特許第6112922号(P6112922)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6112922
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】警備システム及びその利用方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20170403BHJP
【FI】
   G08B25/04 G
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-50885(P2013-50885)
(22)【出願日】2013年3月13日
(65)【公開番号】特開2014-178763(P2014-178763A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2015年12月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120352
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100128901
【弁理士】
【氏名又は名称】東 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】藤井 元
(72)【発明者】
【氏名】岡本 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】日野 登記雄
(72)【発明者】
【氏名】山中 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】水谷 健
(72)【発明者】
【氏名】林 宏
【審査官】 白川 瑞樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−205545(JP,A)
【文献】 特開2002−220030(JP,A)
【文献】 特開2005−216051(JP,A)
【文献】 特開2000−215368(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F21/00
21/30−21/46
G08B1/00−15/02
17/02−31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を受付ける暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムであって、
前記警報装置が、
所定の暗証番号用キーの発行を要求する暗証番号用キー発行操作を受付けるキー発行操作受付手段と、
前記キー発行操作受付手段が前記所定の暗証番号用キー発行操作を受付けた際にキーを生成するキー生成手段と、
前記キー生成手段で生成されたキーを外部に出力するキー出力手段と、
前記キーから特定のアルゴリズムで暗証番号を生成する装置側暗証番号生成手段とを備え、
前記キー生成手段で生成されたキーに対応し、前記装置側暗証番号生成手段で生成される特定の暗証番号を前記暗証番号受付手段で受付けた際に、前記警報停止手段が前記警報を停止するように構成され、
前記サポートセンターが、
キーを入力するキー入力手段と、
前記警報装置が備える前記装置側暗証番号生成手段と同一の暗証番号生成アルゴリズムで前記キーから特定の暗証番号を生成するセンター側暗証番号生成手段とを備え、
前記キー入力手段に入力されたキーに対して、前記センター側暗証番号生成手段が特定の暗証番号を生成し、出力する警備システム。
【請求項2】
前記暗証番号用キー発行操作が、長押し操作である請求項1に記載の警備システム。
【請求項3】
前記警報装置が、
前記キー生成手段でキーを生成した回数を記憶する生成回数記憶手段を備え、
前記キー生成手段が、前記生成回数記憶手段に記憶された回数に応じて異なるキーを生成するように構成された請求項1または2に記載の警備システム。
【請求項4】
前記警報装置が、
前記装置側暗証番号生成手段で暗証番号を生成した際に当該暗証番号の有効期限を設定する期限設定手段を備え、
前記警報停止手段が、前記期限設定手段で設定された有効期限内に、前記暗証番号受付手段で当該有効期限が設定された暗証番号を受付けた場合にのみ、警報を停止するように構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の警備システム。
【請求項5】
警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を入力する暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムであって、
前記警報装置が、
当該警報装置に固有の値であり、暗証番号発行用の装置固有値が記載された貼付物を備え、
前記装置固有値を用いて特定のアルゴリズムで暗証番号を生成する装置側暗証番号生成手段とを備え、
前記装置固有値に対応し、前記装置側暗証番号生成手段で生成される特定の暗証番号を前記暗証番号受付手段で受付けた際に、前記警報停止手段が前記警報を停止するように構成され、
前記サポートセンターが、
装置固有値を入力する固有値入力手段と、
前記装置側暗証番号生成手段と同一の暗証番号生成アルゴリズムで前記装置固有値から特定の暗証番号を生成するセンター側暗証番号生成手段とを備え、
前記固有値入力手段に入力された装置固有値に対応して、前記センター側暗証番号生成手段が特定の暗証番号を生成し、出力する警備システム。
【請求項6】
前記警報装置が、
前記装置側暗証番号生成手段で暗証番号を生成した回数を記憶する生成回数記憶手段と、
所定の操作により前記生成回数記憶手段に記憶された回数を外部に表示可能な回数表示手段とを備え、
前記装置側暗証番号生成手段が、入力された回数に応じて異なる暗証番号を生成するように構成され、
前記生成回数記憶手段に記憶された回数が、前記装置側暗証番号生成手段に入力されるように構成され、
前記サポートセンターが、
所定の回数を入力する回数入力手段を備え、
前記回数入力手段に入力された回数が、前記サポートセンターに備えられた前記センター側暗証番号生成手段に入力される請求項5に記載の警備システム。
【請求項7】
請求項1に記載の警備システムの利用方法であって、
前記警報装置の利用者が、前記暗証番号用キー発行操作を行い、前記暗証番号用キー発行操作により、前記キー出力手段により出力された前記キーを、前記サポートセンターの窓口に伝え、
前記サポートセンターの窓口が、伝えられた前記キーを前記キー入力手段に入力し、前記センター側暗証番号生成手段により生成された前記暗証番号を、前記警報装置の利用者に伝えることで、
前記警報装置の利用者が、前記暗証番号受付手段に前記暗証番号を入力し、前記警報停止手段により前記警報を停止させる警備システムの利用方法。
【請求項8】
請求項5に記載の警備システムの利用方法であって、
前記警報装置の利用者が、前記貼付物に記載の前記装置固有値を、前記サポートセンターの窓口に伝え、
前記サポートセンターの窓口が、伝えられた前記装置固有値を前記固有値入力手段に入力し、前記センター側暗証番号生成手段により生成された前記暗証番号を、前記警報装置の利用者に伝えることで、
前記警報装置の利用者が、前記暗証番号受付手段に前記暗証番号を入力し、前記警報停止手段により前記警報を停止させる警備システムの利用方法。
【請求項9】
請求項6に記載の警備システムの利用方法であって、
前記警報装置の利用者が、前記装置固有値と前記回数表示手段により表示される回数を、前記サポートセンターの窓口に伝え、
前記サポートセンターの窓口が、伝えられた前記装置固有値を前記固有値入力手段に入力するとともに、伝えられた前記回数前記回数入力手段に入力し、前記センター側暗証番号生成手段により生成された前記暗証番号を、前記警報装置の利用者に伝える警備システムの利用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を受付ける暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の警備システムは、侵入者が容易に警報を停止することを防止するため、予め定められた暗証番号を入力しなければ警報を停止できないように構成されている。しかしこのような構成においては、警報装置の利用者が当該暗証番号を忘れてしまった場合に、警報を停止できず、長時間鳴り続けることで近隣へ迷惑をかけてしまう可能性がある。
【0003】
このような問題に対応するため、特許文献1には、警報装置に、通常の暗証番号とは別に、あらかじめ別の暗証番号(いわゆるマスターコード)を記憶させておき、必要に応じてマスターコードで警報装置の警報を停止できる構成が開示されている。ただし、このような構成においては、マスターコードの流出を防ぐため、マスターコードを事前に利用者に伝えるわけにはいかない。このため、事業者が警報装置の設けられた場所まで向かいマスターコードを用いて警報を停止する必要があった。この場合、警報を停止するまでに時間がかかり、その間近隣に迷惑をかけてしまうという課題がある。
【0004】
このような課題に対応し、特許文献1には、事業者側に設けられたセンターと通信可能に接続された警報装置を用いる場合に、事業者が通信回線を介して警報装置のマスターコードを適宜変更することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−216051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の先行技術に開示の技術は、通信回線に接続されず、事業者側のセンターと通信可能に構成されていない警報装置においては採用することが出来ない。すなわち、事業者側のセンターと通信可能に構成されていない警報装置においては、利用者が通常の暗証番号を忘れると、警報を停止するまでに時間がかかり、その間近隣に迷惑をかけてしまうという課題がある。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、センターと通信可能に構成されていない警報装置において、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムの提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る警備システムの特徴は、警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を受付ける暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムであって、前記警報装置が、所定の暗証番号用キーの発行を要求する暗証番号用キー発行操作を受付けるキー発行操作受付手段と、前記キー発行操作受付手段が前記所定の暗証番号用キー発行操作を受付けた際にキーを生成するキー生成手段と、前記キー生成手段で生成されたキーを外部に出力するキー出力手段と、前記キーから特定のアルゴリズムで暗証番号を生成する装置側暗証番号生成手段とを備え、前記キー生成手段で生成されたキーに対応し、前記装置側暗証番号生成手段で生成される特定の暗証番号を前記暗証番号受付手段で受付けた際に、前記警報停止手段が前記警報を停止するように構成され、前記サポートセンターが、キーを入力するキー入力手段と、前記警報装置が備える前記装置側暗証番号生成手段と同一の暗証番号生成アルゴリズムで前記キーから特定の暗証番号を生成するセンター側暗証番号生成手段とを備え、前記キー入力手段に入力されたキーに対して、前記センター側暗証番号生成手段が特定の暗証番号を生成し、出力する点にある。
【0009】
上記特徴構成によれば、警報装置の利用者が暗証番号用キー発行操作を行うことで、警報装置内では、そのキーに対応して装置側暗証番号生成手段により、警報装置の警報を停止可能な暗証番号が新たに生成され利用可能となる。また、サポートセンターにおいて暗証番号用キーに対応する暗証番号を生成可能なため、警報装置の利用者は、暗証番号用キー発行操作により取得した暗証番号用キーをサポートセンターに伝えることで、警報装置の警報を停止可能な暗証番号を取得することができる。そして、サポートセンター側から利用者に伝達される暗証番号を、利用者が警報装置に入力することで、警報装置は、入力された暗証番号と先にキーに対応して生成しておいた暗証番号とを対比し、一致を確認して、警報を停止する。
このような構成により、サポートセンターと通信可能に構成されていない警報装置において、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムを提供できる。また、警報装置の暗証番号を発行するためには、一旦サポートセンターとやりとりする必要があるため、侵入者によって容易に警報が停止されることを防止できる。
【0010】
さらなる特徴は、前記暗証番号用キー発行操作が、長押し操作である点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、暗証番号用キー発行操作に時間がかかるため、より一層侵入者によって容易に警報が停止されることを防止できる。
【0012】
また、別の特徴は、前記警報装置が、前記キー生成手段でキーを生成した回数を記憶する生成回数記憶手段を備え、前記キー生成手段が、前記生成回数記憶手段に記憶された回数に応じて異なるキーを生成するように構成された点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、警報装置の利用者が暗証番号用キーを生成するたびに、当該警報装置で利用可能な暗証番号が異なるようになる。このため、例えば、一度利用可能になった暗証番号が流出することで、侵入者などによって警報装置の警報が停止されてしまうことを抑制できる。すなわち、サポートセンターと通信可能に構成されていない警報装置において、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムを、より安全に提供できる。
【0014】
さらに、別の特徴は、前記警報装置が、前記装置側暗証番号生成手段で暗証番号を生成した際に当該暗証番号の有効期限を設定する期限設定手段を備え、前記警報停止手段が、前記期限設定手段で設定された有効期限内に、前記暗証番号受付手段で当該有効期限が設定された暗証番号を受付けた場合にのみ、警報を停止するように構成された点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、警報装置の利用者が暗証番号用キーを生成した際に、当該警報装置で利用可能となる暗証番号に有効期限が設定される。すなわち、警報装置にいわゆるワンタイムパスワードを設定することができる。このため、サポートセンターと通信可能に構成されていない警報装置において、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムを、より安全に提供できる。
【0016】
本願発明に係る別の警備システムの特徴は、警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を入力する暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムであって、前記警報装置が、当該警報装置に固有の値であり、暗証番号発行用の装置固有値が記載された貼付物を備え、前記装置固有値を用いて特定のアルゴリズムで暗証番号を生成する装置側暗証番号生成手段とを備え、前記装置固有値に対応し、前記装置側暗証番号生成手段で生成される特定の暗証番号を前記暗証番号受付手段で受付けた際に、前記警報停止手段が前記警報を停止するように構成され、前記サポートセンターが、装置固有値を入力する固有値入力手段と、前記装置側暗証番号生成手段と同一の暗証番号生成アルゴリズムで前記装置固有値から特定の暗証番号を生成するセンター側暗証番号生成手段とを備え、前記固有値入力手段に入力された装置固有値に対応して、前記センター側暗証番号生成手段が特定の暗証番号を生成し、出力する点にある。
【0017】
上記特徴構成によれば、先に説明した「暗証番号用キー発行操作→キー生成→外部出力」のシーケンスにおけるキーとして、貼付物に記載された「装置固有値」を使用する。そして、利用者が「装置固有値」を知得した後の動きは、先の例と同様である。
結果、この構成の場合も、上記特徴構成によれば、サポートセンターと通信可能に構成されていない警報装置において、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムを提供できる。また、警報装置の暗証番号を発行するためには、一旦サポートセンターとやりとりする必要があるため、侵入者によって容易に警報が停止されることを防止できる。さらに本構成であれば、既存の警報装置に対して、ハードウェアとしては貼付物を加えるだけで良く、利用者が通常の暗証番号を忘れた場合に、利用者によって速やかに警報を停止可能な警備システムを、既存の警報装置を用いて安価に提供することができる。
【0018】
さらに、別の特徴は、前記警報装置が、前記装置側暗証番号生成手段で暗証番号を生成した回数を記憶する生成回数記憶手段と、所定の操作により前記生成回数記憶手段に記憶された回数を外部に表示可能な回数表示手段とを備え、前記装置側暗証番号生成手段が、入力された回数に応じて異なる暗証番号を生成するように構成され、前記生成回数記憶手段に記憶された回数が、前記装置側暗証番号生成手段に入力されるように構成され、前記サポートセンターが、所定の回数を入力する回数入力手段を備え、前記回数入力手段に入力された回数が、前記サポートセンターに備えられた前記センター側暗証番号生成手段に入力される点にある。
【0019】
上記特徴構成によれば、警報装置の利用者が所定の操作を行うたびに、当該警報装置で利用可能な暗証番号が異なるようになる。このため、例えば、一度利用可能になった暗証番号が流出することで、侵入者などによって警報装置の警報が停止されてしまうことを抑制できる。また、サポートセンターに所定の操作を行った回数が伝えられるので、警報装置側で暗証番号が生成された回数と、サポートセンター側で暗証番号を生成する回数とを常に一致させることができ、不一致により利用可能な暗証番号をサポートセンターで生成できなくなることを防ぐことができる。具体的には、例えば、警報装置の利用者が所定の操作を行ったが、その後通常の暗証番号を思い出し、警報装置内で生成される暗証番号を使わなかった場合などにおいて、次回所定の操作を行ったときに、警報装置とサポートセンターとで、過去に所定の操作を行った回数が異なってしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る警備システムの概要図
図2】本発明の実施形態に係る警報装置の概略を示すブロック図
図3】本発明の実施形態に係るサポート用端末の概略を示すブロック図
図4】本発明の実施形態に係る警備システムの利用手順を示すフロー図
図5】本発明の第2実施形態に係る警報装置の概略を示すブロック図
図6】本発明の第2実施形態に係るサポート用端末の概略を示すブロック図
図7】本発明の第2実施形態に係る警備システムの利用手順を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では本願発明に係る警備システム1を、図を用いて説明する。図1に示すように、警備システム1は、所定の警備対象領域R内における異常を検知する検知手段2と、当該検知手段2が異常を検知した際に警報を発報する警報装置3と、警報装置3の利用者Uのサポートを行うサポートセンター4を備える。
【0022】
検知手段2には、赤外線センサ、パッシブセンサ、窓や扉の開閉を検知するマグネットセンサー、窓ガラスの破壊音を検知するオーディオセンサなどを用いることができる。検知手段2は、警報装置3と通信可能に構成され、異常を検知した際に異常を検知した旨を示す信号を警報装置3に送信するように構成されている。
【0023】
警報装置3は、警備対象領域R内で異常を検知した場合に、周囲に警報を発報するように構成されている。具体的には、演算装置及び記憶領域を備えたマイクロコンピュータからなり、検知手段2からの信号を受信可能に構成されている。また、警報装置3はスピーカーを備え、警報を発報可能に構成されている。
【0024】
なお、本実施形態においては、警報装置3はサポートセンター4などの外部と通信可能に構成されていない。すなわち、警報装置3は、検知手段2とのみ通信可能に構成され、外部の通信回線には接続されていない。
【0025】
図2に示すように、警報装置3は、利用者Uによる暗証番号の入力を受付けるための暗証番号受付手段31を備える。具体的には、警報装置3は暗証番号受付手段31として、0〜9までの数字に対応する10個のプッシュボタンを備え、利用者Uにより暗証番号の入力が可能に構成されている。本実施形態においては暗証番号として、複数桁の数字が用いられる。
【0026】
また、警報装置3は、警報を発報している状態において、暗証番号受付手段31で暗証番号の入力を受付けた際に、当該暗証番号が正しい場合(警報装置3内部で別途生成される暗証番号Xと一致する場合)に、警報を停止する警報停止手段32を備える。本実施形態においては、警報装置3は、警報停止手段32により警報を停止するための暗証番号として、あらかじめ設定された暗証番号Aに加え、当該暗証番号Aを利用者Uが忘れた際などの緊急時に使用するための暗証番号Xが、所定のシーケンスに従って自動生成される。警報停止手段32は、暗証番号受付手段31から暗証番号Aまたは暗証番号Xを受付けた場合に、警報を停止するように構成されている。なお、暗証番号Aまたは暗証番号X以外の暗証番号を受付けた場合には、警報を停止しない。但し、後に説明する暗証番号用キー発行操作は、使用者が知得できるように構成されている。
【0027】
ここで、暗証番号Aは通常時に使用する暗証番号であり、通常、警報装置3設置時に利用者Uに知らされているか、利用者Uが設定している。一方、暗証番号Xは緊急時に使用する暗証番号であり、通常、警報装置3設置時に利用者Uに知らされない。
【0028】
サポートセンター4は、電話回線またはインターネット回線などを通じて、警報装置3の利用者Uに暗証番号Xを提供するように構成されている。具体的には、サポートセンター4は、例えば利用者Uが暗証番号Aを忘れた場合などに、利用者Uから警報を停止するための暗証番号Xの問い合わせqを受け、それに回答する形態で利用者Uに暗証番号Xを伝えるように構成されている。
【0029】
本願発明における警備システム1は、緊急時における暗証番号Xの取り扱い方法に特徴を有する。以下では、暗証番号Xを安全にやりとりするための警備システム1の構成及び利用方法を説明する。
【0030】
〔第1実施形態〕
1.警備システムの構成
1−1.警報装置の構成
図2に示すように、警報装置3は、所定の暗証番号用キーkの発行を要求する暗証番号用キー発行操作iを受付けるキー発行操作受付手段33を備える。キー発行操作受付手段33は、警報発報中に限り暗証番号用キー発行操作iを受付けるように構成される。ここで、暗証番号用キーkは、暗証番号Xを生成する際に用いる特定の数値を意味する。具体的には、キー発行操作受付手段33は、非常用プッシュボタンであり、暗証番号用キー発行操作iとしては、当該非常用プッシュボタンに対する長押し操作が相当する。具体的には、侵入者による操作を困難にするため、数十秒〜数分程度の長押し操作とするのが好ましい。
【0031】
警報装置3は、暗証番号用キーkを生成するキー生成手段34を備える。キー生成手段34は、キー発行操作受付手段33が所定の暗証番号用キー発行操作iを受付けた際に、暗証番号用キーkを生成するように構成されている。
【0032】
本実施形態においては、警報装置3は、キー生成手段34で暗証番号用キーkを生成した回数nを記憶する生成回数記憶手段35を備え、キー生成手段34が、生成回数記憶手段35に記憶された回数nに応じて異なる暗証番号用キーkを生成するように構成されている。具体的には、キー生成手段34が暗証番号用キーkを生成する際に、生成回数記憶手段35に暗証番号用キーkを生成する旨を通知する。生成回数記憶手段35は、通知を受けた回数をカウントし、今までにカウントした積算回数を、キーを生成した回数nとみなして記憶する。
【0033】
さらに、生成回数記憶手段35は、キー生成手段34からの通知を受けると、通知を受けた回数をカウントした後、記憶している回数nをキー生成手段34に送る。その後、キー生成手段34は、受け取った回数nを用いて暗証番号用キーkを生成する。本実施形態においては、暗証番号用キーkとしてキーを生成した回数nをそのまま用いる。
【0034】
警報装置3は、キー生成手段34で生成された暗証番号用キーkを、利用者Uに伝えるため外部に出力するキー出力手段39を備える。キー出力手段39としては、スピーカーなどの音による出力手段や、LEDなどの光による出力手段を用いることができる。具体的には、例えば音による出力手段を用いる場合、暗証番号用キーkの値の分だけ「ピッ」と音を出力すると良い。(例えば、暗証番号用キーkが「3」であれば、「ピピピッ」と音を出力する)。また、例えば光による出力手段を用いる場合、暗証番号用キーkの値の分だけ、光を点滅させると良い。このようにして、キー生成手段34により生成した暗証番号用キーkを利用者Uに通知することができる。
【0035】
警報装置3は、入力された暗証番号用キーkから特定のアルゴリズムf(k)で暗証番号Xを生成する装置側暗証番号生成手段36を備える。すなわち、警報装置3は、キー生成手段34で生成された暗証番号用キーkが、キー出力手段39によって出力されるとともに、装置側暗証番号生成手段36に入力されるように構成されている。装置側暗証番号生成手段36は、入力された暗証番号用キーkに基づいて暗証番号Xを生成する。このとき用いるアルゴリズムf(k)としては、キーを生成した回数nとの暗証番号Xとの相関関係が容易に推測しづらいものを採用するのが好ましいが、単純なアルゴリズムを用いても構わない。具体的には、例えば、アルゴリズムf(k)として、あらかじめ定められた所定値に暗証番号用キーkの値を加える、といった単純な仕組みを用いても構わない。
【0036】
さらに、警報装置3は、装置側暗証番号生成手段36で暗証番号Xを生成した際に、当該暗証番号Xの有効期限limを設定する期限設定手段37を備える。ここで、有効期限limは、暗証番号Xにより警報装置3の警報を停止できる期間を意味する。具体的には、例えば、期限設定手段37は有効期限limを、装置側暗証番号生成手段36が暗証番号Xを生成してから所定期間、または警報装置3の警報が停止されるまでの間と設定することができる。
【0037】
警報装置3は、キー生成手段34で生成された暗証番号用キーkに対応し、装置側暗証番号生成手段36で生成される特定の暗証番号Xを暗証番号受付手段31で受付けた際に、警報停止手段32が警報を停止するように構成される。具体的には、装置側暗証番号生成手段36による暗証番号Xの生成後、利用者Uにより暗証番号受付手段31に暗証番号Yが入力されると、暗証番号チェック手段38により、暗証番号Xと入力された暗証番号Yとが同一か判断される。入力された暗証番号Yが、暗証番号Xと同一である場合には暗証番号チェック手段38は、警報停止手段32に警報装置3の警報を停止するように命令を送信する。
【0038】
本実施形態においては、警報停止手段32は、期限設定手段37で設定された有効期限lim内に、暗証番号受付手段31で当該有効期限limが設定された暗証番号Xを受付けた場合にのみ、警報を停止するように構成される。具体的には、暗証番号受付手段31に入力された暗証番号Yが入力されると、暗証番号チェック手段38により入力された暗証番号Yと暗証番号Xとが同一か判断される。同一であった場合には、警報停止手段32により、警報が停止される。一方、入力された暗証番号Yと暗証番号Xとが異なる場合には、警報は停止されない。
【0039】
以上の構成により、警報装置3の利用者Uは、暗証番号Aを忘れた際に、暗証番号用キー発行操作iを行い暗証番号用キーkを取得した後、暗証番号用キーkと引き換えに暗証番号Xを取得することで、警報を停止させることができる。なお、利用者Uが、暗証番号用キーkと引き換えに暗証番号Xを取得する流れについては後述する。
【0040】
1−2.サポートセンターの構成
図3に、サポートセンター4に設けられるサポート用端末5を示す。サポート用端末5は、本願発明において、警報装置3と対となって用いられる。サポートセンター4のサポート用端末5は、暗証番号用キーkを入力するキー入力手段51と、警報装置3が備える装置側暗証番号生成手段36と同一の暗証番号生成アルゴリズムf(k)で暗証番号用キーkから特定の暗証番号Xを生成するセンター側暗証番号生成手段52とを備える。
【0041】
具体的には、サポート用端末5は、演算装置及び記憶領域を備えたマイクロコンピュータからなる。キー入力手段51としては、例えばキーボードを用いることができる。
【0042】
さらに、キー入力手段51に入力された暗証番号用キーkに対して、センター側暗証番号生成手段52が特定の暗証番号Xを生成し、暗証番号出力手段53により外部出力するように構成されている。具体的には、暗証番号出力手段53として、例えばディスプレイを用いることができる。このような構成により、サポート用端末5の使用者は、特定の暗証番号用キーkに対応する暗証番号Xを取得することができる。
【0043】
2.警備システムの動作・利用方法
図4を用いて、本実施形態に係る警備システム1(警報装置3及びサポート用端末5)の利用方法について説明する。以下では、警報装置3が警報を発した場合に、利用者Uが警報を停止するための暗証番号Aを忘れた状況において、暗証番号Xをサポートセンター4から取得し警報を停止させるまでの流れを説明する。
【0044】
警報装置3の利用者Uは、まず暗証番号用キー発行操作iを行う。暗証番号用キー発行操作iにより、警報装置3はキー生成手段34により暗証番号用キーkを生成し、キー出力手段39により暗証番号用キーkを出力する。利用者Uは、暗証番号用キー発行操作iによりキー出力手段39に出力された暗証番号用キーkを、サポートセンター4の窓口に伝える。ここで、利用者Uからサポートセンター4の窓口Cへの暗証番号用キーkの伝達は、電話回線を用いて口頭で、もしくはインターネット回線を用いてメールで行うことができる(後者の例を図1に示した)。
【0045】
サポートセンター4の窓口Cは、利用者Uから伝えられた暗証番号用キーkを、サポート用端末5のキー入力手段51に入力する。サポート用端末5は、センター側暗証番号生成手段52により暗証番号Xを生成し、暗証番号出力手段53に出力する。窓口Cは、暗証番号出力手段53に出力された暗証番号Xを警報装置3の利用者Uに伝える。
【0046】
窓口Cから暗証番号Xを取得した警報装置3の利用者Uは、暗証番号受付手段31に暗証番号Xを入力し、警報停止手段32により警報を停止させる。以上のようにして、利用者Uは暗証番号Aを忘れた状況において、暗証番号Xをサポートセンター4から取得し警報を停止させることができる。
【0047】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を図を用いて説明する。第2実施形態は、警報装置3及びサポートセンター4の構成が異なるものであり、特に、暗証番号Xを生成するアルゴリズムf(SN)が第1実施形態とは異なっている。以下の説明では、第1実施形態と同様の部分に関しては適宜省略する。
【0048】
1.警備システムの構成
1−1.警報装置の構成
図5に示すように、警報装置3は、当該警報装置3に固有の値であり、暗証番号発行用の装置固有値SNが記載された貼付物61を備える。具体的には、警報装置3は、貼付物61として、例えば、装置固有値SNを含むQRコード(登録商標)やバーコードが印刷されたシールを備える。本実施形態においては、装置固有値SNは複数桁の数値としている。
【0049】
本実施形態において警報装置3は、装置側暗証番号生成手段62で暗証番号を生成した回数nを記憶する生成回数記憶手段35を備える。所定の回数表示操作cにより生成回数記憶手段35に記憶された回数nを外部に表示可能な回数表示手段63とを備える。ここで、回数表示操作cとしては、例えば所定のボタンを長押しするなどの操作とすることができる。
【0050】
具体的には、警報装置3は、利用者Uが回数表示操作cを回数表示操作受付手段64に対して行った場合に、生成回数記憶手段35にその旨を通知する。生成回数記憶手段35は、当該通知を受けた回数を、暗証番号を生成した回数nとして記憶する。その後、生成回数記憶手段35が記憶する回数nを、回数表示手段63に通知、回数表示手段63は、回数nを外部に表示する。ここで、回数表示手段63としては、例えばLEDを用いることができる。この場合、回数表示手段63は、回数nの分だけ点滅するなどの方法によって、回数nを外部に表示することができる。
【0051】
さらに警報装置3は、装置固有値SNを用いて特定のアルゴリズムf(SN)で暗証番号Xを生成する装置側暗証番号生成手段62を備える。本実施形態においては、装置側暗証番号生成手段62は、入力された回数nに応じて異なる暗証番号Xを生成するように構成される。具体的には、装置側暗証番号生成手段62は、警報装置3にあらかじめ記憶された装置固有値SNと、生成回数記憶手段35に記憶された回数が、装置側暗証番号生成手段62に入力されるように構成されている。このような構成により、装置側暗証番号生成手段62は、装置固有値SNと回数nに基づいて暗証番号Xを生成する。このとき、f(SN)としては、回数nとの暗証番号Xとの相関関係が容易に推測しづらいものを採用するのが好ましいが、単純なアルゴリズムを用いても構わない。具体的には、例えば、アルゴリズムf(SN)として、あらかじめ定められた所定値に装置固有値SNの値及び回数nを加える、といった単純な仕組みを用いても構わない。
【0052】
また、警報装置3は暗証番号受付手段31を備え、装置固有値SNに対応し装置側暗証番号生成手段62で生成される特定の暗証番号Xを暗証番号受付手段31で受付けた際に、警報停止手段32が警報を停止するように構成されている。具体的には、装置側暗証番号生成手段62による暗証番号Xの生成後、利用者Uにより暗証番号受付手段31に暗証番号Yが入力されると、暗証番号チェック手段38により、暗証番号Xと入力された暗証番号Yとが同一か判断される。入力された暗証番号Yが、暗証番号Xと同一である場合には暗証番号チェック手段38は、警報停止手段32に警報装置3の警報を停止するように命令を送信し、警報停止手段32が警報を停止する。
【0053】
1−2.サポートセンターの構成
図6に、サポートセンター4に設けられるサポート用端末5の構成を示す。サポートセンター4のサポート用端末5は、装置固有値SNを入力する固有値入力手段71と、装置側暗証番号生成手段62と同一の暗証番号生成アルゴリズムf(SN)で装置固有値SNから特定の暗証番号Xを生成するセンター側暗証番号生成手段72とを備える。さらに、本実施形態においては、サポート用端末5は、所定の回数nを入力する回数入力手段73を備える。固有値入力手段71及び回数入力手段73としては、例えばキーボードを用いることができる。
【0054】
サポート用端末5は、固有値入力手段71に入力された装置固有値SNに対応して、センター側暗証番号生成手段72が特定の暗証番号Xを生成する。本実施形態においては、装置固有値SNに加えて、回数入力手段73に入力された回数nが、サポートセンターに備えられたセンター側暗証番号生成手段72に入力される。センター側暗証番号生成手段72は、装置側暗証番号生成手段62と同様に、装置固有値SN及び回数nに基づいて暗証番号Xを生成する。
【0055】
その後、サポート用端末5は、暗証番号出力手段53により、センター側暗証番号生成手段72で生成した暗証番号Xを外部出力する。
【0056】
2.警備システムの動作・利用方法
図7を用いて、本実施形態に係る警備システム1の利用方法について説明する。まず、警報装置3の利用者Uが、貼付物61に記載の装置固有値SNを、サポートセンター4の窓口Cに伝える。この際、利用者Uは貼付物61に記載の装置固有値SNを例えば、携帯電話などに備えられたバーコードリーダーによって読み取り、装置固有値SNを取得すると良い。本実施形態においては、装置固有値SNを窓口Cに伝える際に、警報装置3の利用者Uは、回数表示手段63により表示される回数nも合わせて伝える。すなわち、回数表示操作cを行い回数表示手段63により表示される回数nを取得する。装置固有値SN及び回数nの伝達は、電話回線を用いて口頭で、もしくはインターネット回線を用いてメールで行うことができる。
【0057】
次に、サポートセンター4の窓口Cは、利用者Uから伝えられた装置固有値SN及び回数nをサポート用端末5の固有値入力手段71に入力する。本実施形態においては、サポートセンターの窓口Cは、伝えられた装置固有値SNを固有値入力手段71に入力するとともに、伝えられた回数n回数入力手段73に入力する。サポート用端末5は、センター側暗証番号生成手段72により暗証番号Xを生成し、暗証番号出力手段53に表示する。窓口Cは、暗証番号出力手段53に出力された暗証番号Xを警報装置3の利用者Uに伝える。
【0058】
窓口Cから暗証番号Xを取得した警報装置3の利用者Uが、暗証番号受付手段31に暗証番号Xを入力し、警報停止手段32により警報を停止させる。以上のようにして、利用者Uは暗証番号Aを忘れた状況において、暗証番号Xをサポートセンター4から取得し警報を停止させることができる。
【0059】
〔その他の実施形態〕
(1)上記第1実施形態においては、暗証番号用キー発行操作iがボタンの長押し操作である場合の警備システム1の構成の一例を説明したが、その他の操作を設定しても構わない。例えば、特定の番号を入力した後に所定のボタンを押すなどの操作としても良い。
【0060】
(2)上記第1実施形態においては、キー生成手段34でキーを生成した回数nを記憶する生成回数記憶手段35を備える警備システム1の構成の一例を説明したが、生成回数記憶手段35を備えない構成としても構わない。この場合、装置側暗証番号生成手段36は、暗証番号用キーkにのみ基づいて暗証番号Xを生成する構成とすると良い。
【0061】
(3)上記第1実施形態においては、期限設定手段37を備える警備システム1の構成の一例を説明したが、期限設定手段37を備えない構成としても構わない。
【0062】
(4)上記第2実施形態においては、生成回数記憶手段35を備える場合の警備システム1の構成の一例を示したが、生成回数記憶手段35を備えない構成としても構わない。回数表示手段63及び回数入力手段73を備える必要はなく、また装置側暗証番号生成手段62は、装置固有値SNにのみ基づいて暗証番号Xを生成する構成とすると良い。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、警備対象領域内における異常を検知する検知手段と、当該検知手段が異常を検知した際に警報を発報する警報装置と、前記警報装置の利用者のサポートを行うサポートセンターを備え、当該警報装置が、暗証番号を受付ける暗証番号受付手段と当該暗証番号受付手段で暗証番号を受付けた際に警報を停止する警報停止手段とを備える警備システムに適応可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 :警備システム
2 :検知手段
3 :警報装置
4 :サポートセンター
31 :暗証番号受付手段
32 :警報停止手段
33 :キー発行操作受付手段
34 :キー生成手段
35 :生成回数記憶手段
36 :装置側暗証番号生成手段
37 :期限設定手段
39 :キー出力手段
51 :キー入力手段
52 :センター側暗証番号生成手段
53 :暗証番号出力手段
61 :貼付物
62 :装置側暗証番号生成手段
63 :回数表示手段
71 :固有値入力手段
72 :センター側暗証番号生成手段
73 :回数入力手段
A :暗証番号
C :窓口
R :警備対象領域
SN :装置固有値
U :利用者
X :暗証番号
c :回数表示操作(所定の操作)
f :暗証番号生成アルゴリズム
i :暗証番号用キー発行操作
k :暗証番号用キー
lim :有効期限
n :キーを生成した回数
n :生成回数記憶手段に記憶された回数
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7