特許第6110583号(P6110583)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6110583画像表示システム、画像表示方法及び画像表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6110583
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】画像表示システム、画像表示方法及び画像表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20170327BHJP
【FI】
   G06Q30/06 340
【請求項の数】19
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2016-570365(P2016-570365)
(86)(22)【出願日】2016年8月31日
(86)【国際出願番号】JP2016075531
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2015/074871
(32)【優先日】2015年9月1日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100144440
【弁理士】
【氏名又は名称】保坂 一之
(74)【代理人】
【識別番号】100153040
【弁理士】
【氏名又は名称】川井 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】益子 宗
(72)【発明者】
【氏名】武笠 知幸
【審査官】 佐藤 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−186965(JP,A)
【文献】 特開2010−61477(JP,A)
【文献】 特開2006−285563(JP,A)
【文献】 特開2013−175113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得手段と、
前記入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の表示オブジェクトの前記第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、前記第1の表示オブジェクトに関連すると共に前記第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記第2の表示オブジェクトを、前記第1の表示オブジェクトに代えて前記表示装置に表示させる表示制御手段と、
を備える画像表示システム。
【請求項2】
前記第1の属性パラメータは、前記表示オブジェクトのサイズまたは前記表示オブジェクトを構成する物体の個数に関し、
前記抽出手段は、前記操作情報に含まれる前記入力位置の前記第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記記憶手段から、前記第1の表示オブジェクトとはサイズが異なる表示オブジェクトまたは構成する物体の個数が異なる表示オブジェクトを、前記第2の表示オブジェクトとして抽出する、
請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記第1の方向とは異なる第2の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の表示オブジェクトの前記第2の方向に対応する第2の属性パラメータを取得し、前記記憶手段から、前記第1の表示オブジェクトに関連すると共に前記第1の表示オブジェクトとは異なる第2の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、
請求項1または2に記載の画像表示システム。
【請求項4】
前記表示オブジェクトは衣服画像であり、
前記記憶手段は、サイズが異なる複数の衣服画像をサイズに関連付けて記憶しており、
前記取得手段は、第1の衣服画像が表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の衣服画像に対する入力操作の前記操作情報を取得し、
前記抽出手段は、前記操作情報に含まれる前記入力位置の前記第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記記憶手段から、前記第1の衣服画像に関連付けられた衣服画像のうち、前記第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、
前記表示制御手段は、前記抽出手段により抽出された前記第2の衣服画像を、前記第1の衣服画像に代えて前記表示装置に表示させる、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項5】
前記抽出手段は、
所定方向における前記入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像のサイズより大きいサイズの衣服画像を前記第2の衣服画像として抽出し、
前記所定方向の逆方向における前記入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像のサイズより小さいサイズの衣服画像を前記第2の衣服画像として抽出する、
請求項4に記載の画像表示システム。
【請求項6】
前記抽出手段は、
前記入力位置の移動速度が所定速度未満である場合に、前記第1の衣服画像のサイズより1段階大きいサイズの衣服画像または1段階小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、前記入力位置の移動速度が所定速度以上である場合に、前記第1の衣服画像のサイズより2段階以上大きいサイズの衣服画像または2段階以上小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出する、
請求項5に記載の画像表示システム。
【請求項7】
前記抽出手段は、前記入力操作に係るユーザに関する情報に基づいて、衣服画像のサイズ及び前記サイズ以外の属性値のうちの少なくとも一つごとに前記所定の閾値を設定する、
請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項8】
前記衣服画像は、属性としてのサイズ及び前記サイズ以外の他の属性を有し、
前記サイズ及び前記他の属性の属性値が異なる複数の衣服画像が関連付けられて前記記憶手段に記憶されており、
前記抽出手段は、
第1の方向に沿う前記入力位置の移動量が所定の第1の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像と異なるサイズを有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、
第2の方向に沿う前記入力位置の移動量が所定の第2の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像と異なる他の属性の属性値を有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出する、
請求項4〜7のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項9】
衣服画像は、該衣服画像に表された衣服の在庫の有無に関する在庫情報と関連付けられており、
前記抽出手段は、
前記第1の衣服画像より大きいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された該衣服画像に関連付けられた在庫情報において該衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された前記衣服画像より大きいサイズの衣服画像を前記第2の衣服画像として再抽出し、
前記第1の衣服画像より小さいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された該衣服画像に関連付けられた在庫情報において該衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された前記衣服画像より小さいサイズの衣服画像を前記第2の衣服画像として再抽出し、
前記表示制御手段は、前記抽出手段により再抽出された前記第2の衣服画像を、前記第1の衣服画像に代えて前記表示装置に表示させる、
請求項4〜8のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項10】
前記表示制御手段は、
前記入力操作に係るユーザの身体的サイズに関する情報に基づき、前記ユーザを表す人体モデル画像を表示装置に表示させ、
前記第2の衣服画像を前記人体モデル画像に重畳して表示させる、
請求項4〜9のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項11】
前記人体モデル画像は、人体における所定の部位の位置を示す基準位置を有し、
衣服画像は、前記部位に重畳すべき位置を示す重畳基準位置を有し、
前記表示制御手段は、前記重畳基準位置を前記基準位置に合わせて、前記第2の衣服画像を前記人体モデル画像に重畳して表示させる、
請求項10に記載の画像表示システム。
【請求項12】
前記表示オブジェクトは、物体を表し、前記物体の3軸の座標系における各座標軸に沿う長さをそれぞれ表す第1〜第3の属性パラメータを有し、
前記抽出手段は、互いに異なる所定の第1〜第3の方向のうちのいずれかの方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記表示装置に表示された前記第1の表示オブジェクトの向きに基づいて決定される、前記物体における第1〜第3の軸と前記第1〜第3の方向との対応関係に基づき、前記入力位置の移動方向に対応する座標軸に応じて、前記第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの属性パラメータを取得し、取得した前記第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つが前記第1の表示オブジェクトと異なる第2の表示オブジェクトを抽出する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項13】
前記抽出手段は、
前記記憶手段において前記第1の表示オブジェクトに関連付けられている表示オブジェクトであって、前記第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値が前記第1の表示オブジェクトの次に大きい又は小さい値を有する表示オブジェクトを前記第2の表示オブジェクトとして抽出し、
または、
前記第1の表示オブジェクトの前記第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値に所定値を加えた値又は所定値を乗じた値を前記第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つに関する検索条件として少なくとも含む検索を前記記憶手段に対して行うことにより前記第2の表示オブジェクトを抽出する、
請求項12に記載の画像表示システム。
【請求項14】
前記抽出手段は、前記表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し前記表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、前記物体の大きさに関する制約条件を取得し、前記制約条件に基づいて前記検索条件を生成する、
請求項13に記載の画像表示システム。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し前記表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、前記物体の大きさに関する制約条件を取得し、前記第2の表示オブジェクトにより表される物体が前記制約条件を満たさない場合に、当該第2の表示オブジェクトを前記表示装置に表示させず、前記第1の表示オブジェクトの表示を維持する、
請求項13または14に記載の画像表示システム。
【請求項16】
前記表示制御手段は、前記表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し前記表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、前記物体の配置に関する基準位置を取得し、前記第2の表示オブジェクトにおける前記基準位置に重畳すべき位置を示す重畳基準位置を前記基準位置に合わせて、前記第2の表示オブジェクトを前記空間の画像に重畳して表示させる、
請求項12〜15のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項17】
前記入力操作は、第1の表示オブジェクトが表示された画面におけるピンチ操作、スワイプ操作又はドラッグ操作である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【請求項18】
画像表示システムにおける画像表示方法であって、
第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得ステップと、
前記入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の表示オブジェクトの前記第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、前記第1の表示オブジェクトに関連すると共に前記第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された前記第2の表示オブジェクトを、前記第1の表示オブジェクトに代えて前記表示装置に表示させる表示制御ステップと、
を有する画像表示方法。
【請求項19】
コンピュータを、
第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得手段、
前記入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、前記第1の表示オブジェクトの前記第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、前記第1の表示オブジェクトに関連すると共に前記第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出手段、及び、
前記抽出手段により抽出された前記第2の表示オブジェクトを、前記第1の表示オブジェクトに代えて前記表示装置に表示させる表示制御手段、
として機能させる画像表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示システム、画像表示方法及び画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、商品等のオブジェクトの画像を提示するシステムが知られている。このようなシステムでは、その商品等の大きさ等の属性値を指定に応じたオブジェクトが表示される。このようなシステムの例として、衣服画像を人体モデル画像に重畳表示してユーザに提示するシステムが知られている。例えば、ユーザを表す人体形状データ及びサイズを指定して選択された被覆の被覆形状データに基づいて、その被覆を試着した状態を表す試着画像を生成及び表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−147959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、適切なサイズの衣服を把握するために表示された衣服のサイズを変更する場合には、従来の技術では、衣服のサイズをチェックボックスやプルダウンメニュー等により選択する操作を行い、更に選択したサイズの画像を表示させる操作を行う必要があった。即ち、表示された衣服の属性であるサイズを変更するためには複数回の操作が必要であり煩雑であった。
【0005】
そこで本発明は、簡易且つ直感的な操作により、表示されたオブジェクトの属性パラメータの変更を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る画像表示システムは、第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得手段と、入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出手段と、抽出手段により抽出された第2の表示オブジェクトを、第1の表示オブジェクトに代えて表示装置に表示させる表示制御手段と、を備える。
【0007】
本発明の一形態に係る画像表示方法は、画像表示システムにおける画像表示方法であって、第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得ステップと、入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された第2の表示オブジェクトを、第1の表示オブジェクトに代えて表示装置に表示させる表示制御ステップと、を有する。
【0008】
本発明の一形態に係る画像表示プログラムは、コンピュータを、第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得手段、入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出手段、及び、抽出手段により抽出された第2の表示オブジェクトを、第1の表示オブジェクトに代えて表示装置に表示させる表示制御手段、として機能させる。
【0009】
上記の形態によれば、第1の表示オブジェクトが表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定の方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトとは異なる属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトが第1の表示オブジェクトに代えて表示されるので、属性パラメータの変更という要求に対して直感的であり、且つ、入力位置を移動させるような簡易な一つの操作により、表示された表示オブジェクトの属性パラメータを変更することが可能となる。また、第1の表示オブジェクトに代えて表示される第2の表示オブジェクトは、当該表示オブジェクトの属性パラメータのバリエーションとして予め記憶された表示オブジェクトの中から抽出されるので、表示された表示オブジェクトの拡大処理または縮小処理とは異なり、実際に存在する属性パラメータを有する表示オブジェクトを表示させることが可能となる。
【0010】
別の形態に係る画像表示システムでは、第1の属性パラメータは、表示オブジェクトのサイズまたは表示オブジェクトを構成する物体の個数に関し、抽出手段は、操作情報に含まれる入力位置の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、記憶手段から、第1の表示オブジェクトとはサイズが異なる表示オブジェクトまたは構成する物体の個数が異なる表示オブジェクトを、第2の表示オブジェクトとして抽出する。
【0011】
上記の形態によれば、第1の表示オブジェクトが表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトとは異なるサイズの表示オブジェクト、または、第1の表示オブジェクトとは構成する物体の数が異なる表示オブジェクトが、第1の表示オブジェクトに代えて表示されるので、サイズまたは構成する物体の個数の変更という要求に対して直感的であり、且つ、入力位置を移動させるような簡易な一つの操作により、表示された表示オブジェクトのサイズまたは構成する物体の個数を変更することが可能となる。また、第1の表示オブジェクトに代えて表示される第2の表示オブジェクトは、当該表示オブジェクトのサイズまたは構成する物体の個数のバリエーションとして予め記憶された表示オブジェクトの中から抽出されるので、表示された表示オブジェクトの拡大処理または縮小処理とは異なり、実際に存在するサイズまたは構成する物体の個数の表示オブジェクトを表示させることが可能となる。
【0012】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、第1の方向とは異なる第2の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第2の方向に対応する第2の属性パラメータを取得し、記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第2の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出することとしてもよい。
【0013】
上記形態によれば、第1の表示オブジェクトが表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の第1の方向及び第2の方向の移動量がそれぞれ所定の閾値を超えたか否かにより、第1の表示オブジェクトとは異なる第1及び第2の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトが第1の表示オブジェクトに代えて表示されるので、表示された第1の表示オブジェクトとは異なる第1及び第2の属性パラメータを有する表示オブジェクトを、直感的且つ簡易な一つの操作により表示させることが可能となる。
【0014】
別の形態に係る画像表示システムでは、表示オブジェクトは衣服画像であり、記憶手段は、サイズが異なる複数の衣服画像をサイズに関連付けて記憶しており、取得手段は、第1の衣服画像が表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の衣服画像に対する入力操作の操作情報を取得し、抽出手段は、操作情報に含まれる入力位置の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、記憶手段から、第1の衣服画像に関連付けられた衣服画像のうち、第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、表示制御手段は、抽出手段により抽出された第2の衣服画像を、第1の衣服画像に代えて表示装置に表示させる。
【0015】
上記の形態によれば、第1の衣服画像が表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像が第1の衣服画像に代えて表示されるので、サイズの変更という要求に対して直感的であり、且つ、入力位置を移動させるような簡易な一つの操作により、表示された衣服画像のサイズを変更することが可能となる。また、第1の衣服画像に代えて表示される第2の衣服画像は、当該衣服のサイズのバリエーションとして予め記憶された衣服画像の中から抽出されるので、表示された衣服画像の拡大処理または縮小処理とは異なり、実際に存在するサイズの衣服画像を表示させることが可能となる。
【0016】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、所定方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像のサイズより大きいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、所定方向の逆方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像のサイズより小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとしてもよい。
【0017】
上記形態によれば、所定方向に入力位置を移動させる操作により、表示された衣服画像より大きいサイズの衣服画像が表示され、所定方向と逆方向に入力位置を移動させる操作により、表示された衣服画像より小さいサイズの衣服画像が表示されるので、ユーザは、入力位置の移動方向の変更により、表示される衣服画像の所望のサイズ変更を行うことができる。従って、表示された衣服画像のサイズの変更を直感的な操作で容易に行うことができる。
【0018】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、入力位置の移動速度が所定速度未満である場合に、第1の衣服画像のサイズより1段階大きいサイズの衣服画像または1段階小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、入力位置の移動速度が所定速度以上である場合に、第1の衣服画像のサイズより2段階以上大きいサイズの衣服画像または2段階以上小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとしてもよい。
【0019】
上記形態によれば、所定速度以上で入力位置を移動させる入力操作を行った場合に、所定速度未満で入力位置を移動させる入力操作が行われた場合より、衣服画像のサイズがより大きくまたはより小さく変更されるので、ユーザは、入力位置の速度を変更することにより、表示される衣服画像のサイズの変更の度合いを決定できる。従って、所望のサイズの表示が直感的な操作により実現される。
【0020】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、入力操作に係るユーザに関する情報に基づいて、衣服画像のサイズ及び属性値のうちの少なくとも一つごとに所定の閾値を設定することとしてもよい。
【0021】
上記形態によれば、ユーザに関する情報に基づいて、衣服画像のサイズ及び属性値に応じた、入力位置の移動量に関する閾値が設定されるので、当該ユーザの所望のサイズの衣服画像を表示させることが容易になるように制御することが可能となる。
【0022】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、衣服画像は、属性としてのサイズ及びサイズ以外の他の属性を有し、サイズ及び他の属性の属性値が異なる複数の衣服画像が関連付けられて記憶手段に記憶されており、抽出手段は、第1の方向に沿う入力位置の移動量が所定の第1の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像と異なるサイズを有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、第2の方向に沿う入力位置の移動量が所定の第2の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像と異なる他の属性の属性値を有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとしてもよい。
【0023】
上記形態によれば、第1の衣服画像が表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の第1の方向及び第2の方向の移動量が所定の第1の閾値及び第2の閾値を超えたか否かにより、第1の衣服画像とは異なるサイズ及び他の属性の属性値を有する衣服画像が第1の衣服画像に代えて表示されるので、表示された第1の衣服画像とは異なるサイズ及び属性値を有する衣服画像を、直感的且つ簡易な一つの操作により表示させることが可能となる。また、第1の衣服画像に代えて表示される第2の衣服画像は、当該衣服の属性のバリエーションとして予め記憶された衣服画像の中から抽出されるので、実際に存在する属性を有する衣服画像を表示させることが可能となる。
【0024】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、衣服画像は、該衣服画像に表された衣服の在庫の有無に関する在庫情報と関連付けられており、抽出手段は、第1の衣服画像より大きいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された該衣服画像に関連付けられた在庫情報において該衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された衣服画像より大きいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として再抽出し、第1の衣服画像より小さいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された該衣服画像に関連付けられた在庫情報において該衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された衣服画像より小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として再抽出し、表示制御手段は、抽出手段により再抽出された第2の衣服画像を、第1の衣服画像に代えて表示装置に表示させることとしてもよい。
【0025】
上記形態によれば、在庫がない衣服の衣服画像が抽出された場合に、当該衣服よりさらに大きい、または小さいサイズの衣服画像が再抽出されるので、在庫がない衣服の衣服画像が表示されない。従って、ユーザに対して、在庫がない衣服の衣服画像が提示されることを防止できる。
【0026】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、表示制御手段は、入力操作に係るユーザの身体的サイズに関する情報に基づき、ユーザを表す人体モデル画像を表示装置に表示させ、第2の衣服画像を人体モデル画像に重畳して表示させることとしてもよい。
【0027】
上記形態によれば、ユーザの身体的特徴を反映した人体モデル画像に衣服画像を重畳して表示させるので、当該衣服画像に表された衣服を当該ユーザが着た様子を把握させることが可能となる。
【0028】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、人体モデル画像は、人体における所定の部位の位置を示す基準位置を有し、衣服画像は、部位に重畳すべき位置を示す重畳基準位置を有し、表示制御手段は、重畳基準位置を基準位置に合わせて、第2の衣服画像を人体モデル画像に重畳して表示させることとしてもよい。
【0029】
上記形態によれば、衣服画像が、人体モデル画像に対して適切に重畳されるので、当該衣服画像に表された衣服を着た様子を適切に表すことが可能となる。
【0030】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、表示オブジェクトは、物体を表し、物体の3軸の座標系における各座標軸に沿う長さをそれぞれ表す第1〜第3の属性パラメータを有し、抽出手段は、互いに異なる所定の第1〜第3の方向のうちのいずれかの方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、表示装置に表示された第1の表示オブジェクトの向きに基づいて決定される、物体における第1〜第3の軸と第1〜第3の方向との対応関係に基づき、入力位置の移動方向に対応する座標軸に応じて、第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの属性パラメータを取得し、取得した第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つが第1の表示オブジェクトと異なる第2の表示オブジェクトを抽出することとしてもよい。
【0031】
上記形態によれば、第1の表示オブジェクトが表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定の第1〜第3の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、物体における第1〜第3の軸と第1〜第3の方向との対応関係に基づいて取得された変更属性パラメータが第1の表示オブジェクトとは異なる第2の表示オブジェクトが抽出され、抽出されただい2の表示オブジェクトが表示装置に表示される。これにより、第1〜第3の軸に沿う長さのいずれかが第1の表示オブジェクトとは異なる第2の表示オブジェクトを、直感的且つ簡易な一つの操作により表示させることが可能となる。
【0032】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、記憶手段において第1の表示オブジェクトに関連付けられている表示オブジェクトであって、第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値が第1の表示オブジェクトの次に大きい又は小さい値を有する表示オブジェクトを第2の表示オブジェクトとして抽出し、または、第1の表示オブジェクトの第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値に所定値を加えた値又は所定値を乗じた値を第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つに関する検索条件として少なくとも含む検索を記憶手段に対して行うことにより第2の表示オブジェクトを抽出することとしてもよい。
【0033】
上記形態によれば、入力操作に応じて、記憶手段において予め第1の表示オブジェクトに関連付けられている第2の表示オブジェクトが抽出され、または、入力操作に応じた属性パラメータを有する表示オブジェクトが第1の表示オブジェクトに予め関連付けられていない場合であっても、入力操作に応じた属性パラメータの値を検索条件とする記憶手段の検索により第2の表示オブジェクトが抽出される。これにより、適切な第2の表示オブジェクトを表示させることができる。
【0034】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、抽出手段は、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、物体の大きさに関する制約条件を取得し、制約条件に基づいて検索条件を生成することとしてもよい。
【0035】
上記形態によれば、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間に対して適切な大きさを有する第2の表示オブジェクトが抽出される。
【0036】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、表示制御手段は、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、物体の大きさに関する制約条件を取得し、第2の表示オブジェクトにより表される物体が制約条件を満たさない場合に、当該第2の表示オブジェクトを表示装置に表示させず、第1の表示オブジェクトの表示を維持することとしてもよい。
【0037】
上記形態によれば、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間に対して不適切な大きさを有する第2の表示オブジェクトが表示されることが防止される。
【0038】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、表示制御手段は、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表し表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、物体の配置に関する基準位置を取得し、第2の表示オブジェクトにおける基準位置に重畳すべき位置を示す重畳基準位置を基準位置に合わせて、第2の表示オブジェクトを空間の画像に重畳して表示させることとしてもよい。
【0039】
上記形態によれば、第2の表示オブジェクトが、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間に対して適切に重畳されるので、当該第2の表示オブジェクトにより表される物体が空間に配置された様子を適切に表すことが可能となる。
【0040】
さらに別の形態に係る画像表示システムでは、入力操作は、第1の表示オブジェクトが表示された画面におけるピンチ操作、スワイプ操作又はドラッグ操作であることとしてもよい。
【0041】
上記形態によれば、非常に容易な操作により、表示された表示オブジェクトの属性パラメータを変更することが可能となる。
【発明の効果】
【0042】
本発明の一側面によれば、簡易且つ直感的な操作により、表示されたオブジェクトの属性パラメータの変更が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】画像表示装置を含むシステムの構成を示す図である。
図2】画像表示装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】画像表示装置のハードウェア構成を示す図である。
図4】衣服画像情報テーブルの構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図5】表示制御情報記憶部の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図6】在庫情報記憶部の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図7】衣服画像が表示された表示画面の例を示す図である。
図8】衣服画像が人体モデル画像に重畳して表示された例及び入力操作の例を示す図である。
図9】衣服画像が変更された例を示す図である。
図10】衣服画像が変更された例を示す図である。
図11】画像表示装置において実施される画像表示方法の処理内容を示すフローチャートである。
図12】画像表示プログラムの構成を示す図である。
図13】第2実施形態に係る画像表示装置の機能的構成を示すブロック図である。
図14】画像記憶部に記憶されている表示オブジェクトの例を示す図である。
図15】端末の表示装置に表示された表示画面の例を示す図である。
図16】表示装置に表示された表示オブジェクトを示す図である。
図17】表示装置に表示された表示オブジェクトを示す図である。
図18】第1の表示オブジェクトに代えて表示された第2のオブジェクトを示す図である。
図19】画像記憶部に記憶されている表示オブジェクトの他の例を示す図である。
図20】画像記憶部に記憶されている表示オブジェクトの他の例を示す図である。
図21】第1の表示オブジェクトに代えて第2の表示オブジェクトが表示画面に表示される処理の例を示す図である。
図22】第1の表示オブジェクトに代えて第2の表示オブジェクトが表示画面に表示される処理の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0045】
図1は、本実施形態に係る画像表示装置10を含む画像表示システム1の構成を示す図である。図1に示すように、画像表示装置10は、ユーザの端末TとネットワークNを介して接続されている。
【0046】
画像表示装置10は、例えば、ネットワークを介して販売する商品のユーザからの注文を受け付ける電子商取引サイトに構成される装置であって、販売する商品に関する情報をユーザの端末Tに表示させる。
【0047】
端末Tは、ユーザにより操作される装置であって、画像表示装置10に対して、ユーザにより指定された検索条件を含む商品検索の要求を送信し、その要求に応じて返信された検索結果のリストを表示する。また、端末Tは、検索結果の中からユーザにより指定された商品に関する情報を画像表示装置10に送信し、それに応じて返信された商品の画像である衣服画像を表示する。
【0048】
端末Tを構成する装置は限定されず、例えば据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータでもよいし、高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末でもよい。なお、図1では、端末Tは2台示されているが、端末Tの数はこれに限定されない。
【0049】
(第1実施形態)
図2は、本実施形態に係る画像表示装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態の画像表示装置10は、衣服を販売する電子商取引サイトに構成される装置である。例えば、画像表示装置10は、ユーザの端末Tにおいて指定された検索条件に基づき商品である衣服の検索を行い、検索結果のリストを端末Tに表示させる。そして、画像表示装置10は、端末Tにおいて検索結果の中から指定された衣服の衣服画像を端末Tの表示装置(ディスプレイ)に表示させる。
【0050】
図2に示すように、画像表示装置10は、機能的には、表示制御部11(表示制御手段)、取得部12(取得手段)及び抽出部13(抽出手段)を備える。また、画像表示装置10は、衣服画像記憶部21、表示制御情報記憶部22及び在庫情報記憶部23といった記憶手段にアクセス可能である。なお、これらの記憶部21〜23はそれぞれ、画像表示装置10とネットワークを介してアクセス可能に構成されていてもよいし、画像表示装置10の内部に構成されることとしてもよい。
【0051】
図3は、画像表示装置10のハードウェア構成図である。画像表示装置10は、物理的には、図3に示すように、CPU101、RAM及びROMといったメモリにより構成される主記憶装置102、ハードディスク等で構成される補助記憶装置103、ネットワークカード等で構成される通信制御装置104などを含むコンピュータシステムとして構成されている。画像表示装置10は、入力デバイスであるキーボード、マウス等の入力装置105及びディスプレイ等の出力装置106をさらに含むこととしてもよい。
【0052】
図2に示した各機能は、図3に示すCPU101、主記憶装置102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信制御装置104等を動作させるとともに、主記憶装置102や補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶装置102や補助記憶装置103内に格納される。
【0053】
また、端末Tも、物理的には、図3に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータシステムとして構成されることとしてもよい。
【0054】
再び図2を参照して、画像表示装置10の各機能部の説明に先だって、衣服画像記憶部21、表示制御情報記憶部22及び在庫情報記憶部23を説明する。
【0055】
上述のとおり、画像表示装置10が衣服を商品とする電子商取引サイトに構成される場合に、衣服画像記憶部21は、商品である衣服の衣服画像及び衣服画像に関する各種情報を含む衣服画像情報テーブル21Tを記憶している。
【0056】
図4は、衣服画像情報テーブル21Tの構成及び記憶されているデータの例を示す図である。図4に示すように、衣服画像情報テーブル21Tは、商品としての衣服の種類を識別する衣服IDごとに、属性1(サイズ)、属性2、画像データ、寸法データを記憶している。属性1は、当該衣服が有するサイズの属性値のバリエーションを示す。例えば、衣服ID「C1」の衣服は、サイズを属性として有しており、サイズの属性値のバリエーションとしてS,M,Lを有する。属性2は、当該衣服が有するサイズ以外の属性の属性値のバリエーションを示す。例えば、衣服ID「C2」の衣服は、丈の長さを属性として有しており、丈の長さの属性値のバリエーションとして、「ミディアム丈」及び「ロング丈」を有する。
【0057】
画像データは、衣服画像のデータであって、各属性を有する衣服ごとに関連付けられている。例えば、「S」サイズの属性を有する、衣服ID「C1」の衣服の衣服画像のデータは、「G11」である。各衣服の衣服画像の画像データは、上述のとおり、衣服画像記憶部21に、衣服画像情報テーブル21Tと共に記憶されている。
【0058】
寸法データは、各衣服画像に表された衣服の各部の寸法に関する情報を含む。例えば、衣服画像に表された衣服がシャツである場合には、その衣服画像の寸法データは、丈の長さ、胸囲、胴囲、袖の長さ等の情報を含む。寸法データは、衣服画像を人体モデル画像に縮尺を合わせて重畳表示する際に用いられる。
【0059】
表示制御情報記憶部22は、衣服を識別する衣服IDごとに、表示させる衣服画像を変更するための入力操作に関する情報を記憶している記憶手段である。図5は、表示制御情報記憶部22の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。表示制御情報記憶部22に記憶された情報を用いた処理については後に詳述する。
【0060】
在庫情報記憶部23は、衣服の在庫数を記憶している記憶手段である。具体的には、在庫情報記憶部23は、各衣服のサイズごと及び属性ごとの在庫数を記憶している。図6は、在庫情報記憶部23の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。例えば、サイズ「S」の衣服ID「C1」の衣服の在庫数は、「M11」である。
【0061】
再び図2を参照して、画像表示装置10の各機能部について説明する。表示制御部11は、衣服画像を表示装置に表示させる部分である。本実施形態では、表示制御部11は、端末Tの表示装置に、衣服画像を含む種々の画像及び情報を表示させる。図7は、衣服画像が表示された表示画面の例を示す図である。
【0062】
上述のとおり、画像表示装置10が衣服を商品とする電子商取引サイトに構成される場合には、図7に示すように、表示制御部11は、例えば、ユーザの端末Tにおいて指定された検索条件に基づき検索された衣服のリストLを端末Tの表示装置に表示させる。
【0063】
また、表示制御部11は、端末TにおいてリストLの中から指定された衣服の衣服画像(表示オブジェクト)を、衣服画像記憶部21から抽出して、端末Tに表示させる。図7に示す例では、表示制御部11は、衣服ID「C1」、サイズ「M」のシャツを表す衣服画像G12及び衣服ID「C2」、サイズ「M」、属性2「ミディアム丈」のスカートを表す衣服画像G212を第1の衣服画像として表示する。
【0064】
また、表示制御部11は、ユーザを表す人体モデル画像Hを表示させてもよい。人体モデル画像における各部のサイズは、別途入力済み又は設定済みのユーザの身体的サイズに関する情報に基づき調整されている。
【0065】
図8は、衣服画像が人体モデル画像に重畳して表示された例を示す図である。端末Tにおいて、ユーザにより表示されている衣服画像を人体モデル画像に近付けるような操作が行われた場合に、表示制御部11は、衣服画像を人体モデル画像に重畳して表示する。表示制御部11は、衣服画像を人体モデル画像に重畳して表示させる際に、位置合わせを行うことができる。
【0066】
具体的には、例えば、人体モデル画像には、人体における所定の部位を示す基準位置が設定されている。所定の部位は、例えば、腰、首及び肩等である。また、衣服画像には、人体モデル画像の所定の部位に重畳すべき位置を示す重畳基準位置が設定されている。例えば、シャツを表す衣服画像には、肩の位置を示す重畳基準位置が設定されている。また、スカートを表す衣服画像には、腰の位置を示す重畳基準位置が設定されている。表示制御部11は、衣服画像の重畳基準位置を人体モデル画像における対応する部位を示す基準位置に合わせて、衣服画像を人体モデル画像に重畳して表示させる。
【0067】
具体的には、図8に示すように、表示制御部11は、シャツを表す衣服画像G12の肩の位置を示す重畳基準位置を人体モデル画像Hの肩の位置を示す基準位置に合わせて、衣服画像G12を人体モデル画像Hに重畳して表示させる。
【0068】
また、表示制御部11は、スカートを表す衣服画像G212の腰の位置を示す重畳基準位置を人体モデル画像Hの腰の位置を示す基準位置に合わせて、衣服画像G212を人体モデル画像Hに重畳して表示させる。
【0069】
再び図2を参照して、取得部12は、第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する。本実施形態では、取得部12は、第1の衣服画像が表示装置に表示されているときに行われた入力操作に関する操作情報を取得する。操作情報は、当該入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む。図8を参照して、操作情報の取得処理について説明する。
【0070】
第1の衣服画像としての衣服画像G12が、端末Tの表示装置に表示されているときに、矢印r1に示されるような入力操作が行われると、取得部12は、その入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する。具体的には、取得部12は、矢印r1が指し示す右方向、及び矢印r1の長さに相当する量を移動方向及び移動量として取得する。なお、取得部12は、衣服画像G12の中心から遠ざかる方向として、移動方向を取得してもよい。また、矢印r2に示されるような入力操作が行われると、取得部12は、その入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する。具体的には、取得部12は、矢印r2が指し示す下方向、及び矢印r2の長さに相当する量を移動方向及び移動量として取得する。
【0071】
なお、取得部12は、表示された第1の衣服画像上を始点として行われた入力操作を取得することとしてもよいし、表示装置の画面上のいずれの箇所を始点とするかによらず入力操作を取得することとしてもよい。
【0072】
また、端末Tの表示装置がタッチパネルにより構成されている場合には、この入力操作は、タッチパネルにおけるスワイプ操作であってもよい。また、入力操作は、マウス等の入力装置によるドラッグ操作であってもよい。
【0073】
抽出部13は、入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する部分である。表示制御部11は、抽出部13により抽出された第2の表示オブジェクトを、第1の表示オブジェクトに代えて表示装置に表示させる。
【0074】
具体的には、抽出部13は、操作情報に含まれる入力位置の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、記憶手段から、第1の表示オブジェクトとはサイズが異なる表示オブジェクトを、第2の表示オブジェクトとして抽出する。
【0075】
本実施形態では、抽出部13は、操作情報に含まれる入力位置の所定方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、サイズが異なる複数の衣服画像を関連付けて記憶している衣服画像記憶部21から、第1の衣服画像に関連付けられた衣服画像のうち、第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出する。表示制御部11は、抽出部13により抽出された第2の衣服画像を、第1の衣服画像に代えて表示装置に表示させる。
【0076】
本実施形態では、抽出部13は、表示制御情報記憶部22に記憶された制御情報を参照して、衣服画像の抽出を実施する。表示制御情報記憶部22は、上述のとおり、衣服を識別する衣服IDごとに、表示させる衣服画像を変更するための入力操作に関する制御情報を記憶している。
【0077】
具体的には、表示制御情報記憶部22には、衣服を識別する衣服IDごとに、当該衣服の衣服画像を関連付けられた衣服画像に変更する条件として、操作情報に示される入力位置の移動方向及びその移動量に関する閾値、並びに、変更する属性及びその属性の変更の方向が関連付けて設定されている。
【0078】
例えば、衣服ID「C1」の衣服画像が第1の衣服画像として表示されているときに取得された操作情報における入力位置の移動が、方向「D11」の方向に対して、閾値「T11」を超える移動量の移動であった場合に、抽出部13は、表示されている衣服画像よりも、大きいサイズの属性を有する衣服画像を衣服画像記憶部21から抽出する。なお、方向「D11」は、表示されている第1の衣服画像の中心から遠ざかる方向であり、方向「D12」は、方向「D11」の逆方向であって、表示されている第1の衣服画像の中心に近付く方向である。
【0079】
抽出部13は、所定方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像のサイズより大きいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、所定方向の逆方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像のサイズより小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとしてもよい。
【0080】
かかる第2の衣服画像の抽出を、図8及び図9を参照して、より具体的に説明する。例えば、取得部12により、図8の矢印r1に示される入力操作に係る操作情報が取得された例を説明する。この例では、衣服画像G12(サイズ「M」)が表示装置に表示されているときに行われた入力操作(矢印r1)における入力位置の移動が、方向「D11」に沿って、閾値「T11」を超える移動量の移動である場合に、抽出部13は、衣服ID「C1」の衣服画像のうち、サイズ「M」より大きいサイズ「L」の衣服画像G13を抽出する。
【0081】
そして、表示制御部11は、図9に示すように、衣服画像G13を、衣服画像G12に代えて、端末Tの表示装置に表示させる。この表示に際して、表示制御部11は、寸法データE13に基づいて、衣服画像G13の大きさを人体モデル画像と縮尺が合うように調整する。また、表示制御部11は、衣服画像G13における肩の位置を示す重畳基準位置を、人体モデル画像における肩の位置を示す基準位置に合わせて、衣服画像G13を表示する。
【0082】
また、衣服画像G13(サイズ「L」)が表示装置に表示されているときに行われた入力操作における入力位置の移動が、方向「D11」の逆方向である方向「D12」に沿って、閾値「T12」を超える移動量の移動である場合に、抽出部13は、衣服ID「C1」の衣服画像のうち、サイズ「L」より小さいサイズ「M」の衣服画像G12を抽出する。
【0083】
また、サイズSの衣服画像G11が表示されているときに、方向「D11」に沿い、閾値「T11」の2倍を超える移動量の入力操作が行われた場合には、まず、入力位置の移動量が閾値「T11」を超えたときに、抽出部13が、サイズMの衣服画像G12を抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G12を衣服画像G11に代えて表示装置に表示させる。そして、さらに入力位置が移動されて、その移動量が閾値「T11」の2倍を超えたときに、抽出部13が、サイズLの衣服画像G13を抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G13を衣服画像G12に代えて表示装置に表示させる。このように、サイズの異なる衣服画像を連続的に変更させて表示する場合には、従来のシステムでは複数の操作が必要であったところ、本実施形態では、1つの操作で実現される。
【0084】
このように、ユーザは、所定の方向に沿って入力位置を移動させる入力操作をしたり、所定の方向の逆方向に沿って入力位置を移動させる入力操作をしたりすることにより、表示される衣服画像の所望のサイズ変更を行うことができる。従って、表示された衣服画像のサイズの変更を直感的な操作で容易に行うことができる。
【0085】
また、抽出部13は、入力位置の移動速度が所定速度未満である場合に、第1の衣服画像のサイズより1段階大きいサイズの衣服画像または1段階小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、入力位置の移動速度が所定速度以上である場合に、第1の衣服画像のサイズより2段階以上大きいサイズの衣服画像または2段階以上小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとてもよい。
【0086】
具体的には、例えば、衣服ID「C1」のサイズ「S」の衣服画像「G11」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、予め設定された所定速度未満の移動速度を有し、方向「D11」への閾値「T11」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得された場合には、抽出部13は、サイズ「S」より1段階大きいサイズであるサイズ「M」の衣服画像「G12」を第2の衣服画像として抽出する。
【0087】
一方、衣服ID「C1」のサイズ「S」の衣服画像「G11」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、予め設定された所定速度以上の移動速度を有し、方向「D11」への閾値「T11」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得された場合には、抽出部13は、サイズ「S」より2段階大きいサイズであるサイズ「L」の衣服画像「G13」を第2の衣服画像として抽出する。なお、衣服ID「C1」の衣服として、サイズ「L」よりさらに大きいサイズの衣服が関連付けられている場合には、入力位置の移動速度に応じてそれらの衣服の衣服画像が抽出されることとしてもよい。
【0088】
また、サイズSの衣服画像G11が表示されているときに、方向「D11」に沿い、閾値「T11」の2倍を超える移動量であって、移動速度が所定速度未満の入力操作が行われた場合には、入力位置の移動量が閾値「T11」を超えるごとに、抽出部13が、サイズMの衣服画像G12及びサイズLの衣服画像G13を順次抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G12及び衣服画像G13を近似切り替えながら表示装置に表示させる。これに対して、同様の方向及び移動量の入力操作であって、移動速度が所定速度以上の入力操作が行われた場合には、抽出部13が、サイズMの衣服画像G12を抽出することなく、サイズLの衣服画像G13を抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G13を衣服画像G11に代えて表示装置に表示させる。これにより、サイズMの衣服画像G12のように、ユーザが表示を望まない衣服画像に係るデータの送受信及び表示の処理負荷が軽減されると共に、所望の衣服画像の表示処理の時間を短縮できる。
【0089】
また、例えば、衣服ID「C1」のサイズ「L」の衣服画像「G13」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、予め設定された所定速度未満の移動速度を有し、方向「D12」への閾値「T12」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得された場合には、抽出部13は、サイズ「L」より1段階小さいサイズであるサイズ「M」の衣服画像「G12」を第2の衣服画像として抽出する。
【0090】
一方、衣服ID「C1」のサイズ「L」の衣服画像「G13」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、予め設定された所定速度以上の移動速度を有し、方向「D12」への閾値「T12」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得された場合には、抽出部13は、サイズ「L」より2段階小さいサイズであるサイズ「S」の衣服画像「G11」を第2の衣服画像として抽出する。なお、衣服ID「C1」の衣服として、サイズ「S」よりさらに小さいサイズの衣服が関連付けられている場合には、入力位置の移動速度に応じてそれらの衣服の衣服画像が抽出されることとしてもよい。
【0091】
このように入力位置の移動速度に応じて衣服画像の抽出が行われるので、ユーザは、入力位置の速度を変更することにより、表示される衣服画像のサイズの変更の度合いを決定できる。従って、所望のサイズの表示が直感的な操作により実現される。
【0092】
また、本実施形態では、第2の衣服画像の抽出のための入力位置の移動量に関する閾値は、図5に示すように、衣服及び変更する属性ごとに設定されているが、この閾値は、予め設定された一定値であってもよい。
【0093】
また、この閾値は、ユーザに関する情報に基づき、衣服画像の属性値に応じて設定されることとしてもよい。即ち、抽出部13は、入力操作に係るユーザに関する情報に基づいて、衣服画像のサイズ及びサイズ以外の属性値のうちの少なくとも一つごとに所定の閾値を設定することとしてもよい。
【0094】
具体的には、例えば、抽出部13は、画像表示装置10が構成される電子商取引サイトにおける、入力操作に係るユーザの購入履歴情報(図示せず)を取得し、その購入履歴から購入されている衣服のサイズ等の属性を取得し、当該ユーザが購入する可能性が高い衣服のサイズの値を推定する。そして、抽出部13は、推定されたサイズを有する衣服画像の入力位置の移動量に関する閾値を、推定されたサイズ以外のサイズを有する衣服画像よりも大きく設定する。
【0095】
さらに具体的には、ユーザが購入する可能性が高い衣服のサイズが「M」であると推定された場合には、抽出部13は、サイズMの衣服画像G12に対する入力位置の移動量に関する閾値を「T11」より大きく設定する。この場合において、サイズSの衣服画像G11が表示されているときに、方向「D11」に沿う入力操作が行われた場合には、まず、入力位置の移動量が閾値「T11」を超えたときに、抽出部13が、サイズMの衣服画像G12を抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G12を衣服画像G11に代えて表示装置に表示させる。そして、引き続き入力操作が行われ、入力操作の移動量がさらに閾値「T11」を超えた場合であっても、通常より大きく設定された閾値を超えない限り、サイズMの衣服画像G12が表示され続けることとなる。
【0096】
また、ユーザが購入する可能性が高い衣服のサイズが「M」であると推定され、抽出部13により、サイズMの衣服画像G12に対する入力位置の移動量に関する閾値が「T11」より大きく設定された場合の他の具体例を説明する。即ち、サイズSの衣服画像G11が表示されているときに、移動速度が所定速度以上であって、方向「D11」に沿い閾値「T11」の2倍を超える移動量の入力操作が行われた場合であっても、入力位置の移動量が、サイズSの衣服画像に対する閾値「T11」とサイズMの衣服画像に対する閾値(T11より大きい)との和を超えない限りは、抽出部13が、サイズMの衣服画像G12を抽出し、表示制御部11が、抽出された衣服画像G12を衣服画像G11に代えて表示装置に表示させる。
【0097】
また、上述のとおり、ユーザを表す人体モデル画像Hは、ユーザの身体的サイズに関する情報に基づき調整されているので、抽出部13は、ユーザの身体的サイズに関する情報又は人体モデル画像Hのサイズに基づいて、ユーザが購入する可能性が高い衣服のサイズを推定することとしてもよい。
【0098】
このように、ユーザに関する情報に基づいて、衣服画像の属性値に応じた、入力位置の移動量に関する閾値が設定されることにより、当該ユーザの所望のサイズの衣服画像を表示させることが容易になるように制御することが可能となる。なお、ユーザが購入する可能性が高い衣服のサイズの推定は、種々の周知技術により実現される。
【0099】
また、抽出部13は、表示された衣服及び抽出された衣服の在庫情報に基づいて、衣服画像の抽出を行うこととしてもよい。
【0100】
即ち、抽出部13は、第1の衣服画像より大きいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された衣服画像に関連付けられた在庫情報においてその衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された衣服画像より大きいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として再抽出することとしてもよい。
【0101】
具体的には、例えば、衣服ID「C1」のサイズ「S」の衣服画像「G11」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、方向「D11」への閾値「T11」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得され、サイズ「S」より1段階大きいサイズであるサイズ「M」の衣服画像「G12」が抽出された場合において、抽出部13は、在庫情報記憶部23を参照して、衣服ID「C1」、サイズ「M」の衣服の在庫情報「M12」を取得し、在庫情報「M12」により当該衣服の在庫がないことが示されている場合に、サイズ「M」の衣服画像「G12」より大きいサイズ「L」の衣服画像「G13」を第2の衣服画像として再抽出する。そして、表示制御部11は、再抽出された衣服画像「G13」を、第1の衣服画像に代えて表示装置に表示させる。
【0102】
また、抽出部13は、第1の衣服画像より小さいサイズの衣服画像が抽出された場合において、抽出された衣服画像に関連付けられた在庫情報においてその衣服画像に表された衣服の在庫がないことが示されている場合に、抽出された衣服画像より小さいサイズの衣服画像を第2の衣服画像として再抽出することとしてもよい。
【0103】
具体的には、例えば、衣服ID「C1」のサイズ「L」の衣服画像「G13」が第1の衣服画像として表示装置に表示されているときに、方向「D12」への閾値「T12」を超える移動量の入力位置の移動が操作情報として取得部12により取得され、サイズ「L」より1段階小さいサイズであるサイズ「M」の衣服画像「G12」が抽出された場合において、抽出部13は、在庫情報記憶部23を参照して、衣服ID「C1」、サイズ「M」の衣服の在庫情報「M12」を取得し、在庫情報「M12」により当該衣服の在庫がないことが示されている場合に、サイズ「M」の衣服画像「G12」より小さいサイズ「S」の衣服画像「G11」を第2の衣服画像として再抽出する。そして、表示制御部11は、再抽出された衣服画像「G11」を、第1の衣服画像に代えて表示装置に表示させる。
【0104】
このような制御により、在庫がない衣服の衣服画像が抽出された場合に、当該衣服よりさらに大きい、または小さいサイズの衣服画像が再抽出されるので、在庫がない衣服の衣服画像が表示されない。従って、ユーザに対して、在庫がない衣服の衣服画像が提示されることを防止できる。
【0105】
次に、図8及び図10を参照して、スカートを表す衣服画像の表示の例を具体的に説明する。例えば、取得部12により、図8の矢印r2に示される入力操作に係る操作情報が取得された例を説明する。この例では、衣服画像G212(サイズ「M」、属性2「ミディアム丈」)が表示装置に表示されているときに行われた入力操作(矢印「r2」)における入力位置の移動が、方向「D221」に沿って、閾値「T221」を超える移動量の移動である場合に、表示制御情報記憶部22において、属性2がミディアム丈からロング丈に変更することが設定されているので、抽出部13は、衣服ID「C2」の衣服画像のうち、衣服画像G212に関連付けられた、サイズ「M」、属性2「ロング丈」の衣服画像G222を抽出する。
【0106】
そして、表示制御部11は、図10に示すように、衣服画像G222を、衣服画像G212に代えて、端末Tの表示装置に表示させる。この表示に際して、表示制御部11は、寸法データE222に基づいて、衣服画像G222の大きさを人体モデル画像Hと縮尺が合うように調整する。また、表示制御部11は、衣服画像G222における腰の位置を示す重畳基準位置を、人体モデル画像Hにおける腰の位置を示す基準位置に合わせて、衣服画像G222を表示する。
【0107】
また、衣服画像G222(サイズ「M」、属性2「ロング丈」)が表示装置に表示されているときに行われた入力操作における入力位置の移動が、方向「D221」の逆方向である方向「D222」に沿って、閾値「T222」を超える移動量の移動である場合に、抽出部13は、衣服ID「C2」の衣服画像のうち、衣服画像G222に関連付けられた、サイズ「M」、属性2「ミディアム丈」の衣服画像G212を抽出する。
【0108】
これまでに説明した実施形態では、第2の衣服画像は、第1の衣服画像に対して1種類の属性の値が異なっていたが、衣服画像が複数の属性を有し、それらの属性の属性値が異なる複数の衣服画像が関連付けられて衣服画像記憶部21に記憶されている場合には、第1の衣服画像に対して2種類以上の属性の値が異なる第2の衣服画像が抽出されて、第1の衣服画像に代えて表示されることとしてもよい。
【0109】
即ち、衣服画像がサイズ及びサイズ以外の他の属性を有する場合に、抽出部13は、第1の方向に沿う前記入力位置の移動量が所定の第1の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像と異なるサイズを有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出し、第2の方向に沿う前記入力位置の移動量が所定の第2の閾値を超えた場合に、前記第1の衣服画像と異なる他の属性の属性値を有する衣服画像を第2の衣服画像として抽出することとしてもよい。
【0110】
具体的には、例えば、図8に示されるような、表示装置に表示された衣服画像G212(サイズ「M」、属性2「ミディアム丈」)上において、斜め右下方向に入力位置を移動させる入力操作が行われ、その入力操作に関する操作情報が取得部12により取得されると、抽出部13は、取得された操作情報から、横(右)方向の移動量及び縦(下)方向の移動量を抽出する。抽出部13は、横(右)方向の移動量が閾値T211を超えるか否かを判定し、縦(下)方向の移動量が閾値T221を超えるか否かを判定する。そして、横(右)方向の移動量が閾値T211を超え、且つ、縦(下)方向の移動量が閾値T221を超えると判定された場合には、抽出部13は、衣服画像G212に関連付けられた衣服画像(図4参照)のうち、衣服画像G212のサイズ「M」より大きいサイズ「L」を有し、且つ、属性2が「ロング丈」である(図5参照)衣服画像G223を第2の衣服画像として抽出する。
【0111】
このように、第1の衣服画像とは異なる第1及び第2の属性を有する衣服画像が第1の衣服画像に代えて表示されるので、表示された第1の衣服画像とは異なる属性を有する衣服画像を、直感的且つ簡易な一つの操作により表示させることが可能となる。また、第1の衣服画像に代えて表示される第2の衣服画像は、当該衣服の属性のバリエーションとして予め記憶された衣服画像の中から抽出されるので、実際に存在する属性を有する衣服画像を表示させることが可能となる。
【0112】
なお、本実施形態では、衣服画像の属性として、サイズの他にスカートの丈が設定されているが、シャツの形状(「スリムタイプ」、「レギュラータイプ」)、袖の長さ(「長袖」、「半袖」)等の属性が設定されることとしてもよい。
【0113】
また、本実施形態では、人体モデル画像Hに重畳された衣服画像が変更される例を示したが、衣服画像が人体モデル画像Hに重畳されずに単独で表示されることとしてもよい。
【0114】
次に、図11を参照して、本実施形態の画像表示装置10の動作について説明する。図11は、画像表示装置10において実施される画像表示方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0115】
まず、表示制御部11は、例えばユーザにより選択された衣服画像である第1の衣服画像を端末Tの表示装置に表示させる(S1)。続いて、取得部12は、第1の衣服画像が表示されている端末において行われた入力操作を受け付けたか否かを判定する(S2)。入力操作を受け付けたと判定された場合には、処理手順はステップS3に進められる。一方、入力操作を受け付けたと判定されなかった場合には、ステップS2の判定処理が繰り返される。
【0116】
ステップS3において、取得部12は、入力操作に関する操作情報を取得する(S3)。続くステップS4において、抽出部13は、ステップS3において取得された操作情報に含まれる入力位置の所定方向における移動量が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S4)。入力位置の所定方向における移動量が所定の閾値を超えたと判定された場合には、処理手順はステップS5に進められる。一方、入力位置の所定方向における移動量が所定の閾値を超えたと判定されなかった場合には、処理手順はステップS2に戻る。
【0117】
ステップS5において、抽出部13は、サイズが異なる複数の衣服画像を関連付けて記憶している衣服画像記憶部21から、第1の衣服画像に関連付けられた衣服画像のうち、第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像を第2の衣服画像として抽出する(S5)。
【0118】
そして、表示制御部11は、抽出部13により抽出された第2の衣服画像を、第1の衣服画像に代えて端末Tの表示装置に表示させる(S6)。
【0119】
次に、図12を参照して、コンピュータを画像表示装置10として機能させるための画像表示プログラムを説明する。画像表示プログラムp1は、メインモジュールm10、表示制御モジュールm11、取得モジュールm12及び抽出モジュールm13を備える。
【0120】
メインモジュールm10は、画像表示処理を統括的に制御する部分である。表示制御モジュールm11、取得モジュールm12及び抽出モジュールm13を実行することにより実現される機能はそれぞれ、図1に示される画像表示装置10の表示制御部11、取得部12及び抽出部13の機能と同様である。
【0121】
画像表示プログラムp1は、例えば、CD−ROMやDVD−ROMまたは半導体メモリ等の記憶媒体d1によって提供される。また、画像表示プログラムp1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0122】
以上説明した本実施形態の画像表示システム1、画像表示方法及び画像表示プログラムp1によれば、第1の衣服画像が表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の衣服画像とは異なるサイズの衣服画像が第1の衣服画像に代えて表示されるので、サイズの変更という要求に対して直感的であり、且つ、入力位置を移動させるような簡易な一つの操作により、表示された衣服画像のサイズを変更することが可能となる。また、第1の衣服画像に代えて表示される第2の衣服画像は、当該衣服のサイズのバリエーションとして予め記憶された衣服画像の中から抽出されるので、表示された衣服画像の拡大処理または縮小処理とは異なり、実際に存在するサイズの衣服画像を表示させることが可能となる。
【0123】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。本実施形態の画像表示システム1では、表示制御部11、取得部12及び抽出部13が画像表示装置10に構成されることとしているが、これらの機能部11〜13のうちのいくつかまたは全部が端末Tに構成されてもよい。
【0124】
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態に係る画像表示装置10A(10)の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態の画像表示装置10Aは、棚、ソファ等の家具を販売する電子商取引サイトに構成される装置である。例えば、画像表示装置10Aは、ユーザの端末Tにおいて指定された検索条件に基づき、家具の一種である棚の検索を行い、検索の結果として得られた棚の画像(第1の表示オブジェクト)を端末Tの表示装置(ディスプレイ)に表示させる。また、画像表示装置10Aは、飲料水及び食品等を販売する電子商取引サイトに構成される装置であってもよい。
【0125】
図13に示すように、画像表示装置10Aは、機能的には、表示制御部11A(表示制御手段)、取得部12A(取得手段)、抽出部13A(抽出手段)及び画像取得部14A(画像取得手段)を備える。また、画像表示装置10Aは、画像記憶部21Aといった記憶手段にアクセス可能である。なお、この画像記憶部21Aは、画像表示装置10AとネットワークNを介してアクセス可能に構成されていてもよいし、画像表示装置10Aの内部に構成されることとしてもよい。
【0126】
また、画像表示装置10Aが有する各機能部11A〜14Aはのうちのいくつかまたは全部が端末Tに構成されてもよい。即ち、各機能部11A〜14Aの全てが端末Tに構成される場合には、表示制御部11A、取得部12A、抽出部13A及び画像取得部14Aを備える端末T、及びネットワークNを介して端末Tからアクセス可能である画像記憶部21Aにより、本実施形態の画像表示システムが構成される。図14以降を参照して説明される本実施形態の画像表示システムでは、表示制御部11A、取得部12A、抽出部13A及び画像取得部14Aが端末Tに構成される例として説明される。なお、第2実施形態における画像表示装置10A及び端末Tは、物理的には、図3に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータシステムとして構成される。
【0127】
再び図13を参照して、まず、画像記憶部21Aを説明する。図14は、画像記憶部21Aに記憶されている表示オブジェクトの例を示す図である。図14に示すように、画像記憶部21Aは、例えば、商品である棚を表す画像である表示オブジェクトR11〜R34を記憶している。各表示オブジェクトは、第1〜第3の属性パラメータを有する。第1〜第3の属性パラメータは、表示オブジェクトにより表される物体の3軸の座標系における各座標軸に沿う長さを表す。本実施形態では、第1〜第3の属性パラメータはそれぞれ、表示オブジェクトにより表される棚の高さ(H)、幅(W)、奥行き(D)である。例えば、表示オブジェクトR11により表される棚は、高さ:160、幅:60、奥行き:30を第1〜第3の属性パラメータとして有する。
【0128】
図15を参照しながら、図13の各機能部11A〜14Aを説明する。図15は、端末Tの表示装置に表示された表示画面の例を示す図である。画像取得部14Aは、現実空間の画像を取得する。具体的には、画像取得部14Aは、例えば、端末Tが備えるカメラにより撮像された現実空間の画像を取得する。図15に示す例では、画像取得部14Aは、端末Tが存在する部屋の様子を表す画像を取得する。
【0129】
図15に示すように、表示制御部11Aは、画像取得部14Aにより取得された現実空間の画像を端末Tの表示装置に表示させる。また、表示制御部11Aは、表示オブジェクトR21を、現実空間の画像に重畳して表示させる。表示オブジェクトR21は、例えば、画像記憶部21Aに記憶された複数の表示オブジェクトの中から端末Tのユーザにより選択されたものである。ここでは、表示制御部11Aは、ユーザにより指定された任意の位置に表示オブジェクトR21を表示させてもよい。また、表示制御部11Aは、現実空間の画像から検出した壁面に、表示オブジェクトR21により表される棚の背面を位置合わせして、表示オブジェクトR21を表示させてもよい。
【0130】
取得部12Aは、表示オブジェクトR21(第1の表示オブジェクト)が端末Tの表示装置に表示されているときに、矢印r3に示される入力操作が行われると、その入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する。具体的には、取得部12Aは、矢印r3が図示横方向(表示オブジェクトR21の奥行き方向に沿う方向)を示すこと、及び矢印r3の長さに相当する量を移動方向及び移動量として取得する。
【0131】
なお、取得部12Aは、表示された第1の表示オブジェクトR21上を始点として行われた入力操作を取得することとしてもよいし、表示装置の画面上のいずれの箇所を始点とするかによらず入力操作を取得することとしてもよい。また、端末Tの表示装置がタッチパネルにより構成されている場合には、この入力操作は、タッチパネルにおけるピンチ操作またはスワイプ操作であってもよい。また、入力操作は、マウス等の入力装置によるドラッグ操作であってもよい。例えば、図15の矢印r3は、図示横方向の拡大操作に対応するピンチ操作を表す。
【0132】
抽出部13Aは、互いに異なる所定の第1〜第3の方向のうちのいずれかの方向における入力位置の移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトにより表される物体における第1〜第3の軸と第1〜第3の方向との対応関係に基づき、入力位置の移動方向に対応する座標軸に応じて第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの属性パラメータを変更させるべき属性パラメータとして取得する。物体における第1〜第3の軸と前記第1〜第3の方向との対応関係は、表示装置に表示された第1の表示オブジェクトの向きに基づいて決定される。
【0133】
図16及び図17を参照して、抽出部13Aによる属性パラメータの取得について具体的に説明する。図16は、表示装置に表示された表示オブジェクトO1を示す図である。図16に示すように、表示オブジェクトO1は、奥行き(D)、幅(W)及び高さ(H)が、表示画面上におけるX軸、Y軸及びZ軸に対応するように表示されている。このように表示オブジェクトO1が表示されている場合において、X軸方向に沿って移動する入力操作(例えば、拡大操作または縮小操作を示すピンチ操作)が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、奥行き(D)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0134】
同様に、Y軸方向に沿って移動する入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、幅(W)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。Z軸方向に沿って移動する入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、高さ(H)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。各軸方向に沿って移動する入力操作は、拡大操作または縮小操作を示すピンチ操作であってもよいし、当該軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作(例えばスワイプ操作またはドラッグ操作)であってもよい。なお、抽出部13Aにおける入力操作の移動方向の認識においては、各軸の方向に対して所定範囲の誤差が許容されることとしてもよい。
【0135】
図17は、各軸の方向と属性パラメータとの対応関係が図16とは異なる場合の例を示す図である。図17に示すように、表示オブジェクトO2は、幅(W)、奥行き(D)及び高さ(H)が、表示画面上におけるX軸、Y軸及びZ軸に対応するように表示されている。このように表示オブジェクトO2が表示されている場合において、X軸方向に沿って移動する入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、幅(W)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0136】
同様に、Y軸方向に沿って移動する入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、奥行き(D)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。Z軸方向に沿って移動する入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、高さ(H)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。図16と同様に、各軸方向に沿って移動する入力操作は、拡大操作または縮小操作を示すピンチ操作であってもよいし、当該軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作(例えばスワイプ操作またはドラッグ操作)であってもよい。
【0137】
図18と共に、再び図15を参照して、第1のオブジェクトに代えて第2のオブジェクトを表示させる処理について説明する。抽出部13Aは、取得した第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つが第1の表示オブジェクトと異なる第2の表示オブジェクトを抽出する。
【0138】
具体的には、図15の矢印r3に示されるように、移動量が所定の閾値を超える入力操作(拡大操作を示すピンチ操作)が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、入力操作の移動方向がX軸方向に沿い、表示オブジェクトR21の奥行き(D)がX軸の方向に対応するので、奥行き(D)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0139】
そして、抽出部13Aは、第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値が第1の表示オブジェクトの次に大きい又は小さい値を有する表示オブジェクトを前記第2の表示オブジェクトとして抽出する。具体的には、抽出部13Aは、奥行き(D)の値が表示オブジェクトR21の次に大きいまたは小さい値を有する表示オブジェクトを第2の表示オブジェクトとして抽出する。
【0140】
なお、縮小操作を示すピンチ操作が取得された場合には、抽出部13Aは、対応する属性パラメータが第1の表示オブジェクトR21より小さい値を有する表示オブジェクトを抽出する。また、抽出部13Aは、入力位置を第1の表示オブジェクトR21の略中心位置から遠ざかる方向に移動させる入力操作が取得された場合には、対応する属性パラメータが第1の表示オブジェクトR21より大きい値を有する表示オブジェクトを抽出し、入力位置を第1の表示オブジェクトR21の略中心位置に近付く方向に移動させる入力操作が取得された場合には、対応する属性パラメータが第1の表示オブジェクトR21より小さい値を有する表示オブジェクトを抽出することとしてもよい。
【0141】
抽出部13Aは、画像記憶部21A(記憶手段)において、第1の表示オブジェクトR21に関連付けられている表示オブジェクトを抽出する。具体的には、抽出部13Aは、第1の表示オブジェクトR21に関連付けられている表示オブジェクトR11〜R34(図14に示す画像記憶部21A)の中から、奥行き(D)の長さが表示オブジェクトR21より大きい値を有し、幅(W)及び高さ(H)の長さが表示オブジェクトR21と同じ値である表示オブジェクトR23を第2の表示オブジェクトとして抽出する。そして、図18に示すように、表示制御部11Aは、表示オブジェクトR21に代えて、表示オブジェクトR23を表示措置に表示させる。
【0142】
また、抽出部13Aは、第1の表示オブジェクトの第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つの値に所定値を加えた値又は所定値を乗じた値を第1〜第3の属性パラメータのうちの少なくとも1つに関する検索条件として少なくとも含む検索を記憶手段に対して行うことにより第2の表示オブジェクトを抽出してもよい。なお、検索条件の生成のための所定値は、正の値であっても負の値であってもよい。また、所定値は、1を超える値であっても1未満の値であってもよい。
【0143】
具体的には、抽出部13Aは、属性パラメータが関連付けられた複数の表示オブジェクトの一部又は全部が互いに関連づけられていない場合に、属性パラメータの値を検索条件に含む検索を実施することにより、第2のオブジェクトを抽出してもよい。
【0144】
例えば、図15の矢印r3に示される入力操作が取得部12Aにより取得された場合には、抽出部13Aは、入力操作の移動方向がX軸方向に沿い、表示オブジェクトR21の奥行き(D)がX軸の方向に対応するので、奥行き(D)を変更させるべき属性パラメータとして取得する。また、矢印r3に示される入力操作は、拡大操作を示すピンチ操作であるので、表示オブジェクトR21の奥行き(D)の値よりも大きい値が奥行き(D)に関する検索条件とされる。
【0145】
抽出部13Aは、表示オブジェクトR21の奥行きの値30cmに所定の値を加えた値又は所定値を乗じた値を奥行き(D)に関する検索条件として生成する。例えば、画像記憶部21Aにおいて一部の関連付けられた複数の表示オブジェクトの奥行きが、15cm間隔で分布していることが記憶手段の参照により認識される場合には、抽出部13Aは、第1の表示オブジェクトR21の奥行き(D)の値30cmに15cmを加えた値である45cmを奥行き(D)に関する検索条件として生成する。なお、検索条件の生成のために第1の表示オブジェクトの属性パラメータの値に加えたり乗じたりする所定値は、ユーザにより指定された値であってもよいし、システムにおいて予め設定された任意の値であってもよい。
【0146】
そして、抽出部13Aは、奥行き(D):45cm並びに表示オブジェクトR21の幅:60cm及び高さ:120cmを検索条件として画像記憶部21A中を検索し、表示オブジェクトR23を第2の表示オブジェクトとして抽出する。なお、検索条件に合致する表示オブジェクトが画像記憶部21Aに存在しない場合には、抽出部13Aは、複数の各属性パラメータに関する検索条件のそれぞれの値を、設定された値の近傍の範囲に広げて検索を行うこととしてもよい。また、このような検索に際して、各パラメータの検索範囲の広げ方に対して、重み付けに差をつけてもよい。
【0147】
また、抽出部13Aは、表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体の大きさに関する制約条件を取得し、制約条件に基づいて検索条件を生成してもよい。表示オブジェクトが重畳される画像は、例えば、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間を表す画像である。具体的には、図15及び図18を参照して説明したように、画像取得部14Aは、表示オブジェクトが重畳される現実空間の画像を取得する。抽出部13Aは、現実空間の画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置周辺の種々の構造を認識できる。
【0148】
抽出部13Aは、例えば、現実空間の画像が有する色情報に基づいて、周知の画像処理技術を用いることにより、取得した現実空間の画像における壁面、床面並びにテーブルの位置及び表面等を認識できる。また、RGB−Dカメラといった深度情報を取得できるカメラを端末Tが有する場合には、取得した画像に表された物体までの距離をより高精度に取得できる。また、端末Tが加速度センサを備えている場合には、端末Tの位置を変えながら複数の画像を取得し、画像中の特徴点をトラッキングすることにより、ジャイロセンサによる検出値に基づいて、その特徴点が属する物体までの距離を取得できる。
【0149】
抽出部13Aは、現実空間の画像から認識した種々の構造に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置周辺の空間の大きさを認識し、その大きさの空間に配置可能な物体の大きさを制約条件として取得する。そして、抽出部13Aは、取得した制約条件に基づいて、画像記憶部21Aから第2の表示オブジェクトを検索するための検索条件を生成する。
【0150】
例えば、現実空間の画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置の空間の幅が70cmであることが認識された場合に、抽出部13Aは、(幅(W)<70cm)を制約条件として設定し、この制約条件に基づいて画像記憶部21Aを検索する際の検索条件を生成する。従って、このような検索条件により、幅(W)が75cmの棚は検索されないこととなる。このように制約条件の取得及び検索条件の生成が行われることにより、その空間に配置可能な物体を適切に抽出できる。
【0151】
また、表示制御部11Aは、表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体の大きさに関する制約条件を取得し、第2の表示オブジェクトにより表される物体が制約条件を満たさない場合に、当該第2の表示オブジェクトを表示装置に表示させず、第1の表示オブジェクトの表示を維持することとしてもよい。
【0152】
具体的には、前述したように、画像取得部14Aにより取得された現実空間の画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置周辺の種々の構造が認識できるので、表示制御部11Aは、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置周辺の空間の大きさを認識し、その大きさの空間に配置可能な物体の大きさを制約条件として取得する。そして、抽出部13Aにより抽出された第2の表示オブジェクトが制約条件を満たさない場合には、表示制御部11Aは、第1の表示オブジェクトに代えて第2の表示オブジェクトを表示させることを実行せずに、第1の表示オブジェクトの表示を維持する。
【0153】
例えば、現実空間の画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置の空間の奥行きに相当する長さが40cmであることが認識された場合に、抽出部13Aにより表示オブジェクトR23(奥行き:45cm)が第2の表示オブジェクトとして抽出された場合であっても、表示制御部11Aは、表示オブジェクトR21に代えて表示オブジェクトR23を表示させずに、表示オブジェクトR21の表示を維持する。これにより、表示オブジェクトにより表される物体が配置される空間に対して不適切な大きさを有する第2の表示オブジェクトが表示されることが防止される。
【0154】
表示制御部11Aは、表示オブジェクトが重畳される画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体の配置に関する基準位置を取得し、第2の表示オブジェクトにおける基準位置に重畳すべき位置を示す重畳基準位置を基準位置に合わせて、第2の表示オブジェクトを空間の画像に重畳して表示させることとしてもよい。
【0155】
具体的には、前述したように、画像取得部14Aにより取得された現実空間の画像に基づいて、表示オブジェクトにより表される物体が配置される位置周辺の種々の構造が認識できる。そして、表示制御部11Aは、現実空間の画像から、壁面の位置及び床面の位置等を物体の配置に関する基準位置として取得する。一方、画像記憶部21Aに記憶されている表示オブジェクトは、属性パラメータに加えて、壁面に沿わせるべき背面及び床面に沿わせるべき底面を重畳基準位置として有することができる。表示制御部11Aは、図18に示すように、表示オブジェクトR23の重畳基準位置である背面及び底面を、現実空間の画像における基準位置である壁面及び床面に位置合わせをして、表示オブジェクトR23を現実空間の画像に重畳して表示させる。このように表示させることにより、第2の表示オブジェクトが、現実空間の画像に対して適切に重畳されるので、当該第2の表示オブジェクトにより表される物体が空間に配置された様子を適切に表すことが可能となる。
【0156】
図19を参照して、画像記憶部21Aに記憶されている表示オブジェクトの他の例を示す。図19に示すように、画像記憶部21Aは、家具の一種であるソファを表す表示オブジェクトF11〜F33を互いに関連付けて記憶している。これらの表示オブジェクトには、構成する物体の個数が属性パラメータとして関連付けられている。具体的には、これらの表示オブジェクトには、図示左右方向のユニット数(第1の属性パラメータ)及び図示奥行き方向のユニット数(第2の属性パラメータ)が属性パラメータとして関連付けられている。
【0157】
例えば、表示制御部11Aにより、表示オブジェクトF22が、図示左右方向及び奥行き方向がそれぞれ表示画面上のX軸方向(第1の方向)及びY軸方向(第2の方向)に対応するように、第1の表示オブジェクトとして表示装置に表示されている場合において、X軸方向に沿った入力操作の移動量が所定の閾値を超えた場合には、抽出部13Aは、図示左右方向のユニット数を、変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0158】
そして、抽出部13Aは、入力操作のX軸方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、記憶手段から、第1の表示オブジェクトとは構成する物体の個数が異なる表示オブジェクトを、第2の表示オブジェクトとして抽出する。具体的には、抽出部13Aは、X軸方向に沿う拡大操作を示すピンチ操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より左右方向のユニット数が多い表示オブジェクトF21を抽出する。一方、X軸方向に沿う縮小操作を示すピンチ操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より左右方向のユニット数が少ない表示オブジェクトF23を抽出する。表示制御部11Aは、抽出された表示オブジェクトF21またはF23を、表示オブジェクトF22に代えて表示装置に表示させる。
【0159】
なお、抽出部13Aは、X軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作であって、その移動方向が表示オブジェクトF22の略中心位置から遠ざかる方向である入力操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より左右方向のユニット数が多い表示オブジェクトF21を抽出してもよい。また、抽出部13Aは、X軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作であって、その移動方向が表示オブジェクトF22の略中心位置に近付く方向である入力操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より左右方向のユニット数が少ない表示オブジェクトF23を抽出してもよい。
【0160】
また、Y軸方向に沿った入力操作の移動量が所定の閾値を超えた場合には、抽出部13Aは、図示奥行き方向のユニット数を、変更させるべき属性パラメータとして取得する。抽出部13Aは、Y軸方向に沿う拡大操作を示すピンチ操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より奥行き方向のユニット数が多い表示オブジェクトF12を抽出する。一方、Y軸方向に沿う縮小操作を示すピンチ操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より奥行き方向のユニット数が少ない表示オブジェクトF32を抽出する。表示制御部11Aは、抽出された表示オブジェクトF12またはF32を、表示オブジェクトF22に代えて表示装置に表示させる。
【0161】
なお、抽出部13Aは、Y軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作であって、その移動方向が表示オブジェクトF22の略中心位置から遠ざかる方向である入力操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より奥行き方向のユニット数が多い表示オブジェクトF12を抽出する。一方、Y軸方向に沿って入力位置を一方向に移動させる操作であって、その移動方向が表示オブジェクトF22の略中心位置に近付く方向である入力操作が取得された場合には、表示オブジェクトF22より奥行き方向のユニット数が少ない表示オブジェクトF32を抽出する。
【0162】
図20図22を参照して、画像記憶部21Aに記憶されている表示オブジェクトの他の例を示す。図20に示すように、画像記憶部21Aは、ミネラルウォーターを表す表示オブジェクトW11〜W33を互いに関連付けて記憶している。これらの表示オブジェクトには、ボトル1本の容量(第1の属性パラメータ)及びボトルの数(第2の属性パラメータ)が属性パラメータとして関連付けられている。
【0163】
例えば、図21に示すように、表示制御部11Aにより、表示オブジェクトW22が、第1の表示オブジェクトとして表示装置に表示されており、ボトル1本の容量及びボトルの数のそれぞれが表示画面上のX軸方向及びY軸方向に対応付けられている場合において、矢印r4に示されるようにX軸方向に沿った入力操作の移動量が所定の閾値を超えた場合には、抽出部13Aは、ボトル1本の容量を変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0164】
そして、抽出部13Aは、矢印r4に示される入力操作が、X軸方向に沿った拡大操作を示すピンチ操作であるので、表示オブジェクトW22よりボトル1本の容量が多い表示オブジェクトW23を抽出する。表示制御部11Aは、抽出された表示オブジェクトW23を、表示オブジェクトW22に代えて表示装置に表示させる。表示オブジェクトにより表される商品の価格の表示が、表示オブジェクトの変更に連動して変更されることとしてもよい。
【0165】
また、図22に示すように、表示制御部11Aにより、表示オブジェクトW22が、第1の表示オブジェクトとして表示装置に表示されており、ボトル1本の容量及びボトルの数のそれぞれが表示画面上のX軸方向及びY軸方向に対応付けられている場合において、矢印r5に示されるようにY軸方向に沿った入力操作の移動量が所定の閾値を超えた場合には、抽出部13Aは、ボトルの数を変更させるべき属性パラメータとして取得する。
【0166】
そして、抽出部13Aは、矢印r5に示される入力操作が、Y軸方向に沿った縮小操作を示すピンチ操作であるので、表示オブジェクトW22よりボトルの数が少ない表示オブジェクトW32を抽出する。表示制御部11Aは、抽出された表示オブジェクトW32を、表示オブジェクトW22に代えて表示装置に表示させる。表示オブジェクトにより表される商品の価格の表示が、表示オブジェクトの変更に連動して変更されることとしてもよい。
【0167】
以上説明した第2実施形態の画像表示システム、画像表示方法及び画像表示プログラムによれば、第1の表示オブジェクトが表示されているときに行われた入力操作が取得され、入力位置の所定の第1〜第3の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、物体における第1〜第3の軸と第1〜第3の方向との対応関係に基づいて取得された変更属性パラメータが第1の表示オブジェクトとは異なる第2の表示オブジェクトが抽出され、抽出された第2の表示オブジェクトが表示装置に表示される。これにより、第1〜第3の軸に沿う長さのいずれかが第1の表示オブジェクトとは異なる第2の表示オブジェクトを、直感的且つ簡易な一つの操作により表示させることが可能となる。
【0168】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0169】
1…画像表示システム、10,10A…画像表示装置、11,11A…表示制御部、12,12A…取得部、13,13A…抽出部、14A…画像取得部、21…衣服画像記憶部、21A…画像記憶部、22…表示制御情報記憶部、23…在庫情報記憶部、m10…メインモジュール、m11…表示制御モジュール、m12…取得モジュール、m13…抽出モジュール、p1…画像表示プログラム。
【要約】
画像表示システムは、第1の表示オブジェクトが表示装置に表示されているときに行われた、当該第1の表示オブジェクトに対する入力操作における入力位置の移動方向及び移動量を含む操作情報を取得する取得手段と、入力位置の所定の第1の方向における移動量が所定の閾値を超えた場合に、第1の表示オブジェクトの第1の方向に対応する第1の属性パラメータを取得し、複数の表示オブジェクトが属性パラメータと関連付けて記憶されている記憶手段から、第1の表示オブジェクトに関連すると共に第1の表示オブジェクトとは異なる第1の属性パラメータを有する第2の表示オブジェクトを抽出する、抽出手段と、抽出手段により抽出された第2の表示オブジェクトを、第1の表示オブジェクトに代えて表示装置に表示させる表示制御手段と、を備える。
図1
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