【実施例】
【0038】
[リジンオリゴマー誘導体の合成]
【0039】
1)中間体2の合成
Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リジン(1)(985mg、4mmol)を無水1,4−ジオキサン(3mL)、水(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(615μL、4.4mmol)を加え、氷冷下、二炭酸ジ−tert−ブチル(960mg、4.4mmol)を滴下し、18時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n−ヘキサン=5:1)で反応終了を確認し、反応液を0.5規定塩酸水溶液(80mL)にあけ、酢酸エチル(3×40mL)で抽出し、有機層を飽和食塩水(80mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1→2:1)を行い、白色固体の中間体2(1.29g、93%)を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl
3)δ: 5.21(br s, 1H), 4.62(br s, 1H), 4.28(br s, 1H), 3.14(d, 2H, J = 6.0Hz), 1.88(br s, 1H), 1.76(br s, 1H), 1.45-1.23(m, 22H), 0.92-0.88(m, 1H)。
【0040】
【化3】
【0041】
2)中間体4の合成
Ar雰囲気下、Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジン(3)(810mg、2.1mmol)を無水DMF(2mL)、無水メタノール(1mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(390mg、2.6mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(490mg、2.6mmol)の順に加え、氷冷し、2時間撹拌した。TLC(酢酸エチルのみ)で反応終了を確認し、反応液を水にあけ、酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(70mL)、水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:4→1:2)を行い、無色油状の中間体4(839mg、99%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.36-7.33(m, 5H), 5.09(s, 2H), 5.06(s, 1H), 4.81(s, 1H), 3.73(s, 3H), 3.20(q, 2H, J = 6.5 Hz), 1.77-1.67(m, 2H), 1.53-1.51(m, 2H), 1.42-1.37(m, 11H)。
【0042】
【化4】
【0043】
3)中間体5の合成
中間体4(839mg、2.1mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、Pd/C(触媒量)を加え、水素雰囲気下、室温で40分撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n−ヘキサン = 2:1)で反応終了を確認し、反応液をセライト濾過し、減圧下で溶媒留去後、無色油状の中間体5(563mg、q.y.)を得、そのまま次の反応に用いた。
【0044】
【化5】
【0045】
4)中間体6の合成
Ar雰囲気下、中間体5(560mg、2.2mmol)、Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジン(837mg、2.2mmol)(3)を無水DMF(10mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(337mg、2.2mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(423mg、2.2mmol)の順に加え、氷冷し、5.5時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 3:1)で反応終了を確認し、反応液を水にあけ、酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(70mL)、水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、白色固体の中間体6(596mg、44%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.36(br s, 5H), 6.18(br s, 1H), 5.19(br s, 2H), 5.10(s, 2H), 4.90(br s, 1H), 4.25(br s, 1H), 4.00(br s, 1H), 3.73(s, 3H), 3.21(br s, 4H), 1.83(br s, 2H), 1.44(d, 18H, J = 3.0Hz)。
【0046】
【化6】
【0047】
5)中間体7の合成
中間体6(790mg、1.3mmol)をTHF:水=3:2(32mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(161mg、3.8mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLC(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を飽和食塩水(2×50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、無色粘性の中間体7(840mg、q.y.)を得、そのまま次の反応に用いた。
Rf = 0.48 (CH
2Cl
2 : MeOH = 1 : 2);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.34(br s, 5H), 5.14(br s, 1H), 5.09(s, 2H), 4.16-3.84(m, 3H), 3.18(br s, 3H), 1.97-1.90(m, 1H), 1.77(br s, 2H), 1.63-1.21(m, 5H), 1.51(s, 4H), 1.44-1.40(m, 18H)。
【0048】
【化7】
【0049】
6)中間体8の合成
中間体6(595mg、1.0mmol)をメタノール(13mL)に溶解し、Pd/C(触媒量)を加え、水素雰囲気下、室温で7.5時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液をセライト濾過し、減圧下で溶媒留去後、白色固体の中間体8(469mg、q.y.)を得、そのまま次の反応に用いた。
【0050】
【化8】
【0051】
7)中間体9の合成
Ar雰囲気下、中間体8(376mg、0.77mmol)、Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジン(3)(293mg、0.77mmol)を無水DMF(5mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(141mg、0.92mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(176mg、0.92mmol)の順に加え、氷冷し、4時間撹拌した。TLC(酢酸エチルのみ)で反応終了を確認し、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン =1:3)を行い、白色泡状固体の中間体9(504mg、77%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.35(br s, 5H), 6.47(br s, 2H), 5.37-5.05(m, 6H), 4.23(br s, 1H), 4.00(br s, 2H), 3.73(s, 3H), 3.21(t, J = 6.5 Hz, 6H), 1.80(br s, 3H), 1.71-1.24(m, 13H), 1.43(d, J = 3.5 Hz, 27H)。
【0052】
【化9】
【0053】
8)中間体10の合成
Ar雰囲気下、中間体8(255mg、0.52mmol)、中間体7(319mg、0.52mmol)を無水DMF(5mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(96mg、0.62mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル) −3−エチルカルボジイミド塩酸塩(119mg、0.62mmol)の順に加え、氷冷し、2時間撹拌した。TLCプレート(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を水(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン = 9:1)を行い、白色固体の中間体10(464mg、83%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.42-7.29(m, 5H), 6.59(br s, 1H), 6.50(br s, 1H), 5.61-5.17(m, 4H), 5.10(s, 2H), 4.24(br s, 1H), 4.00(br s, 3H), 3.73(s, 3H), 3.32(br s, 2H), 3.27-3.17(m, 6H), 1.79-1.35(m, 24H), 1.45-1.41(m, 36H)。
【0054】
【化10】
【0055】
9)中間体11の合成
中間体9(504mg、0.6mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、Pd/C(触媒量)を加え、水素雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液をセライト濾過し、減圧下で溶媒留去後、白色泡状固体の中間体11(421mg、99%)を得、そのまま次の反応に用いた。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 6.57(br s, 1H), 6.50(br s, 1H), 5.44(br s, 1H), 5.26(br s, 2H), 4.23(br s, 1H), 4.07-3.93(m, 2H), 3.73(s, 3H), 3.24(d, J = 5.0 Hz, 4H), 2.71(t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.81(br s, 3H), 1.65(br s, 3H), 1.59-1.46(m, 7H), 1.44-1.43(m, 27H), 1.40-1.39(m, 7H)。
【0056】
【化11】
【0057】
10)中間体12の合成
中間体10(446mg、0.41mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、Pd/C(触媒量)を加え、水素雰囲気下、室温で0.5時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液をセライト濾過し、減圧下で溶媒留去後、白色泡状固体の中間体12(392mg、95%)を得、そのまま次の反応に用いた。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 6.97(br s, 1H), 5.60-5.49(m, 3H), 4.22(br s, 1H), 4.16-3.98(m, 3H), 3.73(s, 3H), 3.23(br s, 5H), 2.74(br s, 2H), 1.82(br s, 20H), 1.70-1.22(m, 7H), 1.44-1.43(m, 36H)。
【0058】
【化12】
【0059】
11)中間体13の合成
Ar雰囲気下、中間体8(469mg、1.0mmol)、中間体2(360mg、1.0mmol)を無水DMF(8mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(176mg、1.2mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(220mg、1.2mmol)の順に加え、氷冷し、13時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を水にあけ、酢酸エチル(3×90mL)で抽出し、有機層を水(2×90mL)、飽和食塩水(90mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン =2:1→1:0)を行い、黄色固体の中間体13(166mg、21%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 6.45-6.37(m, 2H), 5.27(br s, 1H), 4.71(br s, 1H), 4.25(br s, 1H), 4.90(br s, 1H), 4.25(br s, 1H), 4.01(br s, 2H), 3.74(s, 3H), 3.25(br s, 3H), 3.12(br s, 2H), 1.80(br s, 3H), 1.69-1.64(m, 4H), 1.45(s, 36H)。
【0060】
【化13】
【0061】
12)中間体14の合成
Ar雰囲気下、中間体11(143mg、0.2mmol)、中間体2(69mg、0.2mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(37mg、0.24mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(46mg、0.24mmol)の順に加え、氷冷し、14時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を水(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール = 19:1)を行い、白色固体の中間体14(118mg、56%)を得た。
Rf = 0.57 (CH
2Cl
2 : MeOH = 9 : 1);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 5.47(br s, 1H), 4.24(br s, 1H), 4.00(br s, 2H), 3.31-3.17(m, 7H), 1.81(br s, 4H), 1.61-1.43(m, 14H), 1.43(d, J = 3.5 Hz, 45H)。
【0062】
【化14】
【0063】
13)中間体15の合成
Ar雰囲気下、中間体12(189mg、0.20mmol)、中間体2(69.3mg、0.20mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(36.8mg、0.24mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(46.0mg、0.24mmol)の順に加え、氷冷し、20時間撹拌した。TLCプレート(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を行い、白色固体の中間体15(235mg、92%)を得た。
Rf = 0.51 (CH
2Cl
2 : MeOH = 9 : 1);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 7.14(s, 1H), 6.79(s, 1H), 6.58(s, 1H), 5.75(br s, 1H), 5.51(br s, 2H), 5.41(br s, 1H), 4.89(br s, 1H), 4.21(br s, 3H), 4.01(br s, 2H), 3.41(br s, 3H), 3.22(br s, 3H), 3.11(d, J = 6.0 Hz), 1.77-0.90(m, 35H), 1.43(t, J = 2.0 Hz, 36H), 1.42(s, 18H)。
【0064】
【化15】
【0065】
14)中間体16の合成
中間体13(90mg、0.11mmol)をTHF:水=3:1(5.5mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(28mg、0.66mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。TLC(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を 飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、無色粘性の中間体16(83mg、94%)を得、そのまま次の反応に用いた。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 5.45(br s, 2H), 4.84(br s, 1H), 4.23-3.84(m, 3H), 3.17(br s, 5H), 1.94-0.19(m, 14H), 1.80(br s, 2H), 1.43(s, 36H). FAB-MS m/e:804[M+H]
+【0066】
【化16】
【0067】
15)中間体17の合成
中間体14(180mg、0.17mmol)をTHF:水=3:2(1mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(43mg、1.0mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLC(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を0.5規定塩酸水溶液(40mL)にあけ、酢酸エチル(3×40mL)で抽出し、有機層を水(2×40mL)、飽和食塩水(40mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、白色固体の中間体17(160mg、92%)を得、そのまま次の反応に用いた。
Rf = 0.49 (CH
2Cl
2 : MeOH = 9 : 1);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 5.39(br s, 2H), 4.05(br s, 2H), 3.10(d, J = 5.0 Hz, 2H), 1.80(br s, 5H), 1.56(br s, 7H), 1.44-1.24(m, 9H), 1.44(d, J = 4.0 Hz, 45H)。
【0068】
【化17】
【0069】
16)中間体18の合成
中間体15(190mg、0.15mmol)をTHF:水=3:2(18mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(89mg、2.1mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLC(酢酸エチル)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を飽和食塩水(2×50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、無色粘性の中間体18(210mg、q.y.)を得、そのまま次の反応に用いた。
Rf = 0.48 (CH
2Cl
2 : MeOH = 1 : 2);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 5.61-5.50(m, 2H), 4.36-3.68(m, 6H), 3.48(d, J = 5.0 Hz, 2H), 3.09(br s, 6H), 2.26-0.86(m, 29H), 1.43(br s, 54H)。
【0070】
【化18】
【0071】
17)中間体20の合成
Ar雰囲気下、4−クロロ−7−ニトロベンゾフラザン(NBD-Cl:19)(99.4mg、0.5mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(69μL、0.5mmol)、N−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2−ジアミノエタン(87μL、0.6mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、茶緑色油状の中間体20(171mg、q.y.)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.51(d, 1H, J = 9.0 Hz), 7.70(br s, 1H), 6.17(d, 1H, J = 9.0 Hz), 5.08(br s, 1H), 3.61(br s, 4H), 1.47(s, 9H)。
【0072】
【化19】
【0073】
18)中間体21の合成
Ar雰囲気下、中間体20(90mg、0.28mmol)を4.0規定塩化水素1,4−ジオキサン溶液(2mL)に溶解し、遮光し、5.5時間撹拌した。TLCプレート(塩化メチレン:メタノール = 29:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、赤褐色固体の中間体21(68mg、94%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.56(d, 1H, J = 9.0 Hz), 6.46(d, 1H, J = 9.0 Hz), 3.87(t, 2H, J = 6.0 Hz), 3.34(br s, 2H)。
【0074】
【化20】
【0075】
19)中間体22(Kε1-Boc)の合成
Ar雰囲気下、中間体2(100mg、0.3mmol)を無水DMFに溶解し、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(55mg、0.36mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(69mg、0.36mmol)、中間体21(78mg、0.30mmol)の順に加え、遮光し、室温に戻し2時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を0.5M 塩酸水溶液(40mL)にあけ、酢酸エチル(3×40mL)で抽出し、有機層を水(2×40mL)、飽和食塩水(40mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:5)を行い、黄色固体の中間体22(110mg、67%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 6.43(d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.90(br s, 1H), 3.66(br s, 2H), 3.55(br s, 2H), 2.97(t, J = 5.5 Hz, 2H), 1.63(br s, 1H), 3.66(br s, J = 2.0 Hz, 18H).
【0076】
【化21】
【0077】
20)中間体23(Kε3-Boc)の合成
Ar雰囲気下、中間体16(73.9mg、0.092mmol)を無水DMFに溶解し、トリエチルアミン(26μL、0.184mmol)を加え、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(16.8mg、0.110mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(21.1mg、0.110mmol)、中間体21(23.9mg、0.092mmol)の順に加え、遮光し、室温に戻し20時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:n−ヘキサン:酢酸エチル:メタノール = 9:5:4:1)を行い、橙色泡状固体の中間体23(74.8mg、81%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.51(d, 1H, J = 8.5 Hz), 8.12(br s, 1H), 7.66(br s, 1H), 6.65(br s, 1H), 6.44(br s, 1H), 6.21(d, 1H, J = 8.5 Hz), 5.60(br s, 1H), 5.48(br s, 2H), 4.75(br s, 1H), 4.00(br s, 2H), 3.67(br s, 3H), 3.26(br s, 1H), 1.82(br s, 3H), 1.43(s, 36H)。
【0078】
【化22】
【0079】
21)中間体24(Kε4-Boc)の合成
Ar雰囲気下、中間体17(119mg、0.12mmol)、中間体21(31mg、0.12mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(33μL、0.24mmol)を加え、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(21mg、0.14mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(27mg、0.14mmol)の順に加え、遮光し、室温に戻し8時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 19:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=29:1→9:1)を行い、橙色泡状固体の中間体24(113.4mg、79%)を得た。
Rf = 0.55 (CH
2Cl
2: MeOH = 9 : 1);
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.49(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.13(br s, 1H), 6.90(br s, 1H), 6.49(br s, 1H), 6.19(d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.78(br s, 1H), 5.41(br s, 1H), 4.76(br s, 1H), 4.23-4.02(m, 1H), 3.67(br s, 3H), 3.48(br s, 3H), 3.10(br s, 3H), 1.79(q, J = 12.5 Hz, 45H), 1.71-1.17 (m, 32H), 1.41(br s, 2H) ; [α]
D +14.4
o (c = 1.0083, MeOH)。
【0080】
【化23】
【0081】
22)中間体25(Kε5-Boc)の合成
Ar雰囲気下、中間体18(168mg、0.13mmol)、中間体21(34.6mg、0.13mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(36μL、0.26mmol)を加え、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(24.5mg、0.16mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(30.7mg、0.16mmol)の順に加え、遮光し、室温に戻し17.5時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 19:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール = 29:1→9:1)を行い、橙色泡状固体の中間体25(77.4mg、41%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.49(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.22(br s, 1H), 6.19(d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.81(br s, 1H), 4.05(br s, 5H), 3.68(br s, 4H), 3.49(br s, 4H), 3.10(br s, 6H), 1.83-1.11(m, 28H), 1.42(t, J = 5.0 Hz, 54H); [α]
D +21.7
o (c = 1.0108, MeOH)。
【0082】
【化24】
【0083】
23)目的化合物26(Kε1-NBD)の合成
Ar雰囲気下、中間体22(83mg、0.15mmol)を無水メタノール(2mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(2mL)に溶解し、遮光し、2時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、赤色固体の目的化合物26(Kε1-NBD)(25mg、40%)を得た。
m.p. 151.4-153.9℃;
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.55(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.49(d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.87(t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.68-3.58(m, 4H), 2.91(t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.89-1.78(m, 2H), 1.71-1.61(m, 2H), 1.50-1.41(m, 2H);
13C-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 170.7, 146.5, 145.8, 145.3, 138.4, 123.3, 100.3, 54.3, 52.1, 40.3, 39.0, 32.0, 28.0, 23.0; Abs
max/Em
max(PBS): 475 nm/539 nm; [α]
23D = +21.1 cm
3 g
-1 dm
-1 (c = 1.0 g cm
-3 in MeOH); Elemental Anal. calcd (%) for C
14H
23Cl
2N
7O
4・1/2H
2O・1/2CH
3OH: C 38.76, H 5.83, N 21.82, found: C 38.46, H 5.50, N 21.59; MALDI-TOFMS m/z: 352 [M+H]
+.
【0084】
【化25】
【0085】
24)目的化合物27(化合物A)(Kε3-NBD)の合成
Ar雰囲気下、中間体23(71.5mg、0.071mmol)を無水メタノール(1mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(1mL)に溶解し、遮光し、5.5時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、橙色固体の目的化合物27(化合物A)(Kε3-NBD)(46.3mg、87%)を得た。
Mp 183.3-184.7℃;
1H-NMR(300 MHz,CD
3OD)δ: 8.56(d, 1H, J = 9.0 Hz), 6.51(d, 1H, J = 9.0 Hz), 3.94-3.77(m, 6H), 3.54-3.49(m, 2H), 3.24-3.10(m, 3H), 2.97(t, 2H, J = 7.75 Hz), 1.96-1.81(m, 5H), 1.76-1.68(m, 4H), 1.65-1.60(m, 2H), 1.55-1.38(m, 9H)。MALDI-TOF/MS; 608.319 [M+H](化合物27:C
26H
45N
11O
6= 607.36)
【0086】
【化26】
【0087】
25)目的化合物28(Kε4-NBD)の合成
Ar雰囲気下、中間体24(102.8mg、0.083mmol)を無水メタノール(2mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(2mL)に溶解し、遮光し、2時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、橙色固体の目的化合物28(Kε4-NBD)(66.2mg、87%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.56(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.50(d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.87-3.78(m, 7H), 3.55-3.52(m, 1H), 3.21-3.10(m, 5H), 2.96(t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.94-1.37(m, 26H); Abs
max/Em
max(PBS): 476 nm/540 nm; Anal. calcd for C
32H
62Cl
5N
13O
7・3H
2O: C 39.53, H 7.05, N 18.73, found: C 39.57, H 6.82, N 18.58。
【0088】
【化27】
【0089】
26)目的化合物29(Kε5-NBD)の合成
Ar雰囲気下、中間体25(76.4mg、0.052mmol)を無水メタノール(2mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(2mL)に溶解し、遮光し、1時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、橙色固体の目的化合物29(Kε5-NBD)(41.4mg、73%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.56(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.51(d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.00-3.68 (m, 8H), 3.57-3.48(m, 1H), 3.34-3.07(m, 7H), 2.97(t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.92-1.82(m, 8H), 1.79-1.68(m, 4H), 1.61(t, J = 6.5 Hz, 7H), 1.46(br s, 12H); Abs
max/Em
max(PBS): 476 nm/539 nm; Anal. calcd for C
38H
69N
15O
8・4H
2O・CH
3OH: C 39.46, H 7.39, N 17.70, found: C 39.44, H 7.00, N 17.55。
【0090】
【化28】
【0091】
27)中間体31の合成
無水メタノール(60mL)に、活性化したモレキュラーシーブス4Aと4−アミノ安息香酸エチル(30)(1.7g、10mmol)、酢酸(0.63mL、11mmol)、N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノアセトアルデヒド(1.9g、12mmol)を加え、Ar雰囲気下室温で29時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン:塩化メチレン = 1:2:3)で反応終了を確認した後、シアノ水素化ほう素ナトリウム(0.6g、10mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン:塩化メチレン = 1:2:3)で反応終了を確認後、反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチルでセライト濾過し、濾液を2規定塩酸水溶液(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン:塩化メチレン = 1:5:4)を行い、白色固体の中間体31(2.38g、77%)を得た。
1H-NMR(300 MHz,CDCl
3)δ: 7.88(d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.56(d, 2H, J = 9.0 Hz), 4.81(s, 1H), 4.68(s, 1H), 4.32(q, 2H, J = 7.0 Hz), 3.40(t, 2H, J = 6.0 Hz), 3.31(br s, 2H), 1.46(s, 9H), 1.36(t, 3H, J = 7.0 Hz)。
【0092】
【化29】
【0093】
28)中間体32の合成
中間体31(806mg、2.6mmol)、ヨウ素(1,32g、5.2mmol)、硫酸銀(1.78g、5.7mmol)を無水メタノール(10mL)に溶解し、遮光、Ar雰囲気下室温で1.5時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:3)で反応終了を確認した後、反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を過剰量加え、酢酸エチルでセライト濾過した。濾液を水(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:7)を行い、白色固体の中間体32(1.14g、78%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.41(s, 2H), 4.84(br s, 1H), 4.35(q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.07(br s, 1H), 3.41(br s, 4H), 1.45(s, 9H), 1.38(t, 3H, J = 7.1 Hz)。
【0094】
【化30】
【0095】
29)中間体33の合成
中間体32(562mg、1.0mmol)を無水塩化メチレン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を加え、遮光、室温下1.5時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:1)で反応終了を確認し、反応液を水(10mL)にあけ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、黄色粘性の中間体33(364mg、79%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.41(s, 2H), 4.35(q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.40(br s, 2H), 3.04(br s, 2H), 2.05(br s, 2H), 1.38(t, 3H, J = 7.1 Hz)。
【0096】
【化31】
【0097】
30)中間体34の合成
中間体32(560mg、1.0mmol)をTHF(3.0mL)、水(1.0mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(62.9mg、1.5mmol)を加え、40℃で13時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:3)で反応終了を確認し、反応液に0.1規定塩酸水溶液(20mL)を加え、析出した固体をろ取し、水で洗浄し、白色固体の中間体34(498mg、94%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.38(s, 2H), 6.72(br s, 1H), 3.41(t, 2H, J = 6.0 Hz), 1.43(s, 9H)。
【0098】
【化32】
【0099】
31)中間体36の合成
グアニジン塩酸塩(35)(1.45g、15mmol)を無水1,4−ジオキサン(25mL)に溶解し、氷冷下、4.5規定水酸化ナトリウム水溶液(12.5mL)を滴下した後、二炭酸ジ−tert−ブチル(7.2mL、32mmol)を滴下し、24時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:4)で反応終了を確認し、反応液 を水(50mL)にあけ、酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、有機層を水(2×50mL)、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン:塩化メチレン = 1:6:1)を行い、白色固体の中間体36(1.93g、49%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6)δ: 10.45(br s, 1H), 8.48(br s, 2H), 1.40(s, 18H)。
【0100】
【化33】
【0101】
32)中間体37の合成
中間体36(1.93g、7.4mmol)、トリエチルアミン(2.1mL、14.8mmol)をAr雰囲気下、無水塩化メチレン(15mL)に溶かし、−78℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.9mL、11.6mmol)を10分かけて滴下し、室温にて20時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:4)で反応終了を確認し、反応液 を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)にあけ、塩化メチレン(3×50mL)で抽出し、有機層を水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:10)を行い、白色固体の中間体37(786mg、27%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6)δ: 11.09(br s, 2H), 1.45(s, 18H)。
【0102】
【化34】
【0103】
33)中間体38の合成
Ar雰囲気下、中間体37(364mg、0.8mmol)、中間体33(318mg、0.8mmol)を無水塩化メチレン(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.44mL、3.2mmol)を加え、室温で16.5時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:2)で反応終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン:塩化メチレン = 2:75:50)を行い、白色泡状固体の中間体38(524mg、94%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 11.49(s, 1H), 8.63(br s, 1H), 8.41(s, 2H), 4.34 (q, 2H, J = 7.25 Hz), 3.72(q, 2H, J = 5.75 Hz), 3,54(q, 2H, J = 5.75 Hz), 1.51(s, 9H), 1.49(s, 9H), 1.38(t, 3H, J = 7.25 Hz)。
【0104】
【化35】
【0105】
34)中間体39の合成
中間体38(518mg、0.7mmol)をTHF(6.0mL)、水(2.0mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(111mg、2.6mmol)を加え、40℃で23時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン = 1:2)で反応終了を確認し、反応液を0.1規定塩酸水溶液(20mL)にあけ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、白色泡状固体の中間体39(503mg、q.y.)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 11.49(br s, 1H), 8.62(br s, 1H), 8.45(s, 2H), 3.72(q, 2H, J = 5.75 Hz), 3.60(t, 2H, J = 5.75 Hz), 1.51(s, 9H), 1.49(s, 9H)。 FAB-MS m/e:675[M+H]
+【0106】
【化36】
【0107】
35)中間体40の合成
Ar雰囲気下、遮光し、化合物27(化合物A)(17.4mg、0.023mmol)、中間体39(74.5mg、0.110mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(29μL、0.207mmol)を加え、氷冷下、HOBt・H
2O(18.3mg、0.119mmol)、EDCI・HCl(22.3mg、0.116mmol)の順に加え、室温に戻し27.5時間撹拌した。TLCプレート(酢酸エチル:塩化メチレン = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を水(20mL)にあけ、塩化メチレン(3×30mL)で抽出し、有機層を 飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール = 9:1)を行い、褐色粘性の中間体40(16.3mg、22%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 11.50(s, 4H), 8.46(d, 1H, J = 9.0 Hz), 8.26(s, 2H), 8.21(s, 4H), 8.15(s, 2H), 6.11(d, 1H, J = 9.0 Hz), 4.53(br s, 3H), 3.99(br s, 3H), 3.67-3.63(m, 7H), 3.44(br s, 10H), 1.49(s, 80H)。
【0108】
【化37】
【0109】
36)中間体41の合成
Ar雰囲気下、遮光し、化合物27(化合物A)(13.0mg、0.017mmol)、中間体34(51.0mg、0.096mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(21μL、0.153mmol)を加え、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(13.5mg、0.088mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(16.3mg、0.085mmol)の順に加え、室温に戻し20時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:n−ヘキサン:酢酸エチル:メタノール = 9:5:4:1)を行い、橙色泡状固体の中間体41(74.8mg、81%)を得た。
1H-NMR(300 MHz,CD
3OD)δ: 8.42(d, 1H, J = 9.0 Hz), 8.42-8.20(m, 8H), 8.16(br s, 1H), 8.10(br s, 1H), 6.71(br s, 3H), 6.33(d, 1H, J = 9.0 Hz), 4.43-4.35(m, 3H), 3.63(br s, 3H), 3.56-3.53(m, 3H), 1.78(br s, 6H), 1.43(s, 36H)。
【0110】
【化38】
【0111】
37)目的化合物42(化合物B)の合成
Ar雰囲気下、中間体40(15.7mg、4.1μmol)を無水メタノール(0.5mL)、無水塩化メチレン(0.5mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、遮光し、11.5時間撹拌した。TLCプレート(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、橙色固体の目的化合物42(化合物B)(4.2mg、40%)を得た。
Mp 189.4-191.5℃;
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.53-8.47(m, 6H), 8.36-8.31(m, 7H), 8.25-8.13(m, 10H), 6.33(d, 1H, J = 9.0 Hz), 4.36(br s, 3H), 3.66-3.62(m, 4H), 3.48-3.40(m, 25H), 1.85-1.76(m, 9H), 1.65-1.43(m, 21H); MALDI-TOF/MS m/e:2431.913[M+H](化合物42: C
66H
85I
8N
27O
10=2430.93)
【0112】
【化39】
【0113】
38)化合物43(化合物C)の合成
Ar雰囲気下、中間体41(3.9mg、1.5μmol)を無水メタノール(0.5mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(0.5mL)に溶解し、遮光し、10.5時間撹拌した。TLCプレート(塩化メチレン:メタノール = 19:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、橙色固体の化合物43(化合物C)(2.5mg、69%)を得た。
Mp 192.9-195.7℃;
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.43-8.23(m, 9H), 6.33(d, 1H, J = 9.0 Hz), 4.38(br s, 4H), 3.66(br s, 7H), 1.79(br s, 8H), 1.49(br s, 18H);MALDI-TOF/MS; 2301.939 [M+HCl+H](化合物43: C
62H
77I
8N
19O
10= 2262.85)
【0114】
【化40】
【0115】
39)中間体45の合成
Ar雰囲気下、2,3,5一トリヨード安息香酸(44)(100mg、0.2mmol)、N−(tert−ブトキシカルボニル) −1,2−ジアミノエタン(32μL、0.2mmol)を無水DMF(3mL)に溶解し、氷冷し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(37mg、0.24mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル) −3−エチルカルボジイミド塩酸塩(46mg、0.24mmol)の順に加え、室温で13,5時間撹拌した。TLCプレート(n−ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)で反応終了を確認し、反応液を水(30mL)にあけ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、n−ヘキサン/酢酸エチルで再結晶を行い、白色固体の中間体45(106mg、82%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.22(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.53(d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.50(br s, 1H), 4.91(br s, 1H), 3.53(q, J = 5.4 Hz, 2H), 3.40(br s, 2H), 1.44(s, 9H).
【0116】
【化41】
【0117】
40)中間体46の合成
Ar雰囲気下、中間体45(415mg、0.65mmol)を無水メタノール(10mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(6mL)に溶解し、2時間撹拌した。TLC(n−ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、白色固体の中間体46(326.2mg、87%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.34(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.71(d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.60(t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.17 (t, J = 6.5 Hz, 2H); MALDI-TOFMS m/z: 543 [M+H]
+.
【0118】
【化42】
【0119】
41)中間体47の合成
Ar雰囲気下、中間体18(289mg、0.23mmol)、中間体46(133mg、0.23mmol)を無水DMF(8mL)に溶解し、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(43mg、0.28mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(54mg、0.28mmol)の順に加え、室温に戻し2時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を水(70mL)にあけ、酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール = 19:1)を行い、白色固体の中間体47(158mg、39%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl
3)δ: 8.30(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.63(d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.94(br s, 5H), 3.44(br s, 3H), 3.20-3.07(m, 10H), 3.02(d, J = 6.5 Hz, 2H), 1.71(br s, 5H), 1.51(d, J = 6.5 Hz, 21H), 1.44-1.42 (m, 54H).
【0120】
【化43】
【0121】
42)目的化合物48(化合物D)(Kε5-TIB)の合成
Ar雰囲気下、中間体47(100mg、0.056mmol)を無水メタノール(2mL)、4.0規定塩酸1,4−ジオキサン溶液(1mL)に溶解し、1時間撹拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール = 9:1)で反応終了を確認し、反応液を風乾し、減圧下で溶媒留去後、メタノール/酢酸エチルで再結晶を行い、白色固体の目的化合物48(化合物D)(74mg、95%)を得た。
m.p. 208.0-209.5℃;
1H-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 8.32(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.66(d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.96-3.85(m, 5H), 3.59-3.47(m, 1H), 3.24(br s, 6H), 2.97(t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.87(br s, 10H), 1.74(br s, 2H), 1.60(d, J = 6.5 Hz, 9H), 1.48(br s, 11H);
13C-NMR(300 MHz, CD
3OD)δ: 171.5, 170.6, 170.2, 170.1, 148.7, 147.9, 136.3, 113.2, 107.7, 97.2, 95.0, 61.6, 54.5, 54.3, 50.0, 40.4, 40.1, 32.3, 32.2, 29.8, 28.0, 23,4, 23.1, 20.9, 14.5.; [α]
21D =+19.9 cm
3 g
-1 dm
-1 (c = 1.0 g cm
-3 in MeOH); Elemental Anal. calcd (%) for C
39H
75Cl
6I
3N
12O
6・3/2H
2O: C 32.79, H 5.50, N 11.77, found: C 33.01, H 5.52, N 11.41; MALDI-TOFMS m/z: 1183 [M+H]
+.
【0122】
【化44】
【0123】
[正常マウス大腿骨遠位端の軟骨組織可視化用試薬溶液への浸漬及びex vivo検出]
正常なC57B6/J系マウス(8週齢、雌)2匹を用意し、エーテルにて深麻酔殺後大腿骨遠位端を得、これをリジンオリゴマー誘導体の0.1mM溶液100μLに室温1時間浸漬した。1時間後、緩衝生理食塩水にて2回洗浄した。これを4%CMCコンパウンド内に包埋し、液体窒素とヘキサンで凍結して、硬組織切片用のタングステンカーバイド製ブレードTC−65(Leica製)とCryofilm (Leica製)を用いて、脱灰せずにクライオスタットで7μmの厚さに薄切した。切片を室温に10秒置いて解凍し、100%エタノールに約30秒間浸漬し、4%パラホルムアルデヒド(PFA)内にしばらく保存した後、水道水で洗浄し、蛍光顕微鏡撮影を行った。蛍光フィルターとしては、GFPフィルターを用いた。リジンペプチドは蛍光剤NBDで標識されているので、そのシグナルが検出された。
【0124】
リジンオリゴマー誘導体として以下のA〜Cの3種類を用いたときの軟骨の染色像を
図1に示す。このときのリジンオリゴマー誘導体溶液の溶媒は25%のエタノールを含有する生理食塩水であった。
図1は、大腿骨遠位端膝関節の矢状断面の関節軟骨部分の拡大写真である。破線は軟骨と石灰化軟骨層との境界面であるタイドマークを示す。蛍光シグナル(カラー写真では緑色)は、軟骨層の表層からタイドマークまで認められ、リジンオリゴマー誘導体は石灰化軟骨層には結合していないことがわかる。化合物A及びBには軟骨組織の染色が認められるが、化合物Cではその染色が表面組織に限定されることが分かる。
A:化合物27
B:化合物42
C:化合物43
【0125】
また、リジンオリゴマー誘導体として、以下の4種類を用いたときの軟骨の染色像を
図2に示す。このときのリジンオリゴマー誘導体溶液の溶媒は生理食塩水であった。
図2は、大腿骨遠位端膝関節の矢状断面の関節軟骨部分の拡大写真である。蛍光シグナルは、軟骨層の表層からタイドマークまで認められ、リジンオリゴマー誘導体は石灰化軟骨層には浸入していないことがわかる。化合物26〜29のいずれにも軟骨組織の染色が認められた。しかしながら、リジン単位を1個しか含まない化合物26の染色はわずかであった。一方、リジン単位を3個含む化合物27は、十分に染色されることがわかり、リジン単位を4個又は5個含む化合物28及び29は、さらに濃く染色されることがわかった。軟骨層における白色(カラー写真では緑色)部分が化合物による染色部位である。また、円形白色部(カラー写真では青色)の一部は、ヘキストによる核染部位で、石灰化層にも見られる。
Kε1−NBD:化合物26
Kε3−NBD:化合物27
Kε4−NBD:化合物28
Kε5−NBD:化合物29
【0126】
[豚膝関節軟骨のX線造影用試薬溶液への浸漬及びX線CT撮像評価]
農協にて購入した豚膝関節軟骨片を、カミソリを用いて、約1.0×0.5×0.2cmの大きさにカットした。この軟骨片を化合物D(化合物48:Kε5−TIB)の200mMのリン酸緩衝液およびリン酸緩衝液のみに30分間浸漬した。30分後、いずれの軟骨片もリン酸緩衝液ですすぎ、洗浄した後、キムワイプで余分な水分を拭き取った。いずれの軟骨片サンプルもマイクロCT分析システム(SkyScan 1174,SkyScan,Aartselaar,Belgium)を用いて、10.7μm等方ボクセルにて、撮像、画像再構築を行った。その電子データを容積測定再構築ソフトウェア(NRecon,CTAn,CTvol・CTVox,SkyScan)を用いてさらに精査し、CT撮像画像を得た。
【0127】
得られたX線CT画像を
図3に示す。
図3中、「Kε5−TIB」が化合物48を含む水溶液に浸漬した試料であり、「PBS」がリン酸緩衝液のみに浸漬した試料である。それぞれ2個ずつあるのは、向きを変えて撮影したものである。写真中、軟骨撮像画像の網目状部分は石灰化層であり、その上部に軟骨層が位置している。PBSのみのものは軟骨層が写っていないのに対し、化合物D溶液に浸漬したものは軟骨層が白く撮像された。濃淡も十分に観察されるので、軟骨層の厚さだけではなく、その中に含まれるコンドロイチン硫酸の濃度などについても知見を得ることができる。