特許第6111330号(P6111330)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6111330
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】クロマトグラフィーカラムノズル
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/60 20060101AFI20170327BHJP
   G01N 30/56 20060101ALI20170327BHJP
【FI】
   G01N30/60 B
   G01N30/56 A
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-518375(P2015-518375)
(86)(22)【出願日】2013年6月18日
(65)【公表番号】特表2015-525355(P2015-525355A)
(43)【公表日】2015年9月3日
(86)【国際出願番号】SE2013050714
(87)【国際公開番号】WO2013191631
(87)【国際公開日】20131227
【審査請求日】2016年6月10日
(31)【優先権主張番号】13/528,973
(32)【優先日】2012年6月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/683,199
(32)【優先日】2012年11月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597064713
【氏名又は名称】ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】ユセリウス,パー
【審査官】 高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−045416(JP,A)
【文献】 特表2002−531848(JP,A)
【文献】 米国特許第06740241(US,B1)
【文献】 特表2009−544025(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/009412(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/60
G01N 30/56
G01N 30/26
B01D 15/22
B01D 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロマトグラフィーカラム(3)に設けられるノズルアセンブリ(1)であって、ノズルアセンブリ(1)がノズルチューブ(21)を備え、該ノズルチューブ(21)を通じてクロマトグラフィー媒体スラリーがカラム(3)へ供給されるノズルアセンブリ(1)において、ノズルアセンブリ(1)は、第1の端部(40a)で回動点アーム(35)に接続される回動部(39)を更に備え、回動部(39)が2以上の異なるロック回動位置へと回動可能であり、回動部(39)は、ノズルチューブ(21)のノズルチップ(25)が2以上の異なるロック回動位置に対応する2以上の異なるロックノズルチップ位置へと調整されるようにノズルチューブ(21)に接続される、ノズルアセンブリ(1)。
【請求項2】
ノズルチューブ(21)は、長尺であるとともに、ノズルアセンブリ(1)がクロマトグラフィーカラム(3)に取り付けられるときにクロマトグラフィーカラム(3)から外側へ向く第1の端部(22a)と、回動位置のうちの少なくとも1つでカラム(3)内へ入り込む第2の端部(22b)とを備え、第2の端部(22b)がノズルチップ(25)を備え、該ノズルチップ(25)を通じてクロマトグラフィー媒体スラリーがカラム(3)内へ供給される、請求項1記載のノズルアセンブリ(1)。
【請求項3】
スラリー出口(27)を更に備え、このスラリー出口を通じてクロマトグラフィー媒体がクロマトグラフィーカラム(3)から除去可能であり、スラリー出口(27)は、ノズルチューブ(21)の第2の端部(22b)を少なくとも部分的に取り囲むとともに、ノズルチップ(25)と連通する、請求項2記載のノズルアセンブリ(1)。
【請求項4】
回動部(39)は、3つの異なるロック回動位置へと回動可能であり、それにより、対応する3つの異なるロックノズルチップ位置で、すなわち、ノズルチップ(25)がカラム(3)から引き込まれてノズルチューブ(21)及びスラリー出口(27)の両方がカラム(3)の内部へ向けて閉じられることに対応する稼働位置と、ノズルチップ(25)がカラム(3)内へ部分的に導入されることによりノズルチューブ(21)に対する接続を開放するがスラリー出口(27)に対する接続を開放しないことに対応する充填位置と、ノズルチップ(25)が完全にカラム(3)内へ導入されることによりノズルチューブ(21)及びスラリー出口(27)の両方に対する接続を開放することに対応する排出位置とでノズルチップ(25)を回動させる、請求項3記載のノズルアセンブリ(1)。
【請求項5】
ノズルチューブ(21)及びスラリー出口(27)の一部の周囲に設けられるとともにカラム(3)に取り付けられるノズル本体(23)に対して取り付けられる回動ベースプレート(33)を更に備え、回動ベースプレート(33)は、その外周の両側に、2つの略垂直に延びるアーム(35、37)を備え、アームの一方は、回動部(39)の第1の端部(40a)が取り外し不能に固定される回動点アーム(35)であり、アームの他方は、回動部(39)の第2の端部(40b)が2以上の異なるロック回動位置で取り付けられ得る回動位置アーム(37)である、請求項1記載のノズルアセンブリ(1)。
【請求項6】
回動位置アーム(37)が3つの穴(41a、41b、41c)を備え、これらの穴内には、回動部(39)の第2の端部(40b)に設けられるハンドル(45)により制御されるバネ荷重ピン(43)が導入可能であり、それにより、回動部(39)が3つの位置のうちの1つでロックされる、請求項5記載のノズルアセンブリ(1)。
【請求項7】
ノズルチューブ(21)が回動部の中央付近で回動部(39)に接続される、請求項1記載のノズルアセンブリ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロマトグラフィーカラムに設けられるノズルアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
クロマトグラフィーカラムは一般にカラムチューブから構成され、この場合、上端セルがチューブの上端開口を覆うとともに、下端セルがチューブの下端開口を覆う。また、カラム高さを変えることができるクロマトグラフィーカラムは、上端セルに組み込まれるプランジャ又はアダプタも備え、このアダプタをカラムチューブ内で異なる高さへと移動させることができる。上端セル(場合によりアダプタと一体)及び下端セルは、クロマトグラフィー媒体をカラムへ供給するノズルアセンブリと、サンプル入口/出口と、サンプル分配手段と、フィルタと、ネットと、Oリングと、シールとを更に備える。ノズルアセンブリは一般にノズルチューブを備え、このノズルチューブを通じてスラリーの形態を成すクロマトグラフィー媒体がカラムへ供給される。ノズルアセンブリは、通常は、カラムの排出中に使用されるスラリー出口を更に備える。米国特許第5,902,485号明細書には、クロマトグラフィーカラム内への及びクロマトグラフィーカラム外への流体流れを制御するのに適したアクセス弁が記載される。ノズルチューブとしても知られるプローブの軸方向移動は、プローブを通じて延びる第1の管路及びプローブの周囲に形成される第2の管路の両方がカラム内部に通じる完全開状態と、プローブのシール構成要素が第2の管路を閉じる部分開状態との間で弁を調整する。また、プローブの更なる軸方向移動は、両方の管路が閉じられる完全閉位置を与える。部分開位置は、クロマトグラフィー媒体をそのカラム内へ充填するのに役立ち、一方、第3の位置はカラムを排出するのに役立つ。
【0003】
3つの異なる位置へのプローブの移動は、不可欠であり重要である。従来技術では、これが時として困難であってあまり正確でない。幾つかの解決策も、やや高価であって、複雑な機構を必要とする。米国特許第5,902,485号明細書では、これを実行する1つの可能な方法が示される。この記載されたシステムでは、あまり正確な位置を与えないスクリュー機構を使用してノズルチップの軸方向移動が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0164012号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、ノズルチューブの制御を容易にするための手段を提供することである。
【0006】
本発明の更なる目的は、ノズルチューブの位置を制御するための取り扱いが正確で容易な手段を提供することである。
【0007】
本発明の更なる目的は、ノズルチューブの制御のために備える部品が少ない安価な解決策を提供することである。
【0008】
本発明の更なる目的は、ノズルチューブ位置の精度を高めるとともに、作業中における作業者のための便宜を良くすることである。
【0009】
これは、請求項1に係るノズルアセンブリにおいて達成される。
【0010】
これにより、ノズルチューブのための2以上の容易に入られる別個の位置を与えるノズルアセンブリが得られる。ノズルアセンブリは、少ない部品を備えるとともに、安価に製造される。ノズルチップが正確な位置に設けられ、そのため、作業者は、位置を調整するために更なる調整又は制御を何ら行う必要がない。
【0011】
適した実施形態が従属請求項に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】クロマトグラフィーカラムに設けられる本発明に係るノズルアセンブリの1つの実施形態を示す。
図2a図1と同じノズルアセンブリを更に詳しく示す。
図2b図1と同じノズルアセンブリを図2aと異なる角度で更に詳しく示す。
図3】ノズルアセンブリの他の断面図を示す。
図4a】本発明に係る図1と同じノズルアセンブリを断面で示す。
図4b】本発明に係る図1と同じノズルアセンブリを図4aと異なる位置において断面で示す。
図4c】本発明に係る図1と同じノズルアセンブリを図4a及び図4bと異なる位置において断面で示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、クロマトグラフィーカラム3に設けられる本発明に係るノズルアセンブリ1の1つの実施形態を示す。実際には、本発明に係る1つのノズルアセンブリ1がクロマトグラフィーカラム3の上端セル5に設けられるとともに、本発明に係るもう1つのノズルアセンブリ1がクロマトグラフィーカラム3の下端セル7に設けられる。カラムチューブ9が上端セル5と下端セル7との間に設けられる。ここでは、可動アダプタを伴わないクロマトグラフィーカラムが示される。しかしながら、本発明は、可動アダプタを有するクロマトグラフィーカラムにも適用できる。
【0014】
ノズルアセンブリ1は、上端又は下端セル5、7を貫通して突出するノズルチューブ21を備える。スラリーの形態を成すクロマトグラフィー媒体がノズルチューブ21を通じてカラム9内へ入れられる。ノズルアセンブリ1は、ノズルチューブ21をカラム内へ突出させるように或いは突出させないように制御するための制御手段31を更に備える。これについては図2から図4に関連して更に説明する。
【0015】
図2a及び図2bは、図1と同じノズルアセンブリ1を2つの異なる角度で更に詳しく示す。ノズルアセンブリ1はノズル本体23を備え、このノズル本体23を貫通してノズルチューブ21がカラム内へ突出する。これは図3において見ることができる。ノズルチューブ21は、長尺であるとともに、ノズルアセンブリ1がクロマトグラフィーカラムに取り付けられるときにクロマトグラフィーカラムから外側へ向く第1の端部22aと、その1以上の位置でカラムチューブ9内へ入り込む第2の端部22bとを備え、第2の端部22bがノズルチップ25を備え、該ノズルチップ25を通じてクロマトグラフィー媒体スラリーがカラム内へ供給される。
【0016】
ノズルアセンブリはスラリー出口27を更に備える。スラリー出口27はノズル本体23を貫通して突出しており、この場合、ノズルチューブ21とスラリー出口27との間の角度は0°よりも大きく且つ90°よりも小さい。ノズル本体23の内側では、スラリー出口27がノズルチューブ21に達し、そのポイントで、スラリー出口27は、ノズルチューブ21の第2の端部22bを取り囲んでいるスラリー出口の第2の部分29の一部となる。スラリー出口の第2の部分29は、ノズルチップ25の一方の部分に接続される。これについては図4aから図4cに関連して更に説明する。
【0017】
この実施形態では、移動相入口30がノズルチューブ21とは別個に設けられる。しかしながら、移動相入口30は、ノズル本体23を貫通して突出するが、ノズルチューブ21及びスラリー出口27から離間される。これは、それが少ない数のOリングで済む更に簡単な構成を与え、それにより、移動相入口がノズルチューブの周りで中心付けられる解決策と比べて漏れの影響を受け難いため、適している。
【0018】
ノズルアセンブリ1は、ノズルチューブ21をカラム内へ突出させるように或いは突出させないように制御するための制御手段31を更に備える。この制御手段31は、本発明の1つの実施形態では、ノズル本体23に取り付けられる回動ベースプレート33を備える。ノズルチューブ21は、回動ベースプレート33のほぼ中心を貫通して突出している。回動ベースプレート33は、その外周の両側に、2つの略垂直に延びるアームを備え、一方のアームは、回動部39の第1の端部40aが取り外し不能に固定される回動点アーム35であり、他方のアームは、回動部39の(第1の端部40aと反対側の)第2の端部40bを2以上の異なるロック回動位置で取り付けることができる回動位置アーム37である。この図示の実施形態では、回動位置アーム37が3つの穴41a、41b、41cを備え、これらの穴内には、回動部39の第2の端部40bに設けられるハンドル45により制御されるバネ荷重ピン43を導入することができ、それにより、回動部39を3つの位置のうちの1つでロックすることができる。
【0019】
ノズルチューブ21は、回動部の中央付近で回動部39に接続される。これにより、ノズルチップ25は、3つの異なる回動位置に対応する3つの異なるノズルチップ位置へと移動される。以下、これらの3つのノズルチップ位置について図4aから図4cに関連して更に説明する。
【0020】
回動ベースプレートは、この図示の実施形態では、2つのアーム35、37を備える一体部品として設けられる(図4a参照)。しかしながら、別の手段は、2つの別個のアームをノズル本体23に取り付けることである。更に、ノズルチップの位置決めにおける精度を更に高めるために、回動点アーム35を軸方向で調整できるように設けることもできる。
【0021】
図4aから図4cは、本発明に係る図1と同じノズルアセンブリを3つの異なる位置において断面で示す。稼働位置が図4aに示される。この位置は、ノズルチューブ21及びスラリー出口27のいずれもカラム内部と連通すべきでないクロマトグラフィー中に使用される。この位置において、ノズルチップ25は、その最も引き込まれた位置にあり、すなわち、カラム内へ突出しない。ノズルチップの周囲には、カラムとノズルチューブとの間に隙間が存在しないようにシールが設けられる。稼働位置は、ハンドル及びバネ荷重ピン43がその最も上側の位置にあってピン43が最も上側の穴41aでロックされる位置に対応する(図4aの方向で見て上側。しかしながら、カラムの底部では、ノズルアセンブリが反対方向で設けられる)。
【0022】
充填位置が図4bに示される。この位置では、ノズルチップ25が部分的にカラムの内側に導入される。この位置は、ハンドル45及びバネ荷重ピン43が中央位置にあることに対応する。すなわち、バネ荷重ピン43が中央の穴41bでロックされる。この位置において、ノズルチップ25は、カラム内部とスラリー出口27との間の任意の接続を防止し、カラム内部とノズルチューブ21との間の連通を許容する。それにより、ノズルチューブ21を通じてスラリーをカラム内へ導入することができる。
【0023】
排出位置が図4cに示される。この位置では、ノズルチップ25が完全にカラム内に導入される。これは、ハンドル45及びバネ荷重ピン43がその最も下側の位置にあってバネ荷重ピン43が最も下側の穴41cでロックされることに対応する(図面の方向で見て下側)。この位置において、ノズルチップ25は、カラム内部とスラリー出口との間の接続及びノズルチューブ21とカラム内部との間の接続を許容する。これにより、スラリー出口27を通じてスラリーを引き出すことができ、カラムの中を空にすることができる。
【0024】
以上、特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、この発明の多くの改変及び変形を成すことができ、また、そのような改変及び変形は当業者に自明である。
【符号の説明】
【0025】
1 ノズルアセンブリ
3 クロマトグラフィーカラム
5 上端セル
7 下端セル
9 カラム、カラムチューブ
21 ノズルチューブ
22a 第1の端部
22b 第2の端部
23 ノズル本体
25 ノズルチップ
27 スラリー出口
29 巣ラリー出口の第2の部分
30 移動相入口
31 制御手段
33 回動ベースプレート
35 回動点アーム
37 回動位置アーム
39 回動部
40a 第1の端部
40b 第2の端部
41a 上側の穴
41b 中央の穴
41c 下側の穴
43 バネ荷重ピン、ピン
45 ハンドル
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図4c