(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ソース電極は、空気ブリッジを介して、前記能動領域内のソースに接続し、前記ドレイン電極は、ドレイン相互接続金属を介して、前記能動領域内のドレインに接続することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
前記ゲート電極は、ゲート相互接続線を介して、前記能動領域内のゲートに接続し、かつ、前記空気ブリッジは、前記ゲート相互接続線の上方に跨ることを特徴とする請求項8に記載の半導体デバイス。
前記放熱層の材料は、単層のグラフェン、2層のグラフェン、多層のグラフェン、グラフェンナノシート、シングルウォールカーボンナノチューブやマルチウォールカーボンナノチューブのうちの任意の1つまたは複数であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
前記能動領域内のソースとゲートとの間およびドレインとゲートとの間のキャップ層の上、並びに、前記受動領域内のソース電極とゲート電極との間およびドレイン電極とゲート電極との間のキャップ層の上に位置する第1誘電体層をさらに含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の半導体デバイス。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
下記では図面を参照しながら実施例を説明する。図面は、基本原理を説明するためのものであり、基本原理の理解に必須なことのみ図示している。図面は、比例に従って描いたものではない。図面において、同様な符号は、類似する特徴を示す。
【0024】
以下、図面を参照しながら、具体的な実施形態を介して、本発明の解決手段をさらに説明する。「下」、「下方」、「...の下に」、「低い」、「上方」、「...の上に」、「高い」などのような空間関係の専門用語は、説明の便宜のためのものであり、ある部品の他の部品に対する位置を解釈するものであり、図中に示された配向と異なる配向以外には、これら専門用語がデバイスの異なる配向を包括することを旨とする、ということを表す。また、例えば、「ある部品が他の部品の上/下にある」という表現は、2つの部品が直接に接触することを表すことができるが、2つの部品の間にまた他の部品があることを表すこともできる。なお、「第1」、「第2」などのような専門用語も、それぞれの部品、領域、部分などを記述することに用いられ、かつ、制限と見なされるべきではない。類似する専門用語は、全文で、類似する部品を表す。
【0025】
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1で提供された半導体デバイスの断面構成を示す図であり、
図2は、本発明の実施例1で提供された半導体デバイスの平面視構成を示す図であり、次に、
図1および
図2を参照して、本発明の実施例1を説明する。
【0026】
図1および
図2を参照すると、前記半導体デバイスは、基板11と、基板11の上に位置し、能動領域aと能動領域a以外の領域である受動領域とを含む多層半導体層と、前記多層半導体層の上に位置し、能動領域a内に位置するソース13およびドレイン14と前記受動領域内に位置するソース電極13bおよびドレイン電極14bとを含むソースおよびドレインと、前記多層半導体層の上に位置し、前記ソースおよびドレインの間にインターデジタル状に分布し、能動領域a内に位置するゲート15と受動領域内に位置するゲート電極15bとを含むゲートと、能動領域a内のゲート15の上に位置する第1放熱層17と、それぞれ、能動領域a内のソース13およびドレイン14の上に位置し、および/または、前記受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bの上に位置する第2放熱層16と、を含む。
【0027】
ここで、前記基板11の材料は、サファイア(Sapphire)、SiC、GaN、またはSiなどの、当業者にとって公知の、窒化ガリウムの成長に好適ないかなる材料であってもよい。前記基板11の堆積方法は、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition、CVDと略称する)、気相エピタキシー法(Vapour Phase Epitaxy、VPEと略称する)、有機金属化学気相成長法(Metal−organic Chemical Vapor Deposition、MOCVDと略称する)、減圧化学気相成長法(Low Pressure Chemical Vapor Deposition、LPCVDと略称する)、プラズマ化学気相成長法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、PECVDと略称する)、パルスレーザー堆積法(Pulsed Laser Deposition、PLDと略称する)、原子層エピタキシー法、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy、MBEと略称する)、スパッタリング法や蒸着法などの方法であってよい。
【0028】
前記多層半導体層の材料は、III−∨族化合物半導体材料であってよい。具体的に、前記多層半導体層は、
基板11の上に位置する核形成層21と、
核形成層21の上に位置するバッファ層22と、
バッファ層22の上に位置するバリア層23と、を含むことができる。前記バリア層23および前記バッファ層22は、ヘテロ接合構造を形成し、ヘテロ接合の界面に2DEGが形成される(
図1において点線で示される)。前記バリア層23の材料は、バッファ層22とヘテロ接合を形成することが可能ないかなる半導体材料であってもよく、ガリウム系化合物半導体材料またはIII族窒化物半導体材料を含み、例えば、In
xAl
yGa
zN
1−x−y−z(0≦x,y,z≦1)である。
【0029】
好ましくは、前記多層半導体層は、バリア層23の上に位置するキャップ層24を含んでもよい。前記能動領域内のソース13、ドレイン14、およびゲート15、並びに、前記受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bは、キャップ層24の上に位置する。
【0030】
好ましくは、前記半導体デバイスは、
前記能動領域内のソース13とゲート15との間およびドレイン14とゲート15との間のキャップ層24の上、並びに、前記受動領域内のソース電極13bとドレイン電極14bとの間およびドレイン電極14bとゲート電極15bとの間のキャップ層24の上に位置する第1誘電体層25をさらに含む。該第1誘電体層25は、半導体デバイスの表面をパッシベーションし、窒化ガリウム半導体デバイスの電流コラプス効果を低減または解消し、例えば、窒化ガリウム高電子移動度トランジスタの電流コラプス効果を低減または解消し、かつ、半導体デバイスの表面が外界からの影響などを受けないように保護することができる。前記第1誘電体層25の材料は、一般的にSiNであり、前記第1誘電体層25の形成方法は、多種の方式で形成してもよく、例えば、MOCVD、PECVD、ALD、MBE、熱的成長、および電子ビーム蒸着などのうちのいずれかである。
【0031】
前記多層半導体層の上に位置するソースおよびドレインは、能動領域a内のソース13およびドレイン14が、その下に位置する前記多層半導体層とオーム接触を形成する。能動領域a内のソース13およびドレイン14の材料は、1種の金属材料であってよいし、多種の金属材料の複合材料であってもよい。好ましくは、前記受動領域内のソース電極13bは、空気ブリッジ131を介して、能動領域a内のソース13に接続し、前記受動領域内のドレイン電極14bは、ドレイン相互接続金属141を介して、能動領域a内のドレイン14に接続する。
【0032】
多層半導体層の上に位置するゲートは、前記ソースおよびドレインの間にインターデジタル状に分布する。好ましくは、前記受動領域内のゲート電極15bは、ゲート相互接続線151を介して、能動領域a内のゲート15に接続し、かつ、前記空気ブリッジ131は、前記ゲート相互接続線151の上方に跨る。前記ゲート15は、ソース13とドレイン14との間に位置し、能動領域a内のゲート15は、単層の金属ゲートであってよいし、2層の金属の積層または多層のゲート構造であってもよい。例えば、前記多層のゲート構造は、ゲートと前記多層半導体層との間に、1層の絶縁誘電体(例えば、SiO
2)が設けられるMIS構造であってよい。前記能動領域a内のゲート15の形状は、T型ゲート、矩形のゲートなどのような、GaN半導体デバイスに常用するゲートの形状であってよい。
図1に示された能動領域a内のゲート15の形状は、T型ゲートであり、前記T型ゲートのゲートキャップは、前記多層半導体層の上に位置する。
【0033】
能動領域a内のゲート15の上に位置する第1放熱層17、並びに、能動領域a内のソース13およびドレイン14の上に位置し、および/または、受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bの上に位置する第2放熱層16について、前記第1放熱層17および前記第2放熱層16の材料は、単層のグラフェン、2層のグラフェン、多層のグラフェン、グラフェンナノシート、シングルウォールカーボンナノチューブやマルチウォールカーボンナノチューブのうちの任意の1つまたは複数であってよく、グラフェンが好ましい。その理由として、グラフェンは、新型の単原子層の二次元材料であり、炭素原子がsp2混成軌道で六角形のハニカム格子の平面薄膜を構成したものである。単層のグラフェンの厚さは、ただ3.4Aである。グラフェンは、独特の結晶体構造によって、優れた物理特性および化学特性、例えば、高い電気伝導率、高い電流密度耐性、良好な熱伝導性および化学的安定性などを有する。グラフェンは、非常に優れた熱伝導性を有し、熱伝導係数が5000W/(mk)と高く、Au(317W/(mk))、Cu(401W/(mk))、およびAl(237W/(mk))より遥かに高く、ひいては、ダイヤモンド(2000W/(mk))およびカーボンナノチューブ(3000W/(mk))などよりも高く、熱伝導性に最も優れた既存の材料の1つであると言え、かつ、グラフェンは、高い電気伝導率を有し、回路の抵抗を余計に増大させることないので、グラフェン材料は、半導体デバイスにおける放熱層への使用に非常に好適である。
【0034】
好ましくは、前記空気ブリッジ131および前記ドレイン相互接続金属141の上方には、第2放熱層16が設けられ、空気ブリッジ131およびドレイン相互接続金属141の上方に位置する第2放熱層は、能動領域a内のソース13およびドレイン14の上方に位置し、および/または、受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bの上方に位置する第2放熱層と同一のプロセスステップにおいて形成してもよい。
【0035】
放熱材料を、能動領域a内のソース13、ドレイン14、およびゲート15の上、および/または、前記受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bの上に設けることにより、平面方向における高い熱伝導率によって、半導体デバイスの熱伝導経路を増やし、熱が前記能動領域および受動領域内の金属の上方から伝導することを速め、全体として半導体デバイスの放熱効果を改善し、半導体デバイスの内部の温度を低下させ、半導体デバイスの内部の熱場分布をより均一にし、半導体デバイスの信頼性を向上させる。
【0036】
前記ゲートと、ソースおよびドレインとは、異なるプロセスステップにおいて形成されるので、第1放熱層17と第2放熱層16とは、異なるプロセスステップにおいて形成される。
【0037】
前記第1放熱層17および第2放熱層16の形成方法は、まず、銅またはニッケルの薄膜上に成長させたグラフェンを半導体デバイスの表面に移し、ここで、前記グラフェンを銅またはニッケルの薄膜上に成長させる方法がCVD法であってよく、次に、グラフェンのパターンを定義し、最後に、グラフェンで覆う必要がない箇所において、酸素プラズマによって、グラフェンをきれいにエッチングするようにしてもよい。グラフェンを懸濁液に溶けて、回転塗布方式で、能動領域a内のゲート15、ソース13、およびドレイン14の上、および/または、受動領域内のゲート電極15b、ソース電極13b、およびドレイン電極14bの上に回転塗布し、酸素プラズマによって、グラフェンで覆う必要がない箇所に対して、きれいにエッチングするようにしてもよい。
【0038】
好ましくは、前記半導体デバイスは、第2誘電体層18および第3誘電体層19をさらに含み、ここで、前記第2誘電体層18は、能動領域a内の第1放熱層17、および、ソース13とドレイン14との間の第1誘電体層25の上に位置する。該第2誘電体層18は、前記能動領域内のゲートとドレインとの間の、ゲートに寄った箇所において、パッシベーション効果を高め、電流コラプス効果を低減させ、半導体デバイスの特性を向上させることができる。
【0039】
第2誘電体層18が能動領域内の第1放熱層17の上に位置するので、第2誘電体層18の形成方法は、その下に位置する第1放熱層17に影響を与えてはいけない。第1放熱層17の厚さが非常に薄いため、第2誘電体層18を形成する過程において、粒子のエネルギーが大きすぎると、第1放熱層17がエッチングされる虞があり、第2誘電体層18の形成方法は、ALD、電子ビーム蒸着やMBEなどの方法のうちのいずれかであってもよい。
【0040】
前記第3誘電体層19は、能動領域aおよび受動領域内の第2放熱層16、並びに、前記第2誘電体層18の上に位置する。前記第3誘電体層19は、その下に位置する第2放熱層16を保護して、第2放熱層16が半導体デバイス中に脱落して信頼性問題を引き起こすことを避けることができる。第3誘電体層19が第2放熱層16の上に位置するため、第3誘電体層19の形成方法は、第2誘電体層18の形成方法と同様である。
【0041】
好ましくは、前記受動領域内に位置する第2放熱層16および第3誘電体層19をパターン化して、ウィンドウ20を形成し、前記ウィンドウ20を介して、受動領域内に位置するソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bを、他の部品と接続する。
【0042】
フォトエッチングおよび酸素プラズマエッチング技術によって、受動領域内に位置する第2放熱層16および第3誘電体層19をパターン化して、後続にリード線を引く際に受動領域内のソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bと接続することを便利にするように、ウィンドウ20を空ける。
【0043】
また、単層のグラフェン、2層のグラフェン、多層のグラフェン、グラフェンナノシート、シングルウォールカーボンナノチューブやマルチウォールカーボンナノチューブは、高い電気伝導率、高い電流密度耐性およびエレクトロマイグレーション耐性を有し、リード線、並びに、ソース電極13b、ドレイン電極14b、およびゲート電極15bには、エレクトロマイグレーション、空洞や遮断などの問題があると、単層のグラフェン、2層のグラフェン、多層のグラフェン、グラフェンナノシート、シングルウォールカーボンナノチューブやマルチウォールカーボンナノチューブは、金属に代わって電流を通すことができ、半導体デバイスの信頼性をさらに向上させる。
【0044】
本発明の実施例で提供された半導体デバイスは、能動領域内のゲートに第1放熱層を設けて、能動領域a内のソースおよびドレイン、並びに、受動領域内のソース電極、ドレイン電極、およびゲート電極の上に第2放熱層を設けることにより、平面方向における高い熱伝導率によって、半導体デバイスの熱伝導経路を増やし、熱が能動領域内のソース、ドレイン、およびゲート、並びに、受動領域内に位置するソース電極、ドレイン電極、およびゲート電極の上方から伝導することを速め、全体として半導体デバイスの放熱効果を改善し、半導体デバイスの内部の温度を低下させ、半導体デバイスの信頼性を向上させ、さらに、第1放熱層、並びに、ソースとゲートとの間およびドレインとゲートとの間の第1誘電体層の上に第2誘電体層を設けることにより、電流コラプス効果を低減させ、半導体デバイスの特性を向上させることができ、能動領域および/または受動領域内の第2放熱層、並びに、前記第2誘電体層の上に第3誘電体層を設けることにより、第2放熱層が半導体デバイス中に脱落することを避けて、デバイスの信頼性を向上させる。
【0045】
<実施例2>
図3は、本発明の実施例2で提供された半導体デバイスの平面視構成を示す図であり、
図4は、従来技術における半導体デバイスの断面温度を示す図であり、
図5は、本発明の実施例2で提供された半導体デバイスの断面温度を示す図であり、次に、
図3から
図5を参照して、本発明の実施例2を説明する。
【0046】
本発明の実施例2で提供された半導体デバイスは、上記の実施例1で提供された半導体デバイスを基にしたものであり、実施例1における半導体デバイスと同様の部分について説明を省略する。
【0047】
本発明の実施例2で提供された半導体デバイスは、ヒートシンク35をさらに含み、前記ヒートシンクが前記受動領域の縁の一周に設けられ、第2放熱層16がヒートシンク35に接続される。
【0048】
本実施例において、能動領域の最も外側に位置する第2放熱層16、および、受動領域に位置する第2放熱層16は、ヒートシンク35の上方まで延びてヒートシンク35に接続され、半導体デバイスの内部の温度をさらに低下させることができる。
【0049】
電極間の短絡を避けるために、前記ヒートシンクは、絶縁ヒートシンク、例えば、セラミックスヒートシンクとされてもよい。
【0050】
図4および
図5は、それぞれ、Comsolソフトウェアを用いて模擬された従来技術における半導体デバイス、および本発明の実施例2で提供された半導体デバイスの断面温度を示す図である。
【0051】
図4を参照すると、
図4は、従来技術における半導体デバイスの断面温度を示す図である。
図5を参照すると、
図5は、本発明の実施例2で提供された半導体デバイスの断面温度を示す図であり、本発明の実施例2における半導体デバイスは、能動領域a内のドレイン14、および受動領域のドレイン電極14bの上に、グラフェン放熱層が設けられ、グラフェン放熱層を受動領域のドレイン電極14b近傍の絶縁ヒートシンクに導入して模擬され、
図4および
図5から分かるように、本発明の実施例2で提供された半導体デバイスの最高温度は、従来技術における半導体デバイスの最高温度よりも、18.84℃だけ低くなる。
【0052】
本発明の実施例で提供された半導体デバイスは、半導体デバイスの受動領域の縁の一周に絶縁ヒートシンクを設けて、第2放熱層を絶縁ヒートシンクの上方まで延びることにより、半導体デバイスの内部の温度をさらに低下させることができる。
【0053】
<実施例3>
【0054】
図6は、本発明の実施例3で提供された半導体デバイスの能動領域の断面構成を示す図であり、
図6を参照すると、前記半導体デバイスは、基板11と、基板11の上に位置し、能動領域aと能動領域a以外の領域である受動領域(
図6には図示していない)とを含む多層半導体層と、多層半導体層の上に位置し、能動領域a内に位置するソース13およびドレイン14と受動領域内に位置するソース電極13b(
図6には図示していない)およびドレイン電極14b(
図6には図示していない)とを含むソースおよびドレインと、多層半導体層の上に位置し、前記ソースおよびドレインの間にインターデジタル状に分布し、能動領域内に位置するゲート15と受動領域内に位置するゲート電極15b(
図6には図示していない)とを含むゲートと、それぞれ能動領域a内のゲート15の上に位置する第3放熱層27と、能動領域a内のソース13の中間およびドレイン14の中間に位置し、および/または、受動領域内のソース電極13bの中間、ドレイン電極14bの中間、およびゲート電極15bの中間に位置する第4放熱層26と、を含む。
【0055】
本発明の実施例3で提供された半導体デバイスにおける基板11および多層半導体層は、上述した実施例における半導体デバイスの基板11および多層半導体層と同様であり、ここで説明を省略する。
【0056】
本実施例において、受動領域に位置するソース電極13bは、空気ブリッジ131(
図6には図示していない)を介して、能動領域a内のソース13に接続し、受動領域に位置するドレイン電極14bは、ドレイン相互接続金属141(
図6には図示していない)を介して、能動領域a内のドレイン14に接続し、受動領域内のゲート電極15bは、ゲート相互接続線151(
図6には図示していない)を介して、能動領域a内のゲート15に接続し、かつ、空気ブリッジ131は、前記ゲート相互接続線151の上方に跨る。
【0057】
本実施例で提供された半導体デバイスにおける第4放熱層26は、能動領域a内のソース13の中間およびドレイン14の中間に位置し、および/または、受動領域内のソース電極13bの中間、ドレイン電極14bの中間、およびゲート電極15bの中間に位置し、第3放熱層27は、能動領域a内のゲート15の上に位置する。
前記第4放熱層26の形成方法は、本発明の実施例1における前記第2放熱層16の形成方法と同様であり、ここで説明を省略する。
【0058】
本実施例では、第4放熱層26の材料としてグラフェンが選択された場合、グラフェンが高い電気伝導率を有するため、ソースおよびドレインの寄生抵抗を余計に増大させることなく、グラフェンの敷かれた方向に沿って、熱は高い効率で伝導され、デバイスの横方向の放熱を速める。また、第4放熱層26が、能動領域a内のソース13の中間およびドレイン14の中間に設けられ、および/または、受動領域内のソース電極13bの中間、ドレイン電極14bの中間、およびゲート電極15bの中間に位置する場合、前記第4放熱層26は、半導体の表面にさらに近づき、チップにおける最も温度が高い領域からより近くなるので、グラフェン放熱層によるデバイスの放熱効果への影響がより顕著になる。
【0059】
本実施例では、放熱材料を、能動領域内のソース13の中間、ドレイン14の中間、およびゲート15の上、および/または、受動領域内のソース電極13bの中間、ドレイン電極14bの中間、およびゲート電極15bの中間に設けることにより、平面方向における高い熱伝導率によって、半導体デバイスの熱伝導経路を増やし、熱が能動領域aおよび受動領域内の金属の上方から横方向に伝導することを速め、全体として半導体デバイスの放熱効果を改善し、半導体デバイスの内部の温度を低下させ、半導体デバイスの信頼性を向上させる。
【0060】
好ましくは、前記半導体デバイスは、第4誘電体層28をさらに含み、前記第4誘電体層28が、能動領域内の第3放熱層27、能動領域a内のソース13とゲート15との間およびドレイン14とゲート15との間の第1誘電体層25の上に位置し、および、ソース電極13bとゲート電極15bとの間およびドレイン電極14bとゲート電極15bとの間の第1誘電体層25の上に位置する。該第4誘電体層28は、能動領域内のゲート15とドレイン14との間の、ゲート15に寄った箇所において、パッシベーション効果を高め、電流コラプス効果を低減させ、半導体デバイスの特性を向上させることができる。また、該第4誘電体層28は、その下に位置する第3放熱層27を保護して、第3放熱層27が半導体デバイス中に脱落してデバイスの信頼性問題を引き起こすことを避けることができる。第4誘電体層28が第3放熱層27の上に位置するため、第4誘電体層28の形成方法は、実施例1における前記第2誘電体層18の形成方法と同様である。
【0061】
本実施例は、上述した実施例に比べて、第3誘電体層19を設ける必要がないため、プロセスステップを簡略化し、かつ、第4放熱層26および第3放熱層27の材料が高い電気伝導率を有するため、能動領域および受動領域内のソース、ゲート、およびドレインの寄生抵抗を余計に増大させることなく、第4放熱層26および第3放熱層27の敷かれた方向に沿って、熱は高い効率で伝導され、デバイスの放熱を速める。また、第4放熱層26は、半導体デバイスの表面にさらに近づくように設けられ、チップにおける最も温度が高い領域からより近くなるので、第4放熱層26による半導体デバイスの放熱効果への影響がより顕著になる。
【0062】
<実施例4>
図7は、本発明の実施例4で提供された半導体デバイスのビアが能動領域のソース13に位置する場合の断面構成を示す図であり、
図8は、従来技術におけるビア充填材が金である場合の半導体デバイスの断面温度を示す図であり、
図9は、本発明の実施例4におけるビア充填材がグラフェンである場合の半導体デバイスの断面温度を示す図であり、次に、
図7−
図9を参照して、本発明の実施例4を説明する。
【0063】
図7を参照すると、前記半導体デバイスは、裏面金属41と、基板11と、基板11の上に位置し、能動領域aと能動領域以外の領域である受動領域(
図7には図示していない)とを含む多層半導体層と、多層半導体層の上に位置し、能動領域a内に位置するソース13およびドレイン14と受動領域内に位置するソース電極13b(
図7には図示していない)およびドレイン電極14b(
図7には図示していない)とを含むソースおよびドレインと、多層半導体層の上に位置し、前記ソースおよびドレインの間にインターデジタル状に分布し、能動領域a内に位置するゲート15と受動領域内に位置するゲート電極15b(
図7には図示していない)とを含むゲートと、前記裏面金属41と能動領域a内のソース13との間に位置し、内部に第5放熱層29が設けられ、基板11および多層半導体層を能動領域a内のソース13まで貫通し、能動領域a内のソース13と前記裏面金属41とを接続させるビア40と、を含み、ここで、受動領域内のソース電極13bは、空気ブリッジ131(
図7には図示していない)を介して、能動領域a内のソース13に接続することができ、受動領域内のドレイン電極14bは、ドレイン相互接続金属141(
図7には図示していない)を介して、能動領域a内のドレイン14に接続することができ、受動領域内のゲート電極15bは、ゲート相互接続線151(
図7には図示していない)を介して、能動領域a内のゲート15に接続することができ、かつ、空気ブリッジ131は、前記ゲート相互接続線151の上方に跨る。
【0064】
本実施例では、能動領域のソース13の下方に、基板11および多層半導体層を能動領域a内のソース13まで貫通するビア40を設けることにより、能動領域内のソース13と裏面金属41とがビア40を介して接続され、前記裏面金属41の材料は金であり、ビア40内に第5放熱層29が設けられ、第5放熱層29の材料は、グラフェンやカーボンナノチューブなどの放熱材料であってよく、グラフェンやカーボンナノチューブは、良好な導電率および熱伝導性を有するため、寄生抵抗を余計に増大させることないとともに、半導体デバイスの内部の温度を効果的に低下させることができる。
【0065】
好ましくは、前記半導体デバイスは、第5誘電体層30をさらに含み、前記第5誘電体層30が、能動領域a内のゲート15の上、並びに、ゲート15とソース13との間およびゲート15とドレイン14との間の第1誘電体層25の上に位置し、および、受動領域内のゲート電極15bの上、並びに、ソース電極13bとゲート電極15bとの間およびドレイン電極14bとゲート電極15bとの間の第1誘電体層25の上に位置する。該第5誘電体層30は、ゲート15とドレイン14との間の、ゲート15に寄った箇所、および、ゲート電極15bとドレイン電極14bとの間の、ゲート電極15bに寄った箇所において、パッシベーション効果を高め、電流コラプス効果を低減させ、半導体デバイスの特性を向上させることができる。
【0066】
本実施例において、前記ビア40は、前記裏面金属41と受動領域のソース電極13bとの間に位置してもよい。前記ビア40内には、放熱層が設けられる。前記ビア40は、前記基板11および多層半導体層を受動領域のソース電極13bまで貫通する。ビア40を介して、受動領域内のソース電極13bと前記裏面金属41とを接続させる。
【0067】
本実施例において、前記ビアの形状は、規則形状または不規則形状、例えば、円形や楕円形などであってよい。受動領域内のソース電極13bの下方には、内部に放熱層が設けられたビア40を設けることにより、半導体デバイスの内部の温度を効果的に低下させることができる。
【0068】
図8および
図9は、それぞれ、Comsolソフトウェアを用いて模擬されたビア充填材が金である場合の半導体デバイスの断面温度を示す図、および、本発明の実施例4で提供されたビア充填材がグラフェンである場合の半導体デバイスの断面温度を示す図である。
【0069】
図8および
図9から分かるように、本発明の実施例4で提供されたビア内にグラフェンが充填された半導体デバイスの最高温度は、ビア40内に金属金が充填された半導体デバイスの最高温度よりも、40℃だけ低くなる。
【0070】
本発明の実施例で提供された半導体デバイスは、能動領域または受動領域のソースの下方にビアを設けて、ビア内に放熱層を設けることにより、放熱層の材料が良好な導電率および熱伝導性を有するため、寄生抵抗を余計に増大させることないとともに、半導体デバイスの内部の温度を効果的に低下させることができる。
【0071】
理解すべきものとして、本発明は、半導体デバイスの構造設計の観点から、半導体デバイスの放熱効果を改善するものである。前記半導体デバイスは、高電圧、大電流の環境で動作するハイパワー窒化ガリウム高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor、HEMTと略称する)、絶縁基板上のシリコン(Silicon−On−Insulator、SOIと略称する)構造のトランジスタ、ヒ化ガリウム(GaAs)基のトランジスタ、および、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor、MOSFETと略称する)、金属絶縁体半導体電界効果トランジスタ(Metal−Insulator−Semiconductor Field−Effect Transistor、MISFETと略称する)、二重ヘテロ構造電界効果トランジスタ(Double Heterojunction Field−Effect Transistor、DHFETと略称する)、ジャンクション電界効果トランジスタ(Junction Field−Effect Transistor 、JFETと略称する)、金属半導体電界効果トランジスタ(Metal−Semiconductor Field−Effect Transistor、MESFETと略称する)、金属絶縁体半導体ヘテロ接合電界効果トランジスタ(Metal−Insulator−Semiconductor Heterojunction Field−Effect Transistor 、MISHFETと略称する)、または他の電界効果トランジスタを含むものの、これらに限定されない。
【0072】
上記は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではなく、当業者にとって、本発明に種々の修正および変更を加えることができる。本発明の各実施例は、ロジックに違反しない前提で、全て相互に組み合わせることができる。本発明の精神と原理内で行われる種々の修正、均等置換え、改善などは全て本発明の保護範囲内に含まれるべきである。