特許第6111449号(P6111449)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6111449-表地及び裏地を具備するボトム衣類 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6111449
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】表地及び裏地を具備するボトム衣類
(51)【国際特許分類】
   A41D 1/06 20060101AFI20170403BHJP
   A41D 1/14 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   A41D1/06 501B
   A41D1/14 501B
   A41D1/06 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-166513(P2016-166513)
(22)【出願日】2016年8月29日
【審査請求日】2016年8月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502420081
【氏名又は名称】双葉商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129632
【弁理士】
【氏名又は名称】仲 晃一
(74)【代理人】
【識別番号】100148426
【弁理士】
【氏名又は名称】森貞 好昭
(74)【代理人】
【識別番号】100118038
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勲
(72)【発明者】
【氏名】中谷 孝子
(72)【発明者】
【氏名】村田 由布子
(72)【発明者】
【氏名】山下 恵子
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−145516(JP,U)
【文献】 特許第5986259(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 1/06
A41D 1/14
A41D 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表生地及び裏地を具備し、
前記裏地が、裏地本体部分と、前記表生地と同等以上の通気性を有する後ろヨーク部分と、を有し、股下乃至はクロッチ部から下方に5cm以上延びる丈を有し、
前記裏地本体部分の通気性が、前記表生地の通気性の0.5倍以下であること、
を特徴とするボトム衣類。
【請求項2】
前記後ろヨーク部分が後ろ身頃におけるヒップ頂点近傍からウエスト部までの領域に位置し、横方向において、前記後ろ身頃の端部まで伸びていること、
を特徴とする請求項に記載のボトム衣類。
【請求項3】
前記後ろヨーク部分が横方向において、少なくとも中心から左右各5cmまで延びていること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のボトム衣類。
【請求項4】
前記後ろヨーク部分の縦幅が1.5cm以上であること、
を特徴とする請求項1〜のうちのいずれかに記載のボトム衣類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表地及び裏地を具備しかつ着用者に涼しさを感じさせるボトム衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の影響もあり、夏季はもとより、春や秋であっても暑さを感じることが多く、また、冬であっても室内においては暖房によって暑さを感じることが多々ある。しかるに、着用者にとって涼しい衣服が好まれるところ、種々の提案がなされており、特に夏にはTシャツ、アロハシャツ及びかりゆしなどの上着や、短いパンツなどのボトム衣類が使用されている。
【0003】
なかでも、ボトム衣類については、例えば特許文献1(特開2011−006814号公報)において、ヒップのうち肌ケアを必要とする部位に対する保湿機能を備え、ヒップのたるみ変形を防止するとともに、着用時のムレを防いで良好な着用感を実現することを目的とした臀部被覆衣類が提案されている。
【0004】
即ち、特許文献1には、ボトム衣類の背面側において、ヒップ膨出部の下部の臀溝に当たる部分と、ヒップ膨出部の上部のウエストラインから臍高さ位置との間に当たる部分とに、低通気性を保持する保湿布18を配置している臀部被覆衣類が提案されている。
【0005】
上記特許文献1における臀部被覆衣類は、より具体的には、下半身に密着するショーツなどのボトム衣類を意図しており、しかも、ヒップ膨出部の下部の臀溝に当たる部分と、ヒップ膨出部の上部のウエストラインから臍高さ位置との間に当たる部分とに、低通気性の保湿布が取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−006814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、一般的には、表地及び裏地を有するパンツやスカート等のボトム衣類が数多く普及しており、そのような裏地には、透け防止、滑りの良さ、良好な着心地、及び綺麗なシルエットが求められてはいるものの、通気性や換気性についてはあまり考慮されていないのが実情であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、表地及び裏地を具備しつつも、従来のボトム衣類には無い充分なクール機能を有するボトム衣類を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、表生地及び裏地を具備するボトム衣類において、後述するいわゆる煙突効果やフイゴ作用といった通気性や換気性を持たせることができれば、使用者に十分な涼しさを感じさせるクール機能を発揮できると考え、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、
表生地及び裏地を具備し、
前記裏地が、裏地本体部分と、前記表生地と同等以上の通気性を有する後ろヨーク部分と、を有し、股下乃至はクロッチ部から下方に5cm以上延びる丈を有すること、
を特徴とするボトム衣類、
を提供する。
【0011】
本発明のボトム衣類は、上記のとおりの構成を有することから、裏地において、後ろヨーク部分が他の部分よりも通気性が良いことを特徴とする。より具体的には、本発明のボトム衣類の裏地は、後ろヨーク部分と前ヨーク部分とを有するが、前ヨーク部分の通気性が良いと下腹部を冷やして健康を損なうおそれがあるため、後ろヨーク部分のみが通気性の良い構成を有しているのである。
【0012】
また、上記のように着用者に涼しさを提供する裏地付き「ボトム衣類」の表生地は、多くの場合、薄くて軽くて透け易く、通気性の高い素材である。本発明のボトム衣類においては、表生地の後ろヨーク部分の通気性の高さを損なわないように、裏地が設けられる。したがって、前記裏地本体部分の通気性が、前記表生地の通気性の0.5倍以下であること、が好ましい。
【0013】
更に、丈に関しては、当該後ろヨーク部分の丈を、股下から下方に5cm以上延びる丈とすることにより(即ち、裏地の後ろヨーク部分において、股下から下方に5cm以上延びる部分までを通気性の低い素材で構成することにより)、下着のクロッチ部の輪郭が表から透けて見えないことが好ましい。
【0014】
ここで、本発明の「ボトム衣類」とは、パンツ及びスカートのいずれをも含む概念であり、例えば、ロングパンツ、レギンス、スパッツ、ショートパンツ及びキュロット等のパンツ、並びにロングスカート、タイトスカート、フレアスカート及びショートスカート等のスカート及びワンピースのスカート部を含む。
【0015】
上記の本発明のボトム衣類においては、裏地の後ろヨーク部分が他の部分よりも通気性が良いため(即ち、裏地が高通気性の後ろヨーク部分を有しているため)、ボトム衣類内にこもった熱気が上昇気流となって、ボトム衣類の裏地の後ろヨーク上部から表生地を経て、外部に抜けていくように空気の通り道を形成し、いわゆる煙突効果を持たせることができ、ボトム衣類の内部に風を通して換気し使用者に涼しさを感じさせることができる。
【0016】
上記の本発明のボトム衣類においては、裏地の後ろヨーク部分が、裏地の後ろ身頃におけるヒップ頂点近傍からウエスト部までの領域に位置し、また、横方向において、前記後身頃の端部まで延びていること、が好ましい。このような構成によれば、例えば高温時に人間の皮膚温の上昇し易い部分において、ボトム衣類の上部からボトム衣類内にこもった熱気が上昇気流となって抜けていく空気の通り道を上下方向において確実に形成し、ボトム衣類の内部に風を通して換気し使用者に涼しさを確実に感じさせることができる。
【0017】
また、上記の本発明のボトム衣類においては、裏地の通気性の良い後ろヨーク部分が横方向において、少なくとも中心(例えば図1における「点C」)から左右各5cmまで延びていること、が好ましい。このような構成によれば、ボトム衣類の上部からボトム衣類内にこもった熱気が抜けていく空気の通り道を左右(水平)方向において確実に形成し、ボトム衣類の内部に風を通して使用者に涼しさを確実に感じさせることができる。
【0018】
また、上記の本発明のボトム衣類においては、裏地の通気性の良い後ろヨーク部分の縦幅が1.5cm以上であること、が好ましい。このような構成によれば、通気性の良い後ろヨーク部分をより確実に形成することができ、ボトム衣類の上部からボトム衣類内にこもった熱気が抜けていく空気の通り道を上下方向において確実に形成し、ボトム衣類の内部に風を通して使用者に涼しさを確実に感じさせることができる。
【0019】
上記の本発明のボトム衣類は、上記の裏地の後ろヨーク部分に加えて、更に、ボトム衣類の裏地の下方側に、空気の取入口を有しているのが好ましい。この空気の取入口としては、スカートの場合は裾部分であり、パンツの場合は通気性の良い内股部分及び/又は通気性の良い膝裏部分が挙げられる。
【0020】
パンツの場合、このような構成にすれば、裾部分から空気が入り易くなる。また、ボトム衣類の太腿の内側に該当する部分の通気性を上げることでボトム衣類内に空気が入り易くなり涼しさを感じられる。また、クールダウンスポットと言われている膝の裏からも空気が入ってボトム衣類内に空気が通り易くなり涼しさを感じられる。
【0021】
スカートの場合、ボトム衣類の裾部分と脚との間のゆとり(隙間)を大きく取れば、歩行時に動作や風によってボトム衣類が揺れた際に、ボトム衣類があたかも「ふいご」のような動きをし、ボトム衣類内にこもった熱気を上記の通気性の良い(高い)後ろヨーク部分からボトム衣類の外部に押し出す効果を奏する。
【0022】
上記のスカートの場合においては、裏地の丈は、股下から5cm以上下までの長さを持つこと、が好ましい。丈が長ければ長いほど、下着のクロッチ部の輪郭が透けて見えないようにすることができるだけでなく、裏地で覆われた太腿の内側の空気層の体積が歩行動作によって大きくなったり小さくなったりすることを周期的に繰り返すことによって、ふいご作用が発生し裏地で覆われた太ももの内側の空間の空気が確実に出入りして換気され涼しさを感じられるようになる。
【0023】
また、上記の本発明のパンツの場合においては、前記裏地の通気性の良い内股部分の横幅が1.5cm以上であること、が好ましい。このような構成によれば、内股部分を形成し易く、太腿の内側に該当する部分の通気性を確実に上げることでボトム衣類内に空気が入り易くなり確実に涼しさを感じられる。
【0024】
また、上記の本発明のボトム衣類においては、前記裏地の通気性の良い膝裏部分が横方向において、前記後身頃の端部まで延びていること、が好ましい。このような構成によれば、クールダウンスポットである膝の裏から確実に空気が入ってボトム衣類内に空気が入り易くなり涼しさを確実に感じられる。
【0025】
更にまた、上記の本発明のボトム衣類においては、前記裏地の通気性の良い膝裏部分の縦幅が1.5cm以上であること、が好ましい。このような構成によれば、前記通気性の良い膝裏部分をより確実に形成することができ、膝裏部分の通気性を確実に上げることでボトム衣類内に空気が入り易くなり確実に涼しさを感じられる。
【0026】
また、上記の本発明のボトム衣類の表生地においては、ボトム衣類の下方部分(裾部分)からの空気の取入口をより確実に確保していわゆる「ふいご」の効果をより確実に得るため、前身頃及び後身頃において、ゆとり量を大きめに取ること、もしくは、前記ボトム衣類の長さ方向に延びるセンタープレス加工部を有すること、が好ましい。このような構成を具備すれば、ありとあらゆる態様のボトム衣類に本発明を適用可能である。
【0027】
また、ベルト部の肌側部分が、例えば、メッシュ状部材やエンボス状部材など、肌との接触面積の少ない部材で構成されているのが好ましい。このような構成によれば、人体ウエスト部とボトム衣類のベルト部の肌側部分との接触面積が小さくなり、当該肌側部分における汗によるベタつきを軽減させ、使用者に良好な肌触りを感じさせることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、表生地及び裏地を有しつつも、従来のボトム衣類には無い充分なクール機能を有するボトム衣類を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第一実施形態(a)及び第二実施形態(b)について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。
図2】本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第三実施形態(a)及び第四実施形態(b)について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。
図3】本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第五実施形態(a)及び第六実施形態(b)について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。
図4】本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(スカート)の第七実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下において、本発明に係るボトム衣類の代表的な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は図示されるものに限られないことは言うまでもない。また、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
【0031】
≪第一実施形態≫
図1の(a)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第一実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図1の(a)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い(足首近傍まで延びる)表生地2及び裏返された短い(膝裏近傍まで延びる)裏地4を具備している。
【0032】
図1の(a)に表われている裏地4は、いわゆる後身頃であり、裏地本体部分4a及び後ろヨーク部分4bを有しており、この後ろヨーク部分4bが、表生地2と同等以上の通気性を有している。また、裏地本体部分4aの通気性は、表生地2の通気性の0.5倍(1/2)以下である。
【0033】
そして、裏地4の丈については、股下乃至はクロッチ部Eから下方に5cm以上延びる位置までの長さを持つこと、が好ましい。クロッチ部から下の丈が長ければ長いほど、股くりが透けにくい素材で覆われているため、外部から下着が透けて見えないようにすることができるだけでなく、裏地で覆われた太腿の内側の空気層の体積が歩行動作によって大きくなったり小さくなったりすることを周期的に繰り返すことによって、ふいご作用が発生し裏地で覆われた太ももの内側の空間の空気が確実に出入りして換気され涼しさを感じられるようになる。
【0034】
本実施形態における後ろヨーク部分4bは、横方向においては、図1の(a)に示すように、中心Cからみて後身頃の両端部まで延びており、縦方向においては、ヒップ頂点(図示せず)近傍からウエスト部Wまでの領域(縦幅が1.5cm以上)に位置している。なお、ウエスト部Wにおいては、表生地2と裏地4とが縫製により連結されている。
【0035】
後ろヨーク部分4bが他の部分よりも通気性が良い素材で構成されているため(即ち、高通気性の後ろヨーク部分4bを有しているため)、ボトム衣類1の上部からボトム衣類1内の熱気のこもった空気が上昇気流によって、後ろヨーク部分4b及び表生地2(特に、後ろヨーク部分4bに対向する表生地2の部分近傍)を経て、抜けていくように空気の通り道を形成し、いわゆる煙突効果を持たせることができ、ボトム衣類1の内部に風を通して使用者に涼しさを感じさせることができる。
【0036】
ここで、後ろヨーク部分4bを他の部分に対して高通気性とするには、即ち、通気性の差異を設けるために、さまざまな手法を採用することができる。例えば、後ろヨーク部分4bとその他の部分とに、異なる生地を使用することで、通気性の差異を設けてもよいし、1枚の中で通気性の良い部分と通気性の悪い部分とを編み分けた生地を使用することで、通気性の差異を設けてもよい。更に、本実施形態のボトム衣類1の本体である表生地は通気性が高いため、後ろヨーク部分4bを裏地なしにして高通気にし、それ以外の部分には裏地を設けて通気性を下げることで通気性の差異を設けても良い。
【0037】
なお、裏地の通気性の差としては、後ろヨーク部分4bの通気性はその他の部分の通気性の1.5倍以上、更には2倍以上であることが好ましい。また、裏地本体部分4aの通気性は、表生地2の通気性の0.5倍以下であることが好ましい。なお、図示しないが、通気性の高い表生地2の裏地4として、通気性の高い後ろヨーク部分4bに加えて、更に太もも内側近傍や膝近傍の通気性を高くした裏地にしても良いし、その部分の裏地をなくしてしまっても良い。
【0038】
このような構成によって、高温時に人間の皮膚温の上昇し易い部分において、ボトム衣類1の後ろウエスト上部からボトム衣類1内の熱気のこもった空気が上昇気流によって抜けていく空気の通り道を上下方向及び水平方向において確実に形成し、ボトム衣類1の内部に風を通して換気し使用者に涼しさを確実に感じさせることができる。
【0039】
≪第二実施形態≫
図1の(b)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第二実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図1の(b)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い表生地2及び裏返された短い裏地4を具備している。
【0040】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第一実施形態と同様であるが、裏地4の後身頃において、概ね膝裏部分4b2も後ろヨーク部分4b1と同様に、裏地本体部分4aよりも通気性の高い素材で形成されている。このような構成によって、クールダウンスポットである膝裏部分4b2からも空気が入ってボトム衣類1内に空気が入り易くなりより涼しさを感じられる。
【0041】
≪第三実施形態≫
図2の(a)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第三実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図2の(a)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い表生地2及び裏返された長い(膝下まで延びる)裏地4を具備している。
【0042】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第一実施形態と同様であるが、裏地4が膝下まで延びる長い形状を有している。ここでも、裏地4の後身頃において、裏地本体部分4aよりも通気性の高い後ろヨーク部分4bが設けられており、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0043】
≪第四実施形態≫
図2の(b)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第四実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図2の(b)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い表生地2及び裏返された長い裏地4を具備している。
【0044】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第三実施形態と同様であるが、更に第二実施形態と同様に、裏地4の後身頃において、概ね膝裏部分4b2も後ろヨーク部分4b1と同様に、裏地本体部分4aよりも通気性の高い素材で形成されている。このような構成によって、クールダウンスポットである膝裏部分4b2からも空気が入ってボトム衣類1内に空気が入り易くなりより涼しさを感じられる。
【0045】
≪第五実施形態≫
図3の(a)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第五実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図2の(a)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い表生地2及び裏返された長い(表生地2と同様に略足首近傍まで延びる)裏地4を具備している。
【0046】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第一実施形態と同様であるが、裏地4が略足首近傍まで延びる長い形状を有している。ここでも、第四実施形態と同様に、裏地4の後身頃において、裏地本体部分4aよりも通気性の高い後ろヨーク部分4b1及び膝裏部分4b2が設けられており、第四実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0047】
≪第六実施形態≫
図3の(b)は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(パンツ)の第六実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図3の(b)に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるロングパンツであり、裏返された長い表生地2及び裏返された長い裏地4を具備している。
【0048】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第五実施形態と同様であるが、更に裏地4の後身頃において、概ね膝裏から略足首部分までの膝下部分4b2も、後ろヨーク部分4b1と同様に、裏地本体部分4aよりも通気性の高い素材で形成されている。このような構成によって、クールダウンスポットである膝下部分4b2からも空気が入ってボトム衣類1内に空気が入り易くなりより涼しさを感じられる。
【0049】
≪第七実施形態≫
図4は、本発明の表生地及び裏地を具備するボトム衣類(スカート)の第七実施形態について、裏返して表生地の上に裏地が位置している状態を後ろ側から見た様子を示す概略図である。図4に示すように、本実施形態のボトム衣類1は、いわゆるセミタイト型のスカートであり、裏返された表生地2及び裏返された裏地4を具備している。
【0050】
本実施形態のボトム衣類1は、概ね第一実施形態と同様であるが、裏地4の後身頃において、概ね後ろヨーク部分4bが裏地本体部分4aよりも通気性の高い素材で形成されている。このような構成によって、第一実施形態と同様の作用効果が得られる。また、本実施形態のボトム衣類1の裾から空気が入るため、より涼しさを感じられる。
【0051】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、種々の設計変更が可能であり、本発明の技術的思想を具備している限りはそれらの設計変更も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1、10・・・ボトム衣類、
2・・・表生地、
4・・・裏地、
4a・・・裏地本体部分、
4b、4b1・・・後ろヨーク部分、
4b2・・・膝裏部分、
C・・・中心、
W・・・ウエスト部。
【要約】
【課題】表地及び裏地を具備しつつも、従来のボトム衣類には無い充分なクール機能を有するボトム衣類を提供する。
【解決手段】表生地及び裏地を具備するボトム衣類において、後述するいわゆる煙突効果やフイゴ作用を持たせる。具体的には、本発明は、表生地及び裏地を具備し、前記裏地が、裏地本体部分と、前記表生地と同等以上の通気性を有する後ろヨーク部分と、を有し、股下乃至はクロッチ部から下方に5cm以上延びる丈を有すること、を特徴とするボトム衣類、を提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4