(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記予約可能情報として設定される鉄道の車両および/または駅のプラットホームは,通勤時間帯において利用される方面とは逆の方面の鉄道の車両および/またはその鉄道が停車するプラットホームである,
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉄道を利用した商品販売支援システム。
【背景技術】
【0002】
本邦では鉄道網が諸外国と比較して発達しており,全国津々浦々にまで路線が張り巡らされている。そのため,多くの人が日常的に移動手段として鉄道を利用している。特に,通勤や通学などではもっとも利用される交通機関となっている。
【0003】
その一方,多くの人が通勤や通学に鉄道を利用しているので,同じ時間帯には同じ方向に乗り合わせることが多い。
【0004】
たとえば朝の通勤時間帯には,郊外から都心部へ向かう方面の鉄道の車両が混雑をし,反対に都心部から郊外に向かう方面の鉄道の車両は,比較的空いている。また,夜の通勤時間帯には,都心部から郊外に向かう方面の鉄道の車両が混雑をし,反対に郊外から都心部に向かう方面の鉄道の車両は,比較的空いている。
【0005】
そして鉄道の混雑度合いに応じて駅のプラットホームも混雑度合いが変化する。すなわち,朝の通勤時間帯には,郊外から都心部へ向かう方面の鉄道が停車するプラットホームが混雑をし,都心部から郊外に向かう方面の鉄道が停車するプラットホームは比較的空いている。また,夜の通勤時間帯には,都心部から郊外に向かう方面の鉄道が停車するプラットホームが混雑をし,反対に郊外から都心部に向かう方面の鉄道が停車するプラットホームは,比較的空いている。
【0006】
鉄道の利用者が商品を購入したい場合,駅構内やプラットホームに設置された売店や(非特許文献1),長距離路線の場合には車内販売を利用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように,時間帯に応じて,鉄道の車両やプラットホームの混雑度合いは変化をする。また,時間帯にかかわらず,鉄道の車両やプラットホームで空いている場合には,その空きスペースの有効活用が行えることが好ましいが,従来は,特に何らの対策も採られていない。
【0009】
また駅構内やプラットホームの空間を有効活用するため,非特許文献1のような商品販売管理システムを備えた売店をそれらの場所に設置し,商品を販売することが行われている。しかし,このような売店は恒常的に設置されており,混雑度合いや時間帯に応じたものではない。また売店で商品を販売する場合,商品を当該売店まで運搬するが,運搬する間は商品は運ばれるだけであって,その間に当該商品を購入したいと考える利用者がいても,それを販売することはない。従って,機会損失に繋がっている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで本発明者は上記課題に鑑み,鉄道を利用した商品販売方法およびそれを実現するための商品販売支援システムを発明した。
【0011】
本発明は,鉄道を利用した商品販売支援システムであって,商品販売可能として鉄道会社があらかじめ設定した鉄道の車両および/または駅のプラットホームの予約可能情報を記憶する予約可能情報記憶部と,商品販売を行う販売業者が利用する販売業者端末から予約可能情報の表示要求を受け付けると,前記予約可能情報記憶部に記憶する予約可能情報を抽出し,前記販売業者端末に表示させる予約可能情報表示処理部と,前記販売業者端末から,前記予約可能情報に対応する予約情報を受け付ける予約情報受付処理部と, 前記受け付けた予約情報を記憶する予約情報記憶部と,購入者が利用する購入者端末から,販売情報の表示要求を受け付けると,前記予約情報記憶部に記憶する予約情報を抽出し,前記予約情報に基づく販売情報を前記購入者端末に表示させる販売情報表示処理部と,を有する鉄道を利用した商品販売支援システムである。
【0014】
これらの発明によって,空いている鉄道の車両,プラットホームにおいて販売業者は,商品を販売することができる。そして,販売業者は,都心部に商品を運ぶとともに,その運搬中に,鉄道の車両内で販売することができるので,販売の機会損失がない。また,降車後も駅のプラットホームで販売を行えば,人が集まる駅で販売できるので,鉄道を利用することとあいまって,コストを抑えて商品の販売が可能となる。その結果,商品の購入者の側からは,安価に商品を購入できるというメリットもある。これは,商品が特に生鮮食料品の場合,生産地で生産した食料品の販売の場合には効果が高い。
【0015】
また,商品の購入者は最寄り駅で購入することも多く,購入者から見て時間効率がよい。販売業者にとっても,コンビニエンスストアやeコマースなどの他の販売形態と比較しても,鉄道の車両,駅のプラットホームで完結するので,輸送費などを含め,物流コストが軽減される。さらに,後述の発明の商品販売支援システムなどのIT技術を活用することで効果が上がることとなる。
【0017】
上述の発明において,前記商品販売支援システムは,さらに,前記鉄道会社が利用する鉄道会社端末から予約可能情報を受け付け,前記予約可能情報記憶部に記憶させる予約可能情報受付処理部,を有する鉄道を利用した商品販売支援システムのように構成することもできる。
【0018】
これらの発明の商品販売支援システムを用いることで,鉄道会社が販売に利用可能として設定した鉄道の車両,プラットホームに対する予約を販売業者が行うことができる。またその販売業者の予約情報に基づく販売情報を購入者が閲覧することによって,購入者は,いつどこでどのような商品が販売されるのかを知ることができる。そのため,その販売のタイミングに合わせて商品を購入することができる。
【0019】
上述の発明において,前記予約可能情報として設定される鉄道の車両および/または駅のプラットホームは,通勤時間帯において利用される方面とは逆の方面の鉄道の車両および/またはその鉄道が停車するプラットホームである,商品販売支援システムのように構成することもできる。
【0020】
日常的に移動手段として鉄道が利用されている本邦では,通勤時間帯に特定の方面のみが混雑をし,反対方面が空いていることが多い。そのため,反対方面の鉄道の車両は,そのスペースが無駄となっている。そこでその反対方面のスペースを利用することで,空いたスペースを有効活用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明を用いることによって,鉄道車両やプラットホームが比較的空いている場合に,その空きスペースを有効活用して,商品の販売を行うことができる。また,商品を産地から直接,運搬する際に,その運搬経路を利用して販売ができるので,産地直送を安価に実現することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の鉄道を利用した商品販売支援システム1(以下,「商品販売支援システム1」)のシステム構成の一例の概念図を
図1に示す。また,商品販売支援システム1を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を
図2に模式的に示す。
【0025】
コンピュータとしては,スマートフォンを含む携帯電話,PHS,PDA,タブレット型コンピュータなどの持ち運び可能な可搬型通信端末のほか,パーソナルコンピュータ,サーバなどを含む。
【0026】
コンピュータは,プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と,情報を記憶するRAMなどの記憶装置71と,ディスプレイなどの表示装置72と,マウスやキーボード,タッチパネルなどの各種入力インターフェイスの入力装置73と,演算装置70処理結果や記憶装置71に記憶する情報を公衆電話回線,インターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置74とを有している。コンピュータ上で実現する各機能(各手段)は,その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置70に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は,記憶装置71に記憶した情報をその処理において使用する場合には,該当する情報を当該記憶装置71から読み出し,読み出した情報を適宜,演算装置70における処理に用いる。
【0027】
本発明における各手段は,その機能が論理的に区別されているのみであって,物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【0028】
鉄道会社端末3は,鉄道会社の担当者が利用するコンピュータであって,スマートフォンを含む携帯電話,PHS,PDA,タブレット型コンピュータなどの持ち運び可能な通信端末のほか,パーソナルコンピュータなどを含む。
【0029】
販売業者端末4は,鉄道の空いている車両内または空いているプラットホームを利用して商品の販売を行う販売業者(なお,自然人でも法人でもよい)が利用するコンピュータであって,スマートフォンを含む携帯電話,PHS,PDA,タブレット型コンピュータなどの持ち運び可能な通信端末のほか,パーソナルコンピュータなどを含む。
【0030】
購入者端末5は,上記販売業者が販売する商品の購入を希望するユーザ(購入者)が利用するコンピュータであって,スマートフォンを含む携帯電話,PHS,PDA,タブレット型コンピュータなどの持ち運び可能な通信端末のほか,パーソナルコンピュータなどを含む。
【0031】
管理サーバ2は,予約可能情報受付処理部20と予約可能情報記憶部21と予約可能情報表示処理部22と予約情報受付処理部23と予約情報記憶部24と販売情報表示処理部25とを有する。
【0032】
予約可能情報受付処理部20は,鉄道会社端末3から,空いている鉄道車両またはプラットホームの情報を予約可能情報として受け付け,後述する予約可能情報記憶部21に記憶させる。予約可能情報として登録された鉄道車両,プラットホームについて,販売業者が商品を販売するのに利用可能なスペースとなり,それに対して,販売業者が予約を行うこととなる。予約可能情報としては,鉄道車両の場合,日付,路線,列車番号,予約可能区間,予約の空き数などがある。また,プラットホームの場合,日付,駅,予約可能時間帯,予約の空き数などの情報がある。
【0033】
予約可能情報記憶部21は,予約可能情報受付処理部20で受け付けた予約可能情報を記憶する。
図4および
図5に予約可能情報記憶部21の一例を模式的に示す。
図4は空いている鉄道の車両の予約可能情報であり,
図5は空いている駅のプラットホームの予約可能情報である。
【0034】
予約可能情報表示処理部22は,販売業者端末4から予約可能情報表示要求を受け付けることで,日付,路線,駅などの条件に該当する予約可能情報を,予約可能情報記憶部21から抽出して表示させる。販売業者端末4で表示される予約可能情報の画面の一例を
図6に模式的に示す。
図6は鉄道の車両の予約可能情報の画面の場合である。この場合,予約可能情報表示処理部22は,日付,路線,列車番号などの情報に基づいて,図示しない公知の時刻表の情報を参照することによって,予約可能情報の画面には,駅ごとの出発時刻,到着時刻を表示し,それに対して,乗車,降車の情報の入力が可能になることが好ましい。また,当該販売業者が販売しようとする商品の情報の入力が可能となっているとよい。
【0035】
また
図7に駅のプラットホームの予約可能情報の画面の場合を示す。予約可能情報の画面には,利用を所望する駅,利用開始時刻,利用終了時刻,当該販売業者が販売しようとする商品の情報の入力が可能となっているとよい。
【0036】
予約情報受付処理部23は,販売業者端末4で表示された予約可能情報の画面で入力された情報を,予約情報として受け付け,予約情報記憶部24に記憶させる。予約情報として入力を受け付けると,予約可能情報記憶部21における当該列車番号の空き数を1つ減算して記憶させる。空き数が0になると,予約可能情報表示処理部22で予約可能情報の表示要求を受け付けても,その画面に表示されない。または,予約が行えない状態として表示がされる。
【0037】
鉄道の車両の場合の予約情報としては,予約した販売業者を識別する販売業者識別情報,日付,列車番号,乗車駅,降車駅,販売する商品の情報などがある。プラットホームの場合の予約情報としては,予約した販売業者を識別する販売業者識別情報,日付,駅,利用開始時刻,利用終了時刻,販売する商品の情報などがある。なお,日付や列車番号などの情報は,
図6や
図7に示すように,あらかじめ画面に表示されている情報を用いればよい。
【0038】
予約情報記憶部24は,予約情報受付処理部23で受け付けた予約情報を記憶する。
図8および
図9に予約情報記憶部24の一例を模式的に示す。
図8は空いている鉄道の車両の予約情報であり,
図9は空いている駅のプラットホームの予約情報である。
【0039】
販売情報表示処理部25は,購入者端末5からの販売情報表示要求を受け付けることで,日付,路線,駅などの条件に該当する予約情報を,予約情報記憶部24から抽出して販売情報として表示させる。すなわち,予約情報として記憶されていれば,それは予約された日付,場所,時間において商品の販売が行われる予定であることを意味するから,予約情報記憶部24に記憶する予約情報を販売情報として表示させられる。なお予約情報における販売業者識別情報をそのまま表示しても,それを閲覧する鉄道の利用者からはどの販売業者かは認識が困難であることから,販売業者識別情報と販売業者名との対応テーブルを別途,備えておき,それを参照することで,販売業者識別情報の代わりに販売業者名を表示させるとよい。購入者端末5で表示される販売情報の画面の一例を
図10および
図11に模式的に示す。
図10は鉄道の車両内での販売情報の画面の一例であり,
図11は駅のプラットホームでの販売情報の画面の一例である。
【0040】
次に本発明の鉄道を利用した商品販売方法および商品販売支援システム1の処理プロセスの一例を模式的に示す。
【0041】
まず,空いている鉄道の車両やプラットホームを商品販売のために提供する鉄道会社の担当者は,鉄道会社端末3で所定の操作を行うことで,商品販売が可能な鉄道の車両,プラットホームの情報を設定する(S100)。たとえば,2013年5月23日の常磐線における,列車番号「1384M」,「1388M」を提供する場合,予約可能情報として,日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」,列車番号「1384M」,予約可能区間「勝田から上野」,予約可能数(予約の空き数)「2」と,日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」,列車番号「1388M」,予約可能区間「水戸から上野」,予約可能数(予約の空き数)「3」を入力する。なお,予約可能数(予約の空き数)は,その車両やプラットホームの許容量により,適宜設定すればよい。
【0042】
また,2013年5月23日の常磐線の空いているプラットホームの情報を設定するためには,予約可能情報として,日付「2013年5月23日」,駅「水戸」,予約可能時間帯「10時00分〜15時30分」,予約可能数「5」と,日付「2013年5月23日」,駅「土浦」,予約可能時間帯「10時30分〜16時00分」,予約可能数「7」と,日付「2013年5月23日」,駅「取手」,予約可能時間帯「11時00分〜15時00分」,予約可能数「3」と,日付「2013年5月23日」,駅「上野」,予約可能時間帯「11時00分〜16時00分」,予約可能数「9」と,を入力する。
【0043】
このようにして鉄道会社端末3で入力された情報は,鉄道会社端末3から管理サーバ2に送られ,管理サーバ2の予約可能情報受付処理部20で受け付ける。そして予約可能情報受付処理部20は,受け付けた各予約可能情報を予約可能情報記憶部21に記憶させる(S110)。
【0044】
このようにして予約可能情報が登録されると,鉄道の車両内や駅で販売を希望する販売業者は,販売業者端末4で所定の操作を行うことで,予約可能情報の表示要求を販売業者端末4から管理サーバ2に送る。この際に,表示する予約可能情報の条件もあわせて受け付けるとよい。たとえば日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」などが条件としてある。
【0045】
この表示要求を受け付けた予約可能情報表示処理部22は,条件に該当する予約可能情報を予約可能情報記憶部21から抽出し,抽出した予約可能情報に基づいて販売業者端末4に検索結果となる表示画面を表示させる(S120)。たとえば日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」の鉄道の車両の予約可能情報の表示要求の場合,
図4の予約可能情報記憶部21に基づけば,列車番号「1384M」,「1388M」が該当するので,それらの列車番号に基づいて図示しない時刻表情報を参照し,
図6に示すような画面を販売業者端末4に表示させる。
【0046】
また,日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」のプラットホームの予約可能情報の表示要求の場合,
図5の予約可能情報記憶部21に基づけば,駅「水戸」,「土浦」,「取手」,「上野」が該当するので,
図7に示すような画面を販売業者端末4に表示させる。
【0047】
たとえば「水戸」から「取手」までは列車番号「1384M」の車両内で販売し,その後,取手駅のプラットホームで「13時20分」から「15時00分」まで,「野菜」を販売をしたい場合には,まず
図6に表示した画面から乗車駅として「水戸」を選択(チェックボックスをチェック)し,降車駅として「取手」を選択する。そして,販売商品として「野菜」の入力を行う。この予約情報が販売業者端末4から管理サーバ2に送られると,管理サーバ2の予約情報受付処理部23で受け付け(S130),その予約情報を予約情報記憶部24に記憶させる(S140)。
【0048】
つぎに
図7に表示した画面から利用する駅として「取手」を選択し,開始時刻として「13時20分」,終了時刻として「15時00分」,販売商品として「野菜」の入力を行う。この予約情報が販売業者端末4から管理サーバ2に送られると,管理サーバ2の予約情報受付処理部23で受け付け(S130),その予約情報を予約情報記憶部24に記憶させる(S140)。
【0049】
以上のような予約情報の登録処理を行うことで,各予約情報が予約情報記憶部24に記憶され,予約情報は,
図8,
図9に示すようになる。なお,販売業者識別情報は,予約情報を送る際に,販売業者端末4からあわせて受け取ればよい。
【0050】
このようにして予約情報が商品を販売する販売業者によって登録される。この予約情報は,商品を購入する鉄道の利用者からすれば販売する商品と販売場所を示す情報である。そしてこれらの商品の購入を鉄道の利用者がしたい場合には,購入者端末5で所定の操作を行うことで,販売情報の表示要求を購入者端末5から管理サーバ2に送る。この際に,表示する販売情報の条件も合わせて受け付けるとよい。たとえば日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」などが条件としてある。
【0051】
この表示要求を受け付けた販売情報表示処理部25は,条件に該当する販売情報(予約情報)を予約情報記憶部24から抽出し,抽出した販売情報に基づいて販売業者端末4に検索結果となる表示画面を表示させる(S150)。たとえば日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」の車両内での販売情報の表示要求の場合,
図8の予約情報記憶部24に基づけば,列車番号「1384M」,「1388M」が該当するので,それらの列車番号に基づいて図示しない時刻表情報を参照し,
図10に示すような画面を販売業者端末4に表示させる。
【0052】
また,日付「2013年5月23日」,路線「常磐線」のプラットホームでの販売情報の表示要求の場合,
図9の予約情報記憶部24に基づけば,駅「取手」,「上野」が該当するので,
図11に示すような画面を販売業者端末4に表示させる。
【0053】
このようにして購入者は,鉄道の車両,プラットホームにおける販売情報を閲覧することができる。従って,購入者は,販売情報として表示された日時に鉄道を利用する,あるいはプラットホームに行けばよい。
【0054】
一方,予約情報を登録した販売業者は,予約をした日付に,予約をした鉄道に乗車をすることで降車駅に到着をするまで,鉄道の車両内で販売を行う。上述の「A社」の場合,日付「2013年5月23日」の路線「常磐線」の列車番号「1384M」に,「水戸」駅から乗車をし,車両内の定められた場所で商品「野菜」の販売を開始する。そして当該鉄道が「取手」駅に到着すると降車をする。そして取手駅の所定のプラットホームに移動し,「13時20分」から「15時00分」になるまでプラットホームでの商品「野菜」の販売を行う。
【0055】
鉄道の利用者は,S150での販売情報の閲覧に基づき,自己に都合がよい場所で当該鉄道に乗車し,あるいは「取手」駅の当該プラットホームにいき,商品を購入する。
【0056】
以上のように,本発明の商品販売支援システム1で,空いている鉄道の車両内,プラットホームにおける商品販売の予約を行うことで,空いている鉄道の車両,プラットホームを利用した商品販売方法を実現することができる。そして,商品を販売する販売業者は,その商品が特に生鮮食料品の場合,生産地で生産した食料品を都心部に運ぶ際に,当該鉄道の車両内で運搬中に販売することができ,また人が集まる駅という場所で,空いているプラットホームを利用して販売することができるので,販売の機会損失がなく,また鉄道を利用しているので,コストも抑えて販売ができる。また購入者の側からは,新鮮な生鮮食料品を安価に購入することができる。
【0057】
なお,本明細書では,鉄道の車両内とプラットホームの双方で予約の登録を行う場合を説明したが,鉄道の車両内,プラットホームのいずれかのみの予約の登録を行えてもよい。また販売情報として,より詳細な情報,たとえば何両目かを示す情報などを登録してもよい。
【0058】
また,上述の実施例では空いている時間帯の鉄道の車両,プラットホームを用いた場合を説明したが,朝,夜の通勤時間帯においては,混雑している方面とは反対方面の鉄道の車両,その鉄道が停車するプラットホームを用いることがよい。
【0059】
また,本発明における「商品販売」とは,「役務提供」も含む。