(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動するにつれて前記ばねピンがたわむことで、前記ばねピンと前記ブレード電極との間に不断の接触状態がもたらされることを特徴とする、電気手術デバイス。
請求項2に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極は部分によって異なる厚さを有し、前記ブレード電極の移動時に前記ブレード電極の前記厚さが変化するにつれて、前記ばねピンが前記不断の接触状態を維持することを特徴とする、電気手術デバイス。
請求項3に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極は、前記ブレード電極の前記厚さを異ならせる絶縁体スリーブを含むことを特徴とする、電気手術デバイス。
請求項8または9に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極は部分によって異なる厚さを有し、前記ブレード電極の移動時に前記ブレード電極の前記厚さが変化するにつれて、前記ばねピンが不断の接触状態を維持することを特徴とする、電気手術デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に提示されている説明および実例は、当業者に、本教示、その原理、およびその実際の応用を知らせることを目的としている。当業者は、本教示を、特定の用途の要件に最適であり得るように、その様々な形で採用し、応用してもよい。したがって、記載されている本教示の特定の実施形態は、本教示に関して包括的または制限的であるように意図されていない。したがって、本教示の範囲は上記記載に関して決定されるべきではなく、代わりに、そのような特許請求の範囲が権利を与える同等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲に関して決定されるべきである。特許出願および特許公報を含む、全ての記事および参考文献の開示は、事実上本願に引用して援用する。以下の特許請求の範囲から得られる他の組合せもまた可能であり、それもまた本明細書に引用して援用する。
【0016】
本願は、2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/787,731号、および2013年7月12日に出願された同第61/845664号の優先権を主張するものであり、どちらも、あらゆる理由から、それらの内容全体を本願に引用して援用する。本教示は電気手術デバイスに関する。本教示は電気手術デバイスおよび電気手術システムを形成する、関連する構成部品に関することが好ましい。電気手術システムは、本明細書において教示されているデバイスの1つ以上を含む任意のシステムであってもよい。電気手術システムは少なくとも電気手術デバイスを含むことが好ましい。電気手術システムは、本明細書において教示されている1つ以上のハンドピース、1つ以上の設置パッド、1つ以上のジェネレータ、1つ以上の電気手術デバイス、1つ以上の隣接したハンドピース構成部品、またはそれらの組合せ、および電気手術システムに組み込まれている各デバイスの本明細書における教示を含んでいてもよい。電気手術デバイスは、外科医により使用されて外科的手技を実施し得る任意のデバイスであってもよい。電気手術デバイスは、2つ以上の構成(形態)間で、2つ以上の状態間で、または両方の間でスイッチングされるように機能してもよい。例えば、電気手術デバイスは、単極構成(単極形態)、双極構成(双曲形態)、非電気手術構成(非電気手術形態)のうちの2つの間で、またはその3つの間でスイッチングされてもよい。電気手術デバイスは、使用者が第2の手を必要とせず、または手技を中断することなく、更には両方で、構成間でスイッチングし得るように、片手で2つ以上の構成間でスイッチングされる任意のデバイスであってもよい。電気手術デバイスは、器用に使用され、構成間で器用にスイッチングされ、または両方が行われる、任意のデバイスおよび/または構成であってもよい。電気手術デバイスは、切開し、止血を実施し、凝固させ、乾燥させ、高周波治療を行い、電気焼灼術を行い、またはこれらのうちいくつかを行うのに使用されてもよい。電気手術デバイスは、双極能力、単極能力、非電気手術能力、またはこれらのうちいくつかを含む任意のデバイスであってもよい。電気手術デバイスは直視下手術において使用されてもよい。その電気手術能力に加えて、電気手術デバイスは非電気手術目的に使用されてもよい。例えば、電気手術デバイスは、物体、器官、血管、皮膚、組織等またはこれらのうちいくつかの組み合わせを把持するのに使用され得る、鉗子およびピンセットの一方または両方として使用されてもよい。別の例では、デバイスの1つ以上の部品が鋭い縁部を含んでいてもよく、メスの縁部と同様に、切開するのに使用されてもよい。電気手術デバイスはハンドピースとジェネレータとを含んでいてもよい。電気手術デバイスは、ハンドピースとジェネレータとの間に流れる1つ以上の治療信号を有していてもよい。
【0017】
1つ以上の治療信号は、信号、電力、導通、またはこれらのうちのいくつかであってもよい。1つ以上の治療信号はハンドピースからジェネレータへ流れてもよく、またはその逆も同様である。1つ以上の治療信号は、ハンドピースにより形成されてもよく、ジェネレータにより形成されてもよく、または両方でもよい。電気手術治療信号は治療電流であってもよい。電気手術治療信号は、使用者がステップを実施したこと、および治療電流とエネルギーの一方または両方が生成されるように信号が送信されていること、を示すことが好ましい。電気手術治療信号は、1つ以上の治療電流が生成されかつ治療電流が電気手術に使用され得るように、信号を供給してもよい。電気手術治療信号は、起動回路が第1のスイッチ状態、第2のスイッチ状態、第3のスイッチ状態にある場合に伝導されてもよく、ハンドピースは、第1の位置、第2の位置、第3の位置、またはスイッチ状態とハンドピースの位置の組合せにある。起動回路が第1のスイッチ状態にある場合、治療信号は生成されないか、ハンドピースを出ないかの一方または両方であることが好ましい。電気手術治療信号は、単極治療信号および双極治療信号の一方または両方であってもよい。単極治療信号は、ジェネレータのリターンポート(return port)とアクティブポート(active port)との間で電圧差を有する任意の信号であってもよい。単極治療信号は、電気手術デバイスにより印加された場合に電気手術デバイスの1つの極から遠隔位置に配置されている別の極へ、電気手術デバイスから、ハンドピースから、またはそれらの両方で流れる、任意の信号であってもよい。双極治療信号は、電気手術デバイスに接続されている、またはジェネレータ内に配置されている、または両方である2つのリード線間に電圧差を有する任意の信号であってもよい。双極治療信号は、電気手術デバイスにより印加された場合にハンドピースの1つの構成要素からハンドピースの別の構成要素へ(例えば、2つの動作アーム間に、ブレード電極から一方もしくは両方の動作アームへ、または両方で)流れる、任意の信号であってもよい。電気手術治療信号は、起動回路が第2状態にある場合、治療電流がブレード電極から、または第1の動作アームと第2の動作アームとの間で、またはブレード電極と動作アームの一方もしくは両方との間で、またはそれらの組合せで流れるように、ハンドピースを出てもよい。治療信号は生成され、ハンドピースからジェネレータへ伝導されてもよい。
【0018】
ジェネレータは、電力、治療電流、制御信号、電気手術治療信号を供給する任意のデバイスであってもよく、使用者からの信号に応答して自体を電子的に再構成するか、使用者による調節に応答して物理的に再構成するか、またはこれらの組合せを行う。ジェネレータは、ハンドピースに電気的に接続されて、電気手術治療信号、電力、治療電流のいずれかまたはこれらのいくつかを供給するかつ/または受信するように機能してもよい。ジェネレータは単一の治療電流のみを生成することが可能であってもよい。ジェネレータは2つの治療電流を生成することが可能であってもよい。ジェネレータは、2つ以上の電力接続部、3つ以上の電力接続部、または4つ以上の電力接続部を含んでいてもよい。電力接続部は、電力、制御信号、治療電流のいずれかまたはこれらのいくつかが電気手術デバイスに供給されるようにハンドピースの1つ以上の電力コネクタのプラグが差し込まれるように、ジェネレータの任意のポートであってもよい。ジェネレータは、電力接続部の1つ以上の間でスイッチングされてもよい1つ以上のスイッチを含んでいてもよく、それによって電気手術デバイスの所望の構成に基づいて電力と信号の一方または両方が電気手術デバイスに選択的に印加し得る。ジェネレータは、中央処理装置(CPU)と一連の内部スイッチング部の一方または両方を含んでいてもよい。内部スイッチング部は、電圧源が電気手術デバイスおよび好ましくはハンドピースに供給するように、起動回路から電圧源へ信号を供給してもよい。CPUは内部スイッチング部と交換されてもよく、スイッチング部はCPUと同一の機能を実施してもよい。CPUは、電気手術デバイスが本明細書において検討されている所望の機能を実施するのに使用され得るように、電力、信号、電気的再構成、2つ以上の治療電流間のスイッチ、2つ以上の構成間のスイッチ、2つ以上の治療信号間のスイッチのいずれかまたはこれらうちいくつかを電気手術デバイスにもたらす任意のデバイスであってもよい。CPUは、第1の構成、第2の構成、第3の構成、単極構成、双極構成、非電気手術構成のいずれかまたはこれらのうちいくつかの間で電気手術デバイスをスイッチングするのに使用されてもよい。
【0019】
第1の構成、第2の構成、および第3の構成は、電気手術デバイスが機械的に再構成されるような、または電気的に再構成されるような、または信号的に再構成されるような、またはその他の様々な態様で、更にはこれらのうちいくつかが行われるような、任意の構成であってもよい。第1の構成、第2の構成、および第3の構成は、本明細書において検討されている様々な構成のいずれかであってもよい。第1の構成は第1の治療電流を供給してもよい。第1の治療電流は単極エネルギーおよび/または単極電流であってもよい。第1の治療電流は双極エネルギーおよび/または双極電流であることが好ましい。双極エネルギーは、印加中に電気手術デバイスの1つの極から電気手術デバイスの別の極へ流れる、任意の電力源であってもよい。換言すれば、双極エネルギーは、ハンドピースの1つの構成要素からハンドピースの別の構成要素へ流れるエネルギーである。例えば、ハンドピース上の2つの動作アーム間に流れるエネルギーは双極エネルギーであり、またはブレード電極から動作アームへ流れるエネルギーは双極エネルギーである。第1の電気的構成は、1つ以上の第1の起動ボタンを電気的に切断すること、起動回路の全部または一部分を電気的に切断すること、1つ以上の第1の起動ボタンを覆うこと、ブレード電極を電気的に切断すること、動作アームの一方もしくは両方を電気的に切断すること、ブレード電極をリターンパッドと短絡させることのいずれかまたはそれらの組合せにより動作を停止されてもよい。第2の構成は第2の治療電流を供給してもよい。第2の治療電流は双極エネルギー(例えば、双極電流または双極電力)であってもよい。第2の治療電流は、好ましくは単極エネルギー(例えば、単極電流または単極電力)であってもよい。単極エネルギーは、印加中に電気手術デバイスの1つの極から、電気手術デバイスおよびハンドピースの一方または両方から離れた遠隔位置に配置されている別の極へと、流れる任意の電力源であってもよい。換言すれば、双極エネルギーは、ハンドピースの1つの構成要素からハンドピースの一部ではない構成要素へ流れるエネルギーである。例えば、ブレード電極から接地パッドへ流れるエネルギーは単極エネルギーであり、または一方もしくは両方の動作アームから接地パッドへ流れるエネルギーは単極エネルギーである。第2の電気的構成は、1つ以上の第2の起動ボタンを電気的に切断すること、起動回路の全部または一部分を電気的に切断すること、1つ以上の第2の起動ボタンを覆うこと、一方もしくは両方の動作アームを電気的に切断すること、ブレード電極を電気的に切断すること、第1の動作アームを第2の動作アームと短絡させること、またはそれらの組合せにより動作を停止されてもよい。第3の構成は、電気手術構成、非電気手術構成、または両方であってもよい。第3の構成は非電気手術構成であることが好ましい。ハンドピースを通って流れる治療電流は、ジェネレータからの信号およびまたは電流;起動回路のスイッチ状態(例えば、第1のスイッチ状態、第2のスイッチ状態、第3のスイッチ状態等);ハンドピース位置(例えば、第1の位置、第2の位置、第3の位置等)により影響を受ける可能性がある。例えば、ハンドピースが第2の位置にありかつ起動回路が第2スイッチ状態にある場合、治療電流は単極エネルギーであってもよい。しかし、ハンドピースが第2の位置にある場合、治療電流は双極エネルギーであってもよい。別の例では、ハンドピースが第1の位置にありかつ起動回路が第1スイッチ状態にある場合、治療電流は双極エネルギーであってもよい。第1の構成、第2の構成、および第3の構成は任意の構成であってもよく、かつ/または単極構成、双極構成、非電気手術構成に関して本明細書において検討されている機能の1つ以上を実施してもよく、それらの機能の各々を本願に援用する。本明細書において検討されている通り、第1の構成は双極構成であり、第2の構成は単極構成であり、第3の構成は非電気手術構成であることが好ましい。
【0020】
非電気手術構成は、電力がハンドピース、ブレード電極、2つ以上の動作アームのいずれかまたはこれらのいくつかに供給されない、任意の構成であってもよい。非電気手術構成は、電気手術デバイスが鉗子、ピンセット、メス、クランプ、ケリー(Kelley)止血鉗子、またはそれらの組合せとして使用されている場合に使用されてもよい。非電気手術構成では、動作アームは可動性であってもよい。非電気手術構成では、動作アームは不動化されていてもよく、ブレード電極、切開アーム、延長可能なアームのいずれかまたはこれらのいくつかを不動化してもよい。切開アームと延長可能なアームの一方または両方は、ブレード電極であってもよく、鋭い縁部を含む個別のアームであってもよくかつ単極アームと交替されてもよく、または両方であってもよい。非電気手術構成は、ボタンを押すこと、スイッチをひねること、切開アームを進出させること、ブレード電極を進出させること、延長可能なアームを進出させることのいずれかまたはこれらのいくつかの組合せにより、単極構成または双極構成にスイッチングされてもよい。
【0021】
デバイスは、単極構成にある場合、ハンドピース構成要素(例えば、ブレード電極)および電気手術デバイスのハンドヘルド部の外部の別の位置に配置されていてもよいリターン電極を通して、またはハンドピース構成要素および隣接したハンドピース構成要素を通して、または両方で電力を供給してもよい。単極構成は、電気手術デバイスが単極電力を印加するのに使用されてもよい任意の構成であってもよい。単極構成は、組織を切開すること、血液および/または流体を凝固させること、電気的な切開を行うこと、止血を行うこと、大領域に電力を印加することを単独でまたはこれらのうちいくつかを行うのに使用されてもよい。単極構成は、特定の領域を加熱すること、両電極間にある物体を加熱すること、両電極と接触することを単独でまたはこれらのうちいくつかを行うのに使用されてもよい。単極構成は、ブレード電極が細心の注意を要する電気手術、局部的な電気手術、凝固、切開のいずれかまたはそれらのいくつかに使用されてもよいように、使用中に電力がブレード電極から一方もしくは両方の双極電極、1つ以上の不動化アーム、1つ以上の動作アーム、1つ以上の接地パッドのいずれかまたはこれらのうちいくつかへ流れるように、使用されてもよい。ブレード電極は、双極電気手術と比較された場合、それほど細心の注意を要さない手技とそれほど局部的でない電気手術の一方または両方に使用されてもよい。
【0022】
デバイスは、双極構成にある場合、単極構成と比較された場合に電力用の帰路が比較的短くなるように、デバイスの1つの部分からデバイスの第2の部分へ電力を供給してもよい。双極構成は、電気手術デバイスが双極電力を印加するのに使用されてもよい任意の構成であってもよい。デバイスは、双極構成にある場合、2つの動作アームなどの2つの局部的なハンドピース構成要素間に電力を供給してもよい。双極構成は、凝固させるのに、止血、切開、高周波治療のいずれかまたはこれらのいくつかのために使用されてもよい。双極構成にある場合、電気手術デバイスは2つの対向する動作アームを含んでいてもよい。2つの対向する動作アームは鉗子として構成されていてもよい。
【0023】
鉗子は、1つ以上の物体を把持し、保持し、圧搾し、またはこれらのいくつかを行うように機能してもよい。鉗子は、1つ以上の物体を把持するのに使用されてもよいように、鉗子を動かすのに使用されてもよい1つ以上のつまみ(すなわち、鋏のように構成されている)を含んでいてもよい。鉗子はつまみがなくてもよく、鉗子が閉じて物体を把持するように、鉗子の対向する側面にかけられている直圧により起動されてもよい。鉗子は少なくとも2つの動作アームを含む。
【0024】
動作アームは、2つ以上の対向する動作アーム間に物体がある場合、物体を把持し、保持し、圧搾し、またはこれらのいくつかを行うように機能してもよい。動作アームは、物体を把持すること、保持すること、圧搾することのいずれかまたはこれらのうちいくつかを行うことを補助する1つ以上の把持特徴部を含んでいてもよい。動作アームは2つ以上の位置間で可動であってもよい。動作アームは少なくとも第1の位置と第2の位置との間で可動であることが好ましい。例えば、動作アームは、双極構成(例えば、第1の位置)と単極構成(例えば、第2の位置)との間で可動であってもよい。第1の位置にある動作アームはオフであってもよく、エネルギーを与えられていてもよく、一方の動作アームがエネルギーを与えられていてもよく、更にはこれらのいくつかであってもよい。第2の位置にある動作アームはオフであってもよく、動作アームの一方もしくは両方が電気的に切断されていてもよく、動作アームの一方もしくは両方が電気的に接続されていてもよく、一方の動作アームが他方の動作アームにより短絡されていてもよく、更にはこれらのいくつかであってもよい。第2の位置では、動作アームが鉗子として使用されることが不可能であるように、動作アームは不動化されていることがより好ましい。2つの動作アームは長手方向において静止していてもよく、互いに対して可動であってもよい。動作アームは長手方向に可動であってもよく、把持力が生み出されるように互いに対して可動であってもよい。例えば、動作アームは、双極構成にある場合、両方とも延長されてもよく、次いでブレード電極が露出されて単極構成を形成するように格納されてもよい。動作アームは、個々に、同時に、または両方で、格納可能および/または延長可能であってもよい。動作アームは、1つ以上の先端領域が露出されるように、選択的に格納可能および/または延長可能であってもよい。
【0025】
動作アームは先端領域を含んでいてもよい。先端領域は、把持すること、保持すること、圧搾すること、更にはこれらのいくつかを行うことを容易化することを補助するように構成されている部分を含んでいてもよい。さらに、先端領域は、1つ以上の電気手術構成(例えば、単極構成、双極構成、または両方の組合せ)において構成されていてもよい。先端領域は、歯、鋸状形態、ねずみ歯(mouse teeth)を含んでいてもよく、歯がなくてもよく(すなわち滑らか)、更にはこれらの組合せたものであってもよい。先端領域は完全におよび/または部分的に絶縁されていてもよい。先端領域は、電気手術エネルギーが偶発的な接触により漏洩しないように、動作アームの非接触部分に絶縁を含んでいることが好ましい。動作アームはアクティブ部(active portion)および非アクティブ部(inactive portion)(すなわち、絶縁された部分)を含んでいてもよい。
【0026】
アクティブ部は電力を印加するように機能してもよい。アクティブ部は鉗子の接触領域と同一の部分であってもよい。したがって、例えば、鉗子の接触部間に組織が握持された場合、電力がこの接触部を介して組織に供給されてもよい。動作アームのアクティブ部は2つの対向する動作アーム間にあることが好ましく、ブレード電極のアクティブ部は、動作アームを越えて、またはチャネルから外へ、更には両方によって進出している部分である。アクティブ部は、非アクティブ部または絶縁された部分により実質的に取り囲まれていてもよい。非アクティブ部は、電力を供給しない、または絶縁されている、更には両方である任意の部分であってもよい。非アクティブ部は、偶発的な接触により電力を漏洩する可能性があり、したがって電力の偶発的の漏洩が起こらないようにかつ/または漏洩電流が防止されるように絶縁されている、任意の部分であってもよい。例えば、動作アームの外側は、関心組織の近傍の組織に動作アームが誤って接触した場合に近傍の組織が電流の漏洩に晒されないように、絶縁材料で被覆されていてもよい。非アクティブ部およびアクティブ部は、異なる材料で作製されていてもよく、異なる材料で被覆されていてもよく、または両方であってもよい。
【0027】
動作アームは、把持し、保持し、圧搾し、またはこれらのいくつかを行うのに使用されてもよくかつ単極電力、双極電力、治療電流、把持力のいずれかまたはこれらのいくつかを所望の位置へ供給する任意の材料で作成されていてもよい。動作アームは1つの材料で作製されていてもよく、各動作アームの先端領域は、絶縁性、基材より高い導電性、基材より低い導電性のいずれかまたはこれらのいくつかを組合せたものであってもよい1つ以上の材料を含んでいてもよいか、それらで被覆されていてもよいか、または両方であってもよい。1つ以上の動作アームは、動作アームの長さ方向に沿って1つ以上の材料を含んでいてもよい。例えば、動作アームは完全にステンレス鋼で作製されていてもよい。各動作アームは2つ以上の材料を含むことが好ましい。例えば、動作アームはステンレス鋼の基材を有していてもよく、動作アームは、シリコーンまたはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの絶縁材料で被覆されていてもよい。動作アームは、外科的手技、好ましくは電気外科的手技(electrosurgical procedure)における使用に安全な任意の材料を含んでいる可能性があることが好ましい。動作アームは、金属、プラスチック、ポリマー、エラストマー、金、銀、銅、チタン、アルミニウム、鉄ベースの金属、ステンレス鋼、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、絶縁ポリマー、ゴムのいずれかまたはこれらのいくつかを組合せたものを含んでいてもよい。各動作アームは、動作アームが互いに接触している、2つの動作アーム間の接触領域を除いて、絶縁材料で実質的に被覆されていることが好ましい。動作アームは、使用者が動作アームに接触する領域において被覆されていてもよい。動作アームは、アクティブ部およびパッシブ部、非アクティブ部、または両方を有していてもよい。例えば、アクティブ部は、動作アームを通って延在している金属であってもよく、単極エネルギー、双極エネルギー、把持能力、保持能力、圧搾能力のいずれかまたはこれらのうちいくつかをもたらすのに使用されてもよい。パッシブ部は、アクティブ部を収容する部分であってもよい。パッシブ部はハウジングであってもよい。
【0028】
動作アームはハウジングの内部に配置されていてもよい。ハウジングは、動作アームに電気的に接続していてもよく、機械的に接続していてもよく、または両方であってもよい。ハウジングは、1つ以上の動作アームを含み得るかつ使用中に使用者により把持され得る、デバイスの任意の部分であってもよい。ハウジングは、ハウジングが圧縮されると2つの動作アームが移動し得るように、ピボット点であってもよい。ハウジングは、先端領域のみがハウジングから外へ延出し露出されるように、動作アームを実質的に取り囲んでいてもよい。ハウジングは動作アームの外側を取り囲んでいてもよく、動作アームの内側は、ブレード電極が2つの動作アーム間を進出する際にブレード電極が動作アームの一方または両方に接触するように、露出されていてもよい。ハウジングは把持部を含んでいてもよい。把持部は、加圧時に動作アームを閉じてもよく、圧力解除時に動作アームは開位置に戻ってもよい。把持部は、使用者が電気手術デバイスを鉛筆の様に保持するのを補助してもよい。電気手術デバイスは、外側ハウジングと内側ハウジングとを含んでいてもよい。内側ハウジングは、電気手術デバイスの1つ以上の内部特徴部を含んでいてもよく、取り囲んでいてもよく、封入していてもよく、包み込んでいてもよく、収容していてもよく、さらにはこれらのいくつかを行っていてもよい。内側ハウジングは、電線、端子、プラグ、プリント基板、ばねピンのいずれかまたはこれらのいくつかなどの電気部品を収容していてもよい。内側ハウジングは、電気部品に耐水性をもたらすように機能してもよい。内側ハウジングは、シャトルの貫通孔を通って延在していてもよく、シャトルが内側ハウジングに沿って移動する案内をもたらしてもよく、または両方を行ってもよい。内側ハウジングは外側ハウジングの一体部分であってもよい。内側ハウジングは1つ以上の個別の部分であってもよい。内側ハウジングは共に接続されている2つ以上の部品であってもよい。内側ハウジングは外側ハウジングに接続されていてもよく、本明細書において検討されている起動ボタンの1つ以上を収容していてもよく、またはこれらのうちいくつか行ってもよい。ハウジングは電源に電気的に接続されており、動作アームの各々に電力を供給してもよい。ハウジングは電気的に絶縁性であってもよい。ハウジングは1つ以上のヒンジ部および/または1つ以上のヒンジ部分を含んでいてもよい。
【0029】
1つ以上のヒンジ部は剛体部品に接続し、動作アーム、ハンドピース、電気手術デバイスのいずれかまたはこれらのうちいくつかに可撓性を与えるように機能してもよい。1つ以上のヒンジ部は、ハウジングがハンドピースの構成要素を実質的に覆うことを可能にすると同時に、ハウジングに動きを与えるように機能してもよい。一方の動作アーム上にのみヒンジ部があってもよく、または各動作アーム上にヒンジ部があってもよい。ハウジングは、剛体静止セクション、可動セクション、可撓性ヒンジ部セクションのいずれかまたはこれらのうちいくつかを含んでいてもよい。剛体静止セクションは、電気手術デバイスの近位端に(すなわち、使用者に最も近接して)あってもよい。剛体部は、動作アームがヒンジ部を中心に動かされた場合、動かない可能性がある。ヒンジ部は、可動セクションがそれを中心に回動するピボット点を作り出してもよい。可動セクションは、把持力、把持運動のいずれかまたは両方が生成されるように動くように機能してもよい。可動セクションは動作アームの全部または一部分を覆ってもよい。動作アームの先端のみは、ハウジングの可動セクションを越えて延出していてもよい。可動セクションは実質的に剛体であってもよいが、当該セクションが可動でありかつ/または可撓性であるように、ヒンジ部を中心にピボットしてもよい。例えば、動作アームの可動セクション自体は可撓性でなくてもよいが、可動セクションがアームと共に移動するように、アームは可動であってもよい。可動セクションはヒンジ部の遠位側(すなわち、使用者から最も遠いヒンジ部の側)にあってもよい。可動セクション、剛体静止セクションのいずれかまたは両方は、ヒンジ部と共に、可動接続部、剛性接続部のいずれかまたは両方を形成していてもよい。好ましくは、可動セクションは可動接続部を形成し、剛体静止セクションは剛体接続部を形成する。可動接続部は、ヒンジ作用、前後運動のいずれかまたは両方を可能にするように機能してもよい。可動接続部は、鉗子が開かないように、鉗子の把持に対抗する力を生成してもよい。可動接続部は、剛体接続部に対向するピボット点を作り出してもよい。剛体接続部は静止したままであってもよく、一方、可動接続部は剛体接続部の周囲で動く。剛体接続部は、ヒンジ部が動いてもよく、曲がってもよく、ピボットしてもよく、アームが動くことを可能にしてもよく、またはこれらのいくつかを行ってもよいように、ヒンジ部をしっかりと固定するヒンジ部の一方の側を形成し得る。ヒンジ部は、ヒンジ部が動くように任意の形状であってもよい。ハウジングの剛体静止セクションは略C形状の横断面を有しており、(鉗子の内部構成要素を)取り囲む外郭構造をもたらしてもよい。同様に、また、剛体可動セクションはC形状横断面を有しており、(鉗子の内部構成要素を)取り囲む外郭構造をもたらしてもよい。ヒンジ部セクションは、ヒンジ部の横断面が実質的に平面であるように、C形状横断面の外部に溝穴部を有していてもよい。実質的に平面の横断面は、ヒンジ部セクションが剛体静止セクションおよび剛体可動セクションと比較されて相対的に可撓性であるように、より低い耐屈曲性を有していてもよい。ヒンジ部セクションは略「T」形状を形成していてもよい。ハウジングは、1つ以上の起動ボタン、1つ以上の起動回路、1つ以上のプリント基板および関連制御部、1つ以上のブレード電極、1つ以上のシャトル、1つ以上のチャネル、1つ以上の不動化アーム、1つ以上の不動化特徴部、1つ以上の電線、1つ以上のコンダクタのいずれかまたはこれらのうちのいくつかを含んでいてもよい。
【0030】
1つ以上の不動化アーム、1つ以上の不動化特徴部のいずれかまたは両方は、電気手術デバイスが単極構成にある場合に一方または両方の動作アームを不動化し得るハウジングと動作アームの一方または両方の任意の特徴部であってもよい。不動化アームはハウジングに接続されていてもよく、動作アームの一方または両方の間を延在していてもよく、ブレード電極が進出した場合に不動化アームは分離され、動作アームは動かされて互いに接触する。不動化アームはハウジングに接続されていてもよく、動作アームの一方もしくは両方の間に延在していてもよく、ブレード電極が進出した場合に不動化アームは圧縮され、共に押され、または両方が行われ、動作アームは動かされて互いに接触する。不動化アームは動作アームに実質的に平行であってもよく、動作アームと同一の方向に、動作アームから離れて、対向する動作アームの方へ、使用者の方へ、使用者から離れて、またはこれらのいくつかの態様で延在していてもよい。動作アームおよび不動化アームは、略「X」形状を形成していることが好ましく、「X」の一方の側が外側に動かされる場合に「X」の反対側が内側に動かされる。例えば、ブレード電極が前方に動かされるので、ブレード電極は楔を含んでいてもよく、当該楔は、動作アームが共に動かされるように不動化アームを無理に離すように作用してもよい。動作アームおよび不動化アームは2つの略「V」形状を形成していてもよい。2つの略「V」形状は、一方の「V」が拡大されたら他方の「V」が縮小されるように、実質的に同一の方向に延在していてもよい。不動化アームは重複していてもよい。重複部分は「V」形状を形成していてもよい。例えば、一方の不動化アームは、ハウジングおよび第1の動作アームの一方または両方から、第2の動作アームおよび第2の動作アームに近接したハウジングの一方または両方に向かって延在していてもよく、第2の動作アームは、ハウジングおよび第2の動作アームの一方または両方から、第1の動作アームの方へ延在していてもよく、楔などの不動化特徴部が第1の不動化アームと第2の不動化アームとの間で動かされると、不動化アームは、動作アームが動かされて接触し不動化されるように、対向する動作アームに接近してもよい。ハウジングおよび動作アームの一方または両方は、不動化アームから独立していてよい。
【0031】
2つ以上の動作アームは不動化特徴部により不動化されていてもよい。不動化特徴部は、アームが単極構成において不動化されるように、または鉗子が無効にされるように、更には両方が行われるように、2つ以上の動作アームを接続する任意の特徴部であってもよい。不動化特徴部は、アームの一部、ハウジングの一部、シャトルの全部もしくは一部のいずれかまたはこれらのうちいくつかの組合せであってもよい。不動化特徴部は各アームの全部または一部分に沿って延在している行路であってもよく、シャトルが単極構成へ前方または後方に移動すると、動作アームの各々が動かされて互いに接触するように、各行路は延在しておりシャトルと連携していてもよく、双極構成から逆もまた同様である。不動化特徴部は、2つの動作アームを共に係止するロック、固定装置、動作アームの全部または一部分を収容する部品のいずれかまたはこれらのいくつかを組合せたものであってもよい。不動化特徴部は、動作アームをスライドさせ圧縮する部品、動作アームを捻じり径方向に圧縮する部品、または両方の組合せであってもよい。不動化特徴部は、動かされかつ不動化している間に、ブレード電極を動かしてもよく、ブレード電極をチャネルから外へ延出させてもよく、または両方の組合せを行ってもよい。
【0032】
ハウジングと1つ以上の動作アームの一方または両方の組合せは1つ以上のチャネルを含んでいてもよい。チャネルは、1つ以上の動作アームの内部の任意の位置に配置されていてもよく、1つ以上の特徴部がチャネルを通って延びる。1つ以上のチャネルは、ハウジング、動作アームのいずれかまたは両方の遠位端(すなわち、電気手術に使用される端部と使用者から最遠の端部の一方または両方)で終端していてもよい。チャネルは、デバイスがチャネル内に配置されていてもよく、チャネルから延出してもよいように、材料の欠如部であってもよい。チャネルは、電気手術中に選択的に使用される任意のデバイスを収容してもよい。チャネルは、1つ以上の電気手術デバイスを収容する任意の形状であってもよい。チャネルは、使用中にデバイスが使用のためにチャネルを通して延長されるように、円形、四角形、楕円形、ダイヤモンド形等いずれかまたはこれらのうちいくつかを組合せた形状であってもよい。チャネルから延長されるデバイスは、機械的切開デバイス、吸引部、煙排出ポット、ブレード電極、可動部材のいずれかまたはこれらのいくつかであってもよい。ブレード電極は、ブレード電極が使用され得るように、チャネルから外へ進出されることが好ましい。
【0033】
ブレード電極は、手技中に単極電力を印加するのに使用され得る、長手方向に可動であり得る、回転可動であり得る、延長可能であり得る、格納可能であり得る、またはこれらのいくつかであり得る、任意のデバイスであってもよい。ブレード電極は静的であってもよい。一実施形態では、ブレード電極は静的であってもよく、動作アームは、動作アームが動かされた場合にブレード電極が露出されるように、ブレード電極に対して動かされてもよいことが好ましい。ブレード電極は可動であることがより好ましい。ブレード電極は、第1の位置(例えば、格納された)、または第2の位置(例えば、進出された)を有していてもよい。第1の位置は、動作アームがブレード電極を通過する(例えば、動作アームがブレード電極を通過して延出するようにブレード電極が格納されるか、または動作アームがブレード電極を通過して延出するように動作アームが延長される)ように、動作アームに対してブレード電極が配置されている所であってもよい。第1の位置は、ブレード電極が電気的に切断されている、または別のハンドピース構成要素に対して電気的に短絡されている、または電力がブレード電極から通ることができないように電気的に絶縁されている、またはこれらのいくつかが行われている所であってもよい。第2の位置は、ブレード電極が動作アームを越えて進出している(例えば、動作アームが使用者に近接して配置されているようにブレード電極が進出しているか、またはブレード電極が動作アームを越えているように動作アームが格納されている)ように、ブレード電極が動作アームに対して配置されている所であってもよい。第2の位置は、ブレード電極が電気的に接続されている、治療電流を供給する、電気的に導通している、またはそれらの組合せを行う所であってもよい。ブレード電極は、起動された場合に単極電力を供給するのに使用され得る別個の部品であってもよい。ブレード電極は、2つの動作アームを接続しかつ一方の動作アームのみを通して電力を供給することにより形成されていてもよい。ブレード電極は、電気的に切開すること、機械的に切開することの一方または両方に使用されてもよい。ブレード電極は、動作アームの一方から、または動作アーム間を、または両方で延出している独立した第3の動作アームであってもよい。
【0034】
ブレード電極は、動作アームの一方または両方と同一の材料で作製されていてもよい。動作アームとブレード電極とは異なる材料で作製されていることが好ましい。ブレード電極は1つの材料で作製されていてもよい。ブレード電極は2つ以上の材料を含むことが好ましい。ブレード電極は、ステンレス鋼、銅、銀、チタン、金属、サージカルスチール、良好な熱散逸特性を有する金属、不十分な熱散逸特性を有する金属、高熱伝導性を有する材料のいずれかまたはこれらのうちいくつかを組合せたもので作製されていてもよい。ブレード電極は、第1の熱伝導性を有する材料を含んでいてもよく、動作アームは、第2の熱伝導性を有する材料を含んでいてもよい。ブレード電極、動作アームの一方または両方は、第1の熱伝導性を有する材料および第2の熱伝導性を有する材料の両方を含んでいてもよいと考えられる。第1の熱伝導性を有する材料および第2の熱伝導性を有する材料は、本明細書において検討されている材料のいずれかであってもよい。第1の熱伝導性を有する材料は、第2の熱伝導性を有する材料より低い熱伝導性を有していてもよい。第1の熱伝導性を有する材料は、第2の熱伝導性を有する材料より高い熱伝導性を有することが好ましい。ブレード電極は被覆を含んでいてもよい。被覆は、絶縁特性をもたらす、基材の改善された熱散逸をもたらす、腐食を防止する、またはこれらのいくつかを行う、任意の被覆であってもよい。被覆は、ポリマー、エラストマー、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のいずれかまたはこれらのうちいくつかを組合せたものであってもよい。被覆は、ブレード電極のアクティブ領域(active region)を除いて、ブレード電極の実質的に全部を覆って延在していてもよい。ブレード電極は、ブレード電極の全部または一部分を覆う1つ以上の絶縁体スリーブを含んでいてもよく、ブレード電極は、絶縁体ハウジング内におよびそこから外へ可動であってもよい。
【0035】
絶縁体ハウジングは、ブレード電極が絶縁体ハウジングの内部に配置されている場合に電力および/または漏洩電力がブレード電極へおよび/またはそこから流れないようにするように機能してもよい。絶縁体ハウジングは、ブレード電極の全部または一部分を受容してもよい。絶縁体ハウジングは、ブレード電極が格納位置と双極構成の一方または両方にある場合、ブレード電極の全部を実質的に取り囲んでいてもよい。絶縁体ハウジングは、動作アームおよび接地パッドの一方または両方からの漏洩電流からブレード電極を絶縁してもよい。絶縁体ハウジングは静的構成要素であってもよく、ブレード電極は絶縁体ハウジングに対して動いてもよい。絶縁体ハウジングは、ブレード電極へのおよび/またはそこからの電流の流れが実質的に防止されるように、絶縁材料で作製されていてもよい。絶縁体ハウジングは、ゴム、プラスチック、シリコーン、エラストマー、PTFEのいずれかまたはこれらのうちいくつかを組合せたもので作製されていてもよいかつ/またはそれらを含んでいてもよい。絶縁体ハウジングは、ブレード電極が絶縁されかつ/または漏洩電流が防止されるように、絶縁体スリーブの代わりにまたはそれに加えて使用されてもよい。
【0036】
絶縁体スリーブは、電力がブレード電極へおよび/またはそこから通らないようにしてもよい。絶縁スリーブは、ブレード電極が電力を供給されないように、回路が完成されることが不可能であるように、またはこれら両方であるようにブレード電極が格納されている場合、電力がブレード電極へおよび/またはそこから通らないようにすることが好ましい。絶縁体スリーブは、ブレード電極の部分を覆うスリーブであってもよい。絶縁体スリーブは、ブレード電極の同一部分が常時覆われておりかつブレード電極の同一部分が常時露出されているように、ブレード電極と共に動いてもよい。絶縁体スリーブはブレード電極の一体部分であってもよい。絶縁体スリーブはブレード電極に固定接続されていてもよい。絶縁体スリーブは、電流および/または漏洩電流がブレード電極の絶縁部分へおよび/またはそこから通らないようにされるように、ブレード電極の部分を絶縁してもよい。絶縁体スリーブは、ブレード電極および動作アームの一方または両方が接触しているかつ/または不動化されている場合に動作アームが絶縁体スリーブに接触するように、ブレード電極上に配置されていてもよい。絶縁体スリーブは接触部に近接して配置されていてもよい。接触部は、電力がブレード電極を通過するようにブレード電極が進出している場合、配線、ピン、ばねピンのいずれかまたはそれらのうちのいくつかに接触してもよい。接触部には絶縁体スリーブがなくてもよい。例えば、ブレード電極は、互いに隣接した絶縁体スリーブと接触部とを有していてもよく、ブレード電極が完全に延長された場合、ばねピンは接触部に接触してもよく、ブレード電極が完全に格納された場合、ばねピンは絶縁体スリーブに接触してもよい。絶縁体スリーブは、電力がブレード電極に入らないようにする任意の材料で作製されていてもよい。絶縁体スリーブは、絶縁体スリーブを通り抜けて電力がブレード電極に進入しないようにするように、任意の厚さであってもよい。絶縁体スリーブは単極絶縁体に接続されていてもよい。絶縁体スリーブは、ブレード電極が格納されている場合、ばねピンがブレード電極に電力を供給しないようにしてもよく、接触部は、ブレード電極が延長されている場合、ばねピンがブレード電極に電力を供給することを可能にしてもよい。
【0037】
ばねピンは、部分によって厚さが異なる部品が動かされる際に2つのデバイス間に不断の接触が生み出されるように、(例えば、垂直に)動くように機能してもよい。ばねピンは、一方の部品から1つ以上の動いている部品へ電力が送られてもよいように、1つ以上の動いている部品間に接触を生成してもよい。ばねピンは、部品の大きさおよび/または形状の変化に対応する1つ以上のばね部を含んでいてもよい。1つ以上のばね部は可動接続部を作り出してもよい。1つ以上のばね部は、他方の部品に対する一方の部品の動きを可能にしてもよい。ばね部は本体部から延在していてもよい。本体部は、システムの内部でばねピンを接続すること補助してもよく、1つ以上の他の構成要素のための接続点をもたらしてもよく、または両方を行ってもよい。本体部は、ばねピンを回路に接続する1つ以上の接続アームを含んでいてもよい。本体部は、プリント基板に接続する2つの接続アームを含むことが好ましい。絶縁体スリーブが延長されかつ接触点がばねピンに近接した場合、ばねピンは拡張し得る。ブレード電極が格納されかつ絶縁体スリーブが格納位置に動かされた場合、ばねピンは邪魔にならない所に動くことができる。ブレード電極は単極絶縁体を含んでいてもよい。
【0038】
単極絶縁体は、動作アームのアクティブ部の全部または一部分を絶縁し得る任意のデバイスであってもよい。単極絶縁体は、電気手術デバイスが双極構成にある場合、動作アームがブレード電極に接触しないようにしてもよい。単極絶縁体は、動かされて動作アームの一方または両方と接触してもよく、動作アームが鉗子として使用されることが不可能であるように動作アームを不動化してもよい。単極絶縁体は、電力が動作アームの一方または両方からブレード電極へ送られないようにしてもよい。単極絶縁体は、漏洩電流が動作アームから周囲領域、ブレード電極、接地パッド、またはそれらの組合せへ伝導されないようにしてもよい。双極構成から単極構成への変更中、単極絶縁体は動作アーム間に延在していてもよく、動作アームを通過すると、動作アームの先端が単極絶縁体の部分内に押し込められ不動化されるように、付勢デバイスが単極絶縁体を格納するように作用してもよい。
【0039】
付勢デバイスは、電気手術デバイスの1つ以上の構成要素を格納するかつ/または延出させるように作用する任意のデバイスであってもよい。付勢デバイスは、双極構成にある場合、電気手術デバイスの2つの動作アームを離すように作用してもよい。付勢デバイスは、ブレード電極および/またはシャトルを単極構成にする方へ押してもよく、ブレード電極および/またはシャトルを単極構成から引き戻してもよく、またはそれらの組合せを行ってもよい。付勢デバイスは、シャトル、ブレード電極、動作アーム、単極電極、ブレードのいずれかまたはこれらのいくつかが完全に進出した状態および/または完全に格納された状態にあることを確実にし得る。例えば、使用者がシャトルを前方位置に移動させかつ急に停止した場合、付勢デバイスは最終位置への移動を完了させ得る。付勢デバイスは、デバイスおよび/または特徴部が双安定であるように、本明細書において検討されているデバイスおよび/または特徴部のいずれかを移動させることを補助してもよい。例えば、付勢デバイスは、ブレード電極が常に完全に進出しているかまたは完全に格納されておりかつそれらの間に配置されていないことを確実にし得る。付勢デバイスは、ばね、一片のゴム、エラストマー片、付勢表面を形成している金属の屈曲のいずれかまたはこれらのうちいくつかを組合せたものであってもよい。付勢デバイスが曲げられた場合、当該金属は曲げられて2つ以上の平面を形成してもよい。2つの対向する電気手術構成要素が移動させられるように、第1の平面は第1の表面に接触してもよく、第2のアームは第2の表面に接触してもよい。付勢デバイスは、ブレード電極、動作アーム間のシャトル、チャネルを通って延在しているデバイスのいずれかまたはこれらのいくつかに接続されていてもよい。
【0040】
シャトルは1つ以上の起動ボタンを覆うように機能してもよく、1つ以上の起動アームを動かし、ブレード電極を動かし、一方もしくは両方の動作アームを動かし、電気手術デバイスおよび/もしくは起動回路の1つ以上の特徴部を不動化しかつ/もしくは電気的に切断し、1つ以上の起動ボタンを不動化し、1つ以上の起動ボタンの動きおよび/もしくは押下げを妨げ、1つ以上の不動化アームを動かし、またはこれらのいくつかを行う。シャトルは、起動ボタンの1つ以上が接触から保護されるように、使用中でない起動ボタンを覆うシールドであってもよい。例えば、電気手術デバイスが双極用途のために構成されている場合、シャトルは単極起動ボタンを覆いかつ双極起動ボタンを露出してもよく、または逆もまた同様である。シャトルは中実部品であってもよい。1つ以上の構成要素が貫通孔を通って延在していてもよいように、貫通孔に隣接したシャトルの部分により覆われていてもよいように、貫通孔により案内されてもよいように、またはこれらのいくつかが行われてもよいように、シャトルは貫通孔を含むことが好ましい。シャトルは、1つ以上の起動ボタンの動きが妨げられ、防止され、または両方が行われるように、1つ以上の起動ボタンの下に、その周囲に、それを通って、またはこれらのいくつかが組合せられて延在するデバイスを含んでいてもよい。例えば、シャトルが移動した場合、使用者がボタンを押し下げて電力、電気、治療電流のいずれかまたはこれらのうちいくつかを供給することができないように、シャトルの部分が1つ以上の起動ボタンの1つ以上の下に延在してもよい。シャトルは1つ以上の位置を含んでいてもよい。シャトルは少なくとも第1の位置と第2の位置と(すなわち、第1の電気的構成と第2の電気的構成と)を含むことが好ましい。第1の位置と第2の位置の一方または両方にあるシャトルは、シャトルに関して本明細書において検討されている機能のいずれかを実施してもよい。シャトルは、行路上でスライドすることにより移動してもよい。シャトルは、ブレード電極を動かすスライダ組立体であってもよい。
【0041】
スライダ組立体は、シャトルを一方向にかつブレード電極を反対方向に動かすように機能してもよい。スライダ組立体は、あらゆる測定ユニットに関してスライダ組立体が動かされるようにギア比を有していてもよく、ブレード電極は2つの測定ユニットを動かす。スライダ組立体は、シャトルに接続されているラックアンドピニオンシステムを含んでいてもよい。スライダ組立体は1つ以上のラックを含んでいてもよい。シャトルは1つのラックに接続されていてもよく、ずらされている対向ラックが存在していてもよい。スライダ組立体は、1つ以上のラック間に延在しそれらと接触している1つ以上のピニオンおよび好ましくは2つのピニオンを含んでいてもよい。一方のピニオンは1つのラックに接触しており、他方のピニオンは第2のラックに接触しており、ピニオン同士は相互接続されていることが好ましい。シャトルは、第1の方向に移動した場合、第1のピニオンを回転させてもよく、第1のピニオンは第2のピニオンを回転させてもよく、第1のラックおよびシャトルが移動している時に第2のピニオンは第2のラックを反対方向に駆動してもよい。ピニオンはギア比を有していてもよい。ギア比は、1:1、1:1.1以上、1:1.5以上、1:2以上、またはさらには1:5以上(すなわち、他方のピニオンの1回転ごとにピニオンが5回転する)であってもよい。シャトルはスライダ組立体を含んでいなくてもよく、直接駆動されてもよい。
【0042】
シャトルは、格納されている可能性がある1つ以上の他のデバイスに接続されていてもよい。例えば、シャトルはブレード電極に接続されていてもよく、シャトルは、ブレード電極を単極構成および双極構成におよび/またはそれらの間に動かすのに使用されてもよい。別の例では、シャトルが移動すると動作アームが進出されるかつ/または格納されるように、シャトルは動作アームに接続されていてもよい。シャトルはブレード電極に一体的に接続されていてもよい。シャトルは1つ以上の電気コネクタを含んでいてもよい。1つ以上の電気コネクタは、電線から電気手術デバイスへ電力を通すように機能してもよい。例えば、電線が電気コネクタに接続していてもよく、電気コネクタはブレード電極に電力を供給してもよい。シャトルが延長されるかまたは格納されるとその機械的な動きにより電気手術デバイスが電気的に再構成されるように、1つ以上の電気コネクタはシャトルと共に移動してもよい。別の例では、前方位置におけるシャトルの移動は、接地パッドを電源に電気的に接続してもよく、シャトルの格納が接地パッドを電源から電気的に切断してもよい。シャトルは2つ、3つ、またはさらには4つの電気コネクタを有していてもよい。シャトルは、第1の動作アーム、第2の動作アーム、接地パッド、およびブレード電極用の電気コネクタを含んでいてもよい。シャトルは、デバイスを定位置に係止してもよく、1つ以上の動作アームを不動化してもよく、または両方を行ってもよい。例えば、電気手術デバイスが双極構成にある場合、シャトルはブレード電極を格納位置に係止してもよい。別の例では、電気手術デバイスが単極用途のために構成されている場合、シャトルはブレード電極を前方位置に係止しかつ動作アームの両方を不動化してもよい。シャトルは、戻止め、対応する陥凹部内に係止する突出部、機械的連結装置、締まり嵌め、機械的係止、またはそれらの組合せにより係止してもよい。このシャトルは電気手術デバイスの一方または両方の動作アームに接続されていてもよい。アームが動かされ、不動化され、または両方が行われるように、シャトルが単極位置の方へ延長された場合に各動作アームの全部または一部分がシャトルにより接触されるように、シャトルはハウジングに接続されていてもよく、かつ行路上でスライドしてもよい。シャトルは、楔とリングの一方または両方を含んでいてもよい。
【0043】
楔とリングの一方または両方は、動作アームが単極構成において不動化されているように、不動化アームの一方もしくは両方、動作アームの一方もしくは両方、またはこれらのうちのいくつかを動かすデバイスであってもよい。楔は、動作アームを不動化することを補助する、不動化アームを動かす、またはこれら両方を行う任意のデバイスであってもよい。楔は、移動した場合に楔が不動化アームを分離するステップを有することなく1つ以上の不動化アームを動かすことを補助するような形状を有していてもよい。楔は、楔が2つの対向する不動化アーム間に嵌合するように、かつ楔が不動化アーム間で徐々に前進させられると楔は拡大して不動化アームを離して動かすように、一方の端部に先端部を備えた先細形状を有していてもよい。楔は略三角形の形状であってもよい。楔は、楔の先端が不動化アーム間の指された部分に到達した場合に楔がさらに前方に移動しないようにされるように、不動化アーム間に形成されている形状に対して左右対称像の形状を有していてもよい。楔は、楔が不動化アーム間で動かされた場合に楔が動作アームを不動化するように、電気手術デバイスとシャトルの一方または両方の任意の位置に配置されていてもよい。シャトルには楔がなくてもよく、かつリングを含んでいてもよい。
【0044】
リングは、動作アームを不動化することを補助する任意のデバイスであってもよい。リングは、電気手術デバイス、動作アーム、不動化アームのいずれかまたはこれらのうちのいくつかの外面と外周の一方または両方の全部または一部分の周囲に延在していてもよい。リングは、電気手術デバイスの外側に沿って移動してもよいので、電気手術デバイスの部分がリングの内部内に配置されている。リングは、完全な円、部分的な円、「U」形状であってもよく、デバイスの長さを完全に取り巻いていてもよく、デバイスの長さを部分的に取り巻いていてもよく、またはこれらのうちいくつかの組合せたものであってもよい。リングはシャトルの一部であってもよく、シャトルであってもよく、シャトルとは別々であってもよく、ブレード電極を動かすことを補助してもよく、起動ボタンの1つ以上を覆ってもよく、1つ以上の起動ボタンの下に延在していてもよく、1つ以上の起動ボタンを通って延在していてもよく、起動回路の全部もしくは一部分の動作を停止してもよく、不動化アームの1つ以上を完全におよび/もしくは部分的に取り巻いてもよく、またはこれらのうちいくつかであってもよい。
【0045】
起動回路は、1つ以上の治療電流が生成され、印加され、供給され、供給されないようにされ、またはこれらのいくつかが行われるように起動され得る、電気手術システム、ハンドピース、または両方の任意の部分であってもよい。起動回路は、2つ以上の構成要素を電気的に接続してもよく、2つ以上の構成要素を電気的に起動してもよく、ユーザインターフェースをもたらしてもよく、またはこれらのいくつかを行ってもよい。起動回路は、1つ以上のスイッチ状態、2つ以上のスイッチ状態、または3つ以上のスイッチ状態を有し得る。起動回路は2つのスイッチ状態(例えば、オンまたはオフ)を有することが好ましい。起動回路とスイッチの一方または両方は、起動スイッチがオンでもオフでもないニュートラル位置を有していてもよい。第1のスイッチ状態は、オフであってもよく、治療信号を供給しなくてもよく、第1の治療信号を供給しなくてもよく、第2の治療信号を供給しなくてもよく、第3の治療信号を供給しなくてもよく、またはこれらのうちいくつかであってもよい。第1のスイッチ状態は、治療信号が生成されないようにしてもよく、治療信号(例えば、第1の治療信号、第2の治療信号等)がハンドピースを出ないようにしてもよく、ハンドピースとジェネレータとの間の通信を阻んでもよく、またはこれらのうちいくつかを行ってもよい。第2のスイッチ状態は、オンであってもよく、治療信号を供給してもよく、第1の治療信号を供給してもよく、第2の治療信号を供給してもよく、第3の治療信号を供給してもよく、またはこれらのうちのいくつかであってもよい。第2のスイッチ状態は、ブレード電極、第1の動作アーム、第2の動作アーム、接地パッドのいずれかまたはこれらのうちのいくつかの間に治療電流を供給してもよく、治療信号を生成してもよく、治療信号がハンドピースを出ることを可能にしてもよく、ハンドピースとジェネレータとの間の通信を可能にしてもよく、またはこれらのうちいくつかを行ってもよい。例えば、接地パッドが電気的に切断されておりかつ起動回路が第2のスイッチ状態にある場合、治療電流は、ブレード電極と第1の動作アーム、第2の動作アーム、または両動作アームとの間で伝導されてもよい。別の例では、起動回路が第2状態にありかつブレード電極が第2の位置にある場合、ブレード電極は、第1の電力コネクタに電気的に接続されていてもよく、接地パッドは第2の電力コネクタに電気的に接続されていてもよい。起動回路は、本明細書において検討されているスイッチ状態を各々が含む1つ以上のスイッチを含んでいてもよい。起動回路は、動かされてかつ/または起動されて本明細書において検討されている1つ以上のスイッチ状態になり得る1つ以上の起動ボタンを含むかつ/または1つ以上の起動ボタンであることが好ましい。
【0046】
1つ以上のボタンは、電気手術デバイスの1つ以上の機能を制御するように機能してもよい。1つ以上のボタンは、双極電力、単極電力、双極切開設定、双極凝固設定、治療電流、ブレード電極の回転、単極電極の回転のいずれかまたはこれらのうちのいくつかを制御してもよい。第1の色および/または構成を有する第1のボタンは、双極電力を印加するためのものであり得ることが好ましく、第2の色および/または構成を有する第2のボタンは、単極電力を印加するためのものであり得ることが好ましい。1つ以上のボタンは、単極構成から双極構成へまたはその逆にシャトルが移動する、ブレード電極が動く、またはこの両方が起こると、シャトルにより露出されてもよいかつ/または解除されてもよい。例えば、単極起動ボタンは、シャトル、ブレード電極、または両方が単極構成にある場合にのみ露出されてもよい。単極起動ボタンと双極起動ボタンの一方または両方は、関心領域に電力が供給されるように、各電極への電力をオンにしてもよい。デバイスは起動ボタンを1つだけ含んでいてもよく、また、セレクタを含んでいてもよい。
【0047】
セレクタは、1つ以上のモード間でおよび/または1つ以上の機能間で選択するように機能してもよい。セレクタは使用者が複数の異なるモードおよび/または機能間で選択することを可能にすることが好ましい。セレクタは、起動回路の1つ以上のポート間でスイッチングしてもよく、1つ以上のポートは、実施される所望の電気手術機能をCPUに通信していてもよい。ブレード電極が延長された場合および格納された場合、セレクタは自動的に動かされてもよい。使用者がセレクタを所望のモードおよび/または機能に設定してもよいことが好ましい。セレクタは、1つ以上の機能および/またはモードに同時に電力を供給してもよい。電気手術デバイスは、ブレード電極の構成を係止するボタンを含んでいてもよく、ブレード電極が回転することを可能にしてもよく、または両方を行ってもよい。
【0048】
ブレード電極は、1つの位置から電力を供給する、電気手術デバイスの任意の部分であってもよく、電力は遠位位置へ流れる。ブレード電極は、組み合わせられるとブレード電極を形成する2つ以上のデバイスの組合せであってもよい。ブレード電極は、電気的に動力を供給されると電力を供給する個別の部分であってもよい。ブレード電極は静的であってよく、その軸を中心に回転可能であってよく、その軸に関して長手方向に可動であり、またはこれらの動きの組合せが可能であってもよい。ブレード電極は、尖っていなくてもよく、1つ以上の尖った縁部を有していてもよく、鈍い縁部を有していてもよく、またはこれらのうちいくつかを組合せたものであってもよい。ブレード電極が切開するのに使用されるように、使用者がそれらの握持を再配置する必要がないように人間工学的に配向されるように、垂直切開に使用されるように、横切開に使用されるように、またはこれらのうちのいくつかが行われるように、ブレード電極は任意の角度まで回転してもよい。ブレード電極は、約15度以上、約30度以上、約45度以上、約60度以上、またはさらには約90度以上の角度で回転してもよい。ブレード電極は、約275度未満、約225度未満、約205度未満、または約180度未満の角度で回転してもよい。ブレード電極が回転すると電力がブレード電極を介して印加され得るように、ブレード電極は回転中に完全な回路を維持し得る。
【0049】
ブレード電極、双極電極、または両方は、組織と接触している場合に回路を完成してもよい。双極電極は、2つの対向する動作アームを有していてもよく、組織は動作アームに電気的に接続してもよく、2つのアーム間に電気ブリッジを形成してもよく、または両方を行ってもよい。ブレード電極は単一のブレード電極(すなわち、単極動作アーム)を有していてもよく、組織はブレード電極をリターン電極と電気的に接続してもよく、ブレード電極とリターン電極との間の電気ブリッジとしての機能を果たしてもよく、ブレード電極と双極電極の一方もしくは両方との間の電気ブリッジとしての機能を果たしてもよく、またはこれらのうちのいくつかを行ってもよい。ブレード電極は、進出すると、回路とスイッチの一方または両方を起動してもよい。
【0050】
回路は、単極構成と双極構成の一方または両方の間でスイッチングするスイッチを有していてもよい。スイッチは、双極電極の1つ以上を起動しかつ接地パッド(すなわち、リターンパッド)の動作を停止してもよく、もしくは逆もまた同様であり;1つ以上の双極電極を起動しかつブレード電極の動作を停止してもよく、もしくは逆もまた同様であり;1つの双極電極の動作を停止しかつ双極電極を開いた(電力が供給されていない)ままにしてもよく;ブレード電極の動作を停止しかつブレード電極を開いたままにしてもよく;両双極電極の動作を停止しかつブレード電極およびリターン電極を起動してもよく、もしくは逆もまた同様であり;接地パッドの動作を停止してもよく;双極電極、およびブレード電極の全ての動作を停止してもよく;またはそれらの組合せを行ってもよい。ブレード電極と双極電極の1つ以上のいずれかまたはこれらのうちのいくつかは、交流電流電源と直流電流電源の一方または両方に接続されていてもよい。ブレード電極と双極電極の一方または両方は交流電流電源に接続されていることが好ましい。ブレード電極には、電気手術デバイスが双極構成にある場合、双極電極間に位置されなくてもよい。ブレード電極は、単極構成にある場合、双極電極間に配置されていてもよく、双極電極を越えて延長されていてもよく、静的であってよく、かつブレード電極が動作アームを越えて延長されるように格納された動作アームであってもよく、またはこれらのうちいくつかであってもよい。双極電極は、単極構成にある場合、周囲領域とハンドピースの一方または両方からブレード電極を電気的に絶縁するように作用してもよい。
【0051】
ハンドピースは、制御ボタンの1つ以上、1つ以上のスイッチ、1つ以上の電気コネクタ、1つ以上のダイオード、1つ以上のコンデンサのいずれかまたはこれらのうちのいくつかを収容している、使用者が把持するデバイスの任意の部分であってもよい。ハンドピースは、制御回路の全部または一部分、中央処理装置、または両方を収容していてもよい。ハンドピースは、電気手術デバイスと電気システムの一方または両方をジェネレータに電気的に接続してもよい。ハンドピースは、電気手術デバイスの機能要素を物理的に接続している、かつ電気手術デバイスの要素を電気的に接続している、の両方であってもよい。ハンドピースは、回路の全部または一部分を収容しており、起動回路を含む、1つ以上の制御ボタンを含む、またはそれらの組合せを行う、電気手術デバイスの本体部分、2つ以上の動作アーム間の部分、2つ以上の動作アーム間のコネクタであってもよい。ハンドピースは、外科医が握持し、1つ以上のボタンを押して所望の位置に電力を印加する部分であることが好ましい。ハンドピースは、ボタン、および電気手術デバイス、動作アーム、ブレード電極、またはこれらのうちのいくつかに電力を供給する1つ以上の電気コネクタの両方を含む中心部であることがより好ましい。ハンドピースは、1つ以上の可動部材、1つ以上のハンドピース構成要素、または両方を含んでいてもよい。
【0052】
1つ以上の可動部材は、2つ以上の位置間で動かされ得る、ハンドピースの任意の部分であってもよい。1つ以上の可動部材は、第1の位置と第2の位置との間で動かされてもよい。1つ以上の可動部材は単極構成と双極構成との間で移動させられてもよい。1つ以上の可動部材は、電気的に再構成されてもよく、機械的に再構成されてもよく、またはこれら両方が行われてもよい、電気手術デバイスおよび/または電気手術システムの任意の部分であってもよい。1つ以上の可動部材は、単極電極、第1の動作アーム、第2の動作アーム、接地パッドのいずれかまたはこれらのうちいくつかであってもよい。1つ以上の可動部材は、第1の電力コネクタと第2の電力コネクタの一方または両方に電気的に接続されていてもよい。可動部材が選択的に構成される、機械的に構成される、またはそれら各構成要素と同一の構成において両方が行われるように、可動部材は、単極電極と双極電極の一方または両方に関して本明細書において検討されている位置の1つ以上と、本明細書において検討されている1つ以上のスイッチ状態間の起動回路との間で動かされてもよい。1つ以上の可動部材はハンドピース構成要素であってもよい。
【0053】
1つ以上のハンドピース構成要素は、ハンドピースに直接電気的に接続されている、物理的に接続されている、上に担持されている、またはこれらのうちいくつかが行われている任意のデバイスであってもよい。1つ以上のハンドピース構成要素は、ハンドピースを機械的に再構成したり、ハンドピースにより機械的に再構成されたり、ハンドピースに沿って動かされたり、ハンドピースからの治療電流を印加したり、またはこれらのうちのいくつかを行う、任意の構成要素であってもよい。1つ以上のハンドピース構成要素は、電力、信号、治療電流、またはそれらの組合せが、介在するデバイスを通って移動することなく、ハンドピース構成要素からハンドピースへまたはそれから直接流れるように、ハンドピースに電気的に接続されていてもよい。ハンドピース構成要素は、ハンドピースとは分離して配置されていてもよいが、電気的に接続されていてもよい。1つ以上のハンドピース構成要素およびハンドピースは、ハンドピースおよびハンドピース構成要素がいくつかの構成において電気的に接続されておりかついくつかの構成において電気的に切断されているように、電気的に再構成可能であってもよい。1つ以上のハンドピース構成要素は、ブレード電極、第1の動作アーム、第2の動作アーム、接地パッド、シャトル、単極電極、1つ以上の双極電極のいずれかまたはこれらのうちのいくつかであってもよい。一構成では、接地パッドはハンドピースとは別々に配置されていることが好ましいが、ハンドピースが単極構成にある場合に接地パッドが電気的に起動されるように、接地パッドはハンドピースに直接電気的に接続されていることが好ましい。ハンドピース構成要素が電源、治療電流、ジェネレータのいずれかまたはこれらのうちいくつかに直接電気的に接続されていないように、ハンドピースは1つ以上のハンドピース構成要素に電力を供給してもよい。
【0054】
電力コネクタは、電気手術システムと電気手術デバイスの一方または両方が電気手術に使用され得るように、電源から電気手術システムと電気手術デバイスの一方または両方へ、電力と治療電流の一方または両方を供給する任意のデバイスであってもよい。電気手術システム、電気手術デバイス、ハンドピースのいずれかまたはこれらのうちいくつかは、電気手術システム、電気手術デバイス、ハンドピースのいずれかまたはこれらのうちいくつかに電力を供給する、1つ以上の、好ましくは2つ以上の、または最も好ましくは2つの電力コネクタを含んでいてもよい。治療電流は、電気手術デバイスにより印加されかつ所定の機能を実施する任意の電流であってもよい。治療電流は、単極電力、双極電力、凝固、切開、止血のいずれかまたはこれらのうちいくつかであってもよい。治療電流は、電気手術デバイスにより生成される任意の電力印加であってもよい。治療電流は、1つ以上の電力コネクタから電気手術デバイス内へおよびそれを通って流れる任意の電力印加であってもよい。治療電流は電圧源から供給されてもよい。電圧源は、本明細書において検討されている機能の1つ以上を実施する任意のエネルギー供給源であってもよい。電圧源は直流電流電圧源であってもよく、電圧源は交流電流電圧源であることが好ましい。電力コネクタは、電線とコンダクタの部品の一方または両方であってもよい。電気手術デバイスは、1つ以上の電力コネクタ、好ましくは2つ以上の電力コネクタ、より好ましくは3つの電力コネクタ、またはさらには4つ以上の電力コネクタを含んでいてもよい。例えば、3電力コネクタシステムでは、電力コネクタは正のピン(positive pin)、負のピン(negative pin)、リターンピンのいずれかまたはこれらのうちのいくつかに接続されていてもよい。別の例では、4電力コネクタシステムでは、電力コネクタは双極陽極のピン、双極陰極のピン、単極アクティブピン(active pin)、単極リターンピンのいずれかまたはこれらのうちいくつかに接続されていてもよい。電力コネクタの各々は、電源、ジェネレータ、または両方に直接接続されていてもよい。例えば、電気手術デバイスが3つの電力コネクタを有しかつジェネレータが3つの電力接続部(例えば、電力ポート)を有する場合、各電力コネクタは、それ自体の電力接続部内に別個にプラグが差し込まれていてもよい。各電力コネクタは、電気手術デバイスの単一の構成要素に電気的に接続されていてもよい。電力コネクタの1つからの治療電流および/または電力が電気手術デバイスの2つ以上の構成要素に供給され得るように、電気手術デバイスに電力を供給する2つの電力コネクタが存在すること、および電気手術デバイスは、第1の位置と第2の位置との間で、第1のスイッチ状態と第2のスイッチ状態との間で、またはこれら両方で電気的に再構成されることが好ましい。例えば、ハンドピースが第1の位置にある場合、第1の電力コネクタからの電力は第1の動作アームに供給されてもよく、第2の電力コネクタからの電力は第2の動作アームに供給されてもよく、ハンドピースが第1の位置内に移動した場合、第1の電力コネクタはブレード電極に電気的に接続されてもよく、第2の電力コネクタは接地パッドに電気的に接続されてもよい。電力コネクタの1つ以上が電源に間接的に接続されていてもよい。例えば、ジェネレータが2つの電力接続部を含みかつ電気手術デバイスが3つの電力コネクタを含む場合、電力コネクタの2つは電気的に接続されていてもよく、電力コネクタ内にプラグが差し込まれていてもよい。2つ以上の電力コネクタはジャンパにより電気的に接続されていてもよい。
【0055】
電力コネクタがジェネレータに電気的に接続され得るように、信号的に接続され得るように、またはこの両方が行われるように、ジャンパは2つ以上の電力コネクタを電気的に接続するように機能してもよい。2つ以上の電気コネクタがジェネレータに接続されてもよいように、ジャンパはジェネレータの外側で2つの電気コネクタを接続する任意のデバイスであってもよい。ジャンパは、2つ以上の電気コネクタを電源とジェネレータの一方または両方に接続することを補助する任意のデバイスであってもよい。単一のポートが使用されて、構成要素、電線、コネクタのいずれかまたはこれらのうちのいくつかに電力を供給してもよいように、ジャンパは、構成要素、電線、コネクタのいずれかまたはこれらのうちのいくつかに電気的に接続してもよい。電力コネクタの2つ以上は、1つ以上のコネクタにより、ハンドピース、ジェネレータ、または両方の内側で電気的に接続されていてもよい。
【0056】
1つ以上のコネクタは、2つの電気コネクタを共に内部接続する任意のデバイスであってもよい。両動作アームを通して電力が印加されるように、完全な回路が形成されるように、または両方が行われるように、1つ以上のコネクタは使用中に2つ以上の動作アームを電気的に接続してもよい。1つの電気コネクタが使用されて両動作アームを電気的に接続しかつ1つの電気コネクタが接地パッド、ブレード電極または両方などの別の構成要素まで延長されるように、1つ以上のコネクタは動作アームの両方を共に電気的に接続してもよい。
【0057】
電気手術デバイス、起動ボタン、ハンドピース、起動回路のいずれかまたはこれらのうちいくつかは、1つ以上のダイオードを含んでいてもよい。ジェネレータが電力を供給されている起動モードを判定し得るように、起動ボタンの押圧時とスイッチの移動時の一方または両方の時、ジェネレータと電気手術デバイスの一方または両方が、周波数と周波数の変化の一方または両方を測定するように、ダイオードは任意の構成にあってもよい。ハンドピース、電気手術デバイス、起動ボタンのいずれかまたはこれらのうちのいくつかのどのスイッチが開いているか、閉じているか、またはこの両方についてジェネレータが判定し得るように、2つ以上の異なる周波数と周波数の推移の一方または両方が生成されるように、1つ以上のダイオードが異なっていることが好ましい。
【0058】
電気手術デバイス、ジェネレータ、ハンドピースのいずれかまたはこれらのうちのいくつかは、1つ以上の変圧器を含んでいてもよい。1つ以上の変圧器を通る電流路、1つ以上の変圧器の周囲の電流路、または両方の電流路に応じて、ハンドピース、電極、動作アームのいずれかまたはこれらのうちのいくつかまで供給される電圧が変化し得るように、1つ以上の変圧器は任意の大きさおよび形状であってもよい。例えば、単極構成にある場合、電圧は電極に直接送られてもよく、双極構成にある場合、変圧器は、動作アームに送られる電圧を漸減してもよい。逆に、変圧器は1つ以上の電極に送られる電圧を増大させるのに使用されてもよい。
【0059】
本明細書において検討されている通り、種々の回路が、電気手術デバイスの1つ以上の構成要素を電気的に再構成すること、電気手術デバイスの1つ以上の構成要素を物理的に構成すること、または両方を行うことにより作り出されてもよい。使用中、1つ以上の開回路と1つ以上の閉回路の一方または両方が形成されてもよいように、1つ以上のスイッチが開かれてもよいかつ/または閉じられてもよい。例えば、動作アームに電力が供給されないように、回路が完成されかつ電源と動作アームとの間に開回路が作り出され得るように、ブレード電極と電源との間におよび接地パッドと電源との間に接続が形成されるように、シャトルおよびブレード電極が前方に進出してもよい。2つ以上の構成要素間に回路が作り出されかつ電気手術デバイスが所望のタイプの電気手術に使用され得るように、回路は構成されていてもよい。電気手術器具は、ブレード電極から1つ以上の動作アーム、両動作アーム、接地パッドのいずれかまたはこれらのうちのいくつかへ電力が流れるように構成されていてもよい。電気手術デバイスは、一方の動作アームから別の動作アームへ、1つ以上の動作アームからブレード電極へ、1つ以上の動作アームから接地パッドへ、またはこれらのうちいくつかで電力が流れるように構成されていてもよい。電気手術デバイスは、1つ以上の電力コネクタ、好ましくは2つ以上の電力コネクタ、より好ましくは3つ以上の電力コネクタを備えて構成されてもよい。電力コネクタの各々は、1つ以上の構成要素、2つ以上の構成要素、またはさらには3つ以上の構成要素に接続されていてもよい。各電力コネクタは、1つ以上の構成要素、2つ以上の構成要素、またはさらには3つ以上の構成要素間でスイッチングされてもよい。本方法は、ブレード電極、切開アーム、または両方を不動化するステップを含んでいてもよい。本方法は、1つ以上の双極電極、1つ以上の電極、または両方を同時に不動化するステップを含んでいてもよい。
【0060】
双極構成、単極構成、非電気手術構成のうち2つまたは3つの構成間での構成変化において、電気手術デバイスをスイッチングする方法。本方法は、本明細書において検討されているステップの1つ以上を、事実上任意の順序で含んでいてもよい。本方法は、シャトルを前進させる、ブレード電極を進出させる、シャトルを格納する、ブレード電極を格納する、接地パッドを適用する、接地パッドを除去する、回路を再構成する、またはこれらのうちのいくつかを行うステップを含んでいてもよい。本方法は、単極電力を印加し、次いで直後に双極電力を印加するステップを含んでいてもよい。本方法は、非電気手術構成において切開し、次いで単極電力または双極電力のどちらかを印加して、機器を変更するステップなしで、凝固させ、焼灼し、または両方を行うステップを含んでいてもよい。本方法は、単極構成において切開し、次いで機器を交換するステップなしで、双極エネルギーを使用して、凝固させ、焼灼し、または両方を行うステップを含んでいてもよい。
【0061】
図1は電気手術デバイス2を示す。電気手術デバイス2は、双極構成(または双極形態)100を採り得て、この構成では電気手術デバイスは鉗子4である。鉗子4は、一対の動作アーム6を備えたハウジング80を含み、動作アーム6は、シャトル20が双極位置24にあるとき、双極構成100である鉗子4として維持される。ハウジングは、電力が偶発的な接触により漏出しないように、動作アーム6の長さ方向の少なくとも一部に沿って、動作アーム6のアクティブ部を覆っている。シャトル20が双極位置24(例えば、第1の位置)に在るとき、双極起動ボタン40は露出されていて、この双極起動ボタン40を押すと電力コネクタ52を介して電力が鉗子4へ流れかつ一対の動作アーム6間に流れる。ハウジング80は、動作アーム6が互いに対して移動することを可能にするヒンジ部220を含み、一方でハウジングが動作アームの電極を覆っている。ハウジング80は、電気手術デバイス2の近位端上の剛体静止セクション222と電気手術デバイス2の遠位端上の可動セクション224とを有するヒンジ部220により分割され、動作アーム6が互いに対して可動となっている。図示の通り、ヒンジ部220は略「T」形状であり、電気手術デバイス2の近位端上の剛体接続部226と電気手術デバイス2の遠位端上の可動接続部228とを有する。ヒンジ部220は、電気手術デバイス2の動作アームおよび中央部の両方を覆うハウジング80による保護を維持すると同時に、アームが互いに対して動くことを可能にする。図示の通り、ハウジング80の可動セクション224は把持部88を含み、使用者が把持部加圧すると動作アームが閉じる。
【0062】
図2Aは、単極構成(または単極形態)102に変形された
図1の電気手術デバイス2を示す。電気手術デバイス2は、ブレード電極26がハウジング80に沿ってスライドするシャトル20により前方に動かされかつブレード電極26が動作アーム6間で不動化された場合、単極構成102に変更される。シャトル20は、単極位置22(例えば、第2の位置)へと前方にスライドし、1つ以上の単極起動ボタン42が露出されかつ双極起動ボタンが覆われる。単極起動ボタン42が押されると、電力がブレード電極26からリターン電極(図示せず)へと送られる。
【0063】
図2Bは、単極位置22にて不動化されているブレード電極26および動作アーム6の拡大図を示す。
【0064】
図2Cは、進出した位置にあるブレード電極26を備えた、
図2Aの電気手術デバイス2の横断面図を示す。ブレード電極26は、ブレード電極と共に前方へ進出することによって接触部56がばねピン250と位置合わせされる絶縁体スリーブ54を含む。ばねピン250はプリント基板260に接続されており、当該プリント基板は双極起動ボタン40および単極起動ボタン42と情報伝達可能に接続されている。ばねピン250は、ブレード電極26との接触を維持するばね部252を含み、ばねピン250が接触部56に接触しているときにブレード電極26を通して電力が供給される。
【0065】
図2D1は、ブレード電極26が完全に進出しているときの、ブレード電極26の接触部56と接触しているばねピン250の拡大図を示す。ばねピン250はプリント基板260からブレード電極26へと電力を送るものであり、それにより双極起動ボタン40と単極起動ボタン42の一方または両方が使用者により起動されたときにブレード電極26にエネルギーが供給される。
【0066】
図2D2は、(
図1に示されている通り)ブレード電極26が完全に格納されているときの、ブレード電極26の絶縁体スリーブ54と接触しているばねピン250の拡大図を示す。ばねピン250は絶縁体スリーブ54によってプリント基板260から電力が送出しないようにされ、それにより双極起動ボタン40と単極起動ボタン42の一方または両方がアクティブのままであるか、使用者により起動されたかのいずれか又は両方の場合に、ブレード電極26により漏洩電流が生成されないようにしている。
【0067】
図3Aは
図2および
図3の電気手術デバイス2の分解図を示す。電気手術デバイス2は、構成要素が可動でありかつ治療電流を生成するように機能するように、結合されると構成要素の全てを保持するハウジング80を含む。ハウジング80は、治療電流を生成するために一部のみが露出されるように、動作アーム6を実質的に取り囲んでいる。内側ハウジング86が、動作アーム6およびブレード電極26へ電力を供給する電力コネクタ52を収容している。内側ハウジング86は、組み立てられると、ブレード電極26に接続されているシャトル20の貫通孔32を通って延在している。また、内側ハウジング86は、双極起動ボタン40および単極起動ボタン42に電気的に接続されている複数のセンサ44を備えたプリント基板260を含有し、電気手術デバイス2が双極構成にある場合にボタンが押されるとばねピン250を介して所望の位置に電力が供給される。電力コネクタ52は、壁および/またはジェネレータ(図示せず)にプラグを差し込む一対の電力コネクタ10で終端している。
【0068】
図3Bはばねピン250の拡大図を示す。ばねピン250は、本体部256を接触アーム258に接続するばね部252を含む。接触アーム258は、ブレード電極が完全に進出されたとき、ブレード電極26(図示せず)と接触し電力を供給するように動かされる。本体部256は、ばねピン250をプリント基板(図示せず)に接続する一対の接続アーム254を含む。
【0069】
図4は別の電気手術デバイス2を示す。電気手術デバイス2は双極構成100にある。図示の通り、電気手術デバイス2は、一対の動作アーム6を有する鉗子4として構成されている。図示の通り、シャトル20は、前進して双極位置24にあり一方の動作アーム6に接続され、動作アーム6の両方が自由でありかつ動作アーム6が付勢され、双極構成100において使用され得る。シャトルが後方位置に移動したときには、動作アーム6は一緒に押しつけられ、不動化されて、単極電極および/またはブレード電極を形成する。
【0070】
図5は、
図4に示されている電気手術デバイス2の底面図である。図示の通り、電気手術デバイス2は、動作アーム6の対が広げられて鉗子4を形成している状態であり、双構成100にある。動作アーム6はそれぞれ、ハウジング80から延在している不動化アーム82と、これらの不動化アーム82を分離する楔84とを含み、双極構成100から単極構成102(図示せず)へ変形されたとき、動作アーム6が動かされて互いに接触しかつ不動化される。
【0071】
図6は本明細書における教示の電気手術デバイス2の別の例を示す。電気手術デバイス2は、電気手術デバイスが鉗子4である双極構成100を含む。鉗子4は、シャトル20が双極位置24にあるとき、双極構成100において鉗子4のままである一対の動作アーム6を備えたハウジング80を含む。ハウジングは、偶発的な接触により電力が漏洩しないように、動作アーム6の長さ方向の少なくとも一部に沿って動作アーム6のアクティブ部を覆っている。シャトル20が双極位置24(例えば、第1の位置)に留まっているとき、双極起動ボタン40は、双極起動ボタン40を押すと動作アーム6の対間に電力が流れるように露出されている。
【0072】
図7は、鉗子4としての構成をとっている
図6の電気手術デバイス2の底面図を示す。電気手術デバイス2は、動作アーム6の大部分を覆っているハウジング80を含む。ハウジング80は、ハウジング80から延在している一対の不動化アーム82を含み、楔84が前進するとブレード電極26が前進しかつ動作アーム6が不動化される。不動化アーム82に近接して、ヒンジ部220がハウジング80に存在する。ヒンジ部220は、ヒンジ部220の近位側に剛体接続部226と、ヒンジ部220の遠位側に可動接続部228とを含む。
【0073】
図8は、楔84を含むシャトル20の底面斜視図を示す。シャトル20はブレード電極26に接続されている。
【0074】
図9はスライダ組立体130を備えた電気手術デバイス2の例を示す。図示の通り、電気手術デバイス2は、動作アーム6に接続されているハウジング80を有する。動作アーム6は、シャトル20を含むスライダ130に接続されている。シャトル20は、動作アーム6、および一対のラック132間に嵌合されている2つのピニオン134に接続されている。各ピニオン134はラック132に接触しており、方向136のシャトル20の移動が、シャトル20の移動とは反対方向である方向138に、動作アーム6をその軸に沿って移動させる。2個のピニオン134は異なる大きさを有し、ギアによる減速が生じ、移動に際し、動作アーム6の移動距離がシャトル20の移動距離より大きくなる。電気手術デバイス2は双極起動ボタン40と単極起動ボタン42とを含む。
【0075】
図10は単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。図示の通り、ブレード電極26は単極位置22へ前進し、動作アーム6はブレード電極26上の単極絶縁体30と接触し、これにより単極絶縁体30が動作アーム6を不動化している。図示の通り、動作アーム6は単極絶縁体30の部分へと延びており、単極絶縁体30により不動化されており、また、単極絶縁体は、動作アーム6の先端が単極絶縁体30により覆われているときには、実質的に電流が動作アーム6から漏洩しないようにする。また、動作アーム6は、動作アーム6のある長さの部分を絶縁する絶縁体90により覆われており、動作アーム6の先端は単極絶縁体30により覆われて、それにより漏洩電流の実質的に全部が絶縁され、漏洩が防止されている。付勢デバイス50が、ブレード電極が単極位置22へと動かされた場合に圧縮され、付勢デバイス50の解除時にブレード電極26を格納することを補助する。
【0076】
図11は、双極構成100にある、
図10の電気手術デバイス2を示す。図示の通り、ブレード電極26は、後方の双極位置24へと格納され、単極絶縁体30が2つの動作アーム6間に配置されている。ブレード電極26が完全に格納されたとき、付勢デバイス50は完全に伸張している。動作アーム6は分離されており、鉗子4としてかつ双極電力で使用され得る。動作アーム6は、動作アーム6のある長さの部分に延在している絶縁体90をさらに含み、各動作アーム6の先端は露出されている。
【0077】
図12は、単極構成102にある電気手術デバイス2の別の実施の可能性がある構成を示す。図示の通り、シャトル20は、ブレード電極26が動作アーム6のブレード電極チャネル46を通って前進するように、単極位置22へと前進する。電気手術デバイス2は、端部に電力コネクタ52を含み、これにより使用中に電気手術デバイス2に電力が供給される。
【0078】
図13は、双極構成100にある、
図12の電気手術デバイス2を示す。電気手術デバイス2は、双極位置24へと後退させられたシャトル20を有し、それにより動作アーム6が離れ、鉗子4として使用され得る。ブレード電極26は、シャトル20によりブレード電極チャネル46内に格納され、ブレード電極26が露出しないようにされている。電力コネクタ52は、デバイスに電力を供給するために電気手術デバイス2の端部にある。
【0079】
図14は
図12および
図13の動作アーム6の端面図を示す。図示の通り、動作アーム6の一方は、動作アーム6を通って延在している単極電極チャネル46を含む。
【0081】
図16および
図17は1つの実施の可能性がある単極構成102の端面図を示し、そこではブレード電極26の配向は水平単極切開構成104(
図16)と垂直単極切開構成106(
図17)との間で可変である。図示の通り、動作アーム6は2つの材料で作製されている。動作アーム6の外側部分は断熱性90を有する材料で作製されており、内側部分は高熱伝導性92を有する材料で作製されている。ブレード電極26の外側部分は、断熱性90を有し、中心は不十分な熱伝導率94を有する。
【0082】
図18Aおよび
図18Bは、双極構成100において使用中の電気手術デバイス2を示す。
図18Aは、断熱性90を有する材料部分および高熱伝導性92を有する材料を有する動作アーム6の対を示す。動作アーム6は組織200と接触し、電力が組織200を通って一方の動作アーム6から他方の動作アーム6へ流れる。
【0083】
図18Bは、電気手術デバイス2の想定される1つの双極回路構成100を示す回路図である。電気手術デバイス2は電圧源64に接続されており、電力がスイッチ60Aを通って電圧源64から一方の動作アーム6へ、かつ電圧源64からスイッチ60Bを通って他方の動作アーム6へ流れる。スイッチ60Aおよび60Bが双極構成100に動かされた場合、開回路62Aおよび62Bは、接地パッドを含む回路の単極構成に電力が流れないように形成される。図示の通り、ブレード電極26は、動作アーム6間から格納され、電力68は動作アーム6の間を、またそれらの間に配置されている任意の組織200(図示せず)内を流れる。
【0084】
図19Aおよび
図19Bは、単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。
図19Aは、接地パッド66への電力流68を有するブレード電極26を示す。電力68は、ブレード電極26から組織200(図示せず)を通って接地パッド66へ流れる。
【0085】
図19Bは、電気手術デバイス2の想定される1つの単極回路構成102を示す回路図を示す。電気手術デバイス2は電圧源64に接続されており、電力は、電圧源64から電流はスイッチ60Aを通って接地パッド66へ、かつ電圧源64からスイッチ60Bを通ってブレード電極26へ流れる。スイッチ60Aおよび60Bが単極構成102へと動かされた場合、開回路62Aおよび62Bは、回路の双極構成および動作アーム6に電力が流れないように形成される。ブレード電極26に電力が印加された場合、電力68はブレード電極26から接地パッド66へ流れる。
【0086】
図20A1から
図20A3までは、双極構成100におけるピンセット5としての電気手術デバイス2の回路図を示す。電気手術デバイス2は電圧源64に接続されている。
図20A1は、動作アーム6とブレード電極26との間で動くスイッチ60と、動作アーム6と接地パッド66との間で動くスイッチ60とを含む。図示の通り、スイッチ60は、2つの動作アーム6間に電力が流れるようにかつブレード電極26および接地パッド66が開いているように、動作アーム6の両方へ電力を供給している。2つの動作アーム6は、それらの間にスイッチ60を有する接続線70を介して電気的に接続されている。
【0087】
図20A2は、電圧源とブレード電極26と動作アーム6との間のスイッチングを交換する中央処理装置74を含む。中央処理装置74は、図示の通り電力68が動作アーム間で流れるように、ピンセット5のブレード電極26および/または動作アーム6へ供給される電力を制御する。中央処理装置74は接地パッド66およびブレード電極26をオフにし、動作アーム6をオンにした。接地パッド66は中央処理装置74から延びている。
【0088】
図20A3は、組織200を把持しているピンセット5として構成されているハイブリッド双極構成100にある電気手術デバイス2を示す。組織200は、ブレード電極26から組織200を通って動作アーム6へ電力が流れるように、2つの隣接した動作アーム6を電気的に接続する。接続線70のスイッチ60は、両動作アーム6が電力を供給され、共に電気的に接続されるように閉じられており、ブレード電極26は電気的に接続されている。電力が一方の動作アーム6へ直接流れないように、かつスイッチ60がブレード電極26に電力を供給しないように、動作アーム6の一方と電源64との間に開放62がある。動作アーム6とブレード電極26との間に電力が流れるように、組織200を介してブレード電極26と電源64との間のスイッチ60は閉じられている。
【0089】
図20Bから
図20Dまでは、種々の単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。図示の通り、ブレード電極26は動作アーム6間で不動化されている。
図20Bは切開のためのハイブリッド単極構成102である。スイッチ60が電源64とブレード電極26との間で閉じられ、ブレード電極から2つの動作アームへ電流68が流れる。一方の動作アーム6が電源64に直接接続されており、他方の動作アームに近いスイッチ60はスイッチ60が動かされてブレード電極26に電力を供給するために開状態62にある。デバイスが単極構成と双極構成との間でスイッチングされた時に2つの動作アーム6間の電気接続が開閉され得るように、2つの動作アーム6はスイッチ60を含む接続線70を介して電気的に接続されている。接地パッド66は、電力が接地パッド66を通って流れないように開状態62にある。
【0090】
図20Cは、ハイブリッド単極構成102/双極構成100にある電気手術デバイス2を示す。図示の通り、両スイッチ60は、電源64から両動作アーム6へ電力が供給されるように閉じられており、ブレード電極26または接地パッド66へ電流が流れないように、開放62が両方のブレード電極26と接地パッド66の間に存在する。電力68の流れは、ブレード電極26の周囲で、一方の動作アーム6から他方の動作アーム6へ向かう。スイッチ60を含む接続線70は動作アーム6間に延在している。
【0091】
図20Dは、単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。図示の通り、ブレード電極26を通って電力が流れるように、スイッチ60が電源64とブレード電極26との間に配置されており、完全な回路が形成されるように、電流68が別のスイッチ60を通って接地パッド66へ流れている。スイッチ60が接地パッド66およびブレード電極26に電力を供給するとき、動作アーム6は電圧源と切り離し状態62にあり、電力が動作アーム6を通って流れないが動作アームがブレード電極26を機械的に不動化している。2つの動作アーム6は、スイッチ60を含む接続線70により電気的に接続されている。
【0092】
図21は、ジェネレータ8に接続されている電気手術デバイス2を示す。図示の通り、ジェネレータ8は2つの電力コネクタ10を含むのみである。電気手術デバイス2は一方の電力コネクタ10を介してジェネレータ8に接続されており、接地パッド66は異なる電力コネクタ10を介してジェネレータ8に接続されており、2つの電力コネクタ10はジャンパ12により電気的に接続されている。
【0093】
図22A〜
図22Cは、ジェネレータ8と電気手術デバイス2との間の種々の回路構成を示す。ジェネレータ8は、ハンドピース120に接続されている中央処理装置を含む。使用者は、双極構成100(
図22A)と単極構成102(
図22Bおよび
図22C)との間で、電気手術デバイス2を変更することができ、双極構成100への構成の変更は、1つのスイッチが開状態62にあり、かつ1つのスイッチ60が閉状態にあるように、スイッチ60を変更する。スイッチ60が閉じられている場合に電力および/または制御信号がダイオード122を通過して電気手術デバイス2を制御するように、回路の各分岐がダイオード122を含む。ジェネレータ8は、接地パッド66、動作アーム6、およびブレード電極26に電気的に接続されている変圧器124をさらに含む。ジャンパ12が接地パッド66を動作アーム6の一方へ電気的に接続する。ジェネレータ8は、電気手術デバイス2から延びておりかつジェネレータ8にプラグが差し込まれている電力コネクタ10を含む。ジェネレータ8は、閉じて接地パッド66と電気的に接続し、開状態62で接地パッドを切り離すスイッチ60を含む。
図22Aは、双極構成100にある電気手術デバイス2を示し、変圧器124と動作アーム6の各々との間で方向140において電力が流れ、かつ電流68が動作アーム6間に流れる。
図22Bは、単極凝固構成にある電気手術デバイスを示す。図示の通り、電力がブレード電極26から接地パッド66へ流れており、電力が変圧器124とブレード電極26と接地パッド66との間で方向140に流れている。
図22Cは、単極切開構成にある電気手術デバイス2を示し、単極電極26から接地パッド66へ電力68が流れる。電力は、次いで、変圧器124とブレード電極26と接地パッド66との間で閉じたスイッチ60を通って方向140に流れる。
【0094】
図23Aおよび
図23Bは、ジェネレータ8(図示せず)に接続するための、延びている3つの電力コネクタ52を有する電気手術デバイス2を示す。
図23Aは、電気手術デバイス2が双極構成100となるように、格納位置にあるブレード電極26およびシャトル20を示す。ハンドピース120は、間にブレード電極26を備えた一対の動作アーム6を含む。また、ハンドピース120は、動作アーム6を電力コネクタ52に接続する電気コネクタ72を備えたシャトル20を含む。図示の通り、動作アームに電力が供給されかつ電力68が動作アーム6間に流れるように、正のピン52Aは電気コネクタ72の第1の端部に接続しており、第2の端部は第1の動作アームに接続しており、負のピン52Bは第2の電気コネクタ72の第1の端部に接続しており、第2の端部は第2の動作アーム6に接続している。負のピン52Bは、そこから延びている2つの電線を含み、負のピン52Bが電気的に孤立されていない。負のピン52Bからの一方の電線は、図示の双極構成において、電気コネクタ72を通って動作アーム6に接続されており、負のピン52Bからの他方の電線は、
図23Bに示されている単極構成にある場合、接地パッド66に接続している。接地パッド66はリターンピン52Rに接続されており、リターンピン52Rは、電力が接地パッド66を通って流れないように切り離されている。
【0095】
図23Bは、ブレード電極26が単極構成102にあるように前進した、ハンドピース120のシャトル20を示す。ハンドピース120は、単極構成102において動作アーム6とブレード電極26とを含む。動作アーム6は、動作アーム6に電力が供給されないように切り離されている。電力68は、ブレード電極26から接地パッド66へ流れる。接地パッド66は、リターンピン52Rおよび負のピン53Bに電気的に接続されている。電線が、リターンピン52Rから、ハンドピース120のシャトル20内の電気コネクタ72を通って延びており、負のピン52Bに接続している。正のピン52Aがハンドピース120内の第2の電気コネクタ72に接続されているが、第2の電気コネクタ72は第2の側に接続部がない。
【0096】
図23Cは、単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。電気手術デバイス2は、一対の動作アーム6と、それらの間を延びているブレード電極26とを備えたハンドピース120を含む。電力68は、ブレード電極26から接地パッド66へ流れる。接地パッド66はシャトル20を通ってリターンピン52Rに電気的に接続されている。シャトル20は、シャトル20を通って延びている電気コネクタ72を含み、接地パッド66をリターンピン52Rに電気的に接続している。正のピン52Aが、ハンドピース120内のシャトル20を通って延びている第2の電気コネクタ72を介してブレード電極26に接続している。負のピン52Bおよびリターンピン52Rは、
図23Aおよび
図23Bと比較された場合、電気的に切り離されている。
【0097】
図24A〜
図24Cは、電気手術デバイスをジェネレータ8に接続するためにハンドピース120から延びている2つの電力コネクタ52を有する電気手術デバイス2を示す。また、電気手術デバイス2は、ハンドピース120に電力を供給する起動回路300を含む。図示の通り、電気手術デバイス2には接地パッドがない。
図24Aは、両電力コネクタ52がハンドピース120に接続されている、双極構成100にある電気手術デバイス2を示す。起動回路300は、電圧源64が電力コネクタ52を介して電気手術デバイスに電力を送らないように、スイッチが開状態62にあり、かつ信号が起動回路300からポート160を通ってジェネレータ8へ流れないように、第1のスイッチ状態310にある起動ボタン302を含む。ブレード電極26は開いているスイッチ60を含み、ブレード電極26が電気的に切断されている。動作アーム6に接続されているスイッチ60は閉じられ、動作アームが電気的に接続されている。
【0098】
図24Bは、双極構成100にある電気手術デバイス2、および動作アーム6間に流れる電力68を示す。信号がポート160を通ってジェネレータ8内の内部スイッチおよび/または中央処理装置(CPU)74に送信されるように、起動回路300上の起動ボタン302は第2のスイッチ状態312にあり、信号がポート160を通ってジェネレータ8内の内部スイッチおよび/または中央処理装置(CPU)74に送信される。内部スイッチおよび/またはCPU74は電源64を起動してハンドピース120に電力を供給させる。電力は、電力コネクタ52を通って、方向320のようにスイッチ60を通って流れ、動作アーム6に供給され、動作アーム6間に電力68が流れる。ブレード電極26のスイッチ60は切断されており、ブレード電極26には電力が供給されない。
【0099】
図24Cは、両電力コネクタ52がハンドピース120とジェネレータ8とに接続し、起動回路300がポート160によりジェネレータ8に接続されている、単極構成102にある電気手術デバイス2を示す。起動ボタン302は第2のスイッチ状態312にあり、信号が内部スイッチおよび/またはCPU74へ送信され、それにより電力供給が開始されて電源64から方向320のように流れる。ブレード電極26は進出位置にあり、ブレード電極26のスイッチ60は動作アームに接続されており、ブレード電極26に電力が供給される。他方のスイッチ60は、一方の動作アームから他方の動作アームへ延びており、これにより両動作アームが電気的に接続され、かつ電力がブレード電極26と両動作アーム6との間で移動できる。方向矢印は、
図24Bの双極構成と
図24Cの単極構成との間のスイッチ60の動きを示す。
【0100】
図25A〜
図25Cは、電気手術デバイス2のハンドピース120の内部の種々の電気的構成を示す。ハンドピース120は、一対の動作アーム6と、動作アーム6間を延在しているブレード電極26とを含み、ハンドピース120はジェネレータ8に接続されている。ハンドピース120は、ジェネレータ8に接続されている起動回路300により制御される。図示の通り、電気手術デバイス2には、ブレード電極に接続されている接地パッドおよびスイッチがない。
図25Aは、オフである電気手術デバイス2を示す。起動回路300の起動ボタン302は第1のスイッチ状態310にあり、信号がポートを通ってジェネレータ8へ流れずかつ内部スイッチおよび/またはCPU74と通信しない開状態62にある。内部スイッチおよび/またはCPU74は、電源64から電力コネクタ52を通り動作アーム6および/またはブレード電極26へと入る電流を制御する。図示の通り、電力が印加された場合に両動作アームに電力が供給されるように、スイッチ60は閉じられている。
【0101】
図25Bは、起動ボタン302が第2のスイッチ状態312に動かされたときの、電力が供給される
図25Aの電気手術デバイス2を示す。起動ボタン302が閉じられた場合、信号が起動回路300から内部スイッチ部および/またはCPU74へ送信され、それにより電力の供給が開始されて、方向320のように電源64から電力コネクタ52を通って動作アーム6へ送られる。電力は動作アーム6の対間で方向68に流れる。
【0102】
図25Cは、矢印で示されるように、第2の動作アーム6からブレード電極26へ動かされているスイッチ60を示し、それにより第2の動作アーム6がオフにされ開状態62を維持され、かつブレード電極26に電力が供給される。電力はジェネレータ8から方向320のように流れ、ブレード電極に電力が供給されかつ電力68がブレード電極26から動作アーム6へ流れる。
【0103】
図26Aから
図26Cまでは電気手術デバイス2の更なる構成を示す。電気手術デバイスは、接地パッド66と、ハンドピース120と、起動回路300とを含む。
図26Aはオフにされている電気手術デバイス2を示す。図示の通り、起動回路300上の起動ボタン302は第1のスイッチ状態310にあり、開状態62となり、ハンドピース120に電力を供給しているジェネレータ8に信号が送信されない。さらに、動作アームが閉じたスイッチ60により接続されるようにスイッチ60が矢印で示されている方向に閉じられているため、ブレード電極26および接地パッド66は開放されている。
【0104】
図26Bは、起動回路300の起動ボタン302が第2のスイッチ状態312に動かされた状態の、双極構成100にある
図26Aの電気手術デバイス2を示す。第2のスイッチ状態312は、信号が起動回路300からジェネレータ8のポート160を通って通過し、内部スイッチング部および/またはCPU74と通信するように、回路を完成する。内部スイッチング部および/またはCPU74は、電圧源64から電力コネクタ52を通して、方向320のように閉じたスイッチ60を通して、ハンドピース120へと電力の供給を開始し、両動作アーム6に電力が供給されて、電力68が動作アーム6間で流れる。
【0105】
図26Cは、単極構成102が形成されるように動作アーム6の対間の進出位置にあるブレード電極26を示す。ブレード電極26が進出された場合、スイッチ60は第1の動作アーム6および第2の動作アーム6からブレード電極26および接地パッド66それぞれへ動かされ、図示の通り起動ボタン302が第2のスイッチ状態312にある場合にブレード電極26に電力が供給される。電力が電力コネクタからスイッチ60を通って方向320のように送られ、次いでブレード電極26および接地パッド66それぞれへ送られる。電力68がブレード電極26と接地パッド66との間に流れる。
【0106】
図27Aから
図27Dまでは、複数のポート160によりジェネレータに接続されている起動回路300と、複数のピン152によりジェネレータ8に接続されているハンドピース120とを備えた電気手術デバイス2を示す。起動回路300は、押し下げられるとハンドピース120に電力を供給する起動ボタン40、42を含む。
図27Aは、双極起動ボタン40および単極起動ボタン42の両方を備えた起動回路300を示し、これらのボタン40,42の図示された状態は、第1のスイッチ状態310にあり、開状態62であり、電気手術デバイス2がオフである。起動回路300は、上ポート160A、中間ポート160B、および下ポート160Cを介してジェネレータ8と接続している3つの電気路(すなわち電線)を有する。ポート160は、起動回路300を、信号を受信するとハンドピース120に電力を供給している電源64と通信する内部スイッチング部および/またはCPU74と接続する。電源64は、図示の通り中立位置58にある一連のスイッチ60により電力を方向付ける。スイッチ60は複数のピン152により電力を方向付ける。複数のピンは、ハンドピース120が単極構成と双極構成との間でスイッチングされた場合にハンドピース120の1つ以上の部分に電力を供給する双極陽極のピン152A、双極陰極のピン152B、単極アクティブピン152C、および単極リターンピン152Dである。図示の通り、ブレード電極26は、絶縁体ハウジング96の内部に格納され、入れ子にされている。
【0107】
図27Bは、ブレード電極26へおよび/またはそこから漏洩電流が流れないように絶縁体ハウジング96の内部に格納され配置されているブレード電極26と、信号が生成され、信号が通ってジェネレータ8内へ、最終的には内部スイッチング部および/またはCPU74へ移動するように上ポート160Aおよび下ポート160Cを備えて回路が完成されるように、第2のスイッチ状態312にある双極起動ボタン40と、を備えた、双極構成100にある
図27Aの電気手術デバイス2を示す。単極起動ボタン42は第1のスイッチ状態310にあり、開状態62にある。内部スイッチング部および/またはCPU74が電源64を起動すると、電力が上部スイッチ60および双極陽極のピン52Aを通って流れ、第1の動作アーム6に、方向320のように流れる電流により電力が供給される。電力は底部スイッチ60を通って流れ、双極陰極のピン152Bから出て、第2の動作アームは方向320に沿って流れる電力を受ける。電力68は、次いで動作アーム6の対間に流れる。図示の通り、接地パッド66およびブレード電極26は電気的に遮断されている。
【0108】
図27Cは、絶縁体ハウジング96から外へかつ動作アーム6間に進出しているブレード電極26と、ブレード電極26から接地パッド66へ流れている電力68とを示す。起動回路300は第2のスイッチ状態312にある双極起動ボタン40を含み、上ポート160Aと下ポート160Cとを備えた完全な回路が形成されて、信号がジェネレータ8の内部スイッチング部および/またはCPU74へ送信される。単極起動ボタン42は第1のスイッチ状態310にあり、単極起動ボタン42から信号が送信されないように開いている。内部スイッチング部および/またはCPU74は電圧源64と通信し、電力が経路320に沿ってブレード電極26および接地パッド66それぞれに方向付けられる。スイッチ60は、電力が電圧源64から双極陽極のピン152Aおよび双極陰極のピン152Bを通って流れるように構成され、ブレード電極26と接地パッド66との間を流れる電力68が第1の治療電流である。
【0109】
図27Dは、絶縁体ハウジング96から外へかつ動作アーム6間に進出しているブレード電極26と、ブレード電極26から接地パッド66へ流れている電力68とを示す。中間ポート160Bおよび下ポート160Cを備えた完全な回路が形成されるように、起動回路300は、第1のスイッチ状態310にありかつ開状態62にある双極起動ボタン40と、第2のスイッチ状態312にある単極起動ボタン42とを含む。信号が中間ポート160Bおよび下ポート160Cを通って、電圧源64と通信している内部スイッチング部および/またはCPU74へ送信され、電圧がスイッチ60を通って方向320のように、単極アクティブピン152Cを通ってブレード電極26へ、また単極リターンピン152Dを通って接地パッド66へ供給される。ブレード電極26と接地パッド66との間に流れる電流68は、第1の治療電流とは異なる第2の治療電流である。
図28Aから
図28Cまでは、複数のポート160によりジェネレータに接続されている起動回路300と、複数のピン152によりジェネレータ8に接続されているハンドピース120と、を備えた電気手術デバイス2を示す。起動回路300は、押し下げられるとハンドピース120に電力を供給する起動ボタン302と、起動回路300からジェネレータ8へ送信される信号を変更するセレクタ308とを含む。
図28Aは、電気手術デバイス2がオフであるように、第1のスイッチ状態310にありかつ開状態62にある起動ボタン302を備えた起動回路300を示す。起動回路300は、上ポート160A、中間ポート160B、および下ポート160Cを介してジェネレータ8と接続する3つの電気路(すなわち電線)を有する。ポート160は起動回路300を、信号を受信するとハンドピース120に電力を供給している電源64と通信する内部スイッチング部および/またはCPU74と接続する。電源64は、図示の通り中立位置58にある一連のスイッチ60により電力を方向付ける。スイッチ60は複数のピン152により電力を方向付ける。複数のピンは、ハンドピース120が単極構成と双極構成との間でスイッチングされた場合にハンドピース120の1つ以上の部分に電力を供給する、双極陽極のピン152A、双極陰極のピン152B、単極アクティブピン152C、および単極リターンピン152Dである。
【0110】
図28Bは、第2のスイッチ状態312にある起動ボタン302と第1の位置にあるセレクタ308とを示し、このとき信号は上ポート160Aおよび中間ポート160Bを通ってジェネレータ8ならびに内部スイッチング部および/またはCPU74へ流れる。内部スイッチング部および/またはCPU74は電圧源64と通信し、電圧が方向320のように流れる。スイッチ60は双極陽極のピン152Aにより第1の動作アーム6へと、双極陰極のピン152Bにより第2の動作アーム6へと、電圧を方向付ける。電力68は第1の動作アーム6と第2の動作アーム6との間に流れる。
【0111】
図28Cは、、第2のスイッチ状態312にある起動ボタン302と、第2の位置にあるセレクタ308とを示し、このとき信号は上ポート160Aおよび下ポート160Cを通ってジェネレータ8ならびに内部スイッチング部および/またはCPU74へ流れる。内部スイッチング部および/またはCPU74は電圧源64と通信し、電圧が方向320に流れる。スイッチ60は、単極アクティブピン152Cによりブレード電極26へ、単極リターンピン152Dにより接地パッド66へ、電圧を方向付ける。電力68はブレード電極26と接地パッド66との間に流れる。
【0112】
図29Aから
図29Cまでは、ハンドピース120のシャトル20と、シャトル20の移動により生じる関連する構成との要部構成図を示す。ハンドピース120は、スイッチを通って方向320に流れる、電圧源64からの電圧を供給するジェネレータ8に接続されている。電力は、双極陽極のピン152Aおよび双極陰極のピン152Bからジェネレータ8を出て、ハンドピース120へと入る。シャトル20は格納されており、電力が双極陽極のピン152Aから点Bおよび点Fにおいてハンドピース120の電気コネクタ72へと流れかつ点Eおよび点Aにおいて出て、第1の動作アームに電力が供給される。同様に、電力が双極陰極のピン152Bを通って点Dおよび点Hにおいて電気コネクタ72へと流れかつ点Gおよび点Cにおいて出て、第2の動作アームに電力が供給される。電力68は動作アーム6間に流れ、治療電流が生成される。図示の通り、点Eと点Iとの間のおよび点Jと点Kとの間の電気コネクタ72は開いている。
【0113】
図29Bは、本明細書において検討されている通り、動作アームの端部Aおよび端部Cが任意の電気コネクタ72と揃わずかつブレード電極26の電線と接地パッド66の電線とが揃えられるように、動作アーム6間に進出しているブレード電極26を示す。電力が電圧源64から接地パッド66へ方向320のように流れる。接地パッド66は点Lおよび点Kにおいて接続されており、コネクタは点Jおよび点Dにおいてシャトルを出て、双極陰極のピン152Bにおいてジェネレータ内に入る。電力は、双極陽極のピン152Aを通る経路に沿って方向320のように電圧源64からブレード電極26へ流れ、次いで点Bおよび点Iにおいて電気コネクタ72へと流れ、最後にブレード電極26と接地パッド66との間で流れる。
【0114】
図29Cは、ブレード電極26および接地パッド66に電力を供給する別の方法を示す。接地パッド66および電圧源64は単極リターンピン152Dを介して接続されており、そこでは電力はシャトル20を通過せず、方向320のように通る。ブレード電極26は単極アクティブピン152Cを介して電力を供給され、そこでは電力は、点Bおよび点Iにおいてシャトル20を通り、次いでブレード電極26の先端へ流れ、そこで電力68はブレード電極26と接地パッド66との間に流れる。
【0115】
図30Aおよび
図30Bは、本明細書において教示されている通り、ハンドピース120に電力を供給するのに使用され得る可能性がある2つの配線概略図を示す。
図30Aは4プロングコネクタの例を示す。図示の通り、接地パッド66は、点Wにおいてプラグに直接接続されており、点Jおよび点KにおいてシャトルTおよび電気コネクタを通って、点Rにおいてプラグに間接的に接続されている。第1の動作アーム6は、点Eおよび点Fにおいて電気コネクタを通って、点Nにおいてプラグに接続されている。電力もまたシャトル20の電気コネクタ72の点Eおよび点Fを通過することができるように、第1の動作アーム6は、点Mと点Nとの間の接続部を通って、点Uにおいてプラグに間接的に接続されている。第2の動作アーム6は、点Gおよび点Hを通って接続する場合に、点Rにおいてプラグに直接接続されている。
【0116】
図30Bは3プロングコネクタの例を示す。接地パッド66は点Wにおいてプラグに直接接続されている。点Uにおけるプラグは、点Eおよび点Fを通って第1の動作アーム6に直接接続されている。また、点Uにおけるプラグは、点Iにおいて延長されるとブレード電極26に直接接続する。点Nにおけるプラグは、点Eおよび点Fにおいて第1の動作アームに接続されている。点Rにおけるプラグは、点Gおよび点Hを通って第2の動作アームに接続されている。
【0117】
本明細書に記載されている任意の数値が、任意の低値と任意の高値との間に少なくとも2単位の間隔がある場合、1単位ずつの低値から上限値までの全ての値を含む。例として、例えば温度、圧力、時間等の成分の量またはプロセス変数の値が例えば1から90まで、好ましくは20から80まで、より好ましくは30から70までであることが明言されている場合、15から85まで、22から68まで、43から51まで、30から32まで等の値が本明細書では明示的に列挙されることが意図されている。1未満の値では、必要に応じて1単位が0.0001、0.001、0.01または0.1であると考えられる。これらは、具体的に意図されている例に過ぎず、列挙されている最低値と最高値との間の数値の全ての可能性がある組合せが、同様の方法で本明細書に明言されると考えられる。
【0118】
特に明記されていない限り、全ての範囲は両端点および当該端点間の全ての数字を含む。範囲に関連する「約」または「略」の使用は、範囲の両端に適用される。したがって、「約20から30まで」は、少なくとも明記されている端点を含めて「約20から約30まで」を包含することが意図されている。
【0119】
特許出願および特許公報を含む全ての記事および参考文献の開示は、事実上本願に引用して援用する。組合せを記載する用語「本質的に〜からなる」は、確認されている要素、成分、構成要素、またはステップ、ならびに組合せの基本的特性および新規の特性に実質的に影響を及ぼさないそのような他の要素、成分、構成要素、またはステップを含むものとする。また、本明細書における要素、成分、構成要素、またはステップの組合せを記載する用語「comprising(含む)」または「including(含む)」の使用は、本質的に当該要素、成分、構成要素、またはステップからなる実施形態を意図する。本明細書における用語「may」の使用により、含まれる「可能性がある」任意の記載されている属性が随意的であることが意図されている。
【0120】
複数の要素、成分、構成要素、またはステップが、単一の統合された要素、成分、構成要素、またはステップにより設けられることが可能である。あるいは、単一の統合された要素、成分、構成要素、またはステップが、別個の複数の要素、成分、構成要素、またはステップに分割される可能性があると考えられる。要素、成分、構成要素、またはステップを記載する「a」または「one」の開示は、追加の要素、成分、構成要素、またはステップを除外するものではない。
【0121】
当然のことながら、上記記載は例示的であり、制限的でないことが意図されている。上記記載を読むと、与えられている例に加えて多数の実施形態および多数の応用が当業者に明らかになるであろう。したがって、教示の範囲は、上記記載に関して決定されるべきではなく、代わりに、そのような特許請求の範囲が権利を与えられている同等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲に関して決定されるべきである。特許出願および特許公報を含む全ての記事および参考文献の開示は、事実上本願に引用して援用する。本明細書に開示されている主題の任意の態様に関する以下の特許請求の範囲における省略は、そのような主題の放棄ではなく、発明者らがそのような主題を開示された発明の主題の一部であると考えないと見なされるべきではない。
【0122】
<付記>
[1]
a.i.第1の動作アーム(6)、および
ii.第2の動作アーム(6)
を具備する鉗子(4)と、
b.ブレード電極(26)と
を含む電気手術デバイス(2)であって、
前記電気手術デバイス(2)は、当該電気手術デバイスが前記第1の動作アームと前記第2の動作アームの一方または両方を通して第1の治療電流を送る第1の電気的構成(100、102)と、当該電気手術デバイスが前記ブレード電極(26)を通して第2の治療電流を送る第2の電気的構成(100、102)との間でスイッチングされることが可能であり、
前記鉗子(4)の前記第1の動作アーム(6)および前記第2の動作アーム(6)は、前記第2の電気的構成において不動化され、前記鉗子(4)および前記第1の治療電流の両方が無効にされる、
ことを特徴とする電気手術デバイス。
[2]
上記[1]に記載の電気手術デバイスであって、前記第1の電気的構成は双極構成(100)であることを特徴とする電気手術デバイス。
[3]
上記[1]または[2]に記載の電気手術デバイスであって、前記第2の電気的構成は単極構成(102)であることを特徴とする電気手術デバイス。
[4]
上記[1]から[3]のいずれか1項に記載の電気手術デバイスであって、前記電気手術デバイス(2)は、前記鉗子(4)に沿ってスライドするシャトル(20)を含み、前記シャトル(20)は前記鉗子(4)および前記第1の治療電流の両方を無効にすることを補助することを特徴とする電気手術デバイス。
[5]
上記[4]に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)は、前記シャトル(20)が前記第1の治療電流を印加するための1つ以上の第1の起動ボタン(302、304、306)を覆う第2の位置と、前記シャトル(20)が前記第2の治療電流を印加するための1つ以上の第2の起動ボタン(302、304、306)を覆う第1の位置とを有し、一度に露出されるのは、前記1つ以上の第1の起動ボタンのみまたは前記1つ以上の第2の起動ボタンのみである、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[6]
上記[4]または[5]に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)は、前記シャトル(20)が前記第1の治療電流を印加するための1つ以上の第1の起動ボタン(302、304、306)の1つ以上の動きを妨げる第2の位置と、前記シャトル(20)が前記第2の治療電流を印加するための1つ以上の第2の起動ボタンの1つ以上の動きを妨げる第1の位置とを有し、一度に動くことを妨げられるのは、前記1つ以上の第1の起動ボタンのみまたは前記1つ以上の第2の起動ボタンのみである、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[7]
上記[5]または[6]に記載の電気手術デバイスであって、前記第1の電気的構成は、前記1つ以上の第1の起動ボタンを電気的に切断すること、前記ブレード電極(26)を電気的に切断すること、前記第1の動作アーム(6)を前記第2の動作アーム(6)に短絡することのいずれかまたはこれらのうちのいくつかにより動作を停止されることを特徴とする電気手術デバイス。
[8]
上記[4]に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)は前記ブレード電極(26)に接続されており、前記シャトル(20)は前記ブレード電極(26)を前記第2の電気的構成(100、102)と前記第1の電気的構成(100、102)との間で動かすことを補助することを特徴とする電気手術デバイス。
[9]
上記[4]に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)は前記第1の動作アーム(6)および前記第2の動作アーム(6)に接続されており、前記シャトル(20)は前記第1の動作アームおよび前記第2の動作アームを前記第2の電気的構成(100、102)と前記第1の電気的構成(100、102)との間で動かすことを補助することを特徴とする電気手術デバイス。
[10]
上記[4]に記載の電気手術デバイスであって、前記鉗子(4)は、前記シャトルを前記第2の電気的構成から前記第1の電気的構成へ移動させる付勢デバイス(50)を含み、前記デバイスが、片手のみを用いて前記第2の電気的構成から前記第1の電気的構成へまたはその逆にスイッチングされ得る、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[11]
上記[4]に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)および前記ブレード電極(26)は一体的に接続され、前記シャトル(20)の移動が前記ブレード電極(26)を動かす、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[12]
上記[1]から[11]のいずれか1項に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極(26)は回転可能であり、前記ブレード電極の長さが前記第1の動作アームと前記第2の動作アームとの間の接触領域に平行であり、かつ前記ブレード電極の前記長さが、前記第1の動作アームと前記第2の動作アームとの間の前記接触領域に対して垂直である、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[13]
上記[1]から[12]のいずれか1項に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極(26)は前記第1の動作アーム(6)および前記第2の動作アーム(6)を越えて進出可能であり、前記電気手術デバイス(2)が前記第2の電気的構成にある場合に、前記第1の動作アームおよび前記第2の動作アームはどちらも前記ブレード電極(26)に直接接触していることを特徴とする電気手術デバイス。
[14]
上記[1]から[13]のいずれか1項に記載の電気手術デバイスであって、前記ブレード電極(26)は前記第1の動作アーム(6)および前記第2の動作アーム(6)を越えて進出可能であり、前記電気手術デバイス(2)が前記第2の電気的構成にある場合に、前記第1の動作アームと前記第2の動作アームの一方または両方が前記ブレード電極(26)と電気接触している、ことを特徴とする電気手術デバイス。
[15]
上記[11]から[14]のいずれか1項に記載の電気手術デバイスであって、前記シャトル(20)は、前記第1の起動ボタンと前記第2の起動ボタンの一方または両方を含む前記電気手術デバイス(2)の部分を取り囲む貫通孔(32)を含むことを特徴とする電気手術デバイス。