特許第6109963号(P6109963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6109963
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】一輪車
(51)【国際特許分類】
   B62K 1/00 20060101AFI20170327BHJP
   B62M 11/02 20060101ALI20170327BHJP
   B62M 1/36 20130101ALI20170327BHJP
   B62M 3/00 20060101ALI20170327BHJP
   F16H 1/10 20060101ALI20170327BHJP
   F16H 1/20 20060101ALI20170327BHJP
【FI】
   B62K1/00
   B62M11/02
   B62M1/36
   B62M3/00 D
   F16H1/10
   F16H1/20
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-555936(P2015-555936)
(86)(22)【出願日】2014年4月17日
(65)【公表番号】特表2016-507417(P2016-507417A)
(43)【公表日】2016年3月10日
(86)【国際出願番号】KR2014003343
(87)【国際公開番号】WO2014171756
(87)【国際公開日】20141023
【審査請求日】2015年8月3日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0042581
(32)【優先日】2013年4月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515212390
【氏名又は名称】ゴ ジョンファ
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ゴ ジョンファ
【審査官】 常盤 務
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−059884(JP,A)
【文献】 特開2011−079367(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0028418(KR,A)
【文献】 中国実用新案第2101014(CN,U)
【文献】 中国実用新案第2098439(CN,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0012880(KR,A)
【文献】 特開2001−120602(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3068628(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 1/00
B62M 11/02
B62M 1/36
B62M 3/00
F16H 1/10
F16H 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央にハブ(14)が備えられた輪(12)と、
前記ハブ(14)の両端に結合して、前記ハブ(14)の内周面と接するローラー(17)が結合した複数のローラー軸(18)が一定間隔離隔するように備えられて、外側面に車体(11)の端部が結合するハブカバー(16)と、
前記複数のローラー軸(18)の間に位置されるように前記ハブカバー(16)に結合して、第一の多段ギア(28)が備えられたギア軸(30)と、
前記ハブ(14)を貫くように前記ハブカバー(16)の所定位置に形成された穴(16a)に挿入、結合するペダル軸(24)と、を含んでなり、
前記ペダル軸(24)には前記第一の多段ギア(28)の一端に歯合されるギア(22)が結合して、前記ギア(22)から所定間隔離隔して一端が前記第一の多段ギア(28)の他端に歯合されて、他端が前記ハブ(14)の内周面に形成されたギア部(14a)に歯合される第二の多段ギア(26)が挿入されていて、
前記ペダル軸(24)と結合したギア(22)を介して、ペダル(20)で発生する駆動力が前記第一の多段ギア(28)に伝達されて、前記第一の多段ギア(28)に伝達された駆動力が前記第二の多段ギア(26)を介して前記ギア部(14a)に伝達されて前記輪(12)を転がすようにすることを特徴とする一輪車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一輪車に関し、より具体的に説明すると、運転者の重心を輪の中心より下に分散して伝達してペダル軸を輪の前方に置いて駆動力の伝達が容易な一輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
韓国特許出願番号第10−2009−0086194号に一輪車が開示されている。前記従来技術は、輪の外輪外側に位置するサドルに加えられる重力が輪の中心一点に伝達される自転車において運転者が安定した姿勢を維持しにくい点を改善するために、サドルに加えられる重力が輪の中心と異なる一点以上の所に伝達されるようにして、運転者が走行のためにペダルを踏む時便利な角度を維持するために、二輪自転車と類似するように前方に位置させるので、運転者が前後でバランスを取りやすく、輪の内側に位置したハブ空間中に駆動力を伝達する装置と変速及び断続装置を設置して一般自転車と類似するブレーキを設置、慣性を制御して安定した作動が可能になることを特徴とする。
【0003】
しかし、前述した従来の技術は、発明の原理を示すのに、肝要な構造になっているが、変速する過程が複雑で、製品化するのに難点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願番号第10−2009−0086194号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記問題点を解決しようとするもので、第一に、乗りやすく効率的な走行が可能な一輪車を実現するとことにおいて運転者の体重が輪の中心より下に分散伝達されて安定した姿勢を維持できる一輪車を提供することを目的とする。
第二に、ペダル軸を輪の中心より前方に位置させることによって駆動力の伝達が容易で、ギアの適用により回転比が増大して、フリーホイールの適用により慣性走行が可能でブレーキの作動時に対応が容易な一輪車を提供することを目的とする。
第三に、駆動部に異物が流入したり、ペダルを回す時に運転者の服が駆動部に引っ掛かることになるのを防止できる一輪車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の前記及びその他目的を達成するために、本発明の一実施形態によると、中央にハブが備えられた輪と、前記ハブの両端に結合して、前記ハブの内周面と接するローラーが結合した複数のローラー軸が一定間隔離隔するように備えられて、外側面に車体の端部が結合するハブカバーと、前記複数のローラー軸の間に位置されるように前記ハブカバーに結合して、第一の多段ギアが備えられたギア軸と、前記ハブを貫くように前記ハブカバーの所定位置に形成された穴に挿入、結合するペダル軸と、を含んでなり、前記ペダル軸には前記第一の多段ギアの一端に歯合されるギアが結合して、前記ギアから所定間隔離隔して一端が前記第一の多段ギアの他端に歯合されて、他端が前記ハブの内周面に形成されたギア部に歯合される第二の多段ギアが挿入されていて、前記ペダル軸と結合したギアを介して、ペダルで発生する駆動力が前記第一の多段ギアに伝達されて、前記第一の多段ギアに伝達された駆動力が前記第二の多段ギアを介して前記ギア部に伝達されて前記輪を転がすようにすることを特徴とする一輪車を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によると、第一に、乗りやすく効率的な走行が可能な一輪車を実現することにおいて運転者の体重が輪の中心より下に分散伝達されて安定した姿勢を維持できる効果がある。
第二に、ペダル軸を輪の中心より前方に位置させることによって駆動力の伝達が容易で、ギアの適用により回転比が増大して、フリーホイールの適用により慣性走行が可能でバランスを取る時に時間的余裕を提供して、ブレーキの作動時対応が容易な効果がある。
第三に、駆動部に異物が流入したり、ペダルを回す時運転者の服が駆動部に引っ掛かることになるのを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る一輪車の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る一輪車の分解斜視図である。
図3図2に示されたペダル軸、ギア軸、ローラー軸の配置と、前記軸に結合したギア、ローラーの位置を示すハブの断面図である。
図4】発明の構造を説明するための側面投影図である。
図5】発明の構造を説明するための正面投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施形態に係る発明の内容を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る一輪車の斜視図、図2は、本発明の一実施形態に係る一輪車の分解斜視図、図3は、図2に示されたペダル軸、ギア軸、ローラー軸の配置と、前記軸に結合したギア、ローラーの位置を示すハブの断面図、図4と5は、各々発明の構造を説明するための側面投影図と正面投影図である。
【0010】
図2に示されたように、本発明の一実施形態に係る一輪車10は、車体11、輪12、動力発生部からなる。
【0011】
前記輪12は、中央にハブ14が備えられる。前記ハブ14には少なくとも後述する動力発生部が組み立てられることができる空間が形成される。
【0012】
前記ハブ14の両端にはハブカバー16が結合するが、このハブカバー16にはハブ14の内周面と接するローラー17が結合した複数のローラー軸18が一定間隔離隔するように備えられる。
【0013】
前記ローラーの位置は、図2で示したように、車体11で伝達される重力が輪12の中心に伝達されず中心より低い位置でハブ14の内周面に分けて伝達されるように二つ以上位置されて、輪12の中心より上側に位置されるローラーは、輪12の中心より低い位置に位置されたローラーと共に輪の回転軸を形成するようにハブ14の内周面と接する位置に一つ以上位置される。
【0014】
動力発生部は、ペダル20、ギア22が備えられたペダル軸24、ペダル軸24にギア22から所定間隔離隔して挿入された第二の多段ギア26及び、第一の多段ギア28が備えられたギア軸30で構成される。
【0015】
ペダル軸24は、輪12の中心と偏心でハブ14を貫いてハブカバー16に形成された穴(16a)に挿入、結合して、長さ方向所定位置に ベアリング25が備えられる。
【0016】
ギア軸30は、第一の多段ギア28の一端がペダル軸24に備えられたギア22と歯合されるように複数のローラー軸18の間にペダル軸24から離隔してペダル軸24と並んで位置されるようにハブカバー16に結合する。
【0017】
第二の多段ギア26は、ギア22から所定間隔離隔するようにペダル軸24に自由回転可能に結合して、一端は、第一の多段ギア28の他端に歯合されて、他端は、ハブ14の内周面に形成されたギア部(14a)に歯合される。
【0018】
また、第二の多段ギア26には、ペダルを1回作動する過程の中でバランスを取ることができる余裕を提供して、ペダルを回さない時にも下り坂と平地で慣性の力で続けて走行することができるようにフリーホイール27が備えられてもよい。
【0019】
前記ペダル軸24と結合したギア22を介して、ペダル20で発生する駆動力が第一の多段ギア28に伝達されて、第一の多段ギア28に伝達された駆動力が第二の多段ギア26を介してギア部(14a)に伝達されて前記輪12が転がることになる。
【0020】
この時、第二の多段ギア26は、ペダル20で発生する駆動力を径が異なるハブ14の内周面に形成されたギア部(14a)に回転比を変えて伝達することになる。このような構成で輪12が前進する距離と時間が増大するので、ペダルを一回だけ転がしても従来の一輪車に比べてバランスを取ることができる余裕を提供して、長距離走行が可能な環境を提供する。
【0021】
以上説明したように、本発明は、一輪車に関する発明であるが、請求範囲で請求される本発明の技術的思想から逸脱することなく、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって車体の形状を変更したり輪が一つ以上の自転車に自明な変形実施が可能で、このような変形実施は本発明の範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、運転者の重心を輪の中心より下に分散して伝達してペダル軸を輪の前方に置いて駆動力の伝達が容易な一輪車に使用可能である。
【符号の説明】
【0023】
11 車体
12 輪
14 ハブ
14a ギア部
16 ハブカバー
16a 穴
17 ローラー
18 ローラー軸
20 ペダル
22 ギア
24 ペダル軸
25 ベアリング
26 第二の多段ギア
27 フリーホイール
28 第一の多段ギア
30 ギア軸
図1
図2
図3
図4
図5