(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0023】
[半導体処理設備]
図1は、本発明の実施の形態に係る基板搬送装置1を備える半導体処理設備100の構成例を示す平面図である。半導体処理設備100は、基板処理システムの一例である。基板処理システムは、基板を処理する複数の処理室が搬送空間の周囲に配置され、当該搬送空間内に各処理室に対して基板を出し入れする搬送装置が配置されているようなシステムであればよい。 半導体処理設備100は、
図1に示すように、基板Pに熱処理、不純物導入処理、薄膜形成処理、リソグラフィー処理、洗浄処理及び平坦化処理等の各種プロセス処理を施すための設備である。なお、本発明において、基板Pは、例えば半導体ウェハ、ガラスウェハ等であり、半導体ウェハとして、シリコンウェハ、サファイヤ(単結晶アルミナ)ウェハ、その他の各種のウェハが例示される。また、ガラスウェハとしては、例えば、FPD(Flat Panel Display)用ガラス基板、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)用ガラス基板が例示される。
【0024】
半導体処理設備100は、基板搬送装置1の他、複数のチャンバ2、搬送チャンバ3及びゲート4を備えている。
【0025】
複数のチャンバ2のそれぞれは、部屋5を有する。部屋5は、処理前の基板P及び処理後の基板Pの半導体処理設備100への出し入れをおこなうための処理室(ロードロック室)、基板Pに各種プロセス処理を施すための処理室等である。部屋5には各種プロセス処理を施す際や待機させる際に基板Pを載置する基板載置位置6が予め定められている。なお、ロードロック室は半導体処理設備100の外部から基板Pを出し入れするための開口及びゲート(図示せず)を備えている。そして、複数のチャンバ2の基板載置位置6は、それぞれ後述する基板搬送装置1の旋回軸線L1に対して放射状に配置されている。また、基板載置位置6には、図示しない基板支持部が設けられている。
【0026】
搬送チャンバ3は、外形が平面視において多角形に形成され、その辺の数は、半導体処理設備100が有するチャンバ2の数と同数又はそれ以上の数になっている。この各辺の部分に隣接するようにチャンバ2が配置されている。そして、搬送チャンバ3は、基板搬送装置1が配置されている搬送室7を有し、この搬送室7は平面視で大略円形状(又は正多角形状)に形成されている。搬送室7の内径は、初期姿勢をとる基板搬送装置1の旋回半径(詳細は後述)より若干大きく形成されており、旋回する初期姿勢の基板搬送装置1が搬送室7の内壁と干渉しないように構成されている。
【0027】
ゲート4は、各部屋5と搬送室7との境界に設けられ、後述する基板搬送装置1の旋回軸線L1から放射状に延びる直線又はこの直線と平行な直線が延びる方向に開口している。そして、搬送室7から部屋5へはゲート4を介してアクセスするように構成されている。なお、チャンバ2の基板載置位置6は、平面視において、ゲート4から部屋5の奥行き方向に延びる直線上に位置決めされている。これによって、基板Pをゲート4から真っ直ぐ挿入することによって基板載置位置6に基板を位置させることができるようになっている。
【0028】
基板搬送装置1は、基板載置位置6に基板Pを搬送し、また基板載置位置6から基板Pを搬出することができるように構成されている。
【0029】
本実施の形態において、半導体処理設備100は、例えば、6つの部屋5A〜5Fを有する6つのチャンバ2A〜2Fを備えている。そして、隣り合うチャンバ2A,2Bの部屋5A,5Bは、第1の処理を行う処理室であり、隣り合うチャンバ2C,2Dの部屋5C,5Dは、第2の処理を行う処理室であり、隣り合うチャンバ2E,2Fの部屋5E,5Fは、第3の処理を行う処理室である。このように、半導体処理設備100の同一の処理を行う処理室は、後述する旋回軸線L1が延びる方向から見て等しい中心角を有するように2つの仮想の領域に分割した場合に、一方の領域に共に位置するように配置されている。また、この一方の領域に共に位置するチャンバ2A,2Bの部屋5A,5Bを半導体処理設備100への処理前、処理後の基板Pの出し入れをおこなうためのロードロック室とすると、例えば対角線上にロードロック室が配置される場合と比べ、外部からこのロードロック室に基板Pの出し入れを行うための基板搬送装置を簡素に構成することができる。
【0030】
そして、6つの部屋5A〜5Fは、それぞれ基板載置位置6A〜6Fを有する。搬送室7は、平面視において略6角形に形成され、ゲート4A〜4Fを介して6つの部屋5A〜5Fに接続している。
【0031】
[基板搬送装置の全体構成]
図2は、基板搬送装置1を斜め上方から見た斜視図である。
図3は、基板搬送装置1の第1ハンド機構40及びその周辺部分を鉛直な方向に切断したときの断面を拡大して示す拡大断面図である。
図4は、基板搬送装置1の第2ハンド機構140及びその周辺部分を鉛直な方向に切断したときの断面を拡大して示す拡大断面図である。
【0032】
基板搬送装置1は、
図2〜4に示すように、旋回部20と、第1ハンド機構40と、第2ハンド機構140と、搬送装置駆動機構60と、基板搬送装置1の動作を制御する制御器を備えている。更に、基板搬送装置1は、基板搬送装置1の各構成要素を所定の位置関係に配置する支持体を有している。ここで、所定の位置とは、本発明の基板搬送装置1の基板の搬送動作の実施に適した位置をいう。
【0033】
[旋回部]
旋回部20は、例えば、中空の円筒状部材で構成される。旋回部20は、その中心軸が上下方向に延びる旋回軸線L1と一致するように後述する旋回軸64の上端に固定され、旋回軸64の回動によって、旋回軸線L1を中心に旋回するようになっている。
【0034】
第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140は、
図1に示すように、旋回軸線L1を含む対称面Sに対し対称に旋回部20に設けられている。
【0035】
[第1ハンド機構]
第1ハンド機構40は、
図2及び
図3に示すように、第1下アーム41と、第1上アーム42と、第1ハンド43と、第1従動機構44とを有している。
【0036】
第1下アーム41は、例えば、中空の板状部材であり、平面視において大略短冊状に形成されている。
図3に示すように、第1下アーム41の旋回部側端部41a(第1下アーム41の一端部)の底面から下方に突出するように第1下アーム回動軸45が形成されている。そして、第1下アーム回動軸45は、旋回軸線L1と平行に延びる第1軸線L2を中心に回動可能に旋回部20に取り付けられている。また、第1下アーム回動軸45は、中空円筒状に形成され、その内部空間は、旋回部20の本体部の内部空間及び第1下アーム41の内部空間と連通している。第1下アーム回動軸45の下端部には、第1下アーム回動用従動ギヤ46が固定されている。この第1下アーム回動用従動ギヤ46は、後述する下アーム駆動軸65の下アーム回動用主動ギヤ67と同じ高さ位置に位置するよう設けられ、下アーム回動用主動ギヤ67と歯合している。第1下アーム41内の上アーム側端部41b(第1下アーム41の他端部)側には、上方に延びる第1上アーム支持軸47が形成されている。第1上アーム支持軸47は、軸線が旋回軸線L1と平行に延びる第2軸線L3に一致するように設けられている。第1上アーム支持軸47の上端部には第1固定プーリー55が固定されている。
【0037】
そして、第1下アーム回動軸45の内部に第1上アーム回動用軸48が設けられている。第1上アーム回動用軸48は、第1軸線L2を中心に回動可能に第1下アーム回動軸45に取り付けられている。そして、第1上アーム回動用軸48は、下端部が第1下アーム回動軸45の下端よりも下方に突出し、この突出した部分に第1上アーム回動用従動ギヤ49が固定されている。この第1上アーム回動用従動ギヤ49は、後述する上アーム/ハンド駆動軸66の上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69と同じ高さ位置に位置するよう設けられ、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69と歯合している。また、第1上アーム回動用軸48は、上端部が第1下アーム41の内部空間に位置しており、この部分に第1上アーム回動用中間プーリー50が固定されている。第1上アーム回動用従動ギヤ49及び第1上アーム回動用中間プーリー50は、それぞれその軸線が第1軸線L2と一致するように設けられている。
【0038】
第1下アーム41は、初期姿勢において、例えば、
図1に示す姿勢(
図6の実線も参照)を取るように構成されている。即ち、第1下アーム41は、旋回部20から放射状に延在している。
【0039】
第1上アーム42は、例えば、中空の板状部材であり、平面視において大略短冊状に形成されている。第1上アーム42は、下アーム側端部42a(第1上アーム42の一端部)の底面に円筒状の第1上アーム回動用従動プーリー51が固定されている。第1上アーム回動用中間プーリー50及び第1上アーム回動用従動プーリー51に第1伝動ベルト52が巻回されている。第1上アーム回動用従動プーリー51は、第1下アーム41の第1上アーム支持軸47に回動可能に取り付けられている。このように第1下アーム41に取付けられた第1上アーム42は、第2軸線L3を中心に回動可能に構成されている。第1上アーム42内のハンド側端部42b(第1上アーム42の他端部)には、上方に延びる第1ハンド支持軸53が形成されている。第1ハンド支持軸53は、軸線が旋回軸線L1と平行に延びる第3軸線L4に一致するように設けられている。
【0040】
第1上アーム42は、初期姿勢において、例えば、
図1に示す姿勢(
図6の実線も参照)を取るように構成されている。即ち、第1上アーム42は、第1下アーム41の上アーム側端部41bから対称面Sに向かうように延在している。
【0041】
第1ハンド43は、例えば、板状の部材であり、基端部には、第1ハンド回動用軸57が設けられている。第1ハンド回動用軸57は、円筒状に形成され、第3軸線L4の周りに回動可能に且つ第1ハンド支持軸53の外側に位置するように第1ハンド支持軸53に嵌められて取り付けられている。第1ハンド回動用軸57の外周には、第1ハンド用プーリー54が嵌められて固定されている。第1ハンド用プーリー54及び第1固定プーリー55には、第2伝動ベルト56が巻回されている。第1ハンド43は、
図2に示すように、二股状に形成され、基板Pを載置して保持できるように構成された第1基板保持部43aを先端部に備えている。第1基板保持部43aは、後述する第2基板保持部143aと同一水平面上に位置している。なお、以下では第1基板保持部43a及び後述する第2基板保持部143aが向いている方向を前といい、この反対方向を後という。このようにして、第1上アーム42に取付けられた第1ハンド43は、第3軸線L4を中心に回動可能に構成されている。
【0042】
第1ハンド43は、初期姿勢において、第3軸線L4から第1基板保持部43aの中心に向かうに従い対称面Sから離れるように延在している。これによって、第1基板保持部43aに保持された基板Pが後述する第2基板保持部143aに保持された同一水平面上に位置する基板Pに干渉することを防止することができる。この初期姿勢における第1ハンド43の第1基板保持部43aの位置が収縮位置を構成する。そして、後で詳述する第1ハンド機構40の動作によって、第1基板保持部43aは、収縮位置と、収縮位置より旋回軸線L1から遠い伸長位置との間で移動可能に構成されている。この伸長位置は、半導体処理設備100の各基板載置位置6に対応してそれぞれ設定される。
【0043】
第1従動機構44は、第1上アーム42の回動に従動して第1ハンド43を回動させる機構である。本実施の形態において、第1従動機構44は、例えば、第1ハンド用プーリー54と、第1固定プーリー55と、第1ハンド用プーリー54及び第1固定プーリー55に巻回されている第2伝動ベルト56とによって構成される。第1固定プーリー55は、その軸線が第2軸線L3に一致するように第1上アーム支持軸47に固定されている。したがって、第1上アーム42の回動によって第2軸線L3を中心に第1ハンド支持軸53が公転すると、第1ハンド支持軸53に回動可能に取り付けられている第1ハンド回動用軸57が第3軸線L4を中心に第1上アーム42の回転方向とは反対方向に自転し、第1ハンド43が第3軸線L4を中心に第1上アーム42の回転方向とは反対方向に回転するようになっている。したがって、初期姿勢にある第1上アーム42のハンド側端部42bが前方に向かって移動するように第1上アーム42が回動すると、これに従動して第1上アーム42と第1ハンド43とが第3軸線L4においてなす角度が大きくなるように(即ち伸長するように)第1ハンド43が回動する。一方、第1上アーム42のハンド側端部42bが後方に移動するように第1上アーム42を回動すると、これに従動して第1上アーム42と第1ハンド43とが第3軸線L4においてなす角度が小さくなるように(即ち収縮するように)第1ハンド43が回動する。
【0044】
そして、第1ハンド43は、第2ハンド機構140を避けるように第1上アーム42の回動に従動して回動するように構成されている。本実施の形態において、この動作は、第1ハンド用プーリー54と第1固定プーリー55との変速比、即ち、第1上アーム42に対する第1ハンド43の減速比を調整することで実現されている。この減速比は、1.35以上1.65以下の範囲で設定されており、このような範囲内で減速比を設定すると、第1ハンド43は、第2ハンド機構140を避けるように第1上アーム42の回動に従動して回動する。また、第1下アーム41の回動動作と協働させることによって、第1基板保持部43aの移動軌跡が旋回軸線L1から放射状に延びる直線又はこの直線と平行な直線に実質的に漸近する予め規定された曲線を描くように第1基板保持部43aを移動させることができる(詳細は後述する)。本実施の形態において、この減速比は、1.57に設定されている。
【0045】
[第2ハンド機構]
第2ハンド機構140は、
図2及び
図4に示すように、第2下アーム141と、第2上アーム142と、第2ハンド143と、第2従動機構144とを有している。
【0046】
第2下アーム141は、例えば、中空の板状部材であり、平面視において大略短冊状に形成されている。
図4に示すように、第2下アーム141の旋回部側端部141a(第2下アーム141の一端部)の底面から下方に突出するように第2下アーム回動軸145が形成されている。そして、第2下アーム回動軸145は、旋回軸線L1と平行に延びる第4軸線L5を中心に回動可能に旋回部20に取り付けられている。また、第2下アーム回動軸145は、中空円筒状に形成され、その内部空間は、旋回部20の本体部の内部空間及び第2下アーム141の内部空間と連通している。第2下アーム回動軸145の下端部には、第2下アーム回動用従動ギヤ146が固定されている。この第2下アーム回動用従動ギヤ146は、後述する下アーム駆動軸65の下アーム回動用主動ギヤ67よりも高い高さ位置に位置するよう設けられ、下アーム回動用主動ギヤ67とは第1反転用ギヤ68を介して接続されている。これによって、下アーム回動用主動ギヤ67の回転は第1反転用ギヤ68を介して第2下アーム回動用従動ギヤ146に伝達される。第2下アーム141内の上アーム側端部141b(第2下アーム141の他端部)側には、上方に延びる第2上アーム支持軸147が形成されている。第2上アーム支持軸147は、軸線が旋回軸線L1と平行に延びる第5軸線L6に一致するように設けられている。第2上アーム支持軸147の上端部には第2固定プーリー155が固定されている。
【0047】
そして、第2下アーム回動軸145の内部に第2上アーム回動用軸148が設けられている。第2上アーム回動用軸148は、第4軸線L5を中心に回動可能に第2下アーム回動軸145に取り付けられている。そして、第2上アーム回動用軸148は、下端部が第2下アーム回動軸145の下端よりも下方に突出し、この突出した部分に第2上アーム回動用従動ギヤ149が固定されている。この第2上アーム回動用従動ギヤ149は、後述する上アーム/ハンド駆動軸66の上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69よりも高い高さ位置に位置するよう設けられ、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69とは、第2反転用ギヤ70を介して接続されている。これによって、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69の回転は第2反転用ギヤ70を介して第2上アーム回動用従動ギヤ149に伝達される。また、第2上アーム回動用軸148は、上端部が第2下アーム141の内部空間に位置しており、この部分に第2上アーム回動用中間プーリー150が固定されている。第2上アーム回動用従動ギヤ149及び第2上アーム回動用中間プーリー150は、それぞれその軸線が第4軸線L5と一致するように設けられている。
【0048】
第2下アーム141は、初期姿勢において、例えば、
図1に示す姿勢(
図6の実線も参照)を取るように構成されている。即ち、第2下アーム141は、旋回部20から放射状に延在している。
【0049】
第2上アーム142は、例えば、中空の板状部材であり、平面視において大略短冊状に形成されている。第2上アーム142は、下アーム側端部142a(第2上アーム142の一端部)の底面に円筒状の第2上アーム回動用従動プーリー151が固定されている。第2上アーム回動用中間プーリー150及び第2上アーム回動用従動プーリー151に第3伝動ベルト152が巻回されている。第2上アーム回動用従動プーリー151は、第2下アーム141の第2上アーム支持軸147に回動可能に取り付けられている。このように第2下アーム141に取付けられた第2上アーム142は、第5軸線L6を中心に回動可能に構成されている。第2上アーム142内のハンド側端部142b(第2上アーム142の他端部)には、上方に延びる第2ハンド支持軸153が形成されている。第2ハンド支持軸153は、軸線が旋回軸線L1と平行に延びる第6軸線L7に一致するように設けられている。
【0050】
第2上アーム142は、初期姿勢において、例えば、
図1に示す姿勢(
図6の実線も参照)を取るように構成されている。即ち、第2上アーム142は、第2下アーム141の上アーム側端部141bから対称面Sに向かうように延在している。
【0051】
第2ハンド143は、例えば、板状の部材であり、基端部には、第2ハンド回動用軸157が設けられている。第2ハンド回動用軸157は、円筒状に形成され、第6軸線L7の周りに回動可能に且つ第2ハンド支持軸153の外側に位置するように第2ハンド支持軸153に嵌められて取り付けられている。第2ハンド回動用軸157の外周には、第2ハンド用プーリー154が嵌められて固定されている。第2ハンド用プーリー154及び第2固定プーリー155には、第4伝動ベルト156が巻回されている。第2ハンド143は、
図2に示すように、二股状に形成され、基板Pを載置して保持できるように構成された第2基板保持部143aを先端部に備えている。上述の通り、第2基板保持部143aは、第1基板保持部43aと同一水平面上に位置している。このようにして、第2上アーム142に取付けられた第2ハンド143は、第6軸線L7を中心に回動可能に構成されている。
【0052】
第2ハンド143は、初期姿勢において、第6軸線L7から第2基板保持部143aの中心に向かうに従い対称面Sから離れるように延在している。これによって、第2基板保持部143aに保持された基板Pが第1基板保持部43aに保持された同一水平面上に位置する基板Pに干渉することを防止することができる。この初期姿勢における第2ハンド143の第2基板保持部143aの位置が収縮位置を構成する。第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、これらに基板Pに保持させた上で収縮位置に位置させたときに、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持させた互いに同一水平面上に位置する基板Pが重なったり干渉したりすることがないように位置決めされている。そして、後で詳述する第2ハンド機構140の動作によって、第2基板保持部143aは、収縮位置と、収縮位置より旋回軸線から遠い伸長位置との間で移動可能に構成されている。この伸長位置は、半導体処理設備100の各基板載置位置6に対応してそれぞれ設定される。
【0053】
第2従動機構144は、第2上アーム142の回動に従動して第2ハンド143を回動させる機構である。本実施の形態において、第2従動機構144は、例えば、第2ハンド用プーリー154と、第2固定プーリー155と、第2ハンド用プーリー154及び第2固定プーリー155に巻回されている第4伝動ベルト156とによって構成される。第1固定プーリー55は、軸線が第5軸線L6に一致するように第2上アーム支持軸147に固定されている。したがって、第2上アーム142の回動によって第5軸線L6を中心に第2ハンド支持軸153が公転すると、第2ハンド支持軸153に回動可能に取り付けられている第2ハンド回動用軸157が第6軸線L7を中心に第2上アーム142の回転方向とは反対方向に自転し、第2ハンド143が第6軸線L7を中心に第2上アーム142の回転方向とは反対方向に回転するようになっている。したがって、初期姿勢にある第2上アーム142のハンド側端部142bが前方に向かって移動するように第2上アーム142が回動すると、これに従動して第2上アーム142と第2ハンド143とが第6軸線L7においてなす角度が大きくなるように(即ち伸長するように)第2ハンド143が回動する。一方、第2上アーム142のハンド側端部142bが後方に移動するように第2上アーム142を回動すると、これに従動して第2上アーム142と第2ハンド143とが第6軸線L7においてなす角度が小さくなるように(即ち収縮するように)第2ハンド143が回動する。
【0054】
そして、第2ハンド143は、第1ハンド機構40を避けるように第2上アーム142の回動に従動して回動するように構成されている。本実施の形態において、この動作は、第2ハンド用プーリー154と第2固定プーリー155との変速比、即ち、第2上アーム142に対する第2ハンド143の減速比を調整することで実現されている。この減速比は、1.35以上1.65以下の範囲で設定されており、このような範囲内で減速比を設定すると、第2ハンド143は、第1ハンド機構40を避けるように第2上アーム142の回動に従動して回動する。また、第2下アーム141の回動動作と協働させることによって、第2基板保持部143aの移動軌跡が旋回軸線L1から放射状に延びる直線又はこの直線と平行な直線に実質的に漸近する予め規定された曲線を描くように第1基板保持部43aを移動させることができる(詳細は後述する)。本実施の形態において、この減速比は、第1ハンド機構40と同一の1.57に設定されている。
【0055】
[搬送装置駆動機構]
図5は、旋回部20に設けられているギヤを模式的に示す平面図である。
【0056】
図4に示すように、搬送装置駆動機構60は、支持体(図示せず)に支持されている第1乃至第3の駆動部61〜63を備えている。
【0057】
第1駆動部61は、旋回軸64及びこれを回転駆動させるアクチュエータ(図示せず)を備えている。
【0058】
旋回軸64は、
図3に示すように、旋回軸線L1を中心に回動可能に設けられている。旋回軸64は中空円筒状に形成されている。上述の通り、旋回軸64の上端は、旋回部20に固定されており、旋回部20と共に回転するようになっている。このように、第1駆動部61の動作によって、旋回部20及びこれに支持されている第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140は旋回するようになっている。
【0059】
第2駆動部62は、下アーム駆動軸65及びこれを回転駆動させるアクチュエータ(図示せず)を備えている。
【0060】
下アーム駆動軸65は、
図3及び4に示すように、旋回軸64に挿通されており、旋回軸線L1を中心に回動可能に設けられている。下アーム駆動軸65は、丸棒状に形成されている。下アーム駆動軸65の上端は旋回軸64及び後述する上アーム/ハンド駆動軸66から上方に突出している。下アーム駆動軸65の上端には、下アーム回動用主動ギヤ67が設けられている。上述の通り、下アーム回動用主動ギヤ67は、
図5にも示すように、第1下アーム回動用従動ギヤ46と歯合している。また、下アーム回動用主動ギヤ67は、第1反転用ギヤ68を介して第2下アーム回動用従動ギヤ146と歯合している。
【0061】
このように、第2下アーム回動用従動ギヤ146は、第1反転用ギヤ68を介して下アーム回動用主動ギヤ67と歯合しているので、下アーム駆動軸65の回動によって、第1下アーム回動用従動ギヤ46とは反対方向に回動するようになっている。そして、第2駆動部62の動作によって、第1軸線L2及び第4軸線L5を中心に第1下アーム41及び第2下アーム141が同期して回動するようになっている。
【0062】
第3駆動部63は、上アーム/ハンド駆動軸66及びこれを回転駆動させるアクチュエータ(図示せず)を備えている。
【0063】
上アーム/ハンド駆動軸66は、旋回軸64に挿通されており、旋回軸線L1を中心に回動可能に設けられている。上アーム/ハンド駆動軸66は、中空円筒状に形成され、下アーム駆動軸65が挿通されている。即ち、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66は、旋回軸64の内部に入れ子状に設けられている。上アーム/ハンド駆動軸66の上端は、旋回軸64から上方に突出している一方、下アーム駆動軸65の上端よりも下方に位置している。上アーム/ハンド駆動軸66の上端には、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69が設けられている。上述の通り、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69は、
図5にも示すように、第1上アーム回動用従動ギヤ49と歯合している。また、上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69は、第2反転用ギヤ70を介して第2上アーム回動用従動ギヤ149と歯合している。
【0064】
このように、第2上アーム回動用従動ギヤ149は、第2反転用ギヤ70を介して上アーム/ハンド駆動用主動ギヤ69と歯合しているので、上アーム/ハンド駆動軸66の回動によって、第1上アーム回動用従動ギヤ49とは反対方向に回動するようになっている。
【0065】
そして、第1上アーム回動用従動ギヤ49及び第2上アーム回動用従動ギヤ149の回動によって、第1上アーム回動用軸48及び第2上アーム回動用軸148が回動する。また、第1上アーム回動用軸48及び第2上アーム回動用軸148の回動によって、第1上アーム回動用中間プーリー50及び第2上アーム回動用中間プーリー150が回動する。更に、第1上アーム回動用中間プーリー50及び第2上アーム回動用中間プーリー150の回動によって、第1伝動ベルト52及び第3伝動ベルト152を介して第1上アーム回動用従動プーリー51及び第2上アーム回動用従動プーリー151が回動する。その結果、第1上アーム42及び第2上アーム142が回動する。即ち、第3駆動部63の動作によって、第2軸線L3及び第5軸線L6を中心に第1上アーム42及び第2上アーム142が同期して回動するようになっている。
【0066】
また、第2軸線L3及び第5軸線L6を中心に第1上アーム42及び第2上アーム142が回動することによって、第1従動機構44及び第2従動機構144が第1ハンド43及び第2ハンド143が同期して回動するようになっている。これによって、基板搬送装置1は、第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140によって、2枚の基板Pを同時にそれぞれの基板載置位置に搬入することができ、また、2枚の基板Pを同時にそれぞれの基板載置位置から搬出することができる(詳細は後述)。
【0067】
このように、基板搬送装置1は、第1駆動部61,第2駆動部62及び第3駆動部63の3つの駆動部によって駆動されるため、基板搬送装置1の構成を簡素化することができ、また、製造に有利、且つ、製造コストも安価となる。
【0068】
[昇降機構]
なお、本実施の形態において、基板搬送装置1は、図示しない昇降機構を備えている。昇降機構は、例えば周知のボールねじ機構及びこれを駆動するアクチュエータを備え、例えば、旋回部20,第1ハンド機構40,第2ハンド機構140を一体的に昇降させる。これによって、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを上昇位置と下降位置との間で昇降させることができる。下降位置の高さ位置は、基板載置位置6に設けられている基板支持部の高さ位置よりも下方に設定されている。また、上昇位置の高さ位置は、基板載置位置6に設けられている基板支持部の高さ位置よりも上方に設定されている。よって、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを基板載置位置6において下降位置から上昇位置に上昇させることによって、基板支持部に載置されている基板Pを持ち上げて第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持させることができるようになっている。また、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを基板載置位置6において上昇位置から下降位置に下降させることによって、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持されている基板Pを基板載置位置6の基板支持部に載置することができるようになっている。
【0069】
[制御部]
基板搬送装置1が備える制御器は、例えば、CPU等の演算器を有する制御部と、ROM及びRAM等のメモリを有する記憶部とを備えている。制御部は、集中制御する単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御する複数の制御器で構成されてもよい。制御部は、第1乃至第3の駆動部61〜63のアクチュエータ及び昇降機構のアクチュエータのそれぞれの動作を制御し、それによって基板搬送装置1の動作を制御する。記憶部には所定の制御プログラムが記憶されていて、制御部がこれらの制御プログラムを読み出して実行することにより、基板搬送装置1の動作が制御される。
【0070】
[第1及び第2のハンド機構の動作例]
次に、基板搬送装置1の動作例を説明する。
【0071】
図6は、第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140の動作を示す平面図である。
【0072】
(伸長動作)
まず、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを収縮位置から伸長位置に移動させる伸長動作について以下説明する。
【0073】
まず、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が旋回軸線L1から放射状に延びる直線La,Lb又はこの直線と平行な直線に実質的に漸近する予め規定された曲線(以下、単に規定漸近曲線という)を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを駆動させる。なお、上記移動軌跡が旋回軸線L1から放射状に延びる直線又は当該直線と平行な直線は、チャンバ2の基板載置位置6を通る線である。したがって、前記規定漸近曲線は、各基板載置位置に応じて予め規定される。
【0074】
本実施の形態において、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63を動作させるための動作設定データは、予め記憶部に記憶されている。そして、制御部は、この動作設定データに基づいて第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを制御している。
【0075】
これによって、収縮位置に位置する第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、それぞれ対応する伸長位置に位置する。
【0076】
そして、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63を駆動させているので、伸長位置の近傍においては、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、大略直線を描くように移動する。これによって、詳細は後述するように第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pが搬送中にゲート4に干渉することを防ぐことができる。
【0077】
(収縮動作)
次に、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを伸長位置から収縮位置に移動させる収縮動作について以下説明する。
【0078】
まず、制御部は、伸長動作時における規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを駆動させる。本実施の形態において、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63を動作させるためのデータは、伸長動作時と同様に予め記憶部に記憶されている。そして、制御部は、このデータに基づいて第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを制御している。
【0079】
これによって、伸長位置に位置する第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、それぞれ対応する収縮位置に位置する。
【0080】
そして、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が上記伸長動作時における規定漸近曲線と同じ規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを駆動させているので、伸長位置の近傍においては、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、大略直線を描くように移動する。これによって、詳細は後述するように第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pが搬送中にゲート4に干渉することを防ぐことができる。
【0081】
そして、上記伸長動作及び収縮動作の何れにおいても、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pがそれぞれ対称面Sの第1ハンド機構40が位置する側の領域及び第2ハンド機構140が位置する側の領域において移動するように第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを駆動させている。これによって、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板が干渉することを防止することができる。
【0082】
なお、上記では、制御部は、予め記憶部に記憶されたデータを基に、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が規定漸近曲線を描くように第2駆動部62及び第3駆動部63のアクチュエータを駆動させているが、これに代えて、第2駆動部62及び第3駆動部63の何れか一方の駆動部を駆動させ、これに従動させて、他方の駆動部を第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が規定漸近曲線を描くように駆動させてもよい。
【0083】
[半導体処理設備の動作例]
次に、半導体処理設備100の動作例を説明する。
【0084】
まず、チャンバ2A,2B内の基板載置位置6A,6Bに基板Pを搬入する場合について、
図1及び
図7乃至
図9を参照しつつ説明する。
【0085】
まず、制御部は、昇降機構によって基板Pを保持している第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを上昇位置に位置させる。
【0086】
次に、制御部は、旋回軸64を回動して初期姿勢の基板搬送装置1の旋回部20を旋回させ、第1ハンド機構40の第1基板保持部43a及び第2ハンド機構140の第2基板保持部143aが搬入先のチャンバ2A,2Bの側に向くように位置させる(
図1参照)。
【0087】
次に、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66を回動して、収縮位置に位置する第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを基板載置位置6A,Bに対応する伸長位置に向かって伸ばしていく。この際、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が基板載置位置6A,6Bに対応する規定漸近曲線を描くように下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66の回動を制御し、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aをそれぞれ収縮位置から伸長位置に向かって移動させているため、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pがゲート4A,4Bに近づくと(
図7参照)、基板Pがゲート4A,4Bに当たらないように、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aは、それぞれゲート4A,4Bの中心付近に略真直ぐな状態で挿入される。
【0088】
そして、挿入後も、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66の回動速度を調整しながら第1ハンド機構40を伸長させ、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pをそれぞれ基板載置位置6A,6Bに向かって略一直線に移動させる(
図8参照)。
【0089】
その後、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された基板Pが基板載置位置6A,6Bに対応する伸長位置に達すると(
図9参照)、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66の回動を停止させる。
【0090】
次に、制御部は、昇降機構によって第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを上昇位置から下降位置に下降させ、各基板Pをそれぞれ基板載置位置6A,6Bの基板支持部に載置する。これによって、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持された2枚の基板Pは、それぞれ基板載置位置6A,6Bに同時に搬入される。そして、載置後、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66を回動させて第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140を収縮させ、移動してきた軌道をたどって第1ハンド43を後退させ、初期姿勢に戻す。
【0091】
次に、チャンバ2C,2D内の基板載置位置6C,6Dに載置されている基板Pを搬出する場合について、
図10及び
図18を参照しつつ説明する。
【0092】
まず、制御部は、昇降機構によって第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを下降位置に位置させる。
【0093】
次に、制御部は、旋回軸64を回動して初期姿勢の基板搬送装置1の旋回部20を旋回させ、第1ハンド機構40の第1基板保持部43a及び第2ハンド機構140の第2基板保持部143aが搬入先のチャンバ2C,2Dを向くように位置させる(
図10参照)。
【0094】
次に、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66を回動して、収縮位置に位置する第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを基板載置位置6C,6Dに対応する伸長位置に向かって伸ばしていく(
図11〜13参照)。この際、制御部は、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aの移動軌跡が基板載置位置6C,6Dに対応する規定漸近曲線を描くように下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66の回動を制御し、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aをそれぞれ収縮位置から基板載置位置6C,6Dに対応する伸長位置に向かって移動させる。
【0095】
そして、第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aが基板載置位置6C,6Dに対応する伸長位置に達すると(
図14参照)、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66の回動を停止させる。
【0096】
次に、制御部は、昇降機構によって第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aを下降位置から上昇位置に上昇させ、基板支持部に載置されている基板Pを持ち上げて第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持させる。そして、制御部は、下アーム駆動軸65及び上アーム/ハンド駆動軸66を回動させて第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140を収縮させ、移動してきた軌道をたどって第1ハンド43を後退させ、初期姿勢に戻す(
図15〜18参照)。これによって、基板載置位置6C,6Dに載置された2枚の基板Pは、それぞれ第1基板保持部43a及び第2基板保持部143aに保持されて同時に搬出される。
【0097】
以上に説明したように、本発明の基板搬送装置1は、第1ハンド機構40及び第2ハンド機構140を同時に駆動させ、チャンバ2の基板載置位置6に対する基板Pの搬入及び搬出を行うことができるので、基板搬送装置1の基板の搬送効率を向上させることができる。
【0098】
また、本発明の基板搬送装置1は、旋回軸線L1が延びる方向から見て等しい中心角を有するように2つの仮想の領域に分割した場合に、同一の処理を行う処理室が一方の領域に共に位置するよう配置されている半導体処理設備100に適用することができる。