特許第6112994号(P6112994)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6112994
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20170403BHJP
【FI】
   A47J27/00 103E
   A47J27/00 103N
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-134884(P2013-134884)
(22)【出願日】2013年6月27日
(65)【公開番号】特開2015-8798(P2015-8798A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清
(74)【代理人】
【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125494
【弁理士】
【氏名又は名称】山東 元希
(74)【代理人】
【識別番号】100141324
【弁理士】
【氏名又は名称】小河 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100153936
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 健誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(72)【発明者】
【氏名】橋元 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】根岸 和善
(72)【発明者】
【氏名】蜷川 智也
【審査官】 青木 良憲
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−022284(JP,A)
【文献】 特開平11−244139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内釜が取り出し自在に収容され、前記内釜内の被加熱物を加熱する加熱手段を有する本体と、前記本体に第1ヒンジ部を介して設けられた外蓋と、前記外蓋に取り外し自在に取り付けられ、前記外蓋で前記本体の上部を開閉自在に閉じた際に、前記内釜の上部開口を閉塞する内蓋とを有する炊飯器において、
前記外蓋の内側に設けられ、前記内蓋と対向する面に開口を有し、更に、蒸気を外部に排出する蒸気口を有する凹部と、
前記内蓋に取り付けられ、上面に開口を有するケース、及び前記ケースに第2ヒンジ部を介して設けられ、前記ケースの開口を開閉自在に閉じるカバーを有し、前記外蓋に前記内蓋が取り付けられた際に前記凹部に収容され、前記内釜内と前記蒸気口とを連通する蒸気口ユニットと、
前記カバーの前記第2ヒンジ部側の背面と対向する前面から前方に突出して設けられ、上部に溝部を有する被引っ掛け部と、
前記ケースの前記第2ヒンジ部側の背面と対向する前面に設けられた軸と、
前記軸に設けられ、前記被引っ掛け部の溝部に引っ掛けて前記カバーを前記ケースに固定し、前記蒸気口ユニットと共に前記凹部に収容されるカバー固定手段とを備え、
前記カバー固定手段は、前記カバーを前記ケースに固定していないときには、前記軸を中心として前記ケースの前方に傾き、前記凹部の縁部に接触して前記蒸気口ユニットの前記凹部への収容を規制し、
前記カバー固定手段は、前記軸を受ける軸受部と、軸受部から上方へ延びる指掛け部と、前記軸受部から前記ケース側に斜め下方に延びるストッパ部と、前記指掛け部から前記ケースの前面側に延びる引っ掛け部とで構成され、前記指掛け部を前記ケース側に押したときに、前記引っ掛け部が前記被引っ掛け部の溝部に引っ掛けて前記カバーを前記ケースに固定し、前記指掛け部を手前に引いて前記引っ掛け部を前記被引っ掛け部の溝部から外したときには、前記軸を中心として、前記指掛け部が前記凹部の縁部に接触するように、また、前記ストッパ部が前記ケースの前面に接触するように傾けられ、
前記軸受部は、前記ケースと対向する面の反対側の部分が切り欠きされていることを特徴とする炊飯器。
【請求項2】
前記凹部の前記カバー固定手段と対向する側面には、前記カバー固定手段が前記蒸気口ユニットと共に前記凹部に収納される際に、前記指掛け部を前記カバー側に案内して前記引っ掛け部を前記被引っ掛け部の溝部に引っ掛けさせる傾斜部が設けられていることを特徴とする請求項記載の炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯時に発生する内釜内の蒸気を取り込んで、蒸気とおねばを分離して蒸気を外部へ排出する蒸気口ユニットを備えた炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の炊飯器には、蓋に取り外し自在に取り付けられた蒸気口ユニットを備えたものがある。この蒸気口ユニットは、ケースと、ケースに嵌合するカバーと、カバーとケースを開閉自在に軸支するヒンジ部と、このヒンジ部に対向してケースとカバーを係止するロック機構と、ケースのロック機構の近傍に蓋の連通穴に挿入する突出部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3363372号公報(特許請求の範囲)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような蒸気口ユニットを内蓋に装着し、その内蓋を外蓋に取り外し自在に取り付ける炊飯器においては、カバーのケースへのロックを忘れたままの状態で、炊飯を行った場合には、ケースとカバーとの隙間から蒸気が噴出し、炊飯器内に蒸気が流入して故障の原因となったり、利用者が漏れた蒸気に触れる恐れがあるという課題がある。
【0005】
本発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、カバーの固定を忘れた場合には、外蓋に内蓋が取り付けられないようにした炊飯器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る炊飯器は、内釜が取り出し自在に収容され、内釜内の被加熱物を加熱する加熱手段を有する本体と、本体に第1ヒンジ部を介して設けられた外蓋と、外蓋に取り外し自在に取り付けられ、外蓋で本体の上部を開閉自在に閉じた際に、内釜の上部開口を閉塞する内蓋とを有する炊飯器において、外蓋の内側に設けられ、内蓋と対向する面に開口を有し、更に、蒸気を外部に排出する蒸気口を有する凹部と、内蓋に取り付けられ、上面に開口を有するケース、及びケースに第2ヒンジ部を介して設けられ、ケースの開口を開閉自在に閉じるカバーを有し、外蓋に内蓋が取り付けられた際に凹部に収容され、内釜内と蒸気口とを連通する蒸気口ユニットと、カバーの第2ヒンジ部側の背面と対向する前面から前方に突出して設けられ、上部に溝部を有する被引っ掛け部と、ケースの第2ヒンジ部側の背面と対向する前面に設けられた軸と、軸に設けられ、被引っ掛け部の溝部に引っ掛けてカバーをケースに固定し、蒸気口ユニットと共に凹部に収容されるカバー固定手段とを備え、カバー固定手段は、カバーをケースに固定していないときには、軸を中心としてケースの前方に傾き、凹部の縁部に接触して蒸気口ユニットの凹部への収容を規制し、カバー固定手段は、軸を受ける軸受部と、軸受部から上方へ延びる指掛け部と、軸受部からケース側に斜め下方に延びるストッパ部と、指掛け部からケースの前面側に延びる引っ掛け部とで構成され、指掛け部をケース側に押したときに、引っ掛け部が被引っ掛け部の溝部に引っ掛けてカバーをケースに固定し、指掛け部を手前に引いて引っ掛け部を被引っ掛け部の溝部から外したときには、軸を中心として、指掛け部が凹部の縁部に接触するように、また、ストッパ部がケースの前面に接触するように傾けられ、軸受部は、ケースと対向する面の反対側の部分が切り欠きされている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カバー固定手段は、カバーをケースに固定していないときには、軸を中心としてケースの前方に傾き、凹部の縁部に接触して蒸気口ユニットの凹部への収容を規制するようにしている。これにより、カバーのケースへの固定を忘れたままの状態で炊飯を行うようなことがなくなり、このため、本体内への蒸気の流入による本体の故障を防止でき、利用者が蒸気に触れるようなことがなくなり、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る炊飯器において蓋を開けて示す斜視図。
図2図1に示す炊飯器の縦断面図。
図3図2の外蓋の一部及び内蓋を拡大して示す縦断面図。
図4】実施の形態1に係る炊飯器の外蓋に内蓋を取り付ける前の状態を拡大して示す縦断面図。
図5図4の内蓋の外蓋への取り付けを規制した状態を示す縦断面図。
図6】実施の形態2に係る炊飯器の外蓋の一部及び内蓋を示す縦断面図。
図7図6の凹部及び蒸気口ユニットの一部を拡大して示す縦断面図。
図8図7のカバー固定手段が蒸気口ユニットのカバーを固定した状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る炊飯器において蓋を開けて示す斜視図、図2図1に示す炊飯器の縦断面図、図3図2の外蓋の一部及び内蓋を拡大して示す縦断面図である。
【0010】
図1図3において、実施の形態1の炊飯器100は、内部に米などの調理物である被加熱物を保持する内釜2が取り出し自在に収容され、内釜2を誘導加熱する加熱コイル6(加熱手段)を有する箱形形状の本体1と、本体1に第1ヒンジ部5を介して設けられた外蓋3と、外蓋3に取り外し自在に取り付けられ、外蓋3で本体1の上部を開閉自在に閉じた際に、内釜2の上部開口を閉塞する内蓋4とを備えている。前述の加熱コイル6は、それぞれ円環状に形成され、内釜2が収容される底部に配置されている。その底部の中央には、加熱コイル6により誘導加熱される内釜2の温度を検出する温度センサー7が設置されている。
【0011】
外蓋3の内側には、内蓋4と対向する面に開口を有する凹部3aが設けられている。この凹部3aは、後述する蒸気口ユニット11と蒸気口ユニット11に取り付けられたカバー固定手段31を収容する空間を有している。凹部3aの上部には、蒸気を外部へ排出する蒸気口19が設けられている。内蓋4の裏面には、蒸気口ユニット11が設置されている。この蒸気口ユニット11は、内蓋4の裏面に取り付けられ、上部に開口を有するケース12と、ケース12に第2ヒンジ部21を介して設けられ、ケース12の開口を開閉自在に閉じるカバー13とで構成されている。内蓋4の裏面に装着された蒸気口ユニット11は、外蓋3に内蓋4が取り付けられた際に凹部3aに収容され、内釜2と蒸気口19とを連通する。
【0012】
カバー13には、第2ヒンジ部21側の背面と対向する前面に、上部開口の溝部13bを有する被引っ掛け部13aが設けられている。この被引っ掛け部13aは、カバー13の横方向(横幅)に延びており、カバー13と一体に成形されている。また、カバー13の内面には、蒸気の流れ方向に対してほぼ直角に下方に垂れ下がる障壁18が設けられている。更に、カバー13の障壁18と背面との間の上部には、蒸気口19と連結する連結部23が取り外し自在に取り付けられている。この連結部23は、例えば耐熱性を有するシリコンゴムなどからなっている。
【0013】
ケース12の底部には、例えば円筒形状の蒸気導入筒15と蒸気導入筒15に隣接する開閉弁16とが設けられている。蒸気導入筒15の下端部は、蒸気流入口14として、内蓋4に設けられた穴と連結されている。開閉弁16は、例えば耐熱性を有するシリコンゴムなどからなり、炊飯時に発生する内釜2内の蒸気圧に応じて上下動する。この開閉弁16が自重により下がったときに、開閉弁16の周囲に設けられた連通口(図示せず)が開く。
【0014】
ケース12の底部は、開閉弁16に向けて下方に傾斜している。この底部の傾斜により、蒸気から分離されたおねばが開閉弁16の周囲に流れて溜まる溜まり部20が形成されている。また、ケース12の底部には、上方へ延びる2つの障壁17が設けられている。この2つの障壁17は、前述の障壁18を挟むように配置され、そのうちの開閉弁16側の障壁17には、おねばを溜まり部20に流すための穴17aが設けられている。このケース12の開口をカバー13で閉じて、後述するカバー固定手段31でカバー13を固定したときには、カバー13に設けられた円環状のパッキン22によりケース12内が密閉状態となる。
【0015】
炊飯物(被加熱物)の入った内釜2を本体1内に収容し、蒸気口ユニット11が装着された内蓋4と共に外蓋3を倒して本体1の上部を閉じて、炊飯を開始すると、加熱コイル6により内釜2が誘導加熱される。この誘導加熱により内釜2内の炊飯物から蒸気が発生すると、その蒸気は、蒸気流入口14から流入し、蒸気導入筒15を通って蒸気口ユニット11内に入り、連結部23側へと流れていく。この時、蒸気は、障壁17、18に当たって、蒸気に含まれるおねばが分離され、おねばの含有率の少ない蒸気が連結部23を通って蒸気口19から排出される。一方、開閉弁16は、内釜2内の蒸気圧により上方に押し上げられ、開閉弁16の周囲の連通口を閉じる。そして、誘導加熱が停止し内釜2内の圧力が低下すると、開閉弁16は自重とおねばの重さにより下がり、連通口が開いて溜まり部20に溜まったおねばが内釜2に戻る。
【0016】
前述のカバー固定手段31は、ケース12の前面12aの手前側に配置された軸32に取り付けられている。その軸32は、ケース12の前面12aの両端部に前方に突出して設けられた2つの支持板33に支持されている。カバー固定手段31は、横幅が被引っ掛け部13aの溝部13bの長さとほぼ同じであり、軸32に嵌合された軸受部31aと、軸受部31aから上方へ延びる板形状の指掛け部31bと、軸受部31aからケース12側に斜め下方に延びる板形状のストッパ部31cと、指掛け部31bからケース12の前面12a側に延びる板形状の引っ掛け部31dとで構成されている。軸受部31aは、ケース12と対向する面の反対側の部分が切り欠き31eされている。この切り欠き31eにより、軸32の外周面の一部が露出して見える。
【0017】
引っ掛け部31dが、被引っ掛け部13aから完全に外れた位置にあるときには、凹部3aの縁部3bに指掛け部31bが接触する。また、カバー固定手段31は開方向へ動作し、この開方向への動作は、カバー固定手段31のストッパ部31cがケース12の前面12aに接触して停止する。
【0018】
ケース12の開口をカバー13で閉じた後に、カバー固定手段31の指掛け部31bを指でケース12側に押すと、引っ掛け部31dの先端部がカバー13の被引っ掛け部13aの溝部13bに入り込んで引っ掛かり、カバー13をケース12に押さえ込むように固定する。
【0019】
図4は実施の形態1に係る炊飯器の外蓋に内蓋を取り付ける前の状態を拡大して示す縦断面図、図5図4の内蓋の外蓋への取り付けを規制した状態を示す縦断面図である。
前述したように、カバー固定手段31によって、カバー13がケース12に固定されている場合においては、図4に示すように、外蓋3に内蓋4を取り付ける際、蒸気口ユニット11がカバー固定手段31と共に、外蓋3の凹部3a内に収容される。
【0020】
一方、カバー固定手段31でカバー13を固定していない場合、つまり、カバー13の固定を忘れて外蓋3に内蓋4を取り付けようとした場合、図5に示すように、カバー固定手段31が軸32を中心に傾いた状態となるため、指掛け部31bの端部が凹部3aの縁部3bに接触し、これに伴いストッパ部31cがケース12の前面12aに接触する。この時、カバー固定手段31の回転が阻止され、内蓋4の外蓋3への取り付けが規制される。
【0021】
以上のように、カバー13の固定を忘れて外蓋3に内蓋4を取り付けようとした場合に、指掛け部31bの端部が凹部3aの縁部3bに接触し、ストッパ部31cがケース12の前面12aに接触して、カバー固定手段31の回転を阻止すると共に、内蓋4の外蓋3への取り付けを規制する。これにより、カバー13のケース12への固定を忘れたままの状態で炊飯を行うようなことがなくなり、このため、本体1内への蒸気の流入による本体1の故障を防止でき、利用者が蒸気に触れるようなことがなくなり、安全性が向上する。
【0022】
また、カバー固定手段31の軸受部31aは、ケース12と対向する面の反対側の部分が切り欠き31eされているので、カバー固定手段31を軸32に組み立てる際、軸受部31aの切り欠き31eの部分から軸32への嵌め込みができ、組立作業が容易となる。また、指掛け部31bの端部が凹部3aの縁部3bに接触し、ストッパ部31cがケース12の前面12aに接触して、内蓋4の外蓋3への取り付けを規制するような状態となっても、カバー固定手段31が軸32から外れることがない。
【0023】
実施の形態2.
図6は実施の形態2に係る炊飯器の外蓋の一部及び内蓋を示す縦断面図、図7図6の凹部及び蒸気口ユニットの一部を拡大して示す縦断面図、図8図7のカバー固定手段が蒸気口ユニットのカバーを固定した状態を示す断面図である。なお、図1図5で説明した実施の形態1と同様の部分には同じ符号を付している。
【0024】
実施の形態2における炊飯器100においては、外蓋3に設けられた凹部3aの側面のうち、カバー固定手段31と対向する側面の内面に、下端部に向かうに連れ斜めに傾斜する傾斜部13cが設けられている。この傾斜部13cは、カバー固定手段31の引っ掛け部31dの先端部が被引っ掛け部13aの溝部13bに引っ掛かる前の中途半端な状態のときに、カバー固定手段31の指掛け部31bをカバー13側に案内するために設けられている。
【0025】
例えば、図7に示すように、カバー固定手段31の引っ掛け部31dの先端部が被引っ掛け部13aの溝部13bに引っ掛かる前の中途半端な状態のときに、外蓋3に対し内蓋4を斜めにして、凹部3a内に蒸気口ユニット11を入れていくと、カバー固定手段31の指掛け部31bが傾斜部13cによりカバー13側に案内される。この指掛け部31bの案内に伴い、引っ掛け部31dが被引っ掛け部13a側に移動し、図8に示すように、引っ掛け部31dの先端部が被引っ掛け部13aの溝部13b内に入って引っ掛かり、カバー13をケース12に固定する。
【0026】
このように、カバー固定手段31の引っ掛け部31dの先端部が被引っ掛け部13aの溝部13bに引っ掛かる前の中途半端な状態であっても、傾斜部13cにより、カバー固定手段31の指掛け部31bがカバー13側に案内されて、引っ掛け部31dの先端部が被引っ掛け部13aの溝部13b内に入って引っ掛かるようにしている。このため、カバー13の中途半端な閉状態における蒸気の漏れを防止でき、安全性が向上する。
【符号の説明】
【0027】
1 本体、2 内釜、3 外蓋、3a 凹部、3b 縁部、4 内蓋、5 第1ヒンジ部、6 加熱コイル、7 温度センサー、11 蒸気口ユニット、12 ケース、12a ケースの前面、13 カバー、13a 被引っ掛け部、13b 溝部、13c 傾斜部、14 蒸気流入口、15 蒸気導入筒、16 開閉弁、17、18 障壁、17a 穴、19 蒸気口、20 溜まり部、21 第2ヒンジ部、22 パッキン、23 連結部、31 カバー固定手段、31a 軸受部、31b 指掛け部、31c ストッパ部、31d 引っ掛け部、31e 切り欠き、32 軸、33 支持板、100 炊飯器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8