(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0018】
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0019】
[基本技術]
基本技術に係る第1の電力供給装置4は、
図1に示すように、入力・出力間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1に接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータ13と、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、入力と1次側コントローラ30間に接続され、1次側コントローラ30に電源を供給する電源供給回路10と、出力に接続される誤差補償用のエラーアンプ21と、エラーアンプ21に接続され、出力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするための絶縁回路20とを備える。
【0020】
基本技術に係る第1の電力供給装置4においては、出力から電圧をフィードバックしている。すなわち、出力(2次)側から入力(1次)側に電力情報をフィードバックし、1次側コントローラ30によりMOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させている。電流センス用の抵抗RSにより、トランス15の1次側インダクタンスL1に導通する電流量を検出し、1次側コントローラ30において、1次側過電流などの電流量を制御している。
【0021】
基本技術に係る第2の電力供給装置4は、
図2に示すように、トランス15の2次側インダクタンスL2に接地電位との間に直列接続される電流センス用の抵抗RLと、抵抗RLの両端に接続された増幅器19とを備える。増幅器19は、抵抗RLにおいて検出されるAC電流情報ACをエラーアンプ21に伝達する。その他の構成は、
図1に示された第1の電力供給装置4と同様である。
【0022】
基本技術に係る第2の電力供給装置4においては、トランス15の2次側インダクタンスL2に電流センス回路(RL)を配置することで、2次側の電流量を検出し、エラーアンプ21・絶縁回路20を介して1次側コントローラ30にフィードバックしている。基本技術に係る第2の電力供給装置4においても出力(2次)側から入力(1次)側に電力情報をフィードバックし、1次側コントローラ30によりMOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させている。
【0023】
基本技術に係る第2の電力供給装置4においては、2次側の電流量を制御可能である。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、さまざまな出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係を選択可能である。
【0024】
基本技術に係る第2の電力供給装置4を用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形の「フ」の字形状、
図3(c)に示すような逆三角形の「フ」の字形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。例えば、
図3(a)に示す矩形形状は、CVCC(Constant Voltage Constant Current)の例である。
【0025】
基本技術に係る第3の電力供給装置4は、
図4に示すように、DC/DCコンバータ13を構成するダイオードD1と出力との間に直列接続される電流センス用の抵抗RLと、抵抗RLの両端に接続された増幅器19とを備える。増幅器19は、DC電流情報をエラーアンプ21に伝達することができる。その他の構成は、
図1に示された第1の電力供給装置4と同様である。
【0026】
基本技術に係る第3の電力供給装置4においても、2次側の電流量を制御可能である。このため、
図3(a)〜
図3(e)に示すように、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、さまざまな出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係を選択可能である。
【0027】
基本技術に係る第4の電力供給装置4は、
図5に示すように、トランス15の1次側の補助巻き線により構成された補助インダクタンスL11と、補助インダクタンスL11に並列接続されたフィードバック用の抵抗Rf1・Rf2とを備える。フィードバック用の抵抗Rf1・Rf2において検出された検出電圧を1次側に配置されたエラーアンプ21を介して1次側コントローラ30にフィードバックしている。その他の構成は、
図1に示された第1の電力供給装置4と同様である。
【0028】
基本技術に係る第2の電力供給装置4においては、トランス15の1次側インダクタンスL1に接続された補助インダクタンスL11と、フィードバック用の抵抗Rf1・Rf2により、1次側で電力量を認識して、1次側コントローラ30にフィードバックして、1次側コントローラ30によりMOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させている。
【0029】
基本技術に係る第2の電力供給装置4は、例えば約10W程度で動作可能な携帯電話、タブレットPCなどに適用可能である。
【0030】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図6(a)に示すように、入力・出力間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータと、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、入力と1次側コントローラ30間に接続され、1次側コントローラ30に電源を供給する電源供給回路10と、DC/DCコンバータ13の出力に接続され、かつキャパシタC2を介して出力端子に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。
【0031】
第1の実施の形態においては、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現している。
【0032】
インダクタンスL3は分離用のインダクタンスである。すなわち、インダクタンスL3とキャパシタCFにより構成されるフィルタ回路によって、出力から制御信号がDC/DCコンバータに入力されるのを分離している。
【0033】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、出力から電圧をフィードバックしている。また、第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、出力電圧可変機能を有する。
【0034】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、出力端子に外部からAC信号が重畳されて入力される。
【0035】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、出力からキャパシタC2を介して制御信号が絶縁双方向回路34に入力され、出力側の電力情報は、DC/AC成分分離回路32を介して、1次側コントローラ30にフィードバックされる。1次側コントローラ30は、MOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させる。
【0036】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいて、DC/AC成分分離回路32は、ローパスフィルタ(LPF)36とDC成分除去回路38とを備える。
【0037】
DC/DCコンバータ出力のDC情報は、絶縁双方向回路34を介して、DC/AC成分分離回路32内のDC成分除去回路38およびLPF36に入力される。出力端子の入力AC情報も、出力端子からキャパシタC2・絶縁双方向回路34を介してDC/AC成分分離回路32内のDC成分除去回路38およびLPF36に入力される。
【0038】
LPF36のDC出力は、直接的にDC情報として、1次側コントローラ30にフィードバックされる(FBD)。DC成分除去回路38においてDC/DCコンバータ出力のDC情報(DC成分)が除去されて、入力AC情報のみが1次側コントローラ30にフィードバックされる(FBA1)。この入力AC情報には、出力端子の外部より入力制御信号が、AC重畳されている。
【0039】
さらに、1次側コントローラ30からは、出力AC情報(FBA2)が、絶縁双方向回路34・キャパシタC2を介して出力端子にフィードバックされる。ここで、1次側コントローラ30から出力端子にフィードバックされる出力AC情報(FBA2)には、出力AC情報に出力制御信号が重畳されている。
【0040】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、1次側コントローラ30内に、入力AC情報に含まれる入力制御信号を復元する回路と、1次側コントローラ30から出力AC情報に出力制御信号を載せて出力で重畳する回路とを内蔵している。
【0041】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、出力端子に外部から入力AC情報に入力制御信号が重畳されて入力される。すなわち、出力からキャパシタC2を介して入力制御信号が絶縁双方向回路34に入力され、絶縁双方向回路34からDC/AC成分分離回路32を介して電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックし、1次側コントローラ30によりMOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させている。
【0042】
また、電流センス用の抵抗RSにより、1次側インダクタンスL1に導通する電流量を検出し、1次側コントローラ30において、1次側過電流などの電流量を制御している。
【0043】
絶縁双方向回路34は、DC情報とともに入出力AC情報を双方向伝送可能である。
【0044】
絶縁双方向回路34には、絶縁ドライバ付き双方向トランス、双方向素子などを適用可能である。また、絶縁双方向回路34は、単方向回路や単方向素子を複数組み合わせて構成しても良い。
【0045】
例えば、絶縁双方向回路34は、
図6(b)に示すように、複数の絶縁単方向回路35・37を備えていても良い。ここで、絶縁単方向回路35は、DC情報および2次側から1次側への入力AC情報の伝送が可能であり、絶縁単方向回路37は1次側から2次側への出y録AC情報の伝送が可能である。複数の絶縁単方向回路35・37を組み合わせることによって、結果として、絶縁双方向回路34を構成可能である。
【0046】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、絶縁双方向回路34からDC/AC成分分離回路32を介して1次側コントローラ30に制御情報が伝達され、出力電圧と出力可能電流容量(MAX値)を可変にすることができる。
【0047】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0048】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0049】
第1の実施の形態によれば、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0050】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)を省略可能であることから、単に電力供給装置(PD)と呼ぶことができる。
【0051】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図7に示すように、入力・出力間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータと、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、入力と1次側コントローラ30間に接続され、1次側コントローラ30に電源を供給する電源供給回路10と、DC/DCコンバータ13の出力に接続され、かつキャパシタC2を介して出力端子に接続された2次側コントローラ(PD CHIP)16と、DC/DCコンバータ13の出力に接続され、かつ2次側コントローラ(PD CHIP)16に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0052】
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現している。
【0053】
2次側コントローラ(PD CHIP)16には、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御するための電圧・電流制御回路が内蔵される。
【0054】
第2の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0055】
第1の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0056】
第2の実施の形態によれば、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0057】
第2の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、USB電力供給装置(USBPD)と呼ぶことができる。
【0058】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図8に示すように、入力・出力間に配置され、トランス15・MOSトランジスタQ3・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成される同期整流型のDC/DCコンバータ13と、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、入力と1次側コントローラ30間に接続され、1次側コントローラ30に電源を供給する電源供給回路10と、DC/DCコンバータ13の出力およびキャパシタC2を介して出力端子に接続された2次側コントローラ(PD CHIP)16と、2次側コントローラ(PD CHIP)16に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。
【0059】
同期整流型のDC/DCコンバータ13を構成するMOSトランジスタQ3は、2次側コントローラ(PD CHIP)16によってON/OFF制御される。
【0060】
また、2次側コントローラ(PD CHIP)16は、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御可能である。
【0061】
第3の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、DC/DCコンバータにダイオード整流方式に代えて同期整流方式を採用しているため、ダイオード整流方式を有する第1〜第2の実施の形態に比べて、DC/DC電力変換効率を増大することができる。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0062】
2次側コントローラ(PD CHIP)16には、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御するための電圧・電流制御回路が内蔵される。
【0063】
第1〜第2の実施の形態と同様に、第3の実施の形態においても、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現可能である。
【0064】
第3の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、同期整流型のDC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0065】
第3の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0066】
第3の実施の形態によれば、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、同期整流型DC/DCコンバータの出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0067】
第3の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、USB電力供給装置(USBPD)と呼ぶことができる。
【0068】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図9に示すように、第3の実施の形態における電源供給回路10の代わりに、AC入力に接続され、ヒューズ11・チョークコイル12・ダイオード整流ブリッジ14・キャパシタC5・C6・C3などから構成されるAC/DCコンバータを備える。
【0069】
また、トランス15の1次側の補助巻き線により構成された補助インダクタンスL4と、補助インダクタンスL4に並列接続されたダイオードD2・キャパシタC4とを備え、キャパシタC4から1次側コントローラ30に直流電圧VCCが供給される。
【0070】
さらに、第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図9に示すように、AC/DCコンバータ出力・出力間に配置され、トランス15・MOSトランジスタQ3・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成される同期整流型のDC/DCコンバータ13と、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、DC/DCコンバータ13の出力およびキャパシタC2を介して出力端子に接続された2次側コントローラ(PD CHIP)16と、2次側コントローラ(PD CHIP)16に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。
【0071】
同期整流型のDC/DCコンバータ13を構成するMOSトランジスタQ3は、2次側コントローラ(PD CHIP)16によってON/OFF制御される。
【0072】
また、2次側コントローラ(PD CHIP)16は、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御可能である。
【0073】
第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、DC/DCコンバータにダイオード整流方式に代えて同期整流方式を採用しているため、ダイオード整流方式を有する第1〜第2の実施の形態に比べて、DC/DC電力変換効率を増大することができる。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0074】
2次側コントローラ(PD CHIP)16には、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御するための電圧・電流制御回路が内蔵される。
【0075】
第1〜第3の実施の形態と同様に、第4の実施の形態においても、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現可能である。
【0076】
第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、同期整流型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0077】
第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0078】
第4の実施の形態によれば、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、同期整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0079】
第4の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、AC/DCコンバータ機能付のUSB電力供給装置(AC/DC+USBPD)と呼ぶことができる。
【0080】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図10に示すように、第1の実施の形態における電源供給回路10の代わりに、AC入力に接続され、ヒューズ11・チョークコイル12・ダイオード整流ブリッジ14・キャパシタC5・C6・C3などから構成されるAC/DCコンバータを備える。
【0081】
また、トランス15の1次側の補助巻き線により構成された補助インダクタンスL4と、補助インダクタンスL4に並列接続されたダイオードD2・キャパシタC4とを備え、キャパシタC4から1次側コントローラ30に直流電圧VCCが供給される。
【0082】
さらに、第5の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図10に示すように、AC/DCコンバータ出力・出力間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータ13と、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、DC/DCコンバータ13の出力およびキャパシタC2を介して出力端子に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。
【0083】
第1〜第4の実施の形態と同様に、第4の実施の形態においても、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現可能である。
【0084】
第5の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0085】
第5の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0086】
第5の実施の形態によれば、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0087】
第5の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、AC/DCコンバータ機能付のUSB電力供給装置(AC/DC+USBPD)と呼ぶことができる。
【0088】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図11に示すように、第2の実施の形態における電源供給回路10の代わりに、AC入力に接続され、ヒューズ11・チョークコイル12・ダイオード整流ブリッジ14・キャパシタC5・C6・C3などから構成されるAC/DCコンバータを備える。
【0089】
また、トランス15の1次側の補助巻き線により構成された補助インダクタンスL4と、補助インダクタンスL4に並列接続されたダイオードD2・キャパシタC4とを備え、キャパシタC4から1次側コントローラ30に直流電圧VCCが供給される。
【0090】
さらに、第6の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図11に示すように、AC/DCコンバータ出力・出力間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およびトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータと、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、DC/DCコンバータ13の出力およびキャパシタC2を介して出力端子に接続された2次側コントローラ(PD CHIP)16と、2次側コントローラ(PD CHIP)16に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。また、2次側コントローラ(PD CHIP)16は、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御可能である。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0091】
2次側コントローラ(PD CHIP)16には、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御するための電圧・電流制御回路が内蔵される。
【0092】
第1〜第5の実施の形態と同様に、第6の実施の形態においても、絶縁双方向回路34から1次側コントローラ30へのフィードバック制御において、絶縁双方向回路34によって、DC帰還とAC信号分離を実現可能である。
【0093】
第6の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0094】
第6の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0095】
第6の実施の形態によれば、2次側コントローラ(PD CHIP)16から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0096】
第6の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、AC/DCコンバータ機能付のUSB電力供給装置(AC/DC+USBPD)と呼ぶことができる。
【0097】
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図12に示すように、第1の実施の形態における電源供給回路10の代わりに、AC入力に接続され、ヒューズ11・チョークコイル12・ダイオード整流ブリッジ14・キャパシタC5・C6・C3などから構成されるAC/DCコンバータを備える点は、第4の実施の形態と同様である。
【0098】
第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、
図12に示すように、降圧型DC/DCコンバータ13の出力に接続され、2次側コントローラ(PD CHIP)16を内蔵する独立のDC/DCコンバータ24を備える。
【0099】
MOSトランジスタQ2・インダクタンスL7・2次側コントローラ(PD CHIP)16によって、同期整流方式のDC/DCコンバータ24が構成されている。MOSトランジスタQ2のゲートに2次側コントローラ(PD CHIP)16が接続され、2次側コントローラ(PD CHIP)16がMOSトランジスタQ2のON/OFFを制御する。インダクタンスL7は、DC/DCコンバータ24用のインダクタンスである。
【0100】
インダクタンスL8はPD分離用のインダクタンスである。すなわち、インダクタンスL8とキャパシタC5により構成されるフィルタ回路によって、出力側から制御信号がDC/DCコンバータ24に入力されるのを分離している。
【0101】
さらに、第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図12に示すように、AC/DCコンバータ出力・DC/DCコンバータ出力(DC/DCコンバータ24の入力)間に配置され、トランス15・ダイオードD1・キャパシタC1およひトランス15の1次側インダクタンスL1と接地電位との間に直列接続されるMOSトランジスタQ1および抵抗RSから構成されるDC/DCコンバータ13と、MOSトランジスタQ1を制御する1次側コントローラ30と、キャパシタC2を介して出力に接続され、出力電圧V
oと出力電流I
oを制御可能な2次側コントローラ(PD CHIP)16と、DC/DCコンバータ13の出力に接続され、かつDC/DCコンバータ24に接続された絶縁双方向回路34と、絶縁双方向回路34に接続され、出力側の電力情報を1次側コントローラ30にフィードバックするDC/AC成分分離回路32とを備える。その他の構成は、第4の実施の形態と同様である。
【0102】
第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、DC/DCコンバータ13の出力から電圧をフィードバックしている。すなわち、DC/DCコンバータ13の出力(2次)側から入力(1次)側に電力情報をフィードバックし、1次側コントローラ30によりMOSトランジスタQ1のON/OFFを制御し、出力電圧を安定化させている。電流センス用の抵抗RSにより、トランス15の1次側インダクタンスL1に導通する電流量を検出し、1次側コントローラ30において、1次側過電流などの電流量を制御している。
【0103】
また、第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、同期整流型DC/DCコンバータ24に内蔵された2次側コントローラ(PD CHIP)16によって、同期整流型DC/DCコンバータ24の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。このため、出力に接続される負荷(例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPCなど)に応じて、出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係に可変機能を有する。
【0104】
第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aを用いて得られる出力電圧V
oと出力電流I
oとの関係は、
図3(a)に示すような矩形形状、
図3(b)に示すような逆台形形状、
図3(c)に示すような逆三角形形状、
図3(d)に示すような台形形状、
図3(e)に示すような五角形形状など、さまざまな形状を採用可能である。
【0105】
第7の実施の形態によれば、降圧型DC/DCコンバータ13の出力から1次側コントローラ30へのフィードバック制御によって、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧を安定化させるとともに、同期整流型DC/DCコンバータ24に内蔵された2次側コントローラ(PD CHIP)16によって、DC/DCコンバータ13に接続された同期整流型DC/DCコンバータ24の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する。
【0106】
結果として、第7の実施の形態によれば、ダイオード整流方式・降圧型DC/DCコンバータ13の出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)可変機能を有する電力供給装置を提供することができる。
【0107】
第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、2次側コントローラ(PD CHIP)16がUSB接続可能であることから、AC/DCコンバータ機能付のUSB電力供給装置(AC/DC+USBPD)と呼ぶことができる。
【0108】
(ACアダプタ)
第1〜第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図13(a)〜
図13(c)および
図14(a)〜
図14(c)に示すように、ACアダプタ3に内蔵可能である。また、外部に配置された本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)5とケーブル若しくはUSBPDケーブル6を用いて接続可能である。
【0109】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図13(a)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2および外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とケーブルを用いて接続可能である。
【0110】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図13(b)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2とケーブルを用いて接続可能である。
【0111】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図13(c)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2および外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とUSBPDケーブル6を用いて接続可能である。
【0112】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(PD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図14(a)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2とUSBPDケーブル6を用いて接続され、外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とケーブルを用いて接続可能である。
【0113】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図14(b)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2とUSBPDケーブル6を用いて接続可能である。
【0114】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aを内蔵したACアダプタ3は、
図14(c)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2とUSBPDケーブル6を用いて接続され、外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とUSBPDケーブル6を用いて接続可能である。
【0115】
また、コンセント1に接続可能なプラグ2は、
図15(a)〜
図15(c)に示すように、第1〜第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aを内蔵したACアダプタ3に内蔵されていても良い。
【0116】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD)4Aおよびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図15(a)に示すように、外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とケーブルを用いて接続可能である。
【0117】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aおよびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図15(b)に示すように表される。
【0118】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)4Aおよびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図15(c)に示すように、外部に配置された電力供給装置(USBPD)5とUSBPDケーブル6を用いて接続可能である。
【0119】
第1〜第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図16(a)〜
図16(c)に示すように、ACアダプタ3に複数個内蔵可能である。また、外部に配置された本実施の形態に係る複数の電力供給装置(USBPD)51・52とケーブル若しくはUSBPDケーブル61.62を用いて接続可能である。
【0120】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD)41・42およびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図16(a)に示すように、外部に配置された複数の電力供給装置(USBPD)51・52とケーブルを用いて接続可能である。
【0121】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)41A・42Aおよびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図16(b)に示すように表される。
【0122】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)41A・42Aおよびコンセント1に接続可能なプラグ2を内蔵したACアダプタ3は、
図16(c)に示すように、外部に配置された複数の電力供給装置(USBPD)51・52とUSBPDケーブル61・62を用いて接続可能である。
【0123】
尚、
図16(a)〜
図16(c)の構成において、コンセント1に接続可能なプラグ2は、
図13若しくは
図14の構成と同様に、ACアダプタ3の外部に配置されたプラグ形状を適用しても良い。
【0124】
(電子機器)
第1〜第7の実施の形態に係る電力供給装置41A・42Aは、
図17(a)〜
図17(b)および
図18(a)〜
図18(b)に示すように、電子機器7に内蔵可能である。電子機器としては、例えば、スマートホン、ラップトップPC、タブレットPC、モニタ若しくはTV、外部ハードディスクドライブ、セットトップボックス、掃除機、冷蔵庫、洗濯機、電話器、ファクシミリ、プリンタ、レーザディスプレイなどさまざまな機器を適用可能である。
【0125】
本実施の形態に係る電力供給装置41A・42Aを内蔵した電子機器7は、
図17(a)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2とケーブルを用いて接続される。
【0126】
また、電子機器7は、
図17(b)に示すように、コンセント1に接続可能なプラグ2を電子機器7に内蔵していても良い。
【0127】
図17(a)および
図17(b)に示すように、電子機器7は、本実施の形態に係る電力供給装置(USBPD)41A・42Aを内蔵する複数の内部回路71・72を備え、電力供給装置(USBPD)41A・42A間は、USBPDケーブル6を用いて接続される。電子機器7は、電力供給装置(USBPD)41A・42Aを内蔵する複数の内部回路71・72を備えるため、電子機器7内では、USBPD41A・42Aを使用した信号が複数存在する。
【0128】
本実施の形態に係る電力供給装置41A・42Aを内蔵した電子機器7は、
図18(a)に示すように、1つの内部回路72内に、電子機器7の外部に配置される他の電子機器などと接続可能なUSBPD41を備えていても良い。
【0129】
また、本実施の形態に係る電力供給装置41A・42Aを内蔵した電子機器7は、
図18(b)に示すように、1つの内部回路72内に、電子機器7の外部に配置される他の複数の電子機器などと接続可能な複数のUSBPD43A・44Aを備えていても良い。
【0130】
尚、
図13〜
図18に示された構成において、USBPD4A・41・42・41A・42A・43A・44Aは、USBPDのレセプタクル(受け口)を表し、USBPD5・51・52は、USBPDのプラグを表す。
【0131】
(保護機能)
本実施の形態に係る電力供給装置4Aは、
図19(a)に示すように、1次側過電力保護回路(OPP1)81と、1次側過電力保護回路(OPP1)81と接続された2次側過電力保護回路(OPP2)82とを備えていても良い。
【0132】
1次側過電力保護回路(OPP1)81は、1次側コントローラ30に接続される。また、1次側過電力保護回路(OPP1)81は、1次側コントローラ30に内蔵されていても良い。
【0133】
2次側過電力保護回路(OPP2)82は、2次側コントローラ(PD CHIP)16に接続される。
【0134】
図19(a)においては、AC/DCコンバータ・DC/DCコンバータ13などは、図示を省略しているが、
図6〜
図12に示されたような第1〜第7の実施の形態に係る電力供給装置4Aの構成を適用可能である。
【0135】
USB端子に接続される対象機器(セット)に応じて、USB端子における電力情報が2次側コントローラ(PD CHIP)16から2次側過電力保護回路(OPP2)82に伝送され、更に2次側過電力保護回路(OPP2)82は、この出力端子における電力情報を1次側過電力保護回路(OPP1)81に通信する。
【0136】
この結果、USB端子に接続される対象機器(セット)に応じて、過電流検出設定値を変更し、DC/DCコンバータ13の電力切り替えを実施可能である。
【0137】
USB端子における電力情報が過電流検出設定値を超えたか否かの判断は、1次側過電力保護回路(OPP1)81・2次側過電力保護回路(OPP2)82のいずれで実施しても良い。
【0138】
1次側過電力保護回路(OPP1)81・2次側過電力保護回路(OPP2)82のいずれかにおいて、USB端子における電力情報が過電流(過電力)検出設定値を超えたと判断された場合には、1次側過電力保護回路(OPP1)81は、1次側コントローラ30に過電流(過電力)保護制御信号を送信して、DC/DCコンバータ13の電力抑制のための切り替えを実施可能である。
【0139】
本実施の形態に係る電力供給装置4Aには、過電流保護(OCP:Over Current Protection)、過電力保護(OPP:Over Power Protection)、過電圧(OVP:Over Voltage Protection)保護、過負荷保護(OLP:Over Load Protection)、過温度保護(TSD:Thermal Shut Down)などの諸機能を適用可能である。
【0140】
本実施の形態に係る電力供給装置4Aには、例えば、1次側コントローラ30に何らかのセンサ素子を接続し、このセンサ素子の特性に応じて保護を実施するセンサ(SENSOR)保護機能を備えていても良い。
【0141】
本実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいて、過電流(過電力)検出設定値を変更する場合は、上記のように、USB端子における電力情報を2次側コントローラ(PD CHIP)16・2次側過電力保護回路(OPP2)82を介して1次側過電力保護回路(OPP1)81に伝送し、USB端子に接続される対象機器(セット)に応じて、過電流検出設定値を変更し、DC/DCコンバータ13の電力切り替えを実施可能である。
【0142】
また、本実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいて、過電流(過電力)検出設定値を変更する場合は、USB端子における電力情報を2次側コントローラ(PD CHIP)16から直接1次側過電力保護回路(OPP1)81に伝送して、1次側過電力保護回路(OPP1)81において、直接設定値を変更するようにしても良い。
【0143】
また、本実施の形態に係る電力供給装置4Aの外部に配置された電力供給装置から直接1次側過電力保護回路(OPP1)81に伝送するようにしても良い。
【0144】
このように、本実施の形態に係る電力供給装置4Aにおいては、1次側過電力保護回路(OPP1)81において、USB端子に接続される対象機器(セット)に応じて、供給電力レベルを変更可能である。この結果、異常状態における対象機器(セット)の破壊を防止可能である。
【0145】
接続対象をスマートホン160とする場合、スマートホン160(電力量5V・1A=5W)に対して、2次側コントローラ(PD CHIP)16から2次側過電力保護回路(OPP2)82に、例えば、7Wの電力情報が伝送されると、2次側過電力保護回路(OPP2)82から1次側過電力保護回路(OPP1)81にこの7Wの電力情報が伝送され、1次側過電力保護回路(OPP1)81において、7Wから例えば10Wへの過電流(過電力)検出設定値UPの切り替え(SW)を行う。この結果、本実施の形態に係る電力供給装置4AのDC/DCコンバータでは、10Wまでの電力伝送可能になる。
【0146】
接続対象をラップトップPC140とする場合、ラップトップPC140(電力量20V・3A=60W)に対して、2次側コントローラ(PD CHIP)16から2次側過電力保護回路(OPP2)82に、例えば、80Wの電力情報が伝送されると、2次側過電力保護回路(OPP2)82から1次側過電力保護回路(OPP1)81にこの80Wの電力情報が伝送され、1次側過電力保護回路(OPP1)81において、80Wから例えば100Wへの過電流(過電力)検出設定値UPの切り替え(SW)を行う。この結果、本実施の形態に係る電力供給装置4AのDC/DCコンバータでは、100Wまでの電力伝送可能になる。
【0147】
(プラグ)
本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を搭載したアダプタ・電子機器に適用可能なプラグ85は、
図20に示すように、例えばAC電源100V〜115Vを有するコンセントに接続可能であり、かつUSB接続可能である。
【0148】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を搭載したアダプタ・電子機器に適用可能なプラグ86は、
図21に示すように、例えばAC電源230Vを有するコンセントに接続可能であり、かつUSB接続可能である。
【0149】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を搭載したアダプタ・電子機器に適用可能なプラグ87は、
図22に示すように、例えばAC電源100V〜115Vを有するコンセントに接続可能であり、かつ複数のUSB接続可能である。
【0150】
また、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を搭載したアダプタ・電子機器に適用可能なプラグ88は、
図23に示すように、例えばAC電源100V〜115Vを有するコンセントに接続可能であり、かつUSBPDケーブル接続可能である。
【0151】
(電力供給システム)
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいては、ケーブルの方向を変えることなく、電力のソースを切り替えることができる。例えば、外部機器からラップトップPCのバッテリーの充電と、ラップトップPCのバッテリーから外部機器(ディスプレイなど)の給電をケーブルの差し替えなしで実現可能である。
【0152】
また、USBPDケーブルを介して、2つのユニット間で、AC重畳による半二重データ通信を実現可能である。
【0153】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、バッテリーチャージャーシステム46とラップトップPC140との間では、
図24(a)に示すように、DC電力供給(DC出力V
BUS)とUSBデータ通信(D
+、D
-、IDなど)をUSBPDケーブル6を用いて伝送可能である。ここで、バッテリーチャージャーシステム46・ラップトップPC140には、本実施の形態に係る電力供給装置が搭載されているが、図示は省略している。
【0154】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、スマートホン160とラップトップPC140との間においても、
図24(a)と同様に、USBPDケーブル6を用いて、DC電力供給(DC出力V
BUS)、USBデータ通信(D
+、D
-、IDなど)を伝送可能である。さらに、
図24(b)に示すように、スマートホン160には、USBデータ通信用の送信器(T
X)50Tと受信器(R
X)50Rが搭載され、ラップトップPC140には、USBデータ通信用の送信器(T
X)52Tと受信器(R
X)52Rが搭載されている。ここで、スマートホン160・ラップトップPC140には、本実施の形態に係る電力供給装置が搭載されているが、図示は省略している。USBデータ通信用の送信器(T
X)50T・52T・受信器(R
X)50R・52Rは、それぞれの2次側コントローラ(PD CHIP)16に内蔵されている。
【0155】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、2つのパーソナルコンピュータPCA・PCB間のUSBデータ通信および電力供給を説明する模式的ブロック構成は、
図25(a)に示すように表され、DC電力に片方向のAC情報AC1が重畳した波形は、
図25(b)に示すように模式的に表され、DC電力に逆方向のAC情報AC2が重畳した波形は、
図25(b)に示すように模式的に表される。ここで、パーソナルコンピュータPCA・PCB間は、USBPDケーブル6を介して接続される。また、パーソナルコンピュータPCA・PCBには、本実施の形態に係る電力供給装置が搭載されている。
図25(a)において、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16A・16Bが示されている。
図25(a)に示すように、パーソナルコンピュータPCAには、バッテリーEとバッテリーEに接続されるバッテリーチャージャーIC(CHG)53が搭載され、パーソナルコンピュータPCAには、パワーマネージメントIC(PMIC:Power Management IC)54が搭載されている。
【0156】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいては、例えば、パーソナルコンピュータPCBからパーソナルコンピュータPCAのバッテリーEの充電と、パーソナルコンピュータPCAのバッテリーEからパーソナルコンピュータPCBの給電をケーブルの差し替えなしで実現可能である。
【0157】
また、DC出力V
BUSに対してキャパシタを介したAC結合により2次側コントローラ(PD CHIP)16A・16Bが接続されていて、パーソナルコンピュータPCA・PCB間において、AC重畳による半二重データ通信を実現している。ここで、キャリア周波数は、例えば、約23.2MHzであり、FSK変復調周波数は、例えば、約300kbpsである。ここで、符号誤り率(BER:Bit Error Rate)は、例えば、約1×10
-6であり、ビスト(BIST:built-in self test)用のLSIを内蔵していても良い。
【0158】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、2つのユニット56・58間のUSBデータ通信および電力供給を説明する模式的ブロック構成は、
図26(a)に示すように表され、DC電力に双方向に伝送可能な制御信号SG
12・SG
21が重畳した波形は、
図26(b)に示すように模式的に表される。2つのユニット56・58は、USBPDケーブル6を介して接続される。2つのユニット56・58は、任意の電子機器であり、本実施の形態に係る電力供給装置が搭載されている。
図26(a)において、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16A・16Bが示されている。
【0159】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、USBPDケーブル6を介してACアダプタ3とスマートホン160を接続した模式的ブロック構成は、
図27に示すように表される。
【0160】
ACアダプタ3は、AC/DCコンバータ60・USBPD4Aを備える。スマートホン160は、USBPD5・2次側コントローラ(PD CHIP)16・組込み型コントローラ(EMBC)64・CPU68・PMIC54・バッテリー66・CHG62を備える。
【0161】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいては、例えば、ACアダプタ3からスマートホン160のバッテリー66の充電と、スマートホン160のバッテリー66から外部機器の給電をケーブルの差し替えなしで実現可能である。
【0162】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、USBPDケーブル6を介してユニット56とユニット58を接続した模式的ブロック構成は、
図28に示すように表される。
【0163】
ユニット56は、AC/DCコンバータ60・USBPD4A・2次側コントローラ(PD CHIP)16Aを備え、ユニット58は、USBPD5・2次側コントローラ(PD CHIP)16B・負荷70を備える。ここで、負荷70は、CPU、バッテリーBAT、コントローラCTRなどで構成可能である。
【0164】
さらに、
図28に示すように、2次側コントローラ(PD CHIP)16Aには、USBデータ通信用の送信器(T
X)56Tと受信器(R
X)560Rが搭載され、2次側コントローラ(PD CHIP)16Bには、USBデータ通信用の送信器(T
X)56Tと受信器(R
X)56Rが搭載されている。
【0165】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいては、例えば、ユニット56からユニット58の給電と、ユニット58から外部機器の給電をケーブルの差し替えなしで実現可能である。
【0166】
また、ユニット56・58間においても、USBPDケーブル6を介して、AC重畳による半二重データ通信を実現している。
【0167】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいて、
図28の構成とは異なる2つのユニット56・58からなる模式的ブロック構成は、
図29(a)に示すように表され、USBPDケーブル6を介して伝送されるUSBデータおよび電力の伝送方向を説明する模式図は、
図29(b)に示すように表される。
【0168】
ユニット56は、バッテリーE・CPU68A・2次側コントローラ(PD CHIP)16Aを備え、ユニット58は、2次側コントローラ(PD CHIP)16B・負荷CLを備える。
【0169】
本実施の形態に係る電力供給装置を適用可能な電力供給システムにおいては、例えば、ユニット58からユニット56のバッテリーEの充電と、ユニット56のバッテリーEからユニット58の給電をケーブルの差し替えなしで実現可能である。
【0170】
また、ユニット56・58間においても、USBPDケーブル6を介して、AC重畳による半二重データ通信を実現している。
【0171】
(電力供給システム)
本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を適用可能な第1の電力供給システム100は、
図30に示すように、プラグを介してコンセントに接続されるモニタ110と、USBPDケーブルを用いてモニタ110に接続された外部ハードディスクドライブ120・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160とを備える。
【0172】
各構成要素には、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)4Aが搭載されているが、
図30では、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16が示されている。
【0173】
モニタ110と外部ハードディスクドライブ120・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160との間では、USBPDケーブルを用いてUSBDATAおよびDC電力が伝送可能である。
【0174】
モニタ110には、AC/DCコンバータ60が搭載され、外部ハードディスクドライブ120には、CPU+インタフェースボード122が搭載され、セットトップボックス130には、CPU+インタフェースボード132が搭載され、ラップトップPC140には、NVDC(Narrow Voltage DC/DC)チャージャー142・CPU148・PCH(Platform Controller Hub)147・EC(Embedded Controller)146が搭載され、タブレットPC150には、ACPU(Application CPU)156・チャージャー158・バッテリー157が搭載され、スマートホン160には、ACPU166・USBチャージャー162・バッテリー172が搭載されている。
【0175】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を適用可能な第2の電力供給システム200は、
図31に示すように、プラグを介してコンセントに接続されるUSBPDアダプタ230と、USBPDケーブルを用いてUSBPDアダプタ230に接続されたラップトップPC140と、USBPDケーブルを用いてラップトップPC140に接続された外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・タブレットPC150・スマートホン160とを備える。
【0176】
各構成要素には、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)4Aが搭載されているが、
図31では、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16が示されている。
【0177】
ラップトップPC140と外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・タブレットPC150・スマートホン160との間では、USBPDケーブルを用いてUSBDATAおよびDC電力が伝送可能である。
【0178】
ラップトップPC140には、NVDCチャージャー142・CPU148・PCH147・EC146・バッテリー154・DC/DCコンバータ159・PD CHIP16
1・16
2が搭載され、モニタ110には、PMIC112が搭載される。その他の構成は、第1の電力供給システム100(
図30)と同様である。
【0179】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を適用可能な第3の電力供給システム300は、
図32に示すように、プラグを介してコンセントに接続されるUSBPDアダプタ(USBPDチャージャー)310と、USBPDケーブルを用いてUSBPDアダプタ(USBPDチャージャー)310に接続された外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160とを備える。
【0180】
各構成要素には、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)4Aが搭載されているが、
図32では、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16が示されている。
【0181】
USBPDアダプタ310(USBPDチャージャー)と外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160との間では、USBPDケーブルを用いてUSBDATAおよびDC電力が伝送可能である。
【0182】
USBPDアダプタ(USBPDチャージャー)310には、AC/DCコンバータ60が搭載される。その他の構成は、第1の電力供給システム100(
図30)・第2の電力供給システム200(
図31)と同様である。
【0183】
本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)を適用可能な第4の電力供給システム400は、
図33に示すように、プラグを介してコンセントに接続される高機能USBPDアダプタ/チャージャー330と、USBPDケーブルを用いて高機能USBPDアダプタ/チャージャー330に接続された外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160とを備える。
【0184】
各構成要素には、本実施の形態に係る電力供給装置(PD・USBPD)4Aが搭載されているが、
図32では、DC/DCコンバータは図示を省略し、2次側コントローラ(PD CHIP)16が示されている。
【0185】
高機能USBPDアダプタ/チャージャー330と外部ハードディスクドライブ120・モニタ110・セットトップボックス130・ラップトップPC140・タブレットPC150・スマートホン160との間では、USBPDケーブルを用いてUSBDATAおよびDC電力が伝送可能である。
【0186】
高機能USBPDアダプタ/チャージャー330には、同期FETスイッチングコンバータを内蔵したAC/DCコンバータ60Aが搭載される。その他の構成は、第3の電力供給システム300(
図32)と同様である。
【0187】
本実施の形態に係る電力供給装置に適用可能な2次側コントローラ(PD CHIP)の使用例は、
図36〜
図38に示すように表される。
【0188】
接続対象(セット)機器から電力供給を受けるコンシューマモードで適用可能なPD CHIP16Cは、
図34に示すように、例えば、ACアダプタ230に接続されたラップトップPC140と接続される。ラップトップPC140は、さらにスマートホン160に接続可能であり、スマートホン160は、ACアダプタ230に接続可能である。
【0189】
接続対象(セット)機器に電力供給するプロバイダモードで適用可能なPD CHIP16Pは、
図35に示すように、例えば、ラップトップPC140と接続される。ラップトップPC140は、さらにモニタ110およびスマートホン160に接続可能である。
【0190】
コンシューマモードとプロバイダモードの両方のデュアルロールモードで適用可能なPD CHIP16Dは、
図36に示すように、例えば、ACアダプタ230に接続されたラップトップPC140と接続される。ラップトップPC140は、さらにスマートホン160に接続可能である。
【0191】
デュアルロールモードで適用可能なPD CHIP16Dは、
図37に示すように、例えば、ACアダプタ230に接続されたラップトップPC140Aと接続され、さらにスマートホン160に接続されたラップトップPC140Bと接続可能である。
【0192】
接続対象(セット)機器に電力供給するプロバイダモードで適用可能なPD CHIP16Pは、
図38に示すように、例えば、ACアダプタ230に接続され、このACアダプタ230がラップトップPC140・スマートホン160に接続されていても良い。
【0193】
以上説明したように、本発明によれば、出力電圧値および出力可能電流容量(MAX値)を制御可能な電力供給装置、ACアダプタ、電子機器および電力供給システムを提供することができる。
【0194】
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0195】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。