(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0006】
一定数の実装によれば、本開示は、共通するフライングキャパシタンスを共有するブーストチャージポンプ回路及びバックチャージポンプ回路を含むチャージポンプに関する。
【0007】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路は、入力ノード、及びブーストされた電圧の出力ノードを含む。いくつかの実装において、バックチャージポンプ回路は、入力ノード、及び除算された電圧の出力ノードを含む。
【0008】
いくつかの実装において、ブーストされた電圧は2×Vinを含み、除算された電圧はVin/2を含む。Vinは入力ノードにおける入力電圧である。
【0009】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路はさらに、ブーストされた電圧の出力ノードを接地に結合する第1保持キャパシタンスを含む。いくつかの実装において、バックポンプ回路はさらに、除算された電圧の出力ノードを接地に結合する第2保持キャパシタンスを含む。
【0010】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路及びバックポンプ回路はさらに、入力ノードとフライングキャパシタンスの対応端との間に並列配置された第1スイッチ(S1)及び第2スイッチ(S2)と、フライングキャパシタンスの第2端と接地との間の第3スイッチ(S3)と、フライングキャパシタンスの第1端とブーストされた電圧の出力ノードとの間の第4スイッチ(S4)と、フライングキャパシタンスの第1端と除算された電圧の出力ノードとの間の第5スイッチ(S5)と、フライングキャパシタンスの第2端と除算された電圧の出力ノードとの間の第6スイッチ(S6)とを含む。
【0011】
いくつかの実装において、スイッチS1、S2、S3、S4、S5及びS6は、2×Vinの出力及びVin/2の出力を与えるように4つのフェーズで動作するべく構成される。
【0012】
いくつかの実装において、第1フェーズは閉のS1及びS6並びに開のS2〜S5を含み、第2フェーズは閉のS3及びS5並びに開のS1、S2、S4及びS6を含み、第3フェーズは閉のS1及びS3並びに開のS2及びS4〜S6を含み、第4フェーズは閉のS2及びS4並びに開のS1、S3、S5及びS6を含む。
【0013】
いくつかの実装において、第1フェーズは閉のS1及びS6並びに開のS2〜S5を含み、第2フェーズは閉のS3及びS5並びに開のS1、S2、S4及びS6を含み、第3フェーズは閉のS1及びS6並びに開のS2〜S5を含み、第4フェーズは閉のS2及びS4並びに開のS1、S3、S5及びS6を含む。いくつかの実装において、第3フェーズは、チャージ保存を改善するべくフライングキャパシタンスを部分的に充電することを含む。
【0014】
いくつかの実装において、第1フェーズは閉のS1及びS6並びに開のS2〜S5を含み、第2フェーズは閉のS3及びS5並びに開のS1、S2、S4及びS6を含み、第3フェーズは閉のS1及びS6並びに開のS2〜S5を含み、第4フェーズは閉のS3及びS5並びに開のS1、S2、S4及びS6を含む。いくつかの実装において、第4フェーズは、ヒステリシスフィードバックループにおけるリップル効果を制限するべくフライングキャパシタンスの充電を打ち切ることを含む。
【0015】
いくつかの実装において、本開示は、ブーストされた電圧を電池電圧に基づいて発生させるべく構成されたブースト変換器を含む電圧供給システムに関する。電圧供給システムはまた、共通するフライングキャパシタンスを共有するブーストチャージポンプ回路及びバックチャージポンプ回路を有するチャージポンプを含み、チャージポンプは、2×Vbatt及びVbatt/2の規模を有する出力電圧を発生させるべく構成される。
【0016】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路は、入力ノード、及びブーストされた電圧の出力ノードを含む。いくつかの実装において、バックチャージポンプ回路は、入力ノード、及び除算された電圧の出力ノードを含む。
【0017】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路はさらに、ブーストされた電圧の出力ノードを接地に結合する第1保持キャパシタンスを含む。いくつかの実装において、バックポンプ回路はさらに、除算された電圧の出力ノードを接地に結合する第2保持キャパシタンスを含む。
【0018】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路及びバックポンプ回路はさらに、入力ノードとフライングキャパシタンスの対応端との間に並列配置された第1スイッチ(S1)及び第2スイッチ(S2)と、フライングキャパシタンスの第2端と接地との間の第3スイッチ(S3)と、フライングキャパシタンスの第1端とブーストされた電圧の出力ノードとの間の第4スイッチ(S4)と、フライングキャパシタンスの第1端と除算された電圧の出力ノードとの間の第5スイッチ(S5)と、フライングキャパシタンスの第2端と除算された電圧の出力ノードとの間の第6スイッチ(S6)とを含む。
【0019】
いくつかの実装において、スイッチS1、S2、S3、S4、S5及びS6は、2×Vbattの出力及びVbatt/2の出力を与えるように4つのフェーズで動作するべく構成される。
【0020】
いくつかの実装において、本開示は、複数のコンポーネントを受容するべく構成されたパッケージング基板を含む無線周波数(RF)モジュールに関する。RFモジュールはさらに、パッケージング基板に実装された電力増幅システムを含み、当該電力増幅システムは電圧供給システムを含み、当該電圧供給システムは、共通するフライングキャパシタンスを共有するブーストチャージポンプ回路及びバックチャージポンプ回路を有するチャージポンプを含み、当該チャージポンプは、2×Vbatt及びVbatt/2の規模を有する出力電圧を発生させるべく構成され、量Vbattは電池電圧である。
【0021】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路は、入力ノード、及びブーストされた電圧の出力ノードを含む。いくつかの実装において、バックチャージポンプ回路は、入力ノード、及び除算された電圧の出力ノードを含む。
【0022】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路はさらに、ブーストされた電圧の出力ノードを接地に結合する第1保持キャパシタンスを含む。いくつかの実装において、バックポンプ回路はさらに、除算された電圧の出力ノードを接地に結合する第2保持キャパシタンスを含む。
【0023】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路及びバックポンプ回路はさらに、入力ノードとフライングキャパシタンスの対応端との間に並列配置された第1スイッチ(S1)及び第2スイッチ(S2)と、フライングキャパシタンスの第2端と接地との間の第3スイッチ(S3)と、フライングキャパシタンスの第1端とブーストされた電圧の出力ノードとの間の第4スイッチ(S4)と、フライングキャパシタンスの第1端と除算された電圧の出力ノードとの間の第5スイッチ(S5)と、フライングキャパシタンスの第2端と除算された電圧の出力ノードとの間の第6スイッチ(S6)とを含む。
【0024】
いくつかの実装において、スイッチS1、S2、S3、S4、S5及びS6は、2×Vbattの出力及びVbatt/2の出力を与えるように4つのフェーズで動作するべく構成される。
【0025】
いくつかの教示によれば、本開示は、無線周波数(RF)信号を発生させる送受信器を含む無線周波数(RF)デバイスに関する。RFデバイスは、送受信器と通信するフロントエンドモジュール(FEM)を含み、当該FEMは、RF信号を増幅するべく構成された電力増幅システムを含み、当該電力増幅システムは電圧供給システムを含み、当該電圧供給システムは、共通するフライングキャパシタンスを共有するブーストチャージポンプ回路及びバックチャージポンプ回路を有するチャージポンプを含み、当該チャージポンプは、2×Vbatt及びVbatt/2の規模を有する出力電圧を発生させるべく構成され、量Vbattは電池電圧である。RFデバイスはさらに、FEMと通信するアンテナを含み、当該アンテナは、増幅されたRF信号を送信するべく構成される。
【0026】
いくつかの実装において、RFデバイスは無線デバイスを含む。いくつかの実装において、無線デバイスはセルラー電話である。
【0027】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路は、入力ノード、及びブーストされた電圧の出力ノードを含む。いくつかの実装において、バックチャージポンプ回路は、入力ノード、及び除算された電圧の出力ノードを含む。
【0028】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路はさらに、ブーストされた電圧の出力ノードを接地に結合する第1保持キャパシタンスを含む。いくつかの実装において、バックポンプ回路はさらに、除算された電圧の出力ノードを接地に結合する第2保持キャパシタンスを含む。
【0029】
いくつかの実装において、ブーストポンプ回路及びバックポンプ回路はさらに、入力ノードとフライングキャパシタンスの対応端との間に並列配置された第1スイッチ(S1)及び第2スイッチ(S2)と、フライングキャパシタンスの第2端と接地との間の第3スイッチ(S3)と、フライングキャパシタンスの第1端とブーストされた電圧の出力ノードとの間の第4スイッチ(S4)と、フライングキャパシタンスの第1端と除算された電圧の出力ノードとの間の第5スイッチ(S5)と、フライングキャパシタンスの第2端と除算された電圧の出力ノードとの間の第6スイッチ(S6)とを含む。
【0030】
いくつかの実装において、スイッチS1、S2、S3、S4、S5及びS6は、2×Vbattの出力及びVbatt/2の出力を与えるように4つのフェーズで動作するべく構成される。
【0031】
本開示を要約する目的で本発明の一定の側面、利点及び新規な特徴がここに記載された。理解すべきことだが、かかる利点のすべてが必ずしも、本発明の任意の特定実施形態によって達成できるわけではない。すなわち、本発明は、ここに教示される一の利点又は一群の利点を、ここに教示又は示唆される他の利点を必ずしも達成する必要なしに、達成又は最適化する態様で具体化又は実施をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本開示を詳細に理解できるようにするべく、添付図面にいくつかが例示される様々な実装の特徴を参照することによって、具体的な記載が与えられる。しかしながら、添付図面は本開示の適切な特徴を例示するのみであって、限定的とみなすべきではない。当該記載は他の有効な特徴も認めることができるからである。
【0033】
【
図1】いくつかの実装に係る電圧供給システムのブロック図である。
【
図2】いくつかの実装に係る
図1の電圧供給システムの代表的なアプリケーションを示す。
【
図3A】いくつかの実装に係るチャージポンプダブラ回路の模式的な図を示す。
【
図3B】いくつかの実装に係るチャージポンプ除算器回路の模式的な図を示す。
【
図4】いくつかの実装に係る二重出力チャージポンプ回路の模式的な図である。
【
図5-1】
図5A〜5Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図5-2】
図5A〜5Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図6】いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、4つの動作フェーズの2つのサイクルにわたるフライングキャパシタのチャージレベルを示す。
【
図7】いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、4つの動作フェーズの2つのサイクルにわたるフライングキャパシタにおけるチャージ損失レベルの低減を示す。
【
図8】いくつかの実装に係る
図3A及び3Bの別個のチャージポンプ回路の代表的な性能プロットを示す。
【
図9】いくつかの実装に係る
図5A〜5Dにおいて動作する二重出力チャージポンプ回路に対する代表的な性能プロットを示す。
【
図10-1】
図10A〜10Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、チャージ保存を改善するべく実装することができる4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図10-2】
図10A〜10Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、チャージ保存を改善するべく実装することができる4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図11】いくつかの実装に係る
図10A〜10Dにおいて動作する二重出力チャージポンプ回路の代表的な性能プロットを示す。
【
図12-1】
図12A〜12Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、第4フェーズの選択的動作を容易にするべく実装することができる4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図12-2】
図12A〜12Dは、いくつかの実装に係る
図4の二重出力チャージポンプ回路の、第4フェーズの選択的動作を容易にするべく実装することができる4つの動作フェーズのシーケンスを示す。
【
図13】いくつかの実装に係る
図12A〜12Dの例において実装することができるタイミング図の一例を示す。
【
図14】いくつかの実装に係る代表的なモジュールの模式的な図である。
【
図15】いくつかの実装に係る代表的な無線デバイスの模式的な図である。
【0034】
一般の慣習により、図面に例示される様々な特徴は縮尺どおりに描かれるわけではない。したがって、様々な特徴部の寸法は、明確性のため任意に広げ又は縮めてよい。加えて、図面のいくつかは、所与のシステム、方法又はデバイスのコンポーネントすべてを描くわけでもない。最後に、明細書及び図面全体にわたり、同じ特徴を示すべく同じ参照番号が使用される。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここに与えられる見出しは、たとえあったとしても、便宜のみのためであって、必ずしも請求項に係る発明の範囲又は意味に影響するわけではない。
【0036】
図1は、ここに記載される一以上の特徴を有する電圧供給システム100のブロック図を示す。かかるシステムは、入力電圧(Vin)に基づいて複数の出力電圧(例えばVout1及びVout2)を発生させることができる。
【0037】
図2は、
図1の電圧供給システム100を実装することができる代表的なアプリケーションを示す。
図2の例において、かかる電圧システムは、HV電力増幅システム70のために複数の供給電圧信号を与えるべく構成された高電圧(HV)供給システム58(ここでは100でも参照される)を含み得る。かかるHV供給システムに関する例は、2015年2月15日出願の「多重モード電力管理に関するデバイスと方法」との名称の米国仮出願第62/116,458号に記載されている。その開示はその全体が、ここに明示的に参照として組み入れられる。理解されることだが、電圧供給システム(
図1の100)が、かかる文脈でここに記載されるにもかかわらず、かかる電圧供給システムの一以上の特徴は他のアプリケーションでも利用することができる。
【0038】
図2の例において、HV電力増幅システム70は、一以上の電力増幅器(PA)(例えば60a〜60c)を有する電力増幅器アセンブリ54を含み得る。かかるPAのいくつか又はすべては、HVモードで動作するべく構成することができる。
【0039】
図2を参照すると、HV電力増幅システム70はさらに、バイアスシステム56を含み得る。かかるシステムは、PA(複数可)の動作を目的としてバイアス信号を電力増幅器アセンブリ54へと与えるべく構成することができる。
【0040】
またも
図2を参照すると、HV電力増幅システム70はさらに、電力増幅器アセンブリ54とバイアスシステム56及びHV供給システム100のいずれか又は双方との間のインタフェイス72を含み得る。いくつかの実施形態において、かかるインタフェイスはまた、HV電力増幅システム70と外部システム(図示せず)とのインタフェイス機能を与えることもできる。
【0041】
無線デバイスのような携帯型デバイスにおける多くの回路は、限られた電池供給リソースを効率的に利用するべくDC/DC電力変換を要求又は利用する。多くの場合、電池電圧を超える電圧が必要又は所望される一方、他の状況では、電池電圧よりも有意に低い電圧が利用される。
【0042】
伝統的に、複数の電力供給出力を送達するべく並列供給回路群を利用することができる。しかしながら、かかる並列供給回路は典型的に、ダイ面積の増加、入力/出力(I/O)複雑性の増加、及び/又は部品表(BOM)コストの増加をもたらす。
【0043】
ここに記載されるのは、とりわけ、複数の出力(例えば二重出力)を与えるべくブーストチャージポンプ及びバックチャージポンプの組み合わせを含む供給システムに関する例である。いくつかの実施形態において、かかる組み合わせは、共通回路の実質的部分を共有するべく構成することができるので、例えばI/O複雑性及びBOMコストが低減される。
【0044】
二重出力システムの文脈において注目されるのは、ブーストされた出力電圧及びバック出力電圧のような二重出力電圧において、当該ブーストの電流負荷が多くの場合、当該バックの電流負荷よりも有意に低いことである。チャージポンプ設計を、ブースト及びバック出力電圧を送達するべく利用することができる。伝統的に、かかる設計では、各回路がそれ自身のパッシブコンポーネントを有する別個の回路が利用されるので、I/O及びBOM内容の重複がもたらされる。
【0045】
図3A及び3Bは、二重出力電圧を与えるべく構成されたかかる2つの別個の回路の例を示す。かかる二重出力電圧は、チャージポンプダブラ回路(
図3A)に対しては入力電圧の2倍すなわち2×V
inとして、チャージポンプ除算器回路(
図3B)に対しては入力電圧の半分すなわちV
in/2として描かれる。入力電圧V
inは、例えば電池電圧(V
batt)とすることができる。理解されることだが、かかる倍増及び半減の例において記載されるにもかかわらず、入力に対する他の電圧も得ることができる。
【0046】
図3Aの例において、チャージポンプダブラ回路は、入力電圧V
inのほぼ2倍となる出力(2×V
in)を発生させる2つのフェーズで動作することができる。閉のスイッチS1及びS4のΦ
1によって示される第1フェーズにおいて、フライングキャパシタ(C
Fly)は、表1AのΦ
1部分に列挙されるスイッチング構成により、ほぼV
inまで充電される。その時間中、最後のサイクル中に充電された保持キャパシタ(C
Hold)は、放電して出力を与える。閉のスイッチS2及びS3のΦ
2によって示される第2フェーズにおいて、保持キャパシタ(C
Hold)は、ほぼ2×V
inの出力が与えられる間、表1AのΦ
2部分に列挙されるスイッチング構成により充電される。充電されたフライングキャパシタ(C
Fly)が入力電圧V
inに対して直列に配置される。
【表1A】
【0047】
図3Bの例において、チャージポンプ除算器回路は、入力電圧V
inのほぼ半分となる出力(V
in/2)を発生させる2つのフェーズで動作する。閉のスイッチS1及びS4のΦ
1によって示される第1フェーズにおいて、フライングキャパシタ(C
Fly)及び保持キャパシタ(C
Hold)は、入力電圧V
in及び接地間に直列に配置される。S1及びS4が閉の場合、C
Flyは実質的に充電されておらず、かつ、C
Holdは以前に、両端間にV
in/2の電圧を与えるべく充電されている。C
Fly及びC
Holdのキャパシタンス値が同様であると仮定すれば、C
Holdのチャージは、V
in/2の電圧を与える。したがって、出力ノードは、V
in/2の電圧を有するように示される。表1Bは、上記第1フェーズΦ
1のためのスイッチング構成を列挙する。閉のスイッチS2及びS3のΦ
2によって示される第2フェーズにおいて、C
Fly(今やV
in/2まで充電されている)及びC
Holdは、今や出力ノード及び接地間で電気的に並列であり、入力電圧V
inは接続が解除されている。したがって、C
Fly及びC
Holdのいずれか又は双方が出力ノードを介して放電するときでも、出力電圧をほぼV
in/2に維持することができる。表1Bは、上記第2フェーズΦ
2のためのスイッチング構成を列挙する。
【表1B】
【0048】
図3A及び3Bの例において、上記電圧倍増及び電圧半減機能のための2つの別個の回路が存在する。したがって、2つの回路は典型的に、2つの別個のフライングキャパシタ(C
Fly)と2つの別個のキャパシタ(C
Hold)とを利用する。さらに、各回路は4つのスイッチを含む。すなわち、2つの回路の中には合計8つのスイッチが存在する。
【0049】
いくつかの実施形態において、上記別個の回路に関連付けられた機能を、単一の回路によって与えることができる。
図4は、電圧倍増及び電圧半減双方の機能を与えるべく構成かつ動作可能なチャージポンプ回路100の一例を示す。再び理解されることだが、様々な例が倍増及び半減の文脈において記載されるにもかかわらず、電圧増加及び電圧減少の係数は2以外とすることができる。
【0050】
図4を参照すると、チャージポンプ回路100は、入力電圧V
in(例えば電池電圧V
batt)を受けて2倍の電圧出力(2×V
in)及び半分の電圧出力(V
in/2)を発生させるべく構成することができる。詳しくは、入力電圧V
inは、第1スイッチS1を介してノード104に結合された入力ノード102に与えられるように示される。第2スイッチS2は、入力ノード102を第2スイッチS2を介してノード106に結合するように示される。ノード104及び106は、フライングキャパシタ(C
Fly)を介して結合されるように示される。ノード106は、第3スイッチS3を介して接地に結合されるように示される。
【0051】
依然として
図4を参照すると、ノード104は、第4スイッチS4を介して第1出力ノード108に、かつ、第5スイッチS5を介して第2出力ノード110に結合されるように示される。ノード106は、第6スイッチS6を介して第2出力ノード110に結合されるように示される。第1出力ノード108は第1保持キャパシタ(C
Hold1)を介して接地に結合されるように示され、第2出力ノード110は第2保持キャパシタ(C
Hold2)を介して接地に結合されるように示される。
【0052】
いくつかの実施形態において、
図4のチャージポンプ回路100は、入力電圧V
inに基づいて2倍の電圧(2×V
in)及び半分の電圧(V
in/2)双方の出力を発生させる4つのフェーズ(Φ
1、Φ
2、Φ
3、Φ
4)で動作することができる。
図5A〜5Dは、かかる4つのフェーズの例を示し、表2は、当該4つのフェーズそれぞれのためのスイッチ構成を列挙する。
【表2】
【0053】
図5Aの第1フェーズ(Φ
1)の例において、閉のスイッチS1及びS6はΦ
1によって示され、残りのスイッチは開状態にある。このように入力ノード(
図4の102)を、S1、C
Fly及びS6を介して(V
in/2のための)第2出力ノード(110)へと結合することにより、
図3Bの例の(入力がS1、C
Fly及びS4を介してV
in/2出力に結合される)第1フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0054】
図5Bの第2フェーズ(Φ
2)の例において、閉のスイッチS3及びS5はΦ
2によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる接地及び(V
in/2のための)第2出力ノード(110)に対するC
Fly及びC
Hold2のS3及びS5を介した配列により、
図3Bの例の(C
Fly及びC
Hold2がS2及びS3を介して同様に配列される)第2フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0055】
図5Cの第3フェーズ(Φ
3)の例において、閉のスイッチS1及びS3はΦ
3によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる入力ノード(
図4の102)及び接地間のC
Flyの配列、並びに、C
Hold1及び(2×V
inのための)第1出力ノード(108)の孤立化により、
図3Aの例の(C
FlyがS1及びS4を介して入力ノード及び接地間に配列され、かつ、出力ノードが開のS3によって孤立化される)第1フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0056】
図5Dの第4フェーズ(Φ
4)の例において、閉のスイッチS2及びS4はΦ
4によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる入力ノード(
図4の102)及び(2×V
inのための)第1出力ノード(108)間のC
Flyの配列により、
図3Aの例の(C
FlyがS2及びS3を介して入力ノード及び出力ノード間に配列される)第2フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0057】
図5A〜5Dの例において、上記4フェーズサイクルは、2×V
in及びV
in/2の双方の出力を維持するべく繰り返すことができる。
【0058】
図4及び5A〜5Dの代表的なチャージポンプ回路100において、回路100の二重化を回避するべく、チャージポンプダブラ回路(例えば
図3A)及びチャージポンプ除算器(例えば
図3B)に一般に共通する一定数の回路素子を組み合わせることができる。かかる共通回路素子の組み合わせにより、回路素子の全体数を低減しながら電圧倍増及び電圧半減双方の機能を与える回路の交互配置構成を与えることができる。
【0059】
例えば、
図3A及び3Bの別個のチャージポンプダブラ及び除算器回路において、各回路は4つのスイッチ、一つのC
Flyキャパシタ及び一つのC
Holdキャパシタを含む。したがって、電圧倍増及び電圧半減双方の機能を与えるべく、8つのスイッチ、2つのC
Flyキャパシタ及び2つのC
Holdキャパシタが存在する。しかしながら、
図4及び5A〜5Dの代表的な構成においては、電圧倍増及び電圧半減双方の機能を与えるべく、6つのスイッチ、一つのC
Flyキャパシタ及び2つのC
Holdキャパシタが存在する。すなわち、同様の電圧変換機能を与えながら2つのスイッチと一つのC
Flyキャパシタとの除去が実現できることがわかる。注目されるのは、C
Flyキャパシタが典型的に、大きなキャパシタンス値を有することである。したがって、かかるデバイスを一つでも排除することは(例えばBOMコスト低減の点で)有利となり得る。
【0060】
図5A〜5Dの例において、非効率的なチャージサイクルが生じ得る。
図6は、2つの代表的なサイクルに対する4つのフェーズにおけるフライングキャパシタのチャージレベルを示す。フライングキャパシタのV
in/2モード及び2×V
inモード間の遷移(例えばΦ
2及びΦ
3間の遷移)において、有意なチャージ損失が生じ得ることがわかる。詳しくは、比較的高い負荷のV
in/2モード動作条件と比較的低い負荷の2×V
inモード動作条件とを考慮すれば、フェーズ3において加わる大量のチャージが、フェーズ4において十分に伝送されていない。それゆえ、余分なチャージが当該負荷によって消費されない場合、損失がフェーズ1に導入される。
【0061】
図7は、上記チャージ損失が低減され得るチャージレベルを示す。限られたチャージが第4フェーズにとって必要ならば、第3フェーズにおいて行われるのは、十分なV
inの充電よりもむしろV
in/2の充電の方である。
図4のチャージポンプ回路が、
図5A〜5Dの例とは異なる動作となり得る態様の例がここに記載される。
【0062】
図8は、
図3A及び3Bの別個のチャージポンプ回路の代表的な性能プロットを示す。プロット121及び122は、V
in(例えばV
batt)が2.5Vから5.5Vへのステップを200mVのインクリメントで行うときの電圧対時間を示す。プロット121及び122に示されるように、ほぼ85μsの整定時間(settling time)が存在する。プロット123は、PA_Vccのリップル及びV4p5のリップルに対する電圧対時間を示す。プロット124は、4.5Vからのクロック電流対時間を示す。プロット125は、V4p5及びPA_Vcc_outに対する電圧対時間を示す。プロット126は電流対電圧を示す。
【0063】
図9は、
図5A〜5Dにおいて動作するチャージポンプ回路の、同様の代表的な性能プロットを示す。プロット131及び132は、V
in(例えばV
batt)が2.5Vから5.5Vへのステップを200mVのインクリメントで行うときの電圧対時間を示す。プロット131及び132に示されるように、ほぼ85μsの整定時間が存在する。プロット133は、PA_Vccのリップル及びV4p5のリップルに対する電圧対時間を示す。プロット134は、4.5Vからのクロック電流対時間を示す。プロット135は、V4p5及びPA_Vcc_outに対する電圧対時間を示す。プロット136は電流対電圧を示す。
【0064】
比較のため、
図8において150として示される領域を参照すると、注目されるのは、
図3A及び3Bの別個のチャージポンプ回路において、ほぼ5.2mAの電流ドレインが存在することである。
図9を参照すると、154として示される領域において、
図5A〜5Dのチャージポンプ回路に対しては電流ドレインの増加(例えばほぼ7.5mA)が存在し得る。またも注目されるのは、
図9の領域152に示されるように、
図5A〜5Dのチャージポンプ回路のリップルが、
図3A及び3Bの別個のチャージポンプ回路と比較して増加し得ることである。
【0065】
いくつかの実施形態において、
図4のチャージポンプ回路100は、例えば、上記電流ドレイン及びリップル効果、並びに
図6及び7を参照するチャージ損失効果に対処するべく、
図5A〜5Dの例とは異なるように動作させることができる。
図10A〜10Dは、チャージ保存を改善するべく実装することができる4つのフェーズのシーケンスを示す。表3は、4つのフェーズそれぞれのためのスイッチ構成を列挙する。
【表3】
【0066】
図10Aの第1フェーズ(Φ
1)の例において、閉のスイッチS1及びS6はΦ
1によって示され、残りのスイッチは開状態にある。このように入力ノード(
図4の102)を、S1、C
Fly及びS6を介して(V
in/2のための)第2出力ノード(110)へと結合することにより、
図3Bの例の(入力がS1、C
Fly及びS4を介してV
in/2出力に結合される)第1フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0067】
図10Bの第2フェーズ(Φ
2)の例において、閉のスイッチS3及びS5はΦ
2によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる接地及び(V
in/2のための)第2出力ノード(110)に対するC
Fly及びC
Hold2のS3及びS5を介した配列により、
図3Bの例の(C
Fly及びC
Hold2がS2及びS3を介して同様に配列される)第2フェーズと同様の構成をもたらすことができる。
【0068】
図10Cの第3フェーズ(Φ
3)の例において、閉のスイッチS1及びS6はΦ
3によって示され、残りのスイッチは開状態にある。このようにC
Flyを第1フェーズ(Φ
1)と同じに繰り返し配列することにより、C
Flyは、
図7に示される例と同様、十分なV
inの代わりにV
in/2まで充電される。
【0069】
図10Dの第4フェーズ(Φ
4)の例において、閉のスイッチS2及びS4はΦ
4によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる配列により、(2×V
inのための)第1出力ノード(108)を充電して2×V
inの出力を与えることができる。
【0070】
図10A〜10Dの例において、2×V
in及びV
in/2双方の出力を維持するべく、上記4フェーズサイクルを繰り返すことができる。
【0071】
図11は、
図10A〜10Dにおいて動作するチャージポンプ回路の性能プロットの例を示す。プロット141及び142は、V
in(例えばV
batt)が2.5Vから5.5Vへのステップを200mVのインクリメントで行うときの電圧対時間を示す。プロット141及び142に示されるように、ほぼ85μsの整定時間が存在する。プロット143は、PA_Vccのリップル及びV4p5のリップルに対する電圧対時間を示す。プロット144は、4.5Vからのクロック電流対時間を示す。プロット145は、V4p5及びPA_Vcc_outに対する電圧対時間を示す。プロット146は、電流対電圧を示す。158として示される領域を参照すると、注目されるのは、電流ドレインレベルが、ほぼ
図3A及び3Bの別個のチャージポンプ回路に関連付けられたレベルまで戻ることである。156として示される領域を参照すると、
図10A〜10Dのチャージポンプ回路が、有意に改善されたリップル性能を与えることがわかる。
【0072】
いくつかの状況において、高側レール、例えば実質的に固定の4.5V出力を、入力電圧が4.5Vを超えるまで維持することが望ましい。いくつかの実施形態において、高側レールでのヒステリシスフィードバックの使用により、例えば出力電圧を制御することができる。例えば、フェーズ4は、ダブラ出力レールが4.5Vを下回る場合に実行することができる。ダブラ出力レールの軽い負荷ゆえに、フェーズ3からのチャージすべてが、当該レールを4.5Vの目標を上回るように増加させるべくフェーズ4において必要とされるわけではない。
【0073】
注目されるのは、完全なフェーズ4のサイクルを実行することが、有意なリップルを導入し得ることである。フェーズ4は、高側レールのみが、しきい電圧まで充電され、その後、フェーズ2構成まで戻り、さらに、2による除算がされた低レールを充電するように分離することができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、
図4のチャージポンプ回路100は、上記フェーズ4の選択動作を容易にするべく、
図12A〜12Dの一例に示されるように動作させることができる。表4は、4つのフェーズそれぞれのためのスイッチ構成を列挙する。
【表4】
【0075】
図12A〜12Dの例において、第1の3フェーズ(Φ
1、Φ
2、Φ
3)は、
図10A〜10Cの例と同様に動作することができる。
図12Dの第4フェーズ(Φ
4)の例において、閉のスイッチS3及びS5はΦ
4によって示され、残りのスイッチは開状態にある。かかる配列により、上記第4フェーズ(Φ
4)の選択動作を容易にすることができる。
【0076】
図12A〜12Dの例において、上記4フェーズサイクルは、2×V
in及びV
in/2双方の出力を維持するべく繰り返すことができる。
【0077】
図13は、
図12A〜12Dの例において実装可能なタイミング図の一例を示す。
図12のタイミング図において、フェーズ4は、上記ヒステリシスフィードバックにおけるリップル効果を制限するべく打ち切ることができる。
【0078】
図14は、いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有する電圧供給回路(例えば
図4、5A〜5D、10A〜10D、及び12A〜12Dの100)のいくつか又はすべてを一モジュールとして実装可能なことを示す。かかるモジュールは、例えばフロントエンドモジュール(FEM)とすることができる。
図14の例において、無線周波数(RF)モジュール300は、パッケージング基板302を含み得る。一定数のコンポーネントを、かかるパッケージング基板に搭載することができる。例えば、フロントエンド電力管理集積回路(FE−PMIC)コンポーネント304、電力増幅器アセンブリ306、整合コンポーネント308及びデュプレクサアセンブリ310を、パッケージング基板302上に及び/又はパッケージング基板302内に搭載及び/又は実装することができる。一定数の表面搭載技術(SMT)デバイス314及びアンテナスイッチモジュール(ASM)312のような他のコンポーネントもまた、パッケージング基板302に搭載することができる。様々なコンポーネントのすべてがパッケージング基板302上にレイアウトされるように描かれるにもかかわらず、何らかのコンポーネント(複数可)が、他のコンポーネント(複数可)の上又は下に実装できることが理解される。いくつかの実施形態において、ここに記載される一以上の特徴を有する電圧供給回路100は、FE−PMICコンポーネント304の一部として実装することができる。
【0079】
いくつかの実装において、ここに記載される一以上の特徴を有するデバイス及び/又は回路は、無線デバイスのようなRFデバイスに含めることができる。かかるデバイス及び/又は回路は、ここに記載されるモジュラー形態で、又はその何らかの組み合わせで無線デバイスに直接実装することができる。いくつかの実施形態において、かかる無線デバイスは、例えば、セルラー電話、スマートフォン、電話機能あり又はなしのハンドヘルド無線デバイス、無線タブレット等を含み得る。
【0080】
図15は、ここに記載される一以上の有利な特徴を有する代表的無線デバイス400を描く。ここに記載される一以上の特徴を有するモジュールの文脈において、かかるモジュールは一般に、破線枠300によって描くことができ、例えばフロントエンドモジュール(FEM)として実装することができる。
【0081】
図15を参照すると、電力増幅器(PA)420は、増幅及び送信対象のRF信号を発生させるべくかつ受信した信号を処理するべく周知の態様で構成かつ動作し得る送受信器410から対応RF信号を受信することができる。送受信器410は、ユーザに適したデータ及び/又は音声信号と送受信器410に適したRF信号との間の変換を与えるべく構成されたベース帯域サブシステム408と相互作用をするように示される。送受信器410はまた、無線デバイス400の動作のために電力を管理するべく構成された電力管理コンポーネント406と通信することもできる。かかる電力管理はまた、ベース帯域サブシステム408及びモジュール300の動作を制御することもできる。
【0082】
ベース帯域サブシステム408は、ユーザに与えられ及びユーザから受けた音声及び/又はデータの様々な入出力を容易にするべく、ユーザインタフェイス402に接続されるように示される。ベース帯域サブシステム408はまた、無線デバイスの動作を容易にし及び/又はユーザのための情報記憶を与えるデータ及び/又は命令を記憶するべく構成されたメモリ404に接続することもできる。
【0083】
代表的な無線デバイス400において、PA420の出力は、(対応整合回路422を介して)対応デュプレクサ424に整合され及び引き回されるように示される。かかる増幅されかつフィルタリングされた信号は、送信を目的としてアンテナスイッチ414を介してアンテナ416へと引き回すことができる。いくつかの実施形態において、デュプレクサ424により、共通アンテナ(例えば416)を使用して送受信動作を同時に行うことができる。
図15において、受信された信号は、例えば低雑音増幅器(LNA)を含み得る「Rx」経路(図示せず)へと引き回されるように示される。
【0084】
いくつかの実施形態において、ここに記載される二重出力供給システム100のような電圧供給回路は、モジュール300の一部として実装することができる。
【0085】
一定数の他の無線デバイス構成も、ここに記載される一以上の特徴を利用することができる。例えば、無線デバイスは、多重帯域デバイスである必要がない。他例において、無線デバイスは、ダイバーシティアンテナのような付加アンテナ、並びに、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)及びGPSのような付加的な接続機能を含み得る。
【0086】
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたり、文脈上そうでないことが明らかでない限り、「含む」等の用語は、排他的又は網羅的な意味とは反対の包括的意味に、すなわち「〜を含むがこれらに限られない」との意味に解釈すべきである。ここで一般に使用される用語「結合」は、直接接続されるか又は一以上の中間要素を介して接続されるかいずれかとなり得る2以上の要素を言及する。加えて、用語「ここ」、「上」、「下」及び類似の趣旨の用語は、本願において使用される場合、本願全体を言及し、本願の任意の特定部分を言及するわけではない。文脈が許容する場合、単数又は複数の上述の詳細な説明における用語はそれぞれ、複数又は単数をも含み得る。2以上の項目のリストを参照する用語「又は」及び「若しくは」について、当該用語は以下の解釈のすべてをカバーする。すなわち、当該リストの任意の項目、当該リストのすべての項目、及び当該リストの項目の任意の組み合わせである。
【0087】
本発明の実施形態の上記詳細な説明は、排他的であることすなわち本発明を上記開示の正確な形態に制限することを意図しない。本発明の及びその例の特定の実施形態が例示を目的として上述されたが、当業者が認識するように、本発明の範囲において様々な均等の修正も可能である。例えば、プロセス又はブロックが所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序でステップを有するルーチンを行うこと又はブロックを有するシステムを用いることができ、いくつかのプロセス又はブロックは削除、移動、追加、細分化、結合、及び/又は修正することができる。これらのプロセス又はブロックはそれぞれが、様々な異なる態様で実装することができる。また、プロセス又はブロックが直列的に行われるように示されることがあるが、これらのプロセス又はブロックは、その代わりに、並列して行い又は異なる時に行うこともできる。
【0088】
ここに与えられた本発明の教示は、必ずしも上述のシステムに限られることがなく、他のシステムにも適用することができる。上述の様々な実施形態の要素及び行為は、さらなる実施形態を与えるべく組み合わせることができる。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態が記載されたが、これらの実施形態は、例のみとして提示されており、本開示の範囲を制限することを意図しない。実際、ここに記載される新規な方法及びシステムは、様々な他の形態で具体化することができる。さらに、ここに記載される方法及びシステムの形態における様々な省略、置換及び変更が、本開示の要旨から逸脱することなくなし得る。添付の特許請求の範囲及びその均等物が、本開示の範囲及び要旨に収まるかかる形態又は修正をカバーすることが意図される。