(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6111361
(24)【登録日】2017年3月17日
(45)【発行日】2017年4月5日
(54)【発明の名称】変速装置
(51)【国際特許分類】
F16H 1/32 20060101AFI20170327BHJP
【FI】
F16H1/32 A
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-87010(P2016-87010)
(22)【出願日】2016年4月25日
【審査請求日】2016年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】516124373
【氏名又は名称】泰鋒精密科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】劉徳恩
【審査官】
岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3174932(JP,U)
【文献】
特開2001−153189(JP,A)
【文献】
特表2005−517139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に少なくとも一つの外ギアを含む外リング部材と、
少なくとも一つの外ギアと同軸に前記外リング部材に枢着されており、中心軸線を有し、その外周面にカム結合部が複数設けられているシャフトと、
複数の前記カム結合部に脱着可能に嵌合されており、前記シャフトと同期に回転し、少なくともそのうちの二つは、数値がゼロではない角度位相差を有する複数のカム部材と、
剛性材料を採用し、複数の前記カム部材にそれぞれ嵌め設けられており、複数の前記カム部材と共に回転せず、それぞれ少なくとも一つの前記外ギアと部分的に噛み合う複数の裏ギアと、を含み、
複数の補助カム部材を含み、前記各補助カム部材は、前記外リング部材に枢着されている軸と、前記軸と嵌合し前記軸と同期に回転する補助カムと、前記補助カムに嵌め設けられている補助軸受と、を含み、
前記各裏ギアは、前記カム部材のうちの一つと嵌合する中心穴と、前記中心穴の周囲に設けられている複数の穿孔と、を有し、
複数の前記補助カム部材は、それぞれ複数の前記穿孔を挿通し、前記各穿孔は、前記補助軸受のうちの一つと嵌合し、
同一の前記裏ギアに対する、複数の前記補助カム部材と、前記カム部材の工作曲面との向く方向は同じであることを特徴とする、
変速装置。
【請求項2】
前記各カム結合部は、少なくとも一つの軸方向フラットカット平面を含み、前記各カム部材は、その形状が前記カム結合部の外形に対応して貫通する嵌め穴を有することを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項3】
前記各カム部材は、前記カム結合部のうちの一つと嵌合するカムと、前記カムに嵌め設けられている裏軸受と、を含み、前記各裏ギアは、前記裏軸受のうちの一つと嵌合することを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項4】
前記各カムとそれに対応する前記裏軸受との外形は円形を呈し、両者が互いに緊密に嵌合することを特徴とする、請求項3に記載の変速装置。
【請求項5】
前記シャフトに軸方向フラットカット平面が設けられており、前記各カム部材は、貫通する嵌め穴を有し、前記各嵌め穴の壁面には、前記軸方向フラットカット平面に当接する軸方向当接平面が設けられており、これらの前記軸方向フラットカット平面のうちの少なくとも二つは、数値がゼロではない角度位相差を有することを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項6】
更に、前記外リング部材に固定されている複数の支持部材を含み、前記各裏ギアには、前記中心穴の周囲に設けられており貫通する円弧ガイド溝が複数設けられており、前記各円弧ガイド溝は、前記支持部材のうちの一つと嵌合し、両者の間に環状遊びが存在することを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項7】
前記外ギアと前記裏ギアとの少なくとも一方の歯部は円弧状歯であり、前記円弧状歯は、互いに連続し異なる曲率半径を有する複数の円弧から構成され、前記外ギアと前記裏ギアとの噛み合う各歯部は、スライド可能であり、切線的な接触であることを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項8】
前記各外ギアに複数の貫通孔が環設されており、前記外ギアの外周面には、その半径方向に沿う通過溝が複数設けられており、前記各貫通孔は前記通過溝のうちの一つと連通し、複数の前記裏ギアと前記外リング部材との間に隙間が形成され、前記外リング部材と複数の前記カム部材との間には、更に、潤滑物質が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の変速装置。
【請求項9】
前記各カム結合部は、四つの軸方向フラットカット平面を含み、四つの前記軸方向フラットカット平面は、何れかの隣接する二つの前記軸方向フラットカット平面の開角が90度であり、前記各カム部材は、その形状が前記カム結合部に対応して貫通する嵌め穴を有し、前記各カム部材は、前記カム結合部のうちの一つと嵌合するカムと、前記カムに嵌め設けられている裏軸受と、を含み、前記各裏ギアは、前記裏軸受のうちの一つと嵌合し、前記各カムとそれに対応する前記裏軸受との外形は円形を呈し、両者が互いに緊密に嵌合し、前記外ギアと前記裏ギアとの少なくとも一方の歯部は円弧状歯であり、前記円弧状歯は、互いに連続し異なる曲率半径を有する複数の円弧から構成され、前記外ギアと前記裏ギアとの噛み合う各歯部は、スライド可能であり、切線的な接触であり、前記各カムは、貫通する嵌め穴を有し、前記各嵌め穴の壁面には、それに対応する前記カム結合部と緊密に嵌合し、前記各嵌め穴の壁面には、軸方向当接平面が四つ設けられており、四つの前記軸方向当接平面は、それぞれ四つの前記軸方向フラットカット平面に当接し、複数の前記カムは、同じ角度を置いて前記シャフトに嵌合されており、前記外リング部材は、更に、二つのケースと、二つの台座と、二つの台座軸受と、を含み、前記各外ギアには、複数の貫通孔が環設されており、複数のピンは、これらの前記貫通孔の一部を挿通し、二つの前記ケースに挿入し、複数の締結部材は、二つの前記ケースとこれらの前記貫通孔の一部とを挿通し、少なくとも一つの前記外ギアは、二つの前記ケースの間に挟まれており、二つの前記台座軸受は、それぞれ二つの前記台座に嵌め設けられており、複数の前記裏ギアの両側にそれぞれ位置し、二つの前記ケースと少なくとも一つの前記外ギアとの間にそれぞれ当接し、前記シャフトは、少なくとも一つの前記外ギア、二つの前記台座及び二つの前記台座軸受を挿通し、複数の前記支持部材は、二つの前記台座に脱着可能に固定されており、前記シャフトと前記各台座との間、前記各台座と前記各ケースとの間及び二つの前記ケースの間には、シールリングがそれぞれ設けられており、前記各外ギアの外周面には、その半径方向に沿う通過溝が複数設けられており、前記各貫通孔は前記通過溝のうちの一つと連通し、複数の前記裏ギアと前記各台座との間に隙間が形成され、前記外リング部材と複数の前記カム部材との間には、更に、潤滑物質が設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の変速装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変速装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な変速装置により、機械的機構を加速し、又は減速可能である。これは、ギア比によって加速または減速を実現する。しかし、ギア比が大きい場合には、変速装置の体積が大きくなるため、特定の体積の条件で、より大きいギア比を有する変速装置の開発が要請される。
【0003】
しかしながら、従来の変速装置は、複数のカム部材がシャフトに直接に固定されている。カムのうちの何れかの一つが故障し、又は複数のカム部材の数量を変更したい場合には、複数のカム部材とシャフトとを一緒に交換することが必要である。裏ギアと外ギアとの間が面接触なため、摩擦力がより大きく、動力の伝達に影響する。そして従来の変速装置は、カム部材と裏ギアとの間に隙間があり、裏ギアが撓み可能な材料を採用するため、カム部材と裏ギアとの間、及び裏ギアと外ギアとの間の作動は、裏ギアの剛性が不足し、又は作動を補助する機構を有しないため、動力の伝達効率が降下し、精確度が不足する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、動力の伝達効率が増加し、作動の精確度及び安定度が増加し、脱着作業が迅速となり、内部の機構を調整することが可能になる変速装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の変速装置は、内部に少なくとも一つの外ギアを含む外リング部材と、少なくとも一つの外ギアと同軸に外リング部材に枢着されており、中心軸線を有し、その外周面にカム結合部が複数設けられているシャフトと、複数のカム結合部に脱着可能に嵌合されており、シャフトと同期に回転し、少なくともそのうちの二つは、数値がゼロではない角度位相差を有する複数のカム部材と、剛性材料を採用し、複数のカム部材にそれぞれ嵌め設けられており、複数のカム部材と共に回転せず、それぞれ少なくとも一つの外ギアと部分的に噛み合う複数の裏ギアと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の変速装置は、動力の伝達効率が増加し、作動の精確度及び安定度が増加し、脱着作業が迅速となり、内部の機構を調整することが可能になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る変速装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る変速装置を示す透視図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る変速装置を示す分解斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る変速装置を示す断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係る円弧状歯を示す拡大図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係る円弧状歯を示す拡大図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態に係る変速装置を示す断面図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る変速装置を示す断面図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係るカムを示す概略図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態に係るカムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1から
図7を参照する。本実施形態に係る変速装置1は、外リング部材2と、シャフト3と、複数のカム部材5と、複数の裏ギア6と、を含む。
【0010】
外リング部材2の内部に外ギア21が配されている。シャフト3と少なくとも一つの外ギア21とは、外リング部材2に同軸に枢着されている。シャフト3は、中心軸線30を有し、その外周面にカム結合部31が複数設けられている。
複数のカム部材5は、それぞれ複数のカム結合部31に脱着可能に嵌合されており、シャフト3と同期に回転可能であり、少なくともそのうちの二つは、数値がゼロではない角度位相差を有する。複数の裏ギア6は、剛性材料を採用し、複数のカム部材5にそれぞれ嵌め設けられており、複数のカム部材5と共に回転せず、それぞれ少なくとも一つの外ギア21と部分的に噛み合う。これにより、変速装置1の各カム部材5は、シャフト3に脱着可能に固定されるため、カム部材5を単独に交換可能となり、必要によって異なる角度に組付け可能なため、コストを減少可能である。
複数の裏ギア6は、同期にサラウンド揺動をすると共に、少なくとも一つの外ギア21を駆動するため、各裏ギア6の受ける力を減少可能である。これにより、動力の伝達効率が増加し、作動の精確度及び安定度が増加する。
【0011】
本実施形態では、変速装置1は、更に、複数の補助カム部材4と、外リング部材2に固定されている複数の支持部材7と、を含む。支持部材7により、変速装置1全体の安定度及び構造強度が増加される。
各補助カム部材4は、外リング部材2に枢着されている軸41と、軸41に嵌合されており軸41と同期に回転する補助カム42と、補助カム42に嵌合されている補助軸受43と、を含む。各裏ギア6は、カム部材5のうちの一つと嵌合する中心穴61と、中心穴61の周囲に設けられている複数の穿孔62と、を有する。複数の補助カム部材4は、それぞれ複数の穿孔62を挿通する。各穿孔62は、補助軸受43のうちの一つと嵌合する。同一の裏ギア6に対する、複数の補助カム部材4と、カム部材5の工作曲面の向く方向は同じである。
各補助カム部材4により、外ギア21の作動が安定し、力の伝達効率が増加する。各裏ギア6には、更に、中心穴61の周囲に設けられている複数の円弧ガイド溝63が設けられている。各円弧ガイド溝63は支持部材7のうちの一つと嵌合し、両者の間に環状遊び71が存在するため、裏ギア6の作動がスムーズとなる。
【0012】
本実施形態では、各カム結合部31は、四つ(一つでもよい)の軸方向フラットカット平面32を含む。四つの軸方向フラットカット平面32は、何れかの隣接する二つの軸方向フラットカット平面の開角が90度である。各カム部材5は、その形状がカム結合部31に対応して貫通する嵌め穴53を有することが好ましい。各カム部材5は、カム結合部31のうちの一つと嵌合するカム52と、カム52に嵌め設けられている裏軸受55と、を含む。
各裏ギア6は、裏軸受55のうちの一つと嵌合する。各カム52とそれに対応する裏軸受55との外形は円形を呈し、両者が互いに緊密に嵌合する。これにより、力が直接伝達され、構造の強度が増加するため、カム52と裏軸受55とが損壊しにくい。外ギア21と裏ギア6との少なくとも一方の歯部は円弧状歯64である。外ギア21と裏ギア6とは、両方が円弧状歯64であることが好ましい。
円弧状歯64は、互いに連続し異なる曲率半径を有する複数の円弧から構成される。これにより、外ギア21と裏ギア6との噛み合う各歯部は、スライド可能であり、切線的な接触であるため、摩擦が減少する。各カム52は、貫通する嵌め穴53を有する。各嵌め穴53の壁面には、それに対応するカム結合部31と緊密に嵌合する。各嵌め穴53の壁面には、軸方向当接平面54が四つ設けられている。四つの軸方向当接平面54は、それぞれ四つの軸方向フラットカット平面32に当接することにより、シャフト3はカム52を駆動することが可能である。複数のカムは、同じ角度(異なる角度でもよい)を置いてシャフト3に嵌合されているため、裏ギア6の外ギア21に加える力が均一となる。
【0013】
本実施形態では、外リング部材2は、更に、二つのケース24と、二つの台座25と、二つの台座軸受26と、を含む。
各外ギア21には、複数の貫通孔22が環設されている。複数のピン27は、これらの貫通孔22の一部を挿通し、二つのケース24に挿入する。複数の締結部材28は、二つのケース24とこれらの貫通孔22の一部とを挿通する。二つの外ギア21は、二つのケース24の間に挟まれている。二つの台座軸受26は、それぞれ二つの台座25に嵌め設けられており、複数の裏ギア6の両側にそれぞれ位置する。二つの台座軸受26は、二つのケース24と二つの外ギア21との間にそれぞれ当接する。
シャフト3は、二つの外ギア21、二つの台座25及び二つの台座軸受26を挿通する。複数の支持部材7は、二つの台座25に脱着可能に固定されている。これにより、二つの台座25は、変速装置1の内部で安定的に位置決めされる。
【0014】
シャフト3と各台座25との間、各台座25と各ケース24との間及び二つのケース24の間には、シールリング29a,29b,29cがそれぞれ設けられている。各外ギア21の外周面には、その半径方向に沿う通過溝23が複数設けられている。各貫通孔22は通過溝23のうちの一つと連通する。複数の裏ギア6と各台座25との間に隙間65が形成されるため、摩擦が減少する。
外リング部材2と複数のカム部材5との間には、更に、潤滑物質が設けられており、潤滑物質が変速装置1の内部を流動することが好ましい。これにより、各部品の間の摩擦を減少可能である。シールリング29a,29b,29cにより、潤滑物質が変速装置1から漏れ出し、又は異物が変速装置1に侵入することを防止可能である。
【0015】
シャフト3の回転により、カム部材5が駆動されて、裏ギア6が、外ギア21の周りに同期にサラウンド揺動をする。これにより、別のギアを使用せず、変速装置1はより大きいギア比を有することが可能であり、変速装置1の体積を減少可能である。このように、外ギア21を回転することにより、裏ギア6が駆動されてサラウンド揺動して、動力がシャフト3を経由して出力するため、より大きいギア比を得ることが可能である。
【0016】
(第2の実施形態)
図8を参照する。変速装置1aは、異なる長さを有するシャフト3a、裏ギア6aの数量及び外ギア21aの軸方向の厚さ(別の実施形態では、必要によって外ギアの数量を調整してもよい)を変更することにより、裏ギア6aと外ギア21aとが受ける力を均一にすることが可能である。
【0017】
(第3の実施形態)
図9及び
図10を参照する。カム52cの嵌め穴53cとカム52dの嵌め穴53dとは、半径方向の長さ、方向及び位置が異なってよい。換言すると、裏ギアと外ギアとの作動を安定的にすることが可能であるとよい。
【0018】
各シャフトのカム結合部は複数の軸方向フラットカット平面を含み、各カム部材は、貫通する嵌め穴を有し、各嵌め穴の壁面に軸方向当接平面が一つ設けられており、これらの軸方向当接平面(例えば
図9及び
図10に示すカム)は異なる軸方向フラットカット平面に当接し、或いは、変速装置のシャフトに一つの軸方向フラットカット平面が設けられており、各カム部材は、貫通する嵌め穴を有し、各嵌め穴の壁面には、軸方向フラットカット平面に当接する軸方向当接平面が設けられており、これらの軸方向フラットカット平面のうちの少なくとも二つは、数値がゼロではない角度位相差を有してもよい。しかし、変速装置のカム部材は、シャフトに脱着可能に固定されているとよい。
【0019】
各補助カム部材の軸は、台座を超えるように延び、少なくとも一つの受動ギアと嵌合することにより、別の能動ギアと噛み合ってもよい。そして変速装置の軸とカム部材とは緊密に嵌合しなくてもよい。
【0020】
複数の裏ギアが同時に作動し、且つ複数の補助カム部材を使用するため、本発明に係る変速装置は精確度及び安定性が増加し、変速装置の寿命が増加する。本発明に係る変速装置は、動力の伝達効率が高く、脱着作業が簡単であり、部品を迅速に調整可能である。
【0021】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0022】
本発明は、変速装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1,1a 変速装置
2 外リング部材
3,3a シャフト
4 補助カム部材
5 カム部材
6,6a 裏ギア
7 支持部材
21,21a 外ギア
22 貫通孔
23 通過溝
24 ケース
25 台座
26 台座軸受
27 ピン
28 締結部材
29a,29b,29c シールリング
30 中心軸線
31 カム結合部
32 軸方向フラットカット平面
41 軸
42 補助カム
43 補助軸受
52,52c,52d カム
53,53c,53d 嵌め穴
54 軸方向当接平面
55 裏軸受
61 中心穴
62 穿孔
63 円弧ガイド溝
64 円弧状歯
65 隙間
71 環状遊び
【要約】
【課題】動力の伝達効率が高く、脱着作業が簡単であり、部品を迅速に調整可能な変速装置を提供する。
【解決手段】内部に少なくとも一つの外ギアを含む外リング部材と、少なくとも一つの外ギアと同軸に外リング部材に枢着されており、中心軸線を有し、その外周面にカム結合部が複数設けられているシャフトと、複数のカム結合部に脱着可能に嵌合されており、シャフトと同期に回転し、少なくともそのうちの二つは、数値がゼロではない角度位相差を有する複数のカム部材と、剛性材料を採用し、複数のカム部材にそれぞれ嵌め設けられており、複数のカム部材と共に回転せず、それぞれ少なくとも一つの外ギアと部分的に噛み合う複数の裏ギアと、を含む。
【選択図】
図1