特許第6112598号(P6112598)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6112598情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6112598
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/76 20060101AFI20170403BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20170403BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20170403BHJP
【FI】
   H04N5/76 Z
   H04N5/91 Z
   H04N5/76 B
   H04N21/442
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-258595(P2012-258595)
(22)【出願日】2012年11月27日
(65)【公開番号】特開2014-107671(P2014-107671A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 謙輔
【審査官】 松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−023112(JP,A)
【文献】 特開2006−325012(JP,A)
【文献】 特開平09−008683(JP,A)
【文献】 特開2002−354391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B27/00−27/06
H04N5/38−5/46
5/76
5/765
5/80−5/91
5/915
5/92
5/922
5/928−5/93
5/937−5/94
5/95−5/956
7/10
7/14−7/173
7/20−7/56
21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されるテレビ番組を録画するための情報を取得する情報取得装置であって、ユーザの嗜好を示すキーワードをあらかじめ嗜好性データベースに設定登録するキーワード設定保存部と、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に保存するデータ格納部と、前記データ格納部に保存された前記テレビ番組の映像・音声データをテレビ番組単位に録画する番組録画部と、前記データ格納部に保存された前記テレビ番組の映像・音声データのうち少なくとも音声データを文字データに変換するデータ変換部と、変換された前記文字データと前記嗜好性データベースに設定登録されているキーワードとを比較照合し、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部にそのまま録画保持させ、一方、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部から消去させるキーワード判定部と、を少なくとも備え
前記キーワード判定部において、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合、さらに、前記嗜好性データベースに同一のキーワードが設定登録されていた前記文字データの出現回数が、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の判定用としてあらかじめ任意に定めた指定回数を超えたか否かを判定し、該指定回数を超えていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部にそのまま録画保持させ、一方、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組の録画完了タイミングに達しても、該指定回数を超えていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部から消去させる情報取得装置。
【請求項2】
前記番組録画部において、前記キーワード判定部からの録画保持の指示に基づいてテレビ番組を録画保持する場合、当該テレビ番組の放送開始タイミングから放送完了タイミングまでの映像・音声データを録画した状態にして保持することを特徴とする請求項1に記載の情報取得装置。
【請求項3】
前記キーワード設定保存部において、前記嗜好性データベースに前記キーワードをあらかじめ設定登録する場合、ユーザが通常使用している言語の文字や英数字を用いてキーワードにしたい文字列を入力するか、あるいは、当該ユーザが過去視聴していたテレビ番組の視聴履歴やインターネットの検索履歴に含まれる文字列を自動的に抽出して、前記キーワードとして設定登録することを特徴とする請求項1または2に記載の情報取得装置。
【請求項4】
前記データ格納部に保存された前記テレビ番組の映像・音声データがエンコードされた状態にあった場合、前記テレビ番組の映像・音声データのうち少なくとも音声データをデコードして前記データ変換部に対して出力するデコード部をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の情報取得装置。
【請求項5】
放送されるテレビ番組を録画するための情報を取得する情報取得装置の情報取得方法であって、ユーザの嗜好を示すキーワードをあらかじめ嗜好性データベースに設定登録するキーワード設定保存ステップと、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に保存するデータ格納ステップと、前記データ格納ステップにより保存された前記テレビ番組の映像・音声データをテレビ番組単位に録画する番組録画ステップと、前記データ格納ステップにより保存された前記テレビ番組の映像・音声データのうち少なくとも音声データを文字データに変換するデータ変換ステップと、変換された前記文字データと前記嗜好性データベースに設定登録されているキーワードとを比較照合し、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組をそのまま録画保持させ、一方、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を消去させるキーワード判定ステップと、を少なくとも有し
前記キーワード判定ステップにおいて、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合、さらに、前記嗜好性データベースに同一のキーワードが設定登録されていた前記文字データの出現回数が、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の判定用としてあらかじめ任意に定めた指定回数を超えたか否かを判定し、該指定回数を超えていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組をそのまま録画保持させ、一方、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組の録画完了タイミングに達しても、該指定回数を超えていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を消去させる情報取得方法。
【請求項6】
前記番組録画ステップにおいて、前記キーワード判定ステップからの録画保持の指示に基づいてテレビ番組を録画保持する場合、当該テレビ番組の放送開始タイミングから放送完了タイミングまでの映像・音声データを録画した状態にして保持することを特徴とする請求項に記載の情報取得方法。
【請求項7】
前記キーワード設定保存ステップにおいて、前記嗜好性データベースに前記キーワードをあらかじめ設定登録する場合、ユーザが通常使用している言語の文字や英数字を用いてキーワードにしたい文字列を入力するか、あるいは、当該ユーザが過去視聴していたテレビ番組の視聴履歴やインターネットの検索履歴に含まれる文字列を自動的に抽出して、前記キーワードとして設定登録することを特徴とする請求項5または6に記載の情報取得方法。
【請求項8】
請求項ないしのいずれかに記載の情報取得方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする情報取得プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムに関し、特に、ユーザの嗜好に合ったテレビ番組の放送を確実に録画することを可能にする情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ユーザが録画しておきたいと思うテレビ番組の録画予約を行う場合、ユーザ自身が、テレビ番組の番組表の中から、対象とするテレビ番組を探し出して、録画予約の操作を行う必要があり、ユーザの煩雑な操作が必要となっていた。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1の特開2009−111744号公報「映像記録装置」にも記載されているように、あらかじめ、ユーザが、当該ユーザ自身の嗜好を示すキーワードを登録しておき、テレビ番組とともに送信されているEPG(Electronic Program Guide:電子番組表)情報の中から当該キーワードに合致するテレビ番組を自動的に抽出して、録画予約を行うという技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−111744号公報(第4−6頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1のようにEPG情報に基づいてテレビ番組の録画予約や視聴予約を自動的に行うような技術においては、或るテレビ番組(例えば、ニュース番組)中に特集番組が組まれていて、ユーザの嗜好に合う内容が放送されるような場合があっても、EPG情報には、当該テレビ番組中のかくのごとき特集番組に関する詳細な情報まで掲載されていないような場合が多い。
【0006】
このため、ユーザが、何気なく、テレビ番組を視聴している際に、ユーザにとって興味のあるコーナーが偶然放送された場合であれば、その時に、ユーザがテレビ番組を運良く視聴しているので、見逃すことなく視聴することができるが、テレビを見ていなかったり、あるいは、他のテレビチャンネルを視聴していたりした場合には、ユーザにとっては番組表にもEPG情報にも掲載されていない特集が突如として放送される結果になり、興味がある放送内容を視聴することができないという問題がある。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、放送内容がEPG情報に掲載されていないような場合であっても、ユーザの嗜好に合う放送内容に関する情報を確実に取得して、該当するテレビ番組を確実に録画することができる情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明による情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)本発明による情報取得装置は、放送されるテレビ番組を録画するための情報を取得する情報取得装置であって、ユーザの嗜好を示すキーワードをあらかじめ嗜好性データベースに設定登録するキーワード設定保存部と、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に保存するデータ格納部と、前記データ格納部に保存された前記テレビ番組の映像・音声データをテレビ番組単位に録画する番組録画部と、前記データ格納部に保存された前記テレビ番組の映像・音声データのうち少なくとも音声データを文字データに変換するデータ変換部と、変換された前記文字データと前記嗜好性データベースに設定登録されているキーワードとを比較照合し、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部にそのまま録画保持させ、一方、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を前記番組録画部から消去させるキーワード判定部と、を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0010】
(2)本発明による情報取得方法は、放送されるテレビ番組を録画するための情報を取得する情報取得方法であって、ユーザの嗜好を示すキーワードをあらかじめ嗜好性データベースに設定登録するキーワード設定保存ステップと、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に保存するデータ格納ステップと、前記データ格納ステップにより保存された前記テレビ番組の映像・音声データをテレビ番組単位に録画する番組録画ステップと、前記データ格納ステップにより保存された前記テレビ番組の映像・音声データのうち少なくとも音声データを文字データに変換するデータ変換ステップと、変換された前記文字データと前記嗜好性データベースに設定登録されているキーワードとを比較照合し、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていた場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組をそのまま録画保持させ、一方、変換された前記文字データと同一のキーワードが前記嗜好性データベースに設定登録されていなかった場合には、該文字データに変換された音声データを含むテレビ番組を消去させるキーワード判定ステップと、を少なくとも有していることを特徴とする。
【0011】
(3)本発明による情報取得プログラムは、少なくとも前記(2)に記載の情報取得方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムによれば、以下のような効果を奏することができる。
【0013】
従来の技術においては、ユーザが、テレビの番組表やインターネット上の番組表を確認して、ユーザ自身が見たい番組を探すことができ、視聴することができた。しかしながら、一つのテレビ番組内で、ユーザにとって興味がある内容のミニコーナーや特集等が組まれていても、現状では、番組表等には記載されることなく放送されていることが多い。したがって、かかる場合には、ユーザにとって興味がある内容のテレビ番組の放送があったことにユーザは気付くことが少ないため、後刻、当該テレビ番組を視聴しようとしても、対応することができない。
【0014】
これに対して、本発明においては、ユーザがテレビの視聴中であるか否かには関係なく、一時的に、放送されているテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組を録画しておき、放送中のテレビ番組中で発せられている音声データを基にして、ユーザの嗜好に合うテレビ番組であるか否かを判定して、放送中のテレビ番組が嗜好に合う番組であれば、録画状態をそのまま保持し、嗜好に合う番組ではなかった場合には、一時的に録画したテレビ番組を消去するという動作を自動的に行うので、ユーザにとって興味がある内容のテレビ番組の放送があった場合には、その機会を逃すことなく確実に録画することができ、後刻、ユーザが視聴することが可能である。
【0015】
また、ユーザの嗜好性を示すキーワードをあらかじめ登録しておく場合、ユーザ自身が普段使用している文字や英数字を用いて入力して簡単に登録することが可能であるのみならず、過去の視聴履歴中のテレビ番組やインターネットの検索履歴における検索文字列等を利用して自動的に登録することも可能にしているので、ユーザが意識することなく、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画設定を行うこともでき、ユーザ自らが録画予約を行う際の煩わしい操作を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明による情報取得装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
図2】テレビ線を介してテレビを視聴する場合の図1の情報取得装置の一般的な接続構成を示す接続構成図である。
図3】インターネット等のネットワークを利用したIPTVを視聴する場合の図1の情報取得装置の一般的な接続構成を示す接続構成図である。
図4】PCを利用したIPTVを視聴する場合の図1の情報取得装置の一般的な接続構成を示す接続構成図である。
図5図1の情報取得装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図6図1の情報取得装置においてユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画を行う場合のタイミング関係を説明するためのタイムチャートである。
図7図1の情報取得装置の各部位が有する機能群をアプリケーションサーバとしてネットワーク上に構築した場合のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による情報取得装置、情報取得方法および情報取得プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、本発明による情報取得装置および情報取得方法について説明するが、かかる情報取得方法をコンピュータにより実行可能な情報取得プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、情報取得プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0018】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明による情報取得装置は、ユーザが興味のあるテレビ番組のシーンを見逃さない仕組みを備えていることを主要な特徴としている。つまり、当該情報取得装置は、地上デジタル、BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite)等のデジタル放送やインターネットを利用したIPテレビ(以下IPTV)を受信する装置、すなわち、ホームゲートウェイ(以下HGW)、セットトップボックス(以下STB)、テレビやPC(Personal Computer)等のような装置であり、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを一時的に受信し、受信した各テレビ番組の映像・音声データの中身を覗き見て、ユーザの嗜好に合うテレビ番組か否かを判定し、ユーザの嗜好に合うテレビ番組のみを確実に抽出して録画することにより、再生可能とする一方、ユーザの嗜好に合わないコンテンツは削除することを特徴としている。
【0019】
このため、当該情報取得装置は、記録装置を番組録画部として備え、一旦、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを保存し、ユーザの嗜好に合うテレビ番組か否かを、テレビ番組中の音声データに基づいて判定し、ユーザの嗜好に合うテレビ番組のみを該記録装置に継続して保存(録画)し、ユーザの嗜好に合うテレビ番組ではなかった場合には、記録装置に保存しているテレビ番組を消去する。この結果、ユーザの嗜好に合うテレビ番組は、該記録装置にそのまま残り続けるので、後刻、ユーザが再生して視聴することが可能である。かくのごとき情報取得装置を実現することにより、ユーザが興味のある番組の視聴を見逃すことを防ぐことができる。
【0020】
具体的な利用シーンとして、例えば、ユーザがテレビ番組を視聴していない時に、或るニュース番組にて、旅行に関する特集が放送されていたものとする。かかる場合には、当該ニュース番組中において、『旅行』というキーワード、あるいは、旅行に関連するキーワードを、音声情報として1ないし複数回に亘って表現しているものと想定される。したがって、当該ニュース番組の中から該キーワードに関する音声情報を抽出して文字データの形式に変換して、『旅行』や旅行に関連する用語(『旅』『ツアー』等)としてあらかじめ設定されていた嗜好性を表現する文字データとの照合を行う。照合結果として、嗜好性を表現する文字データと合致した場合には、当該ニュース番組を記録装置に継続して保存する。ここで、記録装置に保存しておく番組の長さは、番組のメタデータ等の情報から、番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの番組全体の放送時間を取得して、取得した該放送時間分とする。
【0021】
(実施形態の構成例)
次に、本発明による情報取得装置の実施形態としてそのブロック構成の一例を、図1を用いて説明する。図1は、本発明による情報取得装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。なお、本発明による情報取得装置は、アナログ放送や地上デジタル、BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite)等のデジタル放送やインターネットを利用したIPテレビ(IPTV)を受信する装置であって、HGW(Home Gateway:ホームゲートウェイ)、STB(Set-Top Box:セットトップボックス)、テレビやPC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)等に該当する装置である。
【0022】
図1に示す情報取得装置100は、データ受信部101、データ格納部102、デコード部103、番組録画部104、データ変換部105、キーワード設定・保存部106、および、キーワード判定部107を少なくとも備えて構成されている。各部位は、コンピュータを用いたプログラム制御により動作することも可能である。
【0023】
データ受信部101は、放送設備から配信されてくるテレビ番組の映像・音声データを受信する部位であり、地上デジタル、BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite)等のデジタル放送やインターネット配信やアナログ放送に対応した既存のデジタルやアナログのテレビチューナを想定しているが、その他、テレビ番組の映像・音声データの受信機能を満たすものであれば、如何なるものであっても構わない。アナログ波を受信する場合は、本データ受信部101にて、デジタル情報に変換する。なお、インターネットテレビ(IPTV)のようなストリーミング配信の映像・音声データを受信する場合は、ストリーミング配信に対応するソフトウェア(アプリケーション)によって受信する。ここで、インターネットテレビが提供するコンテンツについては、種々の通信事業者やインターネットサービスプロバイダ等が展開しているサービスを中心としたコンテンツを想定している。
【0024】
データ格納部102は、データ受信部101が受信したテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に格納(バッファリング)する部位である。キャッシュと呼ばれるものも含み、バッファリングと呼ばれる処理により、本データ格納部102にテレビ番組の映像・音声データが一時的に格納される。なお、インターネット上のコンテンツをストリーミング方式等により受信して再生する場合は、本データ格納部102においては、再生前に、一定量のデータを保存してから再生を行うようなバッファリング処理を行う。
【0025】
また、本データ格納部102に一時的に格納したテレビ番組の映像・音声データを次に説明するデコード部103および番組録画部104へ送信する場合、格納しているテレビ番組の映像・音声データ自体が複製され、同一の映像・音声データが、デコード部103および番組録画部104それぞれに送信される。また、本実施形態においては、同一の映像・音声データが、ほぼ同時に、本データ格納部102からデコード部103および番組録画部104それぞれに対して送信されること(例:フラッディング(flooding)動作)を想定している。
【0026】
デコード部103は、受信したテレビ番組の映像・音声データが符号化(エンコード)されている場合に、映像・音声データをデコードして、再生可能な映像・音声データに復号化する部位であり、種々のコーデック(MPEG等)により種々のフォーマットでエンコード(符号化あるいは圧縮)された映像・音声データをデコード(復号化あるいは伸張)する機能を備えている。なお、受信放送がデジタル放送の場合は、テレビ番組の映像・音声データをアナログ信号に変換することが可能なデータ形式に変換(デコード)する。また、本実施形態においては、デコード部103は、受信したテレビ番組の映像・音声データを、該音声データを変換した文字データとキーワードとの照合を行うことを可能にするために、音声データと映像データとに分離する機能も備えている。ただし、受信したテレビ番組の映像・音声データが音声データと映像データとに分離されていた場合には、デコード部103において改めて分離する動作を行うことはない。
【0027】
ここで、本実施形態においては、受信したテレビ番組の映像・音声データをエンコードしているコーデックのフォーマットやコンテナについて、映像・音声データの拡張子(AVI等)を用いて特に指定することなく、本デコード部103にて復号化することができる場合を想定している。例えば、映像データについては、代表的なコーデックとして、ITU−TやMPEG等で規格化されたコーデックを対象とし、音声データについては、代表的なコーデックとして、MP3等のMPEGオーディオ用のコーデック、ITU−TのGシリーズ勧告等で規格化されたコーデックを対象とするが、本発明においては、前述のような代表的なコーデックのみに限るものではない。
【0028】
番組録画部104は、テレビ番組の映像・音声データをテレビ番組単位に録画する部位であり、データ格納部102から取得したエンコードされたままの映像・音声データを格納する。ここで、データ格納部102は、データ受信部101にて受信したテレビ番組の映像・音声データを逐次一時的に保存するためのものであるが、番組録画部104は、テレビ番組の完全な映像・音声データをユーザが後刻再生して視聴することができるように、テレビ番組単位に録画するための格納部である。つまり、番組録画部104は、録画を実施するに当たり、取得した映像・音声データに付随するEPG(Electronic Program Guide:電子番組表)の情報を基にして、当該テレビ番組の録画開始タイミングおよび録画完了タイミングを認識し、テレビ番組毎に映像・音声データを録画する。
【0029】
なお、本番組録画部104は、録画中のテレビ番組を録画保持するか否かを、後述するキーワード判定部107からの指示に従い決定し、キーワード判定部107が、録画中の番組についてユーザの嗜好に合う番組と判断して、録画保持の指示があった場合には、録画された番組をそのまま保持するが、ユーザの嗜好に合う番組ではないと判断して、当該テレビ番組の録画消去の指示があった場合には、録画完了後に、録画データを削除する。
【0030】
データ変換部105は、復号化された映像・音声データのうち音声データを文字データへ変換する部位であり、デコード部103により、テレビ番組の映像・音声データを復号化した映像・音声データから分離された音声データのみを対象としている。本データ変換部105における文字データへの変換方法としては、既存の音声認証等の技術を流用することを想定している。なお、変換された文字データは、情報取得装置100において対応することが可能なASCII等の文字コード体系によって表現される。
【0031】
例えば、既存の代表的な変換方法としては、デジタル形式の音声データは波形パターン等によって表現することが可能であるので、文字列パターンとマッチングさせた多くの音声データの波形パターンをあらかじめ把握して、文字データのパターンと音声データの波形パターンとの対応関係をあらかじめ登録して保持しておく。そして、復号化した映像・音声データから分離された音声データの波形パターンと登録している音声データの波形パターンとの両データの照合によって、文字データに変換する技術がある。ただし、文字データへの変換方法は、かかる場合のみに限るものではなく、如何なる変換方法を採用しても構わない。
【0032】
キーワード設定・保存部106は、ユーザの嗜好性を示すキーワードを設定登録して嗜好性データベースとしてあらかじめ保存する部位である。嗜好性データベースとして保存するキーワードは、ユーザ自身によって、当該ユーザの嗜好性を示す文字列を入力してあらかじめ設定登録するか、あるいは、当該ユーザが過去にテレビ視聴した視聴履歴に含まれる文字列例えば番組情報タイトルの履歴や当該ユーザ自身がインターネットの検索を実施した際に使用した検索文字列の履歴を用いて自動的に設定登録する。なお、嗜好性データベースとして設定登録するキーワードの個数には制限がなく、複数のキーワードを設定登録することが可能である。ただし、過去にテレビ視聴した番組情報タイトルの履歴や当該ユーザ自身がインターネットの検索を実施した際に使用した検索文字列の履歴は膨大な件数になるので、出現回数が1回のみではなく、あらかじめ定めた回数を超えて出現した文字列をキーワードとして抽出するようにする。
【0033】
ここで、ユーザがキーワードの文字列を入力する場合は、ユーザ自身が通常使用している言語の文字(例えば日本語)や英数字等を用いてキーワードにしたい文字列を入力し、入力された文字列を、当該情報取得装置100にて対応する種々の文字コード体系(ASCII等)の文字コードに変換して、嗜好性データベースとして設定登録することを想定している。このため、キーワード設定・保存部106には、ユーザがキーワードとして設定登録する文字列の入力操作を行うためのユーザインタフェース(UI:User Interface)が備えられている。
【0034】
また、過去にテレビ視聴した視聴履歴に含まれる文字列例えば番組情報タイトルの履歴やインターネットの検索文字列を設定登録する場合においても、同様に、当該情報取得装置100にて対応する種々の文字コード体系(ASCII等)の文字コードに変換して設定登録する。なお、過去にテレビ視聴した番組情報タイトルの履歴をキーワードとして設定登録する場合は、該番組情報タイトル名の履歴の中から、キーワードとなる文字列を抽出する。
【0035】
番組情報タイトル名からキーワードとなる文字列を抽出する方法は、例えば、ユーザの嗜好性を示すキーワードとして認識しても良い文字列のデータベースをあらかじめ作成しておき、番組情報タイトル名中に該当する文字列が存在する場合には、キーワードとして抽出するようにしても良い。ただし、文字列の抽出方法は、かくのごとき方法のみに限るものではなく、番組情報タイトル名の中からキーワードとすべき文字列を抽出することができるものであれば、如何なる方法を用いても良い。また、かくのごとき番組情報タイトル名からキーワードとなる文字列を抽出する機能は、本キーワード設定・保存部106に備えるようにする場合のみに限るものではなく、インターネット等のネットワーク上に存在しているものを利用するようにしても良い。
【0036】
過去にテレビ視聴した番組情報タイトル名から抽出される文字列は、前述のように、膨大な個数に上るので、過去に抽出された文字列毎の個数を蓄積しておき、あらかじめ定めた回数を超えて抽出された文字列についてのみ、ユーザの嗜好性を示すキーワードとして設定・保存するようにすれば良い。
【0037】
また、過去にインターネット検索に使用した検索文字列をユーザ嗜好のキーワードとして抽出する方法は、当該情報取得装置100が、インターネット通信が可能であり、Webブラウザ等によって検索することが可能な状態にあることが前提となる。つまり、ユーザが当該情報取得装置100に実装されたWebブラウザ等を使用してインターネット検索を行う場合、検索文字列を入力して検索を実行するが、この場合、検索時のHTML(HyperText Markup Language)ソース上にある『<title>』と『</title>』との間に挟まれている部分に設定されている文字列を、当該ユーザの嗜好性を示すキーワードとして抽出して、本キーワード設定・保存部106に自動的に設定登録する。ただし、検索時の当該ユーザの嗜好性を示すキーワードの抽出方法は、かかる場合のみに限るものではなく、如何なる抽出方法を採用しても構わない。なお、この場合も、過去に使用した検索文字列が、膨大な個数に上るので、過去に抽出された文字列毎の個数を蓄積しておき、あらかじめ定めた回数を超えて抽出された文字列についてのみ、ユーザの嗜好性を示すキーワードとして設定・保存するようにすれば良い。
【0038】
本キーワード設定・保存部106にユーザの嗜好を示す文字列として設定登録されたキーワード群は、テーブルあるいは定義ファイルのような形式の嗜好性データベースとして保存される。なお、該嗜好性データベースには、前述のような文字列からなるキーワードのみならず、該キーワードに関連した文字列も、ユーザ自身の入力により、あるいは、過去にテレビ視聴した視聴履歴の文字列や当該ユーザ自身がインターネットの検索を実施した際に使用した検索文字列の履歴から抽出されて、関連キーワードとしてキーワードと同様に設定登録されている。
【0039】
例えば、設定登録されたキーワードが『サイクリング』の文字列であった場合には、該キーワードに関連する関連キーワードとして『自転車』や『サイクル』等の文字列が想定され、かかる関連キーワードも、ユーザの嗜好性を示すキーワードとして、嗜好性データベースに設定登録される。なお、キーワードに関連する文字列を当該ユーザの嗜好性を示す関連キーワードとして抽出して設定登録する方法についても、前述のような方法のみに限るものではなく、如何なる方法を用いても良い。
【0040】
キーワード判定部107は、データ変換部105にて変換された文字データとキーワード設定・保存部106にてあらかじめ保存されている嗜好性データベースとの比較・照合を行う部位であり、データ変換部105にて変換された文字データの文字コードと、キーワード設定・保存部106に嗜好性データベースとして保存されているキーワードの文字コードとを、対象とするテレビ番組のデータ受信中に、逐次、あるいは、データをあらかじめ定めた或る一定期間受信した後に、一括して、比較・照合する。
【0041】
キーワード判定部107における比較・照合結果として、データ変換部105にて変換された文字データと合致するキーワードがキーワード設定・保存部106に登録されていた場合には、当該文字データに変換した音声データを含む受信中のテレビ番組は、ユーザの嗜好に合致したテレビ番組であると判定して、キーワード判定部107は、受信した当該テレビ番組の録画保持の指示を、番組録画部104に対して出力する。これにより、番組の放送終了時においても、番組録画部104に当該テレビ番組の映像・音声データが消去されることなく、録画保持されることになる。
【0042】
なお、テレビ番組によっては、キーワード設定・保存部106に登録されているキーワードに合致する文字データに該当の音声を偶然放送する場合も実際には存在している。しかし、かかる場合は、通常、当該テレビ番組内において、合致する文字データに該当の音声データの出現回数は高々1回とか2回程度に過ぎない。これに対して、ユーザの嗜好性に合うテレビ番組の場合は、通常、キーワード設定・保存部106に登録されているキーワードに合致する文字データに該当の音声データの出現回数が、あらかじめ任意に定めた指定回数を超えて複数回に及んでいる。したがって、キーワード設定・保存部106に登録されているキーワードに合致する文字データの出現回数があらかじめ任意に定めた指定回数を超えた場合に、当該テレビ番組を、ユーザの嗜好性に合うテレビ番組であると判定するようにしても良い。
【0043】
一方、キーワード判定部107における比較・照合結果として、データ変換部105にて変換された文字データと合致するキーワードがキーワード設定・保存部106に登録されていなかった場合、すなわち、変換された文字データとキーワード設定・保存部106に登録されているキーワードとが合致しなかった場合には、当該文字データに変換した音声データを含む受信中のテレビ番組は、ユーザの嗜好に合致しない番組であると判定して、キーワード判定部107は、番組表情報等を参照して、当該テレビ番組の放送が終了する番組終了時点を判別し、当該テレビ番組の番組終了時点に達した後に、当該テレビ番組の録画消去の指示を、番組録画部104に対して出力する。この結果、当該テレビ番組が番組録画部104に無駄に保存され続けることを防ぐことができる。
【0044】
なお、図1の各部位を接続している信号線上に付与している各符号のうち、符号(1)〜(5)は、受信したテレビ番組の映像・音声データが各部位に転送されていく動作を示しており、符号(6)は、嗜好性データベースに保存されているキーワードをキーワード設定・保存部106からキーワード判定部107に読み出す動作を示し、符号(7)は、録画保持または録画消去の指示をキーワード判定部107から番組録画部104に対して行う動作を示している。
【0045】
また、図1に示す情報取得装置100においては、データ受信部101ないしキーワード判定部107の各部位が、それぞれ、1個ずつ搭載されている場合を示しているが、番組数に応じて、データ受信部101ないしキーワード判定部107の各部位を、複数、搭載することも可能である。また、データ受信部101ないしキーワード判定部107の各部位を1個ずつ搭載している構成の場合であっても、複数のテレビ番組を同時に受信することを可能とすることができ、かつ、受信した複数のテレビ番組それぞれを識別して、ユーザの嗜好性に合うと判断されたテレビ番組の映像・音声データのみを、番組録画部104に録画保持することも可能である。
【0046】
次に、図2ないし図4に示す接続構成図は、図1に示す情報取得装置100の代表的な使用環境を例示している。ただし、図2ないし図4に示す接続構成図は、本発明による情報取得装置の一例を示すものであって、本発明による情報取得装置は、かかる使用環境のみに限るものではないことは言うまでもない。図2は、テレビ線200を介してテレビを視聴する場合の図1の情報取得装置100の一般的な接続構成を示す接続構成図である。図2の接続構成においては、テレビチューナ201やテレビ202が図1の情報取得装置100に該当している。
【0047】
また、図3は、インターネット等のネットワーク300を利用したIPTVを視聴する場合の図1の情報取得装置100の一般的な接続構成を示す接続構成図である。図3の接続構成においては、HGW301、STB302やテレビ303が図1の情報取得装置100に該当しているが、場合によっては、ネットワーク300側において情報取得装置100の機能を担っても良い。
【0048】
また、図4は、PC402を利用したIPTVを視聴する場合の図1の情報取得装置100の一般的な接続構成を示す接続構成図である。図4の接続構成においては、HGW401やPC402が図1の情報取得装置100に該当しているが、ネットワーク400側において情報取得装置100の機能を担っても良い。
【0049】
(実施形態の動作の説明)
次に、本発明の一実施形態として図1に示した情報取得装置100の動作の一例を図5のフローチャートを用いて説明する。図5は、図1の情報取得装置100の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、ユーザがテレビ番組を視聴中であるか否かに関係なく、情報取得装置100の電源が投入されている限り、常時動作している。なお、情報取得装置100は、複数のテレビチャンネルを同時に受信することが可能であり、受信した各テレビチャンネル毎に図5に示す処理をそれぞれ並列に実行することができる。また、ユーザの嗜好を示す文字列(例えば、『サイクリング』等)がキーワードとして、および、当該キーワードに関連する文字列(例えば、キーワードが『サイクリング』であった場合は、『自転車』や『サイクル』等)も関連キーワードとして、当該ユーザの入力操作により、または、過去のテレビ視聴履歴やインターネット検索履歴からの自動的な抽出処理により、情報取得装置100のキーワード設定・保存部106の嗜好性データベースにあらかじめ設定登録されているものとする。
【0050】
図5のフローチャートにおいて、まず、アナログ放送や地上デジタル、BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite)等のデジタル放送やインターネット配信されているテレビ番組をデータ受信部101において受信すると、放送中のテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組の映像・音声データを、逐次、データ格納部102に格納していく(ステップS1)。なお、アナログ放送を受信した場合は、データ受信部101においてデジタル情報に変換して、逐次、データ格納部102に格納していく。データ格納部102に格納されたテレビ番組の映像・音声データは、直ちに複製されて、同一の映像・音声データが、デコード部103および番組録画部104それぞれにほぼ同時に送信される。
【0051】
データ格納部102からテレビ番組の映像・音声データを受け取ったデコード部103においては、データ格納部102から受け取ったテレビ番組の映像・音声データがエンコード(符号化あるいは圧縮)されていた場合には、再生可能な映像・音声データにデコード(復号化あるいは伸張)するとともに、映像・音声データから音声データを分離して、デコードした該音声データをデータ変換部105に対して出力する(ステップS2)。ここで、受信したテレビ番組の映像・音声データをエンコードしているコーデックのフォーマットやコンテナについては、例えば、映像データとしては、ITU−TやMPEG等で規格化されたコーデックが、また、音声データとしては、MP3等のMPEGオーディオ用のコーデック、ITU−TのGシリーズ勧告等で規格化されたコーデックが、代表的であるが、拡張子の指定がなくてもデコードが可能な形式であれば、かかる代表的なコーデックのみに限るものではない。
【0052】
しかる後、デコード部103においてデコードされた音声データを受け取ったデータ変換部105は、既存の音声認証等の技術を流用して、受け取った音声データを文字データ(ASCII等の当該情報取得装置100にて対応可能な文字コードからなる文字データ)に変換して、キーワード判定部107に対して出力する(ステップS3)。ここで、音声データを文字データに変換する変換方法としては、例えば、各種の文字データと音声データの波形パターンとの対応関係を変換テーブルとしてあらかじめ登録保持しておき、デコード部103からの音声データの波形パターンに合致する変換テーブルの音声データを検索することによって、該当する文字データを抽出する方法を用いても良いし、かかる方法に限ることなく、如何なる変換方法を採用しても構わない。
【0053】
データ変換部105にて変換された文字データを受け取ったキーワード判定部107においては、変換された文字データとキーワード設定・保存部106にユーザの嗜好を示す嗜好性データベースとしてあらかじめ設定登録されているキーワード群との比較・照合を行うことにより、変換された文字データと同一のキーワードが、嗜好性データベースに登録されているか否かを判定する(ステップS4)。なお、該比較・照合動作は、データ変換部105から文字データを受け取る都度、逐次実施するようにしても良いし、あらかじめ定めた一定期間の間、データ変換部105から出力されてくる文字データを蓄積して、該一定期間の経過毎に一括して実施するようにしても良い。
【0054】
変換された文字データと同一のキーワードが、嗜好性データベースに登録されていた場合には(ステップS4のYes)、次に、現在受信中のテレビ番組に含まれている音声データを逐次変換した文字データと嗜好性データベースに登録されているキーワード群との合致回数が、ユーザの嗜好に確実に合うテレビ番組であるか否かの判定用としてあらかじめ任意に定めた指定回数を超えたか否かを判定する(ステップS5)。合致回数が、該指定回数を超えていた場合には(ステップS5のYes)、現在受信中のテレビ番組は、ユーザの嗜好に合致したテレビ番組であると判定して、番組録画部104に対して、現在録画中のテレビ番組の録画を保持することを指示する録画保持指示を出力して、ステップS10に移行する(ステップS6)。なお、前記指定回数は任意の値に設定することが可能である。
【0055】
また、ステップS4において、変換された文字データと同一のキーワードが、嗜好性データベースに登録されていなかった場合(ステップS4のNo)、および、ステップS5において、現在受信中のテレビ番組に含まれている音声データを逐次変換した文字データと嗜好性データベースに登録されているキーワード群との合致回数が、前記指定回数以下であった場合(ステップS5のNo)、現在受信中のテレビ番組の映像・音声データに付随していたEPG(Electronic Program Guide)の情報を基にして、現在受信中のテレビ番組の録画完了タイミングに到達したか否かを判定する(ステップS7)。現在受信中のテレビ番組の録画完了タイミングにはまだ到達していないと判定した場合は(ステップS7のNo)、ステップS2に復帰して、当該テレビ番組の後続する映像・音声データに関するデコード動作を継続する。
【0056】
これに対して、現在受信中のテレビ番組の録画完了タイミングに到達したと判定した場合は(ステップS7のYes)、現在受信中のテレビ番組に含まれている音声データを変換した文字データには、嗜好性データベースに登録されているキーワード群に合致するものがないか、あるいは、合致する文字データがあったとしても、前記指定回数以下であり、現在受信中のテレビ番組は、ユーザの嗜好には合致しないテレビ番組であると判定して、番組録画部104に対して、現在録画中のテレビ番組を削除することを指示する録画消去指示を出力して、ステップS11に移行する(ステップS8)。
【0057】
一方、ステップS1において、デコード部103とほぼ同時にデータ格納部102からテレビ番組の映像・音声データを受け取った番組録画部104においては、データ格納部102からのエンコードされたままのテレビ番組の映像・音声データを、当該テレビ番組がユーザの嗜好に合致した番組であるか否かには関係なく、逐次、録画していく(ステップS9)。なお、番組録画部104は、録画を実施するに当たり、テレビ番組をユーザが後刻完全に再生して視聴することができるように、受け取ったテレビ番組の映像・音声データに付随するEPG(Electronic Program Guide)の情報を基にして、当該テレビ番組の録画開始タイミングおよび録画完了タイミングを認識し、テレビ番組毎の映像・音声データとして格納していくという動作を行う。
【0058】
しかる後、番組録画部104においては、当該テレビ番組の録画完了タイミングに達したか否かを判定し(ステップS10)、まだ、達していない場合は(ステップS10のNo)、録画完了タイミングに達するまで、データ格納部102からのテレビ番組の映像・音声データを録画し続け、録画完了タイミングに達した場合には(ステップS10のYes)、現在まで受信中であったテレビ番組の録画開始タイミングから録画終了タイミングまでの完全な録画が完了したものと判定して、次のステップS11に移行する。
【0059】
ステップS11に移行すると、番組録画部104は、キーワード判定部107から録画保持指示が出力されているかあるいは録画消去指示が出力されているかを判定する(ステップS11)。キーワード判定部107から録画保持指示が出力されていた場合には(ステップS11のYes)、今回録画したテレビ番組はユーザの嗜好に合う番組であるので、録画状態をそのまま継続し、テレビ番組の映像・音声データをユーザが後刻再生して視聴することができるようにする(ステップS12)。一方、キーワード判定部107から録画消去指示が出力されていた場合には(ステップS11のNo)、今回録画したテレビ番組はユーザの嗜好には合わない番組であるので、録画したテレビ番組の映像・音声データを情報取得装置100内から削除する(ステップS12)。
【0060】
かくのごとき動作を行うことによって、ユーザがテレビ番組を視聴中であるか否かには関係なく、ユーザの嗜好に合致するテレビ番組が複数のテレビチャンネルのいずれかで放送されていた場合には、当該テレビ番組の映像・音声データを確実に録画して、後刻、当該ユーザが視聴することが可能である。ここで、ユーザの嗜好を示すキーワードを嗜好性データベースにあらかじめ設定登録する際に、ユーザが通常使用している言語の文字を用いて入力する操作を行うだけで良く、さらには、過去のテレビ番組の視聴履歴やインターネット検索履歴から自動的にキーワードに相当する文字列を抽出して登録することも可能であるので、極めて簡単に、嗜好に合致するテレビ番組の録画を行うことができる。
【0061】
また、放送中のテレビ番組のユーザ嗜好性の判定用に、当該テレビ番組に含まれている音声データを変換した文字データを用いているので、字幕等のキャプションデータや文字データが含まれていないテレビ番組であっても、あるいは、例えばニュース番組中の特集番組用として放送されるシーンのように番組表やEPG情報に掲載されていない放送内容の場合であっても、嗜好に合うテレビ番組か否かを判定することができる。さらには、嗜好性データベースに登録されているキーワードと合致する音声データ(文字データ)が出現するテレビ番組中の出現回数があらかじめ任意に定めた指定回数を超えた場合に、ユーザ嗜好に合うテレビ番組であると判定することも可能にしているので、ユーザ嗜好に合うテレビ番組をより確実に選別することができ、ユーザの嗜好に合うと誤って判定して録画してしまうことをより確実に防止することができる。
【0062】
次に、図5に示すような動作によりユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画を行う場合のタイミング関係について、図6のタイムチャートを用いてさらに説明する。図6は、図1の情報取得装置100においてユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画を行う場合のタイミング関係を説明するためのタイムチャートであり、ユーザの嗜好に合うテレビ番組が放送されようとしている或る1つのテレビチャンネルのみに着目して、データ受信部101によるテレビ番組受信処理、番組録画部104によるテレビ番組録画処理、および、キーワード判定部107からの録画保持指示により番組録画部104が録画番組を保持する処理のそれぞれについて、その一例を示している。
【0063】
なお、図6のタイムチャートにおいて、時刻T1は、ユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)の録画開始タイミングを示し、時刻T2は、ユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)と判定する嗜好番組判定タイミングを示し、時刻T3は、ユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)の録画完了タイミングを示している。なお、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画開始タイミングT1および録画完了タイミングT3は、テレビ番組の映像・音声データに付随するEPG情報により認識する。また、嗜好番組判定タイミングT2は、当該テレビ番組に含まれる音声データを変換した文字データがキーワード設定・保存部106の嗜好性データデータの設定登録されているキーワード群とあらかじめ任意に定めた指定回数を超えた回数分合致したことを、キーワード判定部107にて判定して、録画保持指示が出力されてくることにより認識する。
【0064】
図6のデータ受信部101によるテレビ番組受信処理に示すように、録画開始タイミングT1において、着目しているテレビチャンネルの他の番組が終了して、データ受信部101において、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の受信処理が開始され、以降、録画完了タイミングT3に達するまで、当該テレビ番組の放送が継続し、録画完了タイミングT3に達すると、当該テレビ番組の受信処理が完了して、他の番組の受信が開始される。
【0065】
ここで、図6の番組録画部104によるテレビ番組録画処理に示すように、録画開始タイミングT1においては、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の放送が開始されるまでに放送されていた他の番組は、ユーザの嗜好には合わない番組であると判定されていた場合であるので、番組録画部104は、録画済みの該他の番組を消去し、かつ、放送が開始されたユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)の録画を開始する。ユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)の録画動作は、以降、録画完了タイミングT3に達するまで継続する。
【0066】
さらに、図6の番組録画部104における録画番組保持処理に示すように、ユーザの嗜好に合うテレビ番組(録画該当番組)の録画中の嗜好番組判定タイミングT2において、当該テレビ番組(録画該当番組)に含まれる音声データを変換した文字データがキーワード設定・保存部106の嗜好性データの設定登録されているキーワード群とあらかじめ任意に定めた指定回数を超えた回数分合致したことを、キーワード判定部107にて判定して、録画保持指示が出力されてくる。その結果、番組録画部104は、テレビ番組の映像・音声データに付随するEPG情報に基づいて、当該テレビ番組(録画該当番組)の録画開始タイミングT1および録画完了タイミングT3を認識して、当該テレビ番組の録画完了タイミングT3に達するまで待ってから、当該テレビ番組(録画該当番組)の開始から完了までの映像・音声データの録画を保持するように動作する。
【0067】
したがって、ユーザの嗜好に合うテレビ番組については、当該テレビ番組の録画完了タイミングT3(すなわち放送が完了するタイミング)の時点で、録画開始タイミングT1(すなわち放送が開始されるタイミング)から完了するまでの、テレビ番組として完全な形で、当該ユーザが再生可能な状態に録画することができる一方、ユーザの嗜好に合わないテレビ番組については、録画を完全に消去した状態にすることができる。
【0068】
例えば、ユーザの嗜好を示すキーワードとして『サイクリング』が、また、当該キーワードに関連する関連キーワードとして『自転車』『サイクル』等が、キーワード設定・保存部106の嗜好性データベースにあらかじめ設定登録されている状況下で、当該ユーザが現在視聴中のテレビチャンネルが『1CH』であり、また、ユーザが視聴していない『3CH』では、現在、ニュース番組が放送されており、該ニュース番組中で『サイクリング』に関する特集が放送されていた場合について具体例を以下に説明する。つまり、『3CH』の当該ニュース番組や特集番組の中では、通常、ナレータや出演者が、嗜好に合うテレビ番組の判定用としてあらかじめ任意に定めた指定回数を超えた回数分に亘って、『サイクリング』や『自転車』『サイクル』等の音声を発する可能性が極めて高い。したがって、当該ニュース番組や特集番組の中で発せられる音声データを文字データに変換した結果、嗜好性データベースにあらかじめ設定登録されている文字データと合致する回数が前記指定回数を超えることになり、キーワード判定部107からは、録画保持指示が出力される。その結果、番組録画部104においては、該録画保持指示に基づいて、『3CH』の『サイクリング』の特集番組を含む当該ニュース番組の録画をそのまま保持した状態に設定することができる。
【0069】
かくのごとく、たとえ、ユーザが『3CH』のニュース番組の中で『サイクリング』に関する特集番組が組まれていることを知らない状況下にあったとしても、自動的に、『サイクリング』の特集番組を含む当該ニュース番組の録画状態がそのまま保持されて、後刻、視聴することが可能になる。
【0070】
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本発明の実施形態においては次のような効果が得られる。
【0071】
従来の技術においては、ユーザが、テレビの番組表やインターネット上の番組表を確認して、ユーザ自身が見たい番組を探すことができ、視聴することができた。しかしながら、一つのテレビ番組内で、ユーザにとって興味がある内容のミニコーナーや特集等が組まれていても、現状では、番組表等には記載されることなく放送されていることが多い。したがって、かかる場合には、ユーザにとって興味がある内容のテレビ番組の放送があったことにユーザは気付くことが少ないため、後刻、当該テレビ番組を視聴しようとしても、対応することができない。
【0072】
これに対して、本実施形態においては、ユーザがテレビの視聴中であるか否かには関係なく、一時的に、放送されているテレビ番組のうちあらかじめ選択した1ないし複数のテレビ番組を録画しておき、放送中のテレビ番組中で発せられている音声データを基にして、ユーザの嗜好に合うテレビ番組であるか否かを判定して、放送中のテレビ番組が嗜好に合う番組であれば、録画状態をそのまま保持し、嗜好に合う番組ではなかった場合には、一時的に録画したテレビ番組を消去するという動作を自動的に行うので、ユーザにとって興味がある内容のテレビ番組の放送があった場合には、その機会を逃すことなく確実に録画することができ、後刻、ユーザが視聴することが可能である。
【0073】
また、ユーザの嗜好性を示すキーワードをあらかじめ登録しておく場合、ユーザ自身が普段使用している文字や英数字を用いて入力して簡単に登録することが可能であるのみならず、過去の視聴履歴中のテレビ番組やインターネットの検索履歴における検索文字列等を利用して自動的に登録することも可能にしているので、ユーザが意識することなく、ユーザの嗜好に合うテレビ番組の録画設定を行うこともでき、ユーザ自らが録画予約を行う際の煩わしい操作を不要にすることができる。
【0074】
(他の実施形態の説明)
前述の実施形態においては、図1に示した情報取得装置100として、図2に例示したテレビチューナ201やテレビ202、図3に例示したHGW301(Home Gateway:ホームゲートウェイ)、STB302(Set-Top Box:セットトップボックス)やテレビ303、図4に例示したHGW401やPC402(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)のような装置に該当し、各機能がこのような装置内に搭載されている場合を例に採って説明した。しかし、本発明は、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、図7に示すように、クラウド・コンピューティングのようなネットワーク上に図1の情報取得装置100の各部位が有する機能群をアプリケーションサーバとして実現させて、実施することも可能である。図7は、図1の情報取得装置100の各部位が有する機能群をアプリケーションサーバとしてネットワーク上に構築した場合のシステム構成の一例を示すシステム構成図であり、各機能をコンピュータによって実行可能なプログラムとして実施する場合の一例を示している。
【0075】
図7において、ネットワーク510上にはクラウドAおよびクラウドBが構築されており、ユーザ宅520には、ネットワーク510と接続されたHGW506が設置されている。例えば、クラウドAは、番組を放送するテレビ局やコンテンツ配信事業者等によって運営・運用されている。また、クラウドBは、インターネット上の検索サービスのポータルサイト等を構築するインターネットサービスプロバイダ等によって運営・運用されている。
【0076】
クラウドAは、放送用のテレビ番組を格納するサーバである番組(コンテンツ)サーバ500と、テレビ番組を録画する番組録画部501とを少なくとも有して構成されている。また、クラウドBは、エンコード(符号化、圧縮化)されたテレビ番組の映像・音声データをデコード(復号化、伸張化)するデコード部502、テレビ番組の音声データを文字データに変換するデータ変換部503、ユーザの嗜好を示すキーワードおよび該キーワードに関連する関連キーワードを嗜好性データベースにあらかじめ設定登録するキーワード設定・保存部504、および、放送中のテレビ番組中の音声データを変換した文字データによる嗜好性データベースの検索結果に基づいて放送中のテレビ番組がユーザの嗜好に合う番組か否かを判定するキーワード判定部505を少なくとも有して構成されている。また、ユーザ宅520には、ネットワーク510と通信を行うためのHGW506(Home Gateway:ホームゲートウェイ)および番組や操作画面を表示する表示装置507が少なくとも設置されている。
【0077】
なお、クラウドAの番組録画部501は、図1の情報取得装置100における番組録画部104と同一の機能を有しており、また、クラウドBのデコード部502、データ変換部503、キーワード設定・保存部504およびキーワード判定部505のそれぞれは、図1の情報取得装置100におけるデコード部103、データ変換部105、キーワード設定・保存部106およびキーワード判定部107のそれぞれと同一の機能を有している。
【0078】
ユーザ宅520内のエンドユーザは、PC等を用いて、HGW506を介して、ネットワーク510すなわちインターネットが提供する検索サービスにより、Webサイトの閲覧を行っている。ここで、該閲覧時にWebサイトを検索するために用いた文字列は、エンドユーザの嗜好性を示すキーワードとしてHGW506にて抽出される。Webサイト検索時に抽出された該キーワードは、HGW506からネットワーク510上のクラウドBに送信されて(図7の符号(1))、キーワード設定・保存部504の嗜好性データベースに設定登録され、エンドユーザ毎の嗜好性として設定される。
【0079】
かくのごとき動作によって、キーワード設定・保存部504の嗜好性データベースにキーワードがあらかじめ設定登録された状況下で、クラウドAの番組(コンテンツ)サーバ500からテレビ番組が放送されると、クラウドBのデコード部502において受信し(図7の符号(2))、受信したテレビ番組の映像・音声データをデコードするとともに、映像データと音声データとに分離し、音声データをデータ変換部503に出力する(図7の符号(3))。
【0080】
分離した音声データを受け取ったデータ変換部503においては、音声データから文字データへの変換を行い、変換した文字データをキーワード判定部505に出力する(図7の符号(4))。キーワード判定部505は、キーワード設定・保存部504の嗜好性データベースにあらかじめ設定登録されていたユーザ嗜好性を示すキーワードを読み出して(図7の符号(5))、データ変換部503から受け取った文字データと比較・照合する。キーワード判定部505における比較・照合結果として、受け取った文字データと合致するキーワードを検出した場合であって、かつ、合致した回数があらかじめ任意に設定した指定回数を超えた状態に達した場合には、クラウドAにある番組録画部501に対して、現在放送されているテレビ番組の録画を指示する(図7の符号(6))。受け取ったその指示を元に、番組録画部501は、番組(コンテンツ)サーバ500から、現在放送されているテレビ番組の録画を開始する(図7の符号(7))。
【0081】
クラウドBにあるキーワード判定部505からの録画指示を受け取った番組録画部501においては、現在録画中のテレビ番組に対しURL(Unique Resource Locator)等を付与し、キーワード判定部505に対して当該テレビ番組が格納されているURL情報を通知する(図7の符号(8))。
【0082】
クラウドAにある番組録画部501からのURL情報を受信したキーワード判定部505は、エンドユーザのユーザ宅520内のHGW506に対して、ユーザの嗜好に合うテレビ番組が録画された旨と該テレビ番組の録画場所を示すURL情報とを送信することにより(図7の符号(9))、ユーザ宅520内の表示装置507に画面表示して、エンドユーザに通知する。表示装置507の画面表示を視認したエンドユーザは、嗜好に合うテレビ番組が録画されたことを知り、通知されてきたURLを入力することによって、クラウドAにある番組録画部501からURLが示す録画場所にアクセスさせて、当該テレビ番組をユーザ宅520まで配信させ、表示装置507に画面表示させて視聴することが可能になる(図7の符号(10))。なお、録画されたテレビ番組のユーザ宅520への配信は、ユーザ宅520に録画ファイルをダウンロードさせても良いし、ストリーミング等によって配信させるようにしても良い。
【0083】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
【符号の説明】
【0084】
100 情報取得装置
101 データ受信部
102 データ格納部
103 デコード部
104 番組録画部
105 データ変換部
106 キーワード設定・保存部
107 キーワード判定部
200 テレビ線
201 テレビチューナ
202 テレビ
300 ネットワーク
301 HGW(Home Gateway:ホームゲートウェイ)
302 STB(Set-Top Box:セットトップボックス)
303 テレビ
400 ネットワーク
401 HGW(Home Gateway:ホームゲートウェイ)
402 PC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)
500 番組(コンテンツ)サーバ
501 番組録画部
502 デコード部
503 データ変換部
504 キーワード設定・保存部
505 キーワード判定部
506 HGW(Home Gateway:ホームゲートウェイ)
507 表示装置
510 ネットワーク
520 ユーザ宅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7