフレームの代わりにULサブフレームが存在するセルが存在することがある。
【0312】
このような場合、それに対するACK/NACKは伝送されないか、又はあらかじめ定められたいずれかの固定値、或いはあらかじめ定められたいずれかの固定された規則に従う値(例えば、対応するPcellのDLサブフレームに対するA/N情報の反復値)で伝送されるとよい。
【0313】
これに対するACK/NACKが伝送されないように設計される場合に、セル間に同一のDL−UL構成が使用される場合におけるACK/NACKペイロードの数とペイロードの数が異なってくることがある。
【0314】
同一のDL−UL構成が使用され、且つACK/NACKバンドリング無しで全体多重化(full multiplexing)が使用される場合に、特定セル内の一つのPUCCHで伝送されるACK/NACKペイロードの数は、下記式5のように決定されるとよい。
【0317】
は、バンドリングウィンドウサイズ(bundling window size)であって、表20のM値であればよく、セル間UL−DL構成が同一であれば、セル間に同一の値を有するようになる。また、
【0319】
は、i番目に設定されたサービングセル(configured serving cell)で支援可能な最大伝送ブロック(transport block)の数或いはコードワード(codeword)の数を意味する。
【0321】
は、LTE−A Rel−10では1或いは2の値を有するとよく、2が設定されたセルでもそれよりも小さいコードワードを使用してもよいが、ACK/NACKフィードバックは、セル当たり最大コードワードの数にするものと設計されるとよい。
【0322】
フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域がULサブフレームである場合、式5と同じペイロードをもってこのようなA/N情報に他の情報を伝送すればよい。
【0323】
すなわち、上記情報に以前セルのACK/NACK情報を反復して入れたり、あらかじめ固定された値(例えば、NACK或いはNACK/NACK)を伝送する等の方法によりペイロードを維持させるように設計すればよい。
【0324】
或いは、上記フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域がULサブフレームである場合に、ペイロードのサイズを減らすように設計してもよい。このような場合、式5は下記式6のように変更してもよい。
【0328】
は、バンドリングウィンドウサイズ(bundling window size)であり、表20のM値であればよい。
【0330】
は、i番目に設定されたサービングセル(configured serving cell)で支援可能な最大伝送ブロック(transport block)の数或いはコードワード(codeword)の数を意味する。
【0332】
は、i番目に設定されたサービングセルのフレーム内のULサブフレームの数とターゲットセル(Target Cell)(設定されたサービングセル(configured
serving cell)のうち、ULサブフレームの数が最も小さいUL−DL構成を有するセル)のフレーム内のULサブフレームの数をそれぞれ表す。
【0333】
セル間に同一のDL−UL構成が使用される場合は、2番目の項が0になって消えてしまい、上記式5と同一になる。しかし、本発明が適用されて、特定セルに比べてターゲットセル(Target Cell)がより多くのULサブフレームを有するUL−DL構成となった場合、上記値が存在するようになり、上記ULサブフレーム数の差分だけセル内のDLサブフレームがターゲットセル(Target Cell)に比べて少なく存在するようになるので、このような部分に対するA/Nペイロードを減らすことが可能である。
【0334】
上記フィードバックのためのDLサブフレームの時間領域が特定セルのULサブフレームであり、且つそれに対するACK/NACKが伝送されない場合に、
図39のようにDASI(Downlink association set index)Kは、設定されたサービングセル(configured serving cell)のうち、ULサブフレームの数が最も小さいUL−DL構成を有するセルに従って動作する。
【0335】
ここで、基準セルはPCellでなくてもよい。
【0336】
Pcellの1番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの12番目、8番目及び11番目以前のDL(又は特別(special))サブフレームに対するACK/NACKと、DLサブフレームが存在する7番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて伝送されるとよい。
【0337】
ここで、それらのサブフレームに対するACK/NACKを集めるオーダリング順序(ordering sequence)は本発明では制約されない。PCellの2番目のULサブフレーム内のPUCCHを用いて、両セルの6番目、5番目、4番目、7番目以前のDLサブフレームに対するACK/NACKが集められて(多重化又はバンドリングされて)伝送されるとよい。このように本発明を適用することによって、特定DL(又は特別(special))サブフレームに対するACK/NACK応答が落ちることを防止することができる。
【0338】
ここで、PUCCHはRel−10のようにPCellで伝送されるとしたが、他のScell(例えば、設定されたサービングセル(configured serving cell)のうち、ULサブフレームの数が最も小さいUL−DL構成を有するセル)で伝送されるように設計してもよい。
【0339】
一方、本発明の他の実施例によれば、バンドリング(Bundling)を使用することによって、既存と同様、常にPcellを基準にUCIフィードバックを行う方法を提供することができる。
【0340】
特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、既存Rel−10における方法の通りPCellを基準にUCIフィードバックを行うことを提案する。
【0341】
しかし、フィードバックに含まれない情報が発生する時は、あらかじめ定められた規則に従って他の情報とバンドリングを行って共に伝送することを提案する。
【0342】
例えば、あらかじめ定められた規則は、UCI情報が存在する隣接した(例えば、時間的に前或いは後の)サブフレームを意味してもよく、又は同一のサブフレームのUCI情報が存在する隣接したCC(例えば、セルID+1又はセルID−1など)を意味してもよい。
【0343】
また、ここでいうバンドリングとは、該当の情報間の論理的(logical)AND(或いはOR)演算(operation)を用いて当該情報のビット数を減らすことを意味する。例えば、2個のACK/NACK情報が2進数と(‘0’,‘0’)、(‘0’,‘1’)、(‘1’,‘0’)、或いは(‘1’,‘1’)であれば、論理的AND演算によるバンドリングを用いてそれぞれ、‘0’、‘0’、‘0’、或いは‘1’になることがある。すなわち、本発明のようにバンドリングを用いることによって、Pcellの変化或いはペイロードの変化無しで、既存技術をそのまま用いることが可能になる。
【0344】
図40では、2個の設定されたサービングセル(configured serving cell)が相互に異なったUL−DL構成を有する場合、フィードバックに含まれない情報が発生すると、あらかじめ定められた規則として、当該情報を、UCI情報が存在する時間的に後のサブフレームの情報とバンドリングを行って伝送できるようにする例を示す。
【0345】
図40では、PcellのUL−DL構成(configuration)に従ってDASI(Downlink association set index)Kを使用する。
【0346】
しかし、Kセットのうち、特定時間領域にDLサブフレームの代わりにULサブフレームが存在するセルがある場合に、このようなDLサブフレームは、セル内の時間領域において後にあるDLサブフレームの情報とバンドリングを行う。
【0347】
したがって、複数のセルにわたる全てのDL(又は特別(special))サブフレームに対するUCIを、既存方法を用いてフィードバックすることが可能である。
【0348】
また、本発明のさらに他の実施例によれば、フィードバックに含まれない情報が発生すると、時間領域において最も近くに続くUCI情報を伝送するサブフレームでUCIフィードバックを行う方法が提供されてもよい。
【0349】
前述した方法のようにバンドリングを行う場合には、バンドリングによって情報の損失が発生することがある。
【0350】
このようなバンドリングの損失を発生を防ぐために、2つの設定されたサービングセル(configured serving cell)が相互に異なったUL−DL構成を有する場合に、フィードバックに含まれない情報が発生すると、あらかじめ定められた規則として、当該情報を、UCI情報が存在する、時間的に最も近くに続くUCI情報をフィードバックするサブフレームの情報を送る時点に併せて伝送するように設定すればよい。
【0351】
図41では、PcellのUL−DL構成に従ってDASI(Downlink association set index)Kを使用する。
【0352】
しかし、Kセットのうち、特定時間領域にDLサブフレームの代わりにULサブフレームが存在するセルがある場合に、このようなDLサブフレーム(
図41で表示されたセル#2における1番目のフレーム内の5番目のサブフレーム)は、セル内の時間領域において最も近くに続くUCI情報をフィードバックするサブフレーム(
図41で表示されたセル#1における2番目のフレーム内の3番目のサブフレーム)で共に伝送するようにする。
【0353】
このような伝送を、
図41では(追加)と表示した。ここで、同時伝送(simultaneous transmission)は、伝送ペイロードを増加させて同一の物理リソース(physical resource)上で伝送することを意味することもあり、異なったPUCCHリソース(resource)を用いて別途に伝送することを意味することもある。
【0354】
上記発明の適用において、その伝送フォーマットは制約されない。PUCCHフォーマット1bチャネル選択(PUCCH Format 1b with channel selection)或いはPUCCHフォーマット3(PUCCH Format 3)などのフォーマットが使用されるとよい。また、空間バンドリング(spatial bundling)、時間ドメインバンドリング(time−domain bundling)、CCドメインバンドリング(CC−domain bundling)、或いは多重化(multiplexing)などの、上記バンドリングウィンドウ内の複数のACK/NACKを処理して伝送する手法は本発明で制約されない。
【0355】
一方、本発明の他の実施例によれば、PCell基準にバンドリングウィンドウを全ての搬送波に対して設定し、それによるUCIフィードバックを行う方法が提供されてもよい。
【0356】
すなわち、特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、各DL CC別にnon−CA環境でのUCIフィードバック方法を用いて、その結果を集めてRel−10 PUCCHを用いて伝送する方法が適用されてもよい。
【0357】
また、本発明のさらに他の実施例によれば、各セルを基準にUCIフィードバックを生成した後、それらを集めて伝送を行う方法が提供されてもよい。
【0358】
すなわち、特定端末で設定されたサービングセル(configured serving cell)間の相互に異なったUL−DL構成の使用を支援するために、既存Rel−10における方法を、各設定されたサービングセル別にそれぞれ適用することを提案する。
【0359】
各設定されたサービングセル別にnon−CA環境でのUCIフィードバック方法を用いて(これは、あらかじめ定められた設定されたサービングセルグループ別にCA環境でのUCIフィードバック方法を使用することに拡張されてもよい)、UCI情報を集めた後、各セルのUCI情報を集めて特定PUCCHで伝送することを提案する。
【0360】
そのため、各設定されたサービングセルのUCI情報のペイロードは相互に異なることがある。
【0361】
図42のように、2個の設定されたサービングセル(configured serving cell)が相互に異なったUL−DL構成を有する場合に、UCI情報は、各セルが独立したnon−CA環境でUCI情報を集める方法に従う。
【0362】
すなわち、各セルのUCI情報は、各セルのUL−DL構成に従ってDASI(Downlink association set index)Kを用いて集める。その後、各セルで集められたUCI情報は、特定セル(
図42ではPCell)のPUCCHリソースを用いて伝送されるとよい。
【0363】
上記発明の適用において、その伝送フォーマットは制約されない。PUCCHフォーマット1bチャネル選択(PUCCH Format 1b with channel selection)或いはPUCCHフォーマット3(PUCCH Format 3)などのフォーマットが使用されるとよい。また、空間バンドリング(spatial bundling)、時間ドメインバンドリング(time−domain bundling)、CCドメインバンドリング(CC−domain bundling)、或いは多重化(multiplexing)などの、上記バンドリングウィンドウ内の複数のACK/NACKを処理して伝送する手法は本発明で制約されない。
【0364】
図42で、4ビット超過のペイロードに対してPUCCHフォーマット1bチャネル選択が使用される場合に、2番目のフレームの最初のULサブフレームでセル#1のM=3(7、6又は11)であり、セル#1のM=4(12、8、7又は11)になる。
【0365】
既存Rel−10チャネル選択マッピングテーブル(channel selection mapping table)は、固定した同一のサイズのM値を有するセルに対するテーブルを示している。
【0366】
したがって、上記のようなM値が相互に異なるセルのためのチャネル選択マッピングテーブルを追加的に定義して使用すればよい。
【0367】
また、上記のように、相互に異なったM値のうち、最も大きい値を選択し、M値が小さいため情報が足りない箇所には、あらかじめ定められた値を代入し、既存チャネル選択マッピングテーブルを用いればよい。
【0368】
例えば、M=3を有するセル#1のあらかじめ定められた位置(例えば、最後の位置)は、常に「DTX」又は「NACK」を代入し、M=4と見なし、M=4を有するセル#1との組み合わせで既存チャネル選択マッピングテーブルを用いてマッピングした後、伝送すればよい。
【0369】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含まれることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に取って代わることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0370】
本文書で、本発明の実施例は、端末と基地局間のデータ送受信関係を中心に説明されている。このような送受信関係は、端末とリレー間、又は基地局とリレー間の信号送受信にも同一/類似に拡張される。本文書で基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)により行われてもよい。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードにより実行できることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に代替可能である。また、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に代替可能である。
【0371】
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などにより実現することができる。ハードウェアによる実現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより実現することができる。
【0372】
ファームウェアやソフトウェアによる実現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で実現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるようにすることができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを交換することができる。
【0373】
以上開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当該技術の分野における通常の技術者が本発明を実現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当該技術の分野における通常の技術者には、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解されるであろう。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。