特許第6113065号(P6113065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6113065情報共有システム、情報共有システムにおける表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113065
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】情報共有システム、情報共有システムにおける表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20170403BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20170403BHJP
   H04N 7/14 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   G06F13/00 550L
   G06F13/00 650A
   G06F3/0484 120
   H04N7/14 120
【請求項の数】16
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-263184(P2013-263184)
(22)【出願日】2013年12月20日
(65)【公開番号】特開2015-118648(P2015-118648A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2016年8月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502181595
【氏名又は名称】株式会社 ゼネテック
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】後藤 義仁
【審査官】 北川 純次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−121839(JP,A)
【文献】 特開2002−108736(JP,A)
【文献】 池田 圭一,買い換え,買い増しモニタをフルに生かす 失敗しないデュアルモニタ,ASCII 第29巻 第9号,日本,株式会社アスキー,2005年 9月 1日,第29巻,p.89-103
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 3/0484
H04N 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、使用者のそれぞれが前記複数のクライアントのいずれかを使って前記サーバーにアクセスしてログインを行い、前記ログインをした後に情報共有動作を実行し、前記複数のクライアントにおいて、前記情報共有動作で少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件であって前記ログインをした後に表示条件設定画面が表示された状態で入力装置を介して設定可能なものと、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われることを特徴とする情報共有システム。
【請求項2】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記サーバーは、前記情報共有動作ごとに設定された1以上の管理者に関する管理者情報を記録し、
前記管理者がログインしたクライアントを介して、前記2以上の表示領域のうち、アクティブにされた表示領域に関する情報が、前記管理者がログインしたクライアント以外の他のクライアントに送信されることを特徴とする情報共有システム。
【請求項3】
前記他のクライアントは、前記アクティブにされた表示領域を、他の表示領域よりも大きく表示することを特徴とする請求項2に記載の情報共有システム。
【請求項4】
前記他のクライアントは、前記アクティブにされた表示領域を、他の表示領域であって前記アクティブにされた表示領域よりも大きく表示されているものと、表示する位置を入れ替えて表示することを特徴とする請求項3に記載の情報共有システム。
【請求項5】
前記情報共有動作画面の表示では、前記優先順位が高い表示領域が、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、表示総画素数が多いものに表示されるように、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定されることを特徴とする請求項1に記載の情報共有システム。
【請求項6】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面の表示では、前記優先順位が高い表示領域が、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、表示総画素数が多いものに表示されるように、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定され、
前記2以上の表示領域のそれぞれについて、表示する画面サイズに関する第2条件が、前記親端末の入力装置を介して設定可能であり、
前記第2条件に基づいて、前記映像出力装置に表示される前記表示領域の大きさが決定されることを特徴とする情報共有システム。
【請求項7】
前記情報共有動作画面の表示は、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、前記ログインをした後に前記表示条件設定画面が表示された状態で前記入力装置を介して設定可能な最小表示総画素数と比較して、表示総画素数が少ないものを除外して行われることを特徴とする請求項1に記載の情報共有システム。
【請求項8】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面の表示は、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、設定された最小表示総画素数と比較して、表示総画素数が少ないものを除外して行われ、
前記優先順位、及び前記最小表示総画素数若しくは前記最小表示総画素数に対応する画面モードは、初期値として所定の優先順位や最小表示総画素数若しくは最小画面モードが設定されており、前記親端末の入力装置を介して変更可能であることを特徴とする情報共有システム。
【請求項9】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記複数のクライアントのうち、1つのクライアントに表示された前記情報共有動作画面に書き込みが行われた場合には、前記書き込みに関する情報が、他のクライアントにおける前記情報共有動作画面に重畳されて表示されるものであり、
前記情報共有動作画面は、テレビ会議若しくはeラーニングに関する情報を表示する画面であることを特徴とする情報共有システム。
【請求項10】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得し、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面は、前記表示領域として、動画像若しくは静止画像を表示する画像表示領域と、プレゼンテーション資料若しくは表計算資料を表示する資料表示領域と、前記複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して、入力した文字や画像を表示する書き込み領域と、前記複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して選択しアップロードされたファイルに含まれる画像情報を表示するファイル貼り付け領域を有することを特徴とする情報共有システム。
【請求項11】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、使用者のそれぞれが前記複数のクライアントのいずれかを使って前記サーバーにアクセスしてログインを行い、前記ログインをした後に情報共有動作を実行し、前記複数のクライアントにおいて、前記情報共有動作で少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末が、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記親端末が、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件であって前記ログインをした後に表示条件設定画面が表示された状態で入力装置を介して設定可能なものと、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われることを特徴とする表示方法。
【請求項12】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記サーバーは、前記情報共有動作ごとに設定された1以上の管理者に関する管理者情報を記録し、
前記管理者がログインしたクライアントを介して、前記2以上の表示領域のうち、アクティブにされた表示領域に関する情報が、前記管理者がログインしたクライアント以外の他のクライアントに送信されることを特徴とする表示方法。
【請求項13】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面の表示では、前記優先順位が高い表示領域が、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、表示総画素数が多いものに表示されるように、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定され、
前記2以上の表示領域のそれぞれについて、表示する画面サイズに関する第2条件が、前記親端末の入力装置を介して設定可能であり、
前記第2条件に基づいて、前記映像出力装置に表示される前記表示領域の大きさが決定されることを特徴とする表示方法。
【請求項14】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面の表示は、前記親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、設定された最小表示総画素数と比較して、表示総画素数が少ないものを除外して行われ、
前記優先順位、及び前記最小表示総画素数若しくは前記最小表示総画素数に対応する画面モードは、初期値として所定の優先順位や最小表示総画素数若しくは最小画面モードが設定されており、前記親端末の入力装置を介して変更可能であることを特徴とする表示方法。
【請求項15】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記複数のクライアントのうち、1つのクライアントに表示された前記情報共有動作画面に書き込みが行われた場合には、前記書き込みに関する情報が、他のクライアントにおける前記情報共有動作画面に重畳されて表示されるものであり、
前記情報共有動作画面は、テレビ会議若しくはeラーニングに関する情報を表示する画面であることを特徴とする表示方法。
【請求項16】
複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、前記複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、前記親端末と通信可能な子端末を1以上有し、
前記親端末は、前記1以上の子端末と通信し、前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程、
前記親端末は、前記親端末と前記1以上の子端末の映像出力装置に、前記情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、
前記2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、前記親端末や前記1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、前記2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、前記情報共有動作画面の表示が行われ、
前記情報共有動作画面は、前記表示領域として、動画像若しくは静止画像を表示する画像表示領域と、プレゼンテーション資料若しくは表計算資料を表示する資料表示領域と、前記複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して、入力した文字や画像を表示する書き込み領域と、前記複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して選択しアップロードされたファイルに含まれる画像情報を表示するファイル貼り付け領域を有することを特徴とする表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報共有システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1などで、遠隔教育システムなど、複数のクライアントで情報を共有する情報共有システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−294625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、クライアントにおける1つの端末に設けられた映像出力装置で表示が行われるため、複数の表示領域を有する情報共有動作画面では、それぞれの表示領域を縮小するか、いずれかの表示領域を省略して、画面表示を行う必要がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、情報共有動作画面における複数の表示領域を大きく表示させる情報共有システム若しくは表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報共有システムは、複数のクライアントおよび前記複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムであって、複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、親端末と通信可能な子端末を1以上有し、親端末は、1以上の子端末と通信し、1以上の子端末の映像表示装置の表示総画素数に関する情報を取得し、親端末は、親端末と1以上の子端末の映像出力装置に、情報共有動作画面をスパンモードで表示させ、2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、親端末や1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、情報共有動作画面の表示が行われる。
【0007】
親端末に設けられた映像出力装置だけでなく、当該親端末と通信状態にある子端末に設けられた映像出力装置を使ってマルチディスプレイ環境を構築し、情報共有動作画面における表示領域のそれぞれを大きく表示させることが可能になる。
【0008】
例えば、親端末の近くにあるタブレット端末や携帯電話を子端末として、親端末と通信状態にさせれば、これらの映像表示装置を、情報共有動作画面の表示領域の出力に活用出来る。
【0009】
優先順位が高い表示領域を、画面モードが大きい(表示総画素数が多い)映像出力装置で表示出来るため、出来るだけ大きく表示させることが可能になる。
【0010】
好ましくは、サーバーは、情報共有動作ごとに設定された1以上の管理者に関する管理者情報を記録し、管理者がログインしたクライアントを介して、2以上の表示領域のうち、アクティブにされた表示領域に関する情報が、管理者がログインしたクライアント以外の他のクライアントに送信される。
【0011】
管理者以外の者に、管理者が強調したい表示領域を通知することが可能になる。
【0012】
さらに好ましくは、他のクライアントは、アクティブにされた表示領域を、他の表示領域よりも大きく表示する。
【0013】
情報共有動作の管理者(例えば、プレゼンテーションの主体者)が、他のクライアントの表示領域の位置や大きさを制御して、強調したい表示領域(アクティブにされた表示領域)を大きく表示させることで、管理者以外の者に、管理者が強調したい表示領域を伝えることが可能になる。
【0014】
さらに好ましくは、他のクライアントは、アクティブにされた表示領域を、他の表示領域であってアクティブにされた表示領域よりも大きく表示されているものと、表示する位置を入れ替えて表示する。
【0015】
また、好ましくは、情報共有動作画面の表示では、優先順位が高い表示領域が、親端末の映像出力装置と前記1以上の子端末の映像出力装置のうち、表示総画素数が多いものに表示されるように、2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定される。
【0016】
さらに好ましくは、2以上の表示領域のそれぞれについて、表示する画面サイズに関する第2条件が、親端末の入力装置を介して設定可能であり、第2条件に基づいて、映像出力装置に表示される表示領域の大きさが決定される。
【0017】
また、好ましくは、情報共有動作画面の表示は、親端末の映像出力装置と1以上の子端末の映像出力装置のうち、設定された最小表示総画素数と比較して、表示総画素数が少ないものを除外して行われる。
【0018】
さらに好ましくは、優先順位、及び最小表示総画素数若しくは最小表示総画素数に対応する画面モードは、初期値として所定の優先順位や最小表示総画素数若しくは最小画面モードが設定されており、親端末の入力装置を介して変更可能である。
【0019】
また、好ましくは、複数のクライアントのうち、1つのクライアントに表示された情報共有動作画面に書き込みが行われた場合には、書き込みに関する情報が、他のクライアントにおける情報共有動作画面に重畳されて表示されるものであり、情報共有動作画面は、テレビ会議若しくはeラーニングに関する情報を表示する画面である。
【0020】
また、好ましくは、情報共有動作画面は、表示領域として、動画像若しくは静止画像を表示する画像表示領域と、プレゼンテーション資料若しくは表計算資料を表示する資料表示領域と、複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して、入力した文字や画像を表示する書き込み領域と、複数のクライアントのいずれかにおける親端末の入力装置を介して選択しアップロードされたファイルに含まれる画像情報を表示するファイル貼り付け領域を有する。
【0021】
本発明に係る情報共有システムにおける表示方法は、複数のクライアントおよび複数のクライアントとネットワークを介して接続するサーバーで構成され、複数のクライアントにおいて、少なくとも2以上の表示領域を有する情報共有動作画面を表示する情報共有システムにおける表示方法であって、複数のクライアントの少なくとも1つは、親端末と、親端末と通信可能な子端末を1以上有し、親端末が、1以上の子端末と通信し、1以上の子端末の映像表示装置の表示総画素数に関する情報を取得する情報取得工程と、親端末が、親端末と1以上の子端末の映像出力装置に、情報共有動作画面をスパンモードで表示させる表示工程とを備え、2以上の表示領域について、表示総画素数が多い映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、親端末や1以上の子端末の映像出力装置の表示総画素数とに基づいて、2以上の表示領域を表示する映像出力装置が決定された上で、情報共有動作画面の表示が行われる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明によれば、情報共有動作画面における複数の表示領域を大きく表示させる情報共有システム若しくは表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態における情報共有システムの構成図である。
図2】クライアントC5の親端末と4台の子端末の構成を示す図である。
図3】ログイン画面(認証情報入力画面)の例を示す図である。
図4】使用者がログインした後のメニュー画面の例を示す図である。
図5】情報共有動作画面の構成を示す図である。
図6】親端末と4台の子端末で、情報共有動作画面を表示した例を示す図である。
図7】親端末で、情報共有動作画面を表示した例を示す図である。
図8】情報共有動作画面を表示する手順表示(レイアウトの決定プロセス(各表示領域を表示させる映像出力装置))を示すフローチャートである。
図9】第1条件〜第3条件を設定する表示条件設定画面の例を示す図である。
図10図6の状態から、資料表示領域を表示する位置と、ファイル貼り付け領域を表示する位置とを入れ替えた例を示す図である。
図11図6の状態から、管理者クライアントでアクティブにされた表示領域が変更された旨の知らせる表示が行われた例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。本実施形態における情報共有システム1は、複数のクライアントC1〜C5、サーバー(ウェブ認証サーバー)Xを備える(図1参照)。クライアントの数は一例であって、5台に限るものではない。
【0025】
情報共有システム1は、テレビ会議システムや研修システムなど、使用者のそれぞれがクライアントC1〜C5のいずれかを使ってサーバーXにアクセスしてログインし、ログインした後のメニュー画面で選択した情報共有動作(インターネット網を介した会議(テレビ会議)や学習(eラーニング(遠隔教育))など)を実行するシステムである。
【0026】
クライアントC1〜C5のそれぞれは、キーボード、ポインティングデバイス、カメラ、マイクなどの入力装置、モニターやプロジェクターなどの映像出力装置、スピーカー、プリンターなどの他の出力装置、CPUなどの制御装置、ネットワーク接続(インターネット網を介した接続)や他の端末(特に子端末)との情報送受信を行う通信装置を含むコンピューター(親端末)を有する。
【0027】
また、クライアントC1〜C5の少なくとも1つは、映像出力装置と制御装置と通信装置を含むコンピューター(子端末)を1台以上有する。
【0028】
本実施形態では、クライアントC5が、親端末(デスクトップパソコン)と、子端末を4台(子端末(1):画面モードが大きい映像出力装置を有するノートパソコン、子端末(2):画面モードが小さい映像出力装置を有するノートパソコン、子端末(3):タブレット端末、子端末(4):携帯電話)含む形態を説明する(図1図2参照)。
【0029】
子端末の通信装置は、無線LANやBluetooth(登録商標)などを使って、他の端末(特に親端末)との情報送受信を行う通信機能があればよく、インターネット網を介した通信機能は必須ではない。
【0030】
サーバーXは、IDを含む使用者情報などが記録され、情報共有システム1のソフトウエア(後述する表示レイアウト制御やアクティブ表示領域通知制御に関するソフトウエアを含む)がインストールされたストレージ、及び当該ソフトウエアを実行させるCPUなどの制御装置を有するネットワーク接続が可能なASP(Application Service Provider)サーバーである。クライアントC1〜C5は、ブラウザソフトを使って、サーバーXにアクセスし、サーバーXにインストールされた情報共有システム1のソフトウエアを動作させる。
【0031】
サーバーXが記録する使用者情報は、使用者ごとのID、パスワード、使用者名称、画面表示条件を少なくとも含む。
【0032】
使用者が、クライアントC1〜C5の1つの親端末を使って、特定のURLを入力してサーバーXにアクセスすると、ログイン画面(認証情報入力画面)が表示される(図3参照)。ログイン画面において、IDやパスワードを入力すると、情報共有システム1にログインされ、ログインした後のメニュー画面が表示される(図4参照)。ログインした後のメニュー画面では、テレビ会議やeラーニングなどの情報共有動作が選択可能な状態にされ、選択された情報共有動作が実行される。
【0033】
メニュー画面で情報共有動作の1つが選択されると、テレビ会議やeラーニングなどの情報共有動作画面100がクライアント(親端末や子端末)の映像出力装置に表示される。1つのクライアントに表示された情報共有動作画面に書き込みが行われた場合には、当該書き込みに関する情報が、他のクライアントにおける情報共有動作画面に重畳されて表示される。
【0034】
情報共有動作画面100は、少なくとも2以上の表示領域を有し、本実施形態では、例として、画像表示領域100a、資料表示領域100b、書き込み領域100c、ファイル貼り付け領域100dを有するものとして説明する。
【0035】
画像表示領域100aは、動画像若しくは静止画像を表示する領域で、同じ情報共有動作(例えば、同じテレビ会議)に参加する使用者の顔など、各クライアントの親端末に設けられたカメラを介して入力された画像などを表示する。
【0036】
資料表示領域100bは、プレゼンテーション資料や表計算資料など、テレビ会議やeラーニングなどの情報共有動作で、同じ情報共有動作に参加する使用者に提供する資料を表示する領域である。
【0037】
書き込み領域100cは、同じ情報共有動作に参加する使用者が、それぞれの使用者が使用するクライアントの親端末の入力装置を介して、入力した文字や画像を表示する領域である。
【0038】
ファイル貼り付け領域100dは、同じ情報共有動作に参加する使用者が、それぞれの使用者が使用するクライアントの親端末の入力装置を介して選択しアップロードされたファイルに含まれる画像情報を表示する領域で、かかる領域で、当該画像情報の上に、入力装置を介して入力した文字や画像を表示させてもよい。図5は、使用者が選択した地図情報ファイルの画像の上に、文字(山田)やかかる文字を囲む画像(太線の多角形)が入力装置を介して入力された状態を示す。
【0039】
他に、音質の設定に使用される表示領域100eなど、他の表示領域が設けられる形態であってもよい(図5図7参照、それ以外の図では省略)。
【0040】
これらの表示領域に表示された情報、音声などを使って、インターネット網を介した会議(テレビ会議)や学習(eラーニング)などの情報共有動作のサービスが提供される。
【0041】
ログイン動作を行った親端末と、通信状態(無線LAN接続が完了し、リモートデスクトップなどで親端末と子端末との間のリモート接続が許可され、端末間で情報送受信が可能な状態)になっている子端末がある場合には、親端末の映像出力装置と子端末の映像出力装置の両方を使って情報共有動作画面100の表示が行われる(図6参照)。
【0042】
ログイン動作を行った親端末と、通信状態になっている子端末がない場合には、親端末の映像出力装置だけを使って情報共有動作画面100の表示が行われる(図7参照)。
【0043】
親端末と子端末の両方を使った情報共有動作画面100の表示を行う表示レイアウト制御の詳細について、説明する。
【0044】
親端末の制御装置は、通信状態になった子端末に対して、子端末の映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報送信を要求し、子端末の制御装置は、かかる情報送信要求に対応して当該子端末の映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報を親端末に送信する(情報取得工程)。
【0045】
親端末は、通信状態になった子端末の総てについて、映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報を取得する。また、親端末は、親端末自身の映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報も取得する(図8のステップS11参照)。
【0046】
子端末の映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報と、親端末の映像出力装置の画面モード(表示総画素数)に関する情報と、画面表示条件とに基づいて、親端末の制御装置は、情報共有動作画面100の表示レイアウト(各表示領域を表示させる映像出力装置)を決定し、決定した表示レイアウトに基づいて、親端末や子端末の映像表示装置に情報共有動作画面100の表示領域を表示させる(表示工程)。
【0047】
ここで、画像表示条件について、説明する。
画面表示条件は、情報共有動作画面で表示される複数の表示領域のうち、画面モードが大きい(表示総画素数が多い)映像出力装置で表示する表示領域の優先順位に関する第1条件と、各表示領域を表示する画面モード若しくは画素数に関する第2条件と、情報共有動作画面の表示に用いる映像出力装置の最小サイズ(最小表示総画素数若しくは最小画面モード)に関する第3条件を含む。
【0048】
第1条件〜第3条件は、初期値として、適当な優先順位や画面モードを設定しておき、使用者がメニュー画面において、画面表示条件設定リンクをクリックして表示条件設定画面(図9参照)を表示させ、使用者が親端末の入力装置を使って、第1条件〜第3条件を設定する。画面表示条件(第1条件〜第3条件)は、サーバーXのストレージに記録される。
【0049】
図9は、第1条件の表示領域ごとの順位として、表示総画素数が高い映像出力装置で表示する優先順序が、資料表示領域100b、ファイル貼り付け領域100d、画像表示領域100a、書き込み領域100cに設定された状態を示す。
【0050】
図9は、第2条件の表示領域ごとの画面モードとして、資料表示領域100bが、WXGAモード(1280×800)に設定され、ファイル貼り付け領域100dが、WVGAモード(800×480)に設定され、画像表示領域100aが、SVGAモード(800×600)に設定され、書き込み領域100cが、VGAモード(640×480)に設定された例を示す。
【0051】
図9は、第3条件として、情報共有動作画面の表示に用いる映像出力装置の最小サイズである最小画面モード(最小表示総画素数)が、QVGAモード(320×240)に設定された例を示す。
【0052】
表示レイアウトの決定プロセス(各表示領域を表示させる映像出力装置)について、具体的に説明する。
親端末の制御装置は、通信状態になった子端末の映像出力装置のうち、第3条件を満たす(最小サイズの画面モード以上に大きい画面モードのものを、親端末の映像出力装置として設定する(図8のステップS12参照)。通信状態になった子端末の映像出力装置のうち、第3条件を満たさない(最小サイズの画面モードよりも小さい画面モードのものは、親端末の映像出力装置として設定せず、表示領域の表示には用いない(表示総画素数が少ない映像出力装置を除外する)。
【0053】
親端末の映像出力装置と、親端末の映像出力装置として設定された子端末の映像出力装置とで、スパンモードのマルチディスプレイ環境が構築される。
【0054】
親端末の制御装置は、第1条件、第2条件に基づいて、表示領域のそれぞれを、当該マルチディスプレイ環境下の映像出力装置に表示させる。それぞれの表示領域を、どの映像出力装置にどのように表示させるかは、以下の手順で行われる。
【0055】
親端末の制御装置は、第1条件や第2条件を設定した表示領域の数(ここでは、画像表示領域100a、資料表示領域100b、書き込み領域100c、ファイル貼り付け領域100dの4つ)と、マルチディスプレイ環境を構築した映像出力装置の数とを比較し、映像出力装置の数が、表示領域の数以上に多いか否かを判断する(図8のステップS13参照)。
【0056】
映像出力装置の数が、表示領域の数以上に多い場合には、表示領域ごとに、映像出力装置を対応させる(図8のステップS14参照)。映像出力装置の数が、表示領域の数よりも少ない場合には、図8のステップS18に進められる。
【0057】
第1条件で設定した順位の高い表示領域を、画面モードが大きい(表示総画素数が多い)映像出力装置に表示させ、第1条件で設定した順位の低い表示領域を、画面モードが小さい(表示総画素数が少ない)映像出力装置に表示させる。第1条件や第2条件を設定しなかった表示領域(例えば、音質の設定に使用される表示領域100e)は、空き領域に表示される。
【0058】
このとき、表示領域それぞれについて、第2条件で設定された画面モードが、かかる表示領域を表示させる映像出力装置の画面モード(表示総画素数)よりも小さい場合には、それぞれの表示領域を、対応する映像出力装置にフルサイズで(若しくは、第2条件で設定された画面モード)で表示させる(図8のステップS15、ステップS16参照)。
【0059】
表示領域それぞれについて、第2条件で設定された画面モードが、かかる表示領域を表示させる映像出力装置の画面モード(表示総画素数)以上に大きい場合には、それぞれの表示菱機を、第2条件で設定された画像モードよりも縮小して(例えば、対応する映像出力装置にフルサイズで)表示させる(図8のステップS15、ステップS17参照)。
【0060】
映像出力装置の数が、表示領域の数より少ないが、第2条件で設定された表示領域それぞれの画面モードで映像出力装置に表示出来る(レイアウト出来る)場合には、それぞれの表示領域を、対応する映像出力装置に第2条件で設定された画面モードで表示させる(図8のステップS18、ステップS19参照)。
【0061】
映像出力装置の数が、表示領域の数より少なく、第2条件で設定された表示領域それぞれの画面モードで映像出力装置に表示出来ない(レイアウト出来ない)場合には、一部または全部の表示領域を、第2条件で設定された画面モードよりも縮小して映像出力装置に表示させる(図8のステップS18、ステップS20参照)。
【0062】
ステップS19、ステップS20いずれの場合でも、第1条件で設定した順位の高い表示領域(ここでは、資料表示領域100b)は、第2条件で設定した画面モードが大きい(表示総画素数が多い)ので、画面モードが大きい(表示総画素数が大きい)映像出力装置に表示される可能性が高い。
【0063】
なお、図6は、第3条件の最小画面モードよりも小さい画面モードの映像出力装置であるために、情報共有動作画面の表示に用いる映像出力装置から除外された例、若しくは、情報共有動作画面の表示に用いる映像出力装置からは除外されていないが、親端末や他の子端末(1)〜(3)を使って情報共有動作画面の各表示領域の表示が出来たために、情報共有動作画面の表示を行わない例として、子端末(4)に情報共有動作画面に関連する映像が表示されない状態を示す。
【0064】
子端末への表示制御(子端末に表示される映像情報の送信)は、親端末の通信装置と子端末の通信装置を介して、親端末から直接送られる形態であってもよいし、子端末の通信装置がインターネット網を介した通信機能を有する場合には、親端末からインターネット網を介してアップロードされたものを子端末でインターネット網を介してダウンロードする形態であってもよい。
【0065】
本実施形態では、上述の表示レイアウト制御により、親端末に設けられた映像出力装置だけでなく、当該親端末と通信状態にある子端末に設けられた映像出力装置を使ってマルチディスプレイ環境を構築し、情報共有動作画面における表示領域のそれぞれを大きく表示させることが可能になる。
【0066】
例えば、親端末の近くにあるタブレット端末や携帯電話を子端末として、親端末と通信状態にさせれば、これらの映像表示装置を、情報共有動作画面の表示領域の出力に活用出来る。
【0067】
テレビ会議やeラーニングなどの情報共有動作では、プレゼンテーション資料を表示したり、使用者の画像を表示したり、所定のファイルを表示したり、意見の書き込みを表示したりするため、複数の表示領域が必要になる。それぞれの表示領域を縮小すれば、親端末の映像出力装置だけで総てを表示することは可能ではあるが、縮小した分だけ見にくくなる(図7参照)。
【0068】
本実施形態では、親端末と有線接続する映像出力装置を増設せずに、子端末を使って実質的に親端末に制御される映像出力装置を増設し、出来るだけ縮小せずに表示領域を大きく表示させることが可能になる(図6参照)。
【0069】
また、優先順位が高い表示領域を、画面モードが大きい(表示総画素数が多い)映像出力装置で表示出来るため、出来るだけ大きく表示させることが可能になる。
【0070】
テレビ会議やeラーニングなどの情報共有動作では、複数の表示領域が表示されるが、細かい情報まで詳しく閲覧することが要求されるものとそうでないものとの差が大きくなる場合がある。例えば、資料表示領域100bは、細かい文字情報まで閲覧したいが、使用者の顔を写した画像表示領域100aは、細かい情報まで要求されず、使用者の顔が分かる程度の粗い画像しか要求されないことが考えられる。本実施形態では、細かい情報まで閲覧出来ることが要求される表示領域については、第1条件における優先順位を上げ、第2条件における画面モードを大きくする(表示画素数を多くする)ことで、かかる表示領域を、表示可能な映像出力装置を使って出来るだけ大きく表示させることが可能になる。
【0071】
なお、本実施形態では、情報共有動作を実行するソフトウエアはサーバーXのストレージにインストールされ、画面表示条件がサーバーXのストレージに記録される形態を説明したが、親端末や子端末のストレージにかかるソフトウエアがインストールされたり、画面表示条件が記録されたりする形態であってもよい。
【0072】
また、子端末が、親端末と通信状態にするための設定(無線LANなどの通信機能のオン設定、且つ親端末と子端末との間のリモート接続の許可設定)を、自動的に行うソフトウエアを子端末のそれぞれにインストールされる形態であってもよい。
【0073】
なお、上述のような手順で、親端末の制御装置が、設定した表示レイアウトに基づいて、情報共有動作画面100の表示が行われ、その後に、使用者が親端末の入力装置を介して、変更させてもよい。クライアントごとに、使用者が表示レイアウトを手動で変更させる形態でもよいが、後述するように、特定の管理者が使用するクライアントの表示レイアウトに対応して、他のクライアントの表示レイアウトが変更される形態であってもよい(アクティブ表示領域通知制御)。
【0074】
具体的には、情報共有動作ごとに管理者が設定され、サーバーXは、使用者のうち特定の者が特定の情報共有動作に対応する管理者であること(管理者情報)を記録する。管理者のIDやパスワードを使ってログインされ、当該特定の情報共有動作が選択された場合には、情報共有動作画面100のうちで、管理者のIDなどでログインされたクライアント(管理者クライアント)の入力装置を介してアクティブにされた表示領域に関する情報が、サーバーXを介して、同じ情報共有動作画面100を表示させている他のクライアントに送信され、当該管理者クライアントでアクティブにされた表示領域が、他のクライアントで大きく表示される。
【0075】
例えば、管理者クライアントにおいて、入力装置を介して、ファイル貼り付け領域100dがクリックされてアクティブにされた場合には、ファイル貼り付け領域100dが管理者クライアントにおいてアクティブであることを示す情報が、サーバーXを介して、同じ情報共有動作画面100を表示させている他のクライアントに送信される。
【0076】
他のクライアントにおいてファイル貼り付け領域100dよりも大きく表示されている表示領域がある場合(ファイル貼り付け領域100dの画面モードよりも大きい画面モードで表示された表示領域がある場合)には、当該大きい画面モードで表示された表示領域と、ファイル貼り付け領域100dとが、表示する位置を入れ替えた状態で表示される。
【0077】
他のクライアントC5が図6の状態で、各表示領域を表示させている場合には、最も大きい画面モードで表示された資料表示領域100bを表示する位置と、ファイル貼り付け領域100dとについて、表示する位置とを入れ替え、親端末にファイル貼り付け領域100dを表示させ、子端末(1)に資料表示領域100bを表示させる(図10参照)。入れ替え対象の表示領域の縦横比が異なる場合には、縦又は横に非表示領域を設けて縦横比を維持した状態で表示する、若しくは、入れ替え後の位置の縦横比に合わせて伸縮させた状態で表示する。
【0078】
情報共有動作の管理者(例えば、プレゼンテーションの主体者)が、他のクライアントの表示領域の位置や大きさを制御して、強調したい表示領域(アクティブにされた表示領域)を大きく表示させることで、管理者以外の者に、管理者が強調したい表示領域を伝えることが可能になる。なお、情報共有動作ごとに設定される管理者は1名だけに限らず複数設定される形態であってもよい。
【0079】
アクティブ表示領域通知制御の一例として、管理者クライアントから送信されたアクティブにされた表示領域に関する情報に基づいて、他のクライアントで、当該アクティブにされた表示領域の表示位置の入れ替え制御を行う形態を説明したが、入れ替え制御を行わずに、アクティブにされた表示領域が変わった旨を他のクライアントの表示装置に出力させる形態であってもよい(図11参照)。例えば、他のクライアントの表示装置上に、一定時間だけ、「管理者クライアントでアクティブにされた表示領域が“ファイル貼り付け領域100d”に変わりました。」という文字表示を行うことでも、管理者以外の者に、管理者が強調したい表示領域を通知することが可能になる。
【0080】
また、本実施形態では、情報共有動作画面の立ち上げ時に、第1条件などに基づく表示レイアウト制御を行い、その後に、管理者クライアントを介してアクティブにされた表示領域が変わった際に、アクティブ表示領域通知制御を行う形態を説明したが、第1条件などに基づく表示レイアウト制御を行わないで(例えば、第1条件などを考慮せずに表示レイアウト制御を行って)、情報共有動作画面を立ち上げ、その後に、アクティブ表示領域通知制御を行う形態であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 情報共有システム
100 情報共有動作画面
100a 画像表示領域
100b 資料表示領域
100c 書き込み領域
100d ファイル貼り付け領域
100e 音質の設定に使用される表示領域
C1〜C5 クライアント
X サーバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11