(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヤヌスキナーゼJAK2およびJAK3に比べてJAK1の選択的阻害によって改善され得る哺乳動物における状態を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の治療有効量を含む医薬組成物であって、前記状態が関節炎、喘息および閉塞性気道疾患、自己免疫疾患または障害、ならびに癌から選択される、該医薬組成物。
前記状態が、慢性喘息、遅発型喘息、気道過敏性、気管支炎、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、回帰性気道閉塞、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および気腫から選択される、請求項8に記載の医薬組成物。
喘息の治療を必要する哺乳動物において喘息を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の治療有効量を含む医薬組成物。
関節炎の治療を必要する哺乳動物において関節炎を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の治療有効量を含む医薬組成物。
ヤヌスキナーゼJAK2に比べてJAK1の選択的阻害によって改善される疾患または障害を治療するための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の使用。
ヤヌスキナーゼJAK2に比べてJAK1の選択的阻害によって改善される疾患または障害を治療するための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体および第二の活性物質の使用。
Aが、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾール、ベンゾピラゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、5,6−ジヒドロピロロ[1,2−b]ピラゾリル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、チエノ[2,3−b]ピロリル、フロピリジン、チエノピリジン、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル、イミダゾ(2,1−b)(1,3)チアゾール、およびベンゾ−1,3−ジオキソリル、フェニル、インデニルおよびナフタレニルから選択され、ここでAが、0、1、2、3または4個の置換基R5aで置換されている、請求項4に記載の化合
物。
Aが、フェニル、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラニル、ジヒドロ−1H−インデニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3,ジヒドロ−1H−イソインドリル、およびベンゾ[b]チオフェンから選択され、ここでAが、0、1、2、3または4個の置換基R5aで置換されている、請求項18に記載の化合物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
【化1】
[式中、
R
aおよびR
4は、水素およびC
1−4アルキルから各々独立して選択され;
nは、0、1、2、3または4であり;
pは、2、3または4であり;
Xは、C、N、SおよびOから独立して選択され、ここで少なくとも1つのXは炭素以外であり;
Aは、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
R
2およびR
3は、
水素、
ハロゲン、
C
1−10アルキル、
C
2−10アルケニル、
C
1−10ヘテロアルキル、
アリールC
0−10アルキルC
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル、
から各々独立して選択され;
ここでR
2およびR
3の各々は、0、1、2、3または4個のR
5a置換基で独立して置換されており;
R
5aは、
水素、
ハロゲン、
C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
1−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
C
2−10アルケニル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
(C
3−8)シクロアルキルC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
((C
0−10)アルキル)
1−2アミノカルボニルオキシ、
(C
0−10)ヘテロアルキルアミノカルボニルオキシ、
アリール(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C
3−8)シクロアルキル(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
ヘテロアリール(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキル(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
C
1−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
(C
0−10)ヘテロアルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
C
1−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
−CO
2(C
0−10アルキル)、
−(C
0−10アルキル)CO
2H、
オキソ(=O)、
C
1−10アルキルスルホニル、
C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、
(C
3−8)シクロアルキルスルホニル、
(C
3−8)シクロヘテロアルキルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、
アリールスルホニル、
アミノスルホニル、
−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、
−SO
2C
1−6アルキル、
−SO
2CF
3、
−SO
2CF
2H、
C
1−10アルキルスルフィニル、
アミノ、
(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、
C
1−4アシルアミノC
0−10アルキル、
ヒドロキシ、
C
0−10アルキルアルコキシ、
シアノ、
C
1−6アルキルシアノ、および
C
1−6ハロアルキル
から選択され;
ここでR
5aは、0、1、2、3または4個のR
6置換基で各々置換されていてもよく、ならびにR
6は、
ハロゲン、
C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
アリールC
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、
C
1−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
C
2−10アルケニル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
C
1−10ヘテロアルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
(C
3−8)シクロアルキルC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、
((C
0−10)アルキル)
1−2アミノカルボニルオキシ、
アリール(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C
3−8)シクロアルキル(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
ヘテロアリール(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキル(C
0−10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
C
1−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、
C
1−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、
−CO
2(C
0−10アルキル)、
−(C
0−10アルキル)CO
2H、
オキソ(=O)、
C
1−10アルキルスルホニル、
C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、
(C
3−8)シクロアルキルスルホニル、
(C
3−8)シクロヘテロアルキルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、
アリールスルホニル、
アミノスルホニル、
−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、
−SO
2C
1−6アルキル、
−SO
2CF
3、
−SO
2CF
2H、
C
1−10アルキルスルフィニル、
−OSi(C
1−10アルキル)
3、
アミノ、
(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、
−(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1N(C
0−10アルキル)
1−2、
C
1−4アシルアミノC
0−10アルキル、
ヒドロキシ、
C
1−10アルコキシ、
シアノ、および
C
1−6ハロアルキル
から独立して選択され;ならびに
R
6は、ヒドロキシ、(C
1−6)アルコキシ、ハロゲン、CO
2H、−(C
0−6)アルキルCN、−O(C=O)C
1−C
6アルキル、NO
2、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、−N−C(O)O(C
0−6)アルキル、C
1−10アルキルスルホニル、C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、オキソ(O=)、(C
3−8)シクロアルキルスルホニル、(C
3−8)シクロヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、−SO
2C
1−6アルキル、−SO
2CF
3、−SO
2CF
2H、−C
1−10アルキルスルフィニル、−OSi(C
1−10アルキル)
3、−O
(0−1)(C
1−10)ハロアルキル、およびNH
2から独立して選択される0、1、2または3個の置換基で置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体を提供する。
【0011】
本発明の1つの実施形態では、本発明の代表的な化合物は、以下の化合物、それらの立体異性体および医薬的に許容される塩を含むが、これらに限定されない:
tert−ブチル−4−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル−3−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル4−(4−カルバモイル−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−4−シアノピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−3−シアノピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3,3−ジメチルブチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−フェニルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
オキセタン−3−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−シアノ−2−メチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(1−アミノシクロプロピル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(1−メチルシクロプロピル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロペンチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
ベンジル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−シクロプロピルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロヘキシル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジメチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−ピロリジン−1−イルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−(ジメチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
2−(ジメチルアミノ)エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
テトラヒドロフラン−3−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−メチルピペリジン−4−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メトキシエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロプロピルメチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロ−1−(フルオロメチル)エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−メトキシプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
ブト−3−イン−1−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−シクロプロピルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フェニルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−カルボキシレート、
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−エトキシ−2−オキソエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
[1−(シアノメチル)シクロプロピル]メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
ブト−3−イン−1−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−カルボキシレート、
2−シクロプロピルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロプロピルメチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロ−1−(フルオロメチル)エチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フェニルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロペンチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジメチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
テトラヒドロフラン−3−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
ベンジル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メトキシエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−フェニルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチルプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
オキセタン−3−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−エトキシ−2−オキソエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロヘキシル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(1−メチルシクロプロピル)メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−メトキシプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
[1−(シアノメチル)シクロプロピル]メチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−シクロプロピルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−シアノ−2−メチルプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロ−1−(フルオロメチル)エチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(1−メチルシクロプロピル)メチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−シクロプロピルエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
3−(ジメチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
エチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチルプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−フルオロエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジメチルプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
シクロプロピルメチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
ベンジル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メトキシエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−エトキシ−2−オキソエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−(ジメチルアミノ)エチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−モルホリン−4−イルエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
[1−(シアノメチル)シクロプロピル]メチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
オキセタン−3−イル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−シクロプロピルエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2−メチル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート、
1−[4−シアノ−1−(ピリダジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(ピラジン−2−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(イソオキサゾール−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(1,3−オキサゾール−4−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(1,3−チアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(4−フルオロピリジン−2−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(1,3−オキサゾール−2−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(3−メトキシシクロブチル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−{[3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)シクロブチル]メチル}ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(シクロブチルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{(4−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{(4−シアノ−1−[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(5−フルオロピリジン−2−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(2−フルオロピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(3−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(ピリダジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(ピラジン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(3−シアノ−1−(イソオキサゾール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(1,3−オキサゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(1,3−チアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(5−フルオロピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(1,3−オキサゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(3−メトキシシクロブチル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(2−フルオロピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(6−フルオロピリジン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{3−シアノ−1−[(3−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[3−シアノ−1−(シクロブチルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノ−1−(1,3−チアゾール−5−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−{4−シアノ−1−[(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−((トリフルオロメチル)スルホニル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[(1Rまたは1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(7−クロロキノリン−3−イル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(1−メトキシ−1−メチルエチル)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(1−メトキシ−1−メチルエチル)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(6−クロロピリジン−3−イル)アミノ]−1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(6−フルオロピリジン−3−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[(4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(5−フルオロピリジン−3−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(ジメチルカルバモイル)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
3−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−((3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン4−イル)−3−((4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
1−(4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
および
1−(4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
【0012】
本発明の1つの実施形態では、本発明の代表的な化合物は、以下の化合物、それらの立体異性体および医薬的に許容される塩を含むが、これらに限定されない:
tert−ブチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
2−エトキシ−2−オキソエチル−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
1−シクロプロピルエチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
[1−(シアノメチル)シクロプロピル]メチル−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート;
1−{4−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−{4−シアノ−1−[(5−フルオロピリジン−2−イル)メチル]ピペリジン−3−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[3−シアノ−1−(1,3−オキサゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−{3−シアノ−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノ−1−(1,3−チアゾール−5−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−(4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−((トリフルオロメチル)スルホニル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−(4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
3−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−({4−[2,2−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチルエチル]フェニル}アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
3−[(6−クロロピリジン−3−イル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−[(6−フルオロピリジン−3−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−{[4−(ジメチルカルバモイル)フェニル]アミノ}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
3−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−[3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;および
1−(4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
【0013】
本発明はまた、式Iの化合物を含有する医薬組成物、および式Iの化合物を使用したJAK媒介性疾患の治療または予防のための方法も包含する。
【0014】
特に指示されない限り、以下の定義を用いて本発明を説明する。
【0015】
「アシル」は、−C(O)R基を意味し、ここでRは、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロアリール等である。
【0016】
「アシルアミノ」は、−NRR’基を意味し、ここでRはH、OHまたはアルコキシであり、およびR’は本明細書で定義されるアシルである。
【0017】
特に明記される場合を除いて本明細書で使用される場合、「アルキル」は、指定炭素数を有する、すべての異性体を含む、分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図されている。アルキル基についての一般的に使用される略語を、本明細書全体を通して使用し、例えばメチルは「Me」またはCH
3と表してよく、エチルは「Et」またはCH
2CH
3と表してよく、プロピルは「Pr」またはCH
2CH
2CH
3と表してよく、ブチルは「Bu」またはCH
2CH
2CH
2CH
3と表してよい、等である。「C
1−6アルキル」(または「C
1−C
6アルキル))は、例えば、指定炭素数を有する、すべての異性体を含む、直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。C
1−6アルキルは、ヘキシルアルキルおよびペンチルアルキル異性体ならびにn−、イソ、sec−およびt−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルおよびメチルのすべてを含む。「C
1−4アルキル」は、n−、イソ、sec−およびt−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルおよびメチルを意味する。「アルキレン」という用語は、指定炭素数を有し、および2個の末端鎖連結物を有する、すべての異性体を含む、分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を指す。説明のために、「非置換A−C
4アルキレン−B」という用語は、A−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−Bを表す。「アルコキシ」という用語は、酸素橋を介して連結された指示数の炭素原子の直鎖または分枝鎖アルキル基を表す。
【0018】
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖であってよい、指示数の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−およびt−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が含まれる。
【0019】
「ヘテロアルキル」は、炭素原子の1個またはそれ以上がN、OまたはSから独立して選択されるヘテロ原子によって置換されているアルキル基を指す。
【0020】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、直鎖または分枝鎖であってよい、指示数の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を指す。好ましくは、アルケニルは1つの炭素−炭素二重結合を含み、4までの非芳香族炭素−炭素二重結合が存在してよい。アルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが含まれる。
【0021】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、直鎖または分枝鎖であってよい、指示数の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を指す。適切なアルキニル基の非限定的な例には、エチニル、プロピニル、2−ブチニルおよび3−メチルブチニルが含まれる。
【0022】
「アルコキシ」は、アルキル基が上記で述べたとおりである、アルキル−O−基を指す。C
1−6アルコキシには、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等が含まれる。
【0023】
「アルコキシアルキル」は、1個またはそれ以上(特に1〜3個)の水素原子がアルコキシ基によって置換されている、上述したアルキル基を指す。例には、CH
2OCH
3、CH
2CH
2OCH
3およびCH(OCH
3)CH
3が含まれる。
【0024】
「アミノアルキル」は、1個の水素原子がアミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基によって置換されている、上述したアルキル基を指す。例には、CH
2NH
2、CH
2CH
2NHCH
3およびCH(N(CH
3)
2)CH
3が含まれる。
【0025】
「C
0−6アルキル」などの表現において使用される「C
0」という用語は、直接共有結合を意味するか、またはこの用語が置換基の末端に現れる場合は、C
0−6アルキルは水素またはC
1−6アルキルを意味する。同様に、基の中の一定数の原子の存在を規定する整数が0に等しい場合は、これに隣接する原子が結合によって直接連結されていることを意味する。例えば、構造
【0026】
【化2】
[式中、sは0、1または2に等しい整数である]
において、sが0である場合、構造は、
【0028】
「C
3−8シクロアルキル」(または「C
3−C
8シクロアルキル」)という用語は、合計3〜8個の炭素原子を有するアルカンの環式環(すなわちシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチル)を意味する。「C
3−7シクロアルキル」、「C
3−6シクロアルキル」、「C
5−7シクロアルキル」等の用語は類似の意味を有する。
【0029】
「ハロゲン」(または「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す(あるいはフルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)およびヨード(I)と称される)。
【0030】
「アリール」という用語は、多環系中の個々の炭素環が縮合されているかまたは単結合によって互いに連結されている、芳香族単環式および多環式炭素環系を指す。適切なアリール基には、フェニル、ナフチル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニルおよびビフェニルが含まれる。
【0031】
本明細書で使用される「炭素環」という用語(および「炭素環式」または「カルボシクリル」などのその変形)は、特に指示されない限り、(i)C
3〜C
8単環式飽和もしくは不飽和環または(ii)C
7〜C
12二環式飽和もしくは不飽和環系を指す。(ii)中の各々の環は、その他の環から独立しているかまたは他の環に縮合されており、各環は飽和または不飽和である。炭素環は、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子において分子の残りの部分に連結されていてよい。縮合二環式炭素環は炭素環のサブセットである;すなわち、「縮合二環式炭素環」という用語は、一般に、各々の環が飽和または不飽和であり、および2個の隣接する炭素原子が環系中の環の各々によって共有されているC
7〜C
10二環系を指す。一方の環が飽和であり、他方が飽和である縮合二環式炭素環は、飽和二環系である。一方の環がベンゼンであり、他方が飽和である縮合二環式炭素環は、不飽和二環系である。一方の環がベンゼンであり、他方が不飽和である縮合二環式炭素環は、不飽和環系である。飽和炭素環式環は、シクロアルキル環、例えばシクロプロピル、シクロブチル等とも称される。特に注記されない限り、炭素環は、置換されていないかまたはC
1−6アルキル、C
1−6アルケニル、C
1−6アルキニル、アリール、ハロゲン、NH
2もしくはOHで置換されている。縮合二環式不飽和炭素環のサブセットは、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子によって連結されている、一方の環がベンゼン環であり、他方の環が飽和または不飽和である二環式炭素環である。このサブセットの代表的な例には以下のものが含まれる:
【0032】
【化4】
「シアノアルキル」は、1個の水素原子がシアノ基によって置換されている、上述したアルキル基を指す。例には、CH
2CN、CH
2CH
2CNおよびCH(CN)CH
3が含まれる。
【0033】
「シクロアルキル」は、3〜12個の環炭素原子を有する炭素環系を意味する;前記環系は、(a)ベンゼンに縮合されていてもよい単環式飽和炭素環もしくは部分不飽和炭素環、または(b)二環式飽和炭素環であってよい。二環系に関しては、(a)または(b)のいずれかの中で、環は2個の隣接する炭素原子にわたって(例えばデカリン)、1個の環炭素原子において(例えばスピロ[2.2]ペンタン)縮合されているか、または架橋した基(例えばノルボルナン)である。上記の意味内のさらなる例は、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ペルヒドロインダン、デカリン、スピロ[4.5]デカン、ビシクロ[2.2.2]オクタン等を含むが、これらに限定されない。
【0034】
「ハロアルキル」は、1個またはそれ以上(特に1〜5個)の水素原子が、ハロ基によるすべての水素原子の完全な置換まで、ハロゲン原子によって置換されている、上述したアルキル基を指す。C
1−6ハロアルキルには、例えば、−CF
3、−CF
2CF
3、CHFCH
3等が含まれる。
【0035】
「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は、少なくとも1つの環が非芳香族(飽和または部分不飽和)であり、O、SおよびNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式または二環式3〜12員環系を表す。二環系において、2番目の環は、ヘテロアリール、複素環または飽和、部分不飽和もしくは芳香族炭素環であってよく、分子の残りの部分への結合点はいずれの環上であってもよい。「ヘテロシクリル」は、それゆえ、ヘテロアリールならびにそのジヒドロおよびテトラヒドロ類似体を含む。ヘテロシクリル置換基の連結は、炭素原子によってまたはヘテロ原子によって起こり得る。
【0036】
複素環(ヘテロシクリル)の例は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジン、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ−1,4−ジオキサニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリン、イソオキサゾリン、オキセタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、アジリジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニル、ならびにそれらのN−オキシドを含むが、これらに限定されない。
【0037】
飽和複素環化合物は複素環のサブセットを形成する;すなわち、「飽和複素環式および(C
3−12)ヘテロシクロアルキル」という用語は、一般に環系全体(単環式または多環式に関わらず)が飽和である、上記で定義した複素環を指す。「飽和複素環」という用語は、炭素原子とN、OおよびSから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子から成る、4〜8員飽和単環系または安定な7〜12員二環系を指す。代表的な例には、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニルおよびテトラヒドロフリル(またはテトラヒドロフラニル)が含まれる。
【0038】
ヘテロ芳香族化合物は複素環の別のサブセットを形成する;すなわち、「ヘテロ芳香族」(あるいは「ヘテロアリール」)という用語は、一般に環系全体(単環式または多環式に関わらず)が芳香族環系である、上記で定義した複素環を指す。「ヘテロ芳香族環」という用語は、炭素原子とN、OおよびSから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子から成る、5もしくは6員単環式芳香族環または7〜12員二環式芳香族環を指す。二環式ヘテロアリールに関しては、環の1つだけはヘテロ芳香族である必要があり、2番目の環は、ヘテロ芳香族または芳香族、飽和または部分不飽和炭素環であってよく、分子の残りの部分への結合点はいずれの環上であってもよい。少なくとも1個の窒素原子を含む置換ヘテロアリール環(例えばピリジン)の場合は、そのような置換基は、N−オキシドの形成を生じさせるものであり得る。ヘテロアリールの例は、フラニル、チエニル(またはチオフェニル)、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾール、ベンゾピラゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、5,6−ジヒドロピロロ[1,2−b]ピラゾリル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、チエノ[2,3−6]ピロリル、フロピリジンおよびチエノピリジンを含むが、これらに限定されない。
【0039】
二環式複素環の代表的な例には、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(すなわち、
【0040】
【化5】
)、イミダゾ(2,1−b)(1,3)チアゾール(すなわち、
【0041】
【化6】
)、およびベンゾ−1,3−ジオキソリル(すなわち、
【0042】
【化7】
)が含まれる。本明細書のある種の文脈においては、
【0043】
【化8】
は、選択的に、2個の隣接する炭素原子に連結されたメチレンジオキシを置換基として有するフェニルと称される。
【0044】
「ヒドロキシアルキル」は、1個またはそれ以上(特に1〜3個)の水素原子がヒドロキシ基によって置換されている、上述したアルキル基を指す。例には、CH
2OH、CH
2CHOHおよびCHOHCH
3が含まれる。
【0045】
「アルキレン」、「アルケニレン」、「アルキニレン」、「シクロアルキレン」、「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」および「ヘテロシクリレン」は、各々が上記で定義したとおりである、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基からそれぞれ1個の水素原子を除去することによって得られる二価ラジカルを指す。
【0046】
明白に逆の旨の記述がない限り、「不飽和」環は部分または完全な不飽和環である。例えば、「不飽和」単環Cfr炭素環はシクロヘキサン、シクロヘキサジエンおよびベンゼンを指す。
【0047】
明白に逆の旨の記述がない限り、本明細書で引用するすべての範囲は両端を含む。例えば、「1〜4個のヘテロ原子」を含むと表される複素環は、複素環が1、2、3または4個のヘテロ原子を含み得ることを意味する。
【0048】
本発明の化合物を表すおよび説明する任意の成分または任意の式において何らかの変数が2回以上出現する場合、各出現時のその定義はあらゆる他の出現時におけるその定義とは独立している。また、置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0049】
「置換された」という用語(例えば「1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよいアリール...」におけるような)は、単一および複数の置換(同じ部位における複数の置換を含む)が化学的に許容される範囲で、指定置換基による一置換および多置換を含む。
【0050】
「オキシ」という用語は、酸素(O)原子を意味する。「チオ」という用語は、硫黄(S)原子を意味する。「オキソ」という用語は、「=O」を意味する。「カルボニル」という用語は、「C=O」を意味する。
【0051】
メチル基で終結する置換基を有する化合物の構造表示は、文字「CH
3」、例えば「−CH
3」を用いて、またはメチル基の存在を示す直線、例えば「−−」を用いて末端メチル基を表示してよく、すなわち、
【0054】
反復用語を有する用語を含む変数、例えば(CR
iR
j)
r[式中、rは整数2であり、R
iは定義変数であり、およびR
jは定義変数である]の定義に関して、R
iの値はそれが出現する各々の場合に異なってよく、およびR
jの値はそれが出現する各々の場合に異なってよい。例えば、R
iとR
jがメチル、エチル、プロピルおよびブチルから成る群より独立して選択される場合、(CR
iR
j)
2は、
【0056】
本発明の1つの実施形態では、R
aは、水素、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはメチルである。この実施形態の変形では、R
aは水素またはメチルである。別の変形では、R
aは水素である。
【0057】
本発明の1つの実施形態では、R
4は、水素、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはメチルである。この実施形態の変形では、R
4は水素である。別の変形では、R
4はメチルまたはプロピルである。
【0058】
1つの実施形態では、Aはアリールまたはヘテロアリールであり、ここでAは、0、1、2、3または4個のR
5置換基で置換されている。
【0059】
1つの実施形態では、Aは、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾール、ベンゾピラゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、5,6−ジヒドロピロロ[1,2−b]ピラゾリル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、チエノ[2,3−b]ピロリル、フロピリジン、チエノピリジン、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル、イミダゾ(2,1−b)(1,3)チアゾール、およびベンゾ−1,3−ジオキソリル、フェニル、インデニルおよびナフタレニルから選択される。
【0060】
別の実施形態では、Aは、フェニル、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール、ピ
リジニル、キノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラニル、ジヒドロ−1H−インデニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3,ジヒドロ−1H−イソインドリル、およびベンゾ[b]チオフェンから選択され、ここでAは、0、1、2、3または4個のR
5aで置換されている。
【0061】
別の実施形態では、Aは、フェニル、ピリジニル、キノリニルおよびイソキノリニルから選択され、ここでAは、0、1、2、3または4個のR
5aで置換されている。
【0062】
1つの実施形態では、
R2およびR
3は、水素、C
1−10アルキル、ハロゲン、C
2−10アルケニル、アリールC
0−10アルキルC
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル、およびヘテロアリールC
0−10アルキルから各々独立して選択され、ここで
R2およびR
3の各々は、0、1、2、3または4個のR
5aで独立して置換されている。
【0063】
別の実施形態では、
R2およびR
3は、水素、C
1−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル、およびC
3−8シクロアルキルC
0−10アルキルから選択され、ここで
R2およびR
3の各々は、0、1、2、3または4個のR
5aで独立して置換されている。
【0064】
別の実施形態では、
R2およびR
3は、水素およびC
1−10アルキルから選択され、ここで
R2およびR
3の各々は、0、1、2、3または4個のR
5aで独立して置換されている。本発明の別の実施形態では、
R2およびR
3は、水素、メチル、エチル、プロピル、tert−ブチル、イソプロピル、ジメチルプロピル、ジメチルブチルおよびtert−ブチルメチルおよびシクロブチルから独立して選択される。この実施形態の変形では、
R2およびR
3は、水素およびメチルから独立して選択される。
【0065】
1つの実施形態では、R
5aは、水素、ハロゲン、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
2−10アルケニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
1−10アルキル(カルボニル)
0−1オキシC
0−10アルキル、((C
0−10)アルキル)
1−2アミノカルボニルオキシ、C
1−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、−CO
2(C
0−10アルキル)、−(C
0−10アルキル)CO
2H、オキソ(=O)、C
0−10アルキルスルホニル、C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、C
3−8シクロアルキルスルホニル、C
3−8シクロヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、−SO
2C
1−6アルキル、−SO
2CF
3、−SO
2CF
2H、C
1−10アルキルスルフィニル、アミノ、(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、ヒドロキシ、C
0−10アルキルアルコキシ、シアノ、C
1−6アルキルシアノ、およびC
1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここでR
5aは、0、1、2、3または4個のR
6置換基で各々置換されていてもよい。
【0066】
1つの実施形態では、R
5aは、水素、ハロゲン、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
1−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、オキソ(=O)、C
0−10アルキルスルホニル、−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、−SO
2CF
3、アミノ、(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、C
0−10アルキルアルコキシ、シアノ、C
1−6アルキルシアノ、およびC
1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここでR
5aは、0、1、2、3または4個のR
6置換基で各々置換されていてもよい。
【0067】
1つの実施形態では、R
5aは、水素、ハロゲン、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
2−10アルキニル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
1−10アルキルアミノ(オキシ)
0−1カルボニルC
0−10アルキル、オキソ(=O)、C
0−10アルキルスルホニル、−SO
2CF
3、アミノ、C
0−10アルキルアルコキシ、シアノ、およびC
1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここでR
5aは、0、1、2、3または4個のR
6で各々置換されていてもよい。
【0068】
本発明の1つの実施形態では、R
5aは、水素、ブチニルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、3,3ジメチルブチルオキシカルボニル、メチルエチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、フェニルプロピルオキシカルボニル、モルホリニルエチルオキシカルボニル、オキセタニルオキシカルボニル、メチルプロピルオキシカルボニル、ピペリジニルメチルオキシカルボニル、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、テトラヒドロ−2H−ピラニルオキシカルボニル、シクロプロピルエチルオキシカルボニル、ピロリジニルエチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、ジメチルプロピルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、ピプラジニニルエチルオキシカルボニル、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル、ピペリジニルオキシカルボニル、ピラゾリルエチルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、オキセタニルメチルオキシカルボニル、フェニルエチルオキシカルボニル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、メチルプロピルオキシカルボニル、ピラジニルメチル、イソオキサゾリルメチル、1,3−オキサゾリルメチル、ピラゾリルメチル、1,3−チアゾリルメチル、ピリジニルメチル、シクロブチルメチル、テトラヒドロ−2H−ピラニルエチル、イミダゾリルメチル、4,5−ジヒドロイソオキサゾリルメチル、テトラヒドロフラニルメチル、ピリダジニルメチル、4,5−ジヒドロイソオキサゾリルメチル、オキソ、メチル、ハロゲン、トリフルオロメチル、スルホニル、(トリフルオロメチル)スルホニル、メトキシ、ヒドロキシエチル、リフルロエチル、メチルエチル、(ジフルオロメチル)エチル、テトラヒドロ−2H−ピラニル、ジフルオロメチル、ジメチルアミノカルボニル、シアノ、およびエトキシから独立して選択され、ここでR
5aは、0、1、2、3または4個のR
6で独立して置換されている。
【0069】
本発明の1つの実施形態では、R
6は、ハロゲン、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、C
1−10ヘテロアルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、アリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、ヘテロアリールC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、(C
3−8)ヘテロシクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1カルボニルアミノC
0−10アルキル、−CO
2(C
0−10アルキル)、オキソ、C
1−10アルキルスルホニル、C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、(C
3−8)シクロアルキルスルホニル、(C
3−8)シクロヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、−SO
2C
1−6アルキル、アミノ、(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、ヒドロキシ、C
1−10アルコキシ、シアノ、およびC
1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここでR
6は置換されていてもよい。
【0070】
本発明の1つの実施形態では、R
6は、ハロゲン、C
1−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−lC
0−10アルキル、C
3−8シクロアルキルC
0−10アルキル(オキシ)
0−1(カルボニル)
0−1C
0−10アルキル、オキソ、アミノ、(C
0−10アルキル)
1−2アミノ、ヒドロキシ、C
1−10アルコキシ、シアノ、およびC
1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここでR
6は置換されていてもよい。
【0071】
別の実施形態では、R
6は、メチル、フルオロ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、ジメチルアミノ、オキソ、ヒドロキシル、メトキシ、シクロプロピル、エトキシカルボニル、シアノ、フルオロメチル、メチルエチルヒドロキシ、エチル、およびジフルオロメチルから独立して選択され、ここでR
6は、水素、ヒドロキシ、(C
1−6)アルコキシ、ハロゲン、CO
2H、−(C
0−6)アルキルCN、−O(C=O)C
1−C
6アルキル、NO
2、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、−N−C(O)O(C
0−6)アルキル、C
1−10アルキルスルホニル、C
1−10ヘテロアルキルスルホニル、オキソ(O=)、(C
3−8)シクロアルキルスルホニル、(C
3−8)シクロヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、−SO
2N(C
1−6アルキル)
1−2、−SO
2C
1−6アルキル、−SO
2CF
3、−SO
2CF
2H、−C
1−10アルキルスルフィニル、−OSi(C
1−10アルキル)
3、−O
(0−1)(C
1−10)ハロアルキル、およびNH
2から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。
【0072】
1つの実施形態では、本発明の化合物は、JAK2に比べて選択的なJAK1阻害剤である。JAK1阻害の所与の化合物に関する相対的選択性の決定は、(JAK2 IC
50値/JAK1 IC
50値)の相対比率が少なくとも2であると定義される。さらに別の実施形態では、所与の化合物に関して、(JAK2 IC
50値/JAK1 K
50値)の相対比率は少なくとも5である。
【0073】
「患者」は、ヒトおよび動物の両方を含む。
【0074】
「哺乳動物」は、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
【0075】
「治療有効量」は、研究者、獣医、医師または他の臨床家が求める組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を引き出す薬剤または医薬品の量を意味する。
【0076】
「治療」または「治療すること」という用語は、疾患または障害に関連する徴候および症状を軽減する、改善する、緩和するまたはさもなければ低減することを含む。
【0077】
医薬組成物におけるように、「組成物」という用語は、有効成分および担体を構成する不活性成分(医薬的に許容される賦形剤)、ならびに成分の任意の2もしくはそれ以上の組合せ、錯化もしくは凝集から、または成分の1もしくはそれ以上の解離から、または成分の1もしくはそれ以上の他の種類の反応もしくは相互作用から、直接または間接的に生じる何らかの生成物を含有する生成物を包含することが意図されている。したがって、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物と医薬的に許容される賦形剤を混合することによって作製される任意の組成物を包含する。
【0078】
「置換されていてもよい」という用語は、「置換されていないかまたは置換されている」を意味し、それゆえ、本発明で記述する一般構造式は、指定される選択的な置換基を含む化合物ならびに選択的な置換基を含まない化合物を包含する。
【0079】
各々の変数は、一般構造式の定義の中で出現するたびに独立して定義される。例えば、アリール/ヘテロアリールについて2以上の置換基が存在する場合、各置換基は出現するたびに独立して選択され、各置換基はその他の置換基と同じあってもよくまたは異なっていてもよい。別の例として、−(CR
3R
3)
2−基に関して、各々出現する2個のR
3基は同じあってもよくまたは異なっていてもよい。本明細書で使用される場合、明白に逆の旨の記述がない限り、本発明の特定の化合物または本発明の化合物の一般式への各々の言及は、該化合物ならびにその医薬的に許容される塩および立体異性体を含むことが意図されている。
【0080】
光学異性体−ジアステレオマー−幾何異性体−互変異性体
式Iの化合物は1またはそれ以上の不斉中心を含み、したがってラセミ化合物およびラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーとして生じ得る。本発明は、単一種またはそれらの混合物のいずれかとして、式Iの化合物のすべてのそのような異性体を包含することが意図されている。
【0081】
本明細書で述べる化合物の一部はオレフィン二重結合を含み、特に明記されない限り、EおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図されている。
【0082】
本明細書で述べる化合物の一部は、互変異性体と称される、水素の異なる結合点を有して存在し得る。そのような例は、ケト−エノール互変異性体として知られるケトンとそのエノール形態であり得る。個々の互変異性体ならびにそれらの混合物は式Iの化合物と共に包含される。
【0083】
本発明の特定の実施形態は、本明細書の実施例の対象化合物またはその医薬的に許容される塩から成る群より選択される化合物を含む。
【0084】
本発明の化合物は、1またはそれ以上の不斉中心を含んでよく、したがってラセミ化合物およびラセミ混合物、エナンチオマー混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーを含む「立体異性体」として生じ得る。分子上の様々な置換基の性質に依存して付加的な不斉中心が存在し得る。各々のそのような不斉中心は独立して2つの光学異性体を生成し、混合物中のおよび純粋なまたは部分精製された化合物としての可能な光学異性体およびジアステレオマーのすべてが本発明の範囲に含まれることが意図されている。本発明は、これらの化合物のすべてのそのような異性体を包含することが意図されている。本発明の式においてキラル炭素への結合を直線として表示する場合、キラル炭素の(R)および(S)立体配置の両方が、したがってエナンチオマーおよびそれらの混合物の両方が式に包含されることが理解される。例えば、式Iは、特定の立体化学なしにそのクラスの化合物の構造を示す。本発明の化合物が1つのキラル中心を含む場合、「立体異性体」という用語は、エナンチオマーおよびエナンチオマーの混合物、例えばラセミ混合物と称される特定の50:50混合物の両方を含む。
【0085】
式(I)の化合物は不斉中心またはキラル中心を含んでよく、それゆえ、種々の立体異性体の形態で存在し得る。式(I)の化合物のすべての立体異性体ならびにラセミ混合物を含むそれらの混合物は本発明の一部を形成する。加えて、本発明は、すべての幾何および位置異性体を包含する。例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を組み込んでいる場合、シス形およびトランス形の両方ならびに混合物は本発明の範囲に包含される。
【0086】
ジアステレオマー混合物は、それらの物理化学的相違に基づき、当業者に周知の方法によって、例えばクロマトグラフィおよび/または分別結晶化によって個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、適切な光学活性化合物(例えばキラルアルコールまたはモーシェル酸クロリドなどのキラル補助基)との反応によってエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離して、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換する(例えば加水分解する)ことによって分離できる。また、式(I)の化合物の一部はアトロプ異性体(例えば置換ビアリール)であってよく、これらの本発明の一部とみなされる。エナンチオマーはまた、キラルHPLCカラムの使用によって分離することもできる。
【0087】
式(I)の化合物は種々の互変異性体として存在し得ることも可能であり、すべてのそのような形態は本発明の範囲に包含される。また、例えば、該化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形態は本発明に含まれる。
【0088】
本発明の化合物(該化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグならびに該プロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルを含む)のすべての立体異性体(例えば幾何異性体、光学異性体等)、例えば様々な置換基上の不斉炭素のために存在し得るもの、例えばエナンチオマー形態(これは不斉炭素がない場合でも存在し得る)、回転異性体形態、アトロプ異性体およびジアステレオマー形態などは、位置異性体(例えば4−ピリジルおよび3−ピリジルなど)と同様に、本発明の範囲内で企図される。(例えば、式(I)の化合物が二重結合または縮合環を組み込んでいる場合、シス形およびトランス形の両方ならびに混合物は本発明の範囲に包含される。また、例えば、該化合物のすべてのケト−エノールおよびイミン−エナミン形態は本発明に含まれる。)本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、実質的に他の異性体を含まなくてもよく、または、例えばラセミ化合物としてもしくはすべての他の立体異性体もしくは他の選択された立体異性体と混合されていてもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義されるSまたはR立体配置を有し得る。「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」等の用語の使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ化合物またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグにも等しく適用されることが意図されている。
【0089】
本出願において特定の立体異性体化合物が立体異性体の指定の中で「および」を用いて命名される場合、例えば1−(2S,3Sおよび2R,3R)−3−シクロブタン−2−イル]−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの場合、「および」は、エナンチオマーのラセミ混合物を指示する。すなわち、個々のエナンチオマーは個別に単離されなかった。
【0090】
立体異性体の名称が「または」を含む場合、例えば1−(2S,3Sまたは2R,3R)−3−シクロブタン−2−イル]−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの場合、「または」は、ラセミ化合物の個々のエナンチオマーへのキラル分割が達成されたが、特定のエナンチオマーの実際の光学活性は測定されなかったことを指示する。
【0091】
これらのジアステレオマーの独立合成またはそれらのクロマトグラフィ分離は、本明細書で開示される方法論の適切な変更によって当分野で公知のように達成され得る。それらの絶対立体化学は、結晶性生成物または結晶性中間体のX線結晶学によって決定することができ、これらは、必要に応じて、公知の絶対立体配置の不斉中心を含む試薬を用いて誘導体化される。所望する場合は、個々のエナンチオマーが単離されるように該化合物のラセミ混合物を分離し得る。分離は、当分野で周知の方法、例えば化合物のラセミ混合物を鏡像異性的に純粋な化合物にカップリングさせて、ジアステレオマー混合物を形成し、続いて標準的な方法、例えば分別結晶化またはクロマトグラフィにより個々のジアステレオマーを分離することによって実施できる。カップリング反応は、しばしば、鏡像異性的に純粋な酸または塩基を用いた塩の形成である。次に、ジアステレオマー誘導体を、付加されたキラル残基の切断によって純粋なエナンチオマーに変換し得る。化合物のラセミ混合物は、キラル固定相を利用したクロマトグラフ法によって直接分離することもでき、前記方法は当分野において周知である。あるいは、当分野において周知の方法により、光学的に純粋な出発物質または既知の立体配置の試薬を使用する立体選択的合成によって化合物の任意のエナンチオマーを得ることもできる。
【0092】
塩
「医薬的に許容される塩」という用語は、無機塩基および有機塩基を含む医薬的に許容される非毒性の塩基から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン塩、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が含まれる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウム塩が特に好ましい。医薬的に許容される有機非毒性塩基から誘導される塩には、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩が含まれる。
【0093】
本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機酸および有機酸を含む医薬的に許容される非毒性の酸から調製し得る。そのような酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が含まれる。クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸が特に好ましい。
【0094】
特に明記されない限り、式Iの化合物およびそのサブセット、その実施形態ならびに特定の化合物への言及は、医薬的に許容される塩および立体異性体も含むことが意図されていることは理解される。
【0095】
さらに、本発明の化合物についての結晶形態の一部は多形として存在してもよく、それのためすべての形態が本発明に含まれることが意図されている。加えて、本発明の化合物の一部は水(水和物)または一般的な有機溶媒と共に溶媒和物を形成してもよい。そのような溶媒和物は本発明の範囲に包含される。
【0096】
標識化合物
一般式Iの化合物において、原子はそれらの天然の同位体存在率を示してよく、または原子の1もしくはそれ以上は、同じ原子番号を有するが、自然界で主として見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量を有する特定の同位体に関して人工的に富化されていてもよい。本発明は、一般式Iの化合物のすべての適切な同位体変形物を包含することが意図されている。例えば、水素(H)の種々の同位体形態には、プロチウム(
1H)およびジュウテリウム(
2H)が含まれる。プロチウムは自然界で見出される主たる水素同位体である。ジュウテリウムの富化は、特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の延長もしくは投薬必要量の減少をもたらし得るか、または生物学的試料の特性付けのための標準物質として有用な化合物を提供し得る。一般式Iの範囲内の同位体富化化合物は、適切な同位体富化試薬および/または中間体を使用して、当業者に周知の従来技術によってまたは本明細書中のスキームおよび実施例で述べるものと類似した工程によって過度の実験を伴わずに調製することができる。
【0097】
有用性
式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩またはその立体異性体および医薬組成物は、ヤヌスキナーゼによって媒介される様々な状態または疾患、特にJAK1、JAK2またはJAK3などのヤヌスキナーゼの阻害によって改善され得る疾患または状態を治療するまたは予防するために使用できる。そのような状態および疾患は、(1)関節炎、例えば関節リウマチ、若年性関節炎および乾癬性関節炎;(2)喘息および他の閉塞性気道疾患、例えば慢性喘息、遅発型喘息、気道過敏性、気管支炎、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、回帰性気道閉塞、および気腫を含む慢性閉塞性肺疾患;(3)自己免疫疾患または障害、例えば単一器官あるいは単一細胞型自己免疫障害と称されるもの、例えば橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血による自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーヴズ病、原発性胆汁性肝硬変、慢性侵攻性肝炎、潰瘍性大腸炎および膜性糸球体腎炎、全身性自己免疫障害を含むと称されるもの、例えば全身性エリトマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、ライター症候群、多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、多発性硬化症および水疱性類天疱瘡、ならびにB細胞(体液性)またはT細胞に基づき得る、付加的な自己免疫疾患、例えばコーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型または若年発症糖尿病および甲状腺炎;(4)癌または腫瘍、例えば消化管/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、肥満細胞腫瘍および扁平上皮癌を含む皮膚癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、リンパ腫、急性骨髄性白血病および慢性骨髄性白血病を含む白血病、腎臓癌、肺癌、筋肉の癌、骨の癌、膀胱癌、脳の癌、口腔黒色腫および転移性黒色腫を含む黒色腫、カポジ肉腫、多発性骨髄腫を含む骨髄腫、骨髄増殖性疾患、増殖性糖尿病性網膜症、および固形腫瘍を含む血管形成関連障害;(5)糖尿病、例えばI型糖尿病および糖尿病由来の合併症;(6)眼の疾患、障害または状態、例えば眼の自己免疫疾患、角結膜炎、春季結膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎および水晶体原性ブドウ膜炎を含むブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮ジストロフィ、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーヴズ眼症、フォークト−小柳−原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、小フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼障害、交感性眼炎、アレルギー性結膜炎および眼内血管新生;(7)腸の炎症、アレルギーまたは状態、例えばクローン病および/または潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎および肥満細胞症;(8)神経変性疾患、例えば運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、または外傷、ストライク、グルタミン酸神経毒性もしくは低酸素によって引き起こされる神経変性疾患;発作における虚血性/再灌流障害、心筋虚血、腎虚血、心臓発作、心肥大、アテローム性動脈硬化症および動脈硬化症、臓器低酸素症ならびに血小板凝集;(9)皮膚の疾患、状態または障害、例えばアトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、強皮症、そう痒症および他のそう痒状態;(10)アレルギー反応、例えばアナフィラキシー、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性蕁麻疹、血管性水腫、アレルギー性喘息、または昆虫刺傷、食物、薬物もしくは花粉に対するアレルギー;(11)移植拒絶反応、例えばランゲルハンス島移植拒絶反応、骨髄移植拒絶反応、移植片対宿主病、骨髄、軟骨、角膜、心臓、椎間板、島、腎臓、肢、肝臓、肺、筋肉、筋芽細胞、神経、膵臓、皮膚、小腸または気管および異種移植などの臓器および細胞移植拒絶反応、を含むが、これらに限定されない。
【0098】
したがって、本発明の別の態様は、JAK媒介性疾患または障害の治療または予防のための方法であって、それを必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。1つの実施形態では、そのような疾患は喘息および関節リウマチを含む。
【0099】
本発明の別の態様は、JAK媒介性疾患または障害を治療または予防するための薬剤の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0100】
本発明の1つの態様は、ヤヌスキナーゼJAK2に比べてJAK1の選択的阻害によって改善される疾患または障害を治療するための薬剤の製造における式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の使用である。
【0101】
本発明の別の態様は、ヤヌスキナーゼJAK2に比べてJAK1の選択的阻害によって改善される疾患または障害を治療するための薬剤の製造における式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体および第二の活性物質の使用である。
【0102】
用量範囲
式Iの化合物の予防または治療用量の大きさは、言うまでもなく、治療される状態の性質および重症度ならびに式Iの特定の化合物およびその投与経路によって異なる。また、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食事、投与の時間、排出速度、薬剤の組合せおよび個々の患者の応答を含む様々な因子によっても異なる。一般に、哺乳動物の体重kg当たり約0.001mg〜約100mg、好ましくは0.01mg〜約10mg/kgの1日用量。他方で、一部の場合にはこれらの範囲外の投与量を使用する必要があり得る。
【0103】
単一剤形を生成するために担体材料と組み合わせ得る有効成分の量は、治療される宿主および特定の投与方式に依存して異なる。例えば、ヒトの経口投与を意図される製剤は、組成物全体の約5〜約99.95%にわたり得る適切で好都合な量の担体と混合された0.05mg〜5gの活性物質を含有し得る。投与単位形態は、一般に約0.1mg〜約0.4gの有効成分、典型的には0.5mg、1mg、2mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mgまたは400mgを含有する。
【0104】
医薬組成物
本発明の別の態様は、式Iの化合物を医薬的に許容される担体と共に含有する医薬組成物を提供する。プロスタノイド媒介性疾患のいずれかの治療のために、式Iの化合物を従来の非毒性の医薬的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する投与単位製剤中で経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、非経口的にまたは直腸経路で投与し得る。本明細書で使用される非経口的という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内注射または注入技術を含む。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ等のような温血動物の治療に加えて、本発明の化合物はヒトの治療において有効である。
【0105】
有効成分を含有する医薬組成物は、経口使用に適する形態、例えば錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散性散剤もしくは顆粒剤、乳剤、ハードもしくはソフトカプセル、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤であり得る。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物を製造するための当分野で公知の任意の方法に従って調製することができ、そのような組成物は、医薬的に洗練された口当たりの良い製剤を提供するために甘味料、香味料、着色剤および防腐剤から成る群より選択される1またはそれ以上の作用物質を含有してもよい。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬的に許容される賦形剤と混合された有効成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム、ならびに潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または滑石であってよい。錠剤は、被覆されていなくてもよく、または胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長期間にわたる持続作用を提供する公知の技術によって被覆されていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を使用し得る。それらを、米国特許第4,256,108号;同第4,166,452号;および同第4,265,874号に記載されている技術によって被覆し、制御放出のための浸透圧治療錠剤を形成してもよい。
【0106】
経口使用のための製剤はまた、有効成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル、または有効成分がプロピレングリコール、PEGおよびエタノールなどの水混和性溶媒、もしくは油性媒質、例えば落花生油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセルとしても提供され得る。
【0107】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した有効成分を含有する。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムである;分散剤または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えばレシチン、または脂肪酸とアルキレンオキシドの縮合物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン、または長鎖脂肪族アルコールとエチレンオキシドの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、または脂肪酸およびヘキシトール由来の部分エステルとエチレンオキシドの縮合物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、または脂肪酸およびヘキシトール無水物由来の部分エステルとエチレンオキシドの縮合物、例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタンであってよい。水性懸濁剤はまた、1またはそれ以上の防腐剤、例えばエチルまたはn−プロピル、p−ヒドロキシベンゾエート、1またはそれ以上の着色剤、1またはそれ以上の香味料、およびスクロース、サッカリンまたはアスパルテームなどの1またはそれ以上の甘味料を含有してもよい。
【0108】
油性懸濁剤は、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または流動パラフィンなどの鉱油に有効成分を懸濁させることによって製剤化され得る。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含有し得る。口当たりの良い経口製剤を提供するために上記で示したような甘味料および香味料を添加してもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加によって保存され得る。
【0109】
水の添加による水性懸濁剤の調製に適した分散性散剤および顆粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1またはそれ以上の防腐剤と混合した有効成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上記で挙げたものに例示される。付加的な賦形剤、例えば甘味料、香味料および着色剤も存在してよい。
【0110】
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油もしくは落花生油、または鉱油、例えば流動パラフィン、またはこれらの混合物であってよい。適切な乳化剤は、天然に存在するホスファチド、例えばダイズ、レシチン、ならびに脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン、およびエチレンオキシドと前記部分エステルの縮合物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであってよい。乳剤はまた、甘味料および香味料を含有してもよい。
【0111】
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味料、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に製剤化され得る。そのような製剤はまた、粘滑剤、防腐剤、香味料および着色剤を含有してもよい。医薬組成物は、適切な注射用水性または油性懸濁剤の形態であり得る。この懸濁剤は、上記で挙げた適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用製剤はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用し得る許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー液および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。エタノール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどの共溶媒も使用してよい。加えて、滅菌固定油は溶媒または懸濁媒質として慣例的に使用される。このために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を使用してもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の調製において使用できる。
【0112】
吸入投与のための剤形は、エアロゾルまたは乾燥粉末として好都合に製剤化され得る。吸入投与に適したおよび/または適合された組成物に関しては、活性物質が粒径減少形態であることが好ましく、より好ましくは、粒径減少形態はマイクロ化によって得られるまたは得られ得る。
【0113】
1つの実施形態では、医薬製剤は、作動するたびに定量の薬剤を放出する加圧定量吸入器(pMDI)を用いた使用に適合される。pMDIのための製剤は、ハロゲン化炭化水素噴射剤中の溶液または懸濁液の形態であり得る。pMDIのために使用される噴射剤の種類は、ヒドロフルオロカーボン(HFC)としても知られる、ヒドロフルオロアルカン(HFA)に移行しつつある。特に、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA 134a)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA 227)が、いくつかの現在市販されている医薬吸入製品において使用されている。組成物は、エタノール、オレイン酸、ポリビニルピロリドン等のような吸入使用のための他の医薬的に許容される賦形剤を含んでもよい。
【0114】
加圧MDIは、典型的には2つの構成部分を有する。第一に、薬剤粒子を加圧下で懸濁液または溶液形態で保存するキャニスター構成部分が存在する。第二に、キャニスターを保持し、作動させるために使用されるレセプタクル構成部分がある。典型的には、キャニスターは複数回用量の製剤を含むが、単回用量キャニスターを有することも可能である。キャニスター構成部分は、典型的にはキャニスターの内容物を放出することができるバルブ出口を含む。エアロゾル薬剤は、キャニスター構成部分に力をかけてそれをレセプタクル構成部分に押し込み、それによってバルブ出口を開けて、薬剤粒子がレセプタクル構成部分を通ってバルブ付き出口から運搬され、レセプタクルの出口から放出されるようにすることによってpMDIから配薬される。キャニスターから放出された後、薬剤粒子は「噴霧化」され、エアロゾルを形成する。患者は、薬剤粒子が患者の吸気流に同伴されて肺に運ばれるように、自らの吸入によってエアロゾル化された薬剤の放出を調整することが意図されている。典型的には、pMDIは、キャニスターの内容物を加圧し、レセプタクル構成部分の出口から薬剤粒子を推進するために噴射剤を使用する。pMDIでは、製剤は液体または懸濁液形態で提供され、噴射剤と共に容器内に存在する。噴射剤は様々な形態をとり得る。例えば、噴射剤は圧縮ガスまたは液化ガスを含み得る。
【0115】
別の実施形態では、医薬製剤は、乾燥粉末吸入器(DPI)を用いた使用に適合される。DPIでの使用に適した吸入組成物は、典型的には有効構成部分の粒子と医薬的に許容される担体の粒子を含有する。活性物質の粒径は約0.1μm〜約10μmにわたり得る;しかし、末梢肺への有効な送達のためには、活性物質粒子の少なくとも95%が5μmまたはそれ以下である。活性物質の各々は0.01〜99%の濃度で存在し得る。典型的には、しかし、活性物質の各々は組成物の総重量の約0.05〜50%、より典型的には約0.2〜20%の濃度で存在する。
【0116】
上述したように、有効構成部分に加えて、吸入可能粉末は、好ましくは医薬的に許容される担体を含み、該担体は、吸入のために許容される任意の薬理学的に不活性な物質または物質の組合せから成ってよい。好都合には、担体粒子は1またはそれ以上の結晶糖から成る;担体粒子は1またはそれ以上の糖アルコールまたはポリオールから成ってよい。好ましくは、担体粒子はデキストロースまたはラクトース、特にラクトースの粒子である。従来の乾燥粉末吸入器、例えばHandihaler、Rotohaler、Diskhaler、TwisthalerおよびTurbohalerを利用する本発明の実施形態では、担体粒子の粒径は約10μmから約1000μmにわたり得る。これらの実施形態の一部では、担体粒子の粒径は約20μmから約120μmにわたり得る。一部の他の実施形態では、担体粒子の少なくとも90重量%のサイズは1000μm未満であり、好ましくは60μmから1000μmまでの間である。これらの担体粒子の比較的大きなサイズは良好な流動および同伴特性を与える。存在する場合、担体粒子の量は、粉末の総重量に基づき一般に95重量%まで、例えば90重量%まで、好都合には80重量%まで、好ましくは50重量%までである。いずれの微細賦形剤材料の量も、存在する場合は、粉末の総重量に基づき50重量%まで、好都合には30重量%まで、特に20重量%までであってよい。粉末は、L−ロイシンまたは別のアミノ酸などの性能調節剤、および/またはステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸の金属塩を含有してもよい。
【0117】
式Iの化合物はまた、薬剤の直腸投与のための坐剤の形態でも投与してもよい。これらの組成物は、薬剤を、周囲温度では固体であるが直腸温度では液体であり、それゆえ直腸で溶けて薬剤を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製され得る。そのような材料はココアバターおよびポリエチレングリコールである。
【0118】
局所使用のためには、式Iの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゲル、溶液または懸濁液等が用いられる。(この適用に関して、局所適用は口腔洗浄薬および含そう薬を含むものとする。)局所製剤は、一般に医薬担体、共溶媒、乳化剤、浸透促進剤、防腐剤系および皮膚軟化剤から成ってよい。
【0119】
他の薬剤との併用
JAK媒介性疾患の治療および予防のために、式Iの化合物を他の治療薬と同時投与してもよい。したがって別の態様では、本発明は、治療有効量の式Iの化合物および1またはそれ以上の他の治療薬を含有する、JAK媒介性疾患を治療するための医薬組成物を提供する。特に、炎症性疾患である関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、COPD、喘息およびアレルギー性鼻炎の治療に関しては、式Iの化合物を以下のような薬剤と併用してもよい(1)TNF−α阻害剤、例えばRemicade(登録商標)およびEnbrel(登録商標);(2)非選択的COX−1/COX−2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アパゾーン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン);(3)COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブおよびエトリコキシブ);(4)関節リウマチの治療のための他の薬剤、例えば低用量メトトレキサート、レフノミド、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、オーラノフィンまたは非経口もしくは経口金製剤;(5)ロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えばジロートン;(6)LTD4受容体アンタゴニスト、例えばザフィルルカスト、モンテルカストおよびプランルカスト;(7)PDE4阻害剤、例えばロフルミラスト;(8)抗ヒスタミンH1受容体アンタゴニスト、例えばセチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチンおよびクロルフェニラミン;(9)α1およびα2アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮性交感神経様作用薬、例えばプロピルヘキセドリン、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリンおよび塩酸エチルノルエピネフリン;(10)抗コリン剤、例えば臭化イプラトロピウム、臭化チオトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化アクリンジニウム、グリコピロレート、ピレンゼピンおよびテレンゼピン;(11)βアドレナリン受容体アゴニスト、例えばメタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、メシル酸ビトルテロールおよびピルブテロール、またはテオフィリンおよびアミノフィリンを含むメチルキサンタニン、クロモグリク酸ナトリウム;(12)インスリン様増殖因子I型(IGF−1)ミメティック;(13)全身性副作用が低減した吸入糖質コルチコイド、例えばプレドニソン、プレドニソロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾンジト、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドおよびフロ酸モメタゾン。
【0120】
合成の方法
スキームおよび実施例
本明細書で使用される略語は以下の表に示す意味を有する。以下の表に示されていない略語は、特に具体的に明記されない限りそれらの一般的に使用される意味を有する。
【0122】
【表2】
合成の方法
本発明の化合物は、適切な材料を使用して以下の一般的スキームに従って調製することができ、その後の具体的な実施例によってさらに例示される。実施例で説明される化合物は、本発明とみなされる唯一の属種を形成すると解釈されるべきではない。以下の説明のための実施例は、それゆえ、列挙される化合物または説明のために使用される何らかの特定の置換基に限定されない。スキームに示されている置換基の番号付けは、特許請求の範囲で使用されるものと必ずしも相関しておらず、しばしば、明瞭さのために、上記の本発明の定義の下で複数の置換基が許容される場合も化合物に結合された1個の置換基を示す。
【0123】
当業者は、これらの化合物を調製するために以下の調製手順の条件および工程の公知の変形が使用できることを容易に理解する。ここで本発明を以下の非限定的な実施例で説明するが、その中では、特に明記されない限り:
すべての反応は、特に具体的に明記されない限り窒素またはアルゴンの不活性雰囲気下で撹拌し(機械的、撹拌子/撹拌プレートまたは振とう)、実施した。
【0124】
すべての温度は、特に注記されない限りセ氏温度(℃)である。
【0126】
大部分の化合物は、逆相分取HPLC、シリカゲルでのMPLC、再結晶化および/またはスウィッシュ(溶媒に懸濁、次いで固体をろ過)によって精製した。
【0127】
反応の経過は、薄層クロマトグラフィ(TLC)および/またはLCMSおよび/またはNMRによって追跡し、反応時間は説明のためにのみ示している。
【0128】
すべての最終生成物をNMRおよびLCMSによって分析した。
【0129】
中間体は、NMRおよび/またはTLCおよび/またはLCMSによって分析した。
【0130】
方法1
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム1に示す。アルキルグリニャール試薬を、THFなどの適切な溶媒中0℃または約0℃で適切に置換された(ヘテロ)アリールカルボキシレート1Aと反応させ、本発明の実施例の合成において使用する中間体1Bを得る。
【0132】
【化12】
方法2
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム2に示す。CF
3TMSなどのトリフルオロメチルアニオン等価物を、THFなどの適切な溶媒中でTBAFおよび適切に置換された(ヘテロ)アリールアルデヒド2Aと反応させ、本発明の実施例の合成において使用する中間体2Bを生成する。
【0134】
【化13】
方法3
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム3に示す。適切に置換されたチオフェノール3Aを、DMFなどの適切な溶媒中、周囲温度で水素化ナトリウムなどの適切な塩基および5−(トリフルオロメチル)ジベンゾ[b,d]チオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートなどのトリフルオロメチル化剤と反応させる。生じた中間体をm−CPBAなどの適切な酸化剤で対応するスルホン3Bに酸化させ、本発明の実施例の合成において使用する中間体を得る。
【0136】
【化14】
方法4
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム4に示す。適切に置換されたフェニル酢酸エステル4Aを、THFなどの溶媒中、周囲温度で水素化ナトリウムなどの適切な塩基およびヨウ化メチルなどのメチル化剤と反応させ、4Bを生成する。生じた中間体をLiALH
4などの適切な還元剤でアルコール4Cに還元し、その後これをPCCなどの酸化剤でアルデヒド4Dに酸化した。4DをCF
3アニオンで処理し、次いでキラル固定相クロマトグラフィを用いてエナンチオマーに分割して、本発明の実施例の合成において使用する中間体4Eおよび4Fを得る。
【0138】
【化15】
方法5
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム5に示す。適切に置換された臭化ベンジル5Aを、エタノール水溶液などの適切な溶媒中でナトリウムニトリルと反応させ、5Bを生成する。生じた中間体を、THFなどの溶媒中、周囲温度で水素化ナトリウムなどの適切な塩基およびヨウ化メチルなどのメチル化剤と反応させ、5Cを生成して、これをその後THFなどの適切な溶媒中、DIBAL−Hなどの適切な還元剤でアルデヒド5Dに還元する。5DをCF
3アニオンで処理し、本発明の実施例の合成において使用する中間体5Eを得た。
【0140】
【化16】
方法6
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム6に示す。2−シアノプロパンを、トルエンなどの適切な溶媒中、NaHMDSなどの適切な塩基と反応させ、2,5−ジブロモピリジン6Aと反応させて、6Bを生成し、その後これを、THFなどの適切な溶媒中、DIBAL−Hなどの適切な還元剤でアルデヒド6Cに還元する。6CをCF
3アニオンで処理し、本発明の実施例の合成において使用する中間体6Dを得た。
【0142】
【化17】
方法7
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム7に示す。ジフルオロアセテートを、トルエンなどの適切な溶媒中、n−BuLiなどの適切な塩基と反応させ、2,5−ジブロモピリジン7Aと反応させて、7Bを生成する。ケトン7Bを、その後、メタノールなどの適切な溶媒中、NaBH
4などの適切な還元剤でアルコール7C(R
1は水素である)に還元する。あるいは、ケトン7Bをグリニャール試薬と反応させ、本発明の実施例の合成において使用するアルコール7C(R
1はアルキルである)を得る。
【0144】
【化18】
方法8
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム8に示す。アルコール8AをDASTなどの求核フッ素源と反応させ、本発明の実施例の合成において使用する8Bを得る。
【0146】
【化19】
方法9
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム9に示す。ケトン9Aを、その後、メタノールなどの適切な溶媒中、NaBH
4などの適切な還元剤でアルコールのラセミ混合物に還元し、次いでキラル固定相カラムでエナンチオマーを分離して、本発明の実施例の合成において使用する中間体9Bおよび9Cを得る。あるいは、ケトン9AをTHFなどの適切な溶媒中でグリニャール試薬と反応させ、次いでキラル固定相カラムでエナンチオマーを分離して、本発明の実施例の合成において使用する中間体(R
1はアルキルである)9Dおよび9Eを得る。
【0148】
【化20】
方法10
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム10に示す。適切に置換されたチオフェノール10Aを、適切な溶媒または、1:1 v/v MeCN:水などの溶媒混合物中、水酸化カリウムなどの適切な塩基、およびジエチル[ブロモ(ジフルオロ)メチル]ホスホネートなどのジフルオロメチル化剤と反応させる。生じた中間体をm−CPBAなどの適切な酸化剤で対応するスルホン10Bに酸化させ、本発明の実施例の合成において使用する中間体を得る。
【0150】
【化21】
方法11
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム11に示す。適切に置換されたアリールスルホキシド11Aを、40℃または約40℃で、1,2−DCEなどの溶媒中、ヨウ化亜鉛などのルイス酸、およびBASTなどの適切な求核フッ素源と反応させる。生じた中間体をm−CPBAなどの適切な酸化剤で対応するスルホン11Bに酸化させ、本発明の実施例の合成において使用する中間体を得る。
【0152】
【化22】
方法12
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム12に示す。置換されていてもよいアルキルアルデヒド/ケトン12Aを、カリウムtert−ブトキシドなどの適切な塩基の存在下でジエチル(シアノメチル)ホスホネートと縮合させ、本発明の実施例の合成における中間体として使用される置換アクリロニトリル12Bを生成する。
【0154】
【化23】
方法13
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム13に示す。置換されていてもよい(複素)環式ケトン13Aのシアノヒドリン13Bを、メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液を用いて調製し、次いでシアン化カリウムなどの適切なシアン化物源を添加する。塩化メシルまたはPOCl
3などの適切な試薬でヒドロキシル基を活性化し、次いで還流ピリジンなどの適切な条件下で除去して、本発明の実施例の合成における中間体として使用される置換アクリロニトリル13Cを生成する。
【0156】
【化24】
方法14
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム14に示す。置換されていてもよい(複素)環式ケトン14Aを、LDAなどの適切な塩基でエノール化し、N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミドなどの適切なトリフラート化剤と反応させる。生じたビニルトリフラート14Bを、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などの適切なパラジウム錯体、およびシアン化亜鉛などの適切なシアン化物源と反応させ、本発明の実施例の合成における中間体として使用される置換アクリロニトリル14Cを得る。
【0158】
【化25】
方法15
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム15に示す。不飽和アルデヒド15Aを、水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下に水などの溶媒中で塩酸ヒドロキシルアミンと縮合させ、オキシム15Bを得て、これをトリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下にTHFなどの適切な溶媒中、トリプロピルホスホン酸無水物の作用下で脱水し、15Dを本発明の実施例の合成における中間体として得た。
【0160】
【化26】
方法16
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム26に示す。3−アミノピラゾールカルボキサミド16Aを、2−プロパノールなどの適切な溶媒中、K
3PO
4またはKOAcなどの適切な塩基と共に、Pd
2(dba)
3およびMe
4−
tBu−X−Phosなどの触媒パラジウム−配位子系を使用して、(ヘテロ)アリールハロゲン化物16Bにクロスカップリングさせ、ピラゾール中間体16Cを生成する。
【0162】
【化27】
方法17
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム17に示す。3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル17Aを、水素化ナトリウムなどの適切な塩基およびSEM−Clと反応させ、3−アミノピラゾール17Bと17Cの混合物を生成して、これらを、ジオキサンなどの適切な溶媒中、Pd
2(dba)
3およびX−Phosなどの触媒パラジウム−配位子系、K
3PO
4などの適切な塩基を使用して、適切に置換されたハロゲン化(ヘテロ)芳香族化合物17Bでアリール化する。中間体ニトリル17Eおよび17Fを、水酸化ナトリウムと混合した過酸化水素などの適切な酸化剤を用いて対応するアミドに酸化させ、次に酸加水分解によってSEM基を除去して、本発明の実施例の合成における中間体、ピラゾール17Gを生成する。
【0164】
【化28】
方法18
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム18に示す。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、3−アミノピラゾールカルボキサミド18Aを、スキームNo.12〜15およびスキーム25〜29に示すものを含むがこれらに限定されない、置換されていてもよいアクリロニトリルに共役的に付加し、本発明の実施例の合成における中間体、アルキル化ピラゾールカルボキサミド18Bを生成する。
【0166】
【化29】
方法19
本発明の中間体を調製する一般的な手順をスキーム19に示す。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、3−アミノピラゾールカルボキサミド19Aを、スキームNo.12〜15およびスキームNo.25〜29に示すものを含むがこれらに限定されない、置換されていてもよいアクリロニトリルに共役的に付加し、本発明の実施例の合成における中間体、アルキル化ピラゾールカルボキサミド19Bを生成する。
【0168】
【化30】
方法20
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム20に示す。メチル5−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート20Aを、触媒ナトリウムメトキシドなどの適切な塩基の存在下で、スキームNo.12〜15およびスキームNo.25〜29に示すものを含むがこれらに限定されない置換アクリロニトリルに共役的に付加する。生じた中間体20Bを、Pd
2(dba)
3およびX−Phosなどの適切な触媒パラジウム−配位子系ならびにK
3PO
4などの適切な塩基を使用して、(ヘテロ)アリールハロゲン化物20Cにクロスカップリングさせる。LiOHなどの水酸化物水溶液を使用して20Dをけん化し、次いでEDC、HOBT、ならびに置換されていてもよい第一級および第二級アミンなどの標準的な条件を使用してアミドを形成し、本発明の実施例20Fを生成する。
【0170】
【化31】
方法21
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム21に示す。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド21Aを、スキームNo.12〜15およびスキームNo.25〜29に示すものを含むがこれらに限定されない、置換されていてもよいアクリロニトリルに共役的に付加し、本発明の実施例21Bを生成する。
【0172】
【化32】
方法22
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム22に示す。アルキル化3−アミノピラゾールカルボキサミド22Aを、ジオキサンなどの溶媒中、Pd
2(dba)
3およびX−PhosまたはMe
4−
tBu−X−Phosなどの適切な触媒パラジウム−配位子系、ならびにK
3PO
4またはKOAcなどの適切な塩基を使用して、(ヘテロ)アリールハロゲン化物22Bにクロスカップリングさせ、本発明の実施例22Cを生成する。
【0174】
【化33】
方法23
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム23に示す。置換されていてもよい、カルバメート保護されたピラゾールカルボキサミド23Aを、TFAまたはHClなどの酸の存在下で脱保護し、本発明のアミン誘導体23Bを生成する。
【0176】
【化34】
方法24
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム24に示す。置換されていてもよいアミノピラゾールカルボキサミド24Aを、DSCまたはホスゲンなどの二重活性化カルボニル基の存在下で置換されていてもよいアルコールと反応させ、本発明のカルバメート誘導体24Cを得る。あるいは、置換されていてもよいアミノピラゾールカルボキサミド24Aを、酢酸などの酸の存在下およびNaCNBH
3またはNa(OAc)
3BHなどの適切な還元剤の存在下で置換アルデヒドと反応させ、本発明の第三級アミノ誘導体24Bを得る。あるいは、置換されていてもよいアミノピラゾールカルボキサミド24Aをホスゲンおよびアルコールと反応させ、本発明の第三級アミノ誘導体24Bを得る。
【0178】
【化35】
方法25
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム25に示す。ケトン25AをNaBH
4などの還元剤と反応させ、次いで、例えばDIPEAなどの適切な塩基の存在下に塩化メタンスルホニルでアルコールを活性化し、その後DBUなどの適切な塩基の存在下で除去して、25Bを得た。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド25Cを、置換されていてもよいアクリロニトリル25Bに共役的に付加し、次いでmCPBAなどの適切な酸化剤で酸化して、本発明の実施例25Dを生成する。
【0180】
【化36】
方法26
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム26に示す。シアノケトン26Aを、炭酸カリウムなどの適切な塩基およびヨウ化メチルなどのメチル化剤と反応させ、次いでNaBH
4などの還元剤で処理して、その後mCPBAなどの適切な酸化剤で酸化し、26Bを生成した。アルコール26Bを、例えばDIPEAなどの適切な塩基の存在下に塩化メタンスルホニルで活性化し、次いでDBUなどの適切な塩基の存在下で除去して、26Cを得た。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド26Dを置換されていてもよいアクリロニトリル26Cに共役的に付加し、本発明の実施例26Eおよび26Fを生成する。
【0182】
【化37】
方法27
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム27に示す。ケトン27AをNaBH
4などの還元剤と反応させ、次いで、例えばDIPEAなどの適切な塩基の存在下に塩化メタンスルホニルでアルコールを活性化し、その後DBUなどの適切な塩基の存在下で除去して、27Bを得た。エステル27Bを水酸化リチウムなどの適切な塩基でけん化し、次いで、例えば活性化試薬TBTUおよびアンモニア源HMDSを用いて第一級アミドに変換して、その後、例えばトリクロロアセチルクロリドで脱水し、27Cを得た。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド27Dを置換されていてもよいアクリロニトリル27Cに共役的に付加し、次いでmCPBAなどの適切な酸化剤で酸化して、本発明の実施例27Eを生成する。
【0184】
【化38】
方法28
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム28に示す。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド28Cを置換されていてもよいアクリロニトリル28Bに共役的に付加し、28Dを得る。アルキル化3−アミノピラゾールカルボキサミド28Dを、i−プロパノールまたはジオキサンなどの溶媒中、Pd
2(dba)
3およびX−PhosまたはMe
4−
tBu−X−Phosなどの適切な触媒パラジウム−配位子系、ならびにK
3PO
4またはKOAcなどの適切な塩基を使用して、(ヘテロ)アリールハロゲン化物28Eにクロスカップリングさせ、キラル固定相カラムでエナンチオマーを分離した後、本発明の実施例28Fおよび28Gを生成する。
【0186】
【化39】
方法29
本発明の実施例を調製する一般的な手順をスキーム29に示す。ケトン29Aを、シアン化カリウムおよびメタ重亜硫酸ナトリウムなどの適切な条件下でシアノヒドリン29Bに変換し、次いで、例えばピリジンなどの適切な溶媒中の塩化チオニルでアルコールを活性化し、除去して、中間体29Cおよび29Dを得た。MeCN、EtOHまたはtert−BuOHなどの適切な溶媒中、DBUなどの適切な塩基を使用して、N−(ヘテロ)アリール化ピラゾールカルボキサミド29Eを置換されていてもよいアクリロニトリル29Cまたは29Dに共役的に付加し、本発明の29Fを得る。
【0188】
【化40】
市販されている/これまでに記述されている物質
以下の表は、本発明の中間体および実施例の合成において使用する化学物質についての商業的供給源およびこれまでに開示された合成経路を列挙する。リストは、いかなる意味でも網羅的、排他的または限定的であることを意図されない。
【0189】
【表3】
中間体
以下の実験手順は、本発明の実施例の合成において使用する化学物質の調製を詳述する。例示する手順は説明だけを目的とし、いかなる意味でも本発明の範囲を限定することを意図されない。
【0191】
【化41】
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール
メチル5−ブロモピコリネート(500mg、2.31mmol)をTHF(7.0mL)に溶解し、フラスコを隔壁で密閉して、アルゴンでフラッシュした。混合物を0℃に冷却し、臭化メチルマグネシウム(3.1mL、9.3mmol、THF中3M)を添加した。生じた混合物を0℃で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチングし、EtOAcで抽出した。次に有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。LRMS(ESI)C
8H
10BrNO[M+H]
+の計算値:216、実測値:216。
【0193】
【化42】
1−(5−ブロモピリジン−2−イル−2,2,2−トリフルオロエタノール
5−ブロモピコリンアルデヒド(500mg、2.70mmol)をTHF(9.0mL)に溶解し、次にフラスコを隔壁で密閉して、アルゴンでフラッシュし、0℃に冷却した。その後(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(0.44mL、3.0mmol)を添加し、次いでTBAF(2.7mL、2.7mmol、THF中1M)を添加した。生じた混合物を周囲温度まで温め、2時間撹拌した。その後水で反応をクエンチングし、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのMPLC(10〜20%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製し、表題化合物を得た。LRMS(ESI)C
8H
6BrF
3O[M+H]
+の計算値:256、実測値:256。
【0195】
【化43】
1−ブロモ−4−[(フルオロメチル)スルファニル]ベンゼン
1−ブロモ−4−(メチルスルフィニル)ベンゼン(1.50g、6.85mmol)を1,2−DCE(13.7mL)に溶解し、周囲温度で撹拌した。BAST(3.79g、17.1mmol)を滴下し、次いでヨウ化亜鉛(0.07g、0.2mmol)を滴下した。反応容器を密閉し、混合物を40℃に加熱して、24時間撹拌し、その後周囲温度まで放置冷却した。混合物をEtOAcと水とに分配し、層を分離して、有機層を無水MgSO
4で乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜20%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 7.49−7.44(m,2H),7.38−7.33(m,2H),5.69(d,J=52.8Hz,2H)。
【0196】
スキームNo.4
中間体No.4−1および4−2
【0197】
【化44】
(SまたはR)−3−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
【0198】
【化45】
段階A:エチル2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパノエート
窒素下でテトラヒドロフラン(80mL)中のエチル2−(4−ブロモフェニル)アセテート(10g、41mmol)の撹拌溶液に、0℃で水素化ナトリウム(4.9g、60%、120mmol)を少しずつ添加した。生じた溶液を0℃で30分間撹拌した後、0℃でヨードメタン(17g、120mmol)を添加した。生じた混合物を周囲温度でさらに1時間撹拌した後、0℃で飽和NH
4Cl水溶液(20mL)を用いて反応をクエンチングした。溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜2%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を明黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 271、273;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.46(d,J=6.8Hz,2H),7.24(d,J=6.8Hz,2H),4.14(q,J=7.2Hz,2H),1.58(s,6H),1.20(t,J=7.2Hz,3H)。
【0199】
【化46】
段階B:2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−オール
窒素下でテトラヒドロフラン(100mL)中の2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパノエート(8.9g、33mmol)の溶液に、0℃でLiAlH
4(1.6g、43mmol)を少しずつ添加した。生じた溶液を0℃で1時間撹拌した後、飽和NH
4Cl水溶液(50mL)を添加した。次に混合物を酢酸エチル(3×80mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜5%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を無色の油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 229、231;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.47(d,J=6.8Hz,2H),7.28(d,J=6.8Hz,2H),3.61(s,2H),1.58(s,6H)。
【0200】
【化47】
段階C:2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパナール
ジクロロメタン(80mL)中の2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−オール(10g、44mmol)の撹拌溶液に、0℃でPCC(14g、65mmol)を少しずつ添加した。生じた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、その後ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜2%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 9.49(s,1H),7.52(d,J−6.3Hz,2H),7.17(d,J=6.3Hz,2H),1.43(s,6H)。
【0201】
段階D:(SまたはR)−3−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
窒素下でテトラヒドロフラン(60mL)中の2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパナール(5.7g、25mmol)およびトリメチル(トリフルオロメチル)シラン(7.1g、50mmol)の溶液に、−30℃でテトラヒドロフラン(10mL)中のTBAF(0.66g、2.5mmol)の溶液を滴下した。生じた溶液を−30℃で1時間および周囲温度でさらに1時間撹拌した後、1N塩酸水溶液(20mL)を添加した。混合物を周囲温度で10分間激しく撹拌し、その後酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜4%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、(SおよびR)−3−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オールのラセミ混合物を明黄色油として得た。MS GC:[M]
+m/z 295.6、297.6;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.46(d,J=6.8Hz,2H),7.24(d,J=6.8Hz,2H),4.14(q,J=7.2Hz,2H),1.58(s,6H),1.20(t,J=7.2Hz,3H)。成分エナンチオマーを分取キラルHPLC(カラム:Chiralpak IA、2×25cm;移動相:ヘキサン中5%エタノール)によって分離し、中間体No.4−1、(SまたはR)−3−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オールを最初に溶出するエナンチオマーとして、および中間体No.4−2、(SまたはR)−3−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オールを2番目に溶出するエナンチオマーとして得た。
【0203】
【化48】
3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
【0204】
【化49】
段階A:2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル
エタノール(150mL)と水(30mL)の混合溶媒中の4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(20g、74mmol)およびシアン化カリウム(10g、153mmol)の溶液を70℃で1時間撹拌した。生じた溶液を水(50mL)で希釈し、次に酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜5%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を明黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 214;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.38−7.22(m,3H),3.74(s,2H)。
【0205】
【化50】
段階B:2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパンニトリル
テトラヒドロフラン(80mL)中の2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アセトニトリル(6.0g、28mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(3.4g、60%、140mmol)を少しずつ添加した。生じた溶液を0℃で30分間撹拌した後、0℃でヨードメタン(12g、83mmol)を添加した。混合物を周囲温度でさらに1時間撹拌した後、0℃で飽和NH
4Cl水溶液(30mL)を用いて反応をクエンチングした。次に溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜5%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 242;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 7.37−7.23(m,3H),1.75(s,6H)。
【0206】
【化51】
段階C:2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパナール
窒素下でテトラヒドロフラン(20mL)中の2−(4−ブロモ−2−(フルオロフェニル)−2−メチルプロパンニトリル(2.0g、8.3mmol)の溶液に、−30℃でテトラヒドロフラン中のDIBAL−Hの1N溶液(19mL、19mmol)を滴下した。生じた溶液を周囲温度で3時間撹拌した後、0℃で2N塩酸水溶液(10mL)を添加した。周囲温度で10分間撹拌した後、溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH8〜9に塩基性化し、その後酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜2%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を無色の油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 245;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 9.58(s,1H),7.32−7.21(m,1H),7.18−7.03(m,2H),1.41(s,6H)。
【0207】
段階D:3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
窒素下でテトラヒドロフラン(20mL)中の2−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパナール(2.4g、9.8mmol)およびトリメチル(トリフルオロメチル)シラン(2.8g、20mmol)の溶液に、−30℃でテトラヒドロフラン(5mL)中のTBAF(1.3g、4.8mmol)の溶液を滴下した。生じた溶液を−30℃で1時間および周囲温度でさらに1時間撹拌した後、1N塩酸水溶液(10mL)を添加した。混合物を周囲温度で10分間激しく撹拌し、その後酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜3%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 315;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 7.25−7.15(m,3H),4.53(q,J=7.5Hz,1H),2.30(br,1H),1.41(s,6H)。
【0209】
【化52】
(SおよびR)−3−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
【0210】
【化53】
段階A:2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリル
窒素下でトルエン(50mL)中の2,5−ジブロモピリジン(5.0g、21mmol)および2−メチルプロパンニトリル(1.6g、23mmol)の溶液に、0℃でTHF中のNaHMDSの2N溶液(12mL、23mmol)を滴下した。生じた溶液を周囲温度で一晩撹拌した後、飽和NH
4Cl水溶液(20mL)を添加した。生じた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜3%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を明黄色固体として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 225、227;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.65(s,1H),7.85(d,J=8.7Hz,1H),7.51(d,J=8.7Hz,1H),1.75(s,6H)。
【0211】
【化54】
段階B:2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−メチルプロパナール
窒素下でジクロロメタン(20mL)中の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリル(2.0g、8.9mmol)の溶液に、−30℃でTHF中のDIBAL−Hの1N溶液(12.4mL、12.4mmol)を滴下した。生じた溶液を周囲温度で3時間撹拌した後、0℃で2N塩酸水溶液(10mL)を添加した。周囲温度で10分間撹拌した後、溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH8〜9に塩基性化し、その後酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜4%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 228、230;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 9.73(s,1H),8.66(s,1H),7.82(d,J=8.7Hz,1H),7.17(d,J=8.7Hz,1H),1.47(s,6H)。
【0212】
段階C:3−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
窒素下でテトラヒドロフラン(10mL)中の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−メチルプロパナール(1.0g、4.4mmol)およびトリメチル(トリフルオロメチル)シラン(1.1g、7.5mmol)の溶液に、−30℃でテトラヒドロフラン(5mL)中のTBAF(230mg、0.88mmol)の溶液を滴下した。生じた溶液を−30℃で1時間および周囲温度でさらに1時間撹拌した後、周囲温度で2番目のバッチのTBAF(1.1g、4.4mmol)を添加した。周囲温度で20分間撹拌した後、反応溶液を水(10mL)で希釈し、次に酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜5%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 298、300;
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.55(s,1H),7.86(d,J=8.7Hz,1H),7.24(d,J=8.7Hz,1H),4.01(q,J=7.8Hz,1H),1.51(s,6H)。
【0214】
【化55】
(SおよびR)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノール
【0215】
【化56】
段階A:1−(5−ブロモピリジン−2−イル−2,2−ジフルオロエタノン
トルエン(150mL)中の2,5−ジブロモピリジン(16g、67mmol)の溶液に、−78℃でn−BuLi(27mL、67mmol)の2.5N溶液を滴下した。生じた溶液を−78℃で1時間撹拌した後、2,2−ジフルオロアセテート(10g、80mmol)を添加した。周囲温度で一晩撹拌した後、反応溶液を0℃にて飽和NH
4Cl水溶液(80mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中5〜10%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.82(s,1H),8.08(d,J=6.0Hz,1H),8.03(d,J=6.0Hz,1H),7.05(t,J=54.4Hz,1H)。
【0216】
段階B:(SおよびR)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノール
メタノール(10mL)中の1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノン(1.0g、4.2mmol)の溶液に0℃でNaBH
4(180mg、4.6mmol)を添加した。生じた溶液を周囲温度で2時間撹拌した後、0℃で飽和NH
4Cl水溶液(5mL)を添加した。メタノールを減圧下で除去した後、生じた水溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。すべての有機溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物をオフホワイト色固体として得、これをさらに精製することなく次の段階で使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.70(s,1H),7.91(d,J=6.0Hz,1H),7.52(d,J=6.0Hz,1H),5.89(td,J=54.4,3.9Hz,1H),4.92−4.84(m,1H),4.52(br,1H)。
【0218】
【化57】
(SおよびR)−2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1,1−ジフルオロプロパン−2−オール
窒素下でテトラヒドロフラン(15mL)中の1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロエタノン(1.5g、6.4mmol)の溶液に、−15℃でTHF中のMeMgBrの3N溶液(3.2mL、9.6mmol)を滴下した。生じた溶液を周囲温度で2時間撹拌した後、0℃で飽和NH
4Cl水溶液(10mL)を添加した。生じた混合物を10分間激しく撹拌し、その後酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。すべての有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜3%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.83(d,J=2.0Hz,1H),7.92(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.43(d,J=8.4Hz,1H),5.76(t,J=56.4Hz,1H),5.22(br,1H),1.60(s,3H)。
【0220】
【化58】
1−ブロモ−4−(1−フルオロ−2−メチルプロパン−2−イル)ベンゼン
2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−オール(500mg、2.182mmol)を20mLバイアル中のジクロロメタン(7.2mL)に溶解した。次に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.433mL、3.27mmol)を溶液に緩やかに添加し、生じた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。この時点で、さらなる0.5当量のDASTを添加し、さらに4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルでのMPLC(ヘキサン中5%酢酸エチルで溶出する)によって直接精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.43−7.42(d,2H),7.10−7.09(d,2H),2.88(s,1H),2.83(s,1H),1.35(s,3H),1.30(s,3H)。
【0221】
スキームNo.9
中間体No.10−1および10−2
【0222】
【化59】
(RまたはS)−1−(4−ブロモフェニル)−2.2,2−トリフルオロエタノール
4’−ブロモ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノン(3.00mL、19.8mmol)をMeOH(66mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(0.748g、19.8mmol)を添加し、混合物を放置して周囲温度まで温め、これをさらに3時間維持した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応混合物をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗残留物をシリカゲルでのMPLC(ヘキサン中5%酢酸エチルで溶出する)によって精製し、表題化合物のラセミ混合物を得た。混合物をキラルSFC精製(Chiral Technology OJ−H 2.1×25cm、5μM;移動相:5%イソプロピルアルコール/CO
2)によって成分エナンチオマーに分割し、表題化合物を単一エナンチオマーとして得た。中間体No.10−1:最初に溶出するエナンチオマー:(RまたはS)−1−(4−ブロモフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール;
1H NMR(500MHz,CDCls)δ 7.56−7.54(d,2H),7.37−7.35(d,2H),5.03−4.98(m,1H),2.79(bs,1H)。
中間体No.10−2:2番目に溶出するエナンチオマー:(RまたはS)−1−(4−ブロモフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール;
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.56−7.54(d,2H),7.37−7.35(d,2H),5.03−4.98(m,1H),2.79(bs,1H)。
【0223】
スキームNo.9
中間体No.11−1および11−2
【0224】
【化60】
(SまたはR)−2−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
4’−ブロモ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノン(1.80mL、11.9mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解し、0℃に冷却して、臭化メチルマグネシウム(19.8mL、59.3mmol)を添加した。反応混合物を1時間0℃に維持し、その後一晩放置して周囲温度まで温めた。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗残留物をシリカゲルでのMPLC(ヘキサン中0〜25%酢酸エチルの勾配溶出を用いる)によって直接精製し、表題化合物のラセミ混合物を得た。混合物をキラルSFC精製(Chiral Technology AZ−H 2.1×25cm、5μMカラム;移動相:5%メタノール/CO
2)によって成分エナンチオマーに分割し、表題化合物を単一エナンチオマーとして得た。中間体No.11−1:最初に溶出するエナンチオマー:(SまたはR)−2−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール;
1H NMR(500MHz,CDCls)δ 7.53−7.52(d,2H),7.46−7.45(d,2H),2.64(bs,1H),1.76(s,3H)。中間体No.11−2:2番目に溶出するエナンチオマー:(SまたはR)−2−(4−ブロモフェニル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール;
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.53−7.52(d,2H),7.46−7.45(d,2H),2.64(bs,1H),1.76(s,3H)。
【0225】
スキームNo.13
中間体No.12
【0226】
【化61】
tert−ブチル4−シアノ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
塩化メタンスルホニル(0.189mL、2.43mmol)を、0℃でクロロホルム(8.8mL)中のtert−ブチル4−シアノ−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(500mg、2.21mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.579mL、3.31mmol)の混合物に添加した。反応混合物を0℃で45分間撹拌し、次にジクロロメタンと水とに分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥した溶液をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残留物をピリジン(5.5mL)に溶解した。反応混合物を120℃に4時間加熱し、その後周囲温度まで冷却した。冷却した反応混合物を酢酸エチルと水とに分配し、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した。洗浄した溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥した溶液をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(0〜100%、酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.55(br s,1H),4.05(m,2H),3.55(t,J=5.6Hz,2H),2.34(br s,2H),1.46(s,9H)。
【0227】
スキームNo.14
中間体No.13
【0228】
【化62】
tert−ブチル5−シアノ−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
n−ブチルリチウムの溶液(2.8mL、7.0mmol、ヘキサン中2.5M)を、−78℃でTHF(10.0mL)中のジイソプロピルアミン(1.0mL、7.0mmol)の溶液に添加した。冷却浴を15分間取り除き、その後反応混合物を再び−78℃に冷却した。THF(6mL)中のtert−ブチル3−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(1.0g、5.0mmol)の溶液をLDAの冷却溶液に5分間かけて滴下し、15分間維持して、その後N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタンスルホンアミド(2.4g、6.0mmol)を一度に添加した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、その後冷却浴を取り除いた。冷却浴の除去後45分間反応混合物を撹拌し、次にEtOAと水とに分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜20%ジエチルエーテル/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製して、tert−ブチル5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートを2番目に溶出する位置異性体として得た。生成物の一部(123mg、0.371mmol)を、マイクロ波管中でシアン化亜鉛(52mg、0.45mmol)、Pd(PPh
3)
4(64mg、0.056mmol)およびDMF(1.9mL)と合わせた。反応混合物を100℃で20分間、マイクロ波中で加熱した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物をEtOAcと水とに分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.73(br s,1H),4.02(br s,2H),3.49(t,J=5.6Hz,2H),2.29(br s,2H),1.47(s,9H)。
【0229】
スキームNo.27
中間体No.14
【0230】
【化63】
5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボニトリル
【0231】
【化64】
段階A:メチル4−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート
THF(57mL)中のメチル4−オキソテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート(3.00g、17.2mmol)の溶液を0℃で撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(1.30g、34.4mmol)を添加し、生じた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。混合物を水浴で熱安定化し、1N HCl水溶液で注意深くクエンチングした。次に反応混合物を水で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。残留物をさらに精製することなく次に進めた。
【0232】
【化65】
段階B:メチル4−((メチルスルホニル)オキシ)テトラヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート
DCM(170mL)中のメチル4−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート(3.00g、17.0mmol)の溶液を0℃で撹拌した。DIPEA(5.95mL、34.0mmol)を添加し、次いで塩化メタンスルホニル(1.95g、17.0mmol)を滴下した。生じた混合物を0℃で30分間撹拌し、その後周囲温度まで温めて、さらに30分間撹拌した。混合物を水で注意深く希釈し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を1N HCl水溶液、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。残留物をさらに精製することなく次に進めた。
【0233】
【化66】
段階C:メチル5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート
DCM(170mL)中のメチル4−((メチルスルホニル)オキシ)テトラヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート(4.33g、17.0mmol)の溶液にDBU(3.89g、25.5mmol)を添加した。生じた混合物を50℃で30分間還流した。混合物を周囲温度まで冷却し、1N HCl水溶液で洗浄した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜45%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 7.12−7.13(m,1H);3.75(s,3H);3.36(q,J=2.2Hz,2H);2.68(t,J=5.8Hz,2H);2.51−2.52(m,2H)。
【0234】
【化67】
段階D:5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボン酸
10:1 MeOH:THF(16.5mL)中のメチル5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキシレート(1.0g、6.32mmol)の溶液に、水(15mL)中の水酸化リチウム(0.30g、13mmol)を添加した。生じた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を1N HCl水溶液で注意深く酸性化し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。残留物をさらに精製することなく次に進めた。
【0235】
【化68】
段階E:5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキサミド
DMF(29mL)中の5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボン酸(0.84g、5.8mmol)の溶液に、DIPEA(3.4g、26mmol)、次いでTBTU(4.1g、13mmol)を添加した。生じた混合物を周囲温度で30分間撹拌し、次にHMDS(2.1g、13mmol)を添加した。混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応混合物を1N HCl水溶液で酸性化し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物を再び1N HCl水溶液、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜5%MeOH/DCMの勾配溶出を用いる)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.68−6.69(m,1H);3.38(q,J=2.2Hz,2H);2.70(t,J=5.8Hz,2H);2.50−2.51(m,2H)。
【0236】
段階F:5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボニトリル
DCM(6.0mL)中の5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボキサミド(0.40g、2.8mmol)の溶液にTEA(0.56g、5.6mmol)を添加した。生じた混合物を0℃で撹拌し、次にトリクロロアセチルクロリド(0.56g、3.1mmol)を添加した。生じた混合物を0℃で15分間撹拌した後、氷水で処理し、次に1N NaOH水溶液で処理した。混合物を10分間撹拌し、その後1N HCl水溶液で注意深く酸性化して、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜45%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。
1H NMR(600MHz,CDCl
3):δ 6.70−6.71(m,1H);3.23(q,J=2.3Hz,3H);2.71(t,J=5.8Hz,3H);2.48−2.49(m,2H)。
【0237】
スキームNo.25
中間体No.15
【0238】
【化69】
2,5−ジヒドロチオフェン−3−カルボニトリル
【0239】
【化70】
段階A:4−ヒドロキシテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル
EtOH(39mL)中の4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル(1.0g、7.9mmol)の溶液を0℃で撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(0.50g、12mmol)を添加し、生じた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。混合物を水浴で熱安定化し、酢酸で注意深くクエンチングした。次に反応混合物を水で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。残留物をさらに精製することなく次に進めた。
【0240】
【化71】
段階B:4−シアノテトラヒドロチオフェン−3−イルメタンスルホネート
DCM(15mL)中の4−ヒドロキシテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル(1.0g、7.7mmol)の溶液を0℃で撹拌した。TEA(4.3mL、31mmol)を添加し、次いで塩化メタンスルホニル(1.77g、15.5mmol)を滴下した。生じた混合物を0℃で30分間撹拌し、その後周囲温度まで温めて、さらに30分間撹拌した。混合物を水で注意深く希釈し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を1N HCl水溶液、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜5%MeOH/DCMの勾配溶出を用いる)によって精製し、表題化合物を得て、これをさらに精製することなく使用した。
【0241】
段階C:2,5−ジヒドロチオフェン−3−カルボニトリル
DCM(30mL)中の4−シアノテトラヒドロチオフェン−3−イルメタンスルホネート(0.63g、3.0mmol)の溶液にDBU(0.69g、4.6mmol)を添加した。生じた混合物を50℃で30分間還流した。混合物を周囲温度まで冷却し、1N HCl水溶液で洗浄した。有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.72(t,J=2.3Hz,1H);3.88−3.89(m,4H)。
【0242】
スキームNo.26
中間体No.16
【0243】
【化72】
3−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン−3−カルボニトリル1,1−ジオキシド
【0244】
【化73】
段階A:3−メチル−4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル
無水アセトン(7.8mL)中の4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル(0.50g、3.9mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.63g、11.8mmol)、次いでヨードメタン(0.56g、3.9mmol)を添加した。生じた混合物を35℃で1時間撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却し、ろ過して、減圧下で注意深く濃縮し、表題化合物を得た。残留物をさらに精製することなく次に進めた。
【0245】
【化74】
段階B:(3R,4Sおよび3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリルならびに(3R,4Rおよび3S,4S)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル
中間体15、段階A、4−ヒドロキシテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリルについて述べたプロトコルに従って、表題化合物を調製した。
【0246】
中間体16−B1:(3R,4Sおよび3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル:
1H NMR(500MHz,CD3OD):δ 4.06−4.08(m,1H);3.19(d,J=11.0Hz,1H);3.08(dd,J=11.1,5.7Hz,1H);2.86−2.87(m,2H);1.43(d,J=1.3Hz,3H)。
【0247】
中間体16−B2:(3S,4Sおよび3R,4R)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル:
1H NMR(500MHz,CD3OD):δ 4.40(t,J=4.4Hz,1H);3.25(dd,J=11.4,5.0Hz,1H);3.10(d,J=10.9Hz,1H);2.90(d,J=10.9Hz,(dd,J=11.4,3.8Hz,1H);1.48(s,3H)。
【0248】
【化75】
段階C:(3R,4Sおよび3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル1,1−ジオキシド
(3R,4Sおよび3S,4R)−4−ヒドロキシ−3−メチルテトラヒドロチオフェン−3−カルボニトリル(140mg、0.98mmol)をDCM(4.9mL)に溶解し、周囲温度で激しく撹拌した。m−CPBA(340mg、2.0mmol)を3回に分けて添加し、生じた混合物を周囲温度で18時間維持した。次に混合物を1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を再び1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和NaHCO
3水溶液、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのMPLC(0〜100%EtOAc/ヘキサンの勾配溶出を用いる)によって精製し、表題化合物を得た。
1H NMR(600MHz,CD
3OD):δ 4.40(t,J=6.5Hz,1H);3.70(d,J=13.6Hz,1H);3.56(dd,J=13.8,6.2Hz,1H);3.29−3.30(m,1H);3.23(dd,J=13.7,6.8HZ,1H);1.60(s,3H)。
【0249】
【化76】
段階D:(3S,4Rおよび3R,4S)−4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イルメタンスルホネート
中間体15、段階B、4−シアノテトラヒドロチオフェン−3−イルメタンスルホネートについて述べたプロトコルに従って、表題化合物を調製した。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 5.27−5.28(m,1H);3.74(d,J=13.6Hz,1H);3.66−3.69(m,2H);3.30(d,J=13.6Hz,1H);3.24(s,3H);3.14(s,3H)。
【0250】
段階E:3−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン−3−カルボニトリル1,1−ジオキシド
中間体15、段階C、2,5−ジヒドロチオフェン−3−カルボニトリルについて述べたプロトコルに従って、表題化合物を調製した。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.83(d,J=6.6Hz,1H);6.68(d,J=6.6Hz,1H);3.71(d,J=13.7Hz,1H);3.29(d,J=13.7Hz,1H);1.79(s,3H)。
【0251】
スキームNo.15
中間体No.17
【0252】
【化77】
5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボニトリル
【0253】
【化78】
段階A:(EまたはZ)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボアルデヒドオキシム
水(80mL)中の5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボアルデヒド(10g、89mmol)およびヒドロキシルアミンの塩酸塩(12.0g、178mmol)の冷却(0℃)溶液に、水(20mL)中の水酸化ナトリウム(6.4g、160mmol)の溶液を滴下した。冷却浴を取り除き、混合物を周囲温度で1時間撹拌して、生じた溶液を2N塩酸水溶液でpH3〜4に酸性化し、次に酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。すべての有機溶液を飽和NaHCO
3水溶液(2×50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の段階で使用した。
1H NMR(300MHz,CD
3OD)δ 7.76(s,1H),6.15(br,1H),4.35(d,J=1.8Hz,2H),3.86(t,J=5.7Hz,2H),2.32−2.31(m,2H)。
【0254】
段階B:5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボニトリル
テトラヒドロフラン(20mL)中の(EまたはZ)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボアルデヒドオキシム(1.0g、7.9mmol)の溶液に、トリプロピルホスホン酸無水物(5.0g、16mmol)およびトリエチルアミン(4.0g、40mmol)を連続的に添加した。生じた溶液を50℃で1時間撹拌し、次に2N塩酸水溶液でpH2〜3に酸性化して、ジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。すべての有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中2〜4%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 6.80−6.78(m,1H),4.22(d,J=2.0Hz,2H),3.82(t,J=5.6Hz,2H),2.36−2.31(m,2H)。
【0255】
スキームNo.28
中間体No.18
【0256】
【化79】
3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル
ジクロロメタン(100mL)中のシアン化トリメチルシリル(28.0g、288mmol)に溶液に、0℃でテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(24g、243mmol)およびトリメチルシリルトリフレート(1.6g、7.2mmol)を連続的に添加した。生じた溶液を0℃で1時間撹拌した後、ピリジン(300mL)および塩化ホスホリル(110g、719mmol)を添加した。混合物を12時間還流し、その後0℃で2N塩酸水溶液(600mL)、砕いた氷(180mL)およびエーテル(600mL)の混合物に注ぎ入れた。混合物を15分間激しく撹拌し、次にエーテル(3×1L)で抽出した。すべての有機溶液をブライン(2×300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物を、ヘキサン中1〜2%酢酸エチルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色油として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 6.62−6.59(m,1H),4.29−4.21(m,2H),3.78(t,J=5.4Hz,2H),2.34−2.30(m,2H)。
【0257】
スキームNo.29
中間体No.19−1および19−2
【0258】
【化80】
2−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルおよび6−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル
2−メチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(1.0g、8.8mmol)を1:1 水:ジエチルエーテル(30mL)中に取り、周囲温度で激しく撹拌した。メタ重亜硫酸ナトリウム(0.97g、5.1mmol)を添加し、混合物を40分間撹拌した。シアン化カリウム(0.90g、14mmol)を添加した。生じた混合物を2時間激しく撹拌した後、ジエチルエーテルと水とに分配した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をさらに精製することなく使用し、これをピリジン(6.6mL)に溶解して、0℃で撹拌した。塩化チオニル(0.86g、7.3mmol)を滴下し、生じた混合物を16時間撹拌した。混合物を氷に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を1N HCl水溶液(3×)で洗浄し、ブラインで洗浄して、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮し、表題化合物を位置異性体の混合物として得た。残留物をさらに精製することなく使用した。
【0259】
中間体No.19−1:2−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル:
1H NMR(500MHz,CDCls):δ 6.50(q,J=1.8Hz,1H);4.23−4.35(m,1H);3.99(ddd,J=11.7,5.7,2.5Hz,1H);3.60−3.65(m,1H);2.40−2.48(m,1H);2.10−2.20(m,1H);1.24−1.28(m,3H)。
【0260】
中間体No.19−2:6−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル:
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ 6.62(dt,J=3.7,1.9Hz,1H);4.23−4.35(m,1H);3.99(ddd,J=11.7,5.7,2.5Hz,1H);3.60−3.65(m,1H);2.40−2.48(m,1H);2.10−2.20(m,1H);1.24−1.28(m,3H)。
【0261】
スキームNo.16
中間体No.20−1
【0262】
【化81】
3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(19.8g、157mmol)、K
3PO
4(66.7g、314mmol)、ブロモベンゼン(23.2mL、220mmol)および2−プロパノール(785mL)を丸底フラスコ中で合わせ、N
2ガス流で40分間パージした。Pd
2(dba)
3(1.80g、1.96mmol)および2−ジ−t−ブチルホスフィノ−3,4,5,6−テトラメチル−2’,4’,6’−トリ−i−プロピルビフェニル(3.77g、7.85mmol)を添加し、反応物をさらに5分間パージした。次に反応混合物を80℃に加熱し、N
2雰囲気下で12時間撹拌した。その後混合物をさらに16時間周囲温度まで放置冷却した。反応混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、セライトでろ過した(緩やかに)。セライトをEtOAc(300mL)で洗浄し、合わせたろ液を減圧下で濃縮して、油を得、これをシリカゲルでのMPLC(0〜10%MeOH/DCMの勾配溶出を用いる)によって精製した。主要な低rf生成物を単離し、赤褐色油性固体を得た。褐色固体を温MeOH 40mLに懸濁し、周囲温度まで冷却して、水(40mL)を添加した。混合物を30分間撹拌し、ろ過した。固体を16時間減圧乾燥し、表題化合物を桃色固体として得た。LRMS(ESI)C
10H
10N
4O[M+H]
+の計算値:203、実測値:203。
【0263】
表1に示す以下の中間体は、有機合成の当業者によって実施され得る、中間体No.20−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.16に従って調製した。
【実施例】
【0265】
本発明の実施例
以下の実験手順は本発明の特定の実施例の調製を詳述する。実施例は説明だけを目的とし、いかなる意味でも本発明の範囲を限定することを意図されない。
【0266】
スキームNo.19
実施例No.1−1およびNo.1−2
【0267】
【化82】
tert−ブチル(3R,4Sおよび3S,4R)−4−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレートならびにtert−ブチル(3S,4Sおよび3R,4R)−4−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル5−シアノ−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(中間体No.13、34mg、0.16mmol)を、DMF(0.8mL)中で3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(中間体No.20−1、66mg、0.33mmol)およびDBU(0.049mL、0.33mmol)と合わせ、70℃に16時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、逆相分取HPLC(MeCN/水、0.1%v/v TFA調節剤)によって精製して、2つの表題化合物を得た。
【0268】
実施例No.1−1:最初に溶出するジアステレオマー、tert−ブチル(3R,4Sおよび3S,4R)−4−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート。
1H NMR(600MHz,CDCl
3):58.76(s,1H),7.69(s,1H),7.51(d,J=7.8Hz,2H),7.26(t,J=7.2Hz,2H),6.89(t,J=7.2Hz,1H),5.54(s,2H),4.68−4.48(m,2H),4.42(ddd,J=12.0,4.0,4.0Hz,1H),3.62−3.58(m,1H),3.17−3.05(m,1H),2.88−2.80(m,1H),2.28−2.20(m,1H),2.13(d,J=10.8Hz,1H),1.22(s,9H)。
LRMS(ESI)C
21H
27N
6O
3[M+H]
+の計算値:411、実測値:411。
【0269】
実施例No.1−2:2番目に溶出するジアステレオマー、tert−ブチル(3S,4Sおよび3R,4R)−4−[4−(アミノカルボニル)−3−アニリノ−1H−ピラゾール−1−イル]−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート。
1H NMR(600MHz,CDCl
3):δ 8.74(s,1H),7.67(s,1H),7.50(d,J=7.2Hz,2H),7.27(t,J=7.2Hz,2H),6.89(t,J=7.2Hz,1H),5.58(br s,2H),4.70−4.06(m,3H),3.30(t,J=9.0Hz,1H),3.10−2.92(m,1H),2.85(t,J=13.0Hz,1H),2.32−2.25(m,1H),2.04−1.98(m,1H),1.49(s,9H)。
LRMS (ESI)C
21H
27N
6O
3[M+H]
+の計算値:411、実測値:411。
【0270】
表2に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.1−1およびNo.1−2について述べたのと同様の手順によりスキームNo.19に従って調製した。
【0271】
【表5】
スキームNo.19
実施例No.2−1
【0272】
【化83】
tert−ブチル(3R,4Sおよび3S,4R)−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル4−シアノ−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(中間体No.12、4.9g、12mmol)を、EtOH(13mL)中でDBU(3.6mL、24mmol)および3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(中間体20−4、2.6g、12mmol)と合わせた。反応混合物を75℃に18時間加熱した。その後混合物を周囲温度まで冷却し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのMPLC(100%EtOAcで溶出する)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。
1H NMR(600MHz,DMSO−d
6):δ 9.10(s,1H),8.25(s,1H),7.68(br s,1H),7.54.7.48(m,2H),7.15(br s,1H),7.08−7.00(m,2H),4.55−4.45(m,1H),4.15−3.90(m,2H),3.60−3.50(m,1H),3.29−2.75(m,2H),2.20−2.10(m,1H),1.85−1.73(m,1H),1.37(s,9H)。
【0273】
表3に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.2−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.19に従って調製した。
【0274】
【表6】
スキームNo.23
実施例No.3−1
【0275】
【化84】
1−[(3R,4Sおよび3S,4R)−4−シアノピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(0.360mL、4.67mmol)を、周囲温度でDCM(2.26mL)中のtert−ブチル(3R,4Sおよび3S,4R)−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート(実施例No.2−1、100mg、0.233mmol)の溶液に添加した。反応混合物を18時間撹拌した。過剰の試薬および溶媒を減圧下で除去し、表題化合物をTFA塩として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ 9.22(br s,1H),9.15(s,1H),8.87(br s,1H),8.31(s,1H),7.71(br s,1H),7.54−7.51(m,2H),7.23(br s,1H),7.06−7.03(m,2H),4.66−4.61(m,1H),3.75−3.71(m,1H),3.62−3.59(m,1H),3.38−3.33(m,2H),3.13−3.08(m,1H),2.40−2.34(m,1H),2.07−1.99(m,1H)。LRMS(ESI)C
16H
18FN
6O[M+H]
+の計算値:329、実測値:329。
【0276】
表4に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.3−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.23に従って調製した。
【0277】
【表7】
スキームNo.24
実施例No.4
【0278】
【化85】
3,3−ジメチルブチル(3S,4Rおよび3R,4S)−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート
周囲温度でTHF(0.48mL)中の3,3−ジメチル−1−ブタノール(10mg、0.097mmol)の溶液にTEA(0.041mL、0.29mmol)を添加した。この反応混合物にホスゲン(0.083mL、0.15mmol、トルエン中20%)を素早く添加した。反応混合物を85℃に加熱し、15分間撹拌して、その後1−[(3S,4Rおよび3R,4S)−3−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジニウムトリフルオロアセテート(実施例No.3−1、30mg、0.068mmol)を添加した。混合物を85℃で18時間撹拌した。次に混合物を周囲温度まで冷却し、減圧下で濃縮した。残留物をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(MeCN/水、0.1%v/v TFA調節剤)によって精製して、表題化合物を得た。LRMS(ESI)C
23H
29FN
6O
3[M+H]
+の計算値:457、実測値:457。
【0279】
スキームNo.24
実施例No.5−1
【0280】
【化86】
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル(3R,4Rおよび3S,4S)−4−{4−カルバモイル−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−1−イル}−3−シアノピペリジン−1−カルボキシレート
トリエチルアミン(0.10mL、0.72mmol)を、周囲温度でDMSO(0.45mL)中の1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール(21mg、0.18mmol)およびΝ,Ν’−ジスクシンイミジルカルボネート(46mg、0.18mmol)の溶液に添加した。反応混合物を周囲温度で8時間撹拌した。1−[(3R,4Rおよび3S,4S)−3−シアノピペリジン−4−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例3−2、56mg、0.09mmol)を反応混合物に添加し、15時間撹拌した。試料をDMSO 1mLに希釈し、質量感応式逆相クロマトグラフィによって精製して、表題化合物をTFA塩として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ 9.08(s,1H),8.24(s,1H),7.65(br s,1H),7.51−7.49(m,2H),7.15(br s,1H),7.03(br m,2H),5.36−5.34(m,1H),4.67(br s,1H),4.32(br s,1H),4.03−4.01(br m,1H),3.11(br s,1H),2.51−2.47(m,2H),2.03(br m,1H),1.94(br m,1H),1.37(d,J=5.5Hz,3H)LRMS(ESI)C
20H
21F
4N
6O
3[M+H]
+の計算値:469、実測値:469。
【0281】
表5に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.5−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.24に従って調製した。
【0282】
【表8】
表6に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.5−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.24に従って調製した。
【0283】
【表9】
表7に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.5−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.24に従って調製した。
【0284】
【表10】
スキームNo.24
実施例No.6−1
【0285】
【化87】
1−[(3S,4Rおよび3R,4S)−4−シアノ−1−(ピリダジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
反応バイアルに(3S,4Rおよび3R,4S)−3−(4−カルバモイル−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル}−4−シアノピペリジン−1−イウムトリフルオロアセテート(実施例3−1、20mg、0.061mmol)、ピリダジン−3−カルボアルデヒド(7mg、0.06mmol)、Na(OAc)
3BH(65mg、0.31mmol)、TFA(30mg、0.020mL、0.26mmol)、およびDMF(1.0mL)を添加した。反応容器を密閉し、撹拌しながら50℃に12時間加熱した。反応混合物を逆相分取HPLC(0〜95%アセトニトリル:水、0.1%v/v NH
4OH調節剤)によって直接精製し、表題化合物を得た。LRMS(ESI)C
21H
21FN
8O[M+H]
+の計算値:421、実測値:421。
【0286】
表8に示す以下のものは、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.6−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.24に従って調製した。
【0287】
【表11】
スキームNo.24
実施例No.7−1
【0288】
【化88】
1−[(3S,4Rおよび3R,4S)−4−シアノ−1−(1,3−チアゾール−5−イルメチル)ピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
無水DCM(0.15mL)中の1,3−チアゾール−5−イルメタノール(31mg、0.27mmol)の撹拌溶液を氷浴中で冷却し、ホスゲン(20%トルエン)(0.31mL、0.548mmol)を溶液に緩やかに添加した。反応物を周囲温度まで温め、18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗反応混合物をジオキサン(0.15mL)および(0.15mL)に溶解して、次に炭酸セシウム(179mg、0.548mmol)および1−[(3S,4Rおよび3R,4S)−4−シアノピペリジン−3−イル]−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例3−1、30mg、0.091mmol)を周囲温度で添加した。反応混合物を一晩撹拌し、その後60℃に24時間加熱した。周囲温度まで冷却した後、粗反応混合物をDMSO 2mLに希釈し、質量感応式逆相クロマトグラフィによって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ 9.08(s,1H),8.24(s,1H),7.65(br s,1H),7.51−7.49(m,2H),7.15(br s,1H),7.03(br m,2H),5.36−5.34(m,1H),4.67(br s,1H),4.32(br s,1H),4.03−4.01(br m,1H),3.11(br s,1H),2.51−2.47(m,2H),2.03(br m,1H),1.94(br m,1H),1.37(d,J=5.5Hz,3H)LRMS(ESI)C
20H
21FN
7OS[M+H]
+の計算値:426、実測値:426。
【0289】
表9に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.7−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.24に従って調製した。
【0290】
【表12】
実施例No.8−1
スキームNo.27
【0291】
【化89】
1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
【0292】
【化90】
段階A:1−((3R,4Rおよび3S,4S)−3−シアノテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドならびに1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(中間体21−1および21−3)
3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(中間体No.20−4、0.48g、2.2mmol)を、EtOH(10mL)中で5,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−3−カルボニトリル(中間体No.14、0.25g、2.0mmol)およびDBU(0.36g、2.4mmol)と合わせ、その後90℃に16時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、逆相分取HPLC(MeCN/水、0.1%v/v TFA調節剤)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、飽和NaHCO
3水溶液で塩基性化し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、2つの表題化合物を得た。
【0293】
中間体No.21−1:最初に溶出するジアステレオマー、1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。LRMS(ESI)C
16H
16FN
5OS[M+H]
+の計算値:346、実測値:346。
【0294】
中間体No.21−2:2番目に溶出するジアステレオマー、1−((3R,4Rおよび3S,4S)−3−シアノテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。LRMS(ESI)C
16H
16FN
5OS[M+H]
+の計算値:346、実測値:346。
【0295】
表10に示す以下の中間体は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、中間体No.21−1およびNo.21−2について述べたのと同様の手順によりスキームNo.25および27に従って調製した。
【0296】
【表13】
段階B:1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(82mg、0.24mmol)をDCM(2.4mL)に溶解し、周囲温度で激しく撹拌した。m−CPBA(160mg、0.71mmol)を3回に分けて添加し、生じた混合物を周囲温度で3時間維持した。次に混合物を1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を再び1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和NaHCO
3水溶液、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を逆相分取HPLC(MeCN/水、0.1%v/v TFA調節剤)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、飽和NaHCO
3水溶液で塩基性化し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥して、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.10(s,1H);8.36(s,1H);7.64(s,1H);7.53(t,J=6.2Hz,2H);7.20(s,1H);7.05(t,J=8.5Hz,2H);4.83(m,1H);4.29(m,1H);3.78−3.85(m,1H);3.62−3.69(m,1H);3.50−3.58(m,1H);3.38−3.48(m,1H);2.52−2.60(m,2H)。LRMS(ESI)C
16H
16FN
5O
3S[M+H]
+の計算値:378、実測値:378。
【0297】
表11に示す以下の中間体および実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.8−1について述べたのと同様の手順によりスキームNo.25、26および27に従って調製した。
【0298】
【表14】
実施例No.9−1および9−2
スキームNo.28
【0299】
【化91】
1−((3R,4Sまたは3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
【0300】
【化92】
段階A:3−アミノ−1−((3R,4Sおよび3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
エタノール(5mL)中の3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(500mg、4.0mmol)、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(中間体18、1.2g、11mmol)およびDBU(1.4g、9.2mmol)の溶液を窒素下に70℃で一晩撹拌し、その後減圧下で濃縮した。粗残留物を、ジクロロメタン中2〜5%メタノールを用いたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を黄色固体として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 236;
1H NMR(500MHz,CD
6SO)δ 8.03(s,1H),7.36(brs,1H),6.80(brs,1H),5.36(s,2H),4.86−4.31(td,J=10.5,4.5Hz,1H),3.91−3.88(dd,J=11.5,4.5Hz 1H),3.86−3.83(m,1H),3.53−3.50(m,2H),3.39−3.33(td,J=11.5,2Hz,1H),2.10−2.07(m,1H),1.95−1.87(m,1H)。
【0301】
段階B:1−((3R,4Sまたは3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
イソプロパノール(10mL)中の3−アミノ−1−((3R,4Sおよび3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(130mg、0.55mmol)、4−ブロモ−2−フルオロピリジン(97mg、0.55mmol)、KOAc(160mg、1.6mmol)、Pd
2(dba)
3・CHCl
3(85mg、0.090mmol)およびt−Bu XPhos(70mg、0.18mmol)の脱気した溶液を窒素下に60℃で2時間撹拌し、その後減圧下で濃縮した。粗残留物を、ジクロロメタン中2〜4%メタノールを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物をラセミ混合物として得て、次にこれを分取キラルHPLC(カラム:Chiralpak AD−H、2×25cm;移動相:ヘキサン(0.2%TEA)中15%IPA(0.2%TEA))によって分離し、以下を得た:
実施例9−1:1−((3R,4Sまたは3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド:MS ESI:[M+H]
+m/z 330.8;
1H NMR(500MHz,CD
6SO)δ 9.74(s,1H),8.35(s,1H),7.93(d,J=6Hz,1H),7.84(s,1H),7.33(m,3H),.4.65−4.60(td,J=10.5,4.5Hz,1H),4.04−4.00(dd,J=11.5,4.5,1H),3.90−3.88(m,1H),3.73−3.63(m,2H),3.51−3.46(td,J=11.5,2Hz,1H),2.15−2,12(m,1H),2.00−1.93(m,1H)。
【0302】
実施例9−2:1−((3R,4Sまたは3S,4R)−4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−(2−フルオロピリジン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド:MS ESI:[M+H]
+m/z 330.8;
1H NMR(500MHz,CD6SO)δ 9.74(s,1H),8.35(s,1H),7.93(d,J=6Hz,1H),7.84(s,1H),7.33(m,3H),.4.65−4.60(td,J=10.5,4.5Hz,1H),4.04−4.00(dd,J=11.5,4.5,1H),3.90−3.88(m,1H),3.73−3.63(m,2H),3.51−3.46(td,J=11.5,2Hz,1H),2.15−2,12(m,1H),2.00−1.93(m,1H)。
【0303】
表12に示す以下の実施例は、上述した中間体を利用するがこれらに限定されない、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.9−1および9−2について述べたのと同様の手順によりスキームNo.28に従って調製した。
【0304】
【表15】
スキームNo.29
実施例No.10−1および10−2
【0305】
【化93】
1−((3R,4S,6Rおよび3S,4R,6S)−4−シアノ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドならびに1−(2S,3R,4Sおよび2R,3S,4R)−4−シアノ−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(中間体20−6、0.10g、0.45mmol)を、EtOH(2.0mL)中で2−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(中間体19−1および19−2、0.10g、0.41mmol)およびDBU(0.075g、0.49mmol)と合わせ、90℃に16時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、逆相分取HPLC(MeCN/水、0.1%v/v TFA調節剤)によって精製した。所望画分を同定し、合わせて、凍結乾燥し、表題化合物を得た。
【0306】
実施例10−1:1−((3R,4S,6Rおよび3S,4R,6S)−4−シアノ−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド:
1H NMR(500MHz,DMSO−d6):δ 9.74(s,1H);8.34(s,1H);7.92(d,J=5.8Hz,1H);7.84(s,1H);7.28−7.35(m,3H);4.58−4.64(m,1H);4.01(dd,J=11.1,4.6Hz,1H);3.60−3.77(m,3H);2.19−2.25(m,1H);1.64−1.76(m,1H);1.15(d,J=6.1Hz,3H)。LRMS(ESI)C
16H
17FN
6O
2[M+H]
+の計算値:345、実測値:345。
【0307】
実施例10−2:1−(2S,3R,4Sおよび2R,3S,4R)−4−シアノ−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−3−((2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。LRMS(ESI)C
16H
17FN
6O
2[M+H]
+の計算値:345、実測値:345。
【0308】
スキーム15、18および22
実施例No.11−1および11−2
【0309】
【化94】
1−[(3S,4Sまたは3R,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
【0310】
【化95】
段階A:3−アミノ−1−(3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
エタノール(5mL)中の5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−カルボニトリル(中間体17、500mg、4.6mmol)、3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.2g、9.1mmol)およびDBU(1.4g、9.2mmol)の溶液を窒素下に70℃で一晩撹拌し、その後減圧下で濃縮した。粗残留物を、ジクロロメタン中2〜5%メタノールを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、3−アミノ−1−(3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドジアステレオマーの混合物を黄色固体として得た。MS ESI:[M+H]
+m/z 236;
段階B:1−[(3S,4Sまたは3R,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
イソプロパノール(10mL)中の3−アミノ−1−(3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(200mg、0.85mmol)、4−ブロモ−2−フルオロピリジン(118mg、0.67mmol)、KOAc(197mg、2.0mmol)、Pd
2(dba)
3・CHCl
3(103mg、0.10mmol)およびt−Bu XPhos(85mg、0.20mmol)の脱気した溶液を窒素下に60℃で1時間撹拌し、その後減圧下で濃縮した。粗残留物を、ジクロロメタン中1〜2%メタノールを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィ、次いで分取逆相HPLC(0.05%NΗ
3・H
2Oを含む30〜45%MeCN/水の勾配溶出を用いる)によって精製し、表題化合物をラセミ混合物として得て、これをキラルSFC精製(Chiral Technology ID 2.1×25cm、0.25%ジメチルエチルアミンを含む29%MeOH/CO
2)によって成分エナンチオマーに分割した。
【0311】
実施例No.11−1:最初に溶出するエナンチオマー;1−[(3S,4Sまたは3R,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。MS ESI:[M+H]
+m/z 331;
1H NMR(500MHz,CD3OD)δ 8.24(s,1H),7.91(d,J=5.5Hz,1H),7.42(s,1H),7.26(d,J=6Hz,1H),4.65−4.60(td,J=11.0,4.0Hz,1H),4.34−4.30(dd,J=14.5,4.5Hz,1H),4.17−4.13(d,J=11.5,4.5Hz,1H),3.76−3.63(m,2H),3.57−3.50(td,J=11,4.5Hz,1H),2.39−2.28(m,1H),2.13−2.05(m,1H)。
【0312】
実施例No.11−2:2番目に溶出するエナンチオマー;1−[(3S,4Sまたは3R,4R)−3−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−[(2−フルオロピリジン−4−イル)アミノ]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド:MS ESI:[M+H]
+m/z 331;
1H NMR(500MHz,CD3OD)δ 8.24(s,1H),7.91(d,J=5.5Hz,1H),7.42(s,1H),7.26(d,J=6Hz,1H),4.65−4.60(td,J=11.0,4.0Hz,1H),4.34−4.30(dd,J=14.5,4.5Hz,1H),4.17−4.13(d,J=11.5,4.5Hz,1H),3.76−3.63(m,2H),3.57−3.50(td,J=11,4.5Hz,1H),2.39−2.28(m,1H),2.13−2.05(m,1H)。
【0313】
キラル分割
以下の実験手順は、本発明のエナンチオ純粋な実施例のキラル分割および単離を例示する。以下の実施例は説明だけを目的とし、いかなる意味でも本発明の範囲を限定することを意図されない。
【0314】
実施例No.12−1および12−2
【0315】
【化96】
1−((3S,4Rまたは3R,4S)−4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
1−((3S,4Rおよび3R,4S)−4−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例No.8−6)をキラルSFC(Chiral Technology IB−H、2.1×25cm、35%MeOH/CO
2、70mL/分)によって成分エナンチオマーにキラル分割した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物の鏡像異性的に純粋な試料を得た。
【0316】
実施例12−1:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから最初に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.19(s,1H);8.33(s,1H);7.74−7.79(br s,1H);7.54(dd,J=8.8,4.7Hz,2H);7.19−7.29(br s,1H);7.06(t,J=8.7Hz,2H);5.54(d,J=9.0Hz,1H);4.22−4.24(m,1H);3.92−3.94(m,2H);3.76(t,J=11.9Hz,1H);3.58(dd,J=13.7,8.9Hz,1H).LRMS(ESI)C
15H
14FN
5O
3S[M+H]
+の計算値:364、実測値:364。
【0317】
実施例12−2:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから2番目に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.19(s,1H);8.33(s,1H);7.74−7.79(br s,1H);7.54(dd,J=8.8,4.7Hz,2H);7.19−7.29(br s,1H);7.06(t,J=8.7Hz,2H);5.54(d,J=9.0Hz,1H);4.22−4.24(m,1H);3.92−3.94(m,2H);3.76(t,J=11.9Hz,1H);3.58(dd,J=13.7,8.9Hz,1H)。LRMS(ESI)C
15H
14FN
5O
3S[M+H]
+の計算値:364、実測値:364。
【0318】
実施例No.13−1および13−2
【0319】
【化97】
1−((3R,4Rまたは3S,4S)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
1−((3R,4Sおよび3S,4R)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例No.8−2)をキラルSFC(Chiral Technology OJ−H、2.1×25cm、30%MeOH/CO
2、70mL/分)によって成分エナンチオマーにキラル分割した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物の鏡像異性的に純粋な試料を得た。
【0320】
実施例No.13−1:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから最初に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.14(s,1H);8.29(s,1H);7.69(s,1H);7.49−7.50(m,2H);7.22(s,1H);7.09(t,J=8.8Hz,2H);4.78−4.83(m,1H);4.09(q,J=5.3Hz,1H);3.88−3.90(m,1H);3.78(dd,J=10.1,4.3Hz,1H);3.38−3.48(m,1H);3.15(d,J=5.2Hz,2H);2.35−2.42(m,1H)。
LRMS(ESI)C
16H
16FN
5O
3S[M+H]
+の計算値:378、実測値:378。
【0321】
実施例No.13−2:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−3−シアノ−1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから2番目に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.14(s,1H);8.29(s,1H);7.69(s,1H);7.49−7.50(m,2H);7.22(s,1H);7.09(t,J=8.8Hz,2H);4.78−4.83(m,1H);4.09(q,J=5.3Hz,1H);3.88−3.90(m,1H);3.78(dd,J=10.1,4.3Hz,1H);3.38−3.48(m,1H);3.15(d,J=5.2Hz,2H);2.35−2.42(m,1H)。
LRMS(ESI)C
16H
16FN
5O
3S[M+H]
+の計算値:378、実測値:378。
【0322】
表13に示す以下の実施例は、有機合成の当業者によって実施され得る、実施例No.13−1および13−2に従って調製した。
【0323】
【表16】
実施例14−1および14−2
【0324】
【化98】
1−((3R,4Rまたは3S,4S)−4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
1−((3R,4Rまたは3S,4S)−4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例No.8−10)をキラルSFC(Lux−4カラム、2.1×25cm、25%MeOH/CO
2、70mL/分)によって成分エナンチオマーにキラル分割した。所望画分を同定し、合わせて、減圧下で濃縮し、表題化合物の鏡像異性的に純粋な試料を得た。
【0325】
実施例14−1:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから最初に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.15(s,1H);8.32(s,1H);7.77(s,1H);7.58−7.59(m,2H);7.24(s,1H);7.03(t,J=8.8Hz,2H);5.36(t,J=7.9Hz,1H);4.06−4.07(m,2H);3.84(dd,J=14.1,7.9Hz,1H);3.70(d,J=13.5Hz,1H);1.61(s,3H)。LRMS(ESI)C
16H
16FN
5O
5S[M+H]
+の計算値:378、実測値:378。
【0326】
実施例14−2:1−((3R,4Rまたは3S,4S)−4−シアノ−4−メチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−((4−フルオロフェニル)アミノ)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、カラムから2番目に溶出するエナンチオマー。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ 9.15(s,1H);8.33(s,1H);7.78(s,1H);7.58(dd,J=8.7,4.7Hz,2H);7.24(s,1H);7.03(t,J=8.6Hz,2H);5.37(t,J=7.9Hz,1H);4.06−4.08(m,2H);3.84(dd,J=14.5,8.0Hz,1H);3.69−3.71(m,1H);1.61(s,3H).LRMS(ESI)C
16H
16FN
5O
5S[M+H]
+の計算値:378、実測値:378。
【0327】
生物学的検定法
Jak生化学的HTRF検定プロトコル
JAK1、JAK2、JAK3およびTyk2の活性を阻害する化合物の能力を、HTRF形式の生化学的アッセイにおいて各々の酵素(Invitrogen JAK1 No.M4290、JAK2 No.M4290、JAK3 No.M4290、Tyk2 No.M4290)についての組換え精製GST標識触媒ドメインを使用して測定した。反応は、共通のペプチド基質、LCB−EQEDEPEGDYFEWLW−NH2(社内)を使用した。基本的なアッセイプロトコルは以下のとおりである:最初に、DMSO中の希釈化合物250nLを、Labcyte Echo 555アコースティックディスペンサーを用いてドライ384ウェルBlackプレート(Greiner No.781076)のウェルに分注した。その後の試薬の添加にはAgilent Bravoを使用した。次に、1Xアッセイ緩衝液(Invitrogenキナーゼ緩衝液No.PV3189、2mM DTT、0.05%BSA)中の1.11X酵素および1.11X基質18μLをウェルに添加し、振とうして、その後周囲温度で30分間プレインキュベートし、化合物の結合を平衡させた。平衡後、1Xアッセイ緩衝液中の10X ATP 2μLを添加して、キナーゼ反応を開始させ、プレートを振とうして、次に周囲温度で120分間インキュベートした。インキュベーションの最後に、2X停止緩衝液(ストレプトアビジン−Dylight 650(Thermo No.84547B/100mL)、Eu標識pY20抗体(Perkin Elmer No.AD0067)、EDTA、HEPESおよびTriton)20μLを添加して、反応をクエンチングした。プレートを振とうし、遠心分離して、次に周囲温度で60分間インキュベートし、その後Perkin Elmer Envision(λ
ex=337nm、λ
em=665および615nm、TRF遅延時間=20μ秒)で読み取った。HTRFシグナル=10,000
*665nmの読み取り値/615nmの読み取り値。
未処理対照に標準化した後、各化合物濃度でのHTRFシグナルの阻害パーセントを計算した。阻害パーセント対化合物濃度の対数のプロットは、IC
50値を計算するための4パラメータ用量反応方程式に合致した。
【0328】
最終反応条件は以下のとおりであった:
【0329】
【表17】
試験した化合物濃度は、1496、499、175、49.9、18.7、6.2、2.1、0.75、0.24、0.075および0.0125nMであり、残留DMSOは1.25%であった。
【0330】
生物学的データ
本発明の実施例を、上述したようにJAK1およびJAK2インビトロ結合アッセイにおいて評価した。表14は、本発明に関して開示されたJAK1 IC
50値およびJAK2 IC
50値を示す。
【0331】
【表18】