(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6110879
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】フォースフィードバックトリガー
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20170327BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20170327BHJP
A63F 13/235 20140101ALI20170327BHJP
A63F 13/285 20140101ALI20170327BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20170327BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G06F3/0487
A63F13/235
A63F13/285
G06F3/041 480
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-555629(P2014-555629)
(86)(22)【出願日】2013年1月30日
(65)【公表番号】特表2015-511355(P2015-511355A)
(43)【公表日】2015年4月16日
(86)【国際出願番号】US2013023695
(87)【国際公開番号】WO2013116247
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2016年2月1日
(31)【優先権主張番号】13/361,830
(32)【優先日】2012年1月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500046438
【氏名又は名称】マイクロソフト コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】グラント,アンソニー・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ストロウ,ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンス,エフ・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】テニソン,グレン・イー
(72)【発明者】
【氏名】ルビオ,ヴァスコ
(72)【発明者】
【氏名】リーズ,ローレン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァー,ジェフリー
【審査官】
間野 裕一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0194546(US,A1)
【文献】
特開2000−126449(JP,A)
【文献】
特開2003−80169(JP,A)
【文献】
特開2001−137553(JP,A)
【文献】
特開平10−261346(JP,A)
【文献】
特開平11−24776(JP,A)
【文献】
特開平7−213740(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 − 3/0489
G06F 3/041 − 3/047
A63F 13/00 − 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスとの双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムと、
フォースフィードバックトリガーアセンブリであって、
印加された外力に応答してトリガー軸の周りを旋回するように構成されたユーザー作動可能なトリガーと、
前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記ユーザー作動可能なトリガーの引っ張りパラメーターを前記コンピューティングデバイスへ送るように構成されたエンコーダーと、
を含んだフォースフィードバックトリガーアセンブリと、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリに直接的に結合されると共に前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記コンピューティングデバイスから受け取られたバイブレーション信号に応答して前記ユーザー作動可能なトリガーを振動させるように構成されたトリガーバイブレーターと、
を備え、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリは、前記ユーザー作動可能なトリガーと前記エンコーダーとの間に直接的に結合されたトリガーアクチュエーターを更に含み、前記トリガーアクチュエーターは、アクチュエーター軸の周りを旋回するように構成されると共に、前記ユーザー作動可能なトリガーの旋回を前記エンコーダーへ伝えるように更に構成され、前記トリガーバイブレーターは、前記トリガーアクチュエーターに直接的に結合されている、
入力デバイス。
【請求項2】
前記トリガーバイブレーターは、偏心質量を質量軸の周りに回転させるように構成された回転モーターを含む、請求項1に記載の入力デバイス。
【請求項3】
前記トリガーバイブレーターは、前記ユーザー作動可能なトリガーに直接的に結合されている、請求項2に記載の入力デバイス。
【請求項4】
前記質量軸は、前記トリガー軸からほぼ径方向に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項5】
前記質量軸は、前記トリガー軸に対してほぼ接線方向に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項6】
前記質量軸は、前記トリガー軸に対してほぼ平行に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項7】
前記トリガーは実質的に中空であり、前記トリガーバイブレーターは前記トリガーの内側に結合されている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項8】
前記質量軸は、前記アクチュエーター軸からほぼ径方向に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項9】
前記質量軸は、前記アクチュエーター軸に対してほぼ接線方向に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項10】
前記質量軸は、前記アクチュエーター軸に対してほぼ平行に方向付けられている、請求項3に記載の入力デバイス。
【請求項11】
コンピューティングデバイスとの双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムと、
フォースフィードバックトリガーアセンブリであって、
印加された外力に応答してトリガー軸の周りを旋回するように構成されたユーザー作動可能なトリガーと、
前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記ユーザー作動可能なトリガーの引っ張りパラメーターを前記コンピューティングデバイスへ送るように構成されたエンコーダーと、
を含んだフォースフィードバックトリガーアセンブリと、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリに直接的に結合されると共に前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記コンピューティングデバイスから受け取られたバイブレーション信号に応答して前記ユーザー作動可能なトリガーを振動させる偏心質量を回転させるように構成された回転モーターと、
を備え、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリは、前記ユーザー作動可能なトリガーと前記エンコーダーとの間に直接的に結合されたトリガーアクチュエーターを更に含み、前記トリガーアクチュエーターは、アクチュエーター軸の周りを旋回するように構成されると共に、前記ユーザー作動可能なトリガーの旋回を前記エンコーダーへ伝えるように更に構成され、前記回転モーターは、前記トリガーアクチュエーターに直接的に結合されている、
入力デバイス。
【請求項12】
コンピューティングデバイスとの双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムと、
中空の本体と、
前記中空の本体の内側に結合され、前記通信サブシステムから受け取られた本体バイブレーション信号に応答して前記中空の本体を振動させるように構成された本体バイブレーターと、
前記中空の本体の内側に結合されたフォースフィードバックトリガーアセンブリであって、
印加された外力に応答してトリガー軸の周りを旋回するように構成されたユーザー作動可能なトリガーと、
前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記ユーザー作動可能なトリガーの引っ張りパラメーターを前記コンピューティングデバイスへ送るように構成されたエンコーダーと、
を含んだフォースフィードバックトリガーアセンブリと、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリに直接的に結合されると共に前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記コンピューティングデバイスから受け取られたトリガーバイブレーション信号に応答して前記ユーザー作動可能なトリガーを振動させるように構成されたトリガーバイブレーターと、
を備え、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリは、前記ユーザー作動可能なトリガーと前記エンコーダーとの間に直接的に結合されたトリガーアクチュエーターを更に含み、前記トリガーアクチュエーターは、アクチュエーター軸の周りを旋回するように構成されると共に、前記ユーザー作動可能なトリガーの旋回を前記エンコーダーへ伝えるように更に構成され、前記トリガーバイブレーターは、前記トリガーアクチュエーターに直接的に結合されている、
入力デバイス。
【請求項13】
前記トリガーバイブレーターは、偏心質量を質量軸の周りに回転させるように構成された回転モーターを含む、請求項12に記載の入力デバイス。
【請求項14】
前記トリガーバイブレーターは、前記ユーザー作動可能なトリガーに直接的に結合されている、請求項13に記載の入力デバイス。
【請求項15】
前記質量軸は、前記トリガー軸からほぼ径方向に方向付けられている、請求項14に記載の入力デバイス。
【請求項16】
前記トリガーは実質的に中空であり、前記トリガーバイブレーターは前記トリガーの内側に結合されている、請求項14に記載の入力デバイス。
【請求項17】
前記質量軸は、前記アクチュエーター軸からほぼ径方向に方向付けられている、請求項14に記載の入力デバイス。
【請求項18】
前記質量軸は、前記アクチュエーター軸に対してほぼ接線方向に方向付けられている、請求項14に記載の入力デバイス。
【請求項19】
コンピューティングデバイスとの双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムと、
フォースフィードバックトリガーアセンブリであって、
ユーザー作動可能なトリガーと、
前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記ユーザー作動可能なトリガーの引っ張りパラメーターを前記コンピューティングデバイスへ送るように構成されたエンコーダーと、
を含んだフォースフィードバックトリガーアセンブリと、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリに直接的に結合されると共に前記通信サブシステムに通信可能に結合され、前記通信サブシステムを介して前記コンピューティングデバイスから受け取られたバイブレーション信号に応答して前記ユーザー作動可能なトリガーを振動させるように構成されたトリガーバイブレーターと、
を備え、
前記フォースフィードバックトリガーアセンブリは、前記ユーザー作動可能なトリガーと前記エンコーダーとの間に直接的に結合されたトリガーアクチュエーターを更に含み、前記トリガーアクチュエーターは、アクチュエーター軸の周りを旋回するように構成されると共に、前記ユーザー作動可能なトリガーの旋回を前記エンコーダーへ伝えるように更に構成され、前記トリガーバイブレーターは、前記トリガーアクチュエーターに直接的に結合されている、
入力デバイス。
【請求項20】
前記ユーザー作動可能なトリガーは、ばねに結合されている、請求項19に記載の入力デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001] ゲームコントローラーは、しばしば1又は複数のバイブレーターを含む。しかしながら、そのようなゲームコントローラーは、満足のいくゲーム体験をもたらさないことが多い。何故なら、バイブレーターがリアルなフィードバックをユーザーに与えないからである。
【発明の概要】
【0002】
[0002] フォースフィードバックトリガーに関する実施態様が開示される。1つの開示された実施態様は、コンピューティングデバイスとの双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムを備えた入力デバイスを含む。入力デバイスは、更に、印加された外力に応答してトリガー軸の周りを旋回するように構成されたユーザー作動可能なトリガーを含んだフォースフィードバックトリガーアセンブリを備える。入力デバイスは、更に、フォースフィードバックトリガーアセンブリに直接的に結合されると共に、通信サブシステムに通信可能に結合されたトリガーバイブレーターを備え、トリガーバイブレーターは、通信サブシステムを介してコンピューティングデバイスから受け取られたバイブレーション信号に応答して、ユーザー作動可能なトリガーを振動させるように構成される。
【0003】
[0003] この概要は、詳細な説明において更に後述される概念からの選抜を簡略な形で導入するために提供される。この概要は、請求された主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、請求された主題の有効範囲を限定するのに用いられることを意図したものでもない。更にまた、請求された主題は、この開示のいずれかの部分に述べられたいくつかの、又は全ての欠点を解決する具体例には限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、本開示の一実施態様による入力デバイスの非限定的な例を示す。
【
図2】
図2は、本開示の一実施態様による非限定的な入力デバイスと例示的なバイブレーション信号の視覚表現を模式的に示す。
【
図3A】
図3Aは、振動するように構成された回転モーターの非限定的な例の側面図を示す。
【
図4A】
図4Aは、本開示の一実施態様によるフォースフィードバックトリガーアセンブリの非限定的な例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0011] 本開示は、コンピューティングデバイスから受け取られたバイブレーション信号に応答してユーザー作動可能なトリガーを振動させるように構成されたフォースフィードバックトリガーアセンブリを含む、コンピューティングシステムの入力デバイスに向けられている。ゲームコントローラーなどの入力デバイスは、しばしば、コントローラーを支えている手の掌の中で振動が感じられるようにゲームコントローラー本体の全体を振動させるように構成された1又は複数のバイブレーターを含むことがある。しかしながら、そのような振動は、特徴のある感触をユーザーの指(例えば人差し指)に与えないかもしれない。
【0006】
[0012] 対照的に、フォースフィードバックトリガーアセンブリは、ゲームデバイスと一緒に用いられた場合、よりリアルなゲーム体験をもたらすことができる。例えば、ファーストパーソンシューティングゲームにおいて、フォースフィードバックトリガーアセンブリは、現実又は空想の武器に設けられたトリガーアセンブリの感覚に近い感覚を、ユーザーの指を通してユーザーに与えることができる。バイブレーションパルスのタイミング、持続時間、及び振幅は、ゲームプレイのイベントに同期することができる。例えば、バイブレーションパルスは、ユーザーが銃の反動イベントを見聞きすることと同期することができる。このパルスはまた、連射兵器を模擬するように素早く連続して反復されることもでき、あるいはトリガーの解放中に反動する空想型武器の発射の間、パルス化されてもよい。
【0007】
[0013]
図1は、本開示の一実施態様による入力デバイス100の非限定的な例を示している。入力デバイス100は、トリガー102を含んでいる。この出願の全体において論じられるところのトリガーは、任意のユーザー作動可能な入力メカニズムを意味する。入力デバイス100は、更に、コンピューティングデバイス104との双方向通信を提供するように構成された通信サブシステムを含んでいる。入力デバイス100は、コンピューティングデバイス104を制御するための制御情報を、当該コンピューティングデバイスへ送るように構成されることができる。入力デバイス100は、更に、コントローラー本体及び/又はトリガーの振動を生じさせるように設定された1又は複数のバイブレーション信号を、コンピューティングデバイス104から受け取るように構成されることができる。バイブレーション信号は、以下においてより詳細に論じられる。
【0008】
[0014] 入力デバイスは、無線接続、有線接続、又はそれらの組み合わせを介してコンピューティングデバイス104と通信することができる。例えば、無線通信は、赤外光、可視光、無線周波数(例えば、802.11、若しくは移動電話)、又はそれらの組み合わせによって実施されることができる。通信は、オープンであるか独占であるかを問わない符号化、キャリア周波数、及びプロトコルの任意の組み合わせによって達成されることができる。入力デバイス100は、例えば、コンピューティングデバイス104により描画されディスプレイデバイスを通じて表示されたゲームキャラクターの動きをコントロールするために使用されることができる。
【0009】
[0015] 入力デバイス100は、片手又は両手の中にホールドされるように構成された中空の本体106を含んでいる。本体106は1又は複数の空洞を形成し、その中に入力デバイス100の他の部品が全体的若しくは部分的に位置付けられている、という点において、本体106は「中空」であるということが理解されるだろう。本体106は、更に、トリガー102及び他の入力メカニズム(例えば、ボタン108、十字キー110、及びジョイスティック112)のための支え及び/又は位置決めを提供するように構成されている。本体106は、本体106を形成するように機械的に結合された複数の個別ピースを備えることができる。例えば、個別ピースは、接着剤、ねじ、圧入(例えばスナップフィット)、又はそれらの組み合わせを用いて結合されることができる。これらのシナリオは例示の目的のために提示されており、如何なる方法であっても限定的であることを意図されていないということが理解されるだろう。
【0010】
[0016] トリガー102は、1又は複数の指(例えば人差し指)によって作動させられるように構成されることができる。他の実施態様では、トリガー102は、他のメカニズムによって作動させられるように構成されることができる。トリガー102及び/又は入力メカニズム108、110、及び112は、任意の適切な配置で入力デバイス100の本体106内又は上に配列されることができるということが理解されるだろう。例えば、トリガー102は入力デバイス100の背面に図示されているが、いくつかの実施態様では、トリガー102は入力デバイス100の上面に配列されてもよい。
【0011】
[0017]
図2は、本開示の一実施態様による、非限定的な入力デバイス200と例示的なバイブレーション信号の視覚表現201を模式的に示している。入力デバイス200は、本体202(例えば
図1の本体106)を含んでいる。本体202は、本体バイブレーター204とフォースフィードバックトリガーアセンブリ206に機械的に結合されることができる。本体バイブレーターは、振動を本体202へ、したがって入力デバイス200のユーザーの掌へ与えるように構成された、1又は複数の個別バイブレーターを含むことができる。
【0012】
[0018] フォースフィードバックトリガーアセンブリ206は、ユーザー入力を受け取り、フォースフィードバックを当該ユーザーに提供するように構成されている。ユーザー入力を受け取るために、アセンブリ206は、トリガー208(例えば
図1のトリガー102)を含んでいる。トリガー208は、(例えばユーザーの人差し指を介して)印加された外力を受けて、軸の周りを回転する、又は別の態様で動くように構成されている。1又は複数のエンコーダー210を介して、前記動きの1又は複数の引っ張りパラメーター(pull parameters)(例えば、変位、速度、加速度、角度、絶対位置)が1又は複数の電気信号に変換されることができる。例示的なエンコーダー210は、限定ではないが、機械式センサー(例えばリミットスイッチ)、光学センサー(例えば光学エンコーダー若しくは光学ブレーキセンサー)、磁気センサー(例えば磁気リードスイッチ)、容量センサー、又はそれらの組み合わせを含む。前記電気信号は、デジタル又はアナログのいずれかであってよい。
【0013】
[0019] いくつかの実施態様では、エンコーダー210は、トリガー208に直接的に結合されることができる。他の実施態様では、アセンブリ206は、エンコーダー210が結合されたトリガーアクチュエーター212を更に含んでもよい。トリガーアクチュエーター212は、トリガー208とエンコーダー210に機械的に結合された1又は複数の機構であってよい。アクチュエーター212は、トリガー208の動きをエンコーダー210によって認識される動きに変換するように構成されることができる。
【0014】
[0020] アセンブリ206は、更に、トリガーバイブレーター214を含んでいる。トリガーバイブレーター214は、アセンブリ206の1又は複数の部品に機械的に結合されている。このようにして、バイブレーター214は、トリガー208の振動を生じさせるように構成されており、したがって、フォースフィードバックをユーザーに提供する。バイブレーター214は、1又は複数の電気信号に応答して振動を生じさせる能力のある任意のデバイス、又はデバイスの組み合わせであってよい。
【0015】
[0021] 入力デバイス200は、更に、入力デバイス200とコンピューティングデバイス(例えば
図1のコンピューティングデバイス104)の間の双方向通信を提供するように構成された通信サブシステム216を含んでいる。いくつかの実施態様では、通信サブシステム216は、入力デバイス200からコンピューティングデバイスへの一方向通信を提供するように構成されてもよいということが理解されるだろう。通信サブシステム216は、コンピューティングデバイスを制御するための出力信号218を供給するように構成されることができる。通信サブシステム216は、更に、コンピューティングデバイスから、本体202及び/又はトリガー208の振動を生じさせるように設定された1又は複数のバイブレーション信号220を受け取るように構成されることができる。
【0016】
[0022]
図2はまた、本体バイブレーター204とトリガーバイブレーター214に供給される例示的なバイブレーション信号の視覚表現201も示している。具体的には、表現201は、信号260及び270の振幅(例えば電圧)対時間を示している。信号260及び270は、それぞれ本体バイブレーター204とトリガーバイブレーター214に供給される。信号260及び270は、同一軸上に描かれていることが理解されるだろう。
【0017】
[0023] 示されているように、信号260は、信号270よりも小さい振幅及び長い持続時間を有する。それ故に、信号260は、より長い時間期間にわたるより低い強度の振動(例えば「ランブル(rumble)」)を生じさせることができるのに対して、信号270は、より短い時間期間のより高い強度の振動を生じさせることができる。信号260は信号270の前に発生するように図示されているが、信号260及び270は、如何なる態様で時間的に位置付けられてもよい、ということが理解されるだろう。上述されたように、信号270は、例えば発砲した武器の反動を模擬するように、パルス化されることができる。信号260及び270は例示の目的のために提示されており、如何なる方法であっても限定的であることを意図されていないということが理解されるだろう。それよりむしろ、信号260及び270は、本体バイブレーター204とトリガーバイブレーター214へ供給される信号の、例示的な相対的振幅及び持続時間を示すために提供されている。
【0018】
[0024] 言及されたように、本体バイブレーター204及びトリガーバイブレーター214は、振動するように構成された任意のデバイス、又はデバイスの組み合わせであってよい。
図3Aは、振動するように構成された回転モーター300の非限定的な例の側面図を示している。モーター300は、1又は複数の印加された電気信号に応答して、モーター軸304の周りにシャフト302を回転させるように構成されている。いくつかの実施態様では、モーター300は、一方向にのみ回転するように構成されてよい。他の実施態様では、モーター300は、両方向に回転するように構成されてよい。モーター300は、更に、シャフト302に結合された(時に「オフセット錘」と称される)偏心質量306を含んでいる。質量306は、軸304から変位した質量中心を持つ如何なる質量であってもよい。このようにして、軸304周りの質量306の回転は、モーター300及びそれに結合された任意の機構を振動させる。モーター300はほぼ円筒状である(したがって軸304周りの半径方向に対称である)ように図示されているが、モーター300は任意の適切な形状を有してよい、ということが理解されるだろう。
【0019】
[0025]
図3Bは、
図3Aの偏心質量306の正面図を示している。質量306は、質量306の偏心率を規定するプロファイル308を含んでいる。質量306は1つのプロファイル308を持つほぼ円状であるように図示されているが、質量306は、(点として図示された)軸304の周りに質量306が偏心するような、任意の数の適切なプロファイル308を持った任意の適切な形状を有してよい、ということが理解されるだろう。例えば、いくつかの実施態様では、質量306は矩形形状であってもよい。
【0020】
[0026]
図4Aは、本開示の一実施態様によるフォースフィードバックトリガーアセンブリ400の非限定的な例を示している。アセンブリ400は、アセンブリ400の1又は複数の部品を支持、又は別の態様で相互作用するように構成された支持構造402を含んでいる。単一の構造として図示されているが、構造402は複数の個別構造を含んでもよい、ということが理解されるだろう。いくつかの実施態様では、構造402は、入力デバイスの本体(例えば、
図1の本体106又は
図2の本体202)に組み込まれ、及び/又は結合されることができる。
【0021】
[0027] アセンブリ400は、更に、休止位置にあるトリガー404を含んでいる。本明細書において用いられるところの「休止位置」という用語は、印加外力が不在である状態におけるトリガーアセンブリの位置を意味する、ということが理解されるだろう。トリガー404は、トリガーアクチュエーター406に機械的に結合されている。トリガーアクチュエーター406はガイド408を含んでおり、トリガー404の従動子410が、その中を動くように構成されている。他の実施態様では、トリガー404がガイド(例えばガイド408)を含み、従動子(例えば従動子410)がトリガーアクチュエーター406に結合されてもよい。実質上リニアガイドとして図示されているが、ガイド408は任意の適切な形状を有してよい、ということが理解されるだろう。例えば、いくつかの実施態様では、ガイドは円弧状であってもよい。いくつかの実施態様では、トリガー404は、別の適切な態様でトリガーアクチュエーター406に結合されてよい。例えば、トリガーアクチュエーター406が「固定」切欠きを含み、その中に旋回軸が差し込まれてもよい。
【0022】
[0028] (例えば人差し指を介して)トリガー404の端部412へ力が印加されるにつれて、トリガー404は、トリガー軸414の周りを回転するように構成されている。トリガー404が軸414の周りを回転するにつれて、トリガー404は、トリガーばね416と相互作用する。具体的には、トリガーばね416は、トリガー404の動きの全範囲にわたって軸414の周りをトリガー404が旋回することに抵抗する。いくつかの実施態様では、ばね416は、並列及び/又は直列で動作する2以上のばねを含んでよい。トリガーばね416は、任意の適切な態様でトリガー404及び構造402に結合されてよい。例えば、ばね416は、トリガー404及び/又は構造402に接着剤で取り付けられることができる。他の実施態様では、ばね416は、トリガー404のタブ(tab)及び/又は構造402のタブにわたって部分的に伸びるように構成されることができる。このようなシナリオは例示の目的のために提供されており、如何なる方法であっても限定的であることを意図されていないということが理解されるだろう。
【0023】
[0029] 更にまた、トリガー404が回転するにつれて、従動子410は、ガイド408の内側を移動し、したがってトリガーアクチュエーター406をアクチュエーター軸418の周りに回転させる。アクチュエーター406の動き、したがってトリガー404の動きは、アクチュエーター406に結合されているタブ420と構造402に結合されているガイド422との相互作用によって、一方又は両方の限界において制限され得る。例えば、図示されているように、前記相互作用は、アセンブリ400の限界の「休止位置」を定めることができる。
【0024】
[0030] いくつかの実施態様では、トリガーアクチュエーター406は、回転以外の態様で動くように構成されてよい。例えば、トリガーアクチュエーター406は、トリガー404の回転を実質的に直線的な動きに変換するように構成されることができる。
図2を参照して上で論じられたように、トリガーアクチュエーター406の動きの1又は複数の特性が、任意の適切な機構を介して1又は複数の代表の電気信号に変換されてよい。例えば、トリガーアクチュエーター406は、ポテンショメーター424のシャフトに結合されることができる。したがって、ポテンショメーターは、トリガーアクチュエーター406の回転を電気抵抗に変換するように構成されることができる。
【0025】
[0031] アセンブリ400は、更に、1又は複数の取付具428によってトリガーアクチュエーター406に機械的に結合されたトリガーバイブレーター426(例えば
図3Aのモーター300)を含んでいる。他の実施態様では、
図5A−Eを参照して以下で論じられるように、バイブレーター426は、アセンブリ400の同一又は異なる部品に同一又は異なる向きで結合されることができる。取付具428はバイブレーター426の周囲の2つの「ストラップ」として図示されているが、バイブレーター426は、任意の適切な機構を介してトリガーアクチュエーター406に結合されてよい、ということが理解されるだろう。例えば、いくつかの実施態様では、バイブレーター426とアクチュエーター406が、一方の特徴が他方と相互作用する(例えば、摺動する、掛合する等)ように構成されているような、相補的な特徴を含むことができる。他の実施態様では、バイブレーター426は、接着剤によってアクチュエーター406に結合されてもよい。
【0026】
[0032] バイブレーター426は、偏心質量430をモーター軸(例えば
図3Aのモーター軸304)の周りに回転させるように構成されている。回転の間、質量430の偏心性がモーター300の振動を生じさせる。モーター300がトリガーアクチュエーター406に結合され、それが今度はトリガー404に結合されているので、したがって振動はトリガー404にも生じる。バイブレーター426は回転モーターとして図示されているが、バイブレーター426は、振動するように構成された任意のデバイス、又はデバイスの組み合わせを含んでよい、ということが理解されるだろう。例えば、いくつかの実施態様では、バイブレーター426は、圧電バイブレーターを含むことができる。
【0027】
[0033] 前記振動を減衰させるために、及び/又は前記振動をアセンブリ400に局在化させるために、アセンブリ400の1又は複数の部品が、任意の適切な制振材料又はその組み合わせを含んでよい。そのような制振材料は、例えばアセンブリ400の一緒に結合された1又は複数の部品(例えばガイド408と従動子410)に対して、適用されることができる。いくつかの実施態様では、制振材料は、構造402と入力デバイスの本体との間に適用されてもよい。
【0028】
[0034] トリガー404とトリガーアクチュエーター406は、終止位置に到達するまで回転するように構成されている。本明細書において用いられるところの「終止位置」という用語は、外力の下におけるトリガーアセンブリの限界位置を意味する、ということが理解されるだろう。
図4Bは、終止位置にある
図4Aのアセンブリ400を示している。示されているように、終止位置は、ガイド408の端部と従動子410との相互作用によって規定される。しかしながら、他の実施態様では、終止位置は、アセンブリ400の部品間における任意の1又は複数の相互作用によって規定されてもよい。例えば、終止位置は、トリガーばね416の最大の圧縮によって規定されることができる。いくつかの実施態様では、トリガー404の1又は複数の端部が、構造402と相互作用する(例えば突き当たる)ことができる。他の実施態様では、タブ420がガイド422及び/又は構造402と相互作用することができる。
【0029】
[0035] 上述されたように、バイブレーター426は、アセンブリ400の1又は複数の部品に任意の方向で任意の適切な機構を介して結合されることができる。
図5A−Eは、本開示の様々な実施態様によるトリガーバイブレーターの様々な取付配置例を示している。
【0030】
[0036]
図5Aは、トリガーアクチュエーター502に結合され、アクチュエーター軸504に対してほぼ接線方向に方向付けられたバイブレーター500を示している。バイブレーター500は(
図4Aにおける2つの取付具428とは対照的に)1つの取付具506によってアクチュエーター502に結合されているように図示されているが、バイブレーター500は、上で論じられたように、任意の適切な機構を介してアクチュエーター502に結合されてよいということが理解されるだろう。
【0031】
[0037]
図5Bは、トリガーアクチュエーター512に結合され、アクチュエーター軸514に対してほぼ平行に方向付けられたバイブレーター510を示している。
【0032】
[0038]
図5C−Fは、トリガー522、532、542、及び552にそれぞれ結合されたバイブレーター520、530、540、及び550を示している。トリガー522、532、542、及び552は、バイブレーター520、530、540、及び550がそれぞれのトリガーの内側に全体として、又は部分的に位置付けられるように、実質的に中空であってよいということが理解されるだろう。バイブレーター520、530、540、及び550は、スペースを無駄にしないために、及び/又はより局在化された振動を前記トリガーに与えるために、トリガー522、532、542、及び552の内部に位置付けられてもよい。
【0033】
[0039]
図5Cは、トリガー522に結合され、トリガー軸524に対してほぼ接線方向に方向付けられたバイブレーター520を示している。
【0034】
[0040]
図5Dは、トリガー532に結合され、トリガー軸534に対してほぼ平行に方向付けられたバイブレーター530を示している。
【0035】
[0041]
図5Eは、トリガー542に結合され、トリガー軸544に対してほぼ径方向に方向付けられたバイブレーター540を示している。
【0036】
[0042]
図5Fは、トリガー552に結合され、トリガー軸546に対してほぼ径方向に方向付けられたバイブレーター550を示している。
図5Eの構成とは対照的に、バイブレーター550は、偏心質量556(例えば
図3Aの質量306)がトリガー552のトリガー表面の方を向いて方向付けられるように、配置されている。