特許第6112581号(P6112581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6112581物質の体積変化を測定する機能を有する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6112581
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】物質の体積変化を測定する機能を有する装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/292 20060101AFI20170403BHJP
   G01N 33/38 20060101ALN20170403BHJP
【FI】
   G01F23/292 A
   !G01N33/38
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-543531(P2015-543531)
(86)(22)【出願日】2012年11月22日
(65)【公表番号】特表2016-503504(P2016-503504A)
(43)【公表日】2016年2月4日
(86)【国際出願番号】IB2012056605
(87)【国際公開番号】WO2014080243
(87)【国際公開日】20140530
【審査請求日】2015年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】515135686
【氏名又は名称】セメントス アルゴス エセ.アー.
【氏名又は名称原語表記】CEMENTOS ARGOS S.A.
(73)【特許権者】
【識別番号】515135697
【氏名又は名称】ユニベルシダッド エアフィト
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSIDAD EAFIT
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ディアズ,マリア フェルナンダ
(72)【発明者】
【氏名】ハラミージョ,フアン マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】コレア,カルロス ゲルマン
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102005001945(DE,A1)
【文献】 M.Bouasker et al,Chemical shrinkage of cement pastes and mortars at very early age:Effect of limestone filler and granular inclusions,Cement & Concrete Composites,2007年11月29日,Volume 30 Issue 1,13-22
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 23/292
G01N 33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質の体積変化を測定する方法であって、前記物質は上部の開口を有する容器の中に提供されたサンプルの一部であり、前記開口は、開いた両端と目盛り線とを有する透明なチューブが貫通する孔を有するプラグにより閉じられており、前記チューブは、その下端が前記容器の内側にあり、その上端は前記容器の外側にあり、前記容器は半透明の液体で満たされ、当該液体はさらに、チューブを一定のレベルの半透明の液体を形成する長さまで満たしており、前記チューブの一方の側に設けられた光のエミッタと、前記チューブの反対側の光センサとにより構成された光のエミッタ/レセプタのセットが設けられ、前記光のエミッタと光センサは光学的に整列しており、前記方法が:
前記半透明の液体に非混和性の不透明なマーカーを、前記半透明の液体のレベルの上に提供するステップと、
前記光のエミッタ/レセプタのセットを、前記チューブに沿って前記マーカーの上に設置するステップと、
前記光のエミッタ/レセプタのセットを、前記マーカーが前記光のエミッタと前記光センサとの間に入り、これにより前記チューブを横断する光の強度の変化が検出されるまで下方に移動させるステップと、
この地点で、ゼロ「0」の時間と、最初の位置または基準線の位置とを規定するステップと、
前記光のエミッタ/レセプタのセットを、下方に第1の位置まで所定の距離を移動させて、その地点の高さの値を記録するステップと、
前記マーカーが、下方に、前記第1の位置の前記光のエミッタと前記光センサとの間に入り、これにより前記光センサに到達する光の強度の新たな変化が検出されるまで待つステップと、
前記マーカーが前記光のエミッタと前記光センサとの間に入るまでに要した時間と、その高さの値を記録するステップと、
前記光のエミッタ/レセプタのセットを下方に第2の位置まで移動させて、その位置での新たな高さの値を記録するステップと、
前記マーカーが、下方に、前記光のエミッタと前記光センサとの間に入り、これにより前記光センサに到達する光の強度の新たな変化が検出されるまで待つステップと、
この地点で、高さの値と、前記マーカーが前記光のエミッタと光センサとの間に入るまでに要した時間とを記録するステップと、
前記光のエミッタ/レセプタのセットを下方に第3の位置まで移動させて、その地点での新たな高さの値を記録するステップと、
前記マーカーが、下方に前記光のエミッタと前記光センサとの間に入るまで下がるのを待って、前記マーカーが、指定の時間内に前記光のエミッタと前記光センサとの間に入ることができないときは、前記第2の位置を最後の位置として確立するステップと、
前記最初の位置と前記最後の位置との間の距離を記録するステップと、
前記ゼロ「0」の時間と、前記最後の位置までに累積した時間との間の所要時間を記録するステップと、
を具えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記半透明の液体が水であり、前記マーカーが有色の非混和性の液体であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記有色の非混和性の液体が油であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法により、サンプルの一部である物質の体積変化を測定する装置であって、前記装置が、マストフレーム(3)とサンプル収集カラム(4)とを受ける基礎フレーム(2)を具え;前記サンプル収集カラム(4)は、周囲に開放された上部の口を有した透明な材料からなる容器またはコンテナ(6)を支持する受容と位置決め用のベース(5)を具え;前記容器(6)は、前記上部の口を覆って閉じるプラグ(7)を具え;前記プラグ(7)はさらに、中央の貫通孔(参照番号なし)を具え、両端が開いた透明なチューブ(8)が設けられ、当該透明なチューブは目盛り線またはリードを有し、前記容器(6)の高さの少なくとも3倍は前記プラグの上方に突出しており、前記チューブ(8)の一部が前記容器(6)から当該容器(6)の中間の高さにかけて進入して、前記プラグ(7)を横切っており;前記チューブと容器は液体(28)を含み、その頂部レベルには前記液体と非混和性である不透明なマーカー(29)が浮かんでおり、細長いサポート(9)が、前記チューブ(8)の突出部と整列して設けられ、前記透明なチューブ(8)に対して垂直に配置されて、前記チューブ(8)を囲んで互いに向き合う光源(10)とセンサ(11)とを有し;前記サポート(9)は、水平に突出した細長いアーム(12)の端部に取り付けられ、前記アーム(12)は、垂直に配置されたストラップ(14)に固定された接続部(13a)を有する拡張部(13)を具え、前記拡張部(13)は、前記アーム(12)から垂直に突出しており;前記アーム(12)は、前記サポート(9)の反対側の端部で、レール(24)に沿って移動するレーン(15)に取り付けられ、前記レールは、前記マスト(3)に沿って垂直に配置された経路により構成されることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、前記ストラップ(14)が、一組の上部の滑車(16)と底部の滑車(17)との連結によって動作することを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、前記上部の滑車(16)の軸がプレート(18)により支持され、当該プレートは、前記フレームのマスト(3)の背面の上端に取り付けられたL字形の折り返しを具えることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置において、前記底部の滑車(17)が、モータ(19)とギアボックス(19a)に連結されていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置が、ケーブルマスト(20)を具え、当該ケーブルマストは、接続ケーブル(21)を前記サポート(9)に対して配置および位置決めし、前記光源(10)と前記センサ(11)を接続することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、前記アーム(12)の移動の制御のためのエンコーダ(22)を具え、このエンコーダは当該エンコーダ(22)の近くに設けられた一対の赤外線部(23)を具え、前記エンコーダ(22)は、前記底部の滑車(17)の軸の突出部に連結されていることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置において、前記レーン(15)の位置を検出するための上部センサ(25)と底部センサ(26)とが、前記レール(24)の両端で前記マスト(3)に取り付けられて設置されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記アーム(12)の移動の調整の基礎となる前記センサ(11)から出されたデータの記録が、電子処理手段(30)に提供され、ロジックサポートを通して、処理すべき順序が確立されることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置が、データを管理するコンピュータ端末(31)と、印刷手段(32)と、リモート端末(33)とを具えることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置が、機械システムに指令を与えるマイクロコントローラ(参照番号なし)を具え、前記モータ(19)が、中継器(参照番号なし)により始動されることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置が、データ保存メモリ(参照番号なし)を具えることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、前記基礎フレーム(2)が、水平と高さを調節可能なサポート(参照番号なし)を具えることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物質の体積変化を測定する機能を有する装置に関し、センサであって、このセンサと整列した光源が生成した光強度の量を、透明なチューブ内に含まれる互いに非混和性の2つの液体のカラムを通過する際に検出するセンサを具え、このセンサと整列した光源とが、垂直方向に配置されたレール上を移動するアームに取り付けられ、このアームはストラップに取り付けられ、当該ストラップは、アームを動かす第1および第2の滑車により作動し、この滑車は、モータと、ギアボックスと、フレームに取り付けられたモビリティシステム全体によって動くことを特徴とする。この装置はさらに、光強度の変化を記録しアームの移動を制御するデータ取得手段を具える。
【背景技術】
【0002】
先行技術によると、装置のいくつかのアプリケーションが開示され、中でも、ASTM C1608規格に示してあるように、物質の水和速度に関連したコンクリートの化学的収縮の間接的なモニタリングが開示されている。コンクリートの水和性製品は、(コンクリートと水との)反応の前の最初の材料よりも体積が少ないので、材料中のこの体積変化の速度は、コンクリートが有する化学的収縮の程度を示す。同様に、先行技術は、Lockwoodらの米国公報US6986279に開示するような、これに関するいくつかの測定装置の背景技術を開示しており、この文書では、骨材の液体吸収を測定する装置が開示され、これは、撹拌システムと、真空源と、容器とを提供するステップと;骨材のサンプルを容器内に配置するステップと;容器に十分な液体を加えて、容器内で測定のマーキングができるようにするステップと;サンプルと液体を計量するステップと;容器を撹拌装置に取り付けるステップと;真空源を容器に接続するステップと;撹拌装置でサンプルと液体とを撹拌するステップと;真空源でサンプルと液体に真空をかけるステップと;撹拌し真空にするステップの後に、容器に十分な液体を加えて、再び容器内で測定のマーキングができるようにするステップと;再度サンプルと液体とを計量するステップと;最終的なサンプルと液体との重量から、最初のサンプルと液体との重量を差し引いて、骨材の液体の吸収を測定するステップとを具える。先行技術の装置は、コンクリートの吸収を測定する必要性は満たすが、高コストの構造であり、プロセス全体においてサンプルをモニターせず、中間のデータを取得しない。さらに、この先行技術の装置は、製造、取り扱い、および輸送が困難である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、この先行技術の欠点を改善することである。より具体的には、本発明の主な目的は、組織的な吸収に応じた物質の体積変化に関する測定装置の実現である。
【0004】
第2の目的は、本発明の装置により、溶液中の物質量の測定を可能にすることである。
【0005】
本発明の他の重要な目的は、フレーム上に支持されたセンサと整列した光源とを具え、サンプルのストロークを実行する手段を具える装置を作成することである。
【0006】
本発明は、これらの要求を満たし、関連するその他の利点を提供する。
【0007】
本発明の基礎として考えられる新規な特徴は、添付した特許請求の範囲に記載され、その追加的な特徴は、好適な実施例を有する以下の詳細な説明によって、および添付図面を適切に参照することでよりよく理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明と、既知の技術と比較したその利点とをさらに明確にするために、可能で例示的であり、かつ限定的でない本発明の適用の実施例が、図面とともに以下に説明される。
【0009】
図1図1は、本発明に係る物質の体積変化を測定する機能を有する装置の右側面図である。
図2図2は、本発明に係る物質の体積変化を測定する機能を有する装置の背面図である。
図3図3は、本発明に係る物質の体積変化を測定する機能を有する装置の正面図である。
図4図4は、本発明に係る物質の体積変化を測定する機能を有する装置の、サンプル収集カラムを詳細に示す。
図5図5は、本発明に係るデータの記録および収集システムとの相互連結を含んだ、物質の体積変化を測定する機能を有する装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、物質の体積変化を測定する機能を有する装置に関する。特に、この物質の体積変化を測定する機能を有する装置は、光源と整列したセンサを具え、このセンサにより強度の変化の測定が可能となる。
【0011】
図1、2および3によると、本発明の物質の体積変化を測定する装置1は、マストフレーム3とサンプル収集カラム4とを受ける基礎フレーム2を具える。次いで、サンプル収集カラム4は、受容と位置決めのベース5を具えており、これは周囲に開放された頂部開口を有する好適にはガラス製の容器またはコンテナ6を支持する。この容器6は、前記頂部開口をカバーして閉じるプラグ7を具える。このプラグ7は、さらに中央の貫通孔を具え、ここには両端が開放された透明なチューブ8が垂直に設けられ、このチューブは好適にはガラス製で目盛やリードを具えて、容器6の高さの少なくとも3倍はプラグの上方に突出しており、チューブ8の一部がプラグ7を横切って、容器6内に、この容器6の中間の高さにかけて進入する。細長いサポート9が、透明なチューブ8に対して垂直に配置されてチューブ8の突出部と整列して設けられ、チューブ8を取り囲んで互いに向き合う光源10とセンサ11とを有する。
【0012】
例示的な好ましい実施例では、本発明に使用される光源10は、650nmの波長で、赤色の可視スペクトラムを有し、2mmのスポット径で1.5mrad発散する、2.5mWの出力の、SHAANZI HUAKE OPTOELECTRONICS CO.LTD.社によって製造されたDI650−2.5−3(5)基準のレーザを具えてもよい。
【0013】
同様に、液体を通過する際の光源10の光の強度を記録することが可能なセンサ11は、OPTO−DIODE CORP.社のODD−660W基準のダイオードであってもよい。例示的であるが非限定的に、本発明のセンサ11は、0.62mmの有効範囲と、0.42A/Wの650nmを中心とする反応とを有する。
【0014】
サポート9は、水平に突出した細長いアーム12の端部に取り付けられ;このアーム12は、垂直に配置されたストラップ14に固定された接続部13aを有する拡張部13を具え;この拡張部13は、アーム12から垂直に突出している。アーム12のサポート9の反対側の端部への正確な移動を確保するため、アーム12は、レール24に沿って移動するレーン15に取り付けられ、図3に示すように、レールはマスト3に沿って垂直に配置された経路により構成されている。レーン15が、図1に示すようにアーム12の垂直方向の移動を確保して、光源10とセンサ11を有するサポート9が、チューブ8の長さを自由に移動できるようになる。
【0015】
アーム12の垂直方向の移動のために、ストラップ14は、頂部16と底部17における一組の滑車との接続により動作する。図1、2および3に示すように頂部の滑車軸16は、プレート18で支持され、このプレートは、フレームマスト3の背面の上端に取り付けられたL字形の折り返しを有する。この回転のために、底部の滑車17は、モータ19とギアボックス19aに連結され、これにより装置の機械的な動作が可能となる。
【0016】
好ましい実施例では、図1、2および3に示すように、接続ケーブルをサポート9に取り付けるために、本発明の装置はケーブルマスト20を具えており、これは接続ケーブル21をサポート9に対して配置および位置決めし、光源10とセンサ11を接続する。
【0017】
アーム12の動きの制御のために、エンコーダ22が設けられ、エンコーダ22の近くに一対の赤外線23が設けられ、このエンコーダ22は、底部の滑車17の軸の突出部に連結されている。このエンコーダ22は一対の赤外線23とともに、回転の検出のために配置され、モータ19の動作とその回転方向を制御するようにエンコードする。
【0018】
このようにして、モータ19は、アーム12の上昇と下降の動きを提供し、サポート9が、チューブ8の全体の長さに沿って移動可能となる。
【0019】
本発明の好ましい実施例では、レール24の両端でマスト3に取り付けられた、頂部のセンサ25と底部のセンサ26とが設けられ、レーン15がアーム12とともにこれらの地点に到達したときに、システムが直ちにレーン15の位置を検出し、このような場合、時間と高さの記録を停止して最初の位置に戻る(レールサポートの頂部での運転を終了する)。
【0020】
図4によると、テストまたは試行での使用のために、サンプル収集カラム4は、容器6の中に、液体28のある量を吸収する固体または液体27の第1の量を含み、液体28の一部は容器6の中に、その他の部分はチューブ8の中に提供され、次いで周囲からカバーして閉じるために、吸収される液体28と異なる色で非混和性の物質29が提供される。透明なチューブ8は両側が開口しているので、これを容器6にプラグ7とともに導入すると、容器6に含まれる液体(例えば水)のレベルが、チューブ8を通して特定のレベルまで上昇する。続いて、第1の液体と吸収率が著しく異なる少量の非混和性の液体(例えば油)が、特定のレベルの上に追加される。
【0021】
図5に基づき、アーム12の移動の調整のためと、試験のすべての変化との双方のための、光源10とセンサ11とを具えるサポート9から出されたデータの記録を測定するため、電子処理手段30が設けられ、これがロジックサポートを通して処理すべき順序を確立する。さらに、装置は、このようなデータを管理するためのコンピュータ端末31を具えており、印刷手段32によってデータを印刷し、適用可能であれば、リモート端末33にデータを転送する。
【0022】
本発明の装置は、データはソフトウェアに受信されるように考えられており、後者は、センサ11により記録される電圧値を解釈し、測定と分析に必要な情報の提供を担当する。次に、電子処理手段は、センサ11により検知される光源10が照射した光強度を記録し;前記光源とセンサとをチューブ8に沿って移動させ;この移動の総計を記録し;媒体の変化の時間を記録して、後で電子プレートの一部である内部メモリに前記データを保存する機能を実行する。
【0023】
これらの移動と記録の機能を実行するため、マイクロコントローラを構成要素とするコントロールユニットのような電子サポート部品が設けられ、これを通してコマンドが機械システムに送信され、ここでモータ19は中継器により始動される。
【0024】
本発明の装置は、さらにデータを保存するメモリを具える。
【0025】
同様に、作業面において装置1の正確な水平を確保するために、基礎フレーム2は、ボルト調整可能な脚部のような、水平と高さを調整可能なサポートを具えてもよい。
【0026】
システム全体は、コンピュータから指令を受信するマイクロコントローラにより制御される。コンピュータにより始動した後で、システムは独立しており、そのプログラミングごとに必要な情報を収集する。
【0027】
図1、2および3によると、装置が始動すると、アーム12とサポート9が下降し始め、チューブ8に含まれる空気を横切る光強度の記録を始める。機械式のアーム12は、チューブ8の基礎または底部の端部に向かって、これが非混和性の液体(例えば油)に対応する光強度にぶつかるまで垂直に移動し始める。装置は、この高さの値と時間を基準線のレベルとしてゼロに等しいと記録する。この基準線のレベルから、機械式のアーム12は、固定されたまま指定された高さまで下降する。この時点で、時間が、非混和性の液体(例えば油)が指定された高さに達するまで記録され始め、吸収性の液体(例えば水)から非混和性の液体(例えば油)まで通過するときに光強度の変化が発生する。非混和性の液体が指定された高さに達するまでにかかった時間を記録すると、機械式のアーム12は、再度指定された同じ距離を垂直に移動する。この時点でシステムが記録した高さは、基準線のレベルから測定され;したがって、移動した距離は、指定された高さまでの距離の2倍に等しい。この新たな位置において、非混和性の液体(例えば油)が、指定された高さまでの距離の2倍に等しい新たな高さに達するまで、装置は静止したままである。この場合、(吸収性の液体と非混和性の液体の)境界面を横切る際に、強度の変化が発生する。非混和性の液体が新たな高さの位置に達すると、本発明の装置は、基準線のレベルからその時までの所要時間を記録する。新たな高さと(累積の)時間が記録されると、アームは再び最初に指定された高さまでの距離を移動する。今回装置が記録した高さは、第3の高さであり、システムは上記のように動作する。
【0028】
固体や液体は、吸収性の液体のいくらかの量を吸収するので、吸収される液体の量の移動に伴い、カラムの上部にある異なる色の非混和性の物質(例えば油)が移動し、装置は、電子処理手段のデータ取得カードを通して、チューブ8に含まれるこの吸収性の液体(例えば水)の移動の結果として生じる光強度の変化を記録する。異なる色の非混和性の物質(例えば油)の容量が、光源10からの光線に到達すると、装置はセンサ11を通して、光が一方の媒体から他方の媒体(例えば水から油)を通過するときに起こる強度の変化の時間と高さを記録し保存する。
【0029】
同様に、本発明の装置により、溶液中の物質の量を測定することも可能である。
【0030】
本発明の好適な実施例は、単に例示として示されている。この点で、本発明の物質の体積変化を測定する機能を有する装置と、同様に特定の実施例でのこの構成とは、以下の特許請求の範囲による本発明の意図から逸脱することなく、複数の代替例から選択してもよいことに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5