(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信装置(106)に対する認証の手続きを行い、前記認証が成功したという条件でオープン・コマンドを発行し、前記オープン・コマンドの後から所定の時間内にユーザ入力を受け取らない場合にクローズ・コマンドを発行するために、前記通信装置(106)のための無線インターフェース(112)を設ける電子回路構成手段(120)と、
前記オープン・コマンドを受け取り、機械的にオープン可能な状態に電気機械式ロックを設定し、前記クローズ・コマンドを受け取り、機械的なロック状態に前記ロックを設定するアクチュエータ手段(124)とを含み、
前記電子回路構成手段(120)は、認証のための前記電子回路構成手段及び前記アクチュエータ手段のための動作電力を無線で前記通信装置(106)から受け取り、前記認証が成功したという条件で前記オープン・コマンド及び前記クローズ・コマンドを発行するための動作電力を無線で前記通信装置(106)から受け取り、前記認証が不成功であったという条件で、動作電力の受け取りを停止し、動作を終了するように構成される、電気機械式ロック。
オープン及びクローズのコマンドを前記アクチュエータ手段に送るための動作電力を保存するための、及び前記アクチュエータが必要とする前記動作電力のための1つ又は複数の保存手段をさらに含む、請求項1に記載の電気機械式ロック。
前記電子回路構成手段(120)は、前記ロックがオープン可能であるとき、及びアクセスが拒否されたとき、それをユーザに表示するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記電子回路構成手段(120)は、前記ロックがオープン可能であるとき、及びアクセスが拒否されたとき、その表示を前記通信装置(106)に送るように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
オープン及びクローズのコマンドを送るための、及び前記アクチュエータが必要とする動作電力のための1つ又は複数の保存手段中に、前記動作電力を保存するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
ユーザ入力ベースのオープン動作が完了したとき、オープン可能な状態からロック状態に戻るように、前記ロックを機械的に制御するステップをさらに含む、請求項8から9のいずれか一項に記載の方法。
前記ロックがオープン可能なとき、及びアクセスが拒否されたとき、その表示を前記通信装置(106)に送るステップをさらに含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
電気機械式ロックの電子回路構成上で実行されると、以下のステップを実行する命令のコンピュータ・プログラムをエンコーディングするコンピュータ・プログラム製品であって、前記ステップは、
通信装置(106)から無線で受け取った動作電力の受け取りを制御して、前記通信装置(106)のための無線インターフェース(112)を設けるために、前記受け取った動作電力を印加するステップと、
前記無線インターフェースを使用して、前記通信装置(106)に対する認証の手続きを行い、
前記認証が成功したという条件で、通信装置(106)から無線で受け取った動作電力の受け取りを制御して、前記ロックを機械的にオープン可能な状態に設定するオープン・コマンドを発行するため、および前記オープン・コマンドの後から所定の時間内にユーザ入力を受け取らない場合にクローズ・コマンドを発行するために、前記受け取った動作電力を印加するステップと、
前記認証が不成功であったという条件で、動作電力の受け取りを停止し、動作を終了するステップとを含む、前記コンピュータ・プログラム製品。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次の実施例は、例示的である。本明細書ではいくつかの場所で「ある(an)」、「1つの(one)」又は「いくつかの(some)」実施例(複数可)を言うことがあるが、これは、そのような各参照が同じ実施例(複数可)を対象としていること、又は特徴が単一の実施例にだけ適用されることを必ずしも意味しない。異なる実施例の単一の特徴を組み合わせて、また、他の実施例を設けることができる。
【0012】
本発明の実施例では、バッテリを搭載していない無線の電気機械的なロックを無線によってオープンするために、電子的なキーが利用される。そのキーは、ユーザが自分の無線通信装置の一部として携帯することができる。
図1Aは、電子ロッキング・システムの実施例を示す。ユーザ105は、まさにドア115を開けようとしている。ユーザは、通信装置106を携帯している。
【0013】
通信装置106は、携帯できる計算装置を言う。そのような計算装置は、無線移動通信装置、たとえば携帯電話、スマートフォン、タブレット・コンピュータ、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)又はパーソナル・コンピュータを含む。通信装置106は、無線ネットワーク102への無線ネットワーク・チャネル104の接続を有することができる。無線接続チャネル104及び無線ネットワーク102は、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、WLAN(Wireless Local Area Network)、又はいずれもの他の適切な標準/非標準の無線通信手段によって実現することができる。
【0014】
実施例では、通信装置は、SIM/UICCカードを搭載している。SIM(Subscriber Identity Module)及びUICC(Universal Integrated Circuit Card)は、GSM及びUMTSのネットワーク中の携帯端末で使用されるスマート・カードである。スマート・カードは、プロセッサ、I/O回路、及び通常は数百キロバイト以上であるメモリを含む。メモリ及びスマート・カードは、たとえばあらゆる種類の個人データのインテグリティ及びセキュリティを保証するために、利用することができる。メモリは、アプリケーションを格納し、データのための格納スペースとなることができる。
【0015】
通信装置106は、他のそれぞれの短距離用ユニットと、そのようなユニットを検出したとき、通信するように構成される短距離無線通信ユニットを備える。
【0016】
実施例では、短距離無線通信は、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)技法を用いて実現される。NFCは、通常4cm以下の距離が必要な短距離無線技術のセットである。NFCは、ISO/IEC18000―3無線インターフェースに基づき、106kビット/s〜424kビット/sの範囲の速度において、13.56MHzで動作する。NFCは、常に、イニシエータ及びターゲットを伴い、イニシエータは、受動的なターゲットに給電することができる無線周波数(RF:radio frequency)場を能動的に発生する。これによって、NFCターゲットは、非常にシンプルなフォーム・ファクタ、たとえばタグ、ステッカー、キーの小鎖(fob)又はバッテリを必要としないカードの形を取ることができるようになる。上記では、ISOは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)を表し、IECは、国際電気標準会議(the International Electrotechnical Commission)を表す。
【0017】
受動的な通信モードでは、イニシエータ装置は、キャリア場(carrier field)を形成し、ターゲット装置は、既存の場を変調することによって応答する。このモードでは、ターゲット装置は、イニシエータが形成する電磁場からその動作電力を引き出すことができ、それゆえターゲット装置がトランスポンダになる。本発明の実施例では、通信装置106は、イニシエータとして動作している。
【0018】
ドア115は、電気機械式ロック116を含む。ロックは、ロック・インターフェース108、ロック・アンテナ112及びロッキング・メカニズム114を含む。ロッキング・メカニズムの実例は、ロック・ボルトである。ロック・インターフェースは、たとえばドアノブ又はハンドルとすることができる。ロック・アンテナ112は、ロックの電子回路構成に接続される(
図1Aには図示せず)。その回路構成は、短距離通信装置を含む。その装置は、NFC送受信機とすることができる。実施例では、ロックのNFC送受信機は、ターゲット装置である。
【0019】
ユーザ105が、開けようと望むドアに近づいたとき、ユーザは、通信装置106をロック・アンテナ112に近づける。ロックの電子回路構成は、通信装置の短距離送信110によって給電されて、トランザクションが開始される。認証手続きでは、通信装置が、ロックの電子回路構成から認証のための誰何(challenge)を読む。通信装置106は、回答を計算し、その回答をロックの電子回路構成に送信する。次に、ロックは、認証の手続きを実施する。認証では、ロックは、回答を認証する。実施例では、その回答は、誰何に対して認証される。認証が成功した場合、ロックは、オープン可能な状態に設定される。上記のすべての動作は、通信装置の短距離送信から受け取った電力を使用して実施される。
【0020】
上記で述べた誰何−回答の認証方法は、認証手続きの単なる実例であり、また他の認証手続きを使用することができる。一般に、認証タスクは、ロックと通信装置の間で対称的に、又は非対称的に分けることができる。通信装置がロックとの無線での接触状態にされたとき、ロック及び装置は、認証手続きを開始する。たとえば、ロックは、通信装置を認証することができ、通信装置は、ロックを認証することができる、又はその両方の当事者が、互いに認証する。
【0021】
次に、ユーザは、ロックのユーザ・インターフェース108を動作させる。その動作は、ドアノブ又はハンドルを回すことを含むことができる。その動作によって、ロックが起動され、ロックがロック・メカニズムを動作させるための動作電力が、供給される。
【0022】
実施例では、通信装置106は、無線ネットワーク・チャネル104上で認証サービス100を使用して、認証手続きを実施する。
【0023】
実施例では、認証サービスは、ロック・システムのロックに関連する動作の監査形跡を記録することができる。それゆえ、ロックを開けようとする各試みは、後で調べることができる。さらに、認証サービスは、時限アクセス権管理を利用することができる。実施例では、ロックは、監査形跡に各動作を格納することができる。認証サービスは、1つ又は複数のコンピュータ、サーバ又は計算装置、及び関連するソフトウェアを用いて実現することができる。
【0024】
実施例では、認証手続きは、また、移動通信装置のSIM/UICCカード上で、サーバなしで、SIM/UICCカードに関連する認証技法を使用して、ローカルに実施することができる。
【0025】
本発明の実施例に関連して、いずれもの適切な認証技法を使用することができる。認証技法の選択は、ロック106の所望のセキュリティ・レベル及びロック・サイトに対する無線ネットワーク接続の可用性によって決まる。
【0026】
実施例では、誰何−回答の認証が利用される。実例として、それについてここで簡単に述べる。誰何は、ロック・システムID、ロックID、アクセス・データ及びチェック値を含むことができる。ロック・システムIDは、ロックが属するロック・システムを識別する。ロックIDは、ロック・システム中のロックを識別する。ロック・システム中の各ロックは、一意の証明書(identification)を含むことができる。アクセス・データは、ランダムな数字データとすることができる。チェック値は、誰何のインテグリティを裏付けるサイクリック・リダンダンシー・チェック値である。
【0027】
実施例では、認証サービス又は回答を計算する通信装置は、回答に基づき、認証が成功するのかどうかを決定することができる。通信装置106は、ユーザに、認証が成功するのかどうかを通知することができる。
【0028】
実施例では、通信装置のユーザの個人識別番号(PIN:Personal Identification Number)又は指紋データは、誰何に対する回答を生成するとき、使用することができる。通信装置は、指紋を読み取り、指紋に基づき数字表示を生成するように構成される指紋データ読取器を含むことができる。
【0029】
誰何は、PIN又は指紋のクエリーを含むことができる。通信装置のユーザは、PINを打ち込むか、又は通信装置の指紋データ読取器を使用することができる。通信装置は、PIN又は指紋の数字表示を誰何に対する回答として送るように構成される。ロックは、ロックがオープンすることを許可するPIN及び指紋のセットを格納するように構成することができる。ロックの電子回路構成は、回答を格納された値と比較し、一致した場合、認証は、成功であるとみなされる。
【0030】
図1Bは、電気機械式ロック116及び通信装置106のさらに詳しい実例を示す。通信装置は、短距離通信ユニット140を含む。実施例では、短距離通信ユニット140は、イニシエータとして動作する、能動型のNFC送受信機である。通信装置106は、無線ネットワーク、たとえばGSMネットワーク、WCDMAネットワーク、WLANネットワーク、又はいずれもの他の適切な標準/非標準の無線通信ネットワークへの無線ネットワーク・チャネル接続を実現するために、無線送受信機107を含むことができる。
【0031】
ロック116は、電子回路構成120及びロック・アンテナ112、ロック・インターフェース108及びロッキング・メカニズム114を前で述べたように含む。電子回路構成120は、1つ又は複数の集積回路、たとえば特定用途向け集積回路ASIC(application−specific integrated circuit)として実現することができる。他の実施例、たとえば別個のロジック構成要素から構築される回路、又はメモリ・ユニット及びソフトウェアを有する1つ又は複数のプロセッサの実施例が、また実行可能である。これらの異なる実施例の混成物は、また実行可能である。当業者は、実装形態の方法を選択するとき、たとえば、装置の電力消費、製造コスト及び製造量に対して設定される要件を考慮することになる。電子回路構成120は、コンピュータ・プロセスを実行するためのコンピュータ・プログラム命令を実行するように構成することができる。ロック116は、ロッキング・メカニズム114をオープン可能な状態又はクローズ状態に設定することができる電動のアクチュエータ124をさらに含む。さらにまた、ロックは、ロック状態に戻るようにアクチュエータを機械的に制御するように構成される手段118を含むことができる。
【0032】
図2は、ロックの電子回路構成120を例示する。回路及びオープン動作をさらに詳細に検討しよう。また、
図3A及び3Bのフローチャートは、オープン動作を例示する。
【0033】
ロックの電子的な回路120は、RFインターフェース200、電力制御ユニット202、処理ユニット又はマイクロコントローラ204、電力保存器206、208、及びオープン・アナログ・スイッチ210及びクローズ・アナログ・スイッチ212を用いて実現される。マイクロプロセッサ204は、回路120の動作を制御する。
【0034】
RFインターフェース200は、ロックと通信装置の間で無線インターフェースを形成するように構成される。回路は、すべての動作のための動作電力を無線110で通信装置から受け取るように構成される。マイクロプロセッサ204は、十分な充電レベルに達するまで、通信装置との間でRFインターフェース200をアクティブに維持することによって、電力保存器の充電を測定して管理する。実施例では、RFインターフェースは、NFC送受信機である。
【0035】
処理ユニット204は、マイクロコントローラ、プロセッサ又は命令のコンピュータ・プログラムを格納するためのメモリを含む回路構成とすることができる。
【0036】
処理ユニット204は、通信装置に関して、認証手続きを処理するように構成される。認証が成功した後で、十分な電力レベルに達したとき、アクチュエータ124は、機械的にオープン可能な状態にロックを設定するように構成される。制御スイッチ210が起動されて、電力保存器206のエネルギーがアクチュエータ124に供給される。所定の遅延の後、アクチュエータは、クローズ・スイッチ212を通じて電力保存器208の電力をアクチュエータ124に供給することによって、ロック状態にリセットされる。実施例では、アクチュエータ124は、オープン可能な状態の場合に時計方向に駆動され、リセットされたときに反時計方向に駆動される電気モーターを含むことができる。アクチュエータ124が、機械的にオープン可能な状態にロックを設定したとき、ロッキング・メカニズム114は、たとえば、ユーザ・インターフェース108を動作させることによって、移動させることができる。他の適切な動作メカニズムもまた使用することができる。
【0037】
電力保存器は、電力を保存するように構成される。電力保存器は、コンデンサ又は本分野で知られる他の適切な技術によって実現することができる。電力保存器の数は、2つに限定されず、それは、設計事項である。オープン・アナログ・スイッチ210及びクローズ・アナログ・スイッチ212は、電力保存器206、208中に保存された動作電力をアクチュエータ124に接続するように構成される。
【0038】
処理ユニット204を含む電子回路構成120は、通信装置(106)から無線で受け取った電力に基づき、動作するように構成される。さらに、回路構成は、アクチュエータ手段のための動作電力を受け取り保存するように構成される。
【0039】
図3A〜3Bは、本発明の実施例を例示するフローチャートである。ここで、デフォルト設定で、ドア115の電気機械式ロック116は、ロック状態にあり、それは、オープン可能な状態に設定されるまで、ロック状態のままであることが仮定されている。
【0040】
この実例では、ロック・アンテナ112をドアノブ108中に埋め込むことができると仮定してもよい。
【0041】
オープンするシーケンスは、
図3Aのステップ300から開始される。
【0042】
ステップ302では、通信装置106のユーザが、通信装置を起動する。これは、通信装置のNFC送受信機をスイッチ・オンにするステップを含むことができる。通信装置は、ロック・アンテナ112が通信装置のNFC送受信機のカバレッジ領域内に入るように配置される。たとえば、ユーザは、ロック・アンテナを通信装置と接触させることができる。これは、ロックの無線インターフェース112と通信装置の間で接続を確立させる。同様に、電力保存器206、208の充電及び認証動作が起動される。
【0043】
ステップ303で、電力保存器の充電が開始される。電力保存器は、通信装置から無線で受け取ったエネルギーから充電される。
【0044】
ステップ304で、認証手続きが実施される。上記で述べたように、認証手続きは、誰何−回答を伴うことができるが、しかし、いずれもの他の適切な認証方法もまた使用することができる。電力保存器の充電は、認証が実施されている間、持続することができる。
【0045】
ステップ306で、認証が成功したのかどうかがチェックされる。不成功の場合、ロック及び/又は通信装置は、ステップ318で、認証が不成功であったことを、適切な表示、たとえば視覚的な、又は音声の標識、或いはその両方で示すことができる。この場合、処理は、ステップ310で終了する。
【0046】
認証が成功した場合、電力保存器の充電が、ステップ308で継続されている。充電は、処理ユニットが、ステップ312で、必要な電力レベルが得られたと決定するまで、継続される。ステップ316で、通信装置106及び/又はロック116は、認証が成功し、電力保存器が、通信装置106をノブ108から取り外すことができるように充電されたとき、それをユーザに合図することができる。その合図は、音声若しくは視覚的な効果、又はその両方とすることができる。合図の実例は、通信装置のディスプレイ中のシンボル又はロック116中のLED灯、ロック116から、及び通信装置106から与えられる音声の合図である。アクセスが認められた場合、及びアクセスが拒否された場合、それぞれ異なる表示を与えることができる。
【0047】
ステップ314で、処理ユニット204は、機械的にオープン可能な状態にロックを設定することを求めるオープン・コマンドをアクチュエータ手段124に発行する。実施例では、これは、処理ユニットが、保存器206中に保存された電力をアクチュエータ124に接続することを求めるコマンドをスイッチ210に与えることによって実現される。
【0048】
ここでドアノブ108を回すと、ロック・メカニズムが動作し、ロックがオープンされる。
【0049】
図3Bは、実施例を例示する別のフローチャートである。実施例は、アクチュエータがオープン・コマンドを受け取り、ロックがオープン可能な状態に設定されたとき、ステップ320から開始される。
【0050】
ステップ322で、マイクロプロセッサ204は、所定の遅延時間を用いて遅延カウンタを設定する。
【0051】
ステップ324で、処理ユニット204は、所定の遅延時間が経過したのかどうかをチェックする。その遅延時間が経過した場合、マイクロプロセッサ204は、ステップ326で、クローズ・コマンドをアクチュエータに発行する。実施例では、これは、処理ユニットが、保存器208中に保存された電力をアクチュエータ124に接続することを求めるコマンドをスイッチ212に与えることによって実現される。
【0052】
これによってロックがクローズされる。上記の方法は、ロック116をオープン可能な状態に設定した後、ノブ108が操作されない場合、ロック116が、所定の時間の後、ロックされることを保証するものである。
【0053】
実施例では、アクチュエータ124は、ノブ108の動作が完了したとき、機械的にロック状態に設定することができる。これは、ドアノブに接続され、アクチュエータとの機械的な接続を含む手段118によって実現することができる。その手段は、ドアノブ108をロッキング・メカニズム114に接続する軸に接続される機械的な構造物とすることができ、アクチュエータへの準固定の接続を含むことができる。たとえば、ドアノブが、反時計方向に回転して最初の位置に戻ったとき、この手段は、アクチュエータに、ロックをロック状態に設定させる。しかし、手段118は、ノブ108が操作されないとき、処理ユニット204によって行われるアクチュエータの電気的制御を可能にする。
【0054】
用語「回路構成(circuitry)」又は「電子回路構成」は、本出願で使用するとき、次の事項のすべてを言う、すなわち(a)ハードウェアだけの回路実装形態、たとえばアナログ及び/又はデジタルの回路構成だけの実装形態、(b)回路とソフトウェア(及び/又はファームウェア)の組み合わせ、たとえば(適用できる場合)(i)プロセッサ(複数可)の組み合わせ、又は(ii)機器に様々な機能を果たさせるように連携して動作するデジタル・シグナル・プロセッサ(複数可)、ソフトウェア及びメモリ(複数可)を含むプロセッサ(複数可)/ソフトウェアの一部、(c)回路、たとえばマイクロプロセッサ(複数可)又はマイクロプロセッサ(複数可)の一部であって、それは、たとえソフトウェア又はファームウェアが、物理的に存在していなくとも、動作するためにソフトウェア又はファームウェアが必要なものである。
【0055】
「回路構成」のこの定義は、本出願のこの用語のすべての使用に適用される。さらなる実例として、本出願で使用するとき、用語「回路構成」は、また、ただ単にプロセッサ(又はマルチプルプロセッサ)、或いはプロセッサ及びその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの一部の実装形態をカバーすることになるはずである。用語「回路構成」は、また、たとえば、特定の要素に適用できる場合、携帯電話用のベースバンドの集積回路又はアプリケーション・プロセッサの集積回路、或いはサーバ、セル方式ネットワーク装置又は別のネットワーク装置中の類似の集積回路をカバーすることになるはずである。
【0056】
実施例では、本発明の特徴は、ソフトウェアとして実現することができる。実施例は、電気機械式ロックを動作させるための上記に述べたステップを実行するコンピュータ・プロセスを実行するための命令のコンピュータ・プログラムをエンコーディングするコンピュータ・プログラム製品として、実施することができる。
【0057】
当業者には
、発明性の概念は、様々な方法で実施することができることが、明らかなはずである。本発明及びその実施例は、上記に述べた実例に限定されず、請求項の範囲内で変わることができる。