(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0031】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0032】
(実施の形態)
本実施の形態に係る位置検知システムは、発信器から送信される検知用信号を受信する無人飛行体を含む。これにより、当該位置検知システムは、より精度の高い位置検知を実現でき、移動体が当該システムの無線通信範囲から外れた場合にも、適切な対応を行える。
【0033】
まず、本実施の形態に係る位置検知システムの構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係る位置検知システム100の構成を示す図である。
【0034】
図1に示す位置検知システム100は、移動体の位置を検知するためのシステムであって、管理装置102と、複数の受信器103(103A〜103E)と、発信器104と、無人飛行体105とを含む。例えば、この位置検知システム100は、老人又は子供等の監視対象者の位置を検知するための見守りシステム(児童監視システム又は徘徊監視システム)に用いられる。例えば、この位置検知システム100は、通学路、集合住宅の周辺、老人ホーム又は看護施設等で用いられる。なお、この位置検知システム100は、遊園地又はテーマパーク等の施設で、入場者の位置を検知するために用いられてもよい。また、この位置検知システム100は、遭難者又は行方不明者等の探索に用いられてもよい。
【0035】
発信器104は、監視対象者である移動体(例えば老人)に保持(携帯又は装着)される。例えば、発信器104は、監視対象者の腕に装着されるブレスレット型(腕時計型)、監視対象者の首にぶら下げられるネックレス型等である。または、発信器104は、名札型等であってもよい。
【0036】
なお、監視対象の移動体は人に限らず、動物又は移動可能な機械等であってもよい。
【0037】
また、ここでは、簡単化のため監視対象者が一人である場合を例に説明を行うが、監視対象者が複数であり、位置検知システム100は、複数の監視対象者に保持される複数の発信器104を含んでもよい。
【0038】
この発信器104は、定期的に検知用信号151を無線送信する。また、この無線送信で用いられる無線信号は、例えば、IEEE802.15.4に準拠する無線信号であり、例えば、2.4GHz帯、920MHz帯又は950MHz帯の無線信号である。つまり、当該位置検知システム100に用いられる無線信号は、比較的無線通信範囲が狭い(例えば200〜300m程度の)無線信号である。なお、Bluetooth(登録商標)などの他の無線信号が用いられてもよい。また、発信器104は、上記のいずれかの種類の無線信号を送信してもよいし、複数種類の無線信号を同時又は時分割で送信してもよい。
【0039】
また、発信器104には、電池等の電源が内蔵されており、外部からの電源供給を受けることなく、内部からの電源供給(又は内部で生成された電力)のみで動作可能である。
【0040】
複数の受信器103は、監視対象の領域内に所定の間隔で配置され、発信器104から定期的に無線送信される検知用信号151を受信する。ここで、監視対象の領域とは、例えば、老人ホーム又は看護施設施及びその周辺の領域である。なお、監視対象の領域は、通学路、又は公園等であってもよい。なお、複数の受信器103のうち少なくとも一部は、監視者(例えば、施設の職員)等に携帯されてもよい。
【0041】
受信器103は、検知用信号151を受信した場合に、当該検知用信号151を検知した旨を管理装置102に通知する。具体的には、受信器103は、検知用信号151を検知した旨を示す通知信号153を管理装置102へ送信する。
【0042】
無人飛行体105は、無人で飛行可能であり、例えば、無人航空機(ドローン)である。この無人飛行体105は、他の機器からの遠隔操作、又は、予め定められた指示に従い飛行を行う。また、無人飛行体105は、検知用信号151を受信する。無人飛行体105は、検知用信号151を受信した場合に、当該検知用信号151を検知した旨を管理装置102に通知する。具体的には、無人飛行体105は、検知用信号151を検知した旨を示す通知信号153Aを管理装置102へ送信する。
【0043】
なお、受信器103及び無人飛行体105による通知信号153及び153Aの送信は、検知用信号151が受信された場合のみに行われてもよいし、検知用信号151の受信に係らず定期的に行なわれてもよい。定期的に通知信号153及び153Aの送信が行なわれる場合には、検知用信号151が受信されなかった場合には、受信されなかった旨を示す情報が通知信号153及び153Aに含まれる。
【0044】
管理装置102は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)である。この管理装置102は、受信器103及び無人飛行体105から送信された通知信号153及び153Aを受信し、通知信号153及び153Aに含まれる情報を用いて、監視対象者の位置を検知する。また、管理装置102は、監視対象者の位置を示す位置情報を表示する。
【0045】
以下、各装置の構成を説明する。まず、受信器103の構成を説明する。
【0046】
複数の受信器103は、無線ネットワークを構築している。例えば、複数の受信器103は、受信親機と、受信子機とを含む。受信子機から無線送信された信号は、直接或いは1以上の受信子機又は専用の中継器を介して、受信親機に伝達される。信号を受信した受信親機はネットワークを介して管理装置102へ信号を送信する。なお、この無線ネットワークで用いられる無線信号の周波数帯及び通信方式は、検知用信号151の周波数帯及び通信方式と同一であってもよいし、異なってもよい。
【0047】
なお、以下では、上記のように、複数の受信器103の中継により各受信器103と管理装置102との通信が行なわれる例を主に述べるが、受信器103と管理装置102との通信方法は、受信子機又は専用の中継器を介さない無線通信であってもよいし、一部に有線接続が用いられてもよい。例えば、一部の受信器103間、又は、一部の受信器103(例えば、受信親機)と管理装置102とは、インターネット又はWi−Fi(登録商標)で接続されていてもよい。
【0048】
図2は、受信器103の構成を示すブロック図である。受信器103は、無線受信部121と、受信強度測定部122と、位置計測部123と、通知信号生成部124と、無線送信部125と、中継部126とを備える。
【0049】
無線受信部121は、発信器104から無線送信された検知用信号151を受信する。受信強度測定部122は、無線受信部121が受信した検知用信号151の受信電波強度を測定する。
【0050】
位置計測部123は、当該受信器103が配置されている位置を計測する。例えば、位置計測部123は、GPS(Global Positioning System)機能を有し、当該GPS機能を用いて、当該受信器103が配置されている位置を計測する。なお、受信器103は、位置計測部123を備えなくてもよい。
【0051】
通知信号生成部124は、検知用信号151が受信された場合に通知信号153を生成する。無線送信部125は、通知信号153を管理装置102へ送信する。
【0052】
中継部126は、他の受信器103から送信された通知信号153を管理装置102に中継するための処理を行う。なお、
図2には図示していないが、他の受信器103から送信された通知信号153は無線受信部121により受信され、中継部126の制御に基づき、無線送信部125から送信される。
【0053】
なお、複数の受信器103の全てが、上記機能の全てを有する必要はない。例えば、中継機能のみを有する機器が存在してもよい。また、受信器103の機能が、当該機能を機能別又は信号処理別に分割した複数の機器により実現されてもよい。
【0054】
次に、無人飛行体105の構成を説明する。
図3は、無人飛行体105の構成を示すブロック図である。
図4は、無人飛行体105の外観の一例を示す図である。無人飛行体105は、無線受信部131と、受信強度測定部132と、位置計測部133と、通知信号生成部134と、通信部135と、経路記憶部136と、飛行制御部137と、駆動部138とを備える。
【0055】
なお、無線受信部131、受信強度測定部132、位置計測部133及び通知信号生成部134の機能は、受信器103が備える無線受信部121、受信強度測定部122、位置計測部123及び通知信号生成部124と同様であるので説明は省略する。
【0056】
通信部135は、通知信号生成部134で生成された通知信号153Aを管理装置102へ送信する。また、通信部135は、管理装置102から送信された制御信号を受信する。ここで制御信号とは、無人飛行体105の動作を制御する信号であり、例えば、飛行経路を指定する情報である。また、複数の無人飛行体105が存在する場合には、通信部135は、他の無人飛行体105の受信情報及び位置情報等を、管理装置102又は他の無人飛行体105から受信してもよい。
【0057】
例えば、通信部135は、携帯電話通信網を介して、管理装置102と通信する。なお、無人飛行体105と管理装置102との通信方法に、受信器103と管理装置102との通信方法と同様の方法が用いられてもよい。この場合、無人飛行体105は、受信器103と同様に、他の無人飛行体105又は受信器103からの信号を中継する機能を有してもよい。
【0058】
また、無人飛行体105は、上記の通信機能の両方を有し、電波状況等に応じて、使用する通信方法を切り替えてもよい。例えば、無人飛行体105は、他の無人飛行体105又は受信器103と通信可能な場合には、他の無人飛行体105又は受信器103を介して管理装置102と通信し、他の無人飛行体105又は受信器103を介して管理装置102と通信できない場合には、携帯電話通信網を介して、管理装置102と通信してもよい。
【0059】
経路記憶部136は、予め設定された探索経路の情報を記憶する。
【0060】
駆動部138は、無人飛行体105が有するプロペラを駆動することで、無人飛行体105の飛行を制御する。なお、ここでは、無人飛行体105がプロペラ型のドローンである場合を例に説明するが、無人飛行体105の動力はプロペラ以外であってもよい。
【0061】
飛行制御部137は、駆動部138を制御することで、無人飛行体105の飛行を制御する。具体的には、飛行制御部137は、無人飛行体105が備える、ジャイロセンサ及び加速度センサ等の各種センサー(図示せず)の出力結果に基づき、駆動部138を制御することで、無人飛行体105の飛行を制御する。また、飛行制御部137は、位置計測部133で取得された自機器の位置と、経路記憶部136に記憶されている探索経路の情報とに基づき、無人飛行体105が、探索経路に沿って移動するように、駆動部138を制御する。
【0062】
また、無人飛行体105は、超音波センサ、赤外センサ、又はカメラ等を有し、これらのセンサの出力結果を用いた、障害物又は他の無人飛行体等との衝突防止機能を有してもよい。
【0063】
次に、管理装置102の構成を説明する。
図5は、管理装置102の構成を示すブロック図である。管理装置102は、通信部141と、受信器位置記憶部142と、位置情報生成部143と、表示部144とを備える。
【0064】
通信部141は、受信器103から送信された通知信号153及び無人飛行体105から送信された通知信号153Aを受信する。また、通信部141は、上述した制御信号、並びに他の無人飛行体105の受信情報及び位置情報等を、無人飛行体105へ送信する。
【0065】
受信器位置記憶部142は、複数の受信器103の位置を記憶する。例えば、受信器位置記憶部142は、受信器103から送信された通知信号153に含まれる当該受信器103の位置を示す情報、又は、受信器103から予め送られてきた当該受信器103の位置を示す情報を記憶する。なお、受信器位置記憶部142は、ユーザ操作等により予め入力された、複数の受信器103の位置を示す情報を記憶してもよい。
【0066】
位置情報生成部143は、通知信号153及び153Aに含まれる情報と、当該通知信号153又は153Aの送信元の受信器103又は無人飛行体105の位置情報とを用いて発信器104の位置を示す位置情報を生成する。
【0067】
表示部144は、位置情報を表示する。
【0068】
なお、位置検知システム100の構成は、
図1に示す構成に限定されない。例えば、複数の管理装置102が存在してもよい。また、複数の管理装置102の一部は、施設の職員又は保護者が携帯する携帯端末(例えばスマートフォン)であってもよい。例えば、保護者が、スマートフォンにアプリ(アプリケーションプログラム)をインストールすることで、管理装置102の機能が実現されてもよい。
【0069】
また、管理装置102の機能は、複数の機器により実現されてもよい。例えば、管理装置102の機能の一部が、PCにより実現され、他の一部が、保護者が携帯するスマートフォンにより実現されてもよい。具体的には、位置情報の生成がある装置(例えばPC)により行われ、生成された位置情報が他の装置(例えばスマートフォン)にネットワーク等を介して送信され、当該他の装置が位置情報を表示してもよい。
【0070】
また、上記説明では、受信器103と管理装置102とを個別に記載しているが、受信器103と管理装置102とが単一の装置として構成されていてもよい。言い換えると、受信器103のうち少なくとも一つが管理装置102の少なくとも一部の機能を有してもよいし、管理装置102が受信器103の少なくとも一部の機能を有してもよい。
【0071】
例えば、職員又は保護者が携帯するスマートフォンが、管理装置102と受信器103との両方の機能を有してもよい。例えば、スマートフォンに外付け装置を接続し、スマートフォンにアプリをインストールすることで、管理装置102と受信器103との機能が実現されてもよい。この場合、外付け装置は、例えば、受信器103に含まれる無線送信部125、無線受信部121及び受信強度測定部122を含む。なお、外付け装置にこれら以外の機能が含まれてもよい。また、上記アプリは、外付け装置に格納されていてもよいし、ネットワーク経由で取得されてもよい。また、スマートフォンに外付け装置を装着することで、自動的に、アプリがスマートフォンにインストールされてもよい。
【0072】
また、管理装置102と受信器103とが単一の機器として実現される場合には、当該管理装置102と受信器103との間の信号の伝達は、機器内で行われる。言い換えると、上述した通知信号153の伝達は、ネットワーク等を介した機器間の伝達に限らず、機器内の信号の伝達も含む。
【0073】
以下、位置検知システム100の動作を説明する。
図6は、発信器104により検知用信号151が無線送信される様子を示す図である。
【0074】
図6に示すように、複数の受信器103及び無人飛行体105のうち発信器104から所定の範囲内(発信器104の無線通信範囲内)に配置された受信器103及び無人飛行体105のみが検知用信号151を受信する。この場合には、複数の受信器103A〜103D及び無人飛行体105の各々が、通知信号153又は153Aを管理装置102へ送信する。管理装置102は、複数の通知信号153を用いて位置情報を生成する。
【0075】
図7は、検知用信号151の構成を示す図である。
図7に示すように検知用信号151は、当該検知用信号151の送信元の発信器104を識別するための発信器ID161Aを含む。
【0076】
受信器103及び無人飛行体105は、受信した検知用信号151の送信元の発信器104を示す情報を含む通知信号153又は153Aを管理装置102に送信する。
【0077】
図8は、通知信号153及び153Aの構成を示す図である。
図8に示すように、通知信号153及び153Aは、受信器ID162と、発信器ID161Bと、受信電波強度情報163と、受信器位置情報164とを含む。
【0078】
受信器ID162は、検知用信号151を受信した受信器103又は無人飛行体105であり、当該通知信号153又は153Aの送信元の受信器103又は無人飛行体105を示す。
【0079】
発信器ID161Bは、検知用信号151の送信元の発信器104を示す。例えば、発信器ID161Bは、検知用信号151に含まれる発信器ID161Aと同一のIDである。
【0080】
受信電波強度情報163は、受信器103又は無人飛行体105で受信された検知用信号151の受信電波強度を示す。
【0081】
受信器位置情報164は、当該受信器103又は無人飛行体105の現在の位置を示す。例えば、受信器位置情報164は、無人飛行体105が有するGPS等により測定された当該無人飛行体105の位置情報である。なお、受信器103が据置器である場合には、受信器位置情報164は、通知信号153に含まれなくてもよい。
【0082】
なお、通知信号153及び153Aは、上記以外の情報を含んでもよい。例えば、通知信号153及び153Aは、検知用信号151が受信された時刻を示す情報を含んでもよい。
【0083】
管理装置102に含まれる位置情報生成部143は、通信部141が受信した複数の通知信号153及び153Aを用いて、発信器104の位置を示す位置情報を生成する。具体的には、位置情報生成部143は、通知信号153又は153Aに含まれる受信電波強度情報163で示される受信器103又は無人飛行体105における検知用信号151の受信電波強度と、受信器103及び無人飛行体105の位置とを用いて、発信器104の位置を算出する。ここで、受信器103の位置として、通知信号153及び153Aに含まれる複数の受信器位置情報164で示される複数の受信器103及び無人飛行体105の位置、又は、受信器位置記憶部142に記憶されている複数の受信器103の位置が用いられる。
【0084】
なお、受信電波強度は、受信器103又は無人飛行体105と発信器104との距離に応じて変化する(距離が短いと受信電波強度が強くなる)。よって、位置情報生成部143は、複数の受信器103に対する、受信電波強度と受信器103及び無人飛行体105の位置とから発信器104の位置を判別できる。
【0085】
表示部144は、位置情報生成部143で検出された発信器104の位置を表示する。
図9は、発信器104の位置の表示例を示す図である。
図9に示すように、表示部144は、発信器104の位置171を二次元表示する。また、受信器103の位置172、管理装置102の位置173、及び無人飛行体105の位置174等があわせて表示されてもよい。なお、これらの情報は、屋内であれば、間取り図等に重ねて表示されてもよし、野外であれば地図情報に重ねて表示されてもよい。
【0086】
また、ここでは、発信器104の位置を二次元表示する例を示したが、三次元表示してもよい。
【0087】
また、位置情報生成部143は、各受信器103及び無人飛行体105で検知用信号151が受信できたか否かの情報(又は受信電波強度が予め定められた閾値以上か否かを示す情報)のみから、発信器104の位置を検知してもよい。つまり、位置情報生成部143は、受信電波強度情報163を用いなくてもよい。例えば、位置情報は、検知用信号151を受信した受信器103又は無人飛行体105を示す情報であってもよい。例えば、
図9に示す例において、発信器104の位置171が表示される代わりに、検知用信号151を受信した受信器103又は無人飛行体105が強調表示されてもよい。
【0088】
また、位置情報生成部143は、受信器103の位置情報を用いなくてもよい。例えば、受信器103(例えばスマートフォン)を携帯する職員等が建物内にいる場合には、GPSを用いた位置計測を行うことができない。このような場合、又は、受信器103が位置計測部123を備えない場合には、位置情報生成部143は、位置情報として、各受信器103で検知用信号151が受信できたか否かを示す情報のみを生成してもよいし、検知用信号151を受信した受信器103を示す情報のみを生成してもよい。
【0089】
また、位置情報に上記以外の情報が含まれてもよい。例えば、表示部144は、受信電波強度を表示してもよい。また、位置情報生成部143は、時系列に受信した複数の通知信号153に基づき、発信器104の移動方向又は移動速度等を示す情報を生成してもよい。
【0090】
また、管理装置102と複数の受信器103又は無人飛行体105との間の無線通信は、直接又は1以上の他の受信器103を介して行われる。例えば、複数の受信器103には信号の伝播経路が予め設定されている。各信号(通知信号153(又は153A))は、この伝播経路に基づき、複数の受信器103間を伝播される。例えば、各受信器103は、設定された伝播経路の情報を保持しており、当該情報に基づき、受信した信号を中継するか否かを判定する。または、各信号に当該信号の伝播経路を示す情報が含まれ、各受信器は当該情報に基づき、受信した信号を中継するか否かを判定する。
【0091】
次に、無人飛行体105の動作を説明する。
図10は、無人飛行体105の動作のフローチャートである。
【0092】
まず、無人飛行体105は、通常モードで動作する(S211)。
図11及び
図12は、通常モードにおける無人飛行体105の動作を示す図である。
図11に示すように、無人飛行体105は、予め設定された探索経路181に沿って飛行する。
【0093】
例えば、監視対象者が特定の領域を出た場合(例えば、患者が施設を出た場合又は児童が通学路を外れた場合)、又は監視対象者の行方が分からなくなった場合等に、無人飛行体105が用いられる。また、この時、例えば、管理装置102を介して、無人飛行体105に探索経路181が設定され、探索経路181を示す情報が経路記憶部136に記憶される。なお、この探索経路181は、予め設定されている経路であってもよいし、ユーザが指定する経路であってもよい。または、管理装置102は、この探索経路181を自動的に決定してもよい。例えば、管理装置102は、監視対象者又は他の監視対象者の過去の移動履歴に基づき、探索経路181を決定する。
【0094】
例えば、監視対象者が徘徊老人である場合、管理装置102は、過去の徘徊時における監視対象者の行動履歴、又は、通常の外出時における監視対象者の行動履歴に基づき、探索経路181を決定する。また、登山等で監視対象者が遭難した場合には、管理装置102は、登山ルート等に基づき探索経路181を決定してもよい。
【0095】
次に、無人飛行体105は、検知用信号151を受信したか否かを判定する(S212)。無人飛行体105は、検知用信号151を受信していない場合(S212でNo)、探索経路181の飛行を継続する。
【0096】
無人飛行体105は、
図12に示すように、発信器104の近くの位置P0に到達し、検知用信号151の受信範囲182内に入った場合(S212でYes)、動作モードを探索モードに移行する(S213)。
【0097】
ここで、探索モードとは、発信器104の位置を詳細に探索するためのモードであり、以下に示すいずれかの動作が行なわれる。
【0098】
図13は、探索モードにおける第1動作例のフローチャートである。
図14は、第1動作例の動作の一例を示す図である。
【0099】
まず、無人飛行体105は、現在の進行方向に所定の距離直進する(S221)。次に、無人飛行体105は、検知用信号151の受信電波強度が所定の閾値以上であるかを判定する(S222)。つまり、無人飛行体105は、発信器104に十分に接近したかを判定する。
【0100】
受信電波強度が閾値未満である場合(S222でNo)、無人飛行体105は、受信電波強度が増加したかを判定する(S223)。なお、無人飛行体105は、定期的に検知用信号151を受信しており、例えば、現時の受信電波強度が、直前の受信電波強度より増加したかを判定する。なお、無人飛行体105は、所定の回数ごとに受信した検知用信号151の平均値又は中央値を算出し、得られた平均値又は中央値が直前の平均値又は中央値より閾値以上増加したかを判定してもよい。また、無人飛行体105は、これらの方法により、受信電波強度が増加したかを判定するのではなく、これらの方法により、受信電波強度が減少したかを判定し、受信電波強度が減少していない場合に受信電波強度が増加したと判定してもよい。なお、これらの判定処理の詳細は後述する判定処理にも同様に適用できる。
【0101】
受信電波強度が増加した場合(S223でYes)、ステップS221に戻り、無人飛行体105は、現在の進行方向に移動する。
【0102】
一方、受信電波強度が減少した場合(S223でNo)、無人飛行体105は、受信設定を高感度に設定し、後退する(S224)。例えば、後退の速度は直進(前進)の速度より遅い。次に、無人飛行体105は、受信電波強度が増加したかを判定する(S225)。受信電波強度が増加した場合(S225でYes)、後退を継続する(S224)。一方、受信電波強度が減少した場合(S225でNo)、無人飛行体105は、右又は左に90度旋回し(S226)、所定の距離直進する(S227)。
【0103】
なお、ステップS224において、無人飛行体105は、受信設定を変更せず(通常の受信設定で)後退を行なってもよい。また、無人飛行体105は後退の代わりに180度旋回後に前進してもよい。また、無人飛行体105は、ステップS225の判定を行わず、予め定められた距離(又は時間)後退してもよし、前回検知用信号151を受信した位置に戻り、右又は左に90度旋回(S226)してもよい。
【0104】
次に、無人飛行体105は、受信電波強度が増加したかを判定する(S228)。受信電波強度が増加した場合(S228でYes)、ステップS221に戻り、無人飛行体105は、現在の進行方向に移動する。
【0105】
一方、受信電波強度が減少した場合(S228でNo)、無人飛行体105は、180度旋回し(S229)、所定の距離直進する(S221)。
【0106】
また、受信電波強度が閾値以上である場合(S222でYes)、無人飛行体105は、検知用信号151を受信する毎に、無人飛行体105は、検知用信号151の受信電波強度が所定の閾値以上であるかを判定する(S230)。検知用信号151の受信電波強度が所定の閾値以上である場合(S230でYes)、無人飛行体105は、その期間において、例えば、空中で待機する。一方、受信電波強度が閾値未満である場合(S230でNo)、ステップS221に戻り、無人飛行体105は、移動を再開する。
【0107】
以上の処理により、例えば、
図14に示すように、無人飛行体105は、位置P0から所定の方向に直進する。位置P1において受信電波強度が減少すると(S223でNo)、無人飛行体105は、(この例では左方向に)90度旋回する(S226)。これにより、無人飛行体105は、発信器104から離れる方向に移動することになるので、受信電波強度が減少する(S228でNo)。よって、無人飛行体105は、180度旋回し(S229)、その後、直進する(S221)。また、位置P2まで、無人飛行体105が移動することで、無人飛行体105と発信器104との距離が所定値以下になり、受信電波強度が所定値以上になる(S222でYes)。これにより、無人飛行体105は、この位置P2に待機する(S230でNo)。
【0108】
このように、無人飛行体105は、発信器104の近くに移動し、発信器104の近くに待機することができる。また、発信器104が移動している場合であっても、無人飛行体105は、発信器104の移動に追従して移動することができる。
【0109】
これにより、管理装置102は、無人飛行体105から送信される無人飛行体105の位置情報に基づき、発信器104の位置を精度良く検出できる。
【0110】
なお、上記説明では、無人飛行体105は、発信器104の近くに移動した場合(受信電波強度が閾値以上の場合)に、待機したが、待機を行なわなくてもよい。つまり、
図13に示すステップS222及びS230の処理は行われなくてもよい。この場合でも、無人飛行体105は、発信器104の移動に追従して移動することができる。
【0111】
また、旋回の角度は、90度及び180度に限定されず、これ以外であってもよい。
【0112】
次に、探索モードにおける第2動作例を説明する。
図15は、探索モードにおける第2動作例のフローチャートである。
図16は、第2動作例の動作の一例を示す図である。
【0113】
まず、
図16に示すように、無人飛行体105は、現在位置を中心に所定の半径で旋回(円運動)を行う(S231)。次に、無人飛行体105は、旋回中の各位置で受信した検知用信号151の受信電波強度に基づき、現在位置の受信電波強度より受信電波強度が増加した方向が存在するかを判定する(S232)。受信電波強度が増加した方向が存在する場合(S232でYes)、無人飛行体105は、受信電波強度が最も増加した方向に移動し(S233)、移動後の位置においてステップS231以降の処理を再度行う。
【0114】
一方、受信電波強度が増加した方向が存在しない場合(S232でNo)、無人飛行体105は、所定の時間、空中で待機し(S234)、その後、ステップS231以降の処理を再度行う。
【0115】
以上の処理により、
図16に示すように、無人飛行体105は、発信器104の近くに移動し、発信器104の近くに待機することができる。また、発信器104が移動している場合であっても、無人飛行体105は、発信器104の移動に追従して移動することができる。
【0116】
なお、上記説明では、受信電波強度が増加した方向が存在するか否かに応じて、待機を行うか否かが判定されているが、上述した第1動作例と同様に、受信電波強度が閾値以上か否かに応じて、待機を行うか否かが判定されてもよい。
【0117】
また、
図16に示すように、無人飛行体105が発信器104に近づくにつれ、旋回の半径が短くなってもよい。例えば、無人飛行体105は受信電波強度が強くなるほど、旋回の半径を短くしてもよい。または、無人飛行体105は、旋回及び移動の動作を行なった回数が増えるほど、旋回の半径を短くしてもよい。または、管理装置102において推定された発信器104の位置と無人飛行体105の位置との距離に応じて、旋回の半径が制御されてもよい。
【0118】
次に、探索モードにおける第3動作例を説明する。
図17は、第3動作例の動作の一例を示す図である。
図17に示すように、無人飛行体105は、現在位置P0を中心とした探索範囲186を網羅するように移動しながら検知用信号151を受信する。そして、無人飛行体105は、受信電波強度が最も強い位置に移動し、所定の時間待機したのち、再度同様の動作を繰り返す。
【0119】
これにより、無人飛行体105は、発信器104の近くに移動し、発信器104の近くに待機することができる。また、発信器104が移動している場合であっても、無人飛行体105は、発信器104の移動に追従して移動することができる。
【0120】
なお、
図17では、探索範囲186が矩形の例を示しているが、探索範囲186の形状は任意の形状でよく、円、又は楕円形状等であってもよい。また、探索範囲186の中心は現在位置P0でなくてもよい。また、探索範囲186内の移動パターンも一例であり、任意の移動パターンでよい。
【0121】
なお、探索範囲186は、検知用信号151の受信可能な範囲に基づき、探索範囲186内に発信器104の位置が含まれるように設定されることが好ましい。
【0122】
なお、第3動作例において、検知用信号151を受信した場合(又は、受信電波強度が閾値以上になった場合)に、上記パターンでの飛行を中止し、上述した第1動作例又は第2動作例を行なってもよい。
【0123】
次に、探索モードにおける第4動作例を説明する。第4動作例では、無人飛行体105は、探索経路181に沿った飛行を停止し、その場に待機する。これにより、無人飛行体105が、発信器104から離れることを抑制できる。
【0124】
このように、探索モードでは、無人飛行体105が、発信器104から離れないように、好ましくは、発信器104に近づくように、無人飛行体105を制御するための動作が行なわれる。
【0125】
なお、上記の無人飛行体105で行われる処理の一部は、管理装置102等の他の装置で行なわれてもよい。例えば、管理装置102は、無人飛行体105から送信される通知信号153Aに含まれる受信電波強度情報163を用いて、受信電波強度が増加したか、又は、受信電波強度が閾値を超えたかを判定し、判定結果を無人飛行体105に送信してもよい。または、管理装置102は、これらの判定結果を用いて、無人飛行体105の飛行を制御するための信号を生成し、当該信号を無人飛行体105に送信してもよい。
【0126】
また、上記説明では、各種判定結果に基づき、無人飛行体105が発信器104に近づくための制御が行なわれているが、当該制御に加え、又は、当該制御の代わりに、管理装置102が、上記判定結果を用いて、発信器104の位置を特定し、特定結果を表示してもよい。例えば、第1動作例では、管理装置102は、無人飛行体105の移動に伴い受信電波強度が増加している場合には、無人飛行体105の進行方向側に、発信器104が存在すると判定する。また、第2動作例では、管理装置102は、受信電波強度が最も増加した方向に発信器104が存在すると判定する。また、第3動作例では、管理装置102は、受信電波強度が最も強い位置に発信器104が存在すると判定する。
【0127】
また、無人飛行体105は、上記で説明した第1〜第4動作例のうち複数を実行する機能を有してもよい。例えば、無人飛行体105は、この複数の動作のいずれを行うかを、管理装置102からの指示に基づき切り替える。または、複数の動作に優先度が設定されており、無人飛行体105が、優先度の高い動作で発信器104に近接できない場合に、他の動作が行われてもよい。
【0128】
また、上記説明では、単一の無人飛行体105が位置検知システム100に含まれる例を述べたが、複数の無人飛行体105が位置検知システム100に含まれてもよい。この場合、管理装置102は、上述した方法により、各無人飛行体105から送信された通知信号153Aに含まれる情報を用いて、発信器104の位置を特定してもよい。例えば、上記方法により、第1の無人飛行体から第1の方向に発信器104が存在し、第2の無人飛行体から第2の方向に発信器104が存在すると判定された場合には、管理装置102は、第1の方向及び第2の方向が交わる領域に発信器104が存在すると判定する。
【0129】
また、複数の無人飛行体105が用いられる場合、複数の無人飛行体105で、上記第1〜第4動作例のうちの異なる動作が行なわれてもよい。
【0130】
以下、複数の無人飛行体105が用いられる場合の動作について説明する。なお、各無人飛行体105は、上述した通常モードの動作を行う。また、各無人飛行体105には、異なる探索経路181が設定される。
【0131】
図18は、この場合の各無人飛行体105の動作のフローチャートである。
図18に示す処理は、
図10に示す処理に対してステップS214及びS215が追加されている。
【0132】
無人飛行体105は、検知用信号151を受信していない場合(S212でNo)、他の無人飛行体105が検知用信号151を受信したかを判定する(S214)。他の無人飛行体105が検知用信号151を受信した場合(S214でYes)、無人飛行体105は、検知用信号151を受信した無人飛行体105の方向に移動する(S215)。そしてこの動作が、無人飛行体105が検知用信号151を受信するまで繰り返される。
【0133】
一方、他の無人飛行体105が検知用信号151を受信していない場合(S214でNo)、無人飛行体105は、探索経路181の飛行を継続する。
【0134】
例えば、管理装置102は、検知用信号151を受信した無人飛行体105からの通知信号153Aに基づき、各無人飛行体105に、検知用信号151を受信した無人飛行体105の位置情報を送信する。各無人飛行体105は、受信した位置情報で示される地点に向かう方向に移動する。なお、管理装置102は、検知用信号151を受信した無人飛行体105の位置情報に基づき、当該位置情報で示される地点に向かう経路を設定し、当該経路を各無人飛行体105に送信してもよい。
【0135】
なお、検知用信号151を受信した無人飛行体105から、各無人飛行体105に直接、位置情報又は経路情報が送信されてもよい。また、複数の無人飛行体105で検知用信号151が受信された場合には、例えば、最も受信電波強度が強い無人飛行体105に向けて他の無人飛行体105が向かうように制御される。
【0136】
以上の動作により、
図19に示すように、検知用信号151を受信した無人飛行体105Bに向かって、他の無人飛行体105A及び105Cが移動する。これにより、管理装置102は、複数の無人飛行体105からの情報に基づき、発信器104の位置を推定できるので、より精度の高い位置推定を実現できる。
【0137】
なお、無人飛行体105は、
図18と同様の処理を、受信器103が検知用信号151を受信した場合に行なってもよい。つまり、無人飛行体105は、検知用信号151を受信した受信器103に向かって移動してもよい。
【0138】
また、上記説明では、位置検知システム100が、複数の受信器103を含む例を述べたが、位置検知システム100は、複数の受信器103を含まず、管理装置102は、無人飛行体105からの通知信号153Aのみに基づき発信器104の位置情報を生成してもよい。
【0139】
以上のように、本実施の形態に係る位置検知システム100は、移動体の位置を検知するためのシステムであって、移動体に保持され、検知用信号151を無線送信する発信器104と、検知用信号151を受信する無人飛行体105とを含む。位置検知システム100は、無人飛行体105により検知用信号151が受信された場合、無人飛行体105の位置情報に基づき、発信器104の位置を検知するための情報を生成する。
【0140】
これにより、無人飛行体105を用いることで、例えば、固定の受信器103が設置されていない場所を探索できる。これにより、位置検知システム100は、より精度の高い位置検知を実現できる。また、位置検知システム100は、監視対象の移動体が固定の受信器103の無線通信範囲から外れた場合にも、当該移動体の位置を検知できる。
【0141】
また、
図10に示すように、無人飛行体105は、通常モードにおいて予め定められた経路を飛行し、通常モードにおいて検知用信号151を受信した場合、発信器104の位置に近づくための探索モードに移行する。
【0142】
具体的には、第2及び第3動作例で説明したように、無人飛行体105は、探索モードにおいて、通常モードにおいて検知用信号151を受信した地点を起点に移動しながら、さらに検知用信号151を受信するとともに、さらに受信した検知用信号151の受信電波強度を検出する。無人飛行体105は、複数の地点における受信電波強度に基づき、発信器104の位置に近づくように飛行する。
【0143】
より具体的には、第2動作例で説明したように、無人飛行体105は、探索モードにおいて、円運動を行いながら、検知用信号151を受信するとともに、受信した検知用信号151の受信電波強度を検出する。無人飛行体105は、円運動中の受信電波強度に基づき、発信器104の位置に近づくように飛行する。
【0144】
または、第1動作例で説明したように、無人飛行体105は、探索モードにおいて、連続的に複数の検知用信号151を受信するとともに、受信した複数の検知用信号の各々の受信電波強度を検出する。無人飛行体105は、検出された複数の受信電波強度の変化に基づき、発信器104の位置に近づくように飛行する。
【0145】
具体的には、無人飛行体105は、探索モードにおいて、検出された複数の受信電波強度において受信電波強度が減少した場合、90度旋回して飛行し、90度旋回した後の飛行後に、受信電波強度が減少した場合、180度旋回する。
【0146】
これにより、無人飛行体105が発信器に近づくことで、より精度の高い位置検知を実現できる。また、無人飛行体105は、移動体の移動に追従して移動できる。
【0147】
または、第4動作例で説明したように、無人飛行体105は、通常モードにおいて予め定められた経路を飛行し、通常モードにおいて検知用信号151を受信した場合、待機する。これにより、無人飛行体105が発信器104から離れることを抑制できる。
【0148】
また、位置検知システム100は、各々が検知用信号151を受信する複数の無人飛行体105を含む。複数の無人飛行体105の各々は、他の無人飛行体105が検知用信号151を受信した場合、当該他の無人飛行体105が位置する方向に移動する。これにより、複数の無人飛行体105が発信器104に近づくことで、より精度の高い位置検知を実現できる。
【0149】
また、位置検知システム100は、さらに、検知用信号151を受信する複数の受信器103を含む。位置検知システム100は、無人飛行体105及び複数の受信器103のいずれで検知用信号151が受信されたかに基づき、発信器104の位置を検知するための情報を生成する。これにより、複数の受信器103及び無人飛行体105により、より精度の高い位置検知を実現できる。
【0150】
以上、本発明の実施の形態に係る位置検知システムについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0151】
例えば、無人飛行体105は、カメラ、マイク又はセンサ(例えば、熱センサ又は赤外カメラ)等を有し、発信器104に近接したとき、又は、管理装置102からの指示に従い、静止画、動画、音声、又はセンサ結果を管理装置102へ送信してもよい。
【0152】
また、上記実施の形態に係る位置検知システムに含まれる各装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0153】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0154】
また、上記実施の形態に係る位置検知システムに含まれる各装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
【0155】
さらに、本発明は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0156】
また、本発明は位置検知システムとして実現できるだけでなく、位置検知システムに含まれる発信器、受信器、又は管理装置として実現してもよい。また、本発明は、このような位置検知システムに含まれる特徴的な手段をステップとする位置検知方法として実現したり、そのような特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。
【0157】
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
【0158】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0159】
また、上記フローチャートで示すステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0160】
以上、一つまたは複数の態様に係る位置検知システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。